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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第86話☆

1 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:23:14 ID:CrGhIUuP
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

リンクは>>2

2 名前:リンディ茶の甘さはキャラメルミルクの86倍!:2008/10/05(日) 23:24:33 ID:CrGhIUuP
【前スレ】
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第85話☆
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222005558

【クロスものはこちらに】
 リリカルなのはクロスSS倉庫
 http://www38.atwiki.jp/nanohass/
 (ここからクロススレの現行スレッドに飛べます)

【書き手さん向け:マナー】
 読みやすいSSを書くために
 ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5301/1126975768/

【参考資料】
 ・Nanoha Wiki
  ttp://nanoha.julynet.jp/
  (用語集・人物・魔法・時系列考察などさまざまな情報有)
 ・R&R
  ttp://asagi-s.sakura.ne.jp/data_strikers.html
  ttp://asagi-s.sakura.ne.jp/date_SSX.html
  (キャラの一人称・他人への呼び方がまとめられてます)

☆魔法少女リリカルなのはエロ小説☆スレの保管庫
 ttp://red.ribbon.to/~lyrical/nanoha/index.html  (旧)
 ttp://wiki.livedoor.jp/raisingheartexcelion/   (wiki)



3 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:35:29 ID:aqkorYdd
>>1乙なの
リリカルフェイトのラスボスはユーノ&バルディッシュとか面白そうじゃね?と思ったら・・・

あのバリアジャケット着たユーノ想像しちまったwww

4 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:37:08 ID:PDYCBhjA
>>1

5 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 23:38:34 ID:Vt0Su5QC


>>3
むしろご褒美

6 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 00:05:39 ID:VrjII8hU
>>1超乙

>>3
そんなことになったら某ハラオウンの子がどうなるやらww

7 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 00:25:20 ID:Ih/ksWmK
スーパークロノタイムですね、わかりますw

8 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 00:36:14 ID:wkpu9qdF
だめだ、早く何とかしないと。

9 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 06:37:59 ID:zysuDvmc
遅くなったけど>>1

リリカルふぇいとは、あそこからのフェイトのハッピーエンドは――もう、アェイトが堕ちるくらいしか想像つかねえw
あるいは………ちょっとひどすぎるので、とても口にできませんっ。

10 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 06:38:54 ID:zysuDvmc
って、名前の記入ミス…誰だよ、アェイトって…orz


11 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 17:08:50 ID:5Q3Q4/VF
>>10
アルフとフェイトの子なんじゃね?

12 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 17:21:06 ID:GoEbPhNY
アルフ
アリサ
アルト

全員子作りにはアルハザードの技術が必要だな

13 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 18:26:48 ID:Ih/ksWmK
アルフはともかく、アリサとアルトは人間だしもしかしたらな。
未受精卵と卵子から取り出した核を精子の変わりに使うクローン技術があるそうだが・・・

最近、アリサとアレサの区別がつかないときが・・・これがコジマ汚染だろうか?

14 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 18:27:18 ID:wkpu9qdF
は、発音できねぇ。

15 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 19:12:10 ID:xkXvDSDz
人類には原則発音不可能なんですよ。
それどころか、うかつに聞くと精神に変調を……

16 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 19:16:03 ID:4bbRXrnB
英語の発音でaとeの中間の発音があるからそれじゃね?

17 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 19:22:58 ID:XhSpIBeX
「友達になるの凄く簡単。……名前を呼んで。初めはそれから。私アェイト。アェイトだよ!」
「ア……エ……」
「違うの! アェイトだってば! ア・ェイ・ト!」
「ア、ア……ェ……」
「エを小さく言っても駄目なの! アとエは一緒なの!」

こんなの浮かんださ。

18 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 19:23:32 ID:tu2gpenQ
>>15
それ何て神様の名前?

19 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 20:52:56 ID:XBeZ1TXI
>>16
あれは実際のところ、中間の音ではなく、
エからアに変化しながら発する音らしい。
つまりエアって感じ。ヤに聴こえるけど。

20 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 21:13:07 ID:n0QZcYRf
>>13
場を弁えない男は紳士じゃないぜ

21 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:16:03 ID:aLzFyJkl
エゥーゴみたいなもんか

22 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:20:45 ID:wkpu9qdF
クォヴレーという男を思い出した。

23 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:53:36 ID:BJ/aWQ8o
日付が変わった頃に一本行きます

24 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/06(月) 23:59:17 ID:03MiOrF6
OK!

25 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:08:31 ID:3uoWiVhO
どうもこんばんは。
夏ごろスレ出で見たネタを復活させてみました。

・ゲンヤとはやてとクイント
・エロ

【エセ関西弁注意】【クイントのイメージ注意】

ではどうぞ。

26 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:12:42 ID:3uoWiVhO
「わりぃ八神、予想以上に疲れたから先に寝させていただく」

「そうですかー、おやすみなさい」

ナカジマ家の一室のベッドの上で、ゲンヤは年のせいもあるのか早くも眠りに着く。
時折イビキが交じった寝息を立てるゲンヤの横で、シーツにくるまったはやては頬を膨らませていた。

(……そりゃあんだけヤれば疲れるわっ!! ゲンヤさんのムッツリスケベっ)

転がっていた使用済みコンドームに溜る精液をプニプニとつつきながら、はやては文句を垂れる。
はやて自身から盛大に噴きだした愛液が、シーツに染みていて冷たい。
太腿には力が入らず、股間にはまだ熱い肉の棒が入ったままのような感触を覚える。

(はーぁ、悔しいから一泡吹かせられへんやろか……)

激しい行為に涙まで流し悶え喘いだはやては、すでに寝息を立てるゲンヤの寝顔を見下ろす。
はやては、自分とゲンヤの経験差が憎たらしかった。
向こうは自分以外の女……というか、妻を知っているのだ。一体どんな性生活をしてきたのか、悩みと興味が尽きない。

(んぁ、私も眠ぅなって来た……)

とは言えはやての体も程よく疲れ、悩みの前に睡魔が襲ってきた。
シーツにくるまったままでぽふっとベッドに身を預け、ゲンヤに寄り添うようにして目を閉じた。


―――――意識が薄れる中、誰かがはやてを呼ぶ声がする。

「……さん? はやてさん?」

「……んぁ……誰や? 私を呼ぶのは……」

声につられて、はやては無理矢理意識をたたき起こす。
力を振り絞って上半身を起こすと、そこには一人の女性がいた。

「はやてさん、やっと会えたわね」

紫色の長い髪をリボンでポニーテールにまとめている。
白い長袖のトップスに紫のロングスカート、淡いピンクエプロンのその出で立ちは、
優しい母親の理想像を詰め込んだかのような雰囲気を纏っていた。

「ギンガ……やないなぁ……えーっと、ちょお待ってください……」

はやては、寝ぼけてボーっとした頭のままで、目の前の人物が誰だかを思い出す。
そう。ギンガに限りなく似ているから、きっとナカジマ家の人間。
そして、かつて見せてもらったナカジマ一家の写真の中に、目の前の女性の姿は確かにあった。

「……クイント・ナカジマさんですか?」

「ええ」

死んでいるはずの人間の名前を、ダメ元で発してみたはやて。
目の前の女性は、名前を呼ばれるとあっさりと返事をした。

「……いやぁぁぁぁああああああぁぁっ!?!? お化けやあぁああぁああっ!!」







27 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:15:02 ID:3uoWiVhO
おくさまはエッチなゆーれい





どこと無く生気が欠けたシルエットと、何よりも途中でうっすらと切れている足。
テンプレートな幽霊の姿で目の前に現れたクイントに、はやては動揺しっぱなしだった。

「やっとこうやって現れることができたって言うのに、その反応は悲しいわ……」

「せやかてフツーの人間は幽霊が出たら驚きますっ!!」

慌てるはやての姿を見ながら、頬に手を当てていかにも困ったといった感じでため息を漏らすクイント。
いろんな意味で腰が抜けて立てないはやては、浮かぶクイントを見上げていた。

「あら、昔から『歩くロストロギア』なんて言われてた貴方らしくないわよ?」

「……それとこれとは別ですっ」

クイントが殉職したのは、既にはやてが入局してからの事。
面識は無くとも、噂は耳にしていたのだろう。
クイントはさらりと流したが、はやてにしてみれば、幽霊と同列扱いされてはたまらない。

「で、クイントさんは何か私に用があるんですか? わざわざ出てくるって事は」

「……ええ。貴方にお願いがあってね」

はやてが切り出すと、それまでのほほんとしていたクイントの表情が急に曇った。
かと思えば顔をほんのりと染め、モジモジと手を絡めだす。
百面相を演じきった後、クイントは意を決してはやてに切り出した。

「私を……あの人とセックスさせて」

「へ?」

クイントの願い。それを聞くとはやては改めて呆気に取られた。
この人は化けて出てまで一体何を言っているんだと。
はやての中で、どんどん目の前のクイントと写真の中のクイントとの乖離が進む。

「あの人って……ゲンヤさんの事、ですよね?」

「お願い。私、旦那が恋しくて仕方なくて……」

一応確認を取ってみるが間違いない。
クイントはその豊満な胸の前で両手を組み、祈るようにしてはやてに懇願した。
頼み事の内容はともかくとして、クイントの表情は真剣そのもの。

「こんな事、今付き合ってる貴方にしか頼めないの。わがままなのは分かってるけど、許して」

若くして迎えた夫との永遠の別れから、どれくらい経っているのだろうか。
まだまだ女として現役の魂が、体を失ってもスキンシップが恋しくなって彷徨っている。
そう思うと、何かできないだろうかという考えがはやての中に現れた。一人の同じ男性を愛する者として。

「……しゃーないです。そういう事なら、私が一肌脱ぎますっ!!」

さっきまでの怖がり具合などどこへやら。
拳でトンと胸を叩き、クイントの願いを快諾した。



28 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:18:53 ID:3uoWiVhO
さて、はやてはクイントの願いを叶えようと決意したまではいいものの、
その方法がいまいちピンと来ない。

「で、私は何をすればいいんでしょうか? イタコ呼びます?」

クイントの体は人間の体をすり抜けてしまう。
これではセックスどころか、手を握ることすら不可能だ。
しかし心配ご無用とばかりに、クイントははやてに近づいた。

「いいえ、貴方は普通にしていてもらって構わないわ。ユニゾンする時の感じで」

「え、ゆ……にぞん、ですか?」

「うん。私が貴方の意識を今から乗っ取らせていただきます」

「ちょっ!? めっちゃ融合事故やないですかっ!!」

クイントの提案を聞いて、はやては改めて混乱する。
あわあわと慌てるはやてに、クイントがすっと手を差し伸べながらふわっと近づいて来た。

「大丈夫! さぁ私に身を任せて、ユニゾン・淫!!」

「字が間違ってますっ!?」

―――――クイントの半透明のシルエットが、はやての体の中に消えていった。




疲れて眠ったはずのゲンヤの意識が戻っていた。
股間に、なにやらムズムズとした感触を覚えたからだ。

「ん……八神、俺ぁもう体力が……」

たまにはやてが布団にもぐりこんで、嬉々として愚息を舐めている時があった。
だから、今回もゲンヤは当然はやての仕業だと思って声をかけている。
もちろん被っていたブランケットも手で跳ね上げ、同時にはやての姿も確認した。
しかし、めくった先に見える姿は何かおかしい。

「んっ、むぅぅっ……んは、っ……アナタ……っ……」

「んっ!?」

見た目は、確かにどこからどう見ても『八神はやて』そのもの。
なかなか硬さを取り戻さない肉棒を手でやさしく持ち、筋を辿るように丁寧に舐め上げている。

(違う、見た目は八神だが……何か違う……?)

『はやて』が、そのままゲンヤの亀頭へと舌を這わせ始めた。
舌で舐めるだけでなく、たまに入れる口に含み口全体を使っての愛撫も入れる。
唾液で濡れたモノを手でしごきながら、『はやて』は口をさらに舌に持ってきた。

「んっ、はむっ……んううぅっ……」

「うぉぉっ!? くぁ、お……っ」

精子の源、二つの精巣を唇で甘噛みしながら、手を使って唾液を砲身全体にまぶしていく。
ハァハァと熱い息をかけながら、『はやて』がゲンヤの性感をさらに高めていた。


29 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:21:17 ID:3uoWiVhO
(ふふ、この人はこうやって玉をいじめられるのが好きだったわ……)

(そ、そーなんですかっ!?)

(ええ、はやてさんも今度試してみるといいわ)

『はやて』……つまり、『クイントの意識を持ったはやての体』がそこにいた。
行動も言葉もクイントの物が表に出て、はやてはクイントの意識としかコンタクトが取れない状態になる。
それでも早くも適応してしまったのは、さすが夜天の主の器と言うべきか。

さらに『はやて』はゲンヤに奉仕を続けるが、不意にくいっと頭を持ち上げられる感覚を覚えた。
クイントが視線を上げると、そこには不思議そうな目ではやての顔を覗くゲンヤがいた。

「あ」

「お前、まさか……クイント、か?」

「……バレた?」

「ああ、口調が八神と違うし、俺のツボを知りすぎてやがる」

ゲンヤは、えへへと笑いながら舌を出す『はやて』に手を伸ばして体を引き寄せる。
自分の胸の中に『はやて』をすっぽりと収め、クイントとの予期せぬ再会を噛み締めていた。

「何より、体が違っても滲み出る雰囲気は隠せねぇ」

「アナタ……」

『はやて』を抱く力が強くなる。
ぎゅっと腕に締め付けられる感触も、クイントには心地よい。
ゲンヤの胸板から感じる温もりがクイントに与える安心感は、とても大きかった。

「何で八神の体使ってまで化けて出てきたのかは知らねぇが、よく会いに来てくれたな」

「……うん」

ゲンヤが、ポンポンと『はやて』の頭を叩く。
生きていた頃の何気ない夫婦のスキンシップを思い出して、クイントはつい目頭を熱くした。
胸板に頭を預けながら、クイントはゲンヤに願いを打ち明ける。

「実はね、アナタと思い切りシタくなっちゃって」

「……また突飛な要求だな」

『はやて』の口をつく言葉に、ゲンヤは目を丸くした。
ゲンヤが、クイントの要求にはやてと同じような感想を持つのも当然だろう。
しかし、腕の中の『はやて』の顔に視線を移せば、その目は真剣そのものだった。

「お願い、私を昔みたいに思いっきりイかせて」

「……八神の体だぜ? 大丈夫かよ」

「うふふ、ならはやてさんにも味わってもらうと言うことで」

クイントがゲンヤにねだる。
はやての顔にクイントの面影が重なった色っぽい表情に、ゲンヤが一瞬ドキッとした。


30 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:24:11 ID:3uoWiVhO
(ちょっ!? な、ななな何なんっ!? 『大丈夫かよ』って!?)

(あら、この人のテクがあんなモンだと思ったの? 甘いわよ)

一方『はやて』の中では、ゲンヤとクイントの会話を聞いてはやてが驚いていた。
今日もゲンヤの年の功に敵わずに泣かされたはやてにとっては、これ以上の領域は未知の世界。
しかも『あんなモン』と言うことは……

(えええっ!? 私とゲンヤさんの、その……見とったんですか!?)

(ええ、しょっちゅうね)

(―――――っ!?!?)

二人の夜はクイントに筒抜けだった。
それを思うとはやては恥ずかしくなり、何も言えなくなってしまった。
そんなはやての心とは裏腹に、クイントはゲンヤと軽くキスを交わす。
そのままベッドの鞍に背中を預け、秘部がゲンヤによく見えるように、両足を広げる。

「さぁ……」

『はやて』の右手の指が秘部を二つに割る。
ゲンヤとの久しぶりのセックスに心を躍らせるクイントの心境を表すかのように、
『はやて』のソコは触らずとも粘性の高い愛液を分泌していた。
そこへ、ゲンヤが人差し指と中指を揃えて挿入していく。

「んっ、あ……ふぅぅっっ……!!」

「ここか? いや、違うな……」

『はやて』の膣壁の上を抉るような動きを見せるゲンヤの指。
壁を撫でられる感触にクイントは悦び、『はやて』の口から断続的に甘い声が漏れる。
しばらくクチュクチュと音を立て何かを探っていたゲンヤの指。
ある部分を抉ると、『はやて』の声が不意に上ずった。

「ひゃあああぁっ!?」

「……よし、ここだな」

腰が痺れて、全身の力ががくんと抜けた。
『はやて』の体に刺すような鋭い快感が襲ってくる。

「っぅううううっ!?!?」

(っは、な……なんやのこれっ……!! 電撃でも食ろうたかと思た……っ!!)

こんな事は、今までのゲンヤとのセックスの中では一回も無かった。
はやては未知の感覚に戸惑っているが、クイントの方はむしろ計算どおりといった感じのようだ。
『はやて』の霞がかかった意識が覚醒し、ゲンヤに荒い息のままで感想を述べた。

「……っは、ぁ……はやてさんのGスポットには……手をつけてなかったのね」

「ああ。若ぇ八神にそんなに強烈な事したら、やばいんじゃねぇかと思ってな」

「私だって十分若かったですー」

クイントは文句を垂れて、『はやて』の頬をぷっくりと膨らませて抗議する。
膝立ちになって、ゲンヤを押し倒す『はやて』。

31 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 00:25:37 ID:TNYAVJSV
支援支援

32 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:26:16 ID:3uoWiVhO
「わかったわかった!! 悪かったよ……これで機嫌直してくれ」

その雰囲気に圧倒されたゲンヤは、何とかして機嫌をとろうとする。
膝立ちになった『はやて』の股間に自分の手を滑り込ませ、濡れた秘裂へと侵入させる。
先ほどの指攻めを再開して、クイントの機嫌を直してもらう……もとい、快感で誤魔化してしまう。

「ん……っああああっぅぅうううっ!? ひゃああっぁああっ!!」

(ひゃああぁぁっ!?!? な、これ……すご、ああぁぁああっ!!)

女性の膣内の性感帯として知られるGスポットを、ゲンヤの指の腹が撫でていく。
クイントは経験済みのようだが、はやてにとっては今日が初めて。
爆発的な快感に恐れをなして、はやてはクイントにコンタクトを取った。

(クイントさ、ん……っ!! ちょ、ちょお……休みませんか、っ!!)

「いいっ!! いいのぉおっっ!! くぁぁぁぁあああっっ!?!?」

(クイントさん、く……ああっぁああぁっ!!)

しかし一度くすぶり出したクイントに、はやての言葉は届かない。
本当に融合事故のように、はやての体はクイントに乗っ取られてしまった。
ゲンヤに寄りかかった『はやて』の腰はビクンビクンと小刻みに跳ね、
ガクガクと膝を笑わせながら必死にゲンヤにしがみ付く。

「噴いちゃう……噴いちゃうっぅぅうっっ!!」

(ひゃめ、やめぇぇぇっ!! こんなの壊れてまうぅぅっ!!)

必死になってはやては快感を貪るクイントに哀願する。
このままでは、永遠に体のコントロールを失ってしまいそうで怖かった。
絶頂寸前のクイントは、はやての言葉を無視したまま、体を反らせて叫んだ。

「っあああああぁ―――――っ!?!?」

その瞬間、プシュプシュと『はやて』の股間から液体が噴き出す。
秘部への執拗な指攻めで、はやては盛大に潮を噴いてしまっていた。
潮吹き自体ははやてにも経験はあるが、延々とゲンヤの指が動く限り液を分泌し続けるその攻めは、
はやてが知っているゲンヤには見られないものだった。

(ちゃう……いつものゲンヤさんと全然攻め方がちゃう……)

ゲンヤの目が違う。
今のゲンヤの相手は目の前のはやてでは無く、クイントだった。
お互いを知り尽くした夫婦の営みが、はやてのまだ開発途中の体の上で再現される。

「くぅぅぁぁあああああっっ!! そこっ!! そこなのぉおっっ!!」

(今までのさえ、序の口やったんか……っ!? ああっぁあっ!!)

『はやて』の体はベッドに預けられ、開いた脚の間にゲンヤの体が入り込んでしまっている。
無防備になった秘部は、今度は膣内だけでなくクリトリスにも手が掛かる。
片手は膣の中で壁を擦り上げ、もう片手はぷっくり顔を出したクリトリスを擦っている。

「ひぃあぁぁあっ!! もっと!! もっとそこ擦ってえぇぇっっ!!」

(ひあぁっっ!? 何で!? 何でイってるのに止めてくれへんのっ!?)


33 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:29:03 ID:3uoWiVhO
思わず枕を引き寄せ、ギュッと胸元で抱きしめながら快感に耐えるクイント。
しかしはやての方はそれだけでは耐えられ無い。
同じ体を共有しているはずなのに、はやての意識は限界を迎え、クイントの意識はさらに刺激を求めた。

(やあっ、あ!! 出る、出そう、で……っあぁぁぁあああっっ!!)

「っくあぁぁっ!! イくぅぅぅ―――――っ!!」




全身をさするゲンヤの手つきに、体を時折ピクンと震わせながら、クイントは満足げに深く息を吐く。
ゲンヤは、ベッドに横たわった『はやて』の唇と、自分の唇を軽く合わせる。

「……どうだクイント」

「っは、あぁぁ……ええ、凄かった……変わらないわね、アナタ」

まるで性行為を覚えたてのカップルか、新婚の夫婦のようにじゃれ合いながらキスを交し合うゲンヤとクイント。
その絡みつく動作一つ一つが、当然感覚を共有しているはやてにも伝わってくる。

(はぁ……はぁ……何やのこの夫婦……底無しやんか……)

自分の体にもかかわらず、自由に動かすことも出来ない。
クイントは聞く耳を持たず、ゲンヤに「止めて」と一言言うことすら叶わない。
その上はやて自身も、自分の体が段々感じやすくなっているような気がしていた。

「初めてアナタに潮噴かされたときの事、思い出しちゃった」

「そうか、ならもう少し頑張ってみるか」

「……明日の仕事は?」

「有給溜ってっから、消化するさ」

ゲンヤが遂に自分の体を省みない決意をした。
『はやて』の左足を持ち、右手は自らのモノへ。
『はやて』の秘部にあてがったかと思うと、一気に腰を突き入れた。

「ん、ぁああっっ……!! く、ぁあっぁあっ!?!?」

ごりっと膣壁を亀頭が抉っていく。
奥まで到達する前に、『はやて』の声が一瞬裏返った。
さっきまで指でさんざんいじっていたスポットを、今度は肉の棒が捉えた。

「……ここだな?」

「んああっぁああっ!! そう!! そこなのっ!!」

パンパンと肉が当たる音と、ぐちょぐちょと粘着質な音が混ざる。
内臓ごと引っ張られそうなほどにゅるりと抜かれたかと思えば、子宮口まで届くくらい深く突き刺してくる。
惚けた体に叩き込まれる快感は、はやてに別の欲求をもたらした。

(ちょ……クイントさん、私……お、しっこぉ……っ)

(……いいわ。このままここで、出しちゃいましょう……?)

(え、あ、そ……んな……っ!!)


34 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:31:21 ID:3uoWiVhO
(お願い……っ!! 今、いいトコなの、ぉおぉっっ!!)

今のクイントは、既にはやてよりもゲンヤから与えられる快感を優先していた。
甘い声を上げてねだるクイントに応えようと、ゲンヤのピストン運動は続く。
入り口のあたりで小刻みに擦り上げる動きから、ゴツゴツ奥まで連続でピストン。
堪らず『はやて』は腕を伸ばし、ゲンヤの背中まで回してしがみ付いた。

「ひぐぅうぅっ!? く、あぁぁあああっ!! はっ、ああっ、ふあぁぁっ!!」

「ん、くっ……!! どうだ、クイント……っ!!」

「は、はひっいいっ!! イイ、イイのおおぉっ!!」

呂律がたまに回らなくなるほどに、クイントの意識が快感で塗りつぶされているのが感じ取れる。
今の恋人の姿をした亡き妻の痴態が、ゲンヤをさらに興奮させたのだろうか。
挿入したままで腰を掴み、『はやて』の体を仰向けからうつ伏せにひっくり返した。

「はっ、あああっっ、はあっぁっ、ああぁぁあああっ!!」

背中を丸めてうずくまるような姿勢の『はやて』を、後ろからゲンヤが貫く。
さっきとは違う場所を擦り上げていくゲンヤの肉棒。
抜き差しされるたびに、ゾクゾクした感覚が膣から背中を伝ってはやての脳に届いていた。

「カリが、ゴリゴリ膣内を、っ!! こすって、っあぁぁぁああっ!!」

(ひゃあぁっ!? すごい、すごいぃぃいっっ!!)

クイントの声が、段々はやてに聞こえなくなってゆく。
未知の絶頂感。味わったことの無い激しいピストン運動。
はやての体が、その味を覚え始めた。

「はっ、ははあっっ!! 出る、出る……でちゃいそう……っ!!」

(ぁ、アカン……っ!! 戻れなく、なるぅぅっ……!!)

意図したものでは無いとは言え、肉体の開発が一気に進んでいく。
クイントは耐えられても、はやてには耐えられない。
必死になってギュッとシーツを掴み、襲い来る怖いほどの快感に流されまいとしていた。

「ほら、っ……!! 俺もイきてぇから、一緒に……」

「うんっ!! 中で、中で一緒にイきましょう、っ……あぁぁああっっ!!」

張りのある臀部を鷲づかみしたゲンヤが、クイントの要望に応えて一気にスパートをかけた。
ぬるぬるの膣内から愛液をまとった肉棒が少し顔を出しては埋まっていく。
淫らで粘着質な音のインターバルが早くなっていく。
『はやて』の体に不意に力が入り、背中がビクンと跳ねた。

「ひぁぁあああっ!? くあぁぁあ―――――っ!! イ、くぅぅうぅうっ!!」

『はやて』の体が、今日一番の絶頂の波を迎える。
痙攣は膣の中にも及び、ゲンヤのモノをぎゅっと締め付けてとどめを刺す。
パンパンと肉がぶつかる音が最後に途切れ、ゲンヤが低く呻いた。

「うぅぅ……っ!!」

「ひ、あっぁ……出た……ぁ……あ」


35 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:33:51 ID:3uoWiVhO
『はやて』の中に、ゲンヤの精液が広がっていく。
擦り上げられてすっかり敏感になったピンクの粘膜に、白い液体がまとわり付いていく。
ビクビクと膣の中でモノが跳ねる感触と、精液が膣内に広がっていく感覚。

(あ、ひゃぁ……ぅあ……ゲンヤさん……見んといてぇ……ぁ……)

ゲンヤのモノを下の口でしっかりと咥えたままの『はやて』。
秘裂の上部分にある尿道口が少し緩み、ちょろっときっかけを作った。
そうなってしまえば、女性が自らの意思で排尿を止めるのは難しい。

「気持ち、いいよぉ……」

うずくまったままの姿勢の『はやて』の股間から液体がほとばしり、シーツに黄金色のシミができていく。
絶頂感と排泄のカタルシスの合わせ技で、遂にクイントの性欲は満たされた。
―――――その前に、はやての意識は吹っ飛んでいたが。




文字通り精根使い果たし、ベッドにうつ伏せになって死んだように眠るゲンヤ。
その横で、やっと体のコントロールを取り戻したはやてと、はやてから分離したクイントの霊が向かい合っていた。

「ありがとう、わがままに付き合ってもらっちゃって」

「ええ、まぁ……その、私も気持ち良ぅしてもろたし、その……」

霊体にもかかわらず、何となく肌の色艶の良くなったクイント。
対するはやてはまだ息も整わない状態で、ペタリとベッドにへたり込んでいる。
しかし心は不思議と満たされ、さっきのセックスにすっかり満足してしまっていた。

「うふふ、ならまた何回か出てきてもいいかしら」

今まで知らなかった領域まで自分を導いた、目の前の故人の霊。
はやての体の本能の部分に火を点けてしまった張本人。
その半透明の姿を見上げながら、はやてはしばらく考える。

「……………」

まだ隠している事があるのではないか。世のカップル達はもっといろんな事をしている物だと聞いた事がある。
もしかして、この夫婦は今日以上の事をヤっていたのではないか。
それを想像すると、心が自然と昂ぶっていく。

「……ええ、たまになら歓迎です」

今度の機会に、心の底から期待するはやて。
クイントに向かって言った言葉と同時に、膣の奥から熱い液がどろりと溢れたような気がした。






「よかったー。斜め隣のランスターさんトコのティーダ君じゃ物足りないのよねー♪」

「ちょっと待てやコラ」



おわり。

36 名前:CRR:2008/10/07(火) 00:35:41 ID:3uoWiVhO
以上です。
オチが一番書きたかったのは内緒だっ!

では次の投下までさようなら!

37 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 00:39:27 ID:Zg7xybTQ
GJ!!!

ちょ、何やってんだ、クイントさん。
つか、ティーダが物足りないなら。ほら、そっちにはでっかい槍掴んだ、まんざら知らない仲でもない旦那が……


38 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 00:44:09 ID:vxw1OyRd
>>36
GJ
全体的なノリから何となくオチはギャグっぽいのかと思えば・・・・クイントさん、草葉の陰で娘が泣いてますよぉ。

>>37
きっと、
槍の人「良いのか?」
蟲の人「ええ、来てください」
となっている可能性も・・・・・・。

39 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 01:58:53 ID:QBkK6Rct
>>36
GJです はやゲン万歳 そしてクイントさん自重w
しかし、幽霊に性欲と言うのはあるのだろうか?

>>38
なぜかシングルマザーだから、ネタにしやすいよねw
メガーヌとゼストのCP あとルーテシアの関係にもう一入できるからというもあるが


40 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 02:13:34 ID:vxw1OyRd
>>39
単に父親が出ていないだけでシングルマザーとは一言も言われていなかったはずだが。
ということは、オリジナルキャラでっち上げて若き日のメガーヌママのロマンスやっても良いわけだ。
プレシアママンのも見てみたいが。

41 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 03:16:32 ID:/T5ylqLq
自分の娘の性生活が知りたくて情事中に化けて出てくるプレシアママンを妄想した。

42 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 12:20:16 ID:dG9fOGgT
アリシアが生きてれば分からないが、フェイトじゃ降りてこないだろうな。

43 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 12:59:02 ID:zc9Kvq13
雑談する場合は埋めるために前スレでしようぜ
AAの人に文句言ってた連中は変わりに埋めたりとかしないみたいだし
スルーも出来ず文句言うだけいって何もしないとかいいご身分だよな……

44 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 15:13:12 ID:bVrLDOPO
まだ向こう30KB余ってるよ。

45 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 21:16:01 ID:s6etrQYw
埋めるためにssを書いて下さったB.A氏とサイヒ氏に
心からのGJを。

46 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 21:28:40 ID:Z2BJAicr
「バッター、ノーヴェ」

スバ「カントク、私に投げさせてください!」

シグ「ダメだ、お前は熱くなりすぎる…」

スバ「お願いしますカントク!」

はや「よっしゃ」

47 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:30:47 ID:sbWFYcbx
ねぇ、ティーダ×フェイト(師弟関係、恋愛未満)なんて需要ある?

48 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:37:52 ID:hHqDpCuD
需要があるかどうかなど関係ない!
世の中にはラグナティ−ダSSだって存在するんだ!


さあキーボードに脳内のモノを叩きつけるんだ!!

49 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:47:19 ID:B8/oyX+2
そして脳漿まみれのキーボード

50 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:50:48 ID:dGjAwr2o
本当に叩きつけてどうするwww

51 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/07(火) 23:51:42 ID:anEOFoGc
というか需要あるかなんていちいち聞くなよまどろっこしい
書きたい物を書けばいいだろうに

52 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 00:17:29 ID:3X/PJQlU
そーっすね。昨日今日で書き始めたので投下できるのはまだ先になるでしょうけど

53 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:35:15 ID:8IKJJk84
どうもみなさんお久しぶりです。
ちょっと気が向いて書いた、ゼスト主役のバトル剣戟SSを投下させていただきます。

注意書き:ゼストに独自設定あり
話としてはほぼ本編に沿ったIF話になります。

タイトルは【放浪騎士 その朽ち果てる先】です

54 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:36:29 ID:8IKJJk84

 終わりが近い。
 幕引きは間も無く。
 既に限界など当に超越し、痛みは脳神経を圧迫し、膨れ上がる嘔吐感は鉄臭い味と共に抑えきれずに口元から零れ出た。
 吐血、喀血、もはや内臓はボロボロで、その肉体の中身は虫食い状態、中身のない故障品。
 よくぞ頑張った。
 よくぞ持ち越えた。
 よくぞ、よくぞ、よくぞ。
 誰もが称えるだろう。
 誰もが同情するだろう。
 誰もが止めるだろう。
 もはや死に体、否、男は死人だった。
 既に生きているはずのない、とっくの昔に果てるはずだった天命をどこかに投げ捨てられた哀れな亡者。
 死神は囁く。
 死ねと、終われと、朽ち果てろと。
 血に塗れた、疲労に覆われた顔には確かな死相が浮かんでいた。
 全身から流れる出血は止まる気配も無く、体温はどこまでも下がり続け、歯がカチ鳴りそうなほどに寒い。
 鍛え抜かれたはずの全身は脱力し、或いは力尽き、鉛のように重い。
 死は間も無くやってきて、死神が彼の命を刈り取るだろう。
 笑い声。
 死神の嘲笑、死への誘い。
 それが聞こえてくるようだった。
 晴れ渡る空の下で、彼を天上へと、或いは地獄へと誘う囁きが聞こえた。

「やれるか、アギト」

 だが、男は嗤うのだ。
 魔力を纏い、空を浮かび上がり、瀕死の重傷を負いながらも、男は壮絶な笑みを浮かべる。
 見るものが背筋に震えを走らせ、眼光に睨まれたものは脊髄まで凍りつくような恐ろしい顔。

《旦那。笑ってるのか?》

 アギトと呼ばれた幼子の声。
 或いは彼のパートナー。
 或いは彼を支え続けた一人の少女。
 彼女は声を震わせていた。
 彼女は彼の中で嗚咽を漏らしながら、怖がるような声で男に叫んだ。

《旦那! やめようよ! もう沢山だ! もう旦那が頑張る必要なんて――》

 男は戦いすぎていた。
 全身は既に崩壊を始め、筋繊維は至る所が断裂し、皮膚は裂け、骨はひび割れ、血は足りぬ。
 ユニゾンし、彼の体と同調しているアギトには分かりきっていた。
 何故死んでいないのか。
 何故叫び声を上げないのか、発狂してもおかしくない激痛の中で男は嗤っているのだ。
 アギトとの同調率が低く、正式なマスターですらない彼。
 故に逆手に取り、融合騎もまた味わうはずの痛みをただ一人に背負い、その残酷な優しさにアギトは泣き叫ぶように声を漏らした。

「いや」

 けれど、彼は笑う。
 死を直面し、開き直ったのか。
 激痛に発狂し、壊れたのか。
 違う。
 そんな当たり前の人間ならば、そんな弱い……或いは弱い人間でいてくれたのならば、アギトのよく知る男はこれほどの傷を、痛みを、苦しみを背負わなかっただろう。
 誰かの為に。
 何かの為に。
 信じ、抗い、報い、逆らい、願い続けた信念の槍。
 その手にあるのは苦痛と地獄を歩み続けてなお膝を屈することの無かった求道者の如き男の信念の化身。

55 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:37:36 ID:8IKJJk84

「やめるわけにはいかんのだ」

 アギトの言葉。
 それに不意に唇を優しく緩めて、彼は告げた。
 誰よりも優しくて、そして一人の少女にとっては残酷な言葉を。

「誓いは残されている。やらねばならんことがあるのだ。手伝ってくれるな? アギト」

《卑怯だよ……旦那》

 卑怯だ。
 卑劣だ。
 なんでそんな言葉で、そんな笑みで言うんだ。
 アギトは涙を流し続ける。

《そんな言葉で言われたら、断れないよ……》

「すまん」

 ばつ悪そうな顔で彼は言った。
 本当に済まなそうに。

 ――そして、咆哮が聞こえた。

 見下ろせば、白き狂える巨獣が吼えている。
 おぞましい魔力量。
 世界が震撼する。
 数百メートルは離れていても、全身が振るえ、鳥肌が立ち、心臓を握り締められたかのよう。
 放たれる衝撃。
 それは単なる息吹。

「っ!」

 大気が歪む。波紋のように広がる風のうねり。
 破砕していくビル群、ガラス窓が次々と粉砕され、ガラスのシャワーとなった地面に降り注ぎ、切り刻まれた人々の悲鳴が聞こえる。

56 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:38:31 ID:8IKJJk84

 見よ、視よ、崇めよ。
 壊れそうな、世界すらも砕きそうな、圧倒的過ぎる怪物の異形を観よ。
 人の身では余りある。
 人外の領域、その中でも頂点に達する異形。
 神域の生命――神とさえ呼ばれる禁忌の存在。
 戦う? あまりにも愚かな行為。
 人は神の領域に辿り着いてなどいない。
 魔法を習得し、知識を見に付けた人類であろうとも神など名乗れるわけがない。
 それに抗うのは一人の竜使い。
 同じ神域の生命――生命樹の頂点に君臨する真竜を召喚した少女、されど叶うまい。
 あまりにも実力が違いすぎる。
 一人は願いを、祈りを持って呼び出し、慈悲に縋りながら真竜を導きし巫女。
 真竜は彼女の命令にこたえるのではなく、おそらくは気まぐれ、或いは慈悲。
 本気など出すまい。
 そもそも人の身で操れるわけがない、出来るとしたら狂気に陥り、現実を超越した狂人のみ。

 そう、今あそこで狂気に陥り、瓦解しそうな体を抱きしめながら、魔力を放出し続けている一人の少女のみ。

「往くぞ」

 男は告げる。
 死にそうな体で、幾数百の戦場を共に潜り抜けた槍を手に、虚空を蹴り飛ばした。
 鮮血のロード。
 血を撒き散らしながら、ここに一人の自殺志願者が戦場に参加する。

 さあ、愚かな放浪騎士――ゼスト・グランツの物語を語り継げよう。


 それは最後まで救いきれぬ愚か者だった一人の騎士と共に居た烈火の精が語る物語。



 【鉄槌の騎士 その初見と衝突まで】


57 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:39:03 ID:8IKJJk84
 
 ああ、それは確かに憶えているさ。
 あのチビ女と始めてあったときだからさ。
 ぴんと来たよ、ああこいつも私と同じ融合騎のマスターだってね。
 けどね、私は微塵も疑わなかったよ。
 旦那なら勝てるって。
 いや、あの女は確かに強かったよ。
 あの時の旦那よりも魔力量も上だっただろうし、ぶっちゃけ同調率も上だったろうさ。
 旦那は良い騎士だって笑ったぐらいで、正直言えば向こうのほうが強い。
 これは間違いない。


 だけどね、そんなので勝敗が決まるなんて、誰も保障してくれないんだぜ?



 公開意見陳述会。
 その日、クラナガンは激動に打ち震えていた。
 無数の無人魔導兵器――ガジェット・ドローン。
 その襲撃と同時に現れた人体改造された人間たち――戦闘機人が各々の武装を用い、武力を持って管理局へと攻め込んできたのだ。
 万全の防衛網だったはずだった。
 けれど、それは巧みな――否、むしろ管理局の防衛或いは戦術ミス。
 ガジェット・ドローンのAMFにより魔法を用いたセンサーは無力化され、戦闘機人の一体による破壊工作によって司令室は全滅し、護るべき場所が、兵士たちの行動を統率するはずの頭脳が麻痺し、誰も彼もががむしゃらに戦い続けていた。
 燃え上がる紅蓮の地上。
 空は真昼のように明るく、輝いた――

 そして、その中で一つの出会いが在り、一つの戦いがあった。

 これはそんな出会いと戦いの一幕。



「あー、めんどくさいー」

「ぼやくな、アギト」

 水上の上を走る二つの人影。
 一人は小さな小人のような少女。
 紅い髪に紫紺の瞳、西洋の悪魔のような翼を生やしたアギトと呼ばれる少女。
 もう一人はどこか疲れたような顔を浮かべる巨漢の男だった。
 茶けたコートを羽織り、左腕を覆わんばかりのガントレットを嵌めた男が、右手に握った槍形のアームドデバイスを操作しながら、空を舞っていた。
 時速80キロオーバー、高速自動車と同等以上の速度を発揮しながら一直線に地上本部へと飛翔していた。
 偽装もない。
 速度も抑えることはない。
 真正面からの愚かな突貫。
 何故彼らはそれを選択しているのか? それには理由がある。

「あの腐れ変態、陽動役なんて命令してきやがって……」

「嘆くな、アギト」

 怒りを浮かべながら声を漏らすアギトに、巨漢の男――ゼスト・グランツは感情を押さえ込んだ言葉で告げた。

「我々には奴の命令に拒否することは許されん」

 彼らには制約があった。
 彼らを縛り付け、決して見殺しに出来ないものが沢山あった。
 だから言うことを聞く。
 罪人のように死地へと向かう。

58 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:39:47 ID:8IKJJk84
 
「……旦那」

「安心しろ。お前は死なせん」

「そ、そんなこというなよ!」

 アギトは泣きそうだった。
 平然と自分の命を軽々と考えるゼストの思考にはいつも悲しみしか感じられなかった。

「そろそろ防衛網に引っかかる頃だが――む?」

 話題に変えるように呟いたゼストが不意に虚空を仰ぎ見た。
 その瞬間だった。
 夜闇を切り裂いて飛び込んできた鉄槌が振り下ろされたのは。

「旦那!」

 ゼストへと振り下ろされる鉄槌、その担い手の少女の姿を視認するよりも早く、ゼストは虚空を蹴り飛ばした。
 ベクトル変換。
 斜めの上空へと“落下”する。
 水面を叩き割り、爆発したかのように上がる水柱の飛沫から逃れるようにゼストは上空への落下を途中で止めると、槍を構えて――その奥の人影たちを睨んだ。

「ちっ、逃したか」

 それにいたのは少女たち。
 一人は紅の騎士服を纏った十にも満たないだろう幼子の外見、手には似つかわしくない巨大な鉄槌――アームドデバイス。
 もう一人は手の平サイズの少女、アギトと同じぐらいの背丈だろうか。その手にデバイスらしき本を持ち、淡い深雪のような色合いの騎士服を纏った銀髪の少女。
 感じ取る、肌が恐怖に怖がる。
 まずい。目の前の紅の少女は己よりも強大だと、劣化した己の魔力よりも高みにいる魔導師だとゼストは理解した。
 ゼストは知らぬ。
 目の前の少女、ヴィータがAAAの空戦魔導師、それも古代ベルカ式の魔導騎士だということを。
 もう一人の少女、リインフォースUが現代に蘇ったユニゾンデバイス、そのレプリカだということを。
 知識では知らぬ。
 だが、何の問題があるのだろうか。

「――管理局の魔導師か」

「そうだ。ここから先は戦場だ、不法に踏み込む高位魔導師さんには帰ってもらいたいんだけどよ」

「立ち入り禁止区域です〜! これ以上進めば敵勢力だと判断して鎮圧しますよ!」

 トントンッと肩を叩きながらも、ヴィータの目には逃がす気などまったくもってなかった。
 計測された魔力反応“AA”クラスの魔導師、それだけで目の前の男が今の公開意見陳述会に対する襲撃に関わっていると状況証拠としては十二分だった。

「物騒なことだな」

「おまえら、むちゃくちゃだろ! いきなり殴っておいてから、警告かよ!!」

「うっ!」

 アギトの質問に、リインは少しだけ困ったような顔をするが、ヴィータは気にしない。

「悪い悪い。どうにもこうにも怪しくてな、一発入れた後に事情聴取をしようかとおもってな」

 そう告げるヴィータの目は鋭い。
 敵を叩けるうちに叩く。
 誤認識だとは欠片も疑っていない、彼らの進路、それが地上本部へと直進していることを確認して、その魔力反応が管理局のデータベースに登録されていない違法魔導師だと確認している。
 敵だ。ならば、不意打ちでも良い、無力化するのが先決。
 互いに武器がある。武器を持ち出しての交渉などありえない。あるいのは刃を交えての殴り合いだけだ。

59 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:40:59 ID:8IKJJk84

「……どうやら最近の管理局はやり方が変わってきたようだな」

「さてな。これがアタシ流だ。杖を構えてお話しようよ、とでも言うべきだったか?」

 同僚の女性を皮肉るようなヴィータは笑うと、ぞくりと殺気立つ気配を醸し出した。

「さっさとかかって来いよ。悪いが、今のアタシは気が立ってんだ。手足の二、三本はへし折ってから連行させてもらう」

「ヴィータちゃん、や、やりすぎはだめですよ?」

「それは困るな」

 元々避けるつもりはなかったが、戦いが避けられそうもない。
 ゼストは思う。
 踏ん切りがいい少女だと思う。
 警告など悠長に行っていられる状況ではないと理解している、敵だと完全に確信してからの襲撃、おそらくこちらが移動している間のルートを読み取られたのだろう。
 昔を思い出す。
 近頃のように悠長に警告など出来ず、紛争だらけで戦い抜いた時代、誰かを救うために誰かを護るためにただ手を血に染めて、犯罪と戦い続けた。
 過去が蘇るようだ。
 問題はその犯罪者に己がなっていることだけ、目の前の少女は己の過去だろうか。

「ふっ」

 ゼストは自嘲する。
 己の立場の醜さに嗤った。

「あ?」

 それをヴィータは己が笑われたのだと思ったのだろう、眉を吊り上げる。

「余裕か?」

「ないさ。ただ今のは――己を恥じたのみ」

 構える。
 足場を形成し、腰を低く沈め、槍を握った手にもう片方の手の平を添える。
 油断はない。
 乱れもない。
 無駄などないと、こそぎ落とし、研鑽し、たどり着いた末の型だった。

「槍使い、か」

 ヴィータが同じように足場を形成すると、くるりとステップを踏むかのように脚位置を踏み変えて、鉄槌を向けた。
 誰が信じるだろうか。
 幼い少女、その外見にそぐわぬことに、その身は数十、数百年にも至る歴史が、幾度にも転生した闇の書の守護騎士として戦い抜いた数千にも至る戦場の戦いが染み込んだ戦士だということを。

「往くぜ」

「来い」

 互いに騎士だと看破。
 ベルカ騎士としての誇りと矜持が導いたのか、声が交わされ――戦いが始まった。
 槍使いが、鉄槌使いが、炎使いが、氷使いが、海上の上を踊りだす。
 激しい乱舞を踊る。

60 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:42:01 ID:8IKJJk84
 
 
 槍という武器がある。
 それの利点は様々、リーチが長いこと、貫通力に優れること、耐久力が高いこと。
 されど、その武器としての一番の特徴であり、追求すべき強さ。
 それは初速である。
 手首を返し、腰を捻り、腕を押し上げ、肘を伸ばす。
 多段ロケットのように加速を追加し、圧倒的な初速を持って対象を穿つ。
 それが槍の使い方であり、破壊力ではなく貫通力に優れた武装の由縁。
 ならば、鉄槌は?
 槌は何を求めるのか。
 それは終速である。
 振り出した時の速度は遅い、だが振り抜いた後の速度は如何なる武器よりも速いだろう。
 それが武器としての重量、加速度の違い、加速では劣るが最高速度ならば勝る。
 故に破壊力としては鉄槌は遥かに槍よりも高いのだ。
 武器の優劣は比べられず、ただ特性のみがある。
 故に互いに技量を磨き抜くのだろう。

 この戦場がそれを証明していた。

「おぉおおお!!」

「らぁああああ!!」

 足を踏み込み、膝を曲げながら、くいっと爪先をもって虚空を引っ駆けるように飛び込むゼスト。
 その手から放たれる神速の打突。
 銃弾よりも早く、並みの障壁では砕くのではなく貫通されそうな鋼鉄すらも穿つ一撃。
 それを、ヴィータは。

「っ!」

 ――鉄槌の槌を持って受け止めた。
 痺れる衝撃、互いの矛先と鉄頭が激突し合い、金属同士の摩擦で火花が散る。
 巨漢の男の全力の刺突を、幼子の外見をした少女が受け止める。
 不可思議な光景。
 ベルカ式魔法は身体能力の強化に優れる。互いに魔力を持って人体の限界を超越し、その握力は鉄にすら指跡を残し、振り抜いた拳の一撃は岩をも粉砕し、走れば百メートルを数秒以内に駆け抜けるだろう強靭さを兼ね備えていた。
 故にベルカ魔導師は本気になれば銃弾すらも見切る反応速度を持つ。
 突き放つ。
 打ち抜く。
 男と少女が、海面の上を走り回りながら互いの手元がぶれて掻き消えるような速度で叩き付け合い、時折火花を散らした。
 空を舞うのは後。
 今ここで三次元の戦闘になれば、互いの一撃に反応すらも出来ずに、慣れることすらも出来まい。
 互いに理解し、共に空戦魔導師でありながら、半ば陸戦魔導師のように海面を走り回っている。
 ベクトルを変換し、本来掛かる体重の方向性を切り替えながら、水面を踏み込むたびに手榴弾の爆撃のように水柱を噴き上げて、ゼストが駆け抜ける。
 同じくベクトルを操作し、同時に大気流動を操作する飛行魔法の二種類を同時併用しながら、湖面で舞い踊る妖精の如き可憐さ、しかし手には一撃粉砕の鉄槌を掲げたヴィータが踊る。
 その上空で炎の乱舞を繰り出すアギトが、冷気を作り出しそれを切り裂くリインの舞踏が、輝ける月光の下での戦いに彩りを備えた。
 美しいかな。
 幻想かな。
 それは人知を超えた戦いでありながらも美しい。
 数百の打突を雨の如く五月雨の如く繰り出せば、烈風の如き鋼鉄の咆哮がしゃらくさいと薙ぎ払う。
 ギシギシと互いのデバイスが、血肉が、重なる衝撃できしみ上げ、痛みと悲痛を齎し、鈍痛のように熱が四肢に染み渡るが、戦いは終わらず。
 呼気を洩らし、金属音が奏でられ、火花が舞い散り、怒涛の如き声が迫力を色付けた。
 水面は波紋から波立ち、飛沫は津波となり、互いの心拍の動悸を真似るかのように荒れ出す。
 水を浴びる、飛沫がかかる、互いに水に濡れて、まるで汗のように額から流せば、或いは涙のように目尻から雫が滴り落ちる。
 されど、互いに視線は離れず、隙をうかがい、声をもかけない。
 そして、数十合目の激突の後に、内心ヴィータは舌を巻いていた。

61 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:42:35 ID:8IKJJk84
 
(魔力量ならこちらが上――だけど、武器の得手と身体能力でカバーしてやがる)

 ゼストの技量、否戦い方を見誤っていたことをヴィータは実感する。
 彼は強い。
 魔力量ならばこちらが数段上だが、初速で勝る槍を用いてこちらの速度が上がる前に出掛かりを潰し、純粋なる体躯と肉体機能と差異でヴィータとの差を埋めていた。
 今の魔導師には珍しい戦い方。
 技ではなく、力に頼りやすい魔導師ではなく、弱者が強者を上回るための牙というべきか。
 ヴィータの肌にぞくぞくと言葉に出来ない快感が登ってくる。
 全身の神経が粟立ち、久方ぶりのマトモな戦場に淫猥とも言える快感を感じ始めるのは戦士の性だろうか。
 同じ守護騎士であるシグナムほどのバトルジャンキーではない、だが戦いの中の狂気を持たずしてどう勝利など出来るのだろうか。
 狂気。
 そう、真なる戦いとは狂気を携えるもの。
 常識を超えた、理解を超えた、狂気の境に足を踏み込み、斬り捨てなければいけない。
 それを心の中に渦向かせ、そしてヴィータはゼストを見る。
 鉄の塊のような男、鋼鉄の意志が顔面を覆い、まるで無感情な、古木から彫り抜いたかのような表情。
 されど、その瞳の中にも狂気がある。
 同じ狂気が、生死の境に立ちながらも狂わずに、或いは狂っているために持つ狂気を。

(――リイン)

 念話を飛ばす。

(なんですの?)

 氷結魔法を構築し、気化した水蒸気を結晶化させて、夜闇に煌めく流星雨のように撃ち放ちながら、リインフォースが応える。

(ユニゾンだ)

「っ! OKですのー!」

「なにがOKだ、マメチビ!」

 打ち込まれた氷の矢、それを爆炎の圧力で捻じ曲げて、弾き飛ばしながらアギトが叫んだ。
 そして、その隙にリインが下へと落下する。
 同時にヴィータも水面を蹴り飛ばし、激しい水飛沫をゼストに放ちながら飛翔した。

「っ! まさか」

「あいつら!!」

 ヴィータとリインの影が重なる。
 その瞬間だった。ばらりとリインの姿が解けて、光の粒子となって、ヴィータと混じり合った。
 紅の騎士服は純白に染まり、燃えるような紅い髪は淡い赤の色へと変わり、その身に纏う魔力量は増大していた。

「ユニゾン!? まさか、あいつらも――」

「ユニゾンデバイスとそのマスターか」

 アギトが歯噛みするように呟き、ゼストは鋭い目つきを浮かべて、上を見上げた。
 爆発的な魔力量。
 Sランクをも超える二人分の魔力。

「悪いが、手加減は終わりだ」

 ヴィータが告げる。
 ユニゾンしたその身に纏う力は先ほどの比ではなく、立ちはだかるだけで本能が悲鳴を上げるほどの強大さ。


62 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:43:06 ID:8IKJJk84
 
「潰すぜ!」

 それは屠るための宣言。
 鉄槌を構えて、獰猛な笑みが浮かぶ。

「アギト!」

「応っ!」

 アギトがゼストの声を聞き取り、彼の元へと駆けつけようとする。
 しかし、それよりも速く――ヴィータはゼストの前へと飛び込んでいた。

「何をする気か」

 音速を超えていた。
 掻き消えて、衝撃破が遅れて飛び込んでくるほどの速度。
 ゼストが反応するよりも早く、その片手に持った鉄槌が。

「しらねえが」

 振り抜かれるラケーテンハンマー。
 マトモに受けて防げるわけもなく、ゼストの構えた槍の上から鉄槌は叩き込まれて――浸透した。

「させるっかぁー!!!」

 爆音、と呼ぶべきだったかもしれない。
 巨人に殴られたかのような衝撃、咄嗟に後ろへとベクトルを変更してもなお軽減することも出来ない圧倒的な殴打。
 脇腹の骨が粉砕し、激痛が脳神経を焦がし、瞬く間にひねり出された吐血が口から吐き出された。

「旦那ー!!」

 アギトの絶叫。
 それを聞き取るよりも早く、水面に激突し、発破でも仕掛けたかのように盛大な水柱が噴き上げて、ゼストの体が膨大な水量の中に飲み込まれた。
 慌ててアギトが障壁を展開し、水の中に飛び込んでいった。

「……仕留めたかな」

《追撃しないんですの?》

「いや、水中はあんまり得意じゃねーし」

 ヴィータはゆっくりと舞い上がりながらぼやいて――
 瞬間、水中から飛び出した一刃の衝撃を展開した障壁で打ち砕いた。

《ふえ!?》

「こういうのが来るから、な」

 ヴィータが告げる。

「来るぞ、リイン! ふんばれよ!」

《はいですのー!》

 少女は舞い上がりながら、鉄槌を構えた。


63 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:44:10 ID:8IKJJk84



 そして、男は現れる。

 水面から濡れそぼった体で、コートを重く締めらせて、輝ける金色の髪を靡かせて、槍を携えた男は告げた。

「いい騎士だな」

 鋭い双眸を向けて。
 血を吐いた唇で。

「だが、斃させて貰う」

 短い決闘の言葉を告げる。

「上等だ!」



 ここに戦いの第二幕が開かれる。





 後編に続く



64 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:46:36 ID:8IKJJk84
投下完了です。
ゼストが大好きなあまりに気が付けばバトルを書いていましたw
明日には後編を投下する予定です。
一応一発限りのネタなので、連載にはしませんので、他の連載(いるのかなぁ?)を楽しみにしている方はご安心ください。
夜分遅くに失礼しました〜

65 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 00:47:54 ID:akOh+zY6
えーと…
どこの次元のリイン?

66 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 00:51:56 ID:8IKJJk84
ORZ

ゼストの名前を間違えました。
ゼスト・グランツではなくて、ゼスト・グランガイツですね。
司書様、お手数ですが修正をお願いします(平伏)



67 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 00:52:05 ID:NU0uaS7a
待っていた、ゼスト主役でガチバトルとか!
こりゃ良い、いや本当に良い、思わずリリカルなのはが原作だと忘れてしまいしまいそうだったぜ。
STS本編では不遇な扱いだった旦那がここに来てやっと輝く、嬉しい限りです。
GJ!!

しかし、氏の書くクロ×はややヴァイ×シグもしっかり待ってますぜ。

68 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 01:06:46 ID:8IKJJk84
あと、すみません。
さらに誤字です


「なにがOKだ、マメチビ!」 から

「なにがOKだ、バッテンチビ!」 に修正をお願いします。


あとリインの口調を間違えていまして。

《はいですのー!》
などの ”ですの”は全て”です”という【の】を削除してもらえないでしょうか?

度々司書殿様にはすみませんが、お願いします。

69 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 09:07:27 ID:FbOycFne
>>68
おとぼくの……いや、なんでもない

70 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 09:35:56 ID:HK6VZEbD
印刷屋を連想した俺は葉オタ

71 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 12:38:52 ID:Mkv0jw7y
>>70
俺はどっちかというとナカジマ妹と同名の牛丼娘だな

72 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 13:10:58 ID:Mbp99qzP
>>70
それがしが思い浮かべたのは某ブタザルでござる

73 名前:( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/10/08(水) 15:13:45 ID:1Iu6vl+Z
このスレの奴等↓

     彡川三三三ミ プーン   アギギギギギィィ〜ッ
      川 ∪ \,) ,,/|〜 
     ‖川‖ ◎---◎ |〜
     川出‖ /// 3///ヽ〜
     出川 ∪  ∴)д(∴)〜
     川出  ∪    U /〜           ___
    川出川‖    U  /川〜 ピュッピュッ    |  |   |\_
    / 川川    _/ ;|\〜 ρ       |  |   | |  |\
   (    (;;  ・     ・;) ρ         |  |   | |  |::::|
    \   \    亠 ρ);;   ̄ ̄\    |  |   | |  |::::|
   /:  \   \   C)) ;) ̄ ̄\っ))))〜〜|  |   | |  |::::|
  /:::   \   ̄つ/ / ;)  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 /:::      \  (__/  _;)   ̄ ̄ ̄.| _________. |
 (::::       ;;\__/  ;)  シコシコ  | | カタカタ      ..|.|
 \:::      (;;; );; )  \       .| |        . ..|.|


74 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:12:38 ID:8IKJJk84
放浪騎士〜後編を投下します。
少々バイオレンス注意です!
エロはなし。



75 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:15:08 ID:8IKJJk84
 
 踏み込む。
 あるいは飛翔。
 爆発的な加速、水面を地面とし、そこから飛び上がるかのようなロケットの如き光景。
 見下ろすは一人の少女。
 幼い外見でありながら、恐るべき魔力を携え、歴戦にも至る――戦闘経験のみならばゼストを圧倒する歴戦の勇士。
 彼女の歴史はゼストは知らない。
 彼女のことをゼストは知りうるはずもない。
 だからこその立ち位置。
 上に立ち、下から挑む彼はまさしく挑戦者なのだろう。

「おぉ!」

 ベクトルを変換し、重力の落下速度を飛翔に回す。
 同時に大気流動を操作し、吹き荒ぶ風が彼を下降から押し上げて、さらに前面に立ち塞がる空気抵抗を霧散化させる。
 偉大なるかな、魔法の力。
 人の身で、怪異極まる、或いは奇跡たる動作を、法則を操れる。

「はええ!」

 一直線に突貫してくるゼスト、それを見てヴィータは嗤う。
 笑みを浮かべてその身に纏う膨大な魔力――融合し、強化され、増幅された力を巧みに操りながら、少女は飛び込んだ。

《いくですよ!》

「ぁあ!」

 神の如き鉄槌。
 グラーフアイゼンから展開された魔力噴出機構からの魔力噴射――圧力の変換に伴う蒸気を噴出し、旋風の如き旋転を繰り出しながら、騎士たる少女は、騎士たる男と激突した。




 【鉄槌の騎士 その激闘から決着まで】



76 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:15:40 ID:8IKJJk84
 

 ギチギチと悲鳴を上げる。
 誰が上げている?
 己か、それともアギトか。
 否、違う、異なる。
 悲鳴を上げているのは己の意思ではなく、肉体だった。

《旦那! 未だ!!》

「ぬぅんっ!!」

 魔力により鋭い刀身を形成し、質量を瞬間的に倍化偽装し、威力を跳ね上げる。
 鋼鉄すらも破砕する刺突――荒々しき一撃の閃華。
 肉体動作の極み、数千、数万回と振り抜いた挙句に身に付けた打突の閃光。
 常人ならば認識すらも許さず、熟達であれば防ぐことも叶わず、貫かれて消し飛ぶ一撃。

「あめええ!」

 それをヴィータは躱す。
 虚空に足場を形成し、踏み踊るように、己の小柄な肉体を利用し、顔面にまで迫る刃をしゃがんで躱す。
 すり抜ける衝撃破が彼女の頬を切り裂く、されど気にしない。
 そのまま潜り込み、懐に入り込む、荒々しき獣の如き少女。

「っ!」

 反応するよりも早く、胴体にめり込む衝撃。
 内蔵がかき乱される、咄嗟に打ち出した肘が迫る鉄槌の横頭を叩いて、脇腹の破損で留める。
 血肉が飛び散った。
 獣に噛み切られたかのような激痛、燃えるような痛み、身に纏うバリアジャケットでもあるコートなど紙くずにも劣る。
 非殺傷設定など出来ぬ、ベルカ式の魔法であり、物理兵装。

「おぉおおおお!!!」

 穿たれた衝撃で撥ね飛ばされるゼストを追撃するようにヴィータが咆哮を上げた。
 アイゼングラーフ、その絶叫。
 カートリッジロード、薬莢が排出されて、興奮の坩堝の果てに叫ばれる矯正の如き叫び声を上げた。
 排出、噴出、発射。
 回転し、旋回し、旋転し、少女の体が回る。

「ぬつ!」

 ゼストは悟る。
 まずいと、防げるかと、迷いながらも――

(アギト!)

 己に宿る少女に、ある命令を下した。

《え? でも!》

(やれえ!)

 ゼストが叫ぶ、咆哮を上げながらも、己のリンカーコア――劣化し、常時悲鳴を上げるガラクタの体を無理やり稼働させ、魔力を持ってある現象を励起させる。
 身体能力の強化、全身を疑似形成したフィールドで覆うことで肉体の耐久性を向上させ、同時に脳内麻薬であるドーパミンを過剰分泌させる。
 恐ろしいかな、魔法は人体を、生物の操作すらも可能とする。
 生命の冒涜と倫理観溢れる人間は声高に叫ぶだろう。
 だが、そんなのは今のこの現状に対して露ほどの価値もない。


77 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:16:33 ID:8IKJJk84
 
(早く!)

 加速した空間。
 脳内麻薬に興奮し、感覚が加速され、己の動悸が著しく壊れかけのエンジンのように高鳴るのを理解しながら、ゼストは告げた。

《……わかったよぉ!》

 アギトが叫ぶ。
 それはどこか苦痛を伴う声。
 そして、同時に放っていた魔力――ある現象を励起させるために放っていた魔力が、アギトの操作によって望んだ結果を弾き出す。
 これでいい。
 全身に溢れる熱に、ゼストはふぅっと吐息を洩らし、前方数センチにまで迫った鉄槌を睨みながら。

(すまない)

 と、詫びた。
 アギトの悲痛に満ちた声を聞きながら、ゼストは意識とは裏腹に動かし続けた肉体動作を再び掌握し――

 金属音が響いた。

「なにっ!?」

 ヴィータの驚愕の叫び。
 驚くだろう。
 振り抜いたラケーテンハンマー、ビルの一角すらも粉々に粉砕する業天爆撃の鉄槌が、振り抜かれた槍の刺突。
 その一点で受け止められているのだから。
 誰が信じるか、ラケーテンハンマー、その全ての一撃の衝撃を凌駕するほどの質量を一点に篭めて、振り抜いた槍の打突が相殺したのだと。
 互いのデバイスが壊れなかったのは互いに尋常ならざる耐久力を誇る名器故に。
 並みのデバイスであれば、互いに武器が砕けるほどの暴挙。

「またせたな」

 そう告げて、ゼストは息を吐いた。
 “真っ白な息を”。

「潰させてもらうぞ」

 つぅーと涙が零れる。
 血の涙。
 破裂した毛細血管、それが涙のように血を流した。

「ほざくんじゃねえよ!!」

 威風堂々と叫ぶヴィータ。
 されど、その内心は不吉な予感に埋め尽くされていた。
 感じる魔力量はそれほど上昇したとは思えない。
 されど、纏う雰囲気が、感覚がまったく異なる。
 歴戦の勇士、戦いを続けていた少女の感覚が危険だと告げている。

(リイン! 全力で飛ばすぞ!)

《はいですよ!》

 ヴィータの魔力が、爆発的に高まる。
 神速、そう名づけるに相応しい高まりで、鉄槌を振り上げるように叩き込み――金属音。
 弾かれた。


78 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:18:05 ID:8IKJJk84
 
「っ!?」

「ルフトメッサー!」

 槍を振り抜いたゼスト、薙ぎ払うように一撃で、鉄槌の横頭を叩いて弾いた。
 さらに手首を返すと、十字を刻むような斬撃――大気流動を操作し、アクショントリガーの果てに衝撃の刃を放つ。
 まずいっと舌打ち、ヴィータが魔力圧を噴出し、ロケットのように横へと急速回避。
 接近が神速ならば、離脱も神速。
 別磁極のように惹かれあい、同磁極のように弾きあう。
 戦いはどこまでも複雑で、難しい。
 ゼストが攻める。
 荒々しい白い息を吐き出して、鬼気迫る顔で槍を構えて、突っ込んでくる。
 それにヴィータは片手を伸ばし、魔力を放出し、空気中の塵埃を核として疑似物質を精製する。

「シュワルベフリーゲン!」

 疑似物質――魔力により生み出された模造の鉄球が設置されて、間髪いれずに振り抜いた鉄槌がそれらの尻を打ち抜いた。
 大口径リボルバーの弾速にも匹敵する音速に迫る鉄球の襲来。
 常人か、ガジェット程度ならば必殺になりうる一撃。だけど、目の前の男には牽制程度にしかならないだろうと自覚。
 問題は対処方法。
 躱すか、それとも防ぐか。
 二択を考え――目の前の男は三番目の選択を選んだ。
 彼は――防がなかった。

「なにっ!?」

 鉄球が全身に撃ち込まれる、その度に魔力を噴出し、コートを破砕させながら、迫ったのだ。
 元より格上、無理をせねば勝てぬと踏んだゼスト。
 かつてはストライカー級と言われた男、されどその力は劣化し、己が弱者だと理解するが故に謙虚にして大胆なる行為。
 アギトが罵倒するかのように叫ぶ声を聞きながらも、ゼストは全身から血を流しながらも、ヴィータに迫り。

「おぉおおお!!!」

 暴風の如き薙ぎ払いを撃ち込まれて、それにヴィータは真正面から受け止めた。
 孤独なる槍と鋼鉄なる鉄槌が激突する。
 その矛先が、スパイクに変換した獣の巨獣に食いつかれて、悲鳴を上げながらも――引かぬ。
 目と鼻の先で対峙しながら、ヴィータは気付いた。

「暑い?」

 ゼストの吐き出す息、そしてその周囲の温度差に気付いた。
 あまりにも暑すぎる、炎を生み出す魔法など使っていないのに、あまりにも違いすぎる温度。
 その理由を考え――すぐに気付いた。
 あまりにも高すぎる膂力の理由に、重ねた鋼の得物の向こうから感じ取れる、微細な痛みを伴う震動の理由を。

「死ぬ気か、テメエ!」

「さてな、な。だが」

 そう告げるゼストの額には滝のような汗が流れ、全身からは激痛の悲鳴が常に上がっていた。
 体温はどこまでも上昇し、轟々と燃え盛る太陽を飲み込んでいるような苦痛がある。
 アギトに命じたのは炎熱系魔法の使用。
 だが、アギトとの同調律が低いゼストには精々矛先に炎を纏わせる程度しか出来ない、出来損ないのマスター。
 だがしかし、それを逆手に取り、炎を外部に出すのではなく、内部で発することを考えた。
 筋繊維の稼働、それは熱を伴う新陳代謝の結果。
 ならば、その生み出す熱を自在に操れば?
 限界を超えた熱、それによる体温の上昇、肉体は崩壊と引き換えに身体能力をさらに引き上げる。
 苦痛ならば脳内麻薬が押さえ込み、ただ感じるのは灼熱にのぼせそうな肉体のみ、頑強なる鋼鉄の意志を持ってゼストは堪える、耐える、耐え抜ける。
 排熱の如く口から白い蒸気を吐き出すと、ゼストは吼えた。

79 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:19:35 ID:8IKJJk84
 
「ここで死ぬわけにはいかんのだ!!」

 全身の崩壊、血を流し続ける四肢、それらを脳内麻薬の快楽で誤魔化し、膨れ上がる体躯を持って強引に鉄槌を撥ね退けた。
 撥ね退けると同時に足場を形成、飛び込みながらベクトルを前へ変更し、加速。

「なっ!!!!」

 ヴィータの体に突撃し、その小さな体がトラックに撥ね飛ばされたのと同等以上のダメージを与えながら、ゼストはその体を掴んだ。
 そして、落下。
 水面の上から上空へ、そして最後には夜天煌めく夜空から眼下の町並みへと舞台が切り替わる。

「てめえ!! はなせぇええ!!」

 狙いを理解。
 下に待つのは何か。
 それはアスファルトの地面であり、無数のビル群であり、燃え盛る惨劇の地獄でもある。
 諸共に死ぬ気か。いずれにしてもこの高度から叩き落されれば、ただでは済まない。
 それを理解し、ヴィータは掴まれながらも、身体強化した蹴りでゼストの腹を打ち抜く。
 骨が砕ける感触、そして音がした。

「はなさんっ!」

 それとも、ゼストは血を吐き出しながら、速度を緩めない。
 衝撃破を放ち、音速へと迫りながら、ゼストは突き付けるかのようにヴィータを掴みながら、地面へと墜ちていく。
 流れ行く流れ星のように。
 骨をも破砕する圧力で肩を握り締め、ヴィータが激痛で声で洩らしながらも、必至に飛行魔法で押し上げようとする。

「おぉおおお!!!」

 だが、それすらも無駄。
 加速し、加速し、あらゆる障害を撥ね飛ばしながら突っ込んだ二組の流星は一つのビルの屋上へと墜落し――破砕した。
 砕ける、突っ込む、壊れる、突撃する。
 ビルを壊し、床を壊し、天井を貫きながら、数十階建ての廃屋ビルを貫いて、衝撃が屋上から地下にまで貫通した。
 そして、爆風がビルの全身から吹き出す、残っていたガラス窓が壊れて、ガラスのシャワーを吐き出した。
 そして。
 そして。

 そうして――埃立つ、全てが壊れた後に残り、動くのはたった一人。

「……」

 手を離し、血を吐き出し、よろよろと起き上がる男が一人。
 ゼスト、彼のみが立ち上がっていた。
 ヴィータは足元でめり込み、血を吐き零しながらも、まだ生きているが――動けまい。
 被っていた帽子は落ちて、纏っていた騎士服は無残に千切れ、四肢のうち二つは奇妙な方角に曲がりながらも、その目には意思があった。

「て、めえ」

 掠れそうな声、血を吐き零し、必至に足掻こうと手を伸ばすが――ゼストには届かん。
 全身の骨が砕けたか、それとも激痛で動けぬのか、どちらにしろ身動きなど取れまい。

「終わりだ」

 さらりと告げて、ゼストは骨が砕けた激痛すらも押し隠し、槍を向ける。
 上へと、天井を指すように、或いは星を示すかのように。

80 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:20:27 ID:8IKJJk84
 
「ベルカ騎士よ。名も知らん、だが良い騎士だった」

「おまえは、だれだぁ!」

 ヴィータが吼える。
 魔力を発揮しようとしながらも、手足が言うことを利かないのだろう。

「……ゼスト。ゼスト・グランツだ」

 騎士としての誇りが僅かに残っていたのだろうか。
 さらりと告げた自分にゼストが驚く。
 もはや死者としての名を告げた。

「ゼスト、か……アタシはヴィータだ」

 少女が告げる。
 名を名乗り、ギラギラと燃え上がり、痛みと損傷で死に掛けながらも言うのだ。

「テメエはいずれ斃す」

「そうか」

 報復の宣言を聞いてもゼストには答えなかった。
 いまさらのように名前を聞いて思い出す。
 機動六課、その中の副隊長の名前を合致していることに。

 これで陽動の――目的は果たした。

 ゼストの役割は戦力を潰すこと、高位魔導師の一人に重傷を負わせたのだ、すぐに復帰は不可能だろう。
 役割は遂げた。
 だから。

「さらばだ」

 別れを告げて、横薙ぎに衝撃破を放った。
 ビルの支柱が砕ける、先ほどの衝撃で不安定だったビルが崩落を始めて。

 ゼストはそこから飛び出した。
 一人の少女を置いて、立ち去った。
 死ぬのか、それとも生き延びるか、どうでもいいと思いながら。

 彼の心はどこまでも乾いていた。


81 名前:放浪騎士 その朽ち果てる先 ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:20:58 ID:8IKJJk84

 瓦解したビルに背を向けて、歩き出す。

「アギト」

《了解》

 融合を解除し、アギトの姿が外に具現化する。
 同時にゼストの姿も元に戻り、ガクリと彼は膝を突いた。

「旦那!?」

「いや、すまん……どうやら気が抜けたようだ」

 全身の失血はまだとまっていない。
 押さえ込んでいた魔力が切れて、全身は反動による鈍痛で襲われている。

「旦那……やっぱり無理だよ! これ以上やったら」

 死んでしまう。
 現実味のあり過ぎるヴィジョンに、アギトが言葉を閉ざした。
 けれど、ゼストはそれすらも読取り、嗤う。

「苦労を……掛けるな」

 死相が浮かんだ顔で、ゼストは痛みを堪えながらもフードを被りなおし、飛行魔法を起動。
 目的の位置――ルーテシアとの合流地点へと向かう。
 そのゼストをはらはらした目で見るアギトに、ゼストは告げた。

「心配するな」

 渇いた声。
 絶望に飲まれながら、感情すらも擦り切れた、冷たい声が告げた。

「目的を達するまでは死にはしない」

 死ねないのだ。
 死ぬことなど許されないのだ。
 救うために。
 願うために。
 このくたばりぞこないの命を使い果たすのは。



 スカリエッティを殺し、メガーヌを助けた時だと彼は決めているのだから。


82 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/08(水) 16:22:40 ID:8IKJJk84
投下終了です。
色気も欠片もないハード親父アクションですみません。
これは本編のIF話です。

かなりの自己満足品でしたが、楽しんでもらえると幸いです。
ありがとうございました。


83 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 18:35:48 ID:akOh+zY6
もう3ループくらい原作見直したら

84 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 19:17:25 ID:NU0uaS7a
うひゃあ、ゼストの壮絶バトル堪らないぜ!
こういうマジバトルは本当に良い、素晴らしく良い!
自分の身も省みず死闘に身を投げるオッサンはカッコよすぎる。

GJでした。


85 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 19:38:26 ID:tZ2VuFdu
>>73
相当イッてしまってるな…まともに喋れないじゃないか?

86 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 19:57:58 ID:7KwTvqzZ
>>85
触ってやるな。以前にもトリップを抜かれた職人さんが居たし、本人かどうかも分からん

>>ツツリ氏
GJでしたっ!
アギト可愛いよアギト。旦那は、頼むから朽ち果てないでくれと願っていましたが・・・

ゼスト、本編でもう少し掘り下げて欲しかったですよね。
とは言え、その本編のお陰でアレコレ考えることができるのもまた事実
良いゼスト分でした。GJ!



87 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 20:09:16 ID:m5qQLZn+
くぐったら、トリップディスクロージャにトリップ解析されてる。それも半年以上前に。
ただ、氏は昔……まあ、いきなりこういう風にはしないだろうから、嫌がらせだろうな

88 名前:69スレ264:2008/10/08(水) 22:21:21 ID:AVhKzWCN
業務連絡です。
84スレの保管完了しました。
職人の方々は確認お願いします。

89 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:08:02 ID:EGU9pJul
絶望した!ヴェロッサがここでも空気気味なのに絶望した!
というわけで自己生産
以下、注意
ヴェロッサ×はやて
エロ?おいしいの?
シリアスってくえんの?
しゃべりとか微妙かも試練

90 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:09:10 ID:EGU9pJul
日付が変わってそう経ってない真夜中、とある青年の私室にて。

「いや〜、ようやっと終わったな」
とんとん、と書類をまとめ、ファイルに戻す京弁少女。
「そうだねぇ。お疲れ様、はやて」
にこやかに彼女に微笑みかけるこの部屋の主。
テーブルに向かい合って座る二人は、この時間になっても仕事をしていた。
なんという仕事バカ。
もとい、それなりの立場にある彼らには打ち合わせやら何やら、大小細々色々あるのだ。

「帰り、どうする?もう結構遅いけど」
ヴォルケンリッターの皆さんは?と、青年が尋ねた。
ちなみに行きは彼、ヴェロッサ・アコース所有のステエキな新車でここまで来ていた。
が、テーブルの隅にさりげなく転がるワイン瓶が全てを物語っていた。

「あ、やー、それがなぁ……シグナムはその、あかんねん」
「何が?」
「えと、あ、せやせや。シャマルや六課の皆と合コンやって」
堅物女侍には似合わない理由だったが、そういうこともあるかもしれない。
などと考えながら、ヴェロッサは時計に目をやる。
「さすがにこの時間だとねぇ。どうしたもんかな」
「あ、ああ、あの、な。ロッサ、その」
まごまごと言葉を詰まらせるはやて。実に珍しい。だがかわいいので良し。
「何かな?」
「あう。そのぉ……こ、ここに、泊めて、くれへんかな……?」
最後の方はほとんど呟きに近かった。
けれども相手にはしっかり届いていた。
「それは」
「う、うん」
「誘ってるのかな?」
「…………」

91 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:10:06 ID:EGU9pJul
僅かな沈黙の後、こくりと頷いた。
それを見て、ヴェロッサは立ち上がり、はやてに歩み寄った。
「ん……」
きゅう、と抱きすくめられる。甘い香水の匂いと、柔らかい髪の感触がはやてを包んだ。

「ロッサ」
「ん?」
「その……す」
「ちっこくですうううぅぅううーーッ!!!」
ばたん、がたん、ばきっ。
効果音と共に現れたのはちいさなちいさなおんなのこ。
「リイ……ン?」
そして足元にはお出かけ用リインハウス。
そこから寝ぼけて飛び出して。視線の先にはいちゃつく一組の男女。
ここまで認識完了。さて、ここで次にリインフォース・ツヴァイが取った行動とは。

「……ッ」
「り、リイン?どないし」
「不潔ですぅーーっ!!!!」
先程以上の勢いで叫んだ。

「は、はぁ?ど、どういうことや」
「嫁入り前のはやてちゃんに!なぁーんてことしてるんですかぁ!」
「何って、ハグかな?」

しれっと答える査察官。ちなみに未だにはやてをホールド中。

「ふぁ、ハァグゥ!?だめです!だめだめですー!」
「どうして駄目なのかい?」
「え?だ、だってはやてちゃんは嫁入り前の大事な身体なんですよ?変なことしちゃだめなんです!」
「ふむ」
何かを考え、胸に埋まる少女に向き直った。

「だ、そうだよ。はやて」
「何が言いたいんよ」
「そうだねぇ……」

92 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:10:59 ID:EGU9pJul
すい、と少女の頬に手を伸ばし、顔を近づけ、囁いた。
「結婚しようか」
「……はい?」
耳に届いたのはえらく非現実的な言葉で。とっさに出たのは少々抜けた言葉だった。

「イエスかぁ。ありがとう、はーやてっ」
「え、違っ」
「さ、これでいいよね?」
はやてを無視して、今度はリインフォースに向き直るヴェロッサ。

「はい!はやてちゃん、アコース監査官、おめでとうございます!!」
「いやリインもちょっと……」
やはりはやては無視である。

「アハハ、やだなぁ。もう家族になるんだからロッサでいいよぉ〜」
「え〜、でもそれじゃはやてちゃんがやきもち焼いちゃいますよ〜?」
「大丈夫だよ、はやては怒っても魅力的だから〜」
「あ、ですよねぇー」
あははうふふと勝手に盛り上がる二人。

かちんと来た。というかなんだこの状況。
「あ、あんたらなぁ、いい加減に……」
「は!そうだはやてちゃん!」
怒号は見事に遮られ、萎えてしまった。もうどうでもいいか、とはやてはため息を吐きながらちびっこを見た。
「なんや」
「チッスはしないんですか?」
「あーはいはいちっすねーちっ……へっ?」
「結婚式には付き物ですよ!」
いや、式挙げてねーよ。
もちろんつっこみ届かない。

「はいチーーッス!チーッス!!」
「じゃ、はやて」
「いや、『じゃ』やないやろ」
冷たい言葉に屈する事もなく、ヴェロッサははやてに視線を合わせる。

93 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:11:29 ID:EGU9pJul
「ほんとに嫌なら、嫌って言っていいよ?結婚も、キスも。はやてが嫌ならしないから」
少し困った顔で笑う。ずるいと思った。
「そんなん……うー、あほぉ……」
結局、はやてに勝てる見込みなんてなくて。
言葉にするのも悔しいから、まぶたを下ろして答えの代わりにした。

かさついた唇が、はやてのそれと重なる。
すぐに重ねるだけでは足りなくなったのか、別のざらついた感触が滑っていく。
ざらついたそれで少女の唇をなぞり、僅かに開いた隙間を探し出し、潜っていく。
「んっ」
中に入り込むと、まず歯列に舌を走らせ、追い詰めた上で少女の舌を捕まえた。
くちゅくちゅと絡め、舐める。それを飽きることなく繰り返す。
「はっ……っはぁ、んう……んんっ!」
しっかりたっぷり口内を楽しんで、ようやく少女を解放した。

「わぁ、大盛り上がりでしたねっ」
「そうだね。まあ、まだ小手調べだけどねー」
そう言いながら、ヴェロッサははやてを抱き上げた。
「ふ、ふえぇっ!なな、なんやの!?」
「ありゃ、どうしたんですか?」
「いやー、せっかくだからこのまま初めての共同作業でもしようかなって思ってね」
「わ、ケーキにゅーとーですかー?」
「まあ切るっていうよりは破くんだけどねぇ」
「ちょ、ま」
「それじゃあグッナイ、小さなレディ」
「はあーい、お二人ともハバナイスデーですよー」

翌日、はやては体調不良で休んだらしい。

94 名前:Have a nice day!:2008/10/08(水) 23:13:40 ID:EGU9pJul
なんで肝心なところ書かないの?バカなの?
技量のなさ……かな!えろんえろんでいやーんあはーんも書きたいんだけどねぇ。
書き逃げごめーんね

95 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:16:11 ID:ZSpeor3o
GJ!
はやて久しぶりかな?
もっとはやてが見たい。
さらなるはやてを望むか。
よろしい、ならばはやてだ。


>>88
いつもご苦労様です。そして感謝。

96 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:16:41 ID:OEHdH9Vq
時にリィンや、ケーキ1ホールでロッサに買収されたと見ましたが?

97 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:31:24 ID:EGU9pJul
>>96
しっつれいしちゃいますね!
リインははやてちゃんの幸せを一番に願ってるんですよ?

って、あー!ヴィータちゃん苺ショートはリインのですぅー!
そっちのチーズケーキならいいですよ!
あ、シグナムぅ、そのアップルパイ後で食べますから取っといてくださぁい☆

アコースはヤればできるこなので1ホールなんてけちくさいまねしないお!

98 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:33:03 ID:gUc8lhYJ
>>82
GJ!!くそっ、何という戦闘描写。
それにヴァイス兄貴といいゼストの旦那といい、ツツリ氏は俺を渋殺する気か!?

>>88
本当にご苦労様です。

>>94
GJでした。最近カップリングはおろか、はやてやロッサを全く見てなかった気がする。
いいわ〜〜

職人の皆さん、ありきたりすぎるけど、エリオ×キャロのSSが読みたいです。

99 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:38:11 ID:ZSpeor3o
関係ないけど、最近各キャラスレで「エロパロスレに行け」と言われてる妄想が多い。
いい共存してるなぁ、このジャンル。

(エロパロスレを敵視するジャンルも少なくないと言うのに…)

100 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/08(水) 23:48:54 ID:EGU9pJul
ここがわりとゆるいから、ってのもあるかも。
エロなしだとだめ、ってスレも少なくない(てかそっちが主流だわな)

101 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:02:34 ID:IqIQ9HC9
しかし見事にユーノSSが少なくなっちゃってるな。
書いちゃいかん訳じゃないんだから、是非とも往年の輝きを取り戻して欲しいね。

102 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:04:05 ID:RETlMtyx
荒れるから書けん

103 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:14:21 ID:RQYxq81I
>>101
キャラ多いんだから一人一人の出番が減るのは必定

104 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:23:43 ID:z05Po0yK
>>101
往年の輝きというならむしろクロノの方をだな(ry

まあここじゃもともと少なかったけど

105 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:27:08 ID:SOf0GIuZ
>>101
キャラスレにでも行けよ、としか言い様がない

106 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:28:44 ID:5tjuizJO
ユーノはアンチが多いから
エロじゃなければユーノスレの方が許容度高いし
それにどのキャラで書くかは職人さんの好みだしな

ところではやてが触手を召喚してスカリエッティを凌辱するという電波を飛ばしたのはどこのどいつだ?

107 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 00:38:05 ID:XMwHuVQv
個人的に、ユーノだとエロが書きにくいんだよなぁ。
かといって非エロで書こうにも中々良い塩梅なネタが思い浮かばないorz
脇役としては使い勝手が良いんだけど。

108 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:04:25 ID:z05Po0yK
”らしさ”を捨ててかかれば書けると思う
ユーノスレになるけど

109 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:06:20 ID:i8qYL7gh
エリオの最近全然出番がなくて寂しい…
何故か最近ヴァイスやゲンヤパパンが人気という謎なブームが起きてるからな
まあ以前まで出番少なかったら、その分の活躍を取り戻すという感じでいいと思うが
ユーノもまだリリカルふぇいとで活躍できててまだいいと思う…

俺も久しぶりにエリキャロが見たいです…

110 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:21:10 ID:1V85TI+f
そういうの言い出すのはやめなっていうのが、上で書かれてるんだからやめようね>>109
不満があるなら、自分で書くがよろし。

111 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:29:17 ID:i8qYL7gh
>>110
うむ…配慮の足りない発言すまんかった
文才のない身では待つしかできんもんでついな…
以後気をつける

112 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:50:58 ID:UruCBcGy
>>89
遅かれながら乙っす。
甘甘でほのぼのとしたはやてロッサも中々良いものですね。

これ言ってはいけないしファンには申し訳ないが、ロッサは空気気味というかそもそもstsにロッサ自体を出す必要が
ロッサあたりのポジと出番なら他キャラ使って代替出来る気も・・・
な出番の割にはクロノと親友だったり、はやてがロッサと呼べる仲だったり妙に旧来キャラと親密度が高い設定だから
案外、拡張性はあるキャラなのかもしれんね。

どうでも良いが、アコースっつーと自分はどっちかっつうとアッーなイメージ強くてこまる。

113 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 01:59:31 ID:ySMoBROM
>>○○あたりのポジと出番なら他キャラ使って代替出来る気も・・・

グリフィスのことかーーーーーーーーっ!!

114 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 02:04:46 ID:772ZGUTO
グリフィスってはやてよりも年若いのに優秀だよな

115 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 02:25:45 ID:XMwHuVQv
>>114
将来有望な準陸尉だしな。
ちなみに、六課の風紀委員でもあったらしい。
怒鳴ったりするイメージはないから、どっちかというとやんわりとフォローして回るお兄さんポジションか。
つまり・・・・・・

軽くて軟派だが頼れる兄貴:ヴァイス
真面目で気が利くお兄ちゃん:グリフィス
背中で全てを語る雄叫び担当:ザフィーラ


押さえるところはしっかり押さえていたんだな。キャラがちっとも被っていない。

116 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:16:03 ID:dQiV+IFC
『召喚少女リリカルキャロ』番外編、投下します。
今回、エリオとキャロにルーテシアの関係が変わっていきます。
ちなみに珍しくエロが書けました。

『エリオが見た地獄』


117 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:17:13 ID:dQiV+IFC
温泉。
温かいお湯に体をつける至福の時。
この時ばかりは疲れも忘れて体を温める。
誰が考え出したのかは知らないが、素晴らしいものだ。
さらに目の前に広がるこの広大な景色が心を癒してくれる。
エリオは湯船の中で考えた。
(これが一人だったらなんだけど…ね)
ちらりと気付かれぬよう隣に目をやる。
同じく肩までお湯につかり、ほけ〜としている少女が一人。
彼女はキャロ、紛れもなくエリオの彼女である。
彼はルーテシアとの許嫁の約束を破棄し、絶賛キャロと健全なお付き合い中である。
そう、健全な。
しかし、エリオは悶々としている。
(なんで混浴なんだ!?)
現在、浴場にはエリオとキャロしかいない。
そして彼らを隔てるのは体に巻かれたタオル一枚のみ。
正直、エリオは気が気ではなかった。
少しでも気を緩めてしまえばストラーダがセットアップしてたちまちキャロにスピーアアングリフをしてしまいそうなのだ。
エリオは下半身に血を送るまいと必死で意識を集中する。
しかし、エリオも男の子。
ストラーダは上がったり下がったりを繰り返して落ち着いてくれない。
(くっ……鎮まれっ…僕のストラーダッ…!!)
無論、キャロには気付かれぬようにうまくガードはしてあるし、顔だっていつもの爽やかスマイル。
とにかくキャロが先に上がってくれるのを待つしかないのだ。
エリオは長湯を覚悟する。
これはエリオとキャロの我慢合戦なのだ。
先に動いた方の負け。
(それでも僕は我慢しなくちゃいけないんだっ!!)
エリオの心に堅い決意という名の鎖が巻かれた。
しかし、そんな決意は長くは持つはずもない。
この天然娘の前ではたこいと程でしかないのだ。
『エリオ君?』
『はわっ!ななななに?キャロ』
不意に声を掛けられて慌ててしまう。
しかし、すぐに冷静さを取り戻してキャロの方を向く。
これがいけなかった。
(タオル巻いてナイィィィィッ!!)
なんとキャロは事前に聞いていた、『湯船にタオルをつけてはいけない』というルールを律義に守っていた。
水面から見える小さなキャロの胸にストラーダが反応する。
『はぅあっ!!』
『エ、エリオ君!?』
のぼせていた事も影響し、盛大に鼻血を噴出すエリオ。
たちまちお湯が真っ赤に染まっていく。


118 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:18:40 ID:dQiV+IFC
そんなエリオを心配してキャロがエリオに近付いていく。
(こないでぇぇぇぇっ!!)
と口に出せるはずもなくエリオは必死で湯船から這い出る。
鼻血を噴出したおかげでストラーダはすっかり待機状態に戻り、エリオは急いでタオルを腰に巻く。
『大丈夫?』
『う、うん…大丈…ぶぅぅぅぅぅぅっ!!』
無論大丈夫ではない。
前述の通りキャロはタオルを巻いていない。
そしてエリオを心配して一緒に湯船から上がっている。
エリオの目の前にはキャロの幼き一本筋がくっきりと見えている。
これで再び鼻血を噴出して気絶すればよかったのだが、作者の都合で血は全てエリオのストラーダへ供給され、フォルムドライで臨戦態勢に入っていた。
タオルを押し上げてビクビクと痙攣するストラーダにキャロがついに気付く。
『あ…エリオ……君』
『ち、違うんだキャロ!!僕はそんな……』
キャロの視線に慌ててストラーダを手で隠す。
しかし、とても10歳とは思えぬそのサイズを隠しきれるはずもなく、手の間からひょっこりと顔を出している。
『その…保健で習ったよ?…男の人はみんなそうなるって…』
『う…うん……そうなんだ……』
キャロはエリオをフォローしているつもりではある。
しかし目はストラーダに釘付けである。
正直、興味はつきない。
『えっと…私、エリオ君の……見たいな?』
『えぇぇぇぇぇぇっ!!!』
突然の申し出に思い切り叫んでしまうエリオ。
しかしキャロの視線はまだストラーダ。
慌ててエリオは背を向ける。
『だだだだめだよ!!僕達まだ子供なんだし……』
『でもユーノ先生と事務のなのはさんは私達くらいの時にはやってたって…』
(あの二人なに教えてるのぉぉぉぉ!!)
心の中で勤務中でもいちゃつく二人を恨む。
キャロはペタペタとエリオの背後に接近、そしてエリオの背中にぺたりと体をくっつけた。
これにはエリオもたまらず叫んでしま…わずに肩を震えさせる。
キャロの小さな双丘が背中に柔らかな感触をもたらす。
『キキキキャロ!?』
『お願い……エリオ君の見たいの………私のも見せてあげるから』
『!?』
キャロの発言に心が揺れ動く。


119 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:19:38 ID:dQiV+IFC
エリオだってすぐに目をそらしたものの、キャロの体には興味がある。
やはりエリオも思春期の男の子なのだ。
ごくりと生唾を飲み込む。
(え……じゃぁ、僕のを見せればキャロの体を……いやいやいや、僕達はまだ子供なんだ!!そんなこと…)
一瞬不埒な事を考えたがすぐに振り払う。
しかし、エリオの頭には一瞬見えたキャロの一本筋が焼きついていた。
(キャロの……キャロの…キャロ……の)
現在、エリオの頭の中では理性と本能が互角の戦いを繰り広げている。
しかしエリオの理性は強く、本能を徐々に押していった。
(やっぱりダメだ!ちゃんと言わなきゃ…)
『キャロ……やっぱり』
そこまで言った時だった。
『私……エリオ君になら…何されてもいいよ……』
『ストラーダァァァァァッ!!』
本能の思わぬ増援に理性の兵はたちまち倒されていった。
タオルをキャストオフ、すぐさまフォルムドライでキャロにスピーアアングリフで突撃する。
『エリオ君!!』
『キャロ!キャロォォォォッ!!』
凄まじい勢いでキャロを組み敷き、覆いかぶさる。
キャロの一本筋を無理矢理押し広げて勢いよく進入するストラーダ。
初めて感じる激痛に耐えながらキャロはエリオのストラーダを受け入れる。
血が出ようとお構いなしのエリオは激しく腰を打ち付ける。
『キャロ!!キャロ!!』
『エリオ君!!好き、大好きっ!!』
快楽の波に飲まれ夢中で交わる二人。
エリオもキャロも底なしと言わんばかりに抜かずの絶頂を迎え続けた。
『キャロ!!イクよっ!!』
『来てっ!!エリオ君の全部ちょうだいっ!!』
エリオの腰がソニックムーブ真っ青の加速を見せる。
そしてキャロも自ら腰をブーストアップし、ついに最高潮に達する。
『貫けぇぇぇぇぇっ!!』
『あぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
とどめの紫電一閃を派手にぶちまけ、二人は果てた。

『僕は……僕は…』
部屋の隅で体育座りのまま陰鬱オーラを撒き散らすエリオ。
彼はとてつもない罪悪感に襲われていた。
理性を失い、ストラーダフォルムドライでスピーアアングリフ、さらにキャロの中で紫電一閃連射。
我に返った時には時すでに遅し。
自身の放出した白濁した液体と純潔の証を失った赤い血がキャロを包んでいた。


120 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:20:52 ID:dQiV+IFC
慌てて体を洗い流してすぐさま部屋に担ぎ込んだ。
現在は疲れ果てて静かに寝息をたてている。
(勢いとはいえ……あんな事をしてしまうなんて…)
頭にフラッシュバックされるのはただ横たわるキャロの姿のみ。
情事の内容など夢中で覚えていなかった。
エリオは覚悟を決めた。
キャロを傷つけてしまったのだ、タダで済むわけはない。
最低でも別れがやって来るだろう。
学院にもいられない。
二人の関係を認めてくれたルーテシアに会わせる顔もない。
(……死のう)
自殺衝動にかられ、ストラーダに手を伸ばす。
守るべき者を守れずしてなにが騎士か。
エリオはストラーダを起動し、喉元へその刃を向ける。
『ごめん、キャロ』
『ううん……エリオ君は悪くない』
不意に後ろから抱き付かれる。
キャロがエリオの手をそっと握り、ストラーダをおろす。
『だから…こんなことしないで…』
キャロの優しい言葉にエリオは震えた。
『だけど…僕は君を』
『いいの……私、エリオ君が初めてでうれしかったよ』
キャロは泣いていた。
無理矢理された事を怒ってはおらず、むしろ罪悪感を抱いていた。
『私があんなこと言わなければ……エリオ君があんなことしなかったんだよね?』
全ては自分に原因がある。
キャロはその事でエリオが苦しんでいるのをわかっていた。
エリオはキャロの方を向く。
『それでも僕は……』
キャロを傷つけた。
そう言おうとしたが、言えなかった。
キャロの唇の感触が伝わる。
『私、エリオ君の事大好きだよ……だから…』
『キャロ…』
キャロがゆっくりと着ていた浴衣を脱ぐ。
一糸纏わぬ姿となりエリオに抱き付く。
『今度は…ちゃんとしよ?』
『キャロ……』
そのまま倒れ込み愛しそうに互いに唇を重ねる。
ゆっくりと舌を絡ませて貪る。
エリオはそのままキャロの秘部に指を這わせる。
『ん……』
『キャロ……今度はちゃんと愛するから…』
ゆっくりと指を差し入れていく。
すでに溢れんばかりの愛液で濡れている。
『エリオ君……いいよ』
寝そべったキャロが足を開いてエリオを誘う。
すでにエリオのストラーダはキャロをロックオンしている。
『キャロ、いくよ!』
『来て、エリオ君!』
そしてキャロの幼い秘部をストラーダが貫く。


121 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:22:09 ID:dQiV+IFC

『私に感謝してほしいものね…』
隣室でガリューとトランプを広げて溜め息をつくルーテシア。
実はこの温泉、アルピーノカンパニーが新たにオープンするリゾート施設なのである。
そのオープン前のモニターにルーテシアは二人を招待したのだ。
無論、あの浴場にはルーテシアもコッソリ紛れ込んでいたために、エリオとキャロの強姦紛いの情事も全て知っていた。
さらに今、隣室ではエリオとキャロが、
『エリオ君のストラーダすごいよぉ!!』
とか
『あぁ!!キャロ、今度は紫電一閃イクよっ!!』
とか言ってるもんだから悶々として気が気ではない。
次第にこめかみがひくつくのを見てガリューは少し距離を取る。
ゆっくりとルーテシアが立ち上がり部屋を出ようとする。
行き先は隣の部屋だ。
『…離してガリュー』
流石にまずいとガリューが必死で止めるがお構いなしのルーテシア。
ガリューを引きずりながら二人が励んでいる部屋の扉に手を掛ける。
そして、扉を開けてしまった。
『エリオ君ーっ!!』
『キャロォォォォッ!!』
いきなり飛び込んできたのはエリオがキャロに覆いかぶさって必死に腰を振っている光景だった。
ちょうどのタイミングで絶頂した二人は息を荒げて倒れている。
『エリオ……キャロ…』
『っ!?』
声を掛けられルーテシアの方を向く二人。
慌てて浴衣を羽織るもルーテシアの目は冷ややかだった。
『二人とも……』
『い、いや…これは、その』
『……ずるい、私も交ぜて』
『はぃぃぃぃっ!?』
正直ルーテシアは我慢出来なかった。
元許嫁が隣の部屋でストラーダをキャロに突き刺しているのを想像してもう股間はグショグショ。
自分の着ていた浴衣を脱ぎ捨て二人に歩み寄る。
『ちょちょ…待ってよ!!』
『私だって…エリオの事……まだ』
『ルーちゃん…』
まだ諦めきれていない。
キャロはルーテシアの寂しげな(実際は発情した)瞳を見て全てを察した。
『ルーちゃんも好きなんだよね』
『うん……』
『待ってよ、話が全然見えないんだけど』
ただならぬ雰囲気にエリオは二人をなだめる。
このままでは二人がエリオを巡る争いに発展しかねない。
しかし、実際はエリオの予想を裏切る結末を迎える。
『それじゃ、一緒にしよっ!!』
『なに言ってるのぉぉぉぉ!!』


122 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:24:12 ID:dQiV+IFC
あろうことかキャロはルーテシアも交えて続きをすると言い出した。
これにはエリオとルーテシアも驚く。
キャロは目を輝かせながら話を進める。
『やっぱり私だけが愛してもらうのは不公平だよ!!だから一緒にエリオ君に愛してもらおっ!!』
『キャロ……』
エリオとの愛もルーテシアとの友情も捨てる事が出来ないキャロは二人で一緒にエリオと付き合う事を進言した。
ルーテシアはキャロの手をとり涙を流す。
『ありがとう……キャロ』
『私、エリオ君もルーちゃんも大好きだよっ!!』
『私も二人が好き…』
『あの…僕に選択肢はないんですか?』
女同士の友情を確かめる二人に取り残されたエリオは頭を抱えてしまう。
『それじゃあ早速……エリオ君!!』
『エリオ……』
発情した雌二人がエリオに迫る。
目が本気だ。
エリオはずざざざと後に退く。
しかし壁にぶつかり追い詰められてしまう。
『だめだよ逃げたら』
『いや待ってよいきなり言われても僕はちょそこ違うお尻アッーーーー!!!』
この日、キャロとルーテシアは友情を深めた。
この日、エリオは大切な何かを失った。
『エリオ……すごかった(つやつや)』
『エリオ君激しすぎるよぉ(つやつや)』
『………僕に幸せは来るのでしょうか(げっそり)』


123 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/09(木) 05:26:25 ID:dQiV+IFC
これで投下終了です。
一応ないすぼーとは避けてみました。
今思い返すと三人とも10歳なんですよね。


エロが少ないのは作者のスキルが足りないから。


124 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 07:25:05 ID:c/jz4Hrk
>>123
エロ度が足りない・・・?嘘付け、十分エロかったぜGJ!

エロオめ・・・キャロルーと3Pかyo!!

125 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 08:56:00 ID:5a8a7KVE
>>123
実にナイスエリオ!
リリカルキャロではルーちゃんにも幸せになって欲しかったんだ。
これでキャロルーとも妊娠して、どう責任とればいいかエリオは悩むのですね。わかります。

126 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 08:58:28 ID:D9Qoy+hP
>>123
GJだ!
ただいつも思うんだけど、会話文を表すかっこは「」にしたらどうだい? 全部念話でしゃべっているように読めちまうよw

127 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 09:56:59 ID:fOV6boKr
GJだけど、エリオとキャロは10歳、ルーテシアは1つ下の9歳なんだぜ

128 名前:B・A:2008/10/09(木) 14:37:03 ID:eJWK608h
推敲が終わったら投下します。

129 名前:B・A:2008/10/09(木) 14:51:18 ID:eJWK608h
ぼちぼちいきます。

ユーノに対する苦手意識を克服したい。
リインフォースTを苛めたい。
久しぶりにハードな絡みを書きたい。

と思惑が絡まって以下のような形になりました。



注意事項
・ユーノ×リインフォース
・エロです、ハードです
・スカ描写があるので、お食事中の方はスルー推奨で
・リインフォースが防衛プログラムを治療するためにユーノのもとで特別な治療を受けます
・タイトルは「祝福の風、治療中」

130 名前:B・A:2008/10/09(木) 14:51:50 ID:eJWK608h
ぼちぼち投下します。

ユーノに対する苦手意識を克服したい。
リインフォースTを苛めたい。
久しぶりにハードな絡みを書きたい。

と思惑が絡まって以下のような形になりました。



注意事項
・ユーノ×リインフォース
・エロです、ハードです
・スカ描写があるので、お食事中の方はスルー推奨で
・リインフォースが防衛プログラムを治療するためにユーノのもとで特別な治療を受けます
・タイトルは「祝福の風、治療中」

131 名前:祝福の風、治療中@:2008/10/09(木) 14:52:44 ID:eJWK608h
寝室の扉が控えめにノックされる。ユーノが「入って良いよ」と言うと、ゆっくりと扉が開いて銀髪の女性が室内に入ってきた。

「準備できました」

裸にバスタオル一枚のリインフォースが、頬を染めながら言った。シャワーを浴びてほんのりと桜色になった肢体からは
痺れるような女の色香が滲み出ており、離れていても芳しい雌の匂いが鼻孔をくすぐった。

「それじゃ、治療を始めるから、いつものように四つん這いになって」

「・・・・はい」

ユーノの言葉に恥ずかしげに頷き、リインフォースは自らの肢体を隠していたバスタオルを脱ぎ捨て、
ベッドの上で四つん這いの姿勢を取る。豊満なバストが重力に引かれて風船のように揺れ、ユーノは思わず生唾を飲み込んだ。

「綺麗だよ、リインフォース」

「よしてください、これは治療なんですから」

「そうだね。君の中の悪いプログラムを治すための治療なんだ」

ユーノは苦笑いを浮かべ、突き上げられた形の良い臀部を手の平で撫で回した。
たっぷりと脂肪のついたヒップはまるでマシュマロのように柔らかく、指先に力を込めると瑞々しい素肌が吸いついて放さなかった。

「あん・・・あぁ・・」

ユーノの指が菊門に触れると、リインフォースの口から艶めかしい声が漏れた。その反応にユーノは唇の端を釣り上げると、
括約筋の具合を確かめるように指先を菊門に押し込み、ゆっくりと埋没させていく。

「ううぁぁ・・・・んあぁ・・・・」

「あれ? 声が何だか変だよ?」

「す、すみませ・・・んぁ・・・うぁぁ・・・・・」

リインフォースは必死で声を出すまいと口をつむぐが、込み上げてくる快感を押さえることはできず、
腸壁を擦られる度にみっともなく身を捩ってしまう。


132 名前:祝福の風、治療中A:2008/10/09(木) 14:53:26 ID:eJWK608h
「感じやすいね。言いつけ通り、自分でも弄っている?」

「は、はい・・・言われた通り、毎日弄ってます」

「良い娘だ。肛門が解れている方が治療しやすいからね」

括約筋が十分に解れたのを確認すると、ユーノは傍らに置いておいた特大の浣腸器を手に取った。
中身が剥き出しのガラスの中には、無色透明な液体がたぷたぷと揺れている。

「いつものように、500CCからいくよ」

嗜虐的なユーノの声音に、リインフォースは思わず身を震わせる。
刹那、冷たいガラスの先端が窄まった菊門を押し広げ、ねっとりとした直腸粘膜を擦り上げていく。
反射的にリインフォースの体は異物を排出せんと悶えるが、浣腸器はユーノの手でどんどん深くまで埋没していくので、
逆に咥え込もうとしているかのように見る者を錯覚させる。

「かはぁっ・・・・・ああぁ・・・・ああっ・・・・・・」

「すぐに済むから、我慢してね」

言って、ユーノは無情にもシリンダーを押し始める。途端に、直腸の粘膜を逆流する感覚がリインフォースの背筋を駆け抜け、
どろりとした薬液が狭い腸の中を満たしていく。無理やり腸内を洗浄されるという感覚に、彼女はまるで自分が屠殺場の食肉牛にでも
なったかのような錯覚を覚えた。更に、ユーノは同じペースでシリンダーを押さずにその時々で注入のペースを落としたり、
ビュッ、ビュッと断続的に注入したりするなど、緩急をつけて浣腸してくるので、その度にリインフォースは腹の底から
搾り出すようなか細い悲鳴を上げて首を振った。

「ううッ、くッ・・・・・うぐッ、んぬうぅ・・・・・・」

「ほら、全部入ったよ」

スポンッと浣腸器が抜かれると、腸に注がれた薬液が出口を求めて逆流を開始する。慌ててリインフォースは下腹に力を込め、
括約筋を締め上げて浣腸液の逆流を防いだ。

「そうそう。限界まで我慢すれば、それだけ悪いものが体の外に出ていくからね」

「は、はい・・・・・・」

苦しそうに呻くリインフォースの下腹はぽっこりと膨らんでおり、腸の中では出口を塞がれたことで薬液がぐるぐると渦を巻いて
便意を刺激してくる。それが自分の中の汚いものを根こそぎ洗い落としているのかと思うと、何だか自分まで汚れてしまっているかの
ように思えてくる。

133 名前:祝福の風、治療中B:2008/10/09(木) 14:54:10 ID:eJWK608h
「はあぁ・・・・ああ・・・あうううあうあ・・・んぬんうぬうううううう・・・・・・・」

時計の秒針が動く音が酷くうるさく感じられるくらい、神経が張り詰めていた。気を抜くと括約筋から力が抜けて薬液が
漏れ出そうになり、慌てて閉め直すという行為を繰り返して自らを苛めることを継続させる。
これは治療なのだ。
治療だから、自分は耐えねばならないのだ。
どんなに浅ましい姿を晒そうと、みっともなく喘ごうと、治療だからしかたがないのだ。
そう自分に言い聞かせ、リインフォースはシーツを握り締めながら便意に抵抗する。
だが、フッと思ってしまった。
我慢するのを止めたらどうなるのかを。
今、下腹から力を抜けば、括約筋が緩んで腸内の薬液が一気に出口へと殺到する。物凄い勢いで粘膜を擦られ、
窄まった菊門をみっともなく裏返し、腸液を撒き散らしながら真っ白シーツを汚物で汚してしまうだろう。
自分は情けない喚き声を上げながら嗚咽し、鼻水と涎を垂れ流して肛虐の快感に酔い痴れる。
それはきっと、とても気持ちの良いことのはずだ。

「ああぁっ・・・・・・・・・」

気づいた時には遅かった。
ほんの一瞬の想像がきっかけとなり、双臀の谷間の底にひっそりと佇んでいる可憐な菊の蕾が一気に開ききり、
悲痛な叫び声と共に激しくも恥ずかしい音を立てて噴き出した薬液が弧を描く。

「あッ、ああッ・・・・・・いやぁッ、み、見ないでッ・・・・・・・見ないでぇぇっ!!」

泣き喚きながら首を振るが、ユーノは黄濁した放物線から目を背けることができなかった。
リインフォースのような美人の排泄から目を逸らすことなど、できるはずもなかった。

「いあやあぁっ、ああぁぁ、ち、違うんです・・・こ、これは・・・・これはぁぁっ!!!」

いったい誰に言い訳しているのかさえ定かにならず、リインフォースは全身をガクガクと痙攣させながら絶頂の階段を駆け上がっていく。
顔から火が噴き出してしまいそうなほど恥ずかしかった。自分の排泄の瞬間を、赤の他人に観察されることほど屈辱的なものはない。
しかし、リインフォースはそんな屈辱を味わうことに悦んでいる自分がいることに気づいた。異性に裸を晒し、肛門を天に掲げ、
浣腸で喘ぐ姿を見られることに、堪え様もないくらい甘美な味わいを汲み取っているのだ。

「いっぱい出したね」

「ああ・・・あああ、私・・・・私・・・・・・」

「大丈夫、ちゃんと君の悪い部分は全部外に出せているよ。さ、仕上げに移ろうか」

穏やかな口調だが、有無を言わせぬ勢いがそこにあった。
拒否することができない。
嫌だと首を振ることも、止めてと突き放つこともできるはずだ。なのに、自分は彼に弄ばれることを望んでいる。
この背徳的な治療行為を楽しんでいる。何よりも悦んでいる。

134 名前:祝福の風、治療中C:2008/10/09(木) 14:54:53 ID:eJWK608h
「ほら、この前言ったように」

「は、はい・・・・・」

細い指で白い臀部を抉じ開け、肛門をユーノの眼前に晒す。
自分でもおかしな行為だと思っていた。これからする行いに、必然性など感じられない。医療知識に欠ける彼女でも、
それくらいは察することができる。だが、そうと知りながらも、リインフォースは彼の願いを断ることはできなかった。
自分を貶めることに快感を覚えてしまったのだ。もう、後戻りすることなどできない。

「私の、卑しいケツ穴を、あなた様の逞しくてぶっといオチ○ポで突き刺してください。汚らしいケツの穴の隅々まで掻き回して、
濃厚な雄汁で夜天の書の悪いプログラムを治療してください」

聞くに堪えない卑猥な言葉を、リインフォースはユーノに促されるままに暗誦する。
意味のないこの行為に意味を見出すとするならば、それは気分の問題だ。
自分が浅ましくて卑しい雌豚であると再確認できる儀式。
この言葉を口にすれば、快楽に溺れても構わないのだと自分に言い聞かせているのだ。

「あの、早く・・・・早くお願いします・・・・・・」

「せっかちだね。ほら、もっとしっかり広げて・・・・・・・いくよ」

無意味な断りを挟み、ユーノは勃起した自身の肉棒をだらしなく口を開いたリインフォースのアヌスへと侵入させた。
腹の中を押し上げられるかのような圧迫感と、亀頭の笠で粘膜を擦られる感覚が電流のように脳天を響かせ、
感極まった女の喘ぎがリインフォースの口から漏れる。

「あああん!!」

「くううっ・・・・・さあ、好きなだけ乱れて良いよ」

ユーノが出し入れを開始すると、細かな襞の一つ一つまでが肉棒に絡みつき、ざわめきたつ。
ただ肛門を刺し貫かれただけだというのに、彼女は全身が性感帯になってしまったかのように海老反りになってよがり声を上げ、
白眼を剥いて涎を垂らしながら惜しげもない身悶えを曝していた。

「ああッ、ああんッ、いいッ・・・・・・・・いッ、いいッ、あおおおうッ・・・・・・・気持ち良い!!」

「ははっ、どうしたんだい、リインフォース。これは治療なんだよ?」

「も、もう・・・・どうでも良い! これ、これだけあれば良いんです。ぶっといチ○ポでケツ穴を抉って貰えれば、
浣腸して貰えるならそれで構いません!!」

狂ってしまったかのようにリインフォースは喚き散らし、背筋をガクガクと仰け反らせながらユーノの肉棒を締め上げた。
彼女の意識は怒濤のように襲いかかる官能の大波に呑み込まれ、光に包まれたその波間をふわふわと漂うだけであった。


135 名前:祝福の風、治療中D:2008/10/09(木) 14:55:36 ID:eJWK608h
「あ・・うふあぁっ!! ケ、ケツ穴が良いのぉっ! もっと、もっとケツではめはめしてください!! 
私の日焼けした古書ケツマ○コを、あなたのチ○ポで滅茶苦茶にしてぇ、してくだ・・さいぃぃっ!!」

「この好き者の古本娘め、そんなにケツが好きならたっぷり苛めてあげるよ!」

「はいぃっ!! う、嬉しいですぅっ!! ああッ、あおおおッ、ひッ、いいッ!!」

掘削機のようにユーノの肉棒がうねうねと蠢く直腸を抉り込み、リインフォースの口から断末魔のような悲鳴が噴き零れる。
その瞬間、肉棒が更に倍ほども膨張したかのような錯覚と共に、腸壁越しに子宮の裏側を押し上げていた先端から
物凄い勢いで灼熱の溶岩が迸り、リインフォースの腸内を真っ白に染め上げた。

「うッ、あううッ、いッ、いいッ・・・・・・・いいッ、あああ・・・・・・ああああぁぁぁぁぁっ!!!!」

長身の体が伸び上がり、爪先までもを反り返らせてリインフォースは絶叫する。
その顔は涙と鼻水で醜く歪み、口の端からはみっともなく涎が垂れ流されていたが、彼女は目に見えてわかるくらい悦びに満ちた
笑顔を浮かべ、絶頂に達していた。

「ああ・・・・あはぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・・」

シーツを握り締めていた手から力が抜け、支える力を失った上半身がベッドの上に投げ出される。
繋がった状態のまま、ユーノはリインフォースの背中にもたれかかっていた。肛門を押し広げる肉棒は未だ硬度を保ったままであり、
びっちりと隙間を埋めて射精した精液が逆流することを防いでいる。一度浣腸して敏感になっているのか、
最初の薬液と比較するとほんの些細な量であるにも関わらず、再び下腹から便意が込み上げてきていた。

「気持ち良かった?」

「は、はい・・・・・・・」

「そう。ところで、これからもっと利きそうな治療に移ろうと思うんだけど、どうしたい?」

このまま治療(関係)を続けるのかと、ユーノは聞いてくる。もちろん、彼女の答えは一つだった。

「はい。気持良い治療、いっぱいしてくださいね」

休んでいた腰の動きが再開され、敏感な粘膜が擦れて声に悦が混じってしまう。
治療行為という名の淫らな時間は、まだまだ終わりそうにない。

                                                       おわり

136 名前:B・A:2008/10/09(木) 14:56:13 ID:eJWK608h
以上です。
今日は良い電波が来てくれたのか、書き出すと筆が止まらなかった。

137 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 17:20:55 ID:5tjuizJO
真昼間からなんというものを書いてるんだアンタww
これはGJと言わざるをえない

138 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 18:16:10 ID:fF5mPT/K
電車内で俺のドリルがフルドライヴになる所だったじゃないか

GJ

139 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 20:47:52 ID:BynBlxIn
GJだ
俺の股間がミストルティンになったじゃないか

あんまり氏のSSでユーノを見ないと思ったら苦手だったんですね

140 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 20:53:56 ID:oQiLAqJv
GJ!!
思わず小生のユーノも臨戦態勢に入っちまいましたっ!

141 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 21:30:46 ID:GYa44YAv
ひっでえユーノもっとやらかしてください。
さて、昨日ざっとレスを流し見してたらエリキャロ足りないよ!なにやってんの!
という意見が多かったのでこそこそと作ってできたー、と思って見たらエロエロ3P……だと……ッ。
だったので少し間を置きまして、以下注意書きです。
エロスはリリカルキャロでうはうはしてね!
こちとらチッスまでだよ!
本編の後にひどいオチがついてるよ!ごめんご!

142 名前:未来予想図:2008/10/09(木) 21:31:15 ID:GYa44YAv
家族になりたいの。エリオとキャロと私。一緒に、幸せになろう?」
嬉しかった。家族なんて、もう手に入らないものだと思っていたから。

「あはは、ボクはキャロみたいな妹なら欲しいけどね」
あったかかった。その手の温もりは、兄のようで、心が安らいだ。

でも、今はそれを感じることができない。
むしろ辛い。心を抉られるようで、苦しい。
何も変わってないのに。
優しいフェイトさん。優しいエリオ君。優しい皆。
そして、優しくない私。ワガママで、身勝手な私。

未来予想図

手紙を出した。相手は一つ屋根の下で暮らす同い年の男の子。
手紙を出すのは初めてで。たった一文字書くだけで日が暮れることもあったっけ。
散々迷ったくせに、いざ出来た時には2、3行ほどしか書いていない、素っ気無い手紙。
それを彼に送った。
決別のために。

143 名前:未来予想図:2008/10/09(木) 21:32:32 ID:GYa44YAv
家からそう遠くない公園。小さなベンチに座り、想い人を待つ少女が一人。
「キャロ」
駆け寄ってきたのは、少女と年近い少年。
「エリオ君。ごめんね、こんな所に呼び出して」
「ちょっとびっくりしたけどね。手紙なんて初めてもらったし」
キャロの隣にエリオが腰掛ける。
「ん……私も初めてだったよ。手紙書いたの」

それからキャロは黙ってしまった。
エリオは自分から話しかけようか迷ったものの、呼び出された以上軽々しく口を開くこともできず、結局は黙り込んでしまう。
そうして、エリオにとっては長い時間が過ぎた後、ようやくキャロが話し始めた。

「私、すっごくワガママなの」
「えっ?」
放たれた言葉は、ひどく予想外だった。
「今、本当に幸せなはずなのに。足りないって思ってる。もっと欲しいって」
膝の上に置かれた手が、きつく握り締められた。眉間にもしわが寄っている。
「ワガママだなんて、そんなことないと思うよ?」
「そうかな」
「うん。僕もフェイトさんも、むしろもっと甘えて欲しいって思ってるくらいだし」
これはエリオの本心だった。
健気で自己犠牲的なキャロは、同僚はもちろん、家族である自分達にも弱さを中々見せてくれないから。

「でも、きっとフェイトさんを悲しませるよ。エリオ君も、困ると思う」
そこで言葉を切って、少女は少年の方に向き直る。泣きそうな顔をしていた。

「私、エリオ君と家族になれません。なりたく、ないの」

144 名前:未来予想図:2008/10/09(木) 21:34:09 ID:GYa44YAv
がつん、と頭を思いっきり殴られたような感覚に襲われる。
言葉にならないエリオに対し、キャロはなおも言葉を重ねる。

「なんでかなぁ?お兄ちゃんみたいで、嬉しかったんだよ?ほんとだよ」
そう言いながら、顔は今にも泣き出しそうなままで。
「でも、だめなの。無理なの」
……そんな顔、しないで欲しかった。
「何か変なことした?僕、直すから、だから」
「違う!違うの。エリオ君やフェイトさんが悪いんじゃないの……」
「キャロ……」
違う、と首を横に振りながらキャロは『ごめんなさい』を繰り返す。
落ち着かせようと、キャロの両肩に手を置いた。

「キャロ、キャロ。だいじょう」
ぶ、と続けることが出来なかった。どうして?
唇がふさがっていたから。
何に?それは――。

「ごめんね。きもち、わるいよね?家族なのに、こんなの……」
エリオから離れ、キャロはまた謝罪の言葉を口にした。
「そんなこと」
エリオの言葉を遮って、キャロはかぶりを振った。
「いいの。もう、いいの。本当に、ごめんね?もう、終わりにするから」
「終わり、って」
「ちゃんと、全部捨てるから。だから、来てもらったの。今日で全部、おしまいなの」
ワガママでごめんね、と無理やり作った笑顔を貼り付けて少女は告げた。

だけど。
「……やだ」
「え?」
「何で、何でそんな勝手に一人で決めてるんだよ。僕の気持ちなんておかまいなしかい?」
「だから、もう迷惑かけないから」
驚きと困惑に染まりながらもキャロが弁明する。見当違いの、だったが。

145 名前:未来予想図:2008/10/09(木) 21:35:01 ID:GYa44YAv
「そうじゃないよ」
肩にまた手を置いて、今度は抱き寄せた。
あっさりと胸の中に収まった少女を抱きしめて、自分の想いを口にする。
「……嬉しかったんだ」
そう、ただ嬉しかった。彼女の気持ちが。
「気持ち悪くなんてない。本当に嬉しかった」
否定して欲しくなかった。自分も、同じ気持ちだから。
「だから、終わりになんてしないで欲しい。ずっとキャロと一緒にいたい」
「エリオ君……それ、って」
今度はエリオがキャロの言葉を遮る。重なり合う二人に、もう言葉はなかった。

またしばらく沈黙が続いた。先程と違い、優しい穏やかな時間だったけれど。

「あのね、ほんとにいいの?」
おずおずとキャロが呟いた。
「何が?」
「わ、私これでもやきもちやきだよ?怒っちゃうよ?子どもっぽいし……」
「そう?」
「そ、そうだよ!む、胸だって全然ちっちゃいし、お料理も出来ないし」
「そっか」
「う、うん……」
自分で言って自分で沈むキャロ。ああ、こういうところも。
「でもね」
「え?」
「どんなキャロでも、きっとかわいいと思うよ。それで、絶対僕は好きになってたよ?」
より強く抱きしめて。本音を漏らせば少女は耳まで真っ赤にして。
「あう……」
ごまかすように少年の胸に顔を埋めた。

146 名前:未来予想図・ひどいオチ的後日談:2008/10/09(木) 21:36:34 ID:GYa44YAv
「こんな感じでどうかな、新刊!」
「あらあらフェイトちゃんったら、それなんて少女マンガ?」
「いいじゃない少女マンガ!りぼんは私のバイブルだもーん」
「にしても、家族をネタにするとはやりますなぁ。さっすがフェイトさん」
「えー、そういう二人こそ冬の新刊はぁ?」
「クロユーザフィ3P21禁」
「グリフィス・イズ・鬼畜眼鏡」
「人のこと言えないじゃない。てか、人のお兄ちゃん勝手にガチホモにしないでくれる?」
「え、ダメかしら?」
「お兄ちゃんは受けだもん。でも一冊下さい」
「ところで、噂のちみっこ達はどうしたんですかー?」
「ああ、なんか買い物だって出てったよ」
「まあ、ひょっとして、デート?」
「えぇ〜、ないよー。まだまだ子どもなんだから。早い早い」
「ネタにしといてそういうこと言うんだー……」

一方その頃。
「ふぇっくしょ!」
「だ、だいじょーぶ?エリオ君」
「ん、平気平気。ほら、行こう?」
「う、うん。……えへへ」
握った手のひらは今日も優しくてあったかい。
自然に笑みのこぼれる二人だった。
「あはは。えっと、じゃ、行こっか」

事実は小説よりも奇なり、かもしれない……?

147 名前:未来予想図あとがき:2008/10/09(木) 21:40:17 ID:GYa44YAv
あとがきうぜぇ人は飛ばしてね!
義兄弟にありがちなネタでサーセン。
本当はクロフェで考えてたんですが
自分の中のクロノ:最中に『おにいちゃん』呼びを強要して悦に浸る変態紳士
だったので、どう考えても後半が「よろしい、ならばベッドインだ」な展開しか!
むしろエロパロ的にはそっちのが良かったかもだけども。
それでは駄文失礼っしたー

148 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 21:42:19 ID:4HxSPk8M
くっそう・・・いい話だな、なんて思った俺が馬鹿でしたw

いいぞ、もっとやれ!!


149 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 21:59:49 ID:c/jz4Hrk
>>147
何というオチだ。感動してイイハナシダナーと読んでいた自分が馬鹿みたいだぜ。
こんなSSになんか絶対GJなんていわないからな!!
…gj

150 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 22:11:54 ID:i8qYL7gh
前スレ>>560
危うく見逃すかと思った…GJ!!
もう完全にエリオ主導権のまま、あれよあれよという内に結婚しちゃってるパターンですね。
できれば容量に余裕のある時に投下の方が安心できますぞ。

>>123
GJ!!
これはもう本編でしょうと言ってしまいたい。
モンディアル家は大財閥ですから、権力使って重婚ぐらい楽なものです。
今はちょっと辛くてもきっと二人ともいなくちゃ我慢できなくなる。
頑張れエリオ!

>>147
フェイトさんがりぼんにのるような甘い少女漫画書いてるうちに
エリキャロはもろ18禁なことをしていちゃつくようになってしまうのですね。
気づいたときにはフェイトさんおばあちゃんに…
うん、実にそうなりそう。GJ!!

151 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 23:13:24 ID:5a8a7KVE
>>147
これはイイエリキャロ!
きっとフェイトさんが書いた話よりも実際は甘いんでしょうな。
街中でデート中の二人とばったり出会った時、フェイトさんがどういうリアクションとるのか楽しみ

152 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 00:17:13 ID:F97o7N2I
>>147
>お兄ちゃんは受けだもん。
ここで吹いた。そうか、フェイトの中ではクロノは受けなのかw
しんみりした空気が見事に吹っ飛ばされた。GJ。


ティアナ「スバル、新刊できた?」
スバル「うん、ゲンヤ×カルタスで『絡み合う脛毛』。ティアは?」
ティアナ「ショタもので『狙撃手ヴァイス、気になるエリオを狙い撃つ』」

某所にて

ルーテシア「『レジゼス漢の直腸検査』」

153 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 00:25:23 ID:taN8m0aN
>>150 >>151
エリオとキャロなら「良かったね。私もおばちゃんか」と普通に祝福して終わりそうな気がする。
むしろエリオに全く別(フェイトの知らない)の彼女が出来た方が暴走して大変な気がする(私よりもその女の方が良いの!!頭冷やそっか。とか…)。


ヴィヴィオとくっついたらなのはも暴走して大騒動になると思う。
エリオとの愛を貫く為に聖王化するヴィヴィオと其を阻止する為にリミッター解除するなのは。
今あの決戦が再び…なんて

154 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 00:54:45 ID:ksDsfLXf
>>123
前回、ルーちゃんが冷たい風に吹かれてて、何とかエリオと寝取りでもいいからくっついてほしいと思っていたが良かった良かった。
niceboatな事態も防げたし、あとはどちらが先に妊娠するかが問題だな。
ルーちゃんだけ子供できて、キャロとの間にはできなかったとなるとヤバいことになりそう

>>147
GJ!!
なのはさん自重してくださいw

>>153
エリキャロなら、フェイトさん普通に喜んで祝福してくれそうだよな。
そして孫が産まれたら、毎日のように会いに来て好きな物買ってあげる激甘おばあちゃんになりそう。

エリヴィヴィならヴィヴィオは戦わないと思う。むしろ
「私よりも強くない男にヴィヴィオはまかせられない…来なさいエリオ!ヴィヴィオとの婚約を認めて欲しかったら、私から奪い取ってみなさい!」
みたいな感じで、エリオがすごく頑張らないといけない気が。

155 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:33:24 ID:d1N6W6FJ
なんでヴァイスって年下(と思われる設定年齢)のシグナムに「姐さん」って言ってるんだろ?

156 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:36:15 ID:F97o7N2I
>>155
何か世話になったんじゃないか?
命を助けられたとか、誤射事件のことで親身になってくれたとか。
或いは、シグナムの武人気質(俗に言う男っぽい、ボーイッシュ)な言動を見て「姐さん」のイメージができたのかも。

157 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:36:32 ID:eEvXES4m
女だてらっつーか、姉御気質に見えるからじゃないか?
仮にちゃきちゃきの江戸っ子、みたいな男キャラがいたら
年下でも「ニイさん」って呼びそうじゃないか、ヴァイスは

「姐さん」「兄さん」って呼称を年下に使うのはそんなにおかしいことじゃないしな。
まぁ、時代劇とかになると、「お若いの」って意味も含まれてきちゃうんだけど。

158 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:41:02 ID:OTBQj9AR
今となっては年下だろうけど初対面時は年上だっただろうに

159 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:44:43 ID:pG0QR1X4
まあシグナムの実年齢はアレだからいくつになっても問題ない。

160 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:46:09 ID:duyT8VVs
初対面時、こういうやりとりがあったと思われ

ヴァイス「はじめまして、ヴァイス・グランセニックです」
シグナム「はじめまして、シグナム・アネサンです」

それからヴァイスはシグナムのことをアネサンと……

161 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:55:48 ID:bGWpgEoa
そこでこんな秘話が頭をかすめた

シグナムが昔の主に仕えていた頃の話
激しい戦闘の最中シグナムは次元震の余波に巻き込まれ今から10年前のミッドチルダへ跳ばされてしまった
元の世界に帰る方法を模索するシグナムの前に一人の少年が

「くっここは一体……ん、お前は…」
「お姉ちゃん…誰?」

そう、そのその男の子こそ後のヴァイスだった
そして二人に事件が

「危ない!」
「お姉ちゃんきちゃだめだー!」
カキン、バンバン、エクスプロージョン!

(中略)

そして現代再び再開した二人は…


初対面↓


「ね、ねえさん!?…シグナムねえさんじゃ…」
「      は?…誰だお前?」

??
シグナムは首を捻った
記憶がリセットされてたり重ね書きされてたりするので過去の記憶が曖昧だったのだ
しかしヴァイスはしっかり姐さんラヴ体質になっていたと…     

162 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/10(金) 23:59:29 ID:Qi+mcKm6
>>158で結論かね
っていうか本編のヴァイスとシグナムの設定年齢て何歳だっけか
案外シグナムのが本編ヴァイスよかもともと設定年齢も高かったりしないの?

163 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:05:06 ID:OTBQj9AR
>>162
シグナムが19、ヴァイスが17歳入局の8年目だから24か25

164 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:06:09 ID:Yx3+LsFW
ヴァイスの少年期にきっとなのはとスバルみたいなことがあったんだよ!

というわけでテキストエディタ起動中。

165 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:11:30 ID:XzB6uAwI
>>164
「まだまだ貴様のようなヤツに私の背中を預けさせる事はできんな」

↑の台詞を入れて文章を作ってみてください。お願いします。

166 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:46:29 ID:ckYRePZe
投下します。

【注意】
・Sに目覚めるヴィータ
・Mに目覚めるエリオ
・Bまで

167 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:47:58 ID:ckYRePZe
エリオ・モンディアルは困っていた。何故かというと、目の前で展開される光景が光景だからである。

エリオは十数分ほど前、教官である高町なのは教導官に、資料を代わりに持っていってくれないかと頼まれ、
こうして機動六課のオフィスを訪れた。だが、オフィスに入ると、何やら艶かしい声が聞こえてくる。
恐る恐る様子を窺うと、スターズ分隊副隊長ヴィータが出入り口から少し離れた位置にあるデスクに向かっているのが見えた。
もう夕暮れ時なので、オフィスには他に誰もいない。また、夜勤者は別室で待機中である。

受け取った資料はヴィータに渡すよう頼まれていたので渡りに船と思ったが、彼女の様子がおかしい。
書類仕事でもしているのかと思えば、デスクに突っ伏している。
それに、彼女はエリオがオフィスに入ってきた事にも気づいていない様子。
彼の姿は入り口手前のデスクに付属するモニターに隠れているので、
彼女の位置からは見えにくいのかもしれない。
とは言え、普通だったら彼が入ってきた気配に全く気づかないとも思えない。

エリオは「ゆりかご」での戦いの事を思い出す。
あの中で、ヴィータは1人、重傷を負ったまま無理を押して戦い続けたのだという。
もしかしたら、その後遺症がまだ残っているのではないか。そう思うも、すぐに否定した。
口元を開いてだらしなく涎を垂らす、彼女の蕩けた表情が目に入ったからだ。

「……っん。ふうぅぅ、ん。あぁ、くぅん」

くぐもった声の主はヴィータであった。よく見れば、彼女の手がスカートの中に伸ばされてもいる。
そして、彼女の太腿の間で、もぞもぞと僅かに動いているのが分かった。
その度、彼女はびくり、と肩を震わせ、甘い声を漏らす。

いつも凛々しく、訓練の時は激しく怒声を飛ばすヴィータが、今は弱々しく声を上げ、
ささやかな秘め事に没頭している。そのギャップが、エリオの中に妙な興奮を生んでいた。
気づけば股間がパンパンに腫れ上がり、痛いくらいになっていた。

168 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:48:47 ID:ckYRePZe
外見は自分達と変わらないどころか、むしろ年下にすら見えるヴィータに、
そんな情欲を抱いてしまう自分を嫌悪するエリオ。ほとぼりが冷めるまで待ってから出直そうか、
そんな考えが頭を過ぎるも、一向に彼女の痴態から目を離す事が出来なかった。

熱病をうつされたみたくエリオの体は火照り、心臓の鼓動が早まっていた。まずい、と思う。
しかも、こんな時に限ってオフィスの中には誰の姿もない。いや、誰もいないからこそのこの状況なのか。
いけないと思いつつも、熱を持った頭は正常な思考を急速に失っていった。

エリオは、積み重なった大量の資料を小脇に抱え、空いた手で股間をまさぐる。
ズボン越しに指先で軽く触れるだけで、背筋がぞくりとするほど強いくすぐったさがあった。
想像した以上の快感に思わず声が漏れそうになるが、ヴィータにばれる訳には行かないので、
何とか口元を真一文字にして我慢する。

「はあっ……あっ、んっ、ふっ、……ぅうん」

ヴィータもヴィータで盛り上がってきたのか、スカートの中の動きがどんどん大胆になってきている。
粘ついた音がエリオにまで聞こえてきそうだ。幼い体には不似合いな艶やかさと、
だが、快楽に体を委ね切れない歳相応の臆病さが同居している。
必死に声を抑えているその姿は、どこか健気ですらあった。

エリオはここが機動六課のオフィスである事も忘れ、ズボンの上からものを掴む。
ズボンの上からでもはっきり形が分かるほどいきり立っているそれを、エリオは必死に上下に動かす。
しかし、直接触れる事が出来ないので、何とももどかしい。
片手で資料を持ったままの不自然な体勢で、何とかより大きな快楽を得ようと体を捩る。
すると、資料を持つ腕がドアにぶつかった。
音を立て、さらにはばさりと床に散らばる資料。

音に気づき、上体を起こしたヴィータはそちらへ顔を向ける。彼女の位置から斜め後ろにあるデスク、
さらにそのモニターの後ろで、青ざめた顔で立ち尽くすエリオと目が合った。
プルプルと肩を震わせながら、エリオとは対照的にヴィータは顔を耳まで真っ赤にする。
そこには先ほどまでの青い果実の様に未成熟な色香はない。あるのは、底の見えない怒りだった。

「しっ、失礼しました!」

踵を返し、ドアを開けて、エリオは廊下を駆け出した。ヴィータもイスから立ち上がり、
オフィスから飛び出す。逃げるエリオに追うヴィータ。黄昏の情事は一転して、
追いかけっこに様相を変えていた。

スピードに定評のあるエリオを捕まえる事はAAA+ランク魔導師であるヴィータをして梃子摺らせるものである筈だが、
今日のヴィータは一味違った。10メートルも走らないうちにエリオはヴィータに捕まったのだ。

重心の低さを利用したヴィータの見事なタックルに足を取られ、床にへばりつくエリオ。
そして、襟首を掴まれ、ずるずるとオフィスへと引きずられていく。
その姿はまるで荷馬車に載せられ、売られていく子牛の様であった。
悲しそうな瞳だが、哀れ、見る者は誰もいない。

169 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:49:30 ID:ckYRePZe
エリオがオフィスに放り込まれ、次いでヴィータが中に入った。
今度こそとドアにロックをかけ、ヴィータは足元で震えるエリオに目を向ける。
そして、バンっ、とドアに勢い良く手をついた。
ドアとヴィータの間に挟まれるエリオは正座したまま、びくりと体を震わせた。

「見たのか?」

簡素な問いに、エリオは大量の汗をかきながら顔をぶんぶん横に振った。

「見たんだな……!」

語調にあからさまな怒りを滲ませて、今度は断定口調で言った。
エリオを見下ろすその虹彩は真っ青に染まっている。
怒りの表現がやたら記号的なヴィータだが、それだけにわかりやすく、エリオは萎縮して固まってしまう。

ふと、ヴィータはエリオの股間の辺りが盛り上がっている事に気づく。彼女はにやり、と醜悪に口元を歪めた。
子供が羽虫をいたぶる様な残酷な好奇心と、冷め切った青い眼がエリオに降り注ぐ。

「おい、何だよこれ。まさかお前、興奮してんのか?」

ヴィータはドアから手を離し、腕を組んで見下ろしたまま、
特注の小さなヒールの先をエリオの股間にグリグリ押し付ける。

「あっ、ぅう……。止めてください、ヴィータ副隊長」

震える声に、ヴィータの嗜虐心はむしろ刺激された。彼の上に立っている、
あるいは彼を下に敷いているという高揚感が堪らない。だが、足りない。まだ足りない。

「見せてみろよ」

「――え?」

ヴィータの意図するところが分からず、エリオはぽかんと彼女を見上げた。彼女はニヤニヤと哂っている。

「それ、出して見せろって言ってんだよ」

それとは言うまでもなく、先ほどヴィータが踏みつけにしたものである。

「え? ええ!? あの、いや、その――」

「何だ? あたしの言う事が聞けねえってのか?」

ヴィータはまたもエリオの股間を踏みつけた。
だが、触れるだけだった先ほどとは違い、今度は体重を乗せて踏み躙る。

「あぐっ! いっ、痛いです、ヴィータ副隊長……!」

不安定で体重が乗りきらず、ヴィータが足先で抉る度、
エリオの股間のいろいろなところに体重が移っていく。
その為、管だけでなく袋の部分まで体重がかかる。

「いいから、てめえのその汚ならしいもん見せろってんだよ!」

わかってやっているのか、そうでないのか。
ヴィータは力を緩める様子も見せず、ただエリオに痴態を強要する。

「わかりました! わかりましたから、止めてください……!」

さすがのエリオも、睾丸を踏みつけにされる痛みは耐えがたく、あっさりと白旗を揚げた。
満足げにヴィータは足をどける。

170 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:50:09 ID:ckYRePZe
エリオはズボンに手を伸ばし、おずおずとベルトを外してチャックを下ろす。
ちらりとヴィータを見上げると、ぞっとする様な青い眼が2つ、彼を見下ろしていた。
一挙手一投足を見られている緊張感から、指先はふるえ、なかなかズボンを下ろせない。
彼女を刺激しない様に、なるたけ体を縮め、首と肩だけでドアに寄りかかる様な体勢で腰を浮かせて、
なんとかズボンを下ろす。亀頭がズボンの端に引っかかった後、
びん、と弦を弾く様にエリオのペニスが外気にさらけ出された。

エリオは羞恥から顔を逸らしたまま足を広げ、いきり立ったものをヴィータへ差し出す。
彼女は一言も発する事無く、じろりとそれを見つめる。
実は初めて見るそのグロテスクな肉棒に目を奪われていた。
硬く、天を衝くその出で立ち。血管を薄く走らせ、時よりびくりを震えるそれは別の生き物の様だ。
だが、エリオと同じ肌の色の皮をかぶり、紛れもない彼の一部であるとわかる。

ヴィータはごくり、と唾を飲み込む。そして、しゃがんでそっとエリオのペニスに手を伸ばした。

「んっ……」

指先が触れた瞬間、エリオが声を漏らす。ヴィータはすぐに手を引っ込めた。

「あっ、ごめ――」

言いかけて、ヴィータは苛立った様にペニスを握り込んだ。

「はっ、恥ずかしくないのかよ、お前。だらしねえもんをこんなに腫らしやがってよ」

操縦桿の様に、グリグリと乱暴にペニスをこねくり回すヴィータ。
しかし、彼女は力を込めているつもりだったのだろうが、内心の恐れからか力が入りきっていなかった。
むしろエリオに絶妙な快楽を与えていた。しかも、彼女の白くて小さな手のすべらかな感触ときたら、
エリオが今までに感じた事のないほど柔らかかった。
騎士として一級の力を持つ彼女の手が、どうしようもないほど「女の子」であった事に彼は驚くと共に、
未成熟さと不謹慎さが綯い交ぜになった背徳的な快楽に身を震わせる。

「あっ、……んっ、だ、駄目です、ヴィータ副隊長」

乱れる呼吸のまま、何とか声を絞り出すエリオ。

「何だ、痛えのか? だったらもっとしてやるよ」

悶えているエリオの様子を苦しんでいるものと取り、哂いながらヴィータはさらに手に力を込める。
そして、今度は上下に扱き始めた。別に、彼をよがらせようという意図も知識も彼女には全くなく、
彼の反応を見ながら試行錯誤した結果、それが一番彼を苦しめられると判断しての事だった。
無論、それは完全な誤解である訳だが。

当のエリオは、下半身から押し寄せて来る暴力的なまでの快楽の波に負けまいと必死だった。
粗相をする訳にはいかないからヴィータの行動を止めようとしているのに、
彼女はむしろ言われれば言われるほど、手を変え品を変え、より強い快楽を突きつけてくる。
自分でするときとは違う、不器用で乱暴な手つきに、熱いものが先端まで出かかっていた。

ヴィータの手前、我慢しなければならないというのが、確かにエリオを苦しめていると言えば苦しめている。
なるほど、その点では彼女が、彼の表情を見誤るのは無理なかった。

171 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:51:12 ID:ckYRePZe
「も、もうでちゃいますっ、ヴィータ副隊長!」

そうして、ついに耐え切れず、浮遊するのにも似た開放感の後、びゅ、びゅる、びゅるる、
とペニスの先端から白濁した液体が飛び出した。ヴィータの手に、顔に、制服に、次々と降りかかる。
一瞬の出来事に、彼女は呆然とそれを体で受け止めてしまう。

「はっ、はあぅ、っ――はぁ……」

静まり返ったオフィスの中、エリオが荒い息を吐く音だけが響く。
しばらくして、体にかかった精液の生臭い匂いでヴィータは我に返る。その表情は再び怒りに歪んでいた。

「て、てめえ、何て事すんだよ! あたしに、お、お、お、おしっこかけるなんて!」

顔面を精液まみれにしたヴィータに襟首掴まれ、ぶんぶん振りまわされるエリオ。

「ちょ、ちが、おしっこじゃなくて――」

だが、言い訳しようとして、より言い訳なんて出来ない事をしてしまったのだと気づいて、
何も言えなくなってしまう。

ヴィータは白く染められた手をエリオの目の前に差し出した。
彼は、自分の出した物とはいえ、その生臭さに顔をしかめる。

「舐めろ」

ヴィータの命令は至ってシンプルだった。だが、いくらなんでも抵抗がある。
ぶちまけておいてなんだが、はっきり言って気持ちが悪い。エリオは逡巡するが、
自身を見据える青い目を仰ぐと、抵抗する意思を挫かれてしまうのだった。

恐る恐る、といった様子で舌をヴィータの手に近づけていく。
触れた瞬間、舌先で僅かに苦味と塩味を感じ取る。
エリオは一瞬の戸惑いの後、ごくりと飲み込んだ。

想像したほど味はきつくはなかった。ただ、独特の生臭さが味以上に受け付けない。
それに、極僅かな量だというのに、粘ついて喉に張り付き、なかなか飲み込む事が出来なかった。
何より、自分のいちもつからひり出した物であるという事が、言い様のない不快感を催した。

「うっ、おえ……げほっ、がはぅ……」

嗚咽するエリオを、ヴィータは口元を歪めながら眺めていた。
自分の教え子を犬の様に扱うのは妙な気分だった。
今のエリオは、目で急かしてやれば健気に彼女の言う事を聞く。
その姿を見ているだけで、覚えたてのオナニーなどとは比較にならないほど、
下半身が疼いてくるのをのを感じていた。
そういえば、目の前の少年のせいでさっきはいいところで中断してしまった。

「おい、まだ全然取れてねえぞ……。早く……」

「は、はい……」

エリオは言われるまま、再びヴィータの手に舌を這わせた。

「……っん。ちゅ、ふっ、……ちゅく、れぅ」

舌を滑らせ、ヴィータの手についた物を丁寧に舐め取っていく。
手の平の皺の一本一本から、指の間まで、その形をなぞる様に。
彼女は手の上を移り行く、粘ついた柔らかな感触を愉しんでいた。
ぞくりとするこそばゆさに背筋を震わせ、そこから立ち上ってくる性の匂いに心奪われる。

172 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:51:50 ID:ckYRePZe
何度もむせながらも、ようやく手についた精液を舐め終わる。エリオは、ヴィータを窺う様に見上げた。
まだ彼女の顔は白く染められたままだ。頬にも、唇にも飛び散ったものが張り付いている。
彼女は促す様に目を閉じた。

四つん這いでヴィータに寄り、エリオは彼女の頬を舐める。

「はぁ……ぅふ、ぢゅる。んぅ、……ぁは」

もう幾度舌を這わせようと、精液の味は気にならなくなっていた。そんな事が考えられなくなるくらい、
エリオの頭の中は朦朧としている。喉に精液が張り付いて息が苦しい。
何より、ヴィータから放たれる匂いが彼の意思を蕩けさせていた。

香水の様な作り物とは違う、少女が元来持つ甘い匂い。それが汗と精液の臭いに混じって、
噎せ返るほど濃密にエリオの脳髄を焼き付けている。ヴィータは彼を犬の様に扱っていると思ったが、
そうするまでもなく、だらしなく舌を出して喘ぐ今の彼は犬だった。

反対側の頬についた物も舐め上げ、そうしているうち、エリオとヴィータの体は、
互いの息の熱さを感じられるほど密着していた。オフィスの中は空調が利いているはずなのに、
体の火照りが全く取れない。朦朧としているのは彼女も同じだ。どうかしている。
近づいてくるエリオを拒む事もなく、ヴィータはただぼうっと見ていた。

やがて、2人の唇は重なった。

――あ、これファーストキスじゃねえか。何やってんだろ、あたし。

ヴィータは白熱した頭でそんな事を考える。それも、次第に快楽の波に飲まれ、消えてなくなった。

「ふぅ……くちゅ、じゅ、じゅる…っん」

僅かに感じる苦味と生臭さ。それごと舌を絡め合い、互いの粘膜を削りあう。
いやらしい音を立てながら唾液を啜り、歯の並び、頬の内側の柔らかさを確かめる様に舌を滑らせる。
息を吸う暇も、唾液を飲み込む暇もなく、2人の唇の端からどろどろに唾液が零れ、輪郭をなぞり滴っている。

ただでさえ頭がぼうっとしてどうにかなりそうなほどなのに、口を塞がれた状態では息苦しくもなってくる。
とうとう唇が離れ、繋がった証として、唾液が橋を作る。だが、すぐに重力に負け、消えていった。

すくっとヴィータが立ち上がる。それを、エリオが名残惜しそうに見上げた。

ヴィータは精液まみれになったスカートのホックを外し、はらりと床に捨てた。

「ここも汚れてる、から……」

惚けた表情でヴィータはエリオに自身を曝け出す。その言わんとするところは、
ろくに頭の回る様な状態じゃないエリオにも分かった。何せストッキング越しに白いパンティが見えている。
フリルをこれでもかと使われた、ヴィータにとっては精一杯の背伸びであったろうそれには、
薄く染みがつき、筋の形をあらわにしていた。

173 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:53:39 ID:ckYRePZe
まだストッキングとパンティという2枚の城壁がそこを守っていたが、
城門が開かれるのを待てるほどエリオは冷静でいられなかった。
餌を前に散々「待て」を命じられた犬の如くむしゃぶりつく。

「はあ、……っんぅ」

自分の股間に顔を押し付けるエリオを見下ろすヴィータは、下半身から押し寄せてくる痺れる様な快感に、
熱く息を漏らした。布切れ越しでは十分な刺激が得られないはずだが、
彼の唾液と息で熱く蒸れていくアソコからは、直接的な刺激以上の何かが込み上げて来ていた。

ふと、舌を這わせる度、呼応する様にびくりと震えるエリオのいちもつが目に入った。
ヴィータは陰鬱に哂い、そこに足を差し出し、踏みつけにした。

「あ、…ふ」

うわずった声がエリオから漏れる。気にした様子もなく、ヴィータは足の親指と人差し指でペニスをはさみ、
床に押し付ける様にしながら擦りあげる。ローションも何も用意せずとも、
亀頭の先から漏れだしている液だけで十分なほどぬるぬるになっていた。

エリオ自身から漏れた先走りで濡れるストッキングのすべらかな、
だが、どこかざらりとした感触がエリオのペニスにもどかしい刺激を与える。
それだけでなく、ヴィータの太腿に挟まれた状態だというのが、さらに彼の興奮を煽った。
さっきとは違う、焦らす様にとてもゆっくりと立ち上ってくる感覚に、
彼は彼女のアソコを舐めるのも忘れる。

「ヴィータ副隊長、またイク、イキます」

そう言うと、すぐにヴィータは足を離した。

「ど、どうして……?」

あと少しでイケたのに。不満げにヴィータを見上げるエリオ。
彼女はいそいそとストッキングとパンティを下ろしていた。

「まだ、あたしは気持ち良くなってないから……ダメ、だから……」

綺麗な一本筋を晒し、ヴィータは頬を赤く染めた。

ヴィータのアソコは、以前ヴァイス陸曹から押し付けられた無修正のそういう本に載っていたものとは違っていた。
本を見た時はそのグロテスクな色と形に気持ち悪さすら覚えたというのに、
彼女のそれは毛の一本すら生えていない綺麗な一本筋だ。
汗と愛液に濡れ、てらてらと光っている姿は、誘蛾灯の様に彼を惹き付けてやまない。

174 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:54:17 ID:ckYRePZe
どくどく鳴る心臓を抑え切れないままに、エリオは皮を被ったままのクリトリスに唇を触れさせる。

「ひぅっ!」

今までの様に抑えたものとは違ううわずった声がヴィータから漏れ、思わずエリオは離れた。

「す、すいません!」

「いい、いいから、早く……」

そう促すヴィータは、熱にうなされる様に頬を赤く染め、言外にもう我慢が出来ないと告げていた。
エリオはもう遠慮などせず、欲望のままにヴィータのそこに舌を這わせる。

「あんぅ、ぁう、はぁ……やっ、すごっ、い!」

筋をなぞる様に、エリオは舌先を滑らせる。その度、ヴィータの腰は砕けそうなほど痺れる。
そして、クリトリスにぬるりとした舌が触れると、目の前が真っ白になりそうなほど感じてしまう。
彼女は、感覚が鋭敏すぎてもう気持ちがいいのか、痛いのかすら分からない。

皮を被った状態ですらこれなのだ、もし、これを剥いたら……。エリオの脳裏に好奇心が鎌首をもたげていた。
同じ事に思い至ったのか、ヴィータもどこか恐れる様な、だが、期待する様な目で彼を見下ろしている。

エリオは、皮とクリトリスの間を舌先で叩く。

「はぁ、っん!」

それだけで、電流が走る様だった。エリオは漏れてくる嬌声も気にせず、中をほじり出すように舌を駆使する。
さすがに、小さなクリトリスの皮の中に舌は入らないが、執拗に舐め続ける事で唾液がクリと皮の間に流れ込み、
ぬるりとした感触が直接そこを刺激する。

「おぅ、あっ、はぅ、くぅん……!」

全く遠慮のない責めに体を震えさせながら、ヴィータは喘ぐ。それでもまだ序の口。
もっとすごい事になるのだと思うと、寒気にも似た感覚が背筋を撫ぜる。
なのに、早くして欲しいとも思ってしまう。断続的にやってくる快感とは裏腹に、
エリオの不器用な舌使いに苛立ち始めていた。もう、早く止めを刺して欲しかった。

「も、いいから。手、使っていいから、早く……」

言われて、別に手を使ってはいけない訳じゃなかったと、エリオは今さらながらに気づき、一旦舌を離した。

「あっ、ん…」

離れ際、ヴィータから名残惜しそうな声が漏れた。

175 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:55:14 ID:ckYRePZe
エリオは、クリトリスに手を伸ばす。

「きゃ、ふ」

指先が触れられると、ヴィータはくすぐったさで眩暈がしそうだった。
自分で触る時など比にならないほど強く感じてしまう。それこそ怖気が走るほどだが、
今は頭が大して回らないせいか、火照った体が感じる通り、彼女自身もそれを快楽として捉えていた。

舌で触れている時と違って、手で触れていると何だか壊してしまいそうな気がして、
恐る恐るエリオはそこに触れる。皮が剥けていくと、ピリッとした痛みがそこから走り、
その度、ヴィータは表情を歪める。

「いっ、……っん」

息が漏れたのを感じ取り、エリオは不安げに見上げる。

「い、痛くない、ですか?」

「ん、大丈夫……」

脊髄反射的な返答にエリオの不安はむしろ拭えなかったが、彼は手を動かす事を止めなかった。
そうっと、そうっと、慎重に皮を剥いていく。その都度、漏れる息に、びくり、と肩を震わせる。
そうして、ちょっとずつそこは姿を現していった。
外気に晒されるのは初めてなのか、皮の触れていた場所には垢が溜まっていた。

指で直接触れるのは痛そうなので、ある程度皮を剥いた辺りから、またエリオはクリトリスに舌を這わせた。
表面を撫ぜる様に動かしながら、垢を削り落としていく。舌の上には、べたりとした僅かな重みと生臭い塩味。

「ちゅ、れぅ、じゅ、……ぅふ、ふ」

垢を舐め終えるのと同じくらいの頃には、クリの皮が完全に捲れていた。
舌の上にたっぷり乗った垢を吐き捨ててしまうのも何だか面倒な気がして、
エリオはそのまま、ごくりと飲み込んだ。喉に張り付く様な飲みにくさは自分のひり出した物と同じだったが、
ヴィータのアソコに付着していたものだと思うと、食道まで匂いを染み付けられた気がしてより興奮していた。

「――っはあ、はあ、っ…はぁ……」

何だか妙に神経を使う作業が終わり、エリオは荒い息を吐いた。その息には生臭さが混じっている。
そんな彼の様子を見ている余裕はヴィータにはなかった。クリトリスが外気に晒され、
今までとは比較にならないほど感覚が鋭敏になっていた。僅かに体を捩って空を切るだけで、
痛いくらいに感じてしまう。

176 名前:ああ、教官様:2008/10/11(土) 00:55:52 ID:ckYRePZe
「エリ、オぉ……」

何も出来ず、何も考えられず、ただ名前を呼んだ。甘く響く声に、エリオはぞくぞくと震える。
もう言われなくてもわかっている。彼は、彼女を楽にする為に、
曝け出されたばかりのそこに一気に吸い付いた。

「い、ああああぁぁぁっ、ひああっぁぁあぁあああぁぁ!」

あられもない声を上げ、膝を震わせながら、ヴィータはアソコからびゅ、びゅ、びゅ、と透明な液を噴出した。
足元にいるエリオは、何もせずそれを体で受ける。
やがて、ぐったりと体の力を失った彼女は、彼にしな垂れかかった。

「す、すごぉ、い、いまぁ、いまの、すごいよぉ……」

そう言って、ヴィータは気を失った。数瞬して、じょろじょろという水音。
そして、股間の辺りが生暖かくなっていく事に気づく。彼女はお漏らしをしていた。
床は精液と愛液と小水にまみれ、しかもばら撒かれた資料にまでそれが飛び火している。

――どうしよう、これ。

ここに至って、ようやくエリオは冷静さを取り戻した。どうやって誤魔化そうとか、
上官と肉体関係になってしまった罪悪感とか、キャロごめんとか、なんか色々頭を巡った。

それから、ヴィータが目覚めるのを待ってから床を掃除した。
めっちゃくちゃになった資料は幸いにして捺印待ちのものではなかった為、惨事になる事はなかった。
ただ、ヴィータが目を通した後、なのはに戻さなければならないものだったので、
エリオと2人して徹夜で瓜二つの資料を複製する破目になった。
後に返還された資料を見て、なのはは何かを感じ取ったようだが、
結局この件について追求される事はなかった。

小便やら精液やらを引っ掛けた制服に関してはもはやどうしようもなかった。
ヴィータはともかく、管理局に入って日が浅いエリオは代えの制服など準備しているはずもない。
翌日が訓練だったので、訓練中にクリーニングに出し、時間稼ぎをするしかなかったが、
おそらく間に合わない事だろう。彼は、どう言い訳したものかと考えると憂鬱だった。

証拠隠滅の工作を終えた後、不貞腐れた様に、

「今日の事は秘密だからな。誰にも言うんじゃねえぞ」

と言ったヴィータの表情が、エリオには妙に印象的だった。

そうして向かえた翌日の訓練、前日の情事と徹夜で疲労困憊のエリオは、
とてもじゃないがまともに動く事など出来るはずもなかった。
フォワードメンバーには心配され、なのはからは叱責を受け、彼は自己嫌悪に陥る。

「――エリオ、お前は残れ。あたしの方からきっちり焼き入れてやっからよ」

訓練が終わり解散した後、ヴィータはそう言った。その目はあの時と同じく、青く染まっていた。
その目が寒気がするほど恐ろしいのに、何故かエリオは下半身が熱くなっていくのを感じていた。

177 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 00:59:56 ID:ckYRePZe
終わりです。
最後まで悩みましたが、
エリオきゅんにヴィータたんの初めてをくれてやる事は出来ませんでした。

178 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 01:28:49 ID:drdIBgK/
>>177
GJ
初めては易々とやってはいけないよね。ドSはそうでなくては。エリオは開けてはならない扉を開いたかw

179 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 01:32:34 ID:pDWEp0fx
GJ!!!

すげえロリエロスだ、っていうかこれで寸止めとか意地悪すぎるwww
是非とも続きをプリーズ!

180 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 02:56:00 ID:V4qexI8w
>>177
まさかの寸止めか…
GJだが、GJなのだが続きが見たい…
エリオきゅんは禁断の扉を開けてもうたな。
でもヴィータとキャロたんもSだから問題なし

181 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 03:12:30 ID:+dcZpEEj
>>177
GJ!エロース!
ヴィータが高圧的ながらもおっかなびっくりしてるせいか、
内面的にはSとMが逆な感じにも見えて2重に萌えるw

182 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 18:57:25 ID:V4qexI8w
>>146
やっぱりエリキャロはいいですな。
実にGJ!
子供とは知らぬうちに大人になるものですよ。お母さん

183 名前:B・A:2008/10/11(土) 20:31:51 ID:KEV3Rr+8
後10分くらいしたら投下します。

184 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 20:41:11 ID:yAs6jW/O
リアルタイムktkr

それでは、どうぞー↓

185 名前:B・A:2008/10/11(土) 20:47:50 ID:KEV3Rr+8
推敲完了。
それではいきます。ちなみにエロです。


注意事項
・なのはが野良犬を相手に獣姦します
・時間軸は二期終了後。
・エロです、ハードです。
・短いです。
・タイトルは「牝犬なのは」

186 名前:牝犬なのは@:2008/10/11(土) 20:48:44 ID:KEV3Rr+8
誰にも見られていないことを確認し、なのはは茂みをかき分けて草むらの中を進んでいく。欝蒼と生い茂る草はまるで壁のように広がっており、
なのはが通って来た道はすぐに草で覆われて外界から彼女の姿を目撃することはできなくなった。そうして緑の視界を手でかき分けながら進むと、
やがて一本の木以外には何もない広場のような空間が眼前に広がった。そこは公園の一角にあるなのはの秘密の場所であった。

「ちょっと早かったかな?」

相手がまだ来ていないことを確認し、なのはは鞄を木の根っこに置いて適当に鼻歌を口ずさみながら彼がやって来るのを待った。
5分ほどすると、茂みがガサガサと揺れて一匹の柴犬が姿を現した。薄い茶色の毛並みをした可愛らしい巻き尾がチャームポイントで、
一般的な柴犬よりも心なしか小さいように思える。だが、その目つきは射る様に鋭く、狩猟犬としての野生の片鱗を垣間見えることができる。

「あ、来てくれたんだ」

なのはは頬を綻ばせ、柴犬に向かって両腕を広げる。すると、柴犬はとことこと歩きながらなのはに近づくと、
荒い息を吹きかけながら色白の頬をペロペロと舐めて甘えてくる。

「うん、すぐにしてあげるから、ちょっと待ってね」

そう言って、おもむろになのはは制服のスカートをたくし上げると、履いていたショーツを脱ぎ捨てて柔らかな地面の上へと腰を落とした。
そして、柴犬に自分の大事な部分が見えるように、両足をM字の形になるように広げて見せる。

「ほら、もうこんなになっている・・・・・・・・」

これからされることを想像して興奮したのか、きつく閉じているなのはの秘唇の裏側はぐっちょりと湿っていた。
指先を差し込んで掻き回せば、ぐちょぐちょと水と肉が交わる卑猥な音が響き、野外で自慰行為をしているという異常な興奮がなのはの劣情をジクジクと刺激してくる。

「あうあぁ・・・ああ・んんぅ・・・・・見てぇ、なのはのエッチなところ、全部見てぇ・・・・・・・・」

小学生とは思えぬ淫らな言葉を口走りながら、なのはは柴犬に自慰行為を見せつける。手慣れた手つきで指を動かし、敏感な部分を刺激して上擦った嬌声を上げる。
皮を捲ってクリトリスを外気に晒すと、ひんやりとした感覚が背筋を駆け上がり、愛液で濡れた指に舌を這わすとしょっぱい味が口全体に広がって頭がくらくらしてくる。
白かった肌もほんのりと高揚し始め、吐く息は彼女が発情していることを何よりも物語っていた。

「ううん・・ああ・・あんんん・・・・あああっ・・・・・・ねぇ、もう準備万端だよ・・・・・来てぇ・・・・・・・」

挑発するように囁き、なのはは柴犬の股間へと目をやった。そこには、勃起して赤黒い肌を露にした犬の性器がビクビクと震えており、
吸いこまれるような黒い瞳には暗い情欲の炎が燃え上がっていることが見て取れた。
犬の雄の発情というものは受動的であり、常に受け身である。例え相手がおらずとも興奮することができる人間の男と違い、牝犬の発情した匂いを嗅ぐことで、
初めて牡犬も発情することができるのだ。そして、時に人間の尿の匂いなどは牝犬が発情した匂いと類似した効果を牡犬に与えることもある。

「うん、来てぇ」

柴犬が欲情していることを確認し、なのはは彼が行為に及びやすいように四つん這いの姿勢となる。小さなお尻が天を仰ぐ姿は壮観ではあったが、
生憎のこと、この場にそのような感想を抱く者はいなかった。柴犬はただ興奮した荒い息を吐きながらなのはの脇腹を前足でマウントし、
自身の肉棒を濡れそぼった幼女の肉壺へと無遠慮に挿入するだけだ。

「あっ、ああああぁぁぁぁっ!!」

膣が肉棒で擦られた刺激で、なのはは思わず嬌声を上げて身を捩る。狭い肉の壁を無理やり押し広げ、一気に貫かれる感覚は何とも言えない甘美なものであった。
犬のペニスは人間と違って骨が入っており、その硬度は人間のそれを遙かに上回る。まるで金属の棒か何かで肉壺を掻き回され、
情欲のままに支配される快感を日常の煩わしいストレスや不快な出来事を全て忘れさせてくれる。
野良犬との交わりは、良い子でいることを半ば無意識に強制しているなのはが唯一、己の素を出すことができる瞬間なのだ。


187 名前:牝犬なのはA:2008/10/11(土) 20:49:24 ID:KEV3Rr+8
「あうっ・・・ふぐうぅっ・・・ふうあぁっ・・ああぁっ! 良いよ、動いて・・・・・・なのはの頭の中、真っ白にしてぇっ!!」

柴犬の腰の動きに合わせて、自身も腰を捻りながら与えられる快感に没頭する。その言葉に応える様に、柴犬は乱暴な腰遣いでなのはの肉壺を掻き回す。
人間のように膣の締まりを堪能したり、相手の反応を楽しむような素振りは全く見せない。あくまで獣の本能に従い、感慨も抱かずに雌を蹂躙していく。

「ああぁっ、ううぁ・・んんぬううっ、うううっ!!! ああぁぁっ・・・は、はう・・・射精る? もう射精るの? 
良いよぉ、いっぱい射精してぇ・・・・・・犬の精液で、お腹の中一杯にしてぇっ!!」

直後、唸りを上げる柴犬の肉棒が膣の奥深くまで突き刺さり、爆発でもしたかのような熱い衝撃が下腹部を走った。
まるで射精されたかのような感覚ではあるが、それはカウパー氏腺液と呼ばれる人間で言うところの先走り液である。
固い勃起と相まって、子宮が押し上げられているかのような錯覚になのはは悦びと恐怖が入り混じった興奮を覚えた。
同時に、腹の内側が圧迫される感覚が込み上げてくる。

「ふ、膨らむぅっ!! お腹の中で、膨らんでいるぅぅっ!!」

犬のペニスの根元には、亀頭球と呼ばれる器官がある。犬は性交の際、先走りの液を放出すると亀頭球を膨らませて膣を塞ぎ、抜けないようにロックしてしまうのだ。

「あッ、ああぁっ・・・熱い・・・・・熱いのぉぉっ、犬の精液ぇぃ・・・・えきぃ、きたぁぁっ!!」

始まった射精は1分近くにも渡り、なのはの膣の中を流動性の高い精液が満たしていく。人間よりも体温の高い犬の精液は粘性が低く、
射精しても膣から逆流しやすい。そのため、亀頭球で膣の隙間を閉じてしまい、精液を子宮内に溜め込むことで妊娠の確実性を上げているのだ。
もちろん、そこまで詳しくないなのはは子宮に直撃する熱い奔流に悶え、みっともない喘ぎ声を上げるだけであった。
余りの圧迫感に脳が酸欠を起こし、反射的に逃げ出そうともがくが、がっちりとホールドされているのでそれも敵わない。そして、犬の性交はここからが本番なのである。

「はぁ、はひぃぃっ、お腹・・・お腹が捩れる・・・ぐじぐじするぅぅっ!!」

射精を終えた柴犬は、肉棒を挿入したまま体を反転させ、お互いのお尻を突き合わせるような姿勢を取った。
人間同士では決してありえない、亀頭球によって肉棒を固定することができる犬だけが可能な体位である。

「ひいっ、ひいぃっ・・・・・凄いぃ・・・気持ち良いよぉっ・・ああ・あ・・ああぁん・・・あああひいっ!!」

深々と貫かれた状態のまま、なのはは腰を振って柴犬の尻に何度も自分の尻をぶつけた。
膣内を骨付きの肉棒が暴れ回り、根こそぎ削り取られるかのような快感で瞼の裏が桃色にスパークする。

「はぁぁっ・・あああぁぁっ・・・・きたぁぁっ、熱いのまたきたあぁぁぁぁっ!!!」

今度は前立腺液を放出され、体液を流し込まれる感覚になのはは打ち震える。
精子の活動を活発化させる前立腺液は、人間ならば射精と同時に出すが、犬は射精の刺激がきっかけとなって初めて製造される。
亀頭球によるロックも尻を突き合わせる体位も、前立腺液を流し込むまで精液が外に漏れ出ないようにするためのものなのだ。
このような手順を踏まねばならないため、犬の性交は実に30分以上も続けられる。その間、なのはは逃げることもできずに犬が与えてくれる快感に酔うしかないのだ。

「ううあぁ・・あああ・あっ・・・・んなうあ・・・・んんっ・・・・」

声を聞きつけて誰かに見つかるかもしれない。
こんな姿を誰かに見られたら、自分は破滅だ。明日から学校には通えなくなるし、家族にも申し訳が立たない。自分の人生が完全に崩壊してしまう。
その緊張が、なのはの興奮を更に昂ぶらせた。
ガサガサと茂みが揺れる。
複数の気配がこちらに近づいてきている。周りを見回しても、隠れられるよな場所もない。そもそも、膣が完全にロックされていてまともに動くこともできない。

「ああああ・・・・ああううう・・・・ああああ・・あ・あああっ・・・・・・」

声を震わせ、なのはは茂みの向こうを凝視する。恐怖で膣がきつく締まり、骨付きペニスの形状を嫌でも意識させられる。
いつの間に失禁したのか、股間から迸る黄金水が土色の地面を黒く染め上げていた。


188 名前:牝犬なのはB:2008/10/11(土) 20:50:33 ID:KEV3Rr+8
「ああ・・・あは・・ああははは・・・・・・」

現われたのは犬だった。
柴犬、ラブラドール、ボストン・テリア、パグ、ビーシュラ。なのはがわかったのはそこまでだった。後は名前もわからない雑種達。
みんな、飼い主の手に余って捨てられて野生化した野良犬達だ。そんなたくさんの犬達が、荒い息を吐きながらこちらを見つめている。
見れば、犬達の股間には大小様々な肉棒が起立しており、なのはのことを犯したくて互いに牽制しあっていた。

「あははは・・・・ははっ!!」

先程から、なのはは笑いが止まらなかった。目の前にご馳走を並べられて、喜ばない者はいない。
ここにいる全ての犬達が自分に欲情しているというのなら、その全てを絞り尽くしてみたいと、なのはは思った。

「良いよ、みんなしてあげるから・・・・・・来て」

近づいてきた一匹の犬の肉棒を咥え込み、その固さに驚きながらも舌を絡めていく。空いている2本の手はそれぞれ別の犬の股間に伸びており、
秘唇を抉る柴犬のペニスを締め上げることも忘れない。だが、それでもこれだけの犬達を相手にするには時間が足りない。
その気持ちが犬達にも伝わったのか、一匹が柴犬の上を跨いでまだ手つかずの菊門に肉棒をあてがい、何の躊躇もなく押し入れてくる。

「ふぐうううううっ!! うううああぁぁぁぁっ!!」

前後の穴を貫かれ、なのはは声にならない悲鳴を上げる。その状態のまま肉棒を出し入れされ、射精が始まっては正気を保つことなど不可能であった。

「あああっがああぁぁぁっ、捩じれるうぅぅ・・・・・前も後も、捩じれちゃうううぅぅぅぅっ!!!」

ほぼ同時に、三頭の犬のペニスが射精して、滑らかな犬の精液がなのはの顔と手を白く汚した。
まるで精液のプールにでも浸かっているかのような錯覚が込み上げる絶頂の渦に拍車をかけ、なのはは降りることのできないアクメの螺旋階段を昇り続けていった。





「ねえ、なのは。いったいどこに連れて行かれるの?」

緑の茂みで視界を覆われて不安がったフェイトが、自分の腕を引いているなのはに話しかける。だが、なのははにっこりと笑い返して同じ言葉を繰り返すだけだった。

「良いところだよ、フェイトちゃん」

「それ、さっきも聞いたよ」

「そうだっけ?」

「うん。それに、寄り道してあんまり遅くなったら母さん達に怒られるよ」

「大丈夫、2人ならそんなに時間もかからないから」

「え?」

意味深なその言葉に、フェイトは小首を傾げる。

「何も怖くないよ、気持ち良いことなんだから。きっと、フェイトちゃんも気に入ると思うなぁ」

やがて、茂みが終わって開けた空間が眼前に広がった。一本の木を中心に構成された何もないその広場には、十数頭もの犬達が待ち構えていた。



                                                                              おわり


189 名前:B・A:2008/10/11(土) 20:54:21 ID:KEV3Rr+8
以上です。
構想自体はかなり前からあった獣姦もの。エロパロで獣姦になると大抵ザフィーラが出てくるので、敢えて本物の犬で書かせていただきました。
現実で可能かどうかなんて無視です、無視。

190 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 21:11:01 ID:yAs6jW/O
GJ、GJだよ!!

犬の描写の細かさが、エロさを際立たせてますなぁ。
そっかぁ、3発はデフォルトなのかぁ。

アリサ「すずか、最近なのはがうちの子達を見る目があぶないんだけど」
((・∀・)x)「どうしたん、なのはちゃん?ザフィーラ見てよだれたらして」

なんて、妄想が。
ダメだ、このなのはさんwww




191 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 21:13:27 ID:9YiLq8sd
GJ! というか、ヤバすぎるだろ、なのはさんw

あと、>>190のせいでこんな妄想が

フェイト「アルフは……女の子なんだよね?」
アルフ「どしたの? フェイト」



192 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/11(土) 23:47:48 ID:B41YYWAZ
前スレ>>560
GJ!!
このエリティアシリーズもっと続けることを希望!
甘い生活とみだらに調教されていくティアの生活。実にいい!

>>189
GJ!!
犬に媚を売って輪姦されるなのは…
新しい何かに目覚めそうだったとしか言えない・・・・・・

193 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 00:01:49 ID:nMYNZh/Q
>>189
GJ
やっぱ犬の獣姦物っていったら亀頭球がでないと物足りないよね

194 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 00:07:04 ID:R/ZDzO/x
>>189
GJというべきなのか!?ひぃぃぃ・・・フェイトニゲテェェ!
B・A氏、是非ともエリルーだけじゃなくエリキャロの純愛も書いて欲しいです。

195 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 00:39:44 ID:9MEQFJO8
逃げようとするフェイトに、無情にも桃色のバインドが……。
そのまま、股を開き、地面に縫い付けるように固定か。

196 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 00:44:30 ID:KfCyoufr
フェイトさんほどバックの似合う人も珍しい

197 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 09:52:24 ID:ww7NRU4O
四つん這い状態から、涙目でこちらを振り返るフェイトさんが良いと申したか!

198 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 10:00:11 ID:nd/0Wkar
何か言いかけて、突かれるたびにつっかえて喋れなくなるフェイトさんだと!?

199 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 14:45:00 ID:KnZ9/Pj6
最近、南無阿弥陀仏の人見ないな。

200 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 17:02:56 ID:TocYVo+V
あの人が書くのは諸刃の剣だからな
自分は好きだけど

201 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 17:12:23 ID:4UsMA0Wl
>>189
これはやばい。でもGJ!

そしてエリルーと氏の書くエリキャロどっちも見てみたい…
何か「未来への遺産」後、再び妊娠してるとわかり、ぼて腹になってきたルーに更に子宮に膣出しするエリオ…という妄想が飛んできて困ってます


202 名前:サイヒ:2008/10/13(月) 00:35:25 ID:RMahtVcH
前スレでの埋めネタについた感想でぼんやり思いつき、>>197-198を見て具体化し、
風呂入りながら細部詰めて、メシ食いながら書いた話など。

クロフェ・エロ・尻。かなり短め。
最初からクライマックス。

203 名前:お尻の日:2008/10/13(月) 00:36:26 ID:RMahtVcH
 寝室に、甲高く甘ったるい声が響いていた。

「あっあああっ……! ク、ロノぉ……!!」

 快楽の涙を流しながら途切れ途切れに泣き叫んでいるフェイト。がくがくと手足を大きくを震わせなが
らも、四つん這いの姿勢を維持して男を受け入れている。
 後ろからフェイトを抱いているクロノには、表情がよく見えない。その分を補うため手でもフェイトを
感じようと、クロノは身体からぶら下がっている乳房に手を伸ばした。
 男を誘う薄紅色の絶妙な色をした先端を捻ると、フェイトの背が面白いぐらい撓った。何かに耐えるよ
うに頭が強く振られ、流麗な金髪が背の上で生き物のように踊りくねる。

「もっと、私のおっぱい触って……!」

 淫欲にまみれた言葉どおり、乳首だけでなく胸全体を揉みしだきながらも、クロノは器用に腰を動かし
続ける。
 ただ、貫いている場所は本来肉棒が入るべき膣ではない。二つの形良く丸みを帯び尻の間にある、桃色
の穴だった。
 後ろの初めてをもらってから数ヶ月。何度も突き抉られてすっかりこなれたフェイトの尻は、もはや排
泄ではなく交わるための場所としかクロノには思えなかった。
 膣は相当に繊細な蠢きができるのに対して、菊門は精液もろとも肉棒まで吸い取るぐらい強烈に締めつ
けてくる。
 ぐっと一際強く肉と肉で握られて、腿の辺りを快感が駆け巡った。危うく放ってしまいそうになり、咄
嗟にクロノは腰を止めた。

「つぅっ……! 本当に、君は前も後ろも気持ちよすぎるな」

 クロノの賞賛とも揶揄ともつかぬ言葉にもフェイトは反応せず、乱れた呼吸を必死に整えていた。触れっ
ぱなしの乳房が、なにもしていないのに荒く波打って指の間で形を変えている。
 クロノも、もっともっとフェイトとのアブノーマルなセックスを長く愉しむべく、射精を押し止めるだ
けの体力と精神力を充填させるべく肺に空気を送り込むのに専念した。
 獣のように荒い息が部屋に満ちる。
 やがてフェイトが後ろを振り返り見つめてきた。紅の瞳を涙で潤ませながら、小さな唇が開く。

「……クロノ、お願いが……ああっ!?」

 皆まで言わせず、クロノは腰を再度動かした。フェイトの言葉は尻切れトンボに終わり、嬌声に取って
代わられる。
 会話は昼間でも情事の後でもできる。今は意味のある言葉よりも、快楽の混じった啼き声が聞きたい。
ただそれと己の快感だけを求めて、クロノはフェイトの尻を犯し続けた。

「ひやぁっ! ま、待ってクロ……はうっああっ……!」

 まだなにか口にしようとしているフェイトだが、一突き毎に唇がわなないて言葉にならない。
 尻穴は前の穴と違って奥底が無い。突き抜くほどに強く叩き込んでも、どこまでも深く押入っていける。
だからクロノは遠慮会釈なく穿った。

204 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:36:50 ID:OrP9x73Y
日曜だったのに一つも投下がないとは

今日に期待

205 名前:お尻の日:2008/10/13(月) 00:37:08 ID:RMahtVcH
「また……はんっ、あっ、ああああああ!!」

 一際甲高い嬌声と共に、フェイトが達した。同時に潮が吹き出てクロノの脚を汚し、シーツに水溜りを
作る。
 フェイトにおかまいなくさらに四度貫いて、クロノは派手に射精した。魂が白い液体と化したほどの、
熱い射精。
 出すだけ出し終わると、引き抜くまでもなく縮んだ陰茎が勝手に尻から抜け落ちた。
 いつもなら二度や三度の射精は平気なクロノの身体だが、今晩は早くも二回目で限界が訪れつつあった。
 昨日は長期航海明けで、二人は鬱積していた愛情と性欲を思う存分ぶちまけるべく徹夜で抱き合った。
朝になってもベッドの中でだらだらと戯れ合い、夜は夜でこうやって交わっている。求め合う心が何と言
おうが、身体がついていけなくなりつつあった。

「はあ……。私のお尻の中……とろとろになっちゃった……」

 クロノが痛む腰をベッドに落とすと、フェイトもずるずると崩れ落ちるようにうつ伏せになる。立派な
乳房が身体とベッドの間で、ふにょりとへしゃげた。
 情事後特有の気だるい無言の時間が流れるうちに、フェイトの紅潮していた肌が少しずつ元の白さを取
り戻していく。こうして肌の色が変化していく様を眺めるのが、クロノは好きだった。よく見たいがため
に、灯りをつけたまま抱き合うことが多い。
 完全に呼吸が穏やかになりフェイトの目が見開かれたところで、クロノは声をかけた。

「そういえばフェイト、さっき何か言いたそうだったけど何だったんだ?」
「…………別に。たいしたことじゃないよ」
「当ててみせようか」

 うつ伏せのフェイトの尻に手を置く。肉体はまだ汗の湿り気を残しており、クロノの掌の下で滑った。
白濁液がこびりついている谷間を通り、腿の間へとクロノは手をもっていく。

「こっちに挿入れてほしいって言いたかったんだろ?」

 途端フェイトの顔にだけ、ぱっと朱色が戻った。

「いやらしい君はお尻に挿入れられながら、前にも挿入れてほしいって思ってたんだろ」
「ち、違うよ! そんなこと私思ってない!」
「こんなに湿らせているのにか?」

 時間が経っても熱を保っているフェイトの秘所は、外側の肉がほころびており容易くクロノの指を受け
入れ、入ったかと思えば勝手に奥まで飲み込んでいく。

206 名前:お尻の日:2008/10/13(月) 00:37:40 ID:RMahtVcH
「ほら、指がどんどん入っていく。もう第二関節まで入ったぞ」
「やだぁ……! 言っちゃやだぁ!」

 あられもない言葉でフェイトを嬲りつつ、内心クロノは苦笑していた。
 いやらしいのは自分の方だ。昨夜から呆れるぐらいたっぷりフェイトの尻や口に出したというのに、ま
だフェイトの蕩けるような蜜壷を味わいたいと思っているのだから。

「……本当に、どうしようもないな」

 この世で一番愛しい少女と向き合っていると、自分の汚さだけがどんどん内側から引き出されてしまう。
 フェイトではなく自分を嘲笑いながらも、クロノの手は止まらない。
 むずがるように動いているフェイトの腰を高く持ち上げると、たらたら愛液を流しているフェイトの入
り口に口づけた。
 びっしょりと濡れた秘裂を拭くように舌を動かす。ちょっと伸ばして淫核を強めにつつくと、意外とあっ
さりフェイトは陥落した。

「う……ん。そこに、クロノのものずっと挿入れてほしかったの。だって……クロノ昨日からお尻でしか
してくれないんだからぁ……」
「君が危険日だからな。避妊具つけて前でするより、お尻でしてほしいって言ったのは君だぞ」
「いいから……そんなのどうでもいいから、クロノのおちんちん入れて……」
「……出すのまでは出来ないけど、いいんだな?」
「うん、私の中……めちゃくちゃにしてくれるだけでいいから……早く、早くしてぇ……! 朝からずっ
と疼いてるんだから……!」

 か細いフェイトの哀願を聞きながら蜜を飲み干し続けているうち、軽くクロノの肉棒に血が戻り始めた。
 このまま舌で攻め続けフェイトが一度果てる頃には、満足してもらえるだけの硬さに回復しているだろ
う。もちろんその後に突き入れる先は、フェイトの膣である。

(これが本当に最後になりそうだけど。……さて、どうしようか)

 最終的には外に出さざるを得ないが、ただフェイトの肌を精液で汚すだけというのはもったいない。
 どうせなら達する寸前で止めて、お互い口で絶頂を迎えるというのがいいかもしれない。素股で射精す
るのも面白い。
 二夜続いた交情の締めくくりを思い描きながら、クロノは少しずつ舌の速度を上げていく。
 また、部屋にフェイトの甘い啼き声が響きだした。




          終わり

207 名前:サイヒ:2008/10/13(月) 00:38:53 ID:RMahtVcH
以上です。
ソープもルー子もリンディさんもいまいち進まないのに、
クロフェとオリキャラだけはがんがん書けるあまりよろしくない状況。
まあ、久々にフェイトさんの尻をがっつり書けたんで多少満足しましたが。

208 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:55:39 ID:wJw6fvJR
エロノww
この尻狂いめ!(褒め言葉)

GJでした! ホンマにサイヒ氏はエロスの申し子やでぇ〜。


209 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:56:38 ID:iRovjRfJ
GJ!
クロノがまた一歩アナルマスターへと近づいていったwww

210 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 00:56:55 ID:2cnDpF1A
GJでしたー。
相も変わらずエロ可愛いフェイトさんを堪能させていただきましたっ。


211 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 03:02:48 ID:4Ph/Kphh
久しぶりにここに来たが色々と淘汰されていったせいか落ち着いているな

212 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 17:20:32 ID:nNMP6ZYE
ここ数日ゼスト×シャマルという妄想が止まらないんだがプロットを組み始めると
前後編どころでは終わらない事に気づいた……そして今俺は既に長編を一本
連載している最中……
読み手の側からしたらやっぱり書きかけばっかり増やすよりもまず一つの連載を
きちんと終わらせた方がいいですよね?

213 名前:26-111:2008/10/13(月) 18:11:29 ID:2cnDpF1A
>>212
書きたいように書けばいいさ
最終的にちゃんと完結させていれば何も問題は無いと思う

さて、投下予告、投下予告です

・84スレ投下の「銃手の誇り」の後日談です
・メインはティアナとヴァイス。デバイスは特に出てきません
・エロ有り
・使用レス数15レス
・ティアナが痴女風味です。ご注意ください
・タイトル:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました

では、投下します


214 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:12:00 ID:2cnDpF1A
時は新暦72年、12月の事である。平年ならば、厳しい寒波や降雪に見舞われることも珍しくはないクラナガン上空の冬空は、珍しく晴天が続いていた
そんな、真冬にしては暖かな日差しに恵まれた、機動六課訓練場では・・・


「オラ、精度落ちてるぞ!集中しろ!」
「は、はい!」

ヴァイスの怒声に、ティアナはモード3のクロスミラージュを構え直しながらそう応えていた



○ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました



普段ならば、ティアナ達フォワードチームの訓練教官は高町なのは教導官殿に一任されている筈なのだが、彼女は先日から本局の医療施設に通い精密検査を受けている
本人は慎んで辞退しようとしたのだが、にっこり笑顔に青筋浮かべたシャマル先生に捕まっては観念するほか無い。半ば連行されるように、毎日本局に通っている様だ

そんな事情があるので、今フォワードチームの訓練には隊長陣一同に加え、ヘリパイ兼狙撃手でもあるヴァイス・グランセニック陸曹も駆り出されていた
とある失敗から、一度は銃を手放したスナイパーであるヴァイスだが、今はこうしてティアナの狙撃訓練を見てやれるくらいに、トラウマを乗り越えている
ヴァイスとティアナの二人は、デカイ寝袋の様にも見えるカーキ色をした狙撃マットの中に並んで寝そべって、それぞれ愛用のデバイスを構えてターゲットを射抜いている
今の訓練は高速狙撃訓練・・・次々と現れては消えるターゲットを如何に素早く撃つか、という内容の訓練である
以前ヴァイスが口にした“狙撃手の本質”からは少々外れた訓練だが、腕を磨くにはやはりこうした訓練も必要な様だ

「・・・はぁっ、・・・く、はぁっ・・・」
「ん、まぁまぁの成績が出せるようになってきたな」
「はぁ。ありが、とう、ございます・・・」

すっかり息が上がっているティアナは、何とかそれだけを口にしてマットの上にぐったりと突っ伏した
無理もあるまい。ガンズモードの通常射撃ならば立て続けに数十発の連射をしてもこれほど息は上がらないが、ブレイズモードの大出力射撃は流石に堪える
一発の高速魔力弾に、通常魔力弾20発分近い魔力を凝縮しているのだから、トリガーを引く都度、身体に鉛が流れ込んでくるような錯覚を覚える程消耗してしまう

「キツい、ですね・・・狙撃って・・・はぁ・・・」
「初めて習う技術なんて、何でもそんなもんだ。お前だったらすぐに慣れちまうよ・・・飲むか?」
「あ、いただきます」

ヴァイスがザックの中から引っ張り出したミネラルウォーターのボトルを、ティアナはぐったりした格好のまま受け取った

215 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:12:32 ID:2cnDpF1A
「でも、ヴァイス陸曹はこれくらい平気にこなせるんですか・・・?」
「へへっ、まぁな。朝飯前、ってわけにはいかねぇだろうけど。その辺は慣れだな。回数をこなせばどうにかなるもんだ」
「そんなもの、ですか・・・?」
「そんなもんだ」

唇を歪めて笑うヴァイスに、ティアナはつられるように苦笑を浮かべてしまうのであった
結局の所、鍛錬とはそんなものである。基礎と基本を繰り返し、その中から応用を見出し、反復練習を何度も繰り返す・・・そこに費やした時間は、決して自分を裏切らない
一足飛びに強くなれる手段があるならみんなそうしている。そんな事はできないから、私達が居るんだよ ――― 高町なのは教導官殿は笑ってそんな風にも言っていたっけ

ボトルに唇を付けて、ぐびりと水を嚥下する
長時間マットの上に寝そべっていた身体は思い掛けず汗ばんでいて、ティアナはそのまま一気に半分くらいを飲み干した

「今が冬で良かったな。夏場は結構地獄なんだぜ?」
「・・・でしょうね」

カーキ色の狙撃マットの布地を摘みながら、ティアナはヴァイスのぼやきに呟き返す・・・確かに、分厚い。マットの中は蒸し風呂になるだろう

「でも、これって必要なんですか?こういうカモフラージュは野戦ならともかく・・・?」
「要るんだよ。俺みたいな三流魔導師には、特にな」

自嘲気味な笑顔で、ヴァイスはそう嘯いた

「これはな、ただのカモフラージュマットじゃねぇんだ。魔力の隠蔽機能に不可視化迷彩。
シェルターっていうには頼り無ぇけど、緊急用にバリア展開機能も備えてる・・・迷彩に関しちゃ、お前得意の幻術には負けるかもしれねぇが、俺にとっちゃ必需品だ」
「そうだったんだですか・・・凄い多機能なんですね」
「あぁ。もう少し居住性が良ければ完璧ってのは認めるがな」

それに関しては全く同感のティアナである
晴天に恵まれているとは言え真冬の外気はひんやりとしていて、汗ばんだ肌の上を心地よく冷ましてくれる

「あぁ、今が夏じゃなくて本当に良かった・・・」


216 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:13:02 ID:2cnDpF1A
大袈裟に嘆息するヴァイスに、ティアナはクスクス笑いながら尋ねた

「そんなにキツいんですか?」
「あぁ。少なくとも、お前みたいな女の子と同衾するのが憚るくらいには汗臭くなっちまうよ」
「ど、同衾って、セクハラですよ!ヴァイス陸曹!」
「はは、スマンスマン」

頬を赤く染めたティアナは、ヴァイスから離れるようにマットの端に転がっていった
寝袋としては大判な狙撃マットではあるが、ヴァイスとの距離はせいぜい身体一つと半分くらいの距離だ
改めて、マットの中に寝そべっている身体をこっそりと観察して見れば、ずっと伏せていた格好だった為、Tシャツの前は押し潰されていた乳房に張り付いてしまっている
せめて上着を着ていれば良かったと悔やむが、暑さに耐えかねてジャンバーを脱いだのは自分だ
張り付いたシャツ越しに、ブラジャーの色が透けているのを目の当たりにして、何故、スターズの訓練服のシャツは白いのだろう?と恨み節なティアナである
それに、マットの中に満ちた、むわっと籠もる熱気と匂い・・・はっきり言ってしまえば、自分とヴァイスの体臭なのだろう。汗をかいているのは主に自分だが

――― 少なからぬ思いを寄せた人に、自分の汗の匂いを嗅がれている

今更ながら、そんな思考が脳裏に浮かんだティアナは顔を真っ赤に染めて、身を強張らせた
意識すれば意識するほど、身体が熱くなって、自分の匂いがキツくなってゆくような気がする・・・

「オラ、どうしたティアナ。そろそろ訓練再開するぞ」
「ひゃ!?は、はい!」

いきなり声を掛けられて、ティアナは思わず上擦った声を返してしまったが、ヴァイスは怪訝そうな顔を向けるだけだった
どうやら、変なことを考えているのは自分だけらしい・・・平常心、平常心。と胸中で繰り返し、こっそりと深呼吸をするティアナであった



そして、再び訓練再開・・・ティアナは真剣な・・・しかし、どこか紅潮した頬のまま、クロスミラージュを握り締め、ターゲットに鋭い視線を運んでいる
そんな後輩の凛々しい横顔をチラチラと盗み見ながら、ヴァイスはこっそりと唾を飲み下した

(うぅ、畜生・・・俺って奴はどこまで変態なんだ・・・)

217 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:13:34 ID:2cnDpF1A
頭の中はそんな泣き言で一杯である。ティアナに悟られないようにこっそりと身動ぎをして、マットから腰を浮かせるヴァイスであった
半端に腰を浮かせている格好というのは微妙に腰痛を誘う苦しい体勢だが、股間で屹立した愚息をそのままにしておく方が余程に苦しいのだから仕方が無い

理由は言うまでもなく、隣で真面目に訓練に励んでいる少女の所為である

熱気に満ちたマットの中で、消耗の為か息を切らしながらも鋭い視線をターゲットに向け、唇を噛み締めてトリガーを引き絞る・・・
生真面目なティアナらしい、実に凛々しい姿なのだが、ヴァイスにとっては頬を伝い落ちる汗を拭おうともせず、汗だくのまま息を切らしているティアナの姿は目の毒である
おまけに自分では気付いていないのか、身体に張り付いたシャツからは下着や肌の色が透けていて、年齢不相応に見事な膨らみがぎゅっと潰れている様さえ見て取れる

気付いた瞬間ヤバイと思ったし、目を逸らした瞬間甘やかな香りが鼻腔をくすぐり、視線と意識が放せなくなった
暑さと消耗に小さく喘ぐような息遣いが耳に入ってくると、為す術もなく愚息は屹立し、現在の様な状況となっている

(しかし、このまま訓練を続けるのは良いとしても・・・マットから出た時に、何て言われるか・・・)

ただでさえ、整備部を中心に何やら良からぬ噂が立っている身である
今のところは冗談程度で済んでいる噂ではあるが、「後輩との訓練中に興奮してやがったらしい」なんて噂でも立とうものならどうなることか
特に整備部の連中はアルトの所為で噂話には敏感で、すぐに尾鰭背鰭の付いた噂を何処にでも広める悪癖があるのだ

(変な噂がシグナム姐さんにでも知られたらどうなる事か・・・)

苛烈で一途な烈火の将がにっこり笑ってレヴァンティンを構えている姿を想像してしまい、その恐ろしさに愚息はたちまち萎縮・・・してくれれば良かったのだが、
何気なく視線を巡らせた先で、エリオとシグナムが訓練とは思えない大立ち回りを演じている姿を見つけてしまい、スコープの中で踊る豊かな双丘と白い腿が目に焼き付いてしまった
状況悪化←結論

「・・・ヴァイス陸曹?」
「んがっ!?な、何だ?ティアにゃ、っ痛ぇっ!?」
「・・・少し、ぼーっとしてるみたいだったから声を掛けただけだったんですが・・・?」

予想外すぎる不意打ちに舌まで噛んで口元を押さえるヴァイスに、ティアナは訝しむ様な視線を向ける。何気なく、彼が視線を向けていた方に目をやると・・・

「うわ、シグナム副隊長の“実戦形式”だ・・・」

218 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 18:13:35 ID:7jXUjelA
>>212
一概にそうともいえない。
複数連載が嫌がられるのは両方とも未完のまま終って中途半端になる事が多いから。
逆に言えば両方ともきっちり終らせるなら複数連載も十分アリだ

219 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:14:08 ID:2cnDpF1A
クロスミラージュが見せる拡大映像・・・疑似スコープの中で、シグナムが唇を動かしていた
声までは届かないが、恐らく相対している小さな槍騎士を一喝したのだろう。コマ落としの様な挙動でシグナムはエリオに肉迫し、ストラーダとレヴァンティンが火花を散らす
鍔迫り合いは長くは続かない。背丈の低いエリオは、上背を活かして押し込んでくるシグナムの力に逆らわず自分から身を後ろに倒し、身体が泳いだシグナムの胸を蹴り上げる
蹴打そのものはシールドに防がれたが、巴投げの様な格好でエリオはシグナムの突撃を凌いで見せた・・・騎士甲冑を土で汚すような無様な姿を晒しはしなかったが

ようやく10歳を越えたばかりの少年騎士の顔に、猛者の笑みが小さく宿る
烈火の将も応えるように、怜悧な白貌に獰猛な笑みを刻むと、仕切り直しとばかりに二人は激しく切り結んだ
高速機動と高速機動のぶつかり合い。目に映るのは互いの得物が打ち合わされる火花と、千々に踏み荒らされる下草と、紫電の煌めきと、疾る火焔と ―――

「・・・」

オーバーSランクの騎士を相手に一歩も退かないエリオの姿に、思わず言葉を失ってしまうティアナである
そんな彼女の呆然とした顔に、言い訳をする好機と踏んだヴァイスは慌てて言い繕い始めた

「わ、悪ぃ悪ぃ。あの訓練見てたら、つい、な。全く、シグナム副隊長はとんでもねぇよな。エリオの立場じゃなくて本当に良かったと思ってた所だっ

ヴァイスの言葉がぷっつりと途絶えた
どうやら決着がついたらしく、エリオはストラーダを叩き落とされ、レヴァンティンを胸元に突き付けられた・・・その彼の身体が、ふらりと倒れ込んだからだ
ただ、倒れ込んだ先が前方と言うのが、突き付けていた愛刀を慌てて引っ込めて、小さな身体を支えようとしたシグナムの胸元だった
不可抗力ではあるのだが、結果として「魔人」呼ばわりされる程のたわわな乳房に顔を埋めるような格好になってしまい、ヴァイスは思わず二の句を失ったのである

「・・・ヴァイス陸曹。ホントは変わりたいんじゃないですか?」
「変わりたい・・・あ、い、いや、違うぞ!誤解だ!!」

思わず漏れ出た本音に、同じ光景を見ていたティアナは冷め切った視線をヴァイスに向けるのであった
慌てた様子で言い訳を述べるヴァイスからは、ぷいと視線を逸らし、ティアナは再びクロスミラージュを握り直す
いかん、このままでは監督不適任ということでなのはさんに頭を冷やされる ――― 冷や汗だらだらなヴァイスは尚を何事かを言い募ろうと唇を開き掛け、

「だ、だからな!その、っと・・・?」

頭上を影が横切っていった事に、ふと空を見上げると・・・どういうわけか鉄球が飛来してくるところだった

220 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:14:39 ID:2cnDpF1A
恐らくはヴィータが放ったフリーゲンの流れ弾であろう。ただ、それは小型鉄球を複数打ち込むシュワルベフリーゲンではなく、
真紅の魔力光を纏った、バスケットボール大の巨大な鉄球・・・炸裂弾:コメートフリーゲンである
血の気が引く暇も無い。何も気付いていないティアナの頭を抱きかかえるのと、狙撃マットからほんの3m程離れた場所にフリーゲンが着弾したのはほぼ同時だった

「えっ?な、

ティアナの呟きは、次の瞬間には悲鳴に変わった。歯ぁ食い縛れ舌を噛むぞ!とヴァイスは怒鳴ったが舌を噛んだのは彼だけである
二人は抱き合ったまま、爆風に舞い上げられたマットごと吹き飛ばされ・・・

「・・・っつつ・・・おいティアナ。大丈夫か?」
「・・・は、はい、何とか・・・今のは・・・?」
「多分、ヴィータ副隊長のだ・・・マットの所為で気付かなかったのか・・・?迷彩機能も入れてねぇのに。ったく」

ぐらぐらする視界を空に向ければ、巨大な鉄槌を手にした小さな副隊長殿が、青い翼を足元に宿したスバルと殴り合っていた
ギガントフォルムvsギア・エクセリオン。どうやら、シグナムとエリオ同様に、こちらも熱くなっているらしい
苦情を申し立てて、真剣勝負に水を差すのも忍びない・・・と言うか、言うに言えない・・・諦めきった溜息を吐き出すヴァイスであった

「・・・あ、あの・・・ヴァイス陸曹・・・」
「ん、ああ。スマンスマ・・・ン・・・」

頭を庇うように抱え込まれていたティアナに名前を呼ばれて、ヴァイスは彼女の身体を離そうとしたが・・・



ガキリ、と彼の表情は凍り付いた



ズボン越しでもはっきりと分かるくらいに屹立した愚息が、自分の腹の辺りに額を押し付けさせている彼女の眼前に「コンニチワ」していたからだ

「あ、あの、あの・・・ヴァイス、陸曹?・・・何で、“こんな”になってるんですか・・・?」


221 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:15:10 ID:2cnDpF1A
明らかに異質な膨らみを眼前に突き付けられたティアナが怖々と、そう尋ねてくるが、ヴァイスの頭の中はそれどころではない
言い訳を捻出すべく頭脳はフル回転し、思考回路は僅か5秒で焼き切れ、早々に彼の頭は真っ白になった
だから、つい釣り込まれるように、彼はティアナの問い掛けに答えてしまった

「あの、陸曹は、その・・・男の人が、“こんな風”になるのは、その・・・えっと、興奮、したから、なんですよね?」
「あ、あぁ。お前の横顔見てたら、つい・・・っておおおぉぉぃっ!!!!?」
「。」

己の失言にヴァイスは悲鳴を上げ、ティアナは一瞬驚き、目尻に小さく涙の粒を浮かべると・・・そのままヴァイスの腹に、押し付けるような頭突きをくれた

「げふっ!?ティ、ティアナサン?」

勿論、元武装局員として身体を鍛えていたヴァイスの腹筋にこの程度の頭突きはちっとも堪えない
ちっとも堪えないのだが、腹に額を押し付けたまま自分から離れようともしないティアナに、ヴァイスは引き攣った顔で彼女の名前を呼ぶ
ティアナは何やら、モゴモゴとした口調で、ヴァイスに尋ねてきた

「・・・あ、あの、本当、なんですか・・・?」
「???」
「だ、だからっ!その・・・私を、見てて、興奮したって・・・」

ぐびり、とヴァイスは固唾を飲み下す
何と答えたものか。口を滑らせて地雷でも踏もうものなら教導官と烈火の将と夜天の王に頭を冷やされることになる
単にこの状況が、訓練場の狙撃マットの中ではなく、ホテルのベッドのシーツの中とかだったならば、ヴァイスは多少歯が浮くような台詞でも口にしたかもしれない
だが、ここで下手を打てばマットの中が血の海になった挙げ句、外の隊長陣から集中砲火を受けかねない。最終的には社会的抹殺。というオチまで付きそうだ
顔面蒼白になりながらもヴァイスは懊悩し、そして・・・

「あ、あぁ・・・その・・・本当、だ・・・」

と、その一言だけ、辛うじて呟いた
その言葉を聞いた、聞こえたはずのティアナは特に反応を示さず、5秒が経ち、10秒が経ち、永遠の様な30秒にヴァイスは心の中で絶叫し、
ティアナはヴァイスの腹に額を押し付けたまま、何やらもぞもぞと動き始めた


222 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:15:42 ID:2cnDpF1A
「お、おぃティアナ?あ、いや、ティアナサン!?」

思わぬ展開にヴァイスはティアナを呼ぶが、彼女は顔を上げることも無くただもぞもぞとしている・・・ヴァイスから見れば、オレンジ頭しか目に入らない・・・
しかし、バックルが外される金属音と、ベルトが緩められた感触と、有無を言わさずズボンのジッパーが引き下ろされた音に、ヴァイスは思わずティアナの頭を掴んで振り仰がせた

「ティアナ!お、お前、何してやがる!?」
「だって・・・私の、所為・・・なんでしょう?」
「だ、誰の所為って、そりゃ・・・いや、俺の所為だよ!」
「でも、男の人は、その、“こう”なったら早めに出さないと身体に悪いって・・・」

ナニを出すというのか。ナニを出させるつもりなのか
というかそもそも、そんなことをどこで知った?誰に教わった?

「その、ヴァイス陸曹が隠してた本に、書いてあったじゃないですか・・・」
「隠してた本?・・・って、お前、まさか・・・」

心当たりは一つしかない。24歳男性が隠しておきたい本など、エロ本か少女漫画くらいだ
そして、ヴァイスには少女漫画を読み耽るような趣味は無い

「・・・ご、ごめんなさい。実は、その・・・先日、ストームレイダーのコクピットをアルトさんと二人で掃除してて・・・見つけてしまって・・・」

ぎゃあああああああ、と心の中でヴァイスは絶叫した。確かに、ストームレイダーのパイロットシートの下には秘蔵のコレクションを隠していたのだ
ノーマルな巨乳アイドルの写真集から、生命工学の粋を集めて生み出された魔法生物による触手陵辱というアブノーマルな物まで取り揃えてあったのである
そう言ったピンクな代物がティアナに見つかっただけでも相当ヤバイが、よりにもよってアルトにまで
既に成人男性であるヴァイスが、手っ取り早く性欲を満たす為に成人指定の付く書籍や映像デバイスを所持していたとしても全く問題は無いのだが、
機動六課の職員は7割近くが女性で、部隊長以下隊長陣も全員女性である。上司の耳に“セクハラ”という単語が届いたとして、訓告程度の処分で済むだろうか?
生真面目なグリフィスの弁護を期待するのは虫が良すぎるし、最悪な方向に話が転がれば、解雇という可能性だって考えられる
仮にお咎め無しで済んだとしても、アルトの口の軽さに掛かれば女性職員から総スカンという目に遭いかねない。というか絶対そうなる

閉ざした瞼の裏の真っ暗闇に引きこもりたい衝動に駆られたヴァイスだったが、彼を現実に引き戻したのはティアナだった
もぞり、と引き下ろしたズボンのジッパーの間に、そっと手を突っ込んで来たのである

223 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:16:13 ID:2cnDpF1A
「んがっ!?ティ、ティアナ!?」
「あ、な、何?凄く熱い・・・?」

トランクスの布地越しに触れる、屹立したヴァイスの性器の熱さに瞠目しながらも、ティアナは更に指を進ませる
ズボンのジッパーとトランクスの前合わせを一緒に摘み、左右に引っ張ろうとして、

「だぁぁっ!?もうよせ!ティアナ!」
「な、何でですかっ!?」
「何でも、だ!理由なんざ有るかっ!!」

ヴァイスはティアナの手首を掴んで制止し、厳しい口調で一喝した
本音を言えば、こちらを見上げてきたティアナの艶を帯びた眼差しに心が揺れたけれど、ここで即座に前言を撤回しては男が廃るどころの話ではない
それでも、ティアナは頬を赤く染めたままヴァイスに食って掛かろうと口を開くが・・・

「わ、私は!そ・・・その・・・」

口の中で失速した言葉を紡ぎ出せず、ティアナはそのまま黙り込んでしまった
ヴァイスはティアナの身体をもぎ放そうとするが、俯いたまま、彼女はヴァイスのズボンのベルトをがっちり掴んでいる・・・

「コラ、ティアナ。放せよ。離れるんだ」
「・・・嫌です」
「お前なぁ、時と場合と相手を考えろよ。今は訓練時間中で、外にはシグナム姐さん達も居る訓練場で、俺みたいなへっぽこ相手に何ムキになってんだ」
「だから、私はっ!」

ぎゅっ、とヴァイスの身体に身を寄せて、ティアナはとうとうその言葉を口にした

「私が、したいんですっ!陸曹の為にっ!!」
「要らん世話だたわけっ!!」
「嫌です!絶対にしてあげるんです!!させてくれなかったらアルトさんと二人で有ること無いこと言いふらしますから!!」

何を言いふらすつもりなのかは知らないが、少なくともロクな事ではないだろう。ヴァイスにとっては

224 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:16:45 ID:2cnDpF1A
「・・・あ、悪魔め・・・」

小さい方の副隊長が10年前に呟いた台詞を吐き出しながら、ヴァイスは奥歯を噛み締める

「おぃ、ティアナ。一個だけ聞かせろ」
「何ですか」
「・・・何で、そんなにマジになってんだ?自分の責任とか本気で考えてんのか?だとしたら、お前大馬鹿だぞ。お前こそ変態だぞ?」
「・・・こんな風にしてる人に、言われたくないです」
「男ってのはそんなもんなんだよ。佳い女を見てたらこうなっちまうもんなんだ。誰が相手でもこんな真似しなきゃならないって思うお前に言われたくねー」

ヴァイスの言葉を俯いたまま聞きながら・・・ティアナはヴァイスの股間に手を伸ばすと、屹立している彼の愚息をがっちりと、下着越しに容赦無く掴んだ

「いぎっ!!?」

思わず情けない悲鳴が口元から漏れるヴァイスだが、腰を引こうにも動かせない

「・・・誰が相手でも、なんて、考えてないですよ・・・」

そしてティアナは、問答無用でトランクスの前合わせから硬く勃起しているヴァイスの性器を引き摺り出した
少しだけ、マットの中に漂う二人分の体臭に異質な匂いが混ざる・・・初めて嗅ぐ雄の匂いに小さく震えながらも、熱い吐息を吐き出す唇を寄せてゆく
丸い亀頭の先に熱く湿ったティアナの吐息が掛かるのを感じて、ヴァイスは彼女の頭を掴んで顔を遠ざけようとするが、ティアナはヴァイスの手を振り払った

「さっきも言ったじゃないですか!私が、したいんですっ!陸曹の為にっ!!」
「なっ、お前、何言っ ――― ッッ!?」

問答無用の素早さで、ティアナはヴァイスの性器にしゃぶり付いた
勢い余って喉の奥に亀頭が触れるほど深く咥え込んでしまい、嘔吐きそうになるが、不快感をぐっと堪えて彼女は唇をすぼめて顔を前後に振る
人生初のフェラチオながら、なかなか堂に入っていると言えた・・・ヴァイスが隠していたエロ本を熟読した成果である
彼女は勉強家なのだ

「ふ、んっ、んんっ・・・んはぁっ、ぐっ、ん、ちゅ、ぅんっ・・・」

225 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:17:18 ID:2cnDpF1A
ティアナに押し切られるような格好で、仰向けにひっくり返されたヴァイスは、腰の上にのし掛かって性器にしゃぶり付いている少女を呆然と眺めていた
訓練服のまま、こんな汗臭い狭い空間の中で、自分は何をしているのか・・・否、何をされているのか
上目遣いにこちらを見上げてくる様などは、行動に反して清楚とさえ言っても良い。眼差しはヴァイスへの気遣いに満ちている

そんな眼差しと目が合い、視線が絡み、ヴァイスは後頭部を地面に叩きつけるように天を仰いだ・・・と言っても、マットの裏地しか見えないが

「?ふぁいふひふほう?」(?ヴァイス陸曹?)
「・・・な、何でもねーよ」

性器を口一杯に頬張ったままのティアナが、何やらもごもごとした口調で問い掛けてくるが、ヴァイスは目元を隠すように片手を顔に乗せたまま気の無い返事を返した

見られない
見ていられない
とてもじゃないが見せられない



(な、何で俺の方が、こんなにも照れてるんだ・・・!?)



実は童貞でした。何て愉快なオチは無い・・・ヴァイスは今、紛れもなく“照れて”いた
浮き名を流した・・・と言われるような事はないが、女性経験はそれなりにある。というつもりだった

つもりだったというのに、

「ん、はむっ・・・ん、んっ、あ、んふぅっ・・・」

ヴァイスは表情隠すように顔に乗せている掌の影から、視界の端でこっそりと覗き見た
自分の腰に、十代半ばにしては豊かな乳房を押し付けるようにしてのし掛かり、屹立した性器を丹念に嘗め回すティアナの姿・・・
頬を真っ赤に染めながらも、ティアナは唇をすぼめて、温かい口内と舌先を押し付けて、唾液で濡れ光る剛直を咥え込む

226 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:17:49 ID:2cnDpF1A
唇の端から漏れ出るくぐもった吐息が、上気した頬が、時折こちらの様子を心配そうに盗み見る潤んだ視線が、どれをとってもあまりにも初初しくて、
技術の巧みさよりも、むしろその献身振りに、ヴァイスは魂を抜かれるような快感を覚えていた

「ん、ぐくっ・・・!」
「ふあっ!?ん、んんーっ!」

ヴァイスは空いている左手をティアナの後頭部に添えると、ゆっくりと腰を振り始めた
ティアナは急に喉の奥を突き上げられた事に目を白黒させるが、それでも唇を離そうとはしない。苦しさを堪えて、必死でヴァイスの性器を吸い上げる
滑る口内で亀頭を挟み込み、裏筋を舐め上げ、竿全体をしゃぶり尽くす。指先で陰嚢を撫で上げる事など何処で覚えたのやら
腰を蕩かすような極上のフェラチオに、ヴァイスの愚息は痛い程に張り詰め、口内を犯すように腰を突き上げるヴァイスは歯を食い縛りながらティアナに言った

「ぐ、うぅっ・・・ティアナ、そろそろ・・・ッ!」
「んぶっ、ふ、はぁっ・・・」

一瞬だけ、驚いたような視線を向けてきたが、それも本当に一瞬のこと
先走りを舐り取りながら、すぼめた唇で扱きたてるようなディープスロートに、ヴァイスは喘鳴の様な吐息を漏らし、乱れる陽色の髪を押さえ込んで腰を深く突き立てた
口の奥まで異物を押し込まれる苦しさに耐えながら、ティアナも応えるようにぎゅっと性器を吸い上げ、口全体で“締め上げる”
温かく、柔らかく、ぬめるような締め付けに、ヴァイスの我慢は限界を迎え、遂に果てた

「く、ぅあぁぁっ!?」

目が眩むような快感と共に、腰がビクリと震え・・・ティアナの口内に精液が放たれた
生臭いらしい、という知識はあったティアナであるが、味よりもその熱さと、口の中を満たす量に瞠目し、飲み下す事ができず噎せ返った

「ん、んぶぅっ!?く、かふっ、はぁっ、えほ、けほっ・・・!?」

噎せながらも、掌で口元を押さえてヴァイスのズボンをなるべく汚さなかったのは、妙なところで冷静な彼女らしいというべきか

――― しばらく、ぐったりと伏せた二人の荒い息遣いだけがマットの中に響く

「ぜぇっ、はぁっ・・・」

227 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:18:20 ID:2cnDpF1A
初めて自慰を覚えた時でさえ、これ程の脱力感には襲われなかったと思う・・・そんな事を考えながらも、ヴァイスは脱力した腕をのろのろと動かしてザックを探った
タオルくらいは入れていた筈なのだ。ひとまず後始末をしなくては、外に出ることもままならない
幸い、咄嗟にティアナが口元を塞いだお陰で着衣への跳ねはそれ程でもない・・・少し匂うだろうが、咎められはしないだろう
だが、無事なのは衣服くらいで・・・マットの反対端では、こちらに背を向けたティアナがげほげほと咳き込んでいる・・・そこから先は今ここではあまり描写したくない
ヴァイスもそこを追求して責めるつもりはない

「・・・ティアナ、その、大丈夫か?」
「えほ、けほっ・・・だ、大丈夫です。ちょっと、うがいさせてください」
「あぁ、その前に顔拭けよ」

有無を言わさず、ヴァイスは手にしたタオルをティアナの顔に押し付けた。口元に、濁った精液がべっとりとへばりついていたからだ
丹念に汚れを拭い取って、ミネラルウォーターのボトルを差し出してやる

「ありがとうございます・・・」

短く礼を呟いて、ティアナはマットから上半身を出すと、少しぬるくなったミネラルウォーターで口に残った生臭い残滓を洗い流した
そんな様子を眺めながら、下穿きとズボンを履き直して、ベルトを締めたヴァイスは彼女に尋ねた

「・・・なぁ、ティアナ」
「何です?」
「・・・あの、な・・・その、すげぇ気持ち良かったぜ」

それだけは、認めざるを、言わざるを得ないヴァイスであった
だが、

「だがな・・・えっと」
「大丈夫ですよ。今日のことは秘密にしますから」
「・・・何かその言い方だと、俺が悪者になってねぇか?」

そういう事を言いたかったわけでは無かったのだけれど、悪戯っぽい笑顔を向けてくるティアナにはそんなぼやきしか返せなかった
だが、そんなヴァイスのぼやきを聞いたティアナは、心外だ、とでも言いたげに小さく肩を竦めて、不敵な笑みと共に切り返す

228 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:18:51 ID:2cnDpF1A
「最初に“原因”を作ったのはヴァイス陸曹だったじゃないですか」

それを言われるとぐぅの音も出ないヴァイスである
妙に強気になっているティアナに何か反論しようとするヴァイスだが、不意に顔の前に投影された通信モニタに背筋を仰け反らせる羽目になった

『あー、こちらヴィータだ。二人ともいいか?」
「う゛ぃ、う゛ぃーたふくたいちょう!?」
『あぁ?何だよ変な顔しやがって・・・?』

赤い騎士服を纏った、おっかない副隊長殿の姿にヴァイスは盛大に顔を引き攣らせ、ヴィータは怪訝そうな顔をしたが、幸いなことにそれ以上の追求は無かった

『二人とも、まだ訓練を続けんのか?』
「あー、いえ、その、どうしようかと考えてるところデス」
『ライトニングの4人はもう先に戻ってる。アタシとスバルももう切り上げるつもりだから、お前等もそろそろ引き上げろよ』
「ウッス、了解です」
『ちゃんとクールダウンしろよ』

そんな一言でヴィータは通信を締め括ったが、二人としてはヴィータの姿にこれ以上無いくらい頭が冷えていた
ヴァイスとティアナは顔を見合わせて、揃って小さく噴き出した

「それじゃあ、今日は上がるか?」
「そうですね、このまま話し込んでると風邪引いちゃいそうですし・・・くしゅっ!」

すっかり陽も落ちた訓練場を吹き抜けてゆく風は冷たい・・・汗ばんだ身体からあっという間に熱が奪われてゆく
年相応に可愛らしいくしゃみを連発するティアナに、ヴァイスは苦笑と共にジャンバーを投げ渡してやり、後片付けを始めた
マットの中は相変わらず汗臭いが、そこにティアナのン残り香がどこか甘く漂い、更に自分の精液の臭いが残っている

「・・・帰ったら、フ○ブっとくか」
「それでどうにかなるんですか?」

呆れたようにティアナが言うが、他に打てる手段は無い。今は、万能消臭剤の効果を信じよう

229 名前:ヴァイスは大変な訓練の成果を味わわされました:2008/10/13(月) 18:19:22 ID:2cnDpF1A
「まぁ、何もしないよりはマシだろ。狙撃マット、これしか無いから、洗ったりもできないしな・・・さ、戻ろうぜ。本気で風邪ひいちまう」

ザックに一切合切を押し込んで、ヴァイスは背伸びをしながら立ち上がった。おっさん臭い所作で凝り固まった節々をゴキゴキ鳴らす
“教官”のそんな姿に、ティアナはびしっと姿勢を正し、ほやっとした笑顔で敬礼を向けた

「はい!今日もお疲れ様でした!ヴァイス陸曹」
「あぁ、お疲れさん・・・ったく、調子が良いんだからよ」
「何か言いました?」
「いーや、何にも言ってねぇぜ」

そんな風に軽口を叩き合いながら、二人は冬の夕暮れの中を歩いてゆく・・・





後日談となるが、万能消臭剤:ファブ○ーズの力を持ってしても狙撃マットに染み着いた臭いを消し去ってしまう事はできず、
ヴァイスは甘く香るティアナの身体の匂いに、
ティアナはヴァイスの汗と精液の臭いに苛まれながら、残る数日間の訓練をこなす事になる

その結果、二人の中が親密になったり、ティアナの訓練成績があまり上がらず復帰したなのはに少々小言を言われたり、
“何かの匂い”を感じ取ったらしいシャマルの不敵な笑みに二人揃って顔色を失う羽目になったりもするのだけれど、

――― まぁ、今の二人にとっては知る由も無い、しかしてそう遠くない未来の話である





「でも、陸曹にも可愛いところがあったんですね。顔真っ赤にして、んふふ、子供みたいでしたよ?」
「なっ!て、てめぇがソレを言いやがるか!ちょっ、コラ待てティアナ!」

230 名前:26-111:2008/10/13(月) 18:23:41 ID:2cnDpF1A
以上です

「銃手の誇り」で登場したストームレイダーが妙にウケていたのにアルェー?と思いながらも、
無理を承知でストームレイダー擬人化とか考えてみました

・・・ごめんなさい、どう考えても、「自慢のロングバレルでヴァイスの尻穴をスナイポするストームレイダー」(ショタ形態)とかしか出てきませんでした

そもそも、デバイスはデバイスだから良いのであって、擬人化無しでのヴァイス×ストームレイダーなんてどうでしょう?

・・・どう考えても、「自慢のロングバレルでヴァイスの尻穴をスナイポするストームレイダー」(ライフル形態)一択です。本当にすみませんでした

というわけで、ストームレイダーは未登場でした
では、スレ汚し失礼しました

231 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 18:31:08 ID:UCmXVjiZ
>>230
GJ!
積極的なティアナw

>>212
まぁ、読み手としては終わるかどうか分からない連載抱え込まれるより一つ一つのが安心は出来るかも知れないけど……
結局は職人さん次第、書きたければ書けばいいと思うよ
書きたいもの書いたほうがモチベーションもあがるでしょ?
モチベーション下がって今持ってる長編が進まなくなったら本末転倒もいいとこだしね

232 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 18:32:34 ID:7jXUjelA
>>230GJ
割り込んですんません
エロくていいですね!シャマル先生に口止め料としてネタ提供を要求されそうww


233 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/13(月) 20:41:26 ID:vGlDRPr/
>>230
GJです!!相変わらず26-111氏は文章が丁寧で読みやすいです。まことに感謝です。
本番書けるようだったら読みたいです。

234 名前:B・A:2008/10/14(火) 01:48:04 ID:ANNCgbnL
>>230
うーん、エロい。GJ。
この先の2人の未来が何となくイメージできそう。



もう少ししたらこちらも投下します。

235 名前:B・A:2008/10/14(火) 02:01:34 ID:ANNCgbnL
そろそろいきます。
今回はエロくないです。



注意事項
・久しぶりに居酒屋「中将」
・レジアスが経営する居酒屋に色んなキャラが酒を飲みに来ます
・非エロです
・オチは特にありません
・店がどこにあるのか、それは内容から察してください
・タイトルは「居酒屋「中将」繁盛記」

236 名前:居酒屋「中将」繁盛記@:2008/10/14(火) 02:02:25 ID:ANNCgbnL
繁華街の一角に「中将」という名の居酒屋がある。
店主は髭面で一目で堅気の人間ではないと察することのできる強面の中年で名はレジアスという。元々は時空管理局の重鎮であったが、
色々とあって今では一介の居酒屋の店主だ。気難しそうな外見に反して愛想は悪くなく、少しばかり口下手なところが却って人間臭くて受けが良かった。
また、彼自身が妥協の許さない性格のためか、店内は隅々まで掃除が行き届いており、料理も酒もそれなりのものが出てくるので客からの評判も上々だ。
そして何より、この店は日常の煩わしさを忘れさせてくれる不思議な雰囲気があった。
そう、ここは居酒屋「中将」。日常に悩める者達がひと時の安らぎを求める場所。





ラジオから流れてくる懐かしい歌謡曲に耳を傾けながら、レジアスはまな板の上に置いた鶏肉を器用な手つきで捌いていく。
鮮やかなその手並みも、最初から持ち合わせていたわけではない。最初の頃は卵焼き1つも満足に作れず、
何度も挫けそうになりながら死に物狂いで修行を積んだのだ。そうして、今や彼の料理の腕は多くの常連の舌を満足させるまでに上達している。

「平和だな」

しみじみと呟き、レジアスは下ごしらえを終えた鶏肉にラップを被せて冷蔵庫へとしまう。
これで本日の仕込みは終了したので、後は客が来るのを待つばかりだ。
そう思った矢先、ガラガラと音を立てて引き戸が開き、紫色の髪の女性を伴った長身の男が店に入って来た。

「レジアス、開いているか?」

「おお、ゼスト。それにナカジマくん。何、後もう少しだが構わんよ。いつものか?」

「ああ、頼む」

「あ、できれば手羽先貰えますか?」

「クイント」

「構わんよ、ゼスト。ナカジマくん、一人前で良いのかね?」

「いいえ、5人前で」

呆気らかんと言ってのけるクイントの笑顔に、男2人は苦笑する。
彼女の大食らいは何も今に始まったことではない。

「ああ、それとこれはサービスだ」

さっき気紛れで作っただしまき卵を2人の前に置く。相手が普通の客ならばこんなことはしないが、
気心の知れた相手なので2人も気安くお礼を言って箸に手を伸ばした。

「中将、ケチャップありますか?」

「ああ、あるぞ」

冷蔵庫から市販のトマトケチャップを取り出し、クイントに手渡す。どうやら、彼女は卵にはケチャップを塗って食べるようだ。


237 名前:居酒屋「中将」繁盛記A:2008/10/14(火) 02:03:09 ID:ANNCgbnL
「ケチャップか・・・・・・・・」

「はい、娘達が好きだったので、一緒に食べているうちに私にも移っちゃって。隊長は、何かかけないんですか?」

「俺はソイソースだ」

「また珍しいものを」

ソイソース。別名を醤油とも言い、第97管理外世界から密かに伝わって来た調味料だ。
ミッドチルダには元々なかった調味料なので、それなりの高額で取引されている。

「味の好みは人によって違うということだ」

「そうですね。私も、娘の好き嫌いにはかなり苦労させられました」

「ああ、儂もオーリスの奴には手を焼かされたなぁ・・・・・・・・」

ゼストに酒を注ぎながら、レジアスは昔を懐かしむように言った。きっと、在りし日の娘との思いが蘇っているのだろう。

「あいつはあんな顔をしてトマトが嫌いでな、ランチのプチトマトをいつも残していたよ」

「ああ、わかりますわかります。あの独特の酸味がきついんですよね」

「そうか、俺にはよくわからんな」

「隊長は好き嫌いありませんもんね」

「まったくだ。若い頃にサバイバル講習に参加した時も、こいつだけ平気な顔をして蛇やら蜘蛛やらを口にしていたからな」

「蛇はうまいぞ」

揚がった手羽先を皿に盛り、クイントの手前に置く。5人前なのでちょっとした山を形作っており、クイントは嬉々としてそれに手を伸ばした。

「後、ワニも食ったな。味が鶏肉に似ていてなかなか美味だった」

「・・・・・・・・・・」

口に入る寸前で、クイントは何かを想像して手羽先を皿の上に戻した。

「食べないのか?」

「ええ。隊長のせいで食欲が失せたの」

「?」

言葉の意味がわからず、ゼストは酒を飲む手を止めて首を傾げた。
その時、引き戸が開いて新たな客がやってきた。

「あ、あの・・・・・私はこういう場所は・・・・・・」

「別に良いじゃないか、何を照れているんだい?」

入って来たのは一見すると家族連れのようだった。黒髪の男性に銀髪紅眼の女性、そして足元には赤い髪の少年がくっついてきている。
少年は引き戸が開くなり店の中に飛び込み、テーブル席に着いて一声発した。


238 名前:居酒屋「中将」繁盛記B:2008/10/14(火) 02:03:55 ID:ANNCgbnL
「中将のおじちゃん、僕オレンジジュースね」

「はい、よろこんで!」

景気良く答え、レジアスはは冷蔵庫からキンキンに冷えたオレンジジュースの瓶を取り出す。こうしたやり取りも、今ではすっかり馴染んでしまった。

「おじちゃんもお姉ちゃんも、早く早く」

「わかったわかった。ほら、リインフォース」

「は、はい・・・・・・・」

俯きながら、リインフォースと呼ばれた女性は店の中に足を踏み入れる。こういった場に慣れていないのか、かなり緊張しているようだった。

「クライドさん、彼女は?」

「ええ、うちの・・・・・まあ、家内みたいなもんですね。エリオの母親代わりをしてくれています」

「リインフォースです。その・・・・・よろしくお願いします」

頬を真っ赤にしながら一礼し、リインフォースはそそくさとエリオのもとに向かってしまう。
それを見て苦笑しながら、クライドは付け足した。

「あまり、人と接するのに慣れていないんですよ。昔、色々ありまして」

「君も大変だな。あの少年といい、彼女といい」

「放っておけませんしね。それに、あいつらといると妻や息子といるような気持ちになれるんです」

「元気にしていると良いですね」

「そうですね。けど、彼女がここにいるということは、向こうはきっと上手くいっていると思いますよ」

「我々にできるのは、信じてやることだけか」

ゼストの言葉に、一同は深く頷いた。だが、すぐにエリオが騒ぎ出したので、しんみりした空気は明後日の方向に吹き飛んでしまう。

「お姉ちゃん、僕お肉が食べたい。お肉お肉お肉!」

「エ、エリオ・・・・・・少し静かにして・・・・良い子だから」

「お野菜嫌だ、お肉が食べたい!」

リインフォースはおろおろと慌てながら必死に言い聞かせようとするが、エリオは駄々を捏ねて耳を貸そうとしなかった。
それを見てクライドはため息を吐き、ゼスト達に一言詫びて2人のもとへと向かう。

「こら、エリオ。お姉ちゃんの言うこと聞かなきゃ駄目じゃないか」

「ええ、だって・・・・・・」

「ニンジンを食べれたら注文してやるから、まずはお野菜を全部食べるんだ」

「は、はーい」

クライドの剣幕に、エリオは渋々と頷いて皿の上に残ったニンジンと悪戦苦闘を開始する。
ニンジン特有の甘味が苦手なのか、エリオは眉間に皺を寄せてできるだけ咀嚼しないようにしながら飲み込んでいく。
そうして、皿の上のニンジンを平らげると、彼は誇らしげに皿を掲げて胸を張った。


239 名前:居酒屋「中将」繁盛記C:2008/10/14(火) 02:05:02 ID:ANNCgbnL
「ほら、僕食べられたよ」

「偉いですね、エリオ。クライドさん・・・・・」

「わかっているよ。中将、うちの子にステーキを貰えますか?」

「レジアス、悪いが活け造りも貰えるか?」

「よろこんで!」

腕が鳴るぞとばかりに、レジアスは洗ったばかりの包丁を手に取って調理を開始する。
すると、三度引き戸が開いて今度は橙色の髪の青年がやって来た。

「いらっしゃい、ティーダくん」

「ああ、皆さん来ていたんですね。ご一緒して良いですか?」

「ああ、構わんだろ、ナカジマ?」

「ええ、お酒は大勢の方が楽しいですから」

「すみません、失礼します」

恐縮そうにクイントの隣に座り、ティーダはシーザーサラダを注文して2人に向き直る。

「お2人はいつもご一緒ですね」

「まあ、知らない仲じゃないし」

「勘ぐるようなことはしておらん。ナカジマには亭主がいるからな」

「とまあ、こんな堅物なもので」

「ゼスト隊長はご結婚しなかったのですか?」

「内縁の妻なら・・・・いたが」

それ以上は語りたくなかったのか、ゼストは視線を逸らしてコップを仰いだ。ティーダも気まずくなるのは嫌だったので、
他の話題を切り出してその話は終わらせることにした。

「ドゥーエさんは、ここには来ないんですね」

「さすがに、レジアスや俺の前に顔を見せるほど面の皮は厚くはないだろう」

「けど、変装の名人だって聞きましたよ」

「それでもだ。まあ、あいつのことだからどこだろうとうまくやっているだろうな」

その時、店の奥から割烹着姿の美しい女性が姿を現した。どことなく覚えのある雰囲気に、ゼストは思わず彼女の顔を凝視してしまう。

240 名前:居酒屋「中将」繁盛記D:2008/10/14(火) 02:06:15 ID:ANNCgbnL
「レジアス、彼女は?」

「新しく雇った女中だ。儂1人では手が回らんからな」

「そうか・・・・・」

「ヤンさんと言うのだが・・・・・・どうした?」

「いや、どこかで会ったことがあるような・・・・・・・・・・」

朗らかだがどこか張りついているような微笑みに、ゼストは違和感のようなものを覚えた。まるで、演技をしているかのようだ。
その視線に気づいたのか、ヤンという女性は不思議そうに首を傾げてこちらに向き直った。

「何か?」

「いや・・・・・・何でもない」

「何かご用でしたら、何なりと申しつけてくださいね、騎士ゼスト」

「・・!?」

一瞬だけ垣間見えた殺気に、ゼストは思わず身構える。だが、それはすぐに消えてしまい、ヤンもクライド達に呼ばれて向こうに行ってしまった。

「隊長?」

「何でもない」

「疲れているんじゃないのか? ほら、できたぞ」

「すまないな」

違和感を覚えながらも、ゼストは出てきた料理に集中して忘れることにする。
酒を飲んでいる間くらいは、煩わしい気持ちなど忘れてしまいたい。

「母様、リニス、早く」

「アリシア、転ばないように気をつけてくださいね」

「大丈夫」

新たにやって来たのは、可愛らしい金髪の少女だった。
アリシアと呼ばれた少女は、店の外にいる家族を手招きしてから店の中に向き直り、気後れすることなく大人たちに挨拶する。

「こんばんわ」

「こんばんわ、アリシアちゃん」

「今日も可愛いね、アリシアちゃん。うちの妹を思い出すなぁ」

今は会えない妹のことを思い出し、ティーダはしみじみと呟く。
今頃、元気にやっているのだろうか?


241 名前:居酒屋「中将」繁盛記E:2008/10/14(火) 02:08:08 ID:ANNCgbnL
「アリシア、もう・・・・・走ったら危ないと何度も言ったでしょう?」

「はーい。あ、母様、こっちこっち!」

「すぐに行くわ。リニス、アリシアの相手をお願いね」

「はい、プレシア」

リニスと呼ばれた女性は一礼すると、アリシアが座っているテーブルへと向かう。

「元気そうですね、プレシア・テスタロッサ」

「そちらも息災で何より。それにしても、今日は何かのパーティかしら?」

いつも以上に常連で賑わう店内を見回し、プレシアは呟いた。

「みんな、この店が好きなだけですよ」

「酒はうまいし、気心の知れた友もいる。本当の良店というものは、何もせずとも客が集まるものなのだろうな」

「うまいこと言いますね、隊長」

「そうね・・・・・・私も何故か、ここにいると落ち着くわ。あのできそこないのことを思い出しても、ここならばどういう訳か苛立ったりしないから」

「まだ、その子のことを娘だとは認めてあげないの?」

「ええ、認めないわ・・・・・・まったく、死んだ後まで私を煩わせるなんて、何て娘かしら」

そう言ったプレシアの顔は、何故かとても穏やかなものだった。口ではああ言っているが、まるでその娘のことを誇っているかのような、そんな感じだ。


242 名前:居酒屋「中将」繁盛記F:2008/10/14(火) 02:08:45 ID:ANNCgbnL
「飲みましょう。今夜は奢ります」

「お付き合いしますよ、僕はカクテルしか飲めませんが」

「軟弱な。男ならばロックで一気だ」

「ちゅ、中将・・・・俺が酒に弱いの知っているでしょう」

「エリオ、口の周りにソースがついて着いていますよ」

「ありがとう、お姉ちゃん・・・・・あ、アリシアちゃん!?」

「こら、ご飯の途中で立ち歩くんじゃない!」

「エリオくん、こんばんわ」

「アリシアも、ちゃんとお行儀よくしないと立派なレディになれませんよ」

「中将、2番テーブルにオレンジジュースと牛乳、それとカツオのたたきです」

俄かに店内が騒がしくなってきた。
これが居酒屋「中将」のいつもの光景だ。
色んな人間がやってきて、思い思いに酒や料理を楽しみながらひと時を共有する。
ここはそのための場所なのだ。

「楽しそうだな、レジアス」

「そうか?」

「ああ」

「なら、そうなのだろうな」

「だな・・・・・・・熱燗、貰えるか?」

「よろこんで!」

親友の注文に、店主は心からの感謝を込めて答える。
騒々しさの中にも安らぎと喜びがある。
そう、ここは天国。居酒屋「中将」は、日常に悩める者達がひと時の安らぎを求める場所。

                                                                       おわり


243 名前:B・A:2008/10/14(火) 02:11:07 ID:ANNCgbnL
以上です。
エリキャロの純愛に挫折した代わりに、何故かこんなものが思いつきました。
作中に登場した彼女は、もちろん変装が得意な彼女です。さすがに素のままで登場させるとゼストやレジアスが黙っていないかなぁと。
ちなみに、最初はプレシアの旦那が喧嘩して妻子に家を出ていかれて酔いつぶれていてる姿をイメージしてからこういう流れを思いつきました。
プレシアの旦那が死んでいるという設定があれば、きっと彼も加わっていたはず。
喧嘩しした理由は「目玉焼きにかけるのは塩かソースか」。ゼストとクイントの下りはその名残です。


244 名前:B・A:2008/10/14(火) 03:03:07 ID:ANNCgbnL
>>242
誤字があったorz

>「エリオ、口の周りにソースがついて着いていますよ」  ×
>「エリオ、口の周りにソースが付いていますよ」     ○


です。
保管の際は修正をお願いします。

245 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 04:12:58 ID:4rswbzx3
>>244
ああ、GJ!
なんかあまりにも幸せで、だけどせつなくて涙が出てきたよ……。

246 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 04:49:18 ID:yt/Pw4iC
>>244
GJ
最初、なんでこの面子?とか思ったけど…うん、ちょっとしんみりしちゃったよ

247 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 06:09:58 ID:AYG9kjgA
GJだぜ
何でエリオがいるんだろうなと思ったけど・・・・そういうことか


248 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 07:00:53 ID:BHzb1BqV
リインたちの様子が切なすぎる……
GJ!

249 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 08:43:01 ID:7Mi0RgAA
>>244GJ
>「ええ、うちの・・・・・まあ、家内みたいなもんですね
リンディさんが思わず心臓が止まってしまう程の女神のような笑顔でリンディ茶をクライドさんのお墓にかける姿が見えた

250 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 15:44:18 ID:iB/ecbiK
>>230
GJでした。是非とも本番もお願いしたいです。

あと細かいことですが>>222の文ではストームレイダーではなくて704式かヘリとした方がいいかと思います。
ストームレイダー≠ヘリなので。

251 名前:にたものおやこ:2008/10/14(火) 18:34:23 ID:m5RqM/3j
>>142の続きのようなそうでもないような。単発で出すには微妙だったのでそっと投下させてください。

「はぁあ〜」
金髪美女がため息をつく。
「どうしたの、フェイトちゃん」
「これ」
差し出されたのは薄くてバーコードの付いていない冊子。
「何これ、エリオと……キャロ?微妙に頭身高いし、やたら目がキラキラしてるけど……」
「冬の新刊」
「冬?あーなんだっけ、いべんと?とか言うのに出すの?」
本場出身のくせして疎いなのはにため息をもう一つ。

「そのつもりだったんだけどー……見て、これ」
今度は写真が出てきた。こちらも被写体は同じ。
「わぁ、デート?」
「うん……なぁんかあー、おつきあいってやつぅ?してるんだって、っさー」

妙に投げやりなフェイト。頬は赤い。足元には高町家のお中元『清酒・魔王の涙』の空き瓶。
「えと……酔ってる?フェイトちゃん」
「はーい、酔っ払いですよーっだ」
やたらハイだが、付き合いの長いなのはには分かる。この後ぐんと下降一直線なのが。
「……うう、キャロぉ、エリオ〜。恋人なんてっ、デェトなんて、二人には早いよぉ〜」
ぐすぐすと泣き出す。予想通りの展開だ。

252 名前:にたものおやこ:2008/10/14(火) 18:35:37 ID:m5RqM/3j
「まあまあ、フェイトちゃん落ち着いて、ね?」
「10歳の頃からユーノといちゃこらいちゃこらしてた人に言われたくありませーん」
「ふえっ?わ、私いちゃこらなんてしてないよ!?」
「してたもーん。お兄ちゃんだって母さんだって皆知ってますー」
「ええぇぇえー!?」
それからしばらくは、悪乗りフェイトさんによるなのは言葉攻めが続いていた。
言いたい放題で少し落ち着いたのか、フェイトはぽつぽつと語り出した。

「……別にね、二人がおつきあいしてるのはいいのよ?むしろ嬉しいんだよ?ほんとだよ?」
「うん、そだね」
「でも……やっぱり早いと思うの……っ」
膝の上に置かれた手が、きつく握り締められた。
「まあ、まだ子どもだしね」
「そうだよ。せめてもうちょっと大きくならないとキャロにも負担おっきいと思うし」
「……ん?」
「それに、多分お月のものも来てないでしょ?」
「え?」
「まぁエリオのもそこまで大きくないけど、やっぱり心配だし」
「うん、ちょっと頭冷やそうかフェイトちゃん」
落ち着かせようと、フェイトの両肩に手を置いた。
けれでも火のついたフェイトさんは止まらない。

「だから!お突きあいなんて早すぎるよおぉぉーーっ!!」

明らかにニュアンスが違っていませんかテスタロッサさん。

253 名前:にたものおやこ:2008/10/14(火) 18:36:10 ID:m5RqM/3j
「……どういう意味かな」
「だって、だっておつきあいでしょ?」
「いやー、多分そういう意味じゃないと思うよ」
「でもクロノはそう言ってたもん!実践教育されたもん!!」
「ちょっとクロノ君とお話してくる」

クロノ君危機一髪?
さて、一方話題の彼らはというと。

「エリオ君は、私の彼氏なんだよね?」
突拍子のない彼女に振り回されていた。

「え、うん。そうだよ?」
「お願いがあるんだけど、いい、かな」
「もちろん」

ぽっと頬を赤らめ、もじもじとするキャロ。
「あの……も、もっとこいびと、らしいこと、その。してほしい、の」
ひどくたどたどしい、けれどなんとも魅力的なお誘い。

「キャロ……無理しなくていいんだよ?」
「し、してないよ!」

嬉しいのは事実。だけどキャロでは……。

「ちょっと小さ……はっ」
心の声がうっかり駄々漏れになってしまった。

「ちいさい……」
「あの、キャロ?」
「小さい、かぁ……。そっかそっか、分かったよエリオ君!」

がばりと立ち上がり、その瞳は熱く燃えていた。

「私、頑張るから!頑張ってフェイトさんに負けないぼいんちゃんになるからねー!!」
「きゃ、キャロー!?」

砂埃を上げ走り去るキャロ。残された少年は、あらぬ誤解を招いた己の失言を少しばかり悔やんだ。
「……胸じゃなくてもっと下の部分の話なんだけどなぁ……」
エリオは美乳派だった。

254 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 18:57:53 ID:tuRcg+5f
成る程、あの世の光景だった訳か、成仏するより幸せそうだなぁ…。

255 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 19:26:55 ID:A9POD7W+
>>252
> 「してたもーん。お兄ちゃんだって母さんだって皆知ってますー」
ワロタ

256 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 20:14:14 ID:ZMl5y/EX
テスタロッサさん自重!と思ったら・・・さすがはエロオ・モンデヤルw

257 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 20:43:05 ID:MuaeYu3R
>>243
何つー幸せな世界なんだ…
生前は皆辛い最期を送ったけど、ここでは本当に平和に暮らせて良かった。
GJ!!

>>253
フェイトさんもエリオもやっぱ親子だということですね。
キャロはまだ純粋で安心した。いやもう耳年増といえばそうか
やっぱりエリキャロは若年結婚してフェイトさん驚きそう
GJ!!

258 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 21:25:23 ID:QNLOpRW5
>>253
GJ!
ちょっクロノww

259 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 21:36:29 ID:CJT+SUWK
>>253
ほほう、クロノの実践教育についてkwsk聞こうか

260 名前:554:2008/10/14(火) 22:04:13 ID:7R1RkILR
お久しぶりです。 クリニック・Fようやく上がりましたので投下しに参りました。

というわけで22:10頃から投下予定です。

261 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 22:12:44 ID:LCN5eJt8
>>244
氏にエリキャロリクさせてもらったものですが、無理させてしまってたらすいません…
そしてGJ!!
始めはどういうことかわかりませんでしたが、読み進めていくうちに納得。
そしてちょっとだけしんみり…

>>253
GJ!
もうエリオが攻めになるのは確定的ですね。
キャロはエリオの言葉を本当の意味で理解した時喜ぶか真っ赤になるか。
喜びつつ真っ赤になりそう

262 名前:554:2008/10/14(火) 22:13:49 ID:7R1RkILR
さて、前回まではほのぼのとした感じでしたが、今回よりシリアス調へと作風が変化しておりますのでご注意下さいまし。
落とすところまで落としますので、苦手な方はスルーをお願いします。

・カップリングはジェイル(あえてこう表記)×ウーノ
・スカの性格がかなり変化してます。それについては保管庫にある話を参照して下さい。
・なのはキャラはスカとウーノ以外はフェイトくらいしか出ません。よってほぼオリジナルストーリー。
・現在までの話はほのぼのでしたが、今回から作風が百八十度変わります。
・イメージBGMは水樹奈々さんの”through the night”です。 知らなくても楽しめますが、知っているとより楽しめます。
・NGワードは「Clinic F 'through the night' T
」です。

それでは原案の73-381氏に多大なGJを送りつつ、投下したいと思います。


263 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:14:42 ID:7R1RkILR
 どんなに甘い言葉より 近くにいて欲しいの


 一人の男と一人の女は今日も診療所にいた。
 ただし、今日も、という表現は正確には正しくなく、彼ら二人にとってここで患者を待つなり、患者を診察するなり、この場所での生活はもはや当たり前のことであり、誰にも邪魔されない彼ら二人だけの世界であると断言しても良い。
 しかし、彼らの楽園は不安定なシーソーの上でぐらぐらと揺れている状態であると言っても言い過ぎではなく、一見平和そうに見えるこの光景も、いくつもの偶然が重なった上で成り立っている非常に軟弱なものであることは明確である。
 そんな場所で彼ら二人は幸せに暮らしている。狙われている身だというのに緊張感などまるで無く、一人の人間としての人生を謳歌しているように誰もが見えることだろう。
 そして、そんな彼らは自らの幸せを振りまくかのように人を助け、人を慈しみ、人と笑い。
 彼らの住む診療所は色取り取りの野菜や果物、賑やかな鳥のさえずり、野山を駆けめぐる子供の声。そんな、優しい音に包まれていた。
 彼らが住む白い館は、いつも笑っているようだった。


 小さな町の小さな診療所。クリニック・F。
 小高い丘の上にポツンと佇む白い館の主のことを、
 どんな病気でもたちまち治してしまう腕利きの医者を、
 いつも子供たちを優しく見守っている心優しい青年を、
 人々は親しみを込めてこう呼ぶ。
 ジェイル先生、と。



264 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:15:15 ID:7R1RkILR
 そして.........

―――ただきましてありがとうございます。終点の上仁田、上仁田です。お忘れ物のなさいませ―――

「着いた……」

 美しい金髪をはためかせて、妙齢の美女が駅のホームへと降り立つ。
 彼女が電車を降りたその時、登場人物の揃った物語(ミュージカル)は、ようやくその時を刻み始める。
 それは崩壊へのカウントダウンか、それとも幸福へのカウントダウンか。
 真実は、何処。





 Clinic F 'through the night'





「あ、あの、ドクター」
「なんだい、ウーノ?」


265 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:15:48 ID:7R1RkILR
 いつもより軽く朱が指し、若干こわばった表情を浮かべながら両手の人差し指をつんつんと突くウーノに、紅茶片手に朝食を取っていたジェイルは含んだ笑顔を浮かべて問う。

「あのですね、その……」
「なんだ、はっきり言ったらどうだい?」
「私って、子供とか、その……できるんでしょうか……?」
 
 そう言った瞬間に頭の上から湯気を出しながら顔を俯かせるウーノは、もう羞恥心やらよく分からない何かやらでその場から逃げ出したかった。
 聞き入るジェイルにとっては何の気も無しであるが、ウーノにとって苦労して吐き出したその科白は特別な意味をはらんでいた。
 その意味は、ウーノの真っ赤に染まったその表情から充分に伺い知ることが出来る。

「そうだね……出来ないことはないかも知れないけれど、難しいんじゃないかな」

 そんなウーノの慌てぶりなど気にもせず、学者口調で淡々と自身の意見を述べるジェイルの言葉に、ウーノの影はみるみるうちに暗くなっていく。
 元々ジェイル・スカリエッティのコピーを胎内に宿せるように作られていたナンバーズの体であったが、それは外科処置により行われてのみ成せるもので、自身の体で受精から着床までを行うことまでは制作者であるジェイル・スカリエッティが想定していないことである。
 ウーノはクローンによる培養のため素体となった人間が存在しているわけだが、その素体というのが正真正銘の人間である限りは生殖機能は備わっているはずである。
 だが、先にも言ったようにウーノにはジェイル・スカリエッティ自身の保険として彼のコピーを胎内に宿せるように作られているため、彼女の体が正常な生殖機能を持っているかと言えば、ジェイル・スカリエッティ自身にも分からないのだ。
 そのことを短く纏めて先の科白を言ったのだが、目の前のウーノの落胆ぶりは相当なものであり、理由の分からないジェイルにとっては困惑するばかりである。

「そう……ですか……」
「あ、ああ」

 明らかな失意の言葉にただ反応することしか出来ず、そのまま朝食が乗っていたお盆を流しへ持って行くウーノの影の落ちた背中をただぼんやりと見ていることしかできなかった。
 そんなとき、いつもなら老人ばかりの来訪で静かにちりんという音を発するだけの鈴がこの日はバン、というドアを開ける凄まじい音とともにけたたましく鳴り響いた。

「先生! 車に護が跳ねられました!!」




266 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:16:24 ID:7R1RkILR
     □     □    □     □     □



 いつも使われている診察室の奥には重病患者の治療を行う処置室がある。
 手術を施す部屋というのは関係者以外立ち入り禁止なのはこの世界でも当たり前だが、その理由がどの器具もこの世界ではオーバーテクノロジーとされていることであるのはこの診療所ならではであろう。
 ピッ、ピッ、という規則正しい機械音と、カチャカチャと金属が触れあう音だけ静寂が包み込む部屋の中で唯一の音であった。
 護は気を失ってはいるが、轢かれてから診療所へ運ばれるまでが早く、幸いにして命には別状のないものであった。よって、手術といっても傷口を縫い合わせたり、曲がっている骨を矯正したりする程度のもので、現在は後処理の段階である。
 それにしても、補佐を務めるウーノはこういったことは初めてであるはずなのにも関わらず実に素晴らしい手際の良さで、これにはジェイルも舌を巻くほどであった。
 やがて、彼の体から手袋とマスクが外され、処置が終わったことを告げる。それを見たウーノは素早く後かたづけを行い、護の体を簡易ベッドへと移し替える。ポーン、という音と共に、手術中の赤いランプが消えた。

「ジェイル先生! 護くんは大丈夫なんですかっ!!?」

 ランプが消えるやいなやジェイルの元へ突っ込んできたのは髪の長い少女、藤花であった。
 彼女の不注意で護は車に跳ねられてしまったのだからここまで心配するのも無理はないことだが、その勢いたるや大人の男であるはずのジェイルを突き飛ばしてしまうほどであった。
 その心境は言うには忍びなく、本来ならば整った顔立ちをしているはずが、醜いまでの悲壮の表情と頬を何度も伝ったであろう雫によって大きく歪ませられていることから彼女がどれほど追いつめられていたのかが分かる。

「あっ、ごめんなさい……」
「いいんだ。キミの不安な気持ちは分かってる。護くんは大丈夫だよ。心配ない」
「えっ……ほ、本当、です、か……?」
「ああ、本当だ」


267 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:16:55 ID:7R1RkILR
 その言葉と共に、藤花は膝を折るようにして倒れ込み、倒れているジェイルの白衣に縋り付いてわんわんと泣き始めた。
 自分のせいで親しくしている人間が死んでしまったら、誰であっても喪失感に包まれるのは当たり前のことだ。そして、それが杞憂だと知ったときの安心感は計り知れないものがある。
 彼女は今、一番のトモダチが死ぬかも知れないという緊張感から解放された安心感を得て、頭の中が真っ白になってしまったのだ。
 ジェイルは人間の心は酷く不安定なものであるということを、やっと十になった少女から教えられていた。

「ああ、それでお母さん」
「……はい」

 未だ泣くことを止めない藤花をウーノに任せてジェイルは立ち上がり、護の母親の元へと歩み寄る。藤花は変わらずにウーノに抱きついたまましゃくり上げるように体を震わせていた。
 護の母親は落ち着いていて、時折笑顔を浮かべながらケガの報告などをジェイルと話している。前回護がケガをしたときもそうであったが、命に別状がないと分かってはいるが、息子の意識が未だに戻らないにも関わらず、その表情は落ち着いたものだ。
 人は子供を持つと肝が据わる、という話を前にテレビで見たことをウーノは未だに泣きやまない藤花のハンカチ代わりにされながらぼんやりと思い出していた。

「ちょっといいですか?」
「何だい?」

 護を轢いた青年との治療費の支払いや護のケガの状態などを報告して一段落した直後、隼がジェイルに話しかける。

「えと、護が轢かれたときに一番に駆けつけて手際良い対応をしてくれた人が居まして」
「救急車を呼ばなかったのはそういうことか。私も一度、その方に挨拶をしておきたいんだが」

 ふいに言ってしまったその科白が、後の運命を少しだけ早めることになろうとは、この時の彼には想像も付かないことである。
 だがそれは、”少し早めた”だけであって、この先待ちかまえている運命であることには変わりないのだ。
 確実に、そして着々と事態は進行を続けていた。


268 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:17:40 ID:7R1RkILR
「彼女、外で待つというので外で待ってもらってるんですけど、それが旅行の方で」
「旅行……。それで、どんな人なんだい」
「年は二十くらいで、清楚な印象です。そんでもってその人金髪で、しかも日本語めちゃくちゃ上手いんですよ」

 年は二十。清楚な印象。金髪。日本語が上手い。これらのピースを一つずつ組み合わせていくと、一人の人物の姿がジェイルの頭に浮かんだ。
 だがその人物は自分とウーノにとって絶対に顔を合わせては行けない人間で、ここでの質素ながらも落ち着いた生活をいとも簡単に崩してしまう人物であった。
 有り得ない。そう思いたいが、既にジェイルの顔面は悲痛なものへと変わっており、いくら否定しようと思っても脳内から絶望の二文字を剥がすれることは出来なかった。
 実質、戦闘能力を持たない二人にとって見つかれば最後。ここでの自分たちの明日の朝日は拝めそうにない。
 ウーノも隼からの人物像を聞いてすぐに思い当たる人物を浮かべたらしく、顔面を蒼白にしてガタガタと震え始めている。

「ど、ドクター……」
「……立川さん。案内して、くれますか?」
「は、はい」

 戦いに置いて動き出した歯車を止めることは容易いことではない。万一止めなければならないとなれば、相当な力と時間を要することになる。
 それはかつてジェイル自身も使った戦法であった。一旦戦火の烽火が上がれば戦闘はなし崩し的に広まり、そして全てが炎に包まれる。
 ミッドチルダで”奇跡の部隊”と呼ばれる彼女たちの活躍さえ無ければ、ミッドチルダは瓦礫の廃墟と成り果て、この場所に診療所など建ってはいないだろう。
 彼らが最も危惧する”奇跡の部隊”の一員である彼女。一騎当千で自分たちのアジトへと切り込み、甚大な被害をもたらした彼女にだけは、何としても見つかるような事態があってはならなかった。
 そして今、その最も危惧する事態が、現実に起ころうとしていた。ジェイルの手は冷汗と焦りで湿り気を帯び、ウーノは抱きついている藤花が不思議がるほどに怯え、体は痙攣と見間違えるほどに震えている。
 彼らの感情を支配するもの。それは恐怖だ。この平穏な毎日が崩れ去るという恐怖。毎日の朝日を拝めなくなるという恐怖。その厄災が今、この扉の一枚向こうで大きな口を開けて待ちかまえているのだ。
 そんなことは露知らず、隼はドアを開け、外への道を造る。診療所の中に太陽の光が差し込み、張り出した屋根を支える柱以外は光で見ることが出来ない。
 やがて、二人の目は慣れ、徐々に柱の向こう側が見えてくる。そこには、隼の言うように一人の人間が居た。
 年は二十。清楚な印象。金髪。日本語が上手い。そして、時空管理局の執務官……!




269 名前:Clinic F 'through the night' T:2008/10/14(火) 22:18:14 ID:7R1RkILR



「お久しぶりです。ジェイル、スカリエッティ」



 ”奇跡の部隊”。機動六課。その専属執務官が、そしてテスタロッサの末裔が。
 フェイト、テスタロッサ、ハラオウン。光の差し込む扉の先にで、彼女の凛々しい姿だけが存在しているようだった。





                                                     to be continued.....





270 名前:554:2008/10/14(火) 22:21:23 ID:7R1RkILR
今回は区切りがよいのでこの辺りで切らせていただきます。 そして、ついに役者が揃いました。ここまで長かった…。
えと、大まかな次話のテキストは既に書けているので、そう遠くない日に続きを投下できると思います。
まだまだ完結は見えないですが、お付き合いいただければ幸いです。

それでは、原案の73-381氏に多大なGJを送りつつ、投下を終わります。

271 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 22:32:15 ID:tuRcg+5f
>>270

スカ博士が善玉化した作品は滅多に無いので、保管庫で読んで以来、
ずっと楽しみにさせてもらってきました。

しかし、とうとうこの時が訪れてしまいましたね。
まぁ、罪の清算をしないで、二人だけの世界で幸せに〜では、
フェイトやはやての域には、まだまだ達しませんからねぇ…。

このSSでのジェイルとウーノには、今後を乗り越えてもらって、
真の意味で真人間へと更生してもらいたいものです。

272 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 22:37:48 ID:Zc/D8naD
GJ!!です。
うーん、大悪人であり罪を償うべきであると思うのですが、切ないですね。
そも、事件の大本の原因も管理局で、お前らにだけは裁かれたくないわ!って言いたくなるw
特に、フェイトとスカ博士の違いなんかは自分の意思で行動を起こしたか、起こさないかぐらいですし。
個人的には、一般的な正義で諭す、または投降を促そうとしたところに、貴様がそれを言うかとスカ博士のマジギレとか見てみたいですw

273 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 23:14:03 ID:27yS71oe
GJ!
それ故に気になることが。

>>フェイト、テスタロッサ、ハラオウン。
これは句読点がおかしいかと

274 名前:554:2008/10/14(火) 23:27:47 ID:7R1RkILR
>>273
それはあえて句読点の付け方を変えています。
フェイトはスカリエッティの認識の中ではあくまで”テスタロッサ”の人間ですから、ただ単に”・”でハラオウンと繋いてしまうのもどうかと思いまして。
後は、読んでいただける皆様に彼女の名前というパーツの重要性を示したものでして、分かりづらくてスミマセン。
ご指摘ありがとうございました。

275 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 23:35:57 ID:27yS71oe
>>274
わざとでしたか。失礼しました。<(_ _)>

276 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/14(火) 23:46:36 ID:YlE51zaM
まあ、事件の大元ってのも正確には管理局の統一意志じゃないからなぁ。
最高評議会というトップの一握りが首謀者だったわけで。
どんな組織でもそうだけど、一部を全部と見るのは危険な考えだ。さまざまな考えを持つ「人間の集団」だしな。

277 名前:73-381:2008/10/14(火) 23:52:58 ID:ANNCgbnL
>>270
GJ。
遂に来るべき瞬間が来てしまったか。
2人に感情移入しているだけに、前回から心のどこかで「フェイト来ないで」と祈っていました。
この先どんなやりとりがあるのか、凄く気になります。
最後まで穏やかに終わってくれれば良いなぁ。

278 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 00:03:20 ID:8Y058G9u
>>276
関係ない人間から見たら、そうなんだけど、作られた側からしたら、
一握りの人間が実行に移したか局全体が関わってたどっちかというのは関係ない気がして。
どっちにしろ人生を管理局に翻弄されたと思いそうだし。

279 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 01:09:27 ID:XvegmEIQ
>>270
GJ! 遂に訪れた逃避行の終幕か……次回が気になります。

280 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 13:19:25 ID:/rBMUOeF
【表現規制】表現の自由は誰のモノ【105】
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news2/1221297333/

281 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 16:51:05 ID:P0bu3f/P
>>253
GJ!
これはエリオがキャロに言葉の意味を実際に教える展開を希望せねば

282 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 17:01:58 ID:Ue5S/Sxt
http://2ch.n1e.jp/zatudan/kako/114/1149870222.html

283 名前:B・A:2008/10/15(水) 17:48:57 ID:GW6H6bbg
>>261
いえ、こちらも自分の力量不足を痛感しました。
出だしさえ思いつけば書けそうなんですが、なかなかエンジンがかかりそうな情景が思い浮かばなくて。

284 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 23:03:42 ID:m43pi6Ag
>>283
>>261です。
わざわざ返答までしてくださり、ありがとうございます。
確かに純愛と一口で言っても展開的にはピンからキリまでありますからね…

自分が今妄想しているのが、エリルー時空で新しく恋人と付き合いだしたキャロ。
しかし結局初恋であるエリオの事を忘れられずに、偶然仕事で一緒に会った時に告白。
たった一度で構わないから忘れるために…と温もりを求められ、エリオもその決意に押されて、一度だけ浮気をしてしまう。
が、キャロはまだ処女だった上、危険日というわけでもなかったのに一度でルーと同じように大当たり。
どうするべきかわからず、困惑するキャロ
何も知らず、ただ夫エリオの事を信じているルー&無邪気なアリシア
エリオにとって三度目となる大きな決断
三人(四人)の運命はいかに?!

…ゴメンナサイ吊ってきます…orz 

285 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 23:20:09 ID:vux4b1DM
>>284それは楽しみな泥沼

286 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 01:11:24 ID:1o5UkTmC
最近、スバル=近距離パワー型という言葉が頭から離れない。
ジョジョの読み過ぎかw

287 名前:SAGE:2008/10/16(木) 07:21:16 ID:WDQZL2GS
スカ&ウーノの子供とフェイトの子供が恋人同士にというシチュエーションを考えた。

288 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 07:26:29 ID:jiKUg0Lv
それなんてオリ×オリ

289 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 08:13:39 ID:6tLzhdJW
>>287
つまりクロード君と(ry
そんなことになったらユーナ泣くぞ。

290 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 08:21:15 ID:tCNGrcsE
つか全然sageられてねー
夏によく出没してたage厨の再来かと

291 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 10:33:00 ID:b/9cqKGG
>>290
きっと>>287は書き込むのが初めてなのさ
まぁ、名前欄とメ欄間違える人間が18歳以上なのかは甚だ疑問ではあるがw

292 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 13:11:02 ID:e2okgWpC
>>291
そういうな。
誰にだったミスはある。

293 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 14:42:09 ID:EDhI8iJf
>>292の言葉には妙な説得力があるな

294 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 14:49:09 ID:6NfBHXEh
>>287
スカとウーノの子ども・・・・・・ジェーノ?
ウィルでも良いか。

295 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 16:33:30 ID:jirQyh6A
       ,.:―――‐‐.、    あたまテッカテカ 濡れてピッカピカ
      /  , - 、, - 、 ヽ    それがどうした 僕マ○えもん
     / ,.-‐'l  。 ,! 。 l―.ヽ
     l l ヽ` - ○- ' ‐ i l   大人の世界の 電動ロボット
     l l - `ー┴―' ‐ l.,!  どんなもんだい 僕○ラえもん
     \ヽ'       `./
       ヽ===(テ)=="l    奇妙奇天烈 摩訶不思議
       (l  ()   () .l    奇想天外 自己挿入
       l    ()   l)    悶エ迅速 男ハ不要
       l  ()     l
       l     ()  l)    マ○えもん(ウィンウィン)
       (l   ()    l    ○ラえもん(ウィンウィン)
       l ()    () l    ツウ販デカッタ
       l    ()   l)    通ハンデ買ッタ
       〔liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil〕    マ○えもん
       〈:.....     .....:〉
       〈:.....     .....:〉
       〈        .〉
       l`ー―――‐‐'l
       `ー――――'


296 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 16:34:10 ID:jirQyh6A
       ,.:―――‐‐.、    あたまテッカテカ 濡れてピッカピカ
      /  , - 、, - 、 ヽ    それがどうした 僕マ○えもん
     / ,.-‐'l  。 ,! 。 l―.ヽ
     l l ヽ` - ○- ' ‐ i l   大人の世界の 電動ロボット
     l l - `ー┴―' ‐ l.,!  どんなもんだい 僕○ラえもん
     \ヽ'       `./
       ヽ===(テ)=="l    奇妙奇天烈 摩訶不思議
       (l  ()   () .l    奇想天外 自己挿入
       l    ()   l)    悶エ迅速 男ハ不要
       l  ()     l
       l     ()  l)    マ○えもん(ウィンウィン)
       (l   ()    l    ○ラえもん(ウィンウィン)
       l ()    () l    ツウ販デカッタ
       l    ()   l)    通ハンデ買ッタ
       〔liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil〕    マ○えもん
       〈:.....     .....:〉
       〈:.....     .....:〉
       〈        .〉
       l`ー―――‐‐'l
       `ー――――'


297 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 16:35:27 ID:jirQyh6A
       ,.:―――‐‐.、    あたまテッカテカ 濡れてピッカピカ
      /  , - 、, - 、 ヽ    それがどうした 僕マ○えもん
     / ,.-‐'l  。 ,! 。 l―.ヽ
     l l ヽ` - ○- ' ‐ i l   大人の世界の 電動ロボット
     l l - `ー┴―' ‐ l.,!  どんなもんだい 僕○ラえもん
     \ヽ'       `./
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       (l  ()   () .l    奇想天外 自己挿入
       l    ()   l)    悶エ迅速 男ハ不要
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       l     ()  l)    マ○えもん(ウィンウィン)
       (l   ()    l    ○ラえもん(ウィンウィン)
       l ()    () l    ツウ販デカッタ
       l    ()   l)    通ハンデ買ッタ
       〔liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiil〕    マ○えもん
       〈:.....     .....:〉
       〈:.....     .....:〉
       〈        .〉
       l`ー―――‐‐'l
       `ー――――'


298 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 17:56:43 ID:OhViZzTO
これは大人のおもちゃを使ったSSを書けと言ってるのかな?

大人のおもちゃに初挑戦して赤面するキャラが浮かんだ。

299 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 18:27:53 ID:2mvHNTTa
ユーノがバインドでなのはかフェイトをM字状態で吊るし、目隠しで、
秘部に振動タイプのバイブとアナルビーズを入れて、数時間放置とか見たいw

300 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 18:41:50 ID:JTosuRI+
>>299
しかも放置中にフォワード四人のいずれかがやってくるんですね、わかります。

スバル『な……なのはさん…』
なのは『スバ…ル……ダメ…見ない…でぇ…』
ユーノ『……見てしまったんだね…悪い子だ』

フェイト『ああ……いやぁ…見ないで…エリオ……』
エリオ『そんな……フェイトさん…嘘だ……』
クロノ『嘘なんかじゃない……これが君達の母親の本当の姿だ』

どっちがいい?


301 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 18:46:40 ID:pR7hzY1b
なぜにユーノw

302 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 18:50:07 ID:pXtw6puk
>>300
両方!

303 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 19:38:51 ID:b/9cqKGG
>>300
フェイト「な、何で……」
なのは「やぁぁっ……見ないでぇぇ!」
クロノ「とうとうバレた、か……」

はやて「二人とも何して……」
なのは「はやてちゃん!?」
フェイト「……見られちゃったね」

個人的にはこんな感じのが見たいぜ
あとユノフェに遭遇して困惑するどっちにも恋愛感情なしのなのはさんとか

304 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 19:47:20 ID:1o5UkTmC
スバル「そ、そんな・・・・ティア・・・・・」
ティアナ「だめぇ・・・スバル、見ないで・・・・・」
エリオ「あーあ、ばれちゃったか」

キャロ「エ、エリオくん・・・・・」
エリオ「ふぐー、ふううぅー!」
ルー「一緒にする?」

エリオ・ザ・リバーシブル

305 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 20:07:06 ID:Ohgp5pXG
さすがはエロオ・揉んでやるだな
SにもMにもなれるとは・・・・・義母と義妹のおかげだなw

306 名前:大人への階段 ◆K17zrcUAbw :2008/10/16(木) 20:40:24 ID:JTosuRI+
『こんなの、フェイトさんじゃない!!』
彼、エリオ・モンディアルは絶叫した。
信じたくない、信じられない。
しかし、無情にも背後にいる男の声がエリオに絶望をもたらす。
『しかし事実だ。これが君達の母親代わりの女性、フェイト・T・ハラウオンの本性さ』
嘲笑うかのように吐き捨てる。
エリオは後の男につかみ掛かる。
『なんで……なんであなたが……クロノ提督!!』
クロノはふっ、と鼻で笑った。
『彼女は昔からこうさ。手名付けるのも楽だったよ』
『そんな……』
『どちらにしろバレてしまったのならしょうがない』
『クロノォ………』
フェイトが切なげな声をあげる。
がんじがらめにされ、足を開かれた状態でイスに縛られている。
大きく開かれた秘部にはぐいんぐいんうねるバイブがねじ込まれている。
既に足元にはフェイトの愛液で水溜まりが出来ている。
『まぁ、待て……いいタイミングだ、エリオ君に相手をしてもらおうか』
『僕が……』
『そうだ。どの道そのいきりたったものを収めなければならないだろ?』
そう言いながら足でエリオの股間を押す。
既に臨戦態勢のそれはとても子供のものとは思えない大きさだった。
『凄いじゃないか、将来に期待出来るな』
『僕は……僕は…』
『悩むことはない。フェイトも懇願しているぞ?』
『エリオォ……早く挿入れてぇ……!』
『あ……あ…』
『あの卑しい雌犬を存分に犯したまえ』
『うぁぁぁぁぁぁ!!フェイトさぁぁぁん!!』

『エリオ、起きた?』
『…ん?……うぁぁぁぁぁぁ!!』
目の前にいたのは紛れもなくフェイト。
その胸に埋まるように顔を押しつけているエリオだったが、すぐに跳ね起きる。
『もう、寝てる間凄かったよ?』
顔を赤くしながらフェイトは言う。
エリオは頭を回転させる。
(夢…だった?)
『……あ』
『どうしたの?』
『…………』
すぐに脱衣所に駆込むエリオ。
フェイトは心配そうに背中を見つめていた。
すぐにパンツを脱ぐ。
ベットリと白い物がついている。
(………はは)
この日、エリオは少し大人になった。


307 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/16(木) 20:42:51 ID:JTosuRI+
オイラにはこれが限界です…


さっさと書きかけの奴書くか……

308 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 20:47:04 ID:2mvHNTTa
>>300
そんなのが堪らなく見たいw
バインドといえばユーノだから、縛りでヤル場合はユーノしか出てこないw
あと、優しい顔して結構凄い事しそうだし。宙吊りのまま浣腸をして、トイレに行きたいと必死に懇願する
なのはかフェイトに大丈夫だよといいながら、下に洗面器を置くwそんなって青ざめるのを見て、ニヤリとしながら、
記念に撮っておこうとか言い出し、ビデオ撮影とか。必死に我慢するが、限界で自分が漏らす様をビデオの映像が見れる部分を向けられて、
いい年してお漏らしなんて、駄目だよとか言われるとかw
>>305
エリオは健全?なセックスライフを楽しんでるなw



309 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 20:49:41 ID:pXtw6puk
>>307
誰かと思えば>>300はあんただったかw
前半の妄想具現化マダー

310 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 20:50:24 ID:2mvHNTTa
>>307
GJ!!です。
夢オチかw、俺の中でフェイトそんはもうM確定なんだよなぁ。
ただ、不満をマックスにしてしまうとテスタロッサ家のSに反転する気がするw

311 名前:ザ・シガー:2008/10/16(木) 20:58:43 ID:rmPRLozP
21:10から投下、行かせてもらうぜ。

待ちに待ったレジ×なのでな!!

312 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:02:59 ID:8ahp4Re0
待ってたぜ………

313 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:08:35 ID:A1F+rgme
Yeah!!

314 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:10:48 ID:+ctBIvkq
待っていたんだぜ

315 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:12:55 ID:rmPRLozP
ある中将と教導官の日々6


ショッピングモールの人ごみの中を連れ立って歩く一組の男女、高町なのはとレジアス・ゲイズという変わった組み合わせ。
それを追うのは八神はやて率いる機動六課に所属あるいは関係する人々である。
どれだけ人ごみの中に紛れようとも優秀な狙撃手のスコープと無限の猟犬といレアスキルの前には追跡を逃れる術などない。
二人の行動は細大漏らさず監視の中にあった。

そしてその全容は指揮官たるはやての目と耳に即座に届く。


「ほほう、どうやら今度は服選びかいな」


モール内天井に清掃員の姿で潜伏・監視を慣行しているヴァイスのストームレイダーから送られてきた映像で二人を見ながらはやては呟いた。
目の前ではストームレイダーのスコープ映像越しに映るなのはとレジアスの姿。
試着した服をレジアスに見せて感想を聞いているなのは、音声はなくとも彼が上手くなのはを褒めている事は即座に分かる。
流石は既婚者、伊達に結婚・子育てを経験して人生の酸いも甘いも噛み分けた男ではない、なのはの表情は心底嬉しそうな笑みを浮かべていた。


「レジアス中将、中々やるやないか……ふふ、こりゃおもろなってきたで」


監視組の仮本部として入店した喫茶店の中、紅茶で喉を潤しながらはやてはニヤニヤとした笑みを浮かべて映像を食い入るように眺める。
彼女の正面に腰掛けた部隊長補佐兼監視組みの副隊長に任命されたグリフィスは呆れたような顔をしていたのはここだけの話。
そしてその時、買い物を終えたなのはとレジアスが店から出ると同時に狙撃手から通信が入る。


『こちらコードネーム“フラッグファイター”、目標は店を出るようです』
「よし、了解や。ヴァイス陸曹は場所を移動して遠距離監視を続行。ロッサ、尾行を引き続き頼むで〜」
『こちらコードネーム“小泉”了解』


通信越しに某査察官の了承を聞いたはやては満足げな顔で呟く。


「うしし、今日は徹底的に二人の関係を暴いたるでぇ〜」


なのはとレジアスのプライベートを暴くのがそれほど嬉しいのか、はやての顔にはなんとも形容し難い喜色が滲み出ていた。
ただ、正面に座った部隊長補佐の青年は溜息を吐きながら彼女の様子を眺めている。


「あの……部隊長、そろそろ隊舎に戻った方が良いと思いますが」
「なに言うとるんやグリフィス君、これからが良いところやないか」


何を当たり前の事を聞いているのか、とでも言いたげなはやての言葉にグリフィスはまた一つ呆れた調子で溜息を吐く。
そして、まるで親が子供を叱るように優しく上司の少女を諭した。


「ですがそろそろ戻らないと業務に支障がでますよ?」
「あう……それは」
「それと、もしこんな事が他の部隊の耳に入ったらそれこそ部隊全体に悪い噂が広まるという事はお考えで?」
「うう……ポンポコポン」
「タヌキの真似して可愛く小首を傾げてもダメです」


耳に見立てた手を頭の上でチョチョコ動かしながら首を傾げたはやての仕草は、なんとも

316 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:14:13 ID:rmPRLozP
小動物的で愛らしいものだったが、グリフィスは一刀両断の元に切り捨てた。


「あうぅ〜……グリフィス君はやっぱり辛辣・残虐・鬼畜メガネやぁ〜」
「そんな事言ってもダメなものはダメです」
「そ、それなら、せめてあと30分だけ見てもええ?」


はやては手を合わせ頭を下げてグリフィスにそう懇願する。
上目づかいに媚びるような瞳で見つめてくるその視線は相応に破壊力に高いものだったが、この青年にはあまり効果はなかった。


「それじゃあ、このコーヒーを飲み終わるまでで」
「あう……30分かからへんやん」
「わがまま言わないでください、もう十分楽しんだでしょう?」
「まあ、そうやけど……せめてキスするくらいまで見たかったなぁ〜」
「まったく、しょうがない人ですねぇ」


ブーブー文句を垂れるはやてにそう零しながら、グリフィスは髪を掻き揚げる仕草と同時に耳につけたインカムの音に注意した。
インカムの向こうから聞こえてくるのはあろう事か、なのはとレジアスの会話。
そう、彼は事前になのはの衣服に極小の盗聴器で二人の様子をチェックしていたのだ。


(まったく……大人数で尾行してたら向こうにバレてしまうじゃないか。こういう時は盗聴器で音を拾うくらいで良いんだから)


ブラックコーヒーを飲みながら、青年は二人の奇妙なデートの様子を盗み聞き、心行くまで楽しんだ。





「さて、今日は随分と時間を食ってしまったな」


鮮やかな夕日の茜色を見ながらレジアスはそう呟く。
昼前から始まったモール巡りは買い物や食事、映画鑑賞を経てすっかり夕方までかかってしまった。
とっぷりと落ちた夕日が燃やす空にレジアスは目を細める。


「すいません……長い買い物につき合わせてしまって」
「いや、気にしないでくれ。私も楽しかったよ」


すまなそうな顔で謝るなのはにレジアスは苦笑しつつ答える。
いくらなのはが優秀な教導官と言っても年頃の女の子である。量は大したことは無いが、買い物にはたっぷりと時間をかけて楽しんだ。
だがレジアスも大人の男であるし、何よりも嬉しそうななのはの笑顔を見ていればそう苦痛でもなかったのも事実で、彼がなのはに向ける表情には毒は一切無い。


「ふむ、ところでこの後はどうするかね?」
「えっと……どうしましょう」


昼から夕方にかけての予定はある程度決めていた二人だが、それ以降の事は何も考えていなかった。
モールから出たのは良いが、手持ち無沙汰で家路につく事を思案する。
そんな時だった、レジアスの脳裏にある事が思いだられたのは。


「そうだ、では少し時間を貰っても良いかな」

317 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:15:18 ID:rmPRLozP
「はい、別に良いですけど。何かあるんですか?」
「ああ、“ちょっと”ね」


レジアスの言葉になのはは不思議そうに小首を傾げる、だが彼は含みを込めた答えを言うだけだった。
そして彼がなのはを誘い向かったのはとある公園、住宅地や繁華街から少しばかり離れた場所にあるそこは“いかにも”なデートスポットである。
回りには肌を寄せ合うカップルばかりだった。
この周囲の状況には、さしものなのはも表情を曇らせる。


(レジアス中将……何考えてるんだろ? ま、まさかなにか……エ、エッチな事とか!?)


なにやらピンク色のいけない妄想でなのはの頬は真っ赤に染まる。
だがまあ、周囲で肌はおろか唇やらなにやらを重ねて熱烈な行為にふけっているのを見てしまっては無理も無い。
レジアスが理知的で分別のある人だと信じてはいても、彼も男である。なにか間違いが起きないという保証は無い。


(どどどど、どうしよう……私そういうのよく分からないし……初めてだし……で、でもレジアス中将が相手なら……って! なに考えてるの私!?)


なのはの胸には不安と共に何故か大きな期待も膨らみ始めた。
鼓動は激しく高鳴り、顔は耳まで朱に染まり、吐息は悩ましいほどに熱くなる。
そして、彼女がよからぬ妄想にふけているとふと声がかけられた。


「ついたよ」
「はにゃっ? は、はい!」


いきなりかけられたレジアスの言葉に、なのはは思わず裏返った声が出る。


「どうしたんだ、顔が真っ赤じゃないか?」
「い、いえ気のせいです!」
「そうか、まあ良いが。ほら、見てご覧……こいつを一度見せたかったんだ」


そう言ってレジアスが指差した先には、ミッドの町並みに落ちる鮮やかな茜色の夕日があった。
まるで空から落ちた巨大な火が街の全てを飲み込み燃やすような光景。だが、その赤は優しい溶けるような色で思わず溜息を漏らしてしまいそうな美しさ。
今まで頭の中を占めていた邪念は即座に霧散し、なのははただ目の前の絶景に魅入られた。


「凄く……綺麗ですね……」


自然となのはの唇からはそんな声が漏れる。
彼女のその様子にレジアスは満足げに優しく笑った。


「喜んでもらえて嬉しいよ。ここは昔からお気に入りの場所でね」
「昔から、ですか?」
「ああ……昔は妻とよく来たものだ。彼女はここからの眺めが大好きだったんだ」


そう言いながらレジアスは視線をなのはから夕日へと移す。
“妻”、その単語を口から出した途端に彼の雰囲気が一変したような気がした。
今まではどこか暖かく優しい空気を纏っていたレジアスから一気にそれらが抜け落ちていく。
そして、代わりにその横顔に張り付いたのは例え様の無い悲しみと孤独。

318 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:16:29 ID:rmPRLozP
滲み出るその気配に、なのはは疑問をぶつけずにはいられなかった。


「奥さん、ですか?」
「ああ……もう亡くなったがね」
「え!?」


さらりと言われた言葉になのはは思わずそんな声を上げる。
近しい身内を亡くした経験のない彼女には彼の言葉になんと答えれば良いのか分からなかった。


「そ、その……すいません……」
「いや、こちらこそすまない。こんな事を言っても君を困らせるだけだったのに」


レジアスは本当に申し訳無さそうにそう言って詫びた。
そんな彼の様子に、なのはの胸には罪悪感と同時にある感情が湧いた……それは好奇心。
亡くなったレジアスの妻という言葉が、彼女の内に形容し難い興味を生み出した。


「あ、あの……もしよろしければ、聞いても良いですか? 奥さんの事」
「ああ、構わんよ」


レジアスはそう答えると、近くのベンチに座るように促す。
言われるままになのはは彼の隣りに腰を下ろして視線を向ける。そこには普段の温厚な彼女からは想像もできない力が込められていた。


「昔は妻とよくここに来てね、それこそ時間があれば娘を連れて家族三人で出かけたものさ……」


レジアスは言葉を繋げながら夕日を懐かしそうな、そして堪らなく哀しそうな瞳で見つめた。
彼が見ているのは今なのはと一緒に見る夕日では無い、それは遥か昔に最愛の妻と共に見たもの。
その瞳に映る色になのはの胸に言い様の無い苛立ちが生まれた、彼女自身にも理由は分からない……


「10年前のあの日もそうだった……家族三人で出かけて、こうして夕日を眺めた……その次の日だったよ、妻が死んだのは」


別段普段と変わらぬ抑揚の言の葉に込められたのは、絶望と悲しみが入り混じった混濁。
彼の横顔は、なのはには今にも泣き出しそうだとさえ思えた。


「反管理局体制の爆弾テロだった……呆気ないものだよ、朝出かける時は笑っていた顔が夕には血で染まっていた……」


その瞬間、何故彼がいつも地上の平和を唱えるかなのはは理解する。
最愛の人を失った悲しみをこれ以上生まないために、彼女の愛した景色を守る為に、この男は過剰とも思える力を求めているのだ。

なのはの胸は締め付けられるような痛みを覚える。そんな彼が切なくて悲しくて……そして憎い。

彼が見ているのは失った過去、彼が愛しているのは亡くした妻、それらを思うと少女の胸の中にどす黒い炎が生まれる。


319 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:17:57 ID:rmPRLozP
それは彼女が生を得てより今まで、一度たりとも感じた事のないモノだった。


(なんだろ……私……なんだか凄くおかしい……見た事も無い中将の奥さんの事考えると……なんだか凄く嫌だ)


それは間違う事なき“嫉妬”という感情。
恋しさ故に、愛しさ故に生まれる負の感情。相手を想う心が強いほど深く作り上げられる魔の炎だった。

自分の内に生まれたそのどす黒い炎に、なのはは驚愕し困惑する。


(なんで? ……なんで私こんな……)


こんな気持ちは初めてだった。
人を憎むという事さえまずない彼女が見ず知らずの相手に憎悪を覚えるなんてありえない事だった。
だが実際になのはは今、こうして顔さえ知らぬレジアスのかつての妻に憎しみと妬みを感じている。

グルグルと少女の思考が回り、何度も何度も考える……悲しみを貼り付けたレジアスの横顔を見ながら。
そして聡明な彼女の思慮はやっと答えを導き出した、それはずっと前から抱いていた彼への感情の正体だった。


(そっか……私……好きなんだ……レジアス中将の事……)


高町なのはは産まれて初めて自分が恋と言う名の病に罹った事を知る。
一度罹ればどんな治療も薬も効かず、胸と心を甘く焦がす不治の病が彼女の胸の内に今大輪の花を咲かせた。

そして、一度自覚してしまえばもう感情は抑えられず、異性への愛に免疫の無い彼女の心と身体は即座に反応を開始する。
鼓動は今までの比でないほど昂ぶり、頬はそれこそトマトのように真っ赤に染まり、心は否応なくざわめき立つ。
唐突に生まれたその異変に彼女は傍にあったレジアスの腕に抱きついた。
美しい丸みを描く乳房に押し付けるようになのはは逞しい腕を抱きしめる。


「んな!? ど、どうしたんだ急に!?」
「その……少し……寒くなってきましたから」


嘘だった。
確かに空気は僅かに肌寒くなってきたが、身体の芯から湧き上がる微熱で既になのはの身体は火照りきっている。
だが自覚した彼への愛が、亡妻への嫉妬が服越しでも肌の繋がりを求めた。
たとえレジアスの心が過去を見ていたとしても今この時は自分が……自分だけが彼と触れ合っていられる事を確かめたかった。


なのはの胸の内に“今晩は帰りたくない”という思いがふつふつと湧き上がるのに、そう時間はかからなかった。


続く。


320 名前:ある中将と教導官の日々:2008/10/16(木) 21:24:20 ID:rmPRLozP
投下終了です。
はい、遂に恋心の自覚来ましたですよ。
ようやく気付いた彼への愛に彼女がどうするか、これからが腕の見せ所ですな。


あと、グリフィスが黒いのはシガーSSにおいて「カラスは黒い」くらい当たり前の事ですのであしからず。

321 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:25:39 ID:pXtw6puk
おおおい!前回までの甘甘ストロベリーが一転、なのはさんに嫉妬の黒い炎とな。
ちょっとドキドキしてきたぞ…GJ!

322 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:30:33 ID:Aw5c50To
キモイ

323 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:33:46 ID:b/9cqKGG
>>320
しかしあれだ……この先結婚する事になって中将が高町家に紹介されたらどうなるんだろう((((;゜Д゜))))
なにはともあれGJ!

324 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:36:32 ID:1o5UkTmC
>>320
遂に恋心を自覚したか。
怒涛の攻めを見せるかちょっぴり距離を置いてしまうのか。
エッチのフラグを立てながらもそれを折るのは恋愛ものの常道、いったいどうなる?
GJでした。

後、ヴァイスは“フラッグファイター”かw
ヴァイス「この思い、まさしく愛だ!」
ティアナ「結婚しろ、という意味ですか?」

325 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:38:17 ID:PvnGV1yU
>>320
まずは大人な恋愛話にGJを。中将の切なさとなのはさんの嫉妬がいい具合ですわな

そういや、二人を見て絶望一直線だったユーノはどこ逝った?w

326 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:38:17 ID:u/ceTjYA
>>299>>300>>302
フェイトが執務官試験に落ちてしまった…。落ち込んでいるのか時間が遅くなってきても帰らない彼女を心配するリンディから連絡を受けたユーノは偶然フェイトを見つけるが…なんとオ○ニーの真っ最中に直面してしまう。
実はプレシアからの虐待が原因で妙な所で性感帯が開発され、通常の自慰行為でも満足出来なくなってきていたフェイト。
リンディ達のいる手前、自宅では声も上げる訳にいかず、試験勉強にも集中できなかったらしい。
探してみると、ソッチ方面の書物も出てくる無限書庫。次の試験に備えて勉強する側ら、フェイトの性衝動を抑えるのに協力するユーノ。
当初はフェイトを満足させるためだけだった筈だが、お互い回を重ねる毎に過激化していき…

こんなんか?解りませんが、表現力ないんで誰か頼めないだろうか割と本気で

327 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:38:58 ID:PvnGV1yU
>>326
そこまで考えているなら、YOU!書いちゃいなYO!!

328 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 21:44:45 ID:8ahp4Re0
>>320
GJ!!
しかし、そろそろオーリスが気になってきました。

329 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:13:18 ID:1dqT6WHJ
>>304
年上を調教して同じ年に調教されるエリオとは・・・そこまで考えてるなら是非つっ走って書いてしまうべきだ!

>>320
GJ!!
レジアスに恋するなのはかわええなあ・・・
翠屋の両親に紹介する苦労するだろうが頑張れ!

330 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:18:56 ID:1o5UkTmC
臨月フェイトがスカのアジトで戦闘中に産気づくという電波が来たのだが、
チャレンジ虚しく挫折してしまった。
ギャグって難しいと思った。

331 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:30:35 ID:WIq4TURf
挫折の報告とかはさすがにいらない

332 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:33:23 ID:g9mHuFhu
誰か俺の代わりに書いてくれとそうはっきり書けばいい

333 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:41:56 ID:fzxF3iG+
>>330
つかさ、産み月の人間を前線にだすとかって……

334 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/16(木) 22:50:54 ID:e2okgWpC
>>320
GJ!!
うおお……これがレイニー止めというやつか……。
さりげにはやても可愛いw

>>331
まあまあ、話のネタの範囲内では。



335 名前:B・A:2008/10/17(金) 03:35:55 ID:c9Uu+hFg
エロいのいきまーす。


注意事項
・「爛れたシリーズ」八神家編
・時間軸は二期終了後。よって、リインは出てきません。
・エロで乱交でハードで触手です。
・キャラ崩壊あり。
・シグナムはノーマル(異性愛者)だ、ヴィータは乱交なんてしない、シャマルさんは清純で男なんて連れ込まない、と思っている人はスルーで。
・名もなきモブとエロいことするのが苦手な人もスルーで。
・ザフィーラは何もしません。
・タイトルは「八神家の爛れた日常」

336 名前:八神家の爛れた日常@:2008/10/17(金) 03:37:44 ID:c9Uu+hFg
私の名前はザフィーラ。夜天の王、八神はやてに仕える盾の守護獣だ。
今はいたいけな子犬の姿をしているが、本当は獰猛かつ知性を携えた蒼き狼だ。
最近、扱いがどんどんペット化しつつあることに少々の不満はあるものの、概ね平穏な生活を送っている。
さて、今日は我らヴォルケンリッターがご厄介になっている八神家の一日をちょっとだけお見せすることにしよう。





私の朝は早い。
ヴォルケンリッターにおいて守護を司る私の目下の役目は我が主の生活を脅かす害意から守ることであり、この平和な日本という国においては
専ら見回りが主な仕事である。一応、家全体に参謀であるシャマルが結界を張っているので問題など起きるはずがないのだが、長い間続けてきた習慣なので
そう簡単に止めることもできない。なので、私はいつも起床して主はやてが目覚めるまでの間に家中の見回りをすることが日課となっている。
そして、そういうことを毎日続けていては、当然のことながら見聞きしたくもないことまで目にしてしまう訳で。

「ああぁんっ!!」

早速だ。
すぐ隣りから聞こえたこの声はシグナムのものだ。不用心にも私室の扉が少しばかり開いており、隙間から僅かに中を覗くことができる。

「うあぁ・・ああぁんっ・・あ・ああ・・・・・はぁ・・はぁ・・いいいぃっ・・・・・」

隙間から垣間見たのは、豊満な肉体を惜しげもなく乱しながら自慰行為に耽る烈火の将の姿だった。
彼女は日頃、毅然とした態度を崩さない武人であり、こういった性に関する行為も自制している。だが、それ故に就寝前や起床直後などの理性が弱まる時間になると、
普段は抑え込んでいる劣情が無性に疼くのか、こうしてあられもない姿を晒しながらそのたわわに実った乳房を揉みしだき、秘唇を指先で引っかき回しながら
快楽に耽ってしまうのだ。

「あっぁん・・・・テ、テスタロッサ・・・・・どうしてお前はそんなにも美しい・・・・あぁん・・・・あは・・・テスタロッサ・・・・
テスタロッサ・・・・お前を思うとこんなにも切ない・・・・切ないぞ・・・・・・・・」

そんな将は、最近1人の娘にお熱だった。名はフェイト・テスタロッサ。いや、もうすぐフェイト・T・ハラオウンになる。
我らが運命を変えるきっかけとなった闇の書事件で彼女が出会った好敵手であり、私と同じ守護の獣を従えているミッド式魔導師だ。
美しい金髪と紅の瞳を携えた可愛らしい少女ではあるが、これがなかなかに強かでシグナムと互角に近い勝負を繰り広げる兵なのだ。
どうも彼女と切り結んでいるうちに恋愛感情にも似た思いを抱いてしまったようなのだが、同性であるということを考えてその思いを吐露したことはない。

「はぁ・・・あはぁ・・・テスタロッサ・・・・テスタロッタたん・・・・テスたん・・・・はぁ・・・・テスたんのメコ筋・・・・筋ぃ・・・・・」

咥えて、少々危ない性癖に目覚めてしまったようである。
どうでもいいが、「テスたん」ってなんだ。新手のOS娘か?

「ああぁ・・・テスたん・・・・・踏んで・・・・もっと嬲って・・・・・・烈火の将の騎士パイもみもみしてぇ・・・・・・」

とりあえず、我が友に己が主の危機が近いかもしれないことを知らせておいた方が良いだろう。





昼間は大抵、誰かと共に過ごすことが多いのだが、今日はヴィータと共に出かけることになった。
ヴィータは鉄槌の騎士の異名を持つヴォルケンリッターの突撃槍であり、戦場では幼い外見に似合わずごつい金槌を振り回している。
主への思いはヴォルケンリッターの中でも一番強く、恐れを知らない勇猛な騎士である。
そんな彼女ではあるが、意外なことに老人会のゲートボールクラブに参加していてご老人達の人気者になっている。


337 名前:八神家の爛れた日常A:2008/10/17(金) 03:38:34 ID:c9Uu+hFg
「ほら、ヴィータちゃん。じいちゃんのチ○チンもシコシコしておくれ」

「儂もお願いできるかの、ヴィータちゃん」

「ほれほれ、オメコ綺麗綺麗しようねぇ、ヴィータちゃん」

そう、こんな具合に人気者だった。

「あぁ・・あ・・・ま、待って・・・・待ってよ、じーちゃん達・・・・・・・」

「そんなこと言わんと、儂らにとってはヴィータちゃんとの触れ合いだけが生きがいなんじゃ」

「ヴィータちゃんとエッチィことするだけで、寿命が10年は伸びるわい」

「わ、わぁーたっよ。ちゃんとみんなしてやるよ」

「良い子じゃのぉ。さあ、そのちっちゃなお口でペロペロしておくれ」

「儂は手でしてもらおうかのぉ」

「ほう・・・ナイチチはええのぉ、ナイチチは」

「な、ナイチチ言うなぁ・・・・・」

群がるご老人達のペニスを両手両足で扱き、口にまで含んで射精に導く。
幼い縦筋は無残にも押し広げられ、 無毛の秘唇と菊門には皺だらけの肉棒が付き入れられて粘着いた液が床に垂れている。
ヴィータは必死で奉仕しているが、如何せん数が多くてとてもではないが追いつかない。
1本を射精に導く間に2本のペニスが顔面に擦りつけられ、それが果てる頃には3本のペニスが脇や膝で扱かれている。
そこには、大金槌を振り回す勇猛な騎士の面影など微塵もない。今の彼女は老人達に良いように弄ばれ、性処理をさせられている幼女でしかなかった。

「あはは・・あははっ・・・ああんん・・・・・じーちゃん、もっと・・・・もっとじーちゃんのミルク頂戴・・・・・口の中に、いっぱい射精してぇ・・・・・」

「ヴィータちゃんは本当にミルクが好きじゃのう」

「ほうれ、じーさんミルクをたんとお上がり」

降り注ぐ大量の精液を、ヴィータは両手ですくって口に流し込み、ごくごくと嚥下していく。
更に顔に付着している分も指で拭って舐めとると、うっとりとした妖艶な笑みを浮かべて新たな肉棒へと手を伸ばす。

「ほらぁ・・・まだまだ元気じゃねぇか。もっと・・・もっと射精してくれよ・・・・・いっぱいミルク、ミルク飲ませて・・・・・・・・」





帰宅してヴィータを寝かしつけた後、一休みしようとリビングに向かうと見知らぬ少年がシャマルに押し倒されていた。
少年は私の存在に気づいて驚いたようだが、すぐに犬だと気づいて視線をシャマルの大きな胸へと戻した。酷く緊張しているのか、
彼女の服を脱がそうとしている両手がガチガチに震えている。

「ふふっ・・・・そんなに緊張しなくても良いのよ。優しくリードしてあげるから」

フッと耳元で息を吹きかけ、少年の緊張を解きほぐしながらシャマルは着ている服を1枚1枚脱ぎ捨てていく。
シャマルはヴォルケンリッターの参謀であり、後方支援が主な役目である。
少しばかりそそっかしい面もあるが、攻撃に傾注しがちなベルカの騎士にとっては貴重な支援役だ。
その役回りは実生活の中でも適用されてしまうのか、シャマルは家事やご近所付き合いなどの面倒事を一手に引き受けていた。
さすがに料理は任せて貰えないが、それ以外の面においては大黒柱である主はやての負担を少しでも減らそうと尽力している。
そんな彼女のストレス発散方法は、若い男を連れ込んで喰ってしまうことだった。
特に運動部に所属している年下の少年など彼女の大好物だ。鍛え抜かれたマッチョなボディに似つかわしくないはにかんだ照れ顔、
体に染みついた汗の匂い、拙い技巧と荒らしい突き入れ、そして濃縮された精液。それをたっぷりと堪能し、日頃のストレスを発散しているのだ。

338 名前:八神家の爛れた日常B:2008/10/17(金) 03:39:27 ID:c9Uu+hFg
「ほら、どう?」

「す、すごく・・・・大きいです」

「大きいのは嫌い?」

「いえ・・・・何ていうか、とても綺麗で・・・・」

「触って良いのよ」

「は、はい・・・・・あぁ、柔らかい・・・・・・・」

少年の無骨な手がシャマルの白い乳房に吸いつき、その形をみっともなく変形させる。
シャマルは頬を赤く染めながら自分の胸を夢中で揉んでいる少年の姿に興奮を覚えながら、ズボン越しに少年のペニスをさわさわと撫でて刺激し、
甘えるような声で囁きながら自身の秘唇を太い膝に押し付けて挑発する。

「ねぇ・・・・君の好きに、しても良いのよ」

「・・・・・・・・・・」

「ほら、ここに・・・・・入れたいんでしょ?」

「ああ・・・・シャマルさん!!」

理性の糸が切れた少年が、シャマルをソファの上に突き飛ばしてその上に覆いかぶさる。
そして、もどかしげにズボンを脱ぐと暴発寸前のペニスを濡れそぼったシャマルの秘唇にあてがい、獣のような雄叫びを上げて腰を突き入れた。

「ううおああああぁぁっ!!

「ああんっ!! き、きたぁぁ・・・・・」

「シャマルさん・・・・シャマルさんが誘ったんですよ。シャマルさんが、シャマルさんがぁぁぁっ!!」

「そうよぉ。君は何にも悪くないのぉ・・・・・私が、私がいけない娘だから、君のぶっといペニスでいっぱいお仕置きしてぇっ!!」

「このぉっ・・・やってやる! 足腰立たなくなるまでやってやるぅっ!!」

「はああぁっ!! お腹の中、擦れるぅ・・・・最高! ぶっといチ○ポ最高! ああ、あああぁぁっ!! もう射精したのぉっ!? 
○学生ザーメン射精しちゃったのぉっ!?」

「シャマルさん! シャマルさんシャマルさん! あああ、あああぁぁぁぁぁぁっ!!」

「はうあぁ・・・・・熱いわぁ・・・熱い・・・・・・年下ザーメンが、私のマ○コ焼いているのぉぉぉっ!!」

夕暮れ時だというのにみっともない嬌声が家中に響き渡る。
ここではゆっくり休むこともできないなと思い、私はリビングを後にすることにした。





その日の深夜。
私が就寝する前に家の中を見回っていると、主はやての部屋から何やらごそごそと物音が聞こえてきた。
同時に、何かを召喚したかのような魔力の気配が微かに漂ってきている。
訝しみながら主はやての部屋に向かうと、案の定と言うべきか扉が少しだけ開いていた。
そして、その隙間からは何本もの醜い触手に絡まれた主の色白の肌が顔を見せていた。


339 名前:八神家の爛れた日常C:2008/10/17(金) 03:40:42 ID:c9Uu+hFg
「ううぅん・・・ああ・・あ・ああ・・・・召喚って、おもろい魔法やな。こんなに立派で気持ち良いことしてくれる触手まで呼べるんやから」

体中を這い回る触手を嫌悪するどころか、悦びで笑顔を綻ばせながら主は触手をその小さな手で扱いている。
ぬめぬめと光る触手の皮膚からは粘着いた粘液が滲み出ており、先端からは絶えず白い液体がどくどくと流れ出ている。
その内の何本かは主の動かぬ両足に絡まって思いっきり股間を広げさせており、無防備な2つの穴にはイボだらけで極太の触手がぎっちりとその身を埋め込んでいた。
表皮から滲んでいる粘液に媚薬効果でもあるのか、主は痛みを覚えることなく快楽に打ち震えている。時々、触手から噴き出た汚液が小さな顔を汚すが、
主は舌を伸ばしてそれを受け止めると、笑いながら嚥下していっている。

「ふふぁ・・・あああん・・・・・ほらぁ。まだ空いている穴があるでえ・・・・・私のこと、もっと感じさせてくれなあかんでぇ・・・・・」

主が命じると、触手の1本が広げられた口へと飛び込み、喉奥で粘液を射精して直接食堂に流し込み始める。それだけでは飽き足らず、
細い針のような触手が生殖とは無縁の尿道に突き刺さり、くぐもった悲鳴を無視して敏感な尿道でごしごしと前後し始めたのだ。
その細い触手は豆のように勃起した乳首とクリトリスにも絡まっており、うっ血するまできつく絞り上げている。

「うあ・・・ああなんあ・・ああああ・・・ううん・・・ああなんあっ!!!」

主の隣では、シグナム達が触手に弄ばれていた。
シグナムは1本の触手によって直腸を犯されていた。それは肛門を深々と抉り、屈折した大腸を掘り進みながら形を変え、
イボだらけの小腸を遡って開くことのない胃の穴をこじ開け、狭い食道を昇りきって口から頭を覗かせている。
体の中を隅々まで犯されているシグナムはまともな言葉すら発することはできず、悲鳴を上げながらむせび泣くしかなかった。

「あんっ・・・ああぁ・・・・はやてぇ・・・・あたし、食べられている・・・・・消化されちゃよぉ・・・・・・・」

シグナムの隣では、ヴィータが巨大な触手に全身をすっぽり飲み込まれていた。
前に一度だけ見せてもらったことがあるが、その巨大触手の内側にはまるでイソギンチャクの口の中のように無数の触手が生えていているだ。
その触手1本1本が舌のように体を舐め上げ、もがく度にどこかで射精が迸る。そして徐々に口が閉じていき、
圧迫される苦しみと全身を這い回る触手がもたらす快楽で狂いながら死んだ獲物の養分をゆっくりと吸い取ってしまうのだそうだ。
もちろん、主が可愛がっているヴィータを死なすような真似はしない。だが、それでも消化されるという恐怖は消えず、
ヴィータは震えながら無数の触手に蹂躙されるしかなかった。

「はあぁんっ、あぁん・・・・・はやてちゃん・・・・・胸ぇ、私の胸がぁぁぁっ・・・・あぁぁぁっ!!!」

シャマルは両方の乳首に触手を潜り込まれて泣き喚いていた。
胸の中を苛められるという前代未聞の感覚。長い時を生きてきたシャマルといえど、このような攻めを受けたことなど皆無であったであろう。
乳首を穿られる度に乳腺が刺激され、隙間からみっともなく母乳が滴り落ちている。それは触手達の養分となり、いっそう彼女を攻め立てる活力となるのだ。

「ふんぐぐうっ!! ああぬうぬっ!! ふぃぬぬいぅ・・・・ぐうううぅぅっ!!!」

「はやてぇ・・・・ああなな・・・・イッテいるぅぅ・・・・お漏らししながらいっているよおぉぉぉっ!!」

「乳首ぃ!! 乳首がぁぁぁっ!! もげるうぅ、乳首もげちゃうぅ・・・・・あ、あはは・・・・射精・・・・乳首に射精されて・・・ああぁぁぁっっ!!」

「ええよぉ。みんな一緒にいこうな・・・・・あああぁ、来たぁ・・・ああぁん。触手さん、射精してぇ、いっぱい射精してなぁぁっ!!!」

むせ返るような匂いが室内に漂い、おびただしい量の白濁液が4人の体に注がれる。
視界を埋め尽くす白い液体に溺れながら、4人はそれぞれ嬌声を上げながら決して堕ちることのない絶頂の階段を駆け上がり続けていた。
その一部始終を見届けた後、私はくるりと背中を向けて定位置であるリビングへと向かう。
世は全て事もなし。
今宵も八神家は平和なままだ。

                                                                       おわり

340 名前:B・A:2008/10/17(金) 03:41:30 ID:c9Uu+hFg
以上です。
本編の赤竜召喚を見て、「これ、エロに使えるな」とずっと思っていたのでラストはこんな形になりました。
触手って人間にできないことできるのが良いよねぇ。

341 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 08:07:41 ID:gKv7eD0H
>>340
何という・・・何というカオスな八神家+α。本当にGJです!

342 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 13:08:47 ID:wukngEv0
>>340
>世は全て事もなし。

なんというか達観しているザフィーラに腹の底からワロタ。
GJでござんす。

343 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:09:35 ID:7Ow0g00X
チンクの奇妙な生活〜あなたがくれた少しの優しさ〜
第二話投下します。

今回はラルフに関する話に少しだけ触れます。
ナンバーズサイドの話は少なめです。


344 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:10:21 ID:7Ow0g00X
(なんだ……?)
意識が遠のく。
しかし浮遊感はないし、体が痛むわけでもない。
(私は…?……そうか)
全て夢。
本当は死んだのだ。
チンクは沈みゆく意識に身を委ねた。
(死人でも夢を見るものか…)
きっとこのまま深い闇の中にいるのだ。
いつか全てを忘れていく。
そして自分がわからなくなるのだ。
(もう……悔いはない)
『はいはい朝だ朝だ』
『ふがっ…もががが!!』
夢ではなかった。
口の中に進入してくる指の感覚に覚えがある。
ラルフだ、またラルフが指を差し入れたのだ。
『んむっ……ふ…ぁ……』
ぐりぐりと口内をかき回され媚声が漏れてくる。
目の前のラルフは笑いながら指を動かしている。
『ふぁやふゆふぃをぬふぇっ!!(はやく指をぬけぇっ!!)』
『はいはい』
今ので分かったのだろうか?
口から指を抜きタオルで拭くラルフにチンクはとってかかる。
『ま、また指か!!それ以外の起こし方を知らんのか!?』
ガミガミと怒鳴るチンクだが何処吹く風。
ラルフはさっさと立ち上がり部屋を出ようとする。
ドアに手を掛けてふと振り返る。
『あ、そうそう。お前昨日何も食べなかっただろ?飯できてるからはやく来いよ』
そう言って部屋を出ていく。
言われて気付いたが、確かに空腹感がある。
約3日程は食べなくても大丈夫だが空腹には勝てない。
起きた時から鼻をつく香ばしい魚の匂いに思わずよだれが出てしまう。
『……はっ、いかんいかん』
慌ててよだれを拭うが、その過程である違和感を覚える。
袖がない。
いや、妙にスースーする。
ゆっくりと目線を下に落とした。
そこには確かに存在はするが決して大きくはない子供サイズの胸が見えた。
『…………』
チンクは枕元に置いてあった自分の服を掴む。
いそいそと服を着込むと深呼吸をする。
そして一息置いて呟いた。
『コ…ロ…ス……!』
またもや全裸で放置されていた恥ずかしさなど消え去り湧き上がるのは殺意のみ。
こめかみをひくつかせながら部屋を後にした。
建物自体あまり複雑ではないため、迷うことなく食事の用意された居間まで向かうことが出来た。
チンクのプライドのために決して匂いに釣られたわけではないと言っておこう。


345 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:11:17 ID:7Ow0g00X
居間にはすでに朝食を口にしているラルフとリリーがいた。
チンクはすぐにラルフにつかみ掛かる。
『貴様!昨日といい今日といい私を裸で放置とはどういう事だっ!!』
『もががが!!』
魚を咥えたままガクガクと肩を揺すられるラルフ。
慌ててリリーが止めに入る。
『待って、違うの』
『なにがだ!!』
きしゃー、と今にも火を吹きそうな勢いでリリーを睨み付ける。
しかし目が見えていないためあまり憶していないようだ。
リリーはチンクに事情を説明する。
『あなた……シャワールームで倒れてたの』
『なに?』
チンクは記憶の糸を辿ってみる。
海岸に打ち上げられて、拾われて、家に運ばれて、服を脱がされて、シャワーを浴びて、記憶がない。
チンクは首をひねった。
『ん…?確かにシャワーの後から記憶が……』
『それでラルフ君が急いでベッドに運んだの』
『慌てちまったから服着せるの忘れてたぜ!』
ラルフはあちゃー、と頭を抱えてみせるが顔は笑っていた。
チンクは無性にラルフを殴りたくなったがなんとか堪えた。
一応は命の恩人なのだから少しの事には目をつぶる事にする。
リリーはクスクスと笑いながら再び箸を進める。
ラルフもチンクの手を振りほどいて再び魚を丸かじりにする。
『俺は別にお子様の裸で欲情しないからな。それより早く食』
全て言い終わる前にラルフの顔にチンクの拳がめり込んだ。
リミッターはかけられているが流石は戦闘機人。
上体を極限まで捻り、うまく体重を乗せたコークスクリューブローがクリティカルヒットした。
『……大丈夫?』
ラルフが倒れた音を聞いてリリーが声を掛ける。
びくんびくんと痙攣しながら鼻血を噴出すラルフから答えは返ってこなかった。
チンクはふんっと鼻を鳴らしながらイスに座り食事をはじめた。

『それじゃあ、今からチンクの捜索を始めるわ』
海上更生施設の船着き場でギンガは姉妹達含む捜索隊にチンク捜索に関する説明を行っていた。
チンクが行方不明になり二日。
他の姉妹達のメンタルケアをしながら捜索のために課外更生プログラムとしての外出許可をとったり等ギンガはこの二日間あちこちを駆け回り少しやつれていた。
しかし、姉妹達のため少しも疲れは見せずに気丈に振る舞うギンガ。


346 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:12:23 ID:7Ow0g00X
そんなギンガにゲンヤは今は亡きクイントの母としての面影を感じていた。
『それではこれよりチンク捜索に出ます。各班は船に搭乗、担当区域の捜索に当たってください』
『『了解』』
次々と船に乗り込む姉妹と管理局員達。
しかし、ノーヴェだけは全く動かずに立っていた。
若干震えているのに気付いたゲンヤがポンと肩を叩く。
『心配すんな、必ず見つかるって』
『………ぅ』
この件で一番ショックを受けているのは他でもないノーヴェである。
自分のせいでチンクが流されたと他の姉妹達に負い目を感じ、ここ二日間は塞ぎ込んでいた。
いかに戦闘機人といえど心はある。
ましてや生まれてからずっと一緒に過ごして来た姉妹達との絆は計り知れないものである。
ゲンヤはその事を誰よりもわかっている。
大切な妻であるクイントを失った時の悲しみを知っているからだ。
震えながら自分を見上げるノーヴェを見てゲンヤはそっと抱き締めてやった。
『泣きたきゃ泣け。我慢すんな』
『ぅ……うぅ…うぁぁ……』
堰を切ったように泣きじゃくるノーヴェ。
ゲンヤはギンガに目配せをし、ノーヴェを捜索隊から外した。
そんなノーヴェの様子を見ていたウェンディが呟く。
『一番辛いのはノーヴェッスよね…』
ゲンヤに抱かれ施設内へ戻るノーヴェ。
その様子を船上から眺める姉妹達。
皆の気持ちは同じだった。
何としてもチンクを見つける。
吹き付ける潮風を受けて、皆がそれぞれ決意した。

『聞かせてもらうぞ』
『何を?』
木の間に吊されたハンモックに揺られるチンクとラルフ。
寝ようとしていたラルフにチンクが声を掛けた。
『ここの事だ』
『この島?……ただの島』
『嘘を吐くな。リリーが言っていた訳ありとは一体なんだ?』
チンクの問いに少し眉がつり上がるラルフ。
それをチンクは見逃さなかった。
何かを知っている。
チンクはさらに問い詰めてみる。
『貴様は一般人ではないだろう。私を見ても何も言わなかったしな』
だんだんと険しくなるラルフの表情。
チンクは確信した。
この男は全て知っている。
『私は犯罪者だぞ?なぜ管理局に連絡しない』
『ここは田舎だからな。誰が犯罪者かなんて知らねぇし、連絡するような設備なんかねぇよ……』


347 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:13:09 ID:7Ow0g00X
チンクに背を向けて枕代わりにしていた本を開く。
背中が答える気がないと語っていた。
ラルフの態度に苛立つチンクはついに声を荒げる。
『貴様!!真面目に答え……』
それ以上は口に出来ない。
喉元へ突き付けられた刃、凄まじい程の殺気にチンクは動けなかった。
肩越しにデバイスらしき物をチンクに突き付けたラルフは静かに告げる。
『刻むぞ』
背筋に悪寒が走り、脂汗が吹き出る。
たった一言に込められた強大な威圧感にチンクは息もできない。
まるで喉を締めつけられているかのような圧迫感を感じる。
かつて刃を交えたゼストでさえこのような威圧感は無かった。
(この男……出来る…!)
身動き一つとれないチンクにラルフは語りかける。
『ここにいる住人のほとんどは訳ありの人間だ』
ラルフが声を発すると途端にチンクの体を襲った威圧感が消える。
『はぁ……はぁっ…』
『あんまし詮索すんな。みんな平和に暮らしてんだ…』
それ以降ラルフが言葉を発することは無かった。
チンクはすっかり諦め不貞寝を決め込んだ。
それからしばらく二人はハンモックに揺られていたが、突然子供達の声がした。
『ラルフ兄ちゃん!!』
『た、大変だよ!!』
ガサガサと木々の間から次々と子供達が出てくる。
その誰もが焦りと恐怖に満ちた表情をしていた。
ただならぬ様子にラルフが飛び起きて子供達を保護する。
『村が、村が変な奴に!!』
『なに!?』
皆が住む村が変な奴に襲われている。
子供達の口からはその言葉しか出ない。
しかし緊急事態であることは理解出来た。
『チンク、子供達を頼む!!』
『お、おい!!』
チンクに子供を押しつけて村へと駆け出すラルフ。
何がなんだかわからずに呆然とするチンク。
森の中へ消えて行くラルフの背中を見ていたが、すぐに子供達が騒ぎだす。
『どうしよう…ラルフ兄ちゃんでも危ないよ!!』
『ま、待て!その変な奴とは一体どんな……』
チンクは子供達を落ち着かせ、状況を聞き出そうと試みる。
しかし子供達はパニック状態に陥りまともに話も出来ない。
仕方なくチンクは子供達を一か所に集めて森から遠ざける。
村の方から子供達の言っている変な奴が出てくるかもしれない。
チンクはそこらに落ちていた流木を拾い、構えた。


348 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:14:07 ID:7Ow0g00X
『安心しろ、お前達は私が守る』
『お姉ちゃん……』
(頼むぞ……ラルフ)
リミッターがかけられ流木一本程度の武器ではどうにもならないであろう。
しかしそれでも気丈に振る舞い、子供達に不安を与えてはならない。
自分がしっかりせねば後にいる者達に危険が及ぶ。
姉としてのプライドがチンクを奮い立たせた。

『な、なんだ…これは……』
ラルフが村に到着した時、そこは凄惨という表現が正しい状態にまで陥っていた。
建物はほとんどが半壊し、住人達は血を流しながらあちこちで呻いている。
『おい、大丈夫か!!』
『ぐ……ラルフ…か』
近くの木にもたれ掛かる男にラルフが近付く。
男は頭から血を流している。
どうやら腕が折れているようで肘があらぬ方向に曲がっていた。
『お、俺はなんとか…』
『一体なにが……』
『ば、化け物野郎が出やがった……いきなり村を襲いやがって』
恐らくそれが子供達の言っていた変な奴であろう。
ラルフは詳しく聞き出す。
『どんな奴なんだ?』
『見た目は人間なんだが……腕が…ぐ…』
『腕…?…おい、しっかりしろ!!』
どうやら気絶したようだ。
戦闘用としては単機でも充分な戦闘力を発揮するであろう機人にチンクは苦戦していた。
紙一重でかわしてはいるものの、リミッターのせいでまともに動く事も出来ない。
ランブルデトネイターが使えればまだやりようはあるが、それも使えない。
第一使えたところで身の回りに金属はない。
ちらりと子供達の逃げた方向を見る。
どうやら岩山の向こうにうまく隠れたようだ。
打ち付ける波や木々の揺らめく音が響く。
ジリジリと距離をとる。
接近されれば勝ち目はない。
(なんとか耐えなければ……)
目の前の機人は静かにチンクを見据えている。
完全な戦闘用にチューンされてはいるが、うかつに手出しをしてこない。
弱体化してはいるがチンクは戦い慣れている。
その立ち回りに隙はなかった。
膠着状態のまましばらく睨み合っていたが、先に動いたのは機人の方だった。
腕を振り、砂浜をかきあげる。
きめ細かい砂がチンクの視界を覆う。
目潰しのつもりだろう。
砂はチンクの目に入る。
『ぐ……しまった…』
痛みでまともに目も開けられない。
すぐさま機人は間合いを詰めて体を捻る。


349 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:15:08 ID:7Ow0g00X
戦闘用としては単機でも充分な戦闘力を発揮するであろう機人にチンクは苦戦していた。
紙一重でかわしてはいるものの、リミッターのせいでまともに動く事も出来ない。
ランブルデトネイターが使えればまだやりようはあるが、それも使えない。
第一使えたところで身の回りに金属はない。
ちらりと子供達の逃げた方向を見る。
どうやら岩山の向こうにうまく隠れたようだ。
打ち付ける波や木々の揺らめく音が響く。
ジリジリと距離をとる。
接近されれば勝ち目はない。
(なんとか耐えなければ……)
目の前の機人は静かにチンクを見据えている。
完全な戦闘用にチューンされてはいるが、うかつに手出しをしてこない。
弱体化してはいるがチンクは戦い慣れている。
その立ち回りに隙はなかった。
膠着状態のまましばらく睨み合っていたが、先に動いたのは機人の方だった。
腕を振り、砂浜をかきあげる。
きめ細かい砂がチンクの視界を覆う。
目潰しのつもりだろう。
砂はチンクの目に入る。
『ぐ……しまった…』
痛みでまともに目も開けられない。
すぐさま機人は間合いを詰めて体を捻る。
『……!!』
腕を振る音に気付いてチンクが上体を逸らす。
刹那、チンクの体があった空間を鋭い爪が切り裂く。
すぐさまチンクは後に跳ぶが、機人はそれに追従するように地を蹴る。
『…く………』
ヒュンと腹部に鋭い突きを繰り出される。
身を捻るが避けきれない。
服が裂け、脇腹から血が飛び散る。
そのまま砂浜に倒れ込むがすぐさま横に転がる。
チンクのいた場所に爪が突き刺さる。
『こいつ…!』
痛む脇腹を押さえながら足払いをかける。
不意を突かれ、転がる機人。
チンクは起き上がり距離を取ろうと後に跳んだ。
しかし機人は腕を打ち出し、チンクに向けて飛ばす。
完全な不意打ちに回避出来ずまともに攻撃を受けてしまう。
『が………っ!』
腹部に深く突き刺さる爪。
なんとか引き剥がそうとするも力が入らない。
機人は立ち上がり、腕に繋がれたワイヤーを巻き始める。ズルズルと引き寄せられるチンク。
血が流れ、意識も朦朧としてくる。
(ま…まずい……)
このままでは間違いなく殺られる。
チンクの中に死への恐怖が沸いてくる。


350 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:16:15 ID:7Ow0g00X
(なぜだ……一度は死を覚悟したはず…)
いや、戦闘機人として生まれた時からいずれこの体は壊れるであろうと思っていた。
しかし六課との戦いで捕まり、姉妹達と共に施設での新たな生活が始まってから変わった。
戦闘機人としてではなく、人として生きる事を覚えた。
人と接する術を知った。
ものを食べる喜びもあった。
恥ずかしながら保健の授業は楽しみだった。
戦いとは縁のない生活を送って初めて気付いたのだ。
自分は生きている、と。
動いているのではない。
人と何ら変わりない生活を送っている。
(いやだ……まだ…)
死にたくない。
まるで人のような感情が芽生える。
チンクは確実に人になりつつあった。
しかし、無情にも目の前の機人はチンクに向けて爪を突き立てようとする。
(……ダメ…か…)
『おぉぉぁぁぁぁぁ!!』
突如聞こえてきた雄叫びと共に機人が吹き飛ばされる。
その勢いでチンクに刺さっていた腕が外れ、血が飛び散る。
『ぅぐっ!!』
『おい!しっかりしろ!!』
『ラル…フ……』
血を流すチンクを抱きかかえるラルフ。
どうやら間に合ったようだ。
ラルフはチンクに止血処理を施す。
腹部に手をかざす。
どうやら治療魔法を使っているようだ。
『子供達は…無事だ……』
『ああ、ありがとう……これで取り敢えず大丈夫だ』
応急処置を終えたラルフはチンクを木の影に寝せ、ポケットからカードを取り出す。
厚みのあるそれはどうやらデバイスのようだ。
ラルフは起き上がろうとする機人を見据える。
『そこで寝てろ……後は俺がやる』
そうチンクに言う。
言葉は怒気と殺意を孕んでおり、ラルフから威圧感を感じる。
すう、と右手でカードを左の腰に携える。
まるで居合いを行うかのような体勢で機人を見据える。
先程の衝撃で幾つかの部品が壊れたのかバチバチとスパークしている。
しかし目標を確認し、すぐさま突撃してくる。
ラルフにその爪を突き立てるまで1秒もかからないだろう。
目にも止まらぬスピードでラルフを補足する。
捉えた、思考はそう考えただろう。
ラルフの笑みなど視界に捉えずに。
『………セットアップ』
一瞬、チンクにはそう見えた。
ラルフを捉えたはずの機人は止まっている。


351 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:17:04 ID:7Ow0g00X
ラルフの眼前で。
目の前に突き付けられた爪を臆すことなく見つめるラルフ。
その目は閉じている。
静かに右手に握られた刀を降ろす。
『………遅い』
プッ、と機人の肩口から血が吹き出る。
堰を切ったように次々と体から血が溢れる。
その血は流れ、体を覆う。
まるで線を引くかのように。
(な……なにを)
チンクは未だに何が起こったか理解できない。
普通なら1秒足らずの間に起きた出来事を瞬時に全て把握するのは不可能だ。
それもその行為が目にも止まらぬ速さで行われていたなら尚更不可能だ。
『幕引だ』
ラルフが呟く。
同時に線を引くかのように体を流れていた血が一気に飛び散り、体は頭の方から徐々に形を崩していく。
バラバラと肉と鉄が足元に散らばる。
十、二十と次々に細切れが増えていく。
『な………』
チンクは驚愕した。
ラルフがあの一瞬で繰り出した斬撃、その数156。
手にした刀型デバイスからは赤い血が滴り落ちる。
瞬く間に機人の体はただの血肉と鉄屑に変わった。
『何を驚いてんだ?』
デバイスを肩に担いでチンクの方に振り向くラルフ。
顔中返り血だらけで生々しい。
『その格好は…』
『ああ、これか?』
ラルフはひらひらと袖を振って見せる。
返り血で真っ赤に染まってはいるが、それは確かにバリアジャケットである。
『俺も昔は魔導師だったんだよ』
デバイスを待機状態に戻す。
バリアジャケットも解除され、いつもの服装に戻る。
『大丈夫か?』
『血は止まっている…』
着ていた服は赤く染まっている。
血は止まっているものの出血量は少なくはない。
チンクの顔色は優れなかった。
『とにかく、村に戻ろう。他の皆の手当てもしなくちゃいけないからな』
ラルフはチンクを抱え、村へ向かおうとする。
と、ふと振り向いて辺りを見回す。
『子供達は?』
『あっちの岩場に隠れているはずだ』
『そうか』
チンクから子供達の事を聞いて再び振り返る。
『迎えに行かないのか?』
『血まみれでか?』
『………なるほどな』
二人はこれでもかと言わんばかりに真っ赤に染まっている。
確かにこの状態で子供に会えるわけがない。
とにかくいったん村へ戻る事にした。


352 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:18:18 ID:7Ow0g00X

『ラルフ君!!』
『リリー!!』
村に戻るとリリーが住人達の手当てをしていた。
どうやらリリーも魔導師のようだ。
治療魔法で次々と住人達の傷を癒していく。
そのスピードと回復力は並の魔導師とは段違い。
『……チンクさんも』
『あ、あぁ…』
リリーは目が見えない。
だが、それでも鼻をつく血の匂いでチンクの怪我を見抜いていた。
服を捲りあげ、腹部を露出する。
傷は深かったが、内部の機械までは傷ついていないのが幸いだった。
腹部に治療魔法を施す。
『しかし……あれは一体なんだ?人間じゃねぇだろ』
戦闘機人の存在は知らないようだ。
チンクは少し黙っていたが、意を決して切り出す。
『あれは戦闘機人だ』
『戦闘機人?』
チンクはまだ治療されていない傷を見せる。
脇腹が抉られ、中の機械が見えている。
ラルフはスッと目を細めた。
『……なるほどな』
『戦闘用に骨格や筋肉を人工の物に取り替えたりしている。あれは腕そのものが機械化していた』
リリーが脇腹の傷の治療に入る。
徐々に閉じて行く傷にラルフが疑問をぶつける。
『魔法は効いてんのか?』
『一応生身の部分にはな。機械には定期的なメンテナンスもいるが』
チンクは自嘲気味に笑う。
『軽蔑でもしたか?』
『いや、別に』
軽く答えたラルフに少し驚く。
リリーも微笑んでいた。
『関係ねぇよ。ここにいりゃ、誰だって家族なんだからな』
ニッと笑うラルフ。
チンクは呆然としていた。
これが訳ありの人間が生活出来る理由。
誰だろうとどんな理由があろうとも平和に暮らしたい者は皆家族。
基本互いに互いの素性には触れない。
人殺しだろうがクローンだろうがロボットだろうがお構いなし。
『変な島だろ?』
『……そうだな』
少しだけ表情が緩む。
あのまま更生施設を出ても戦闘機人である自分が受け入れてもらえるのか不安はあった。
しかしここならそんなことは気にしなくてすむ。
人として生きる事が出来る。
(しかし…私には……)
不意に思い出すのは妹達の姿。
不安なのは妹達も同じだ。
自分だけのうのうと生きていいのか。
チンクの表情は再び暗くなる。
(私は……どうすれば…)


353 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:19:12 ID:7Ow0g00X

それからどれくらいたっただろうか。
動けるようになった住人達が壊れた建物を修復している。
ラルフも木材を運んだり、廃材を片付けている。
チンクは置かれた廃材をイス代わりにし、頬杖をついていた。
(家族……か)
自分の家族は自分を生み出したスカリエッティと同じ戦闘機人の姉妹達。
スカリエッティとウーノ、トーレ、クアットロ、セッテは拘置所にいる。
残る妹達は今まで一緒に更生施設で過ごしてきた。
それなりに幸せだった。
しかし、今はこうして島の住民達に受け入れられている。
戦闘機人であることを蔑む者はいない。
誰もが普通に接してくれる。
幸せなのだ。
(わからない……私は…)
どちらが本当に幸せなのかわからない。
社会の目に怯えながら妹達と暮らす方がいいのか、妹達を捨ててここで人として暮らす方がいいのか。
チンクは迷っていた。
『チンクさん』
『………リリー』
膝を抱えて座り込んでいたチンクに声を掛けるリリー。
隣に座りチンクに飲み物を手渡す。
『…迷ってる』
『わかるのか?』
不意に自分の心境を言い当てられる。
リリーは苦笑する。
『うん、少しだけ……』
チンクは手にした飲み物を口にする。
この島でとれた果物を擂り潰したジュースのようだ。
程よい酸味が口の中に広がる。
『妹達の事を考えていた…』
『妹さんがいるの?』
『あぁ……私と同じ戦闘機人のな』
チンクは空を見上げる。
もう日暮れだろうか、空はほんのり薄暗かった。
『私はどうすればいいのだろうか……』
『……』
リリーはその質問の意味を理解していた。
迷っている。
ここで生きていくか、妹達の元へ戻るか。
チンクは溜め息をついた。
『どちらにしろ、私は普通の生活など出来ない』
『どうして?』
フッ、と笑う。
『『不器用だから』』
チンクの放った言葉とシンクロするようにリリーも同じ言葉を交わす。
しばらく沈黙したが、耐えられずに吹き出してしまう。
『ぷ……やはりわかっていたか』
『ふふ…ラルフ君に似てるから』
『そうか?』
『うん……ラルフ君も昔はそうだった』
リリーの表情が曇る。
『ずっと、ずっと悩んでた。長かったよ、今の暮らしが出来るようになるまで』


354 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:19:59 ID:7Ow0g00X
それはラルフの過去に関係があるのだろう。
だが、リリーはそれを話そうとはしない。
話したくないのだ。
『聞かない方がいいか?』
『うん……ラルフ君に怒られちゃう』
『そうか…』
話したくない過去など誰にでもあるのだろう。
ラルフが言っていた通り、ここでは誰もが平和に暮らしている。
それでいいのかもしれない。
それ以上は聞かない事にした。


355 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/17(金) 14:21:59 ID:7Ow0g00X
以上になります。

今回ラルフの素性がちらりと見えるように書いたつもりです。
ただし物語の鍵はラルフではありません。
次回はナンバーズサイドを中心に書いていこうと思います。

356 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/17(金) 21:24:38 ID:TPHAIVRs
>>340
ふぅ・・・まずはGJ!!
なんという八神家。皆、欲望に忠実で大変宜しいことで・・・しかし、触手の使い方が素晴らしいな。さすがはエロダヌキwwww
そして、冷静に解説しているザフィーラに吹いたわ。折角だから、お前さんも混ぜてもらえww

357 名前:69スレ264:2008/10/18(土) 16:44:13 ID:35Dkoqys
業務連絡です。
85スレの保管完了しました。
職人の方々は確認お願いします。

358 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 17:31:48 ID:jhsYYjA5
>>357 
リンディ茶とお団子ドゾー

旦~  
    ○○●━

359 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 18:01:27 ID:wTPYrJR7
>>357
お疲れ様です

360 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:22:29 ID:yhOq8q5Z
どうもお久しぶりです。
習作として書いたものですが、ソープシリーズでディード×ヴァイスものを30分から投下してもよろしいでしょうか?
独自解釈が色々と混ざっているので、他の方のものとは多少矛盾する点があると思います。
それでも楽しんでもらえたら幸いです。



361 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 18:24:49 ID:wTPYrJR7
うひょ〜、ツツリ氏のヴァイスSSキタwww

362 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:31:10 ID:yhOq8q5Z

 風俗。
 極論的にいえば性欲処理を行う場所である。
 そこに足を運ぶ人は様々だ。
 可愛い女性と触れ合うために足を運ぶもの、気まぐれで足を運ぶもの、目的を持って足を運ぶもの、或いは遊びから真剣な思いを抱き通うもの。
 色々な思いが交錯する、そこはまさしく夢だった。
 欲望という名の想いが交錯する夢の溜まり場。

 そして、そこに珍しく夢を見たくない男がいた。

 ソープ・ナンバーズ。
 クラナガンでも指折りの人気を誇る高級ソープ。
 そこの待合室で一人の男ソファに仰け反りで持たれかかり、片手で瞼を押さえていた。
 頭痛を堪えるような仕草。
 適度に伸ばされた黒髪、呼吸が苦しそうに開けられた首元、少しだけ皺の付いたジャケット。
 彼の名はヴァイス・グランセニック。
 不定期にこのソープを訪れる一般客の一人だった。

『PIPIPI〜』

 そんな彼の元にふよふよと浮かぶ小さな丸い物体がやってくる。
 それはガジェット。
 コンパクトサイズに縮められ、あらゆる接客が出来るようにカスタマイズされた接客用ガジェットだ。

「お? ガジェットか」

『本日ハ誰ヲオ選ビシマスカ?』

 ブンという電子音と共に複数の少女たちの顔が映るウィンドウが表示されるが、ヴァイスはそれを一瞥すると迷う事無く一人の少女の顔を指で押した。

「いつもの子で」

『コースハ?』

「朝までだ」

 ヴァイスが淡々とした口調で告げ終わると、ガジェットは数秒ほど沈黙し、やがてウィンドウに「OK」の一文字が浮かぶ。

『オ客様、ゴ用意ガ出来マシタ』

 ガジェットの電子的な音声を聞き、ヴァイスは静かに立ち上がった。


――『殺意の裏返し』


363 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:32:05 ID:yhOq8q5Z
 
 何の感動もない。
 何の恐怖もない。
 無表情にナンバーズ12番、ディードは部屋の中で佇んでいた。
 その少女の姿は美しい。
 腰下まで長く伸ばされた薄い栗色の髪は彼女を彩る装飾品のようだった。
 しなやかな肢体に、大きく膨らんだ乳房が薄いキャミソールを持ち上げている。大人の手でも溢れそうな乳肉の塊による膨らみ、これからの性交に対するためか部屋の換気は少しだけ寒く、薄い絹糸で出来たキャミソールの下から淫らな紅い蕾が浮かび上がっていた。
 そんな乳球による盛り上がりで、只でさえキャミソールの短い裾部分をさらに短くし、その艶かしい足がむき出しに。
 乳房を覆い隠すブラジャーなど着けておらず、唯一股間を隠す純白のショーツがその白くほっそりとした白磁のような太腿の付け根から覗かしていた。
 そんな美しい少女の顔に浮かんでいたのは――無。
 まるで無機質な彫像のように浮かんでいたのは何の感情もない無表情。
 喜びもなく。
 怒りもなく。
 哀しみもなく。
 楽しさもなく。
 何の彩りもない透明。
 透き通るような瞳で彼女はベットの縁に座り、ドアを眺めていた。
 これから誰が来るのか知っているからこそドアを眺めていた。

「ヴァイス――ヴァイス・グランセニック……」

 やってくる客の顔はガジェットを通して相手する彼女に伝えられる。
 そして、今回の客の顔を彼女は憶えていた。
 何度も抱かれ、犯された相手だったから。

「1……3……5回」

 ゆっくりと細長い指を折り曲げて、数を数える。
 相手がやってきた数を思い出し、指を曲げる。
 普通ならそんなことは覚えていない。毎日のように抱かれ、犯されて、一々客など覚えていられない。他の姉妹なら贔屓してくれる客や彼女には分からないが好意を抱いている相手などがいて、覚えているだろうが、彼女にはそんなものはいない。
 彼女にとって大切なものは他の姉妹たち、そして己の分身とも言えるオットーだけだ。
 なのに、彼女は彼を憶えている。
 何故だろう? 理由は分からない、けれど、けれど――

 ドアが開いた。

「っ」

 僅かに無表情だった顔を歪めて、ディードは思考を打ち切り、ドアに顔を向ける。
 そこに彼が居た。
 薄い、取り繕ったような笑みを浮かべた青年が、ヴァイス・グランセニックが立っていた。

「よう」

 軽く手を上げて挨拶をする彼に、ディードはどう返事をしたらいいのか分からない。
 お喋りは未だに苦手だった。
 そんな彼女の様子に慣れているのか、ヴァイスはつかつかと歩み寄ると、彼女の横に座った。

「久しぶりだな」

「久しぶりです」

 まるで知り合いに向けるかのような薄い笑み。
 けれど、その裏側にあるのはどこまでも冷たいガラスのような感情。
 体の奥底から痺れるような感覚に、ディードはゾクリと体を震わせる。


364 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:33:08 ID:yhOq8q5Z
 
「さて、んー、最初はどうするかね」

 ヴァイスは少しだけ戸惑ったかのように声を上げると、ディードの横に座った。
 スプリングの利いたベッドが成人男性の体重で沈み込み、ディードが飛び込んでも鳴らないほどぎしりと縁を軋ませる。
 ふわりとその反動でディードの体が僅かに上下し、乳房が震えた。

「まずは抱くのではないでしょうか?」

 ディードが儀礼のようにヴァイスに告げる。
 幾多の客を見てきた、彼女に欲望を叩きつけてくる男たちを見てきた。
 けれど、ヴァイスはどこか疲れていて、渇いていて、会話を好んでいた。

「まあ後で十二分に抱かせて貰うけどよ」

 金は払っている。
 金をどぶに捨てるような行為はさすがにしない。

「ちょっと疲れた」

 すっとディードを抱き寄せて、その肩に顎を乗せた。
 しなだれかかるように、抱き寄せるかのように、甘えるかのようにヴァイスがディードを抱きしめる。
 重たげな男性の体重、それを支えきれずに二人共がごろんとベットに倒れこむ。
 まるでディードがヴァイスに押し倒されたかのような体勢。
 柔らかい肉つき、何度金を払って犯したのだろうか憶えてすら居ない――数えることすら放棄した結果。
 外見年齢からすれば十代半ばの少女が、二十代半ばの青年に抱きしめてられている、そんな光景。

「いい匂いがすんな」

 さらりとディードの髪を撫でて、嗅ぎながらヴァイスが静かに呟く。
 甘い体臭がしたような気がした。
 香水の香り? 違う、それだけじゃない雌だけが持つ熟れた果実のような香り。

「そう、ですか?」

 ディードの疑問。
 戦闘機人として設定された肉体、己の体臭を嗅いでもいいとは思えない――感覚センスの欠如、情緒性の未熟。
 限りなく雌としての優れた肉体を持ちながらも、その精神は未熟であり、未発達であり、どこか人形めいていた。
 初めての仕事、嗜虐心に溢れた客からの酷評――人の形をした出来のいいダッチワイフ。
 ディードに対する評価がそれだった。
 彼女は限りなくいやらしく、肉感的で、美しい芸術品だった。
 されど、心がない。
 打って響く心が足りない、犯し得るための精神に欠けている、愛欲を満たすための魂がない。
 それが不満だと感じるものがいれば、逆にそれがいいと思う者も居た。
 そんな変わり者がヴァイスだった。
 彼は単なる欲求の捌け口を探していた。
 ただ犯すだけの道具を求めて、それでいて少しだけ気に入った少女としてディードを指定していた。

「はぁ……」

 息吹を吐き出す。
 疲労に染まっていた息を吐き出して、ヴァイスは己の体の下で自分を見上げるきょとんとした瞳を見た。
 これから犯されるだろうに、ディードの瞳には恐れも歪みも何も浮かんでいない。
 ――淫乱な女ならば期待に満ち満ちるだろう。
 ――初心な女ならば恐怖に強張るだろう。
 けれど、そのどれとも違う反応。
 困ったな、と虚ろな笑みを浮かべるヴァイス。それに不思議そうに見つめるディードの瞳があった。


365 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:34:04 ID:yhOq8q5Z
 
「ちょっと窮屈、だな」

 そう告げると、ヴァイスは上半身だけ起こして、上着に羽織っていたジャケットを外そうとして――すっと伸ばされた細い手に気付いた。
 ディードの手、客の服の脱がすのを手伝うのもサービスに含まれているのだろうか。
 フライトジャケットを脱ぎ、その下のアンダーシャツも脱ぐと、ヴァイスの上半身が露出した。
 鍛えこまれた肉体、仰々しいほど肉付きが言い訳では無いが細く絞り込まれた鍛錬の成果。全身が噴出した汗に薄く湿って、天井から差し込む照明からの光を反射する、まるでよく手入れされたライフルのような無骨さ。
 その胴体から生えるのは若々しく頑強な大樹を思わせる両腕、背や脇腹のあちこちに古傷の痕――それを無意識になぞると、ヴァイスは苦笑しながら「言ってなかったか?」 と告げた。
 ディードが首を横に振ると、彼は語る。

「あまり出来のいい人間じゃなくてな、障壁も張れやしない」

 決して女たちが洩らさないと信頼を感じているのか、それとも心の弱さ故の吐露か。
 己が弱い証拠だと笑うのだ。
 自嘲の笑み。
 己が弱いと、己が愚かだと、蔑むヴァイスの態度の意味を、ディードは理解し切れない。
 そこまで他人を、性別の違う人間の心根を汲み取るまで彼女は成長していない。
 幾多の人間と体を重ねようとも、愛の言葉を囁かれ、欲情の咆哮を叩きつけられ、罵倒を浴びせられても、彼女の心には響かない。
 ディードは考えるが、決してその思考は正解を紡ぎ上げることはないのだ。
 彼女の姉たちならば、ウーノやドゥーエならば理解出来るだろうか? と内心首をかしげながらも、彼女は髪を掻きあげると、彼女に叩き込まれた教育のままに動いた。
 ちゅっと、ヴァイスの肩に唇を当てた。
 ざらりとした男の肌、その古傷の一つに小鳥のようなキスをした。
 くすぐったいような感触にヴァイスは苦笑しながらも、それが行為の開始だと認識し、ディードを静かにベットへ押し倒した。
 ふくよかな大人顔負けの肢体、その瞳に浮かぶ無感情な光――発達していないどこか子供のような虚無感。

「触ってもいいか?」

「構いません」

 了承の言葉。
 誘い文句でもなく、冷たくあしらうでもなく、ただの了承。
 感情の含み方も、斬り捨て方も分かっていない機械のような返答。
 それにどことなく心地よさ、一々相手取る必要も無い簡素さを感じながらもヴァイスはディードの乳房に触れた。
 薄い衣服一枚下の乳肉。
 ブラジャーも着けていないその乳はマシュマロのような弾力。
 指を弾き返すほどの弾力性はなく、むしろそのまま溶けていきそうな柔らかさと体温を感じながら、小指からの三本指で付け根のほうからの乳肉を揉み解し、人差し指と親指で埋もれた乳首を弄った。まるで牛の乳でも搾り取るかのような指の動き。
 熟れた果実をもぎ取る様な無造作な動きに、少しだけディードが痛みを覚えたように目を動かした。
 それを見ながらしごくかのようにディードの片方の乳房を薄い衣服の上から弄ると、余っていたもう片方の手でキャミソールの裾をヘソの上まで剥がし、その下に露になった真っ白な雪のような腹肉を目に焼き付ける。
 そして、もっとも目が付いたのは淫らに性器の形を浮かび上がらせたショーツだった。
 頭と肉体は別物という言葉を証明するかのように、ディードは無頓着な顔を浮かべながらも、しっかりと体はこれからの性交に供えるために蜜を分泌し、取り替えたばかりのショーツを湿らせていた。
 少しだけ怒張を上げた己の股間の憤りを冷静な自分が感じ取ると、ヴァイスはぺろりと親指を撫でて、ディードのショーツに二本の指を這わせた。
 蜜を溢れさせたオアシスの如き秘所を覆い隠したショーツ、そこに指を触れさせ、くいっとひっぱると、ディードの顔がショーツから響くぬちゃりという菌糸を引くような音と共に変化した。

「濡れてるな」

「そのようです、ね」

 少しだけ驚いている。
 まさしくそんな顔をしながら、ディードは己の股間を見た。
 薄く設定された体毛の茂み、その奥にある秘所の濡れ具合とぐったりと受け入れるかのように弛緩した両足の感覚をいまさらのように自覚し、少女は考える。
 何故このように興奮しているのだろうか?
 他の男に抱かれた時はこんなに早く感じただろうか?
 むしゃぶりつくかのようにクンニしてきた客がいた、ディードの胸を舐め回しペニスを挟ませた客も居た、乱暴に菊門に肉棒を押し付けて、強姦してきた客も居た。
 経験から知識に変えて、判断をしようと思う。
 思ったけれども――暇は無かった。

366 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:38:03 ID:yhOq8q5Z
 
「脱がすぞ」

 両足を掴まれて、ショーツを引き摺り下ろされながら、ディードはオシメを代えるようなでんぐり回しの体勢にされていた。
 速めに片足を引き抜けばこんな姿勢にされる必要はなかったのだが、ディードの思考による停止時間で自分から脱ぐ気がないと判断されたらしい。
 濡れたショーツを引き抜かれて、ベットの横に投げ捨てられながら、少女は腰を上に浮かばせて、ヴァイスの手のままに両足の太腿を開いて、その奥にある肉壺を丸出しにした。
 それは酷く淫猥で、淫靡で、美しい女性の秘所。
 何度も犯された蜜壺だったが、そこからは粘着質な湧き水が涌き出て、ピンク色の膣肉が剥き出しになっていた。
 熟れて、臭い立つような成熟した肉体。
 両脇にディードの足を挟みこみながら、ゆっくりとその膣穴にヴァイスは口元を埋めた。
 ちろりと舌を出して、幾度も犯されて、本来ならば色素が定着し、黒ずむのが必然であるはずの陰唇から垂れ流される涎の如き愛液を舐め取った。
 穢れを知らぬかのように美しい桜色の陰唇、それはもう一つの口なのだろうか。
 ただし、そこから洩れ出るのはいやらしく色欲を誘い寄せる歌声だけだ。

「あっ……んん」

 くちゃくちゃと舐められる音、股間から人工神経を通り、全身に流れる血流に乗って脊髄を刺激する快楽に、ほうっとディードが初めて表情を歪めた。
 むっちりとした太腿を逞しい二の腕が挟み込み、もう一つの双球の如くヴァイスの脇腹に押し当てられ、噴き出す汗と吸い付くような肌がどうしょうもなく男の性を刺激する。
 両手から伸ばされたささくれ立ち硬く鍛え上げられた指先が少女の淫らな膣口に差し込まれて、中から流出する甘い愛液を舐め取りながら、ぐいぐいとその周りに、中にたっぷりと唾液で湿らせた舌を這わせて、ほじくる。
 前戯はたっぷりと、理性は悲しいまでに強靭で、ヴァイスの心は快楽に焼かれながらも冷静冷酷に渇いていた。
 少女に優しく、されどその後に犯すだろう残酷なる行為に、矛盾した行動原理を発揮しながら、ヴァイスは音を立ててディードの股間を口に含み、同時にその少し上でこりこりと存在を主張するクリトリスを唇で挟みながら、舌で弄り回した。

「あっ。だ、だめです」

 焦ったような声。
 ヴァイスは知っている。ディードがクリトリスの刺激に弱いことを、だからこそ飴玉でも舐めるかのように刺激し続ける、たっぷりと舌で舐めほぐし、快楽を与え続ける。
 クリトリスをいたぶられながら、その度にぶるぶると電気ショックを流された蛙の様に腰を浮かばせて逃げようとして――狙撃用ライフルを構える手つきの如く決して動かさないヴァイスの脇に挟まれ、押さえ込まれた尻肉の捕縛にディードは逃げられない。
 ただぶるぶると豊かに実った双球を刺激の度に揺らして、剥き出しになった乳頭の上にある乳首を淫らに震えさせて、その脳裏に走る衝撃の強さを表現した。
 その光景を見れば十人中十人がいきり立つかのような痴態だった。
 刺激を誤魔化すように、或いは深めるためにディードの両手はベットのシーツを掴んで、その姿勢がさらに乳房を上へと押し上げる。
 重力に逆らうかのようにそそり立つ乳房、その揺らぎに、酷薄な笑みを浮かべたヴァイスは満足したのか、口元を離し、ヘソまで吸い付くようなキスを交わして、一旦顔を上げた。

「少しは感じたか?」

「え、あ……はい」

 体温の上昇を抑えるために噴出される汗に塗れて、薔薇色の頬をしたディードが己の状態を診断しながら告げる。
 それにヴァイスは満足したかのように軽く頷くと、不意にジーンズのベルトを外した。
 ガチャガチャと音を立てて――普段ならば任務の際に気付かれぬように付けない金具の付いたベルト。
 それを外して、ぎらついた瞳を持った青年は己の肉棒を取り出した。
 少女の痴態に興奮したのか、そそり立ち、十二分なほどに長く、硬直したそれはライフルの弾丸をも思わせる鋭さであり、幾多の客人に貫かれ、
 広がったディードの膣肉でも苦しいと感じるほどに大きく長大な業物だった。
 ベタベタに少女の愛液で濡れた手で己の肉竿をほぐすと、ゆっくりとその亀頭をディードの膣口に当てる。
 ひくひくと痙攣を繰り返す膣はまるでヴァイス自身が欲しいとねだるかのように色香に満ちた動作をし、ぴゅっと小さな飛沫をもらして、ベットを濡らした。


367 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:39:13 ID:yhOq8q5Z
 
「入れるぞ」

 少女への確認。
 ここで断ったらどうなるか? ほんの一瞬にも満たない刹那の瞬間だけディードは考えて、けれどもそれは無意味だろうと判断する。

「どうぞ」

 無垢なる子供にも似た少女の瞳がヴァイスを見つめて、静かに性交への開始を許可した。
 ――それと同時だった。
 ズンっとディードの内部で衝撃が迸ったのは。

「ぁ!」

 短い声、パクパクと声が洩れる、酸素が洩れる、脳内でスパークが弾ける。
 あっという間の早業だった。
 ヴァイスのペニスが、ディードのヴァギナを貫き、押し込んでいた。
 潤滑油はたっぷり、ヴァイスの唾液と溢れかえるディードの愛液がようしゃなく打ち込まれる肉棒を誘っていた。

「……いい締まりだなぁ」

 酷薄そうな笑み。
 絡み付き、抱擁し、締め付ける膣の感触は並の男ならば即座に射精してしまいそうなほどの名器だった。
 そこに打ち込んだヴァイスはゆっくりと腰を動かしながら、ディードという肉を貪り始める。
 ずんずんと最初はテンポよく、次第に激しく、中をかき乱すかのような動き。

「ん、あ、ああ、ぁあ――」

 声が洩れる。
 悲鳴のような、喜びのような、人形のような声が歌われる。
 ゴリゴリと音がしそうなほどに激しい刺突と打ち込みにベットを掴んでいた手すらも滑り落ちて、ディードは本能が赴くままにヴァイスの胴を掴んでいた。
 匂い立つ雌の香り――甘い熟れきった桃のような性交のフォロモンの分泌作用。
 臭い立つ雄の臭い――鼻に付く、どこか苦くて、けれども病み付きになりそうな麻薬のような汗と体臭の混じり合った空気。
 空から大地へと叩きつけるかのようなヴァイスの腰の動きに、パンパンと肉を叩く音が響いて、ディードの瑞々しい臀部が汗にまみれて突き出されて、さらに白い肌が全身を巡る快楽によって上昇した体温に薔薇色に染め上がっていく。
 膣の中身、その絡み付いてくる襞をカリ首のエラで容赦なく掻き毟りながら、はぁっと荒い息を吐き出しながら、ヴァイスはさらに腰を押し込んだ。
 めりこんでいく、さらなる領域へと。
 淫肉をかき混ぜながら、股間を渦巻く強烈な快感に熱い吐息を漏らし、高まる射精感に合わせてヴァイスが腰を振っていく。
 膣内でさらに膨れ上がっていくペニスの感覚に気付いたのか、うっすらと滲んだ瞳で、ぐしゃぐしゃに乱れた髪を振り払いながら、ディードは汗に濡れた青年の胴体を掴みながら、囁くように告げる。

「どうぞ……出して……くだっ、さい」

 義務的に告げようとして、口から零れ出るのは甘い吐息を混じった喘ぎ声だった。
 少女の答え、それにいいぜ。 とばかりに歯を剥き出しに笑い上げて、ヴァイスはさらに腰のスピードを速めながら、迸る感覚に合わせて肉の快楽を貪っていく。
 ガチンと脳内で撃鉄が落ちるような疑似感覚。
 それに合わせて、ヴァイスはディードの尻を掴み上げて、奥へと、銃弾をめりこませるかのように捻りながら、そのペニスを子宮の奥底へと叩きつけた。
 そして、ディードは腹の中でマグマのように焼ける灼熱感に、舌を突き出しながら、絶叫の如く悲鳴を上げた。

「ぁぁぁああああ〜!!!」

 焼ける、灼ける、壊れてしまう。
 子宮へと叩きつけられる精液の衝撃と熱にディードは常にない驚愕と恍惚と苦痛のような悲鳴を上げて、涙を零し、反射的にヴァイスの胴体へとしがみ付いていた。
 豊かな乳房、甘くとろけるような双球の感触に、汗に濡れて染み込むような女体の感触に、ヴァイスは煽られて、さらに精液をドクドクとディードの肉体の中に注ぎこむ。
 ディードの放尿のように洩れ出る愛液と精液が混じりあい、接合部に重ねられた二人の股間を白く汚し、垂れ流された混合液がベットのシーツに染みを作り出した。
 けれども、お腹が一杯になったと勘違いするほどにディードが精液を注ぎ込まれて、人工心肺を膨らませ、その押し付けた乳房を震わせながら少女が一息を付こうとした時だった。
 ぐちゃりという湿った音がヴァギナから漏れ出した。

368 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:40:51 ID:yhOq8q5Z
 
「あ?」

 ディードの呆然とした顔、その視線の先には結合したままゆっくりと動き出すヴァイスのペニス。
 滑りのよくなった膣内、それに絡みつかれた射精を終えたばかりの肉棒は数回のピストン動作ですっかりと硬度を取り戻し、少女の体を串刺しにしていた。
 再装填完了といったところだろうか。
 少女の体を逃げられぬように抱きしめ、正常位から対面座位へと切り替えて、酷薄な笑みを浮かべた青年は少女の体を持ち上げるように犯し続けていた。
 互いが蕩けて融合してしまいそうなほどの密着度。
 乳房が胸板に潰れて、コリコリと硬く尖った乳首が擦れてディードは甘い息を吐き出し、その唇をヴァイスによって奪われる――呼吸すらも許されない拷問。
 精液で満たされた少女の膣内は小刻みに蠢き、さらに、さらにと快楽を求めるかのように挿入を繰り返すペニスを刺激し続ける。
 豊満なる乳房の弾力と乳首の刺激、その羞恥と快楽に歪む少女の顔、さらにヴァイスが腰元から臀部へと伸ばした指の刺激が、ディードに休むことを許さずに、快楽漬けに犯し続ける。

「あ、あ、あぅ!」

 無垢なる子供の如き少女の心は膨れ上がり続ける肉欲の襲撃に混乱と怯え、そして未知なる快楽に瞳を輝かせていた。
 脳内が真っ白に染まり上げて、声にすらならない歌声を奏でながら、ディードはより強くヴァイスを抱きしめて、腰を振り、体重を押し掛ける。
 深く突き刺さる肉棒、その感触に紅い小さな蕾から僅かに溜まっていた尿すらも零して、ディードは青年の要求に応えるべく、淫猥なる動作を続ける。

「へぇ」

 嗤う。
 ヴァイスが笑う。渇いた瞳の中に、酷薄の笑みに、猛獣の如き歯を剥き出しにしながら、青年は少女の陵辱を強めた。
 腰を振り上げて結合と解除を繰り返す結合部、少女が腰を下ろして快楽に刺激の走った笑みを浮かべながら、さらなる要求を満たすべく腰を上げた瞬間――ずんっと追撃をした。

「!?」

 逃げようとした腰をさらにパンッと叩いたかのような音を響かせて、ヴァイスのペニスが子宮まで叩き込まれる。
 息が詰まる。
 まるで腹を殴られたかのような衝撃。視界に紫電が走ったかと錯覚してしまった。
 そのままゴリゴリと膣の中が抉られる、掻き毟られて、弄り倒される。
 その度に情緒性の薄い精神は駆け巡る恍惚に鈍い反応を返しながら、ディードは懸命に息を吐きかけて、押し寄せてくる快楽に自分の自我を支えようとして――めり込んだお尻からの刺激に言葉を失った。
 抱き寄せられたかのような体勢、片方は胴体を押さえ込み、もう片方は臀部を撫で回しながら、その先にある菊門。そこを青年は弄り回し、愛液に濡れた指先でほじくっていた。

「だ! だめっ、だっ、めです!」

 緩やかな挿入の動作に、グリグリと弄られる尻穴――未だに慣れぬ未知の刺激。
 嬌声が上がり、弛緩した口内筋からはだらだらと涎が止まる事無く流れ続けて、ぴったりと寄り添ったヴァイスの体に降り注ぐ。


369 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:41:46 ID:yhOq8q5Z
 
「そうか? 締りがよくなったんだが」

 渇いた笑み。
 普段なら見せぬ、誰にも露出させない、獰猛な瞳が鋭く引き絞られて、男の性を絞りつくさんとばかりに蠢いていた少女の膣がさらなる動きを、反応を持ってヴァイスのペニスに快楽を齎す。
 白い混合液が結合部から泣き叫ぶかのように飛散し、互いの体温で高められた温度は徐々に互いの接触面の違いを甘く蕩かしていく。
 並の男ならば獣のように挿入を繰り返し、射精をしているだろう。
 現にヴァイスは高まる射精感に、恍惚を憶えながら、ディードの雌穴を犯し続けている。
 しかし、それだけじゃない。
 ディードは感じていた。
 ただの欲求か、肉欲か、歪んだ物欲でも、狂気でもなく、それ以外の感情が自分に叩きつけられていると。
 それはなんだ?
 目と鼻の先どころか、挿入の衝撃に揺れるたびに互いの鼻が、唇が擦れあう。
 そんな至近距離でヴァイスの瞳を覗き込んだ少女は気付く。
 それは殺意だった。
 それは虚脱だった。
 それは少女を犯して誤魔化そうとする悲しい心と、誰かを無感情に射殺し続ける彼の剥き出しの殺意だった。
 互いに体を重ねて、心すらも重ねかける状態で、心を刺激し続けるのはヴァイスの殺意だった。
 半ば機械の体、ヒトではない自分、その彼女が揺さぶられるのは人間の生の感情の発露。
 肉欲は彼女の心を蕩かし歪に捻じ曲げて、殺意は彼女の心を鋭く突き刺して刺激し続ける。
 愛と憎悪は紙一重とよくいったものだ。
 ヴァイスは彼女を愛欲ではなく、憎悪で犯している。
 彼女に恨みがあるのではなく、己の内部に孕んだ感情。摘出出来ない腫瘍のように痛み続ける自虐と自噴と自身へと向ける憎悪のうねりが、限界に達した時に狂わぬためにヴァイスはディードを犯していた。
 感情の捌け口でしかない。
 けれどそれでいい。
 彼女達はそのために存在する、その為の娼婦なのだから。
 故に。

「いいですよ」

 ディードの唇から洩れ出たのは彼女が一つ成長した証だった。
 人の機微を読み取れぬ、幼い彼女、それが性交と憎悪の果てとはいえ、人の心を理解しえるようになったのは喜ぶべきか。

「あ?」

「もっと憎んで下さい」

 幸いなれ、彼女は頑強だ。
 幸福なことに、彼女は人間ではない。
 だからこそ、ヴァイスの憎悪を受け止めるだけの資格が、必要性があった。
 彼女達のアイデンティティ。
 その為の存在――本来ならば違うが、今はそうなっている。

「……」

 その言葉にヴァイスは一旦沈黙し。

「ア、ハハハ」

 薄く暗い谷底から響くかのような掠れた笑い声を洩らした。
 人形のようだと思った。
 彼女の出生など知らぬ、ただの客。
 だけども、その言動から、その態度から、未熟な子供のような女だと思っていた。
 それに見抜かれて、ヴァイスは言葉に出来ない感情を膨れ上がらせて……

「いいのか? 徹底的にやるぞ」

 残酷さと優しさの入り混じった言葉を吐き出す。

370 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:42:53 ID:yhOq8q5Z
 
「どうぞ」

 そして、返された言葉は即答だった。
 構わないと、もっと犯していいと、それを受け止めると、ディードは静かなる表情で告げる。
 その瞳に一つの感情を抱いて。

「じゃあ、やらしてもらう」

 ずんっと叩き込まれた快感の銃撃に、ディードは嬌声を上げた。
 今までの動きが愛撫だったのかと思わせるほど激しい挿入。
 膨らんだ肉棒で、裂けてしまえとばかりに激しくかき混ぜると、途端にディードの全身が震えたち、脚の爪先が硬直したかのように伸ばされる。
 ぐちゃぐちゃとナイフで内腑を抉るかのように、激しい憎悪という感情を丸出しに、ヴァイスは少女を強姦した。

「ぁ、ああああ!」

 そうして、少女の絶叫にも似た嬌声と引き換えに、激しくうねる射精が迸った。
 出る、どこまでも出る。
 広がった蜜壺にも収まらず、大量の精液がごぽりと激しく挿入を繰り返す結合部から涙のように流れ出し、その精液に満ちた膣がまるで強酸でも掛けられたかのように痙攣する。
 ガクガクと顎を揺らして、ディードは激しく喉を鳴らすと、絶頂に至ったのかスイッチが落とされたかのようにその表情が抜け落ち、瞳に光が失われた。
 失神したのだろうか。
 それもまたしょうがない。
 感覚は精神に属する、心は肉体と密接な関係にある。
 未熟な精神は無関心を生み、無関心は不感な神経を齎す。
 故に成長を齎した少女は今までにない痴態と恍惚に飲まれて、翻弄された。
 ヴァイスは額から顎へと吹き出す滝汗を拭いながら、やれやれと少女の膣からペニスを抜いた。
 二回もの射精を吐き出したというのに、その肉根は未だに顕在であり、獣性に満たされていた。
 マグロ状態でも構わずに陵辱したがる性欲を抑えつけると、ヴァイスは朦朧とした目つきの少女の髪を撫でた。
 先ほどまでの憎悪はどこにいったのか、その表情に浮かぶのはディードにも見せたことのない優しげな顔つき。

「……ラグナ」

 自分の妹の名を呼び、己の手でその目を奪ったことを嗚咽した。
 外見ならば十代半ば、その製造年月からすれば一年にも満たない幼い子供。
 それを犯し、感情の捌け口をしている己をせせら笑いながら、ヴァイスは声にならない声を洩らした。
 その嘆きを、ディードは半ば夢見るような状態で聞いていた。

 そして、優しく顔を撫で続ける荒れた手つきをその心にしみこませ続けた……



371 名前:殺意の裏返し ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:44:11 ID:yhOq8q5Z

 その後。
 ヴァイスは意識を失ったディードを犯す事無く、ただ寝顔を見つめて、髪を撫で続けて時間を終えた。
 そして、時間を終えると早朝の暗い内から店を後にした。
 今までどおりに軽薄な顔を浮かべて、ディードに明るく――装った態度で別れを告げた。
 そうして、残されるディードは次の客の為に洗浄を開始する。
 泡踊りなどのためにもある浴室でシャワーのコックを捻り、火傷しない程度に温度調節された熱いお湯を頭から帯びた。

(……私は)

 少女は考える。
 何度犯されても決して残るはずのなかった肉の疼きを、未だに求め続けてひくひくと痙攣するヴァギナの欲情を、ディードは自覚しながら、その重量感のある乳房を自分で掴んだ。

(なんなのですか)

 理解が出来ない何か。
 思考にバグが発生したのだろうか。
 自己診断プログラムを走らせながら、胸の奥に感じるざわめきにディードは考え続ける。
 ずっと。
 ずっと己の意義を。

 そして、彼女は知らない。

 自分の存在に疑問を抱く。
 それこそが自我を持つものの証明だということを。



 終わり


372 名前:詞ツツリ ◆265XGj4R92 :2008/10/18(土) 18:47:26 ID:yhOq8q5Z
投下終了です。
いやはや、ガチエロは難しいです。サイヒ氏やザ・シガー氏みたいにすらすら書けないものか、ORZ。
そして、アルカディア氏が既にソープでのヴァイスを書かれていたので凄い場違いな気もしますが……き、気にしたら負けだ。

ディードは個人的に好きです。
長々とすみませんでした。


373 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 18:47:33 ID:wTPYrJR7
GJ!!!

まさかディードでここまでいやらしくエロイSSが見れるとは眼福眼福。
ヴァイスの歪みっぷりと相まって、無垢さゆえの可愛さが際立ちました。
実に可愛やらしいSS、最後にもう一言、GJ!



374 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 19:20:42 ID:hUH3zygZ
前の人と同じく、俺もGJだ!!

375 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 22:39:50 ID:6H8PwzS2
GJ
ヴァイスはゆがみまくってるなぁ

ところでユーノが原作のリンディと久遠の立ち位置を奪った的な批判というか攻撃?はたまに聞くけど、フェイトがクロノの立ち位置を奪ったって攻撃する人はまったくみないなぁ
やっぱアニメでの人気の差か、久遠がまったく出てこなかったからか、それとも温泉に一緒に行ったのが原因かね

376 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 22:55:27 ID:24LS7HRW
>>375
結構よく聞くし、スレチもいいとこだ
本スレ池

377 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 23:04:18 ID:KAEr5DqS
>>372
GJ! 凄くGJ!
今まで読んだディードシングルの中で最強クラスのSSです!
エロだけど緻密な心情描写が凄くて、シリアスものとして楽しめました。
このSSも、とてもオリジナリティ溢れてますし、多少のネタ被りがあっても場違いだとか思われる必要は全く無いと思います。
いや、兎に角このSSでのディードのスタンスがツボど真ん中でした。
回春されて色々やる気出てきました、ありがとうございます。
短編とは思えない密度の作品、本当にお疲れさまでした。GJ!

378 名前:サイヒ:2008/10/18(土) 23:14:44 ID:se3cHjZ4
「あの日見上げた空に」外伝第二段投下させてもらいます。


言ってた通り、ルーテシアのエリオ寝取り計画。
本編十数年後で、ルーテシア二十○歳(○にはお好きな数字をお入れください)。
エリキャロが結婚かつ子持ち前提で、ルーがエリオに片思いな状態。
しかし本格的な寝取りとかじゃないんで悪しからず。というか、エリオの出番ほとんど無い。
恒例の本編やおまけで、オリキャラがそこそこ登場してます。


そして一番大事なこと。
当然のことですがエロ。そしてカプはガリュー×ルーテシア。
カプのわりには全然ハードなエロじゃないですが、尻はある。

379 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:15:43 ID:se3cHjZ4
八月十日

今日からキャロはいない。絶好の機会。
まずは庭からエリオの部屋に侵入を計画。
でも窓の下に落とし穴が掘ってあった。抜け出る前にガリューに見つかって強制連行される。


八月十二日

前回と同じルートをあえて使ってみる。
同じ場所に落とし穴があったので飛び越えたところを、屋根の上に隠れていたキリューの攻撃を食らって
失敗。


八月十八日

天井にこっそり作っていた屋根裏への抜け道が完成。
さっそく使ったけど、エリオの部屋の屋根裏でシリューが待機していた。
ご飯三回で通して、と言ったら少ないと断られた。言い争っている間にエリオが起きてしまったので撤退。


八月十九日

仕事に行ってる間に抜け道を鉄板で塞がれる。
天井がすごく変になった。ガリューに文句を言ったけど無視された。


八月二十日

今日からエリオと長期出張。
絶好の機会だけど、難しい任務なのでエリオは真剣な顔。邪魔しちゃいけないのでじっと我慢。


九月二十日

任務終了してミッドチルダに帰還。
出張先で手に入れた強力催淫剤をエリオの晩御飯に盛る。
でも毒見してたヒリューに大当たり。色々大変だった。

380 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:16:27 ID:se3cHjZ4
          ※




 ばたり、とルーテシアは「既成事実作成計画帳」と書かれたノートを閉じた。手をそのまま、机の片隅
に置いた写真立へと伸ばす。
 写っているのは数年前に撮影したエリオと自分のツーショット。エリオは成人後もやや童顔な面立ちで
あるが、歴戦を潜り抜けた男が身につけた凛々しさも備えている。
 端的に言えばたいそう格好よく、かつ女性好みの甘さを持つ容貌だった。
 隣にいる自分の顔も、めったに浮かべた覚えが無い幸せな満面の笑みである。
 見知らぬ人に見せたら夫婦か恋人同士の写真だと間違いなく思うであろう写真。これを撮った時の自分
も、いつか友人から恋人へとステップアップしてみせるのだと堅く誓っていた。
 しかし現実はルーテシアの想いに反する結果をもたらした。エリオの一番大事な人の席に座ったのはルー
テシアではなく、長年の親友にしてライバルのキャロであった。すでに彼女の姓はモンディアルに変わっ
て、エリオとの間に一粒種であるエリーも設けている。

「……どうして私を、選んでくれなかったの?」

 写真のエリオに訊ねても、彼は何も言わずに笑ったまま。この笑顔も、キャロや娘に向けられる時には、
さらに一段深く優しいものとなることを、ルーテシアは知っている。
 一度は諦めようかと思ったルーテシアだったが、くすぶり続ける心は負けを認めたがらなかった。人生
棺桶に入るまでが勝負である。今の伴侶がキャロであれ、最終的にエリオの隣にいるのが自分であればい
いのだ。
 そう決心したルーテシアはエリオとキャロに頼み込み、やや強引ながらもモンディアル家の同居するこ
とに成功。後はエリオの好感度を上げながら、キャロの隙を見てエリオと既成事実を作ってしまうだけ、
のはずだった。
 しかしここで大きな誤算が起きる。召喚蟲であるガリューとその家族がルーテシアの敵に回ったのだ。
夜中になると家中のあちこちにガリュー達は潜んで、ルーテシアがエリオの部屋へ向かおうとすると阻止
してくる。
 総合的な戦闘力には大きな差はあるが、接近戦となるとからっきしなルーテシアは派手に魔法が使えな
いこともあって、たいていの場合とっ捕まって簀巻きにされてベッドに放り込まれてしまう。
 かくして、ルーテシアの寝取り計画は数年経っても全く成功の気配が見えなかった。

(でも今晩こそ、絶対に成功させてみせる……!)

 キャロは古巣の自然保護隊に頼まれ、一時的なヘルプで呼び出されていない。しかし一ヵ月半に渡る仕
事も終わり、明日は帰ってくる。そうなればフリードまでが阻止部隊に参加するため、機はさらに遠のい
てしまう。
 それに前に一度、夜這いしようとエリオの部屋の前まで忍んで行ったら、ちょうどエリオとキャロが抱
き合っているのを見てしまい、ひどく落ち込んだことがある。あれ以来、キャロが家にいる夜は大人しく
することにルーテシアは決めていた。
 決心を新たにしたルーテシアは、本棚から一冊の本を取り出した。

『犬でもできる転送魔法   著者 プレシア・テスタロッサ』

 題名そのままな内容の本である。
 ふざけたタイトルに反して中身は不必要なまでに詳しく書かれており、全くその方面の魔法を知らない
ルーテシアでもすぐに習得できた。
 ただあくまで初歩についての教本であり、本格的な長距離転送は無理である。それでも、自分の部屋か
らエリオの部屋へ飛ぶぐらいは楽々出来る。
 この本の存在はガリュー達に知られていない。間違いなく裏をかけるはずだ。
 最終確認で本にざっと目を通し、術式を構成。小声で呪文を唱えると足元に魔方陣が発動する。眼を閉
じて再度明けると、もうそこはエリオの部屋だった。
 ベッドの上の布団の塊は、もぞりとも動かない。転移に気づかれることなく、エリオは熟睡しているよ
うだ。
 夜中エリオの部屋に入るのは初めて。暗がりの中、愛しい人と同じ空間にいるというだけで、ルーテシ
アの心臓はどくどくと高鳴る。

381 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:17:14 ID:se3cHjZ4
(落ち着いて。練習どおりにすればいいんだから)

 等身大エリオ人形相手の予行練習を思い出す。
 まずはベッドの上に乗ってある程度エリオの自由を奪い、自分の想いを打ち明けるところから始める。
 エリオが混乱している間に何もかも告白した方が、心の隙間を突けていいだろう。服装も誘惑しやすい
ように、ワイシャツ一枚きりである。胸元は第三ボタンまで留めておらず谷間をはきり見えるようにして
おり、下着もつけていない。

(…………そして最後にはエリオがちゃんと受け入れてくれてキスしてもらって、朝までずっと抱き合っ
て…………そんなに吸われても何も出ないよエリオぉ。でも、エリオが喜んでくれるなら私は……)

 段取り確認のはずが途中から妄想に変わり、微妙にトリップしかけたルーテシアだったが、ベッドの近
くまで寄ってシーツに目を落とした途端、一気に頭が冷えた。
 布団の形がやけにごつごつしている。エリオの身体は鍛え上げられているが、いくらなんでもこんなに
筋肉が盛り上がってはいない。というか、明らかに人間の身体ではありえない形だ。

「…………」

 足音を消すのをやめたルーテシアは、つかつかと歩み寄って布団を乱暴にひっぺがす。
 シーツの下から出てきたのは案の定、自分の召喚蟲だった。




          ガリューの気苦労な夜




「…………ガリュー、そこに正座」

 床を指差さされ、ガリューは素直に従ってベッドを降りた。代わってルーテシアがベッドに腰掛け、や
やきつい眼差しでにらんでくる。

「どうしていつもいつも私の邪魔するの?」

 何十回も聞いた言葉が、一字一句違わず頭上に降ってくる。
 そのままルーテシアの説教だか難詰だか分からない長話が始まるのも、いつものことである。話の内容
も、あまり代わり映えはしない。
 ガリューは畏まって聞いているふりをしているが、言葉は全て頭の中を素通りさせている。今ガリュー
が考えているのは、転送魔法防止セキュリティーシステムの導入にかかる見積もりと、明日自分の部隊で
やる訓練の段取り、そして家で留守番する息子達への昼食メニューであった。
 とりあえず最大の難関は、セキュリティーシステムを導入するたことに家主であるエリオが納得するだ
けの理由だろう。

382 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:17:49 ID:se3cHjZ4
(私も人間臭くなったものだな……)

 以前はもっと機械的に、召喚主が命じたことならばどんな不条理な命であろうと従うのが役目だと頑な
に思い込んでいた。だからJS事件では、ルーテシアが操られていると知っていながらも命令どおりエリ
オ達と戦った。
 しかし今では、主が間違っている時はきちんと諌めてやることこそ従者たる者の心得ではないかと思っ
ている。
 ルーテシアはくどくどと、愛は何よりも優先されるだの不倫は文化だのと書籍やテレビドラマに感化さ
れた言葉を並べているが、蟲の少々足りない頭でもそれらの理屈が正しくないことは分かる。

(いったいルーテシア様はモンディアルと関係を持ったとして、その後のことについて本気で考えている
のか?)

 エリオは隠し事などできる性格ではないので、きっと日ならずしてルーテシアと関係を持ったことがキャ
ロにばれるだろう。
 そうなった時に、エリオは嫌でも三つの道を選ばされなければならなくなる。キャロを選ぶか、ルーテ
シアを取るか、いっそのこと二人とも面倒見てしまうか。
 キャロを選べば、エリオとキャロとの友情関係は壊れ、モンディアル家にいられなくなるだろう。キャ
ロは穏やかな性格だが、果たして夫を寝取りかけた相手とこれからも仲良くやっていけるぐらいかと言わ
れれば、疑問符がつく。
 しかしこれはまだマシな方だ。ルーテシアを選んだ場合、ルーテシアは満足だろうが後がひどいことに
なる。
 今度はキャロが出て行く番になるわけだが、そうすれば元保護者であるハラオウン家が関わってくるの
は間違いない。そしてあそこが動けば、半自動的にスクライア家・八神家あたりも介入してくる。そうな
ればもはやカオスで、エリオとルーテシアの運命がどっちに転がっていくのか知れたものではない。
 ただ一つ確実なのは、十数年ぶりに機動六課懲罰名物『頭冷やそうか』が炸裂するだろうことである。
おそらく、ガリュー達にも連帯責任で。
 最後の二人とも娶ってしまう手だが、これも二番目とさほど変わりはしない展開を迎えるだろう。ミッ
ドチルダの法律は重婚を認めていないので、世間様に後ろ指差される度合いは一番高いかもしれない。
 そもそも律儀なエリオの性格的に、こんなやけっぱちともいえる方策に走る可能性は極度に薄いものと
推察される。

383 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:18:36 ID:se3cHjZ4
(だから、今のままが一番いいのだ)

 ガリューの語るも涙聞くも涙な努力の甲斐あって、ルーテシアが物騒なことを考えていることをエリオ
もキャロも知らない。キャロの動向を知るために事情を明かして協力を仰いだフリードも「主の恥になる
から口外しないでくれ」という頼みを聞き入れ、硬く口を閉ざしている。
 やや不穏な空気をはらみながらも、モンディアル家では毎日が平穏に過ぎている。この生活は、断じて
壊すべきではない。

「…………ガリュー。話聞いてる?」

 ルーテシアの声で、ガリューは思索を破られた。
 知らず知らずのうちに下を向いていた顔を上げれば、主は不機嫌度が著しく増した表情でガリューを見
据えていた。

「真剣に聞いてなかったでしょ」

 底冷えする声と共に、ルーテシアの左手に魔力が固まっていくを目にしてガリューは慌てた。
 自分に当たるのはまだいいが、壁や調度品に当たって壊れたら隠蔽が難しい。
 息子達が駆けつけるまでは自分が身体を張って魔法を止め、乱心している主を取り押さえさせなければ
とガリューは腹をくくった。
 しかし、ルーテシアは不意に魔法の発動を止めると、ぷいっと横を向いた。

「……もういい。どうせお説教しても何しても、ガリューはずっと邪魔し続けるんでしょ。エリオをどこ
に隠したのか、訊いても答えないだろうし」

 ほっと安堵するガリュー。決心していようがなんだろうが、魔法を食らえばめちゃくちゃ痛いのだ。
 だが、後は不貞腐れたルーテシアを部屋に連れ戻せば今晩は終わりだと思ったのは早すぎた。
 いきなりルーテシアがワイシャツを脱ぎだす。虚をつかれたガリューが止める間もなく全裸になったか
と思えば、ベッドの上に身を投げ出した。

「代わりにいつもみたいに、して」

 声は若干小さい。それでも、有無を言わせぬ強さがあった。
 やれやれと頭を振りながら、ガリューもベッドに上がる。ルーテシアの身体を起こすと、ガリューは後
ろ抱きの体勢を取った。その方が、自分の姿が眼に入らずいいだろう。
 ルーテシアの身長は人間の女にしてはだいぶ高い。今は亡きゼストよりもほんの少し低いぐらいで、こ
うしてガリューの膝の上に乗ればうなじのあたりにガリューの顔が来る。
 それでも手足はすらりと伸びやかで、スタイルも身長に見合った立派なものなのでアンバランスさを感
じさせず、全て美しさに変換されて見る者の目を打つ。

384 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:19:08 ID:se3cHjZ4
(……どうしてモンディアルはルーテシア様ではなく、ルシエを選んだのだろうな)

 大人の女の魅力と言う点では、キャロには悪いがルーテシアが大きく勝っているはずだ。なのにエリオ
が結婚したのはキャロだったということは、エリオは外面ではなく内面に惹かれたのか。
 その辺りの恋心だのといった機微は、他種族のガリューにはよく理解できない。
 ぼんやりとガリューが考え事をしている間に、シーツを引き寄せたルーテシアが顔に押し当てる。

「はぁ……エリオの匂いだ……」

 鼻を鳴らして、ルーテシアは想い人の香りを嗅いでいる。あまり見目良い姿ではないが、ガリューは止
めもせず準備に取り掛かった。
 ガリューの手は指の先まで、固い甲殻で覆われている。加減を間違えれば、撫でただけでルーテシアの
きれいな肌に跡が付きかねない。
 細心の注意をこらしながら、ガリューはルーテシアの身体を愛撫していく。
 ガリューも雌である。性交の形は人間とは違うが、なんとなく人間の女の勘所というやつは分かるし、
ルーテシアとこういうことをするのも初めてではないので、弱い所は知っている。
 ルーテシアの場合、大きく張り出していかにも揉み甲斐がありそうな胸はあまり感じなくて、脇腹が弱
い。ゆっくりとこそばすように、指先で撫で上げていく。
 時々こうして、主の恋心と身体を多少なりとも慰めるようになって、どれぐらいになるのだろうか。

(確か最初は、モンディアルとルシエが結婚した日だったか)

 昼間は満面の笑みで友人達を祝福したルーテシアが、夜中一人で嗚咽を漏らしていたことを、昨日のよ
うにガリューは覚えていた。
 記憶に浸りながらも、ガリューの手は愛撫を止めない。片手は脇腹で動かしたまま胸の頂へも指を伸ば
すと、すっかり硬くなりきった突起が指に当たった。

「あんっ!」

 触っただけだというのに、ルーテシアが鼻がかった嬌声を上げた。
 高まるのがえらく早い。エリオの匂いが染みついたシーツの効果だろうか。
 ほんの数分、脇腹と乳首だけを弄っていただけで、ルーテシアの身体は焦れたようにくねりだした。

「エリオの指……気持ちいい。でも、もうそれぐらいでいいよ……。早く、挿入れて」

 見えないと分かっていても軽く頷いたガリューは、身体を少し離す。ルーテシアとの間にできた隙間に
尻尾を潜り込ませると、下半身にある穴に先端をあてがった。
 みちり、と音を立てて尻尾が女体に潜り込む。
 しかし入っていった穴は、本来性交で使う場所ではない。胸に負けない豊かな尻肉の間にある、排泄の
ための穴だった。
 だが肉棒より太いはずのガリューの尻尾は、あまり抵抗も無く奥へ奥へと進んでいく。節別れした二つ
目の部分までが、あっという間に入ってしまった。

385 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:19:52 ID:se3cHjZ4
「はぁー……ああっ、あああ、ふああ……」

 尻尾にもわずかながら触覚は通っており、ルーテシアの内部を感じる。性感神経は無いが、うねうねと
蠢く腸壁の動きを感じると、ほんのわずかだが体液が熱くなった。締めつける力も焼けるような熱さも、
きっと人間の男なら数秒立たずに射精してしまう名器なのだろう。
 絡みつく肉を引き剥がすように、ガリューは尻尾をずるりと引いた。完全に抜け切る前に、また突き入
れる。

「ああっ。私のお尻に、エリオのおちんちんが……ごりごりって……!!」

 ガリューの鋭敏な聴覚は、ルーテシアの悲鳴と腸液が溢れかえる音に混じって、別の水音がしているの
を聞き取っていた。
 いつの間にか、ルーテシアの指が股間に伸びている。肛門を抉られ感じることですっかり濡れきってい
る秘裂の上を、指がゆっくりと上下していた。時折淫核の上らしき場所で指が止まるが、弄る指は臆病な
までに拙い。
 ルーテシアは、絶対に前をガリューに触らせない。あくまで触れるのは、己の指のみ。それも、入り口
付近をさまよう様に軽くかき回すだけ。
 尻を攻め立てられこれだけ淫らに喘ぎながらも、ルーテシアの肉体は生娘のままだった。
 口にしたことはないが、処女の証を捧げる相手は自分の指でもガリューでもなく、赤毛の男一人だと心
に決めているのだろう。
 主の想いが通じる邪魔をする側に回っているガリューだが、健気さには憐憫の情を覚える。
 偽りとはいえ少しでも快楽を多く与えてルーテシアを楽にしてやろうと、ガリューは尻尾の速度を速め
た。

「あああっ!! ふ、深いよエリオ!! きちゃう! 私きちゃうからっ!!」

 ルーテシアが自分で腰を揺らして、いっそう奥まで尻尾を入れようとする。左手は手にしたシーツをさ
らに顔へと押し当て、右手は宝珠を集中して転がしている。

「イッちゃうっ!! エリオにお尻いじめられていっちゃうのぉぉぉ!!!!」

 がくがくと、ルーテシアの身体が痙攣して、やがて止まった。休憩のため一度ガリューは尻尾を抜こう
としたが、ルーテシアは意外な強さで腰で押さえて出て行くのを止めてしまう。

「ガリュー……手、出して」

 言われるがままにすると、手首を掴まれ顔の前まで持っていかれる。ルーテシアの手が指を二本握り直
し、口に咥えた。

「んっ……ちゅう……えりおの、しゅごくふとくておっひいよぉ……」

 再び妄想に浸りだしたルーテシアのために、ガリューは再度尻尾を軽く揺らし出す。

(完全に満足するまで、あと二時間前後といったところか)

 醒めた頭のままルーテシアの様子を測りながら、ガリューの手足は主への快楽のためだけに動き続けた。

386 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:21:16 ID:se3cHjZ4
          ※




 翌朝、主の相手で夜更かししてやや寝坊したガリューは眠い目を擦りながらリビングに出て、ちょっと
驚いた。
 台所にルーテシアと並んで、キャロがいたのだ。今日帰ってくるのは知っていたが、こんな早朝ではな
かったはずだ。
 束の間、寝ぼけて幻を見たかと思ったが、庭ではエリーと息子達が久しぶりに会ったフリードと楽しそ
うに遊んでいる。どう見ても本物のキャロだった。

「おはようガリュー。驚いた? エリオ君やルーちゃんに会いたかったから夜中の便で帰ってきて、さっ
き家に着いたんだ」

 雰囲気を察したキャロの説明に、ガリューは納得する。

(……夫も、これぐらい私に気を使ってくれたらな)

 ガリューの夫は『パリまで豆腐を買いに行ってくる』と謎の伝言を残して現在出奔中。二週間前にエッ
フェル塔とかいうタワーを背景に撮影した写真が送られてきた以外、音沙汰無しである。

「キャロ、この野菜はなに?」
「それはミラさんがくれたんだけど、油と塩で炒めたら簡単なおかずになるんだよ」
「他に調味料はいらないの?」
「野菜元々の味が強いから、これだけでいいんだって。私はこっちを作るから、ルーちゃん玉子焼きお願
いしていいかな?」
「うん。キャロが好きな甘めに作るね」

 十年以上の仲になる友人同士のルーテシアとキャロ。ルーテシアの中にはエリオへの愛情もあるが、同
時にキャロへの友情も確かにあるのか、二人の関係に険悪なものはなにもない。
 仲良くしゃべりながら料理する二人を、エリオが優しい眼差しで見つめている。
 おしどり夫婦と、仲の良い友人。
 ルーテシアには悪いが、三人の関係はこの形が一番いいだろう。
 深く頷いたガリューは、エリオが読み終わった新聞に手を出し、キャロが用意していてくれたコーヒー
を飲みながらページをめくる。

(株価がまた下がったか。……第二十三観測指定世界で大規模騒乱。八神とハラオウンがまた忙しくなり
そうだな。やれやれ、相変わらず世の中物騒なことだ)

 それでも、モンディアル家は今日も平和である。




          終わり

387 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:22:24 ID:se3cHjZ4
          おまけ



 キリュー、ヒリュー、シリュー三兄弟の夜は忙しい。
 夕方ごろから三匹で集まってご主人様が夜這いに使いそうなルートをあれこれ検討し、決定したらそれ
ぞれが持ち場で待機。廊下や天井裏ならまだしも、屋根の上は冬場はかなりきつい。寒空の下で震えてい
ると、穴掘って春まで冬眠したくなる衝動に駆られる。
 そうやって無い知恵絞って努力しても、裏をかかれてエリオの部屋に侵入寸前まで行かれることがしば
しばある。今のところは水際で阻止できているが。
 しかしルーテシアが幼い頃から召喚蟲をやっていた母親はさすがで、ルーテシアの通る道から時間まで
ほぼぴたりと当てる。
 おかげで今夜は早々に警戒態勢を解くことができ、長兄は友人と食事に、自分は久々に布団で夜を過ご
せるありがたいことになった。ジャンケンで負けた次兄だけは、アフターケアのためもう少々やらねばな
らないことが残っているが。

(そろそろ小遣いが無くなってきたから、ルーテシア様が来てくれても良かったんだがな)

 実は時々、シリューは警戒中にルーテシアと遭遇しても金あるいは食事を条件に素通りさせている。別
に主の不道徳な恋路を応援しようなどというものではなく、真面目にやる気が無いだけである。
 戦闘中なら命がけでルーテシアを守る心根は持っているが日常生活で、ましてや他人の恋愛話などとい
う首を突っ込むだけ馬鹿を見ることに労力を割くのはアホらしい。そんなことで主人の世話を焼いたり阻
止する側に回ったりする召喚蟲など、聞いたことが無い。

(主のため愚直に働くのは、母者とキリュー兄者あたりがやればいい。俺は本当に仕えたい相手が見つか
るまで、適当に楽させてもらうさ)

 毛布の暖かさにうつらうつらとしかけていると、もぞもぞと隣で起き上がる人がいた。

「……しりゅー、おしっこ」

 寝ぼけ眼と回らない舌で言うのは、エリオとキャロの娘であるエリー・モンディアル。元気いっぱいで
勉強も頑張る良い子だが、まだ夜中一人でトイレに行けない怖がりなところがあるのは、モンディアル家
トップシークレットの一つである。
 キリューは手を引いてやり、部屋を出た所で足を止め耳をすました。

「…………っと……お尻もっとつよく……はあっ!!」

 遠くから主人の喘ぎ声が聞こえてくる。その方角は、トイレの方角でもあった。
 きびすを返したシリューは階段へと向かう。かっくりかっくり舟をこいでいたエリーも、手を引かれて
歩くうちに目が覚めてきて自分がどっちに向かっているか把握したらしく、ぷぅっと頬を膨らました。

「またシリュー遠い二階のおトイレに連れて行く。私をちょっとでも怖がらせようとしてるんだ」
『…………』

 見当はずれな非難にもまさか真実を伝えるわけにもいかず、肩をすくめただけでシリューは黙ってエリー
をトイレまで導いてやるのだった。

388 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:23:26 ID:se3cHjZ4
          ※




「あのさ、ヒリュー。どうして急に一緒に寝て欲しいなんて言い出したんだ? それも君の部屋で」
『いろいろと事情があるのです』
「だからその事情を話してほしいんだけど」
『そこは蟲の情けと思って聞かないでください』
「…………まあ、誰にだって言えない理由はあるしね。今晩一晩、一緒の布団で寝ればいいんだね?」
『お願いを聞いていただきありがたうございました』
「あ、そこスペル間違っている。ありがとうっていうのはこう書くんだ。……そうそう。だいぶ字が上手
くなってきたね」

 ヒリューの手を取って、懇切丁寧に教えてくれるエリオ。その優しさが心に染みる。さらにルーテシア
のひどさと比べて思わず涙ぐみかけるヒリュー。
 ルーテシアは恋路の行く手に立ち塞がる者には容赦しない。今年の初めなど、新年早々に魔力弾数十発
食らったあげくにバインドで縛られ、庭の隅で冬の雨に打たれながら朝まで焦げているはめになった。

(あの不倫願望女、いつか召喚蟲に対するDVで管理局に訴えちゃる)

 家族にも誰にも言っていないが、ヒリューは心の中でとっくにルーテシアを主だとは思っていない。自
分の主は住居と食事を提供してくれているエリオであり、キャロであり、エリーである。
 自分の生命がある限り、絶対この人に奥さんを裏切らせるような真似をさせまいと決心するヒリューだっ
た。




          ※




 自分の美的感覚は同種族からすればきっと奇怪なものなのだろう、とキリューは思っている。
 生まれた時から周囲にいた蟲は父と母だけであり、比較対照がいない。図書館やネットで調べてみたこ
とはあるが、写真や画面に写っていた同種族の雌は全部一緒の顔に見えて、容姿の良し悪しなど見分けら
れるわけがなかった。
 代わりに、人間の美貌の基準なら多少は分かる。モンディアル家やその周囲にいる人が、世間の水準を
大幅に上回る美女揃いだという程度には。
 だから自分が目の前の少女を美しいと思い恋愛感情を抱くのもしごく当然のことなのだと、キリューは
自分に言い聞かせた。その少女が、不意に皿から顔を上げた。

『全然食べてないけど、調子悪いの?』

 我に返ったキリューが首を振ってそんなことはないと伝えると、相席の少女はフォークを動かす手を再
開させた。
 両親の躾が行き届いているので下品にがつがつ食うようなことはしていないが、料理を切り分け口に運
ぶ速度が尋常でなく素早い。あっという間に、十皿目のハンバーグステーキが口の中へ消えていった。相
変わらずの健啖ぶりである。

389 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:23:58 ID:se3cHjZ4
『良かったら俺のも食っていいぞ』
『ありがとう。けどもうデザートに移るからいい』

 口の周りをきれいに拭った少女、人狼の子であるロウは店員を呼んだ。

『すいません。パンケーキセット二つとストロベリー&チョコレートパフェ大盛り。それに角砂糖の補充
お願いします。…………いえ、コーヒーを頼むんじゃなくて、お茶に入れるので』

 店員にメニューを見せながら注文しているロウの横顔に、改めてキリューは見惚れる。
 年を経るに従って、少女の可憐さから大人の美しさに変わりつつある横顔。白く長く腰まで伸びたきれ
いな髪の毛。頭に伝えられる念話のややハスキーな声。頭の上で時折動く獣の耳。なにもかもがキリュー
の目を惹きつけて止まない。
 この少女のことを、キリューは本気で愛していた。

『今年もガリューおねえちゃんにお歳暮贈ろうと思うんだけど、何がいいと思う?』
『去年送った蜂蜜は止めた方がいいな。喜んでいたが、食いすぎて太ったと後でずいぶん悩んでいた』
『じゃあ、樹液ゼリーの詰め合わせも止めておこうかな』

 もっともその想いはキリューの内側に堅く秘められているので、現状ではこうして時々食事などに行く
だけ。二匹の間柄はどう贔屓目に見ても友人関係以上のものではない。
 せめて多少なりともデートらしく、もっと小洒落たレストランになど連れて行きたかったのだが、自分
の外見では間違いなく入店を拒否されるので近所のファミレスである。ここはモンディアル家の人達と時々
来るので、店員も黙って通してくれる。

『ところで明日の休みだが、何か予定はあるのか』
『うん、クロードが久しぶりに帰ってくるから、おかーさんとフェイトさんと四人で買い物とかする予定』
『そうか』

 筆談用のノートに書いた字は平然たるものだったが、キリューは心中にかすかな苦々しさを覚えた。ク
ロードの名前を出した時の、嬉しそうにほころんだ顔。そんな顔を、一度も自分に向けてくれたことはな
い。
 クロードだけではない。別の幼馴染が「男子寮で野郎に囲まれながらすごしている、俺の心の精神安定
に協力してくれ」などとぬかしながら、最近成長著しいロウの胸を揉みしだいているのを目撃した時など、
苦々しさどころか思わず本気で蹴り飛ばしかけた。
 もし同じことを自分が頼もうものなら絶対に拒絶されるであろう要求に、ロウが苦笑しながら気が済む
まで触らせていたのもひどく癇に障った。
 ロウとクロード達との間には、余人では容易に立ち入れない深い部分がある。それが男女の愛情的なも
のではないと分かっていても、自分ではその場所に行けないのかと思えば、寂しさは募った。
 しゃべりながらデザートもきれいに平らげたロウが、伝票を手に席を立つ。

390 名前:ガリューの気苦労な夜:2008/10/18(土) 23:25:06 ID:se3cHjZ4
『払いは俺が』
『無理しなくていいよ。キリューはまだエリオさんにお小遣いもらってるだけでしょ。私はお給料もらっ
てるし』
『それぐらいの額なら手持ちである。それに食事に誘ったのは俺なのだから、俺が払うのが筋だ』
『こういう場合、年上が払うのが筋だと思うけど』

 金銭や筋うんぬんよりも、子ども扱いされているのが嫌だった。生後数年だが、自分の種族としては立
派な大人だ。
 それでも結局は、自分が頼んだ分だけ自分で払うということで折れることになった。
 店の前でそれじゃあまたいつかと別れる。闇夜でも目立つ白髪が去っていくのを見送りながら、キリュー
は小さくため息をつく。

(諦めるべきなのだろうな……)

 自分と彼女では、年齢以前に種族が違いすぎる。人間が蛙と結婚するようなものだ。蛙を可愛いと言っ
てくれる物好きはいても、本気で愛する者はいない。
 もし万が一の奇跡が起きてロウと自分が相思相愛になれたとしても、その後がある。子も成せないし、
一緒に歩くだけで奇異の目で見られる。そんな肩身の狭い共同生活を、あの少女に送らせたくはない。
 それ以前に両親も兄弟もモンディアル、ハラオウンの両家の人も、いったい誰が二人が結ばれることを
祝福してくれるのだろうか。
 愛が通じればただそれだけでいいというものではないのだ。
 ああそうか、とキリューは悟る。

(ルーテシア様も、こういう気持ちを胸に抱いているのだな……)

 色々とばっちりを食らうのは迷惑だが、そう思えば少し同情する気持ちになった。
 夜空を見上げると、二つの月が黙って見下ろしていた。天に哀れまれているような気がして、キリュー
は地面に目を落としもう一度ため息をついた。



          今度こそ終わり

391 名前:サイヒ:2008/10/18(土) 23:26:16 ID:se3cHjZ4
以上です。
旦那があれなんだから、ガリューもアギトとユニゾンしてエクシードガリューになって
背中から伸びた触手エロにしようかと思ったけど、さすがにやめました。
なお旦那は未来永劫登場する予定はありません。


そういや時々「クロフェにクロード以外の子供はいないんですか?」というレスがあるんですが、いません。
「8years after」のプロット練ってた頃には、リーフェ・T・ハラオウンという超絶ブラコン妹がいたんですが、
思ったより動いてくれなさそうなんで没りました。
エリーがちょっとだけその面影を継いでますかね。

その頃のクロードは両親にコンプレックス持ちまくりのやさぐれ小僧、トウヤは関西弁をしゃべくる女で、
ユーナは無意味にツンデレ。犬とツンドラ孫娘は影も形もいませんでした。
他にもヴィヴィオが翠屋の跡取り修行してたりヴァイスがシグナムと結婚していたりと、
今と全然違ってて、その頃の構想の名残はチンク姉が運転手やってるのとガリューが結婚してるぐらいですかね。

392 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 23:38:31 ID:WbiJie3y
キリュー…………(T^T)全俺が泣いた。

GJっす!
あと、頑張れルーテシア!

393 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 23:46:17 ID:vjeLXdHh
>>391
GJ!です。
ガリュー苦労してるなw

394 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 23:47:40 ID:TsK02Khq
>>391
GJでした。

ただ一つ質問があります。
保管庫見る限りその作品最初と微妙に題名変わってますよね?

395 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/18(土) 23:55:22 ID:Vk9zh0AI
>>391
GJ。
みんな苦労しているなぁ。
特にキリューよ。お前はきっと良い漢になる。いつかロウから手作りマフラーを貰える日まで頑張れ。
でもっとこのシリーズではガリューは雌なのでつまるところガリュー×ルーテシアの百合ということですか。

396 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:27:31 ID:tzSLJwAF
>>391
GJです。ファイトだ召喚蟲親子ww具体的には父が帰ってくるまでww
それでもやっぱり成功編が見たい自分。具体的にはキャロとの3Pでww

>ガリューの夫は『パリまで豆腐を買いに行ってくる』と謎の伝言を残して現在出奔中。二週間前にエッ
フェル塔とかいうタワーを背景に撮影した写真が送られてきた以外、音沙汰無しである。

やっぱりアレか!天か!天の道を説く人(?)か!!

397 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:45:55 ID:9rrjLABj
投下よろしいですか?
重複無ければ数分後に投下します。

398 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 00:47:16 ID:YIKNN6nR
>>397
こっちはOKですよ。
まだ完成していないんで。

399 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:53:40 ID:9rrjLABj
投下します。
ここへの投下に慣れたような気がしてたがそんなことはなかったぜ。すげえドキドキしてるよ今。

StSの数年後。(SSXからも数年後)

タイトル
「魔法少女リリカルなのはIrregularS」 (全13話予定)


ちなみに第一話は、以前こちらで投下した「何のために」
(ttp://wiki.livedoor.jp/raisingheartexcelion/d/%b2%bf%a4%ce%a4%bf%a4%e1%a4%cb)
とかなり被ってます。

捏造しまくりなので、その辺りお嫌いな方は注意してください。
あと、色々遊んでます。心底パロディ屋だ、自分。
あぼんはコテまたは鳥で

今回の投下数は11です。

400 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:54:39 ID:9rrjLABj
    1


 栗色の髪を後ろで無造作にまとめた娘が、その外見には不釣り合いな大口径砲を空に向かって構えている。
 彼女を取り囲むように立っているのは、これもまた可愛らしい少女たちが六人。そして少し離れた位置に少年が一人。
 その遥か上空では、赤に近い濃桃色の髪の少女が妙な飛行物体に乗って作業をしている。地面の少女の様子から考えると砲撃の標的だろうか。

「こっちは準備いいっスよ」

 妙な訛りで言う少女から少し離れた位置には、白竜に跨った龍騎士が一人。そして紫色の長髪をなびかせた美女と、彼女を守るようにそびえ立つ異形の戦士。
 空の少女は砲を持つ少女の傍まで降りると、六人の内もっとも幼く見える少女に近づく。
 しかし、一見幼く見える少女の口調は大人びていた。

「ご苦労。全員準備はいいか?」

 ボーイッシュな少女と、それとは好対照に長い髪のおしとやかな少女。二人が無言でうなずいた。
 快活そうな少女は威勢良く、「あいよっ」と答える。

「いつでもいいよ」
「こっちも!」

 勝ち気な赤毛の少女の言葉。それによく似た青髪の少女が返事を被せる。
 幼い少女は、側に立つ少年に向かってうなずいた。見たところ、少女よりは辛うじて年上に見える。

「準備できました」
「ありがとう」

 少年はもう一度、配線を見直した。
 少年の手元のデバイスから伸びる赤いコードは、少女たちの元へと伸びている。

「よし、ISテンプレート起動!」

 戦闘機人モードになったスバルが、ノーヴェが、チンクが、セインが、ディードが、オットーが、ウェンディが、そしてディエチが同時にテンプレートを起動させる。

「ISエネルギー集束開始」

 各自のテンプレートの輝きが増す。

「ディエチさん、問題無ければ続けてください!」
「……ISヘビィバレル発動」

 七人分の魔力がディエチに、そしてイノーメスカノンに集束していく。

「行きます」

 カノンの先端が過剰なエネルギーのために輝き始めた。

「バレットイメージ・スターライトブレイカー」


401 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:55:20 ID:9rrjLABj
    2

 瞬間、ターゲットとなったガジェットとディエチの間を、光の奔流が繋いだ。

「ほぉ」

 あまりの光量に驚いているフリードを制して、エリオは手をかざして目を守りつつ、ディエチを見下ろしていた。

「確かに、なのはさんのスターライトブレイカー並かもしれない」

 反対側にいるルーテシアに声をかける。

「どう思う?」
「凄いとは思うけれど。私もガリューも、高町特佐の砲撃を直接見たことがないから」
「ディエチに聞くのが手っ取り早いかな。なにしろ、この中で唯一まともになのはさんの砲撃を受けた人だからね」
「ナカジマ三尉は?」
「訓練でなら受けただろうけど、あんまり比較にならないよ」
「実戦で受けた人がいるの?」
「フェイトさんと……確か、ヴィータさんかザフィーラさんが受けたことあるって話があったような……」

 二人は話しながら降りていく。
 そこには、ディエチが倒れていた。心配そうにのぞき込んでいる姉妹たち。
 その横ではイノーメスカノンが煙を噴いている。

「負荷をかけすぎたんだ」

 少年がディエチを介抱している。

「武装まであんな事に……やっぱり、高町さんとレイジングハートは規格外ですよ」

 エリオはその言葉に心から同意した。彼にとっては、なのはさんとフェイトさんとはやてさんは永遠に規格外である。
なんなら、そこにシグナムさんとヴィータさんを足してもいい。

「しかしアイデアはは面白いな。戦闘機人版スターライトブレイカーか。高負荷を処理できれば、何とか使えるんじゃないか? 大規模破壊にはもってこいな技に見えるが」
「ええ。そのつもりです。しかし、もしこれが使い物になったら、お二人のどちらかには高町特佐の元祖スターライトブレイカーを覚えて欲しいですね」
「なんでまた」

 エリオとルーテシアは顔を見合わせた。
 言われても、二人とも砲撃魔道士ではないのだ。そもそも魔力放出系そのものが得意ではない

「戦闘終盤に、スターライトブレイカーが個別で二発撃てるようになりますよ。元祖のリンカーコア魔力集束砲と、戦闘機人テンプレート魔力集束砲で」
「無茶苦茶な掃討力だな、そりゃ」
「ユーノ・スクライア級のシールド使いでも、突破できます」
「考えておくが……なのはさんかヴィヴィオ呼んできた方が早いと思うぞ」

402 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:55:54 ID:9rrjLABj
    3


                 魔法少女リリカルなのはIrregularS
                       第一話
                   「それでも僕は叫ぶ」


 呼び出されてみると、隊長が僕を待っていた。

「別任務の途中で、チンクたちが発見したものなんだが…」

 確かチンクさんたちは、JS事件とは別口の戦闘機人プロジェクトを追っていたはず。
 スバルさんたちのことからもわかるように、戦闘機人の計画はナンバーズだけじゃない。ただ、結果的にもっとも完成されたのがナンバーズだったと言うだけだ。

「来週までにこれの解析を頼めるかな?」

 隊長が示したのは両手で抱えられるくらいの大きさの箱。厳重に封緘されているのが遠目からでもよくわかる。おそらくはロクなものじゃないだろう。
 しかし、隊長の性格はもうわかっている。前置きなしにいきなりこうやって言いつけてくるということは、他の手段は全て無駄に終わった後ということなのだ。
 つまり、今や隊長の頼れるのは僕の能力だけ。そうとわかっていれば断れるわけもない。いや、僕がやるべきなのだ。
 それは疲れることだけれど、無理なことじゃない。そのために、僕はここにいる。
 僕は当然のように隊長の依頼を受けた。

「できるだけ早く解析して見せますよ」
「すまないな」

 隊長の側に付き従うようにしていたアルビーノ隊長補佐が、疑いの眼差しで言う。

「無理なら、素直にそう言って」
「それは聞き捨てなりませんよ。仮に明日までと命令を受ければ、僕は明日までに全力を尽くします」
「無理は良くないから」
「無茶はするかもしれませんけど、無理じゃありません」
「……素直じゃない。やっぱりそっくり」

 その辺にしておこう、と隊長が笑い、ルーテシアさんは頷いた。
 その疑いの眼差しは、いつの間にか僕を心配するような眼差しに変わっている。
 いつも思うけれど、本当に綺麗な人だ。こんな美人にこれほど心配されるなんて、僕は本当に運がいいと思う。
 この二人は付き合っているに違いない、というのがもっぱらの噂だ。もっとも、隊長にはちゃんと正妻であるキャロ・モンディアルがいるのだけれど。
 一度、飲み会での酔った勢いで、小隊長が「ルーテシアはエリオと浮気してるの?」と聞いたことがある。

「あ、私はエリオの現地妻だから」
「ちょ、ちょっと待て」
「奥さんは遠い別次元世界だから。ここの世界では私が奥さん代理」

 そう答えた補佐に一同は盛り上がり、隊長は勘弁してくれと頭を下げていた。

403 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:56:28 ID:9rrjLABj
    4

「ねえねえエリオ。今の話、キャロとフェイトさん、どっちに内緒にしとく?」

 小隊長のニヤニヤ笑いに隊長は顔を真っ青にして、

「ホント、勘弁してくださいよ。スバルさん……」
「よし、じゃあ今夜は隊長のおごりだよ、みんな!」

 さらに盛り上がる一同。
 あんまり可哀想なので僕はあまりお金を使わないように、と皆にお願いしてみた。もちろん密かに、隊長の顔をつぶさないように。
 でも、スバルさん一人で十人分以上は飲み食いしていたような気がするからあんまり意味がなかったのかもしれない。

「君だけだよ、この部隊で僕の味方は」

 隊長はしみじみと僕に言う。

「ま、似たもの同士ですから」

 隊長は昔の六課でほとんど黒一点状態で頑張っていたらしい。言われてデータを参照してみると確かにその通りだった。
 もっとも、それは敵対していた側も似たようなものだ。主犯以外はほぼ女性だったのだから。
 そして今の僕も、そのときの隊長と同じような立場にいる。
 この部隊の男性率は非常に低い。

「ところで、無限書庫の方は…」

 答えのわかっている問いを僕はあえて尋ねる。

「依頼は出しているが、向こうはいつものように提督からの緊急任務の真っ最中だからね」

 とある提督と無限書庫司書長の仲は有名だ。提督からの直接命令で司書長が動いているのなら、僕らの入る隙間はない。
というより、僕らが邪魔できないほどの重要な任務と言うことだ。こう見えても、僕たちの依頼は無限書庫ではかなりの優先順位を持っているというのに。
提督はそれ以上の優先順位を確保されているのだ。
 さて、これで無限のデータベースは活用できない。文字通り僕の徒手空拳で解決しなければならない。そしてそれは無理じゃない。可能なのだ。

「それじゃあ、僕はラボの方に籠もりますから。なにか追加事実がわかったらお願いします」
「ああ、発見現場には今、スバルたちが行ってるから。何かあったら直接連絡してもらうよ」

 スバルさんが今日指揮しているのはセインさん、オットーさん、ディエチさん、ディードさんだ。
 本部に残っているのはチンクさんが指揮しているノーヴェさん、ウェンディさん。
 メンバーは流動的だけれど、基本的には二つの小隊に分けられて行動する事が多い。ただし、指揮を執るのはスバルさんかチンクさんにだいたい固定されている。
 この遊撃部隊は書類上、元々機動六課として設立されていたものの名称を変えて復活させたことになっているらしい。
 名称を変えた理由はわかる。なにしろ、部隊主要メンバーのほとんどが、かつての六課の敵だったのだ。名前がそのままではやりづらいだろう。
 もっとも、僕自身はフォワードではないのだ。そのうえ、魔導師でも戦闘機人でもない。ただの技術者だ。もしかすると、親の七光りなのかもしれない。
 結局のところ、ちょっとばかり有能なのでここに居場所を提供されているだけなのだ。
 だから、隊長の期待には応えなきゃならない。
 そして、僕の望みのためにも。

404 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:57:02 ID:9rrjLABj
        5


「ジュニア、まだやってるんスか」

 その夜、ラボにこもっている僕のところへ、ウェンディが姿を見せた。
 夕食は普通に食堂で摂ったはずだから、食事の誘いではない。
 そう考えて時計を見ると、夕食を終えてからかなりの時間が過ぎていた。

「そろそろ寝る時間ッスよ」
「うん。おやすみ、ウェンディさん」
「いつものことだけど、呼び捨てでいいッスよ。それより、自分が寝る時間ッスよ。あたしはルーお嬢と夜間シフトッスから」
「ウェンディさんこそ、いつまでもルーお嬢なんて呼んでたら駄目だよ。隊長補佐、あるいはアルビーノさんだよ」
「あたしがそういう言葉を使うと、違和感甚だしいッス」
「僕はまだ解析が終わってないんだ。もう少ししてから寝るよ」
「聞いたッスよ。昨日も、別口の解析があるって、セインに同じこと言ってたッスね」
「そうだったかな?」
「隊長は、ジュニアの身体を壊してまで解析させるつもりなんて無いッスよ? あの人は、そういう人ッスから」
「うん。わかってる」
「誰も、ジュニアにそこまでやれなんて言わないッス」
「うん。言われたことはないよ」
「だから、ちゃんと寝るッス」
「これが終わったらね」

 ウェンディはさっぱりした性格に見えて、一度決めたことにはしつこい。
 次の瞬間、僕の身体が浮いていた。
 慌てて見ると、セインさんが僕の身体を抱えている。いつの間にか、足元から現れていたのだろう。

「セイン、そのままベッドまで連れて行くッス」
「あいよ。さ、お姉さんと一緒に行こうか、ジュニア」
「セインさん、何するんですか、離してくださいよ」
「嫌。今夜はセインさんがジュニアと添い寝してあげるよ」
「え、ええ!? 困る!」
「だって一人で放っておいたら寝ないでしょ?」

 確かにその通り。だけど、僕にはやらなきゃならないことがある。セインさんとウェンディさんの気持ちは嬉しいけれど。
 命令するしかないのかな。僕は命令なんてしたくないのに。だけど、僕が一度命令という形を取れば元ナンバーズは従うことになっている。
なぜだかわからないが、スカリエッティの遺伝子とは、そういうものらしい。

「ごめん。だけど、スカリエッティの後裔として命令するよ。セイン、ウェンディ、僕のことは……」
「そこまでだ。部隊長権限で命令する。ジュニア、休息を取れ」
「……隊長?」
「チンク姉?」

 隊長がチンクさんと一緒に、いつの間にかウェンディさんの後ろに立っている。

「こんなことだろうと思ったよ。僕が浅はかだったな。ウェンディ、セイン。ジュニアが素直にお前達の話を聞くと思ったか?」
「そ、それは」
「ジュニア。部隊長の命令なら貴方は素直に聞くのだろう?」

405 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:57:37 ID:9rrjLABj
       6


 チンクさんは痛いところを突いてくる。そうだ、隊長には逆らわない。それが僕の決めごとだ。

「ウェンディ、セイン、ありがとう。気付かなかった僕も悪かった。ジュニアに無理をさせてしまったね」
「部隊長、これくらいは当然ですよ。僕は父の悪名を…」
「やめろ」

 部隊長はきっぱりと言った。

「君は君だ。その能力にかかわらず、君は君以外の何者でもない。生まれた理由や方法が何であれ、君は君だ」
「でも…」
「君は知っているはずだ、僕の生まれを。君が自分の生まれに拘るなら、僕はどうなる? 僕はただの資産家の跡取りの身代わりでいればよかったのか? 」
「それは……」

 理屈では隊長の言う通りだとわかっている。僕は僕なのだ。だけど僕は……

「わかりました。休息を取ります」
「ああ、それがいい。それから……」

 隊長は笑った。

「そうだな。添い寝役を適当に指名するんだな」
「な、な……」

 ウェンディさんが手を挙げた。

「あ、あたしがやるッス」
「お前は夜間シフトだろ。ここはお姉ちゃんに任せろ。ジュニア、ディープダイバーでベッドに沈み込むのは気持ちいいぞぉ」
「二人ともやめろ。ジュニアが嫌がってるではないか。隊長もからかいすぎです」

 チンクさん、困ったような顔で隊長を見上げている。

 ……どうして、フェイトお嬢様に育てられて、そんな下品なことを言うようになれるのですか?
 ……仕方ない。僕の「男」としての師匠はヴァイスさんだからね。クロノさんとユーノさんからは「毒舌」を伝授されたけど。
 ……せめて、ザフィーラを師とするべきでした。
 ……変身魔法で狼になって、君を背負えと?
 ……私はヴィヴィオお嬢さまではありません!
 ……わかってる。今じゃ君よりヴィヴィの方が大きいからね。

 ますます困り顔になるチンクさんに心の中で礼を言いながら、僕は部屋に戻ろうとした。

「あ、ジュニア」

 廊下に出たところにはディエチさん。三日前のスターライトブレイカー試射のダメージもとうに癒えている。

「これから、寝るの?」
「はい、これから寝て、明日は早起きしてラボに戻ってきます」
「身体は壊さないようにね。誰もそんなことは望んでいないから。私も、隊長も」

406 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:58:10 ID:9rrjLABj
       7


 ディエチさんは、僕に一番近いと感じてくれている。そして僕はその意見に異論などない。
 ディエチさんは僕の母ではない。だけど、僕にとっては母のような存在だ。
 前にそう言うと、ディエチさんはとても喜んでくれた。

「なのはさんにとっての陛下が、ディエチにとってのジュニアなのかもね」

 ディードさんが、そう教えてくれた。
 だけど僕は知っている。
 ディエチさんが僕を大事にしてくれる理由を。

「そんな風に考えるのは良くない」

 僕がその理由を呟くと、オットーさんはそう言った。

「ディエチがジュニアを気に入っている。その理由だと不満なのか?」

 ノーヴェさんが怒ったように言う。
 その日、食堂でたまたま一緒になったオットーさん、ディードさん、ノーヴェさん、そして僕、のテーブル。

「でも、僕の母親がチンクさんだったら、ノーヴェさんは僕を大事にしてくれるんじゃないですか」
「だからそういう言い方はやめろって」

 ノーヴェさんは座っていた椅子から立ち上がりそうになっている。
 だけど、僕は止まらなかった。

「オットーさんだって、僕がディードさんから生まれていれば違う意見を……」
「やめろって言ってんだろ!」

 僕は止まらなかった。いや、止められなかった。
 視界の隅に映ったのは、食堂の入り口にいるディエチさん。今から食堂に入ろうとしているのだ。
 ……聞かれる!
 それでも、僕は止められなかった。

「僕は結局……」
「ふざけろよっ!」

 ノーヴェさんの拳が僕の視界一杯に映った。

「はい、ストップ」

 気がつくと、ノーヴェさんの手首を掴んでいるのはスバルさん。

「ジュニア、そこまでだよ。誰から生まれるとか、そういうのは関係ないから」
「スバルさん、これは僕たちの……」
「無関係なんて言ったら怒るよ。ノーヴェもディエチも私の姉妹なんだからね」

407 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:58:44 ID:9rrjLABj
      8


 そう言われると、僕は何も言えない。
 ゲンヤ・ナカジマとスバルさん、ギンガさん。そしてナカジマ家の娘になっているチンクさんとウェンディさん。
 血の繋がりよりも濃い絆がある、という証明を体現しているような人たちなのだから。

「さ、ご飯ご飯。今日もお腹減ったよ」

 あら、と気が抜ける。なんだろう、このタイミングの妙は。
 そうだ、スバルさんは、こういう人なのだ。僕たちの険悪になりかけた空気は一瞬で雲散霧消していた。ノーヴェさんがあきれかえった表情でスバルさんを眺めている。
 こういう人徳というか、雰囲気を醸し出せるISか魔法はないものだろうか。僕は、それが痛切に欲しいと思った。
 だけど、それは無い物ねだり。
 それを思い出しながら、僕はもう一度ディエチさんにお休みを言う。

「お休みなさい、ディエチさん」
「うん。お休み、ジュニア」



 僕が眠っていたのは数十分程だけだった。
 けたたましい警報で目覚めた僕は、枕元に置いてあったデバイスを抱え、部屋を出た。

「グンツェグ=ローヴェン、セットアップ」

 父の使っていたデバイスであるグンツェグに、僕なりの改良を加えたストレージデバイス。
ちなみに、「ローヴェン」は古代ベルカでは「ジュニア」と類似の意味を持っている。
 僕が二世ならば、デバイスも二世というわけだ。
 僕の両腕が励起したデバイスによって覆われる。
 このデバイスの特徴は攻撃能力ではない。防御と肉体強化フィールド形成に特化しているのが持ち味だ。

「ジュニア、下がっていて」

 ラボに向かう通路を走っていると、いつの間にかウェンディとセインが僕の両脇にいた。

「……チンクさんの命ですか?」
「あたしらの意志ッス。そんなことより、前線はあたしらの役目ッス。ジュニアは下がって」
「ラボに行きたいんだ。解析中の物が狙われているかもしれないからね」
「わかったっス。その代わり、あたしとセインが一緒ッスよ?」
「心強いよ」

 そしてラボに続く通路を曲がった瞬間、

「ビンゴ! あたしの勝ちだ!」

 赤い塊、に見えた物が僕の視界を覆った。
 ウェンディとセインの不審の叫びが聞こえる。
 赤い塊から伸びたハンマー状の物が僕に突きつけられる。
 僕はそれを受け止めるようにして横に流した。

「はいっ!?」

408 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:59:21 ID:9rrjLABj
      9

 改良前のグンツェグでも、フェイトさんのザンバーを受け止めたのだ。僕の手をかけたグンツェグ=ローヴェンなら、受け流せないはずがない。
 たとえそれが、グラーフアイゼンでも。

「なんでヴィータがいるッスか!」
「どういう事だよ!」

 二人の叫びを断ち切るように、高熱が僕の髪を薙いだ。

「詰めが甘いな、ヴィータ。そして、スカリエッティ」

 レヴァンティンを突きつけられた僕は動けなかった。

「シグナム……さん?」
「当代最高の科学者も、戦術眼は持ち合わせていないか。私なら、警護の一人にはディードかチンクを選ぶぞ」

 つまりは、接近戦のエキスパート。それなら、今のシグナムさんの一撃も防げたのだろう。

「それに、セインがいるなら、ディープダイバーで来るべきだったな」

 ヴィータさんがグラーフアイゼンを肩に担ぐ。

「あと、言っとくけどジュニア、あたしが本気だったらデバイスごとおめえの両腕吹っ飛んでるからな」
「フェイトさんのザンバーなら防げるんですよ!」
「あいつのは剣、あたしのは槌だ。破壊力はこっちが上なんだからな」

 僕がさらに言いかけると、ラボから人が出てきた。

「はいはい、それまで。エリオ、いまいち訓練が足りへんみたいやね。ジュニアを捕まえられるんは大きいよ?」
「ヴォルケンリッターが別格すぎるんです」

 隊長が姿を見せた。予想通りというか何というか、隊長と一緒にいるのははやてさん。

「そもそも、はやてさんはこちらの手の内を全部知っているじゃありませんか。だいたい、ジュニアがスカリエッティの子供だって事自体、秘密なのに」
「言い訳は男らしゅないで」
「はやてさん!」

 スバルさんの声。それに合わせたかのようにあちこちから隊員たち、そしてザフィーラさん、シャマルさん、アギトさん、リインさんがやってくる。

「今の、はやてさんの仕業ですか?」
「仕業て、人聞き悪いなぁ、もしかの時の突発訓練や」
「ちなみに結果は、ジュニアさんが捕まった時点で失格ですよ?」

 リインさんは容赦ない。

「あーあー。こんなあっさり終わるとはなぁ……。ナンバーズ、弱くなってねぇか? なあ、ルールー」
「そんなことないよ、アギト」

409 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 00:59:55 ID:9rrjLABj
            10

 隊長は集まった隊員たちを見渡した。

「有名人だから知っている者は多いだろうが、こちらはあの六課で部隊長をなさっていた八神はやてさんだ」
「エリオ?」

 はやてさんの咎める視線に、一瞬隊長は首を傾げ、スバルさんに肘でこづかれてようやくうなずいた。

「あ、失礼。昔の癖で……。えー、はやて・ナカジマさんです」
「スバル、チンク、ディエチ、ノーヴェ、ウェンディ。お母さんやよ」

 スバルさんとノーヴェさんは引きつった笑い。
 チンクさんとディエチさんは苦笑気味に会釈。
 残ったウェンディさんは……

「ママリン♪ おひさ〜♪」

 普通に甘えている。

「ん〜。ウェンディはいっつもええ子やねぇ」

 何しに来たんだ、この人。うん、父さんとナンバーズはこの人たちに負けたんだから、凄い人だっていうのはわかっているけれど。

「さて」

 ひとしきり娘たちをいじくり回した後で、はやてさんは真面目の顔になる。

「なんや、面白いロストロギア見つけたらしいな」

 さすがに情報が早い。
 僕は隊長に許可をもらうと、問題のロストロギアをはやてさんの前に出した。出したと言っても立体写真だ。本物は厳重に保管してある。

「解析結果は?」
「まだです」
「じゃあ、予想は?」
「予想、ですか?」
「……“無限の解析者”の予想や。二流の解析よりはよっぽど信頼できるやろ?」
「わかりました」

 僕は予想を告げた。
 隊長の、そしてはやてさんの表情の変化がわかる。
 それが、今回の事件の始まりだった。

 僕は、この遊撃部隊で戦う。
 僕は、敵の戦力を解析する。作戦を、武装を、目的を。
 僕は「無限の解析者(アンリミテッド・アナライザー)」
 戦士ではないけれど、僕は僕の方法で戦う。
 そして、父を取り戻す。
 僕の方法で世界を守り、僕の守った世界で、父を迎えるために。
 父にこの世界の価値を伝えるために。
 僕が守ったこの世界の価値を認めさせるために。
 父さん、この世界には守る価値があるんです。
 たとえ貴方に届かなくても、僕は貴方に向かって叫び続ける。この世界の価値を。

 僕の父の名は、ジェイル・スカリエッティ。


410 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 01:00:30 ID:9rrjLABj
    11


  次回予告

オットー「旧姓八神はやて。かつて六課を率いて僕たちを捕まえた人物」
ディード「ドクターの野望を阻止した、ミッドチルダの英雄。はたして、彼女が遊撃部隊を訪れた目的は……」
オ「僕は、はやてさんの連れてきた騎士に興味がある」
デ「そうなの? オットー」
オ「あの人は、僕を力強く縛り付けてくれたから」
デ「なにそれ。何があったの、ねえ、オットー」
オ「次回、魔法少女リリカルなのはIrregularS第二話『オットーの呟き、ディードの溜息』 僕たちは進む IRREGULARS ASSEMBLE」
デ「ねえ、縛られたの?」
 

411 名前:野狗 ◆gaqfQ/QUaU :2008/10/19(日) 01:01:11 ID:9rrjLABj
お粗末様でした。

続きは早いとこ。
一応、全話の粗筋だけはできてますので。

412 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 01:44:38 ID:evRfdKeK
>>411
おお、ものすごく続きが気になる物語ですね。
ジュニアの母親が気になるところです。GJ。

ところで、ルーテシアのファミリーネームはアル「ピ」ーノでは?

413 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 01:57:39 ID:bK5AyQ+i
>>411
GJっす。


414 名前:B・A:2008/10/19(日) 02:37:31 ID:YIKNN6nR
>>411
GJです。
「何のために」と違ってエリオの嫁は正式にキャロなんですね。
「あ、私はエリオの現地妻だから」 で「私は○○の内縁の妻」と言ってのけた小太刀使いの奥さんを思い出したのはここだけの秘密です。
ジュニアがこの先どんなことをするのか。後オットーがザフィにどんなアプローチすうのか楽しみです。


でもって、こっちも投下して大丈夫ですか?

415 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 02:47:15 ID:0hKb1Saj
投下していいと問うか?
もちろんイエスだ!

416 名前:B・A:2008/10/19(日) 02:49:41 ID:YIKNN6nR
ならば投下せざるを得ない(某格ゲー風)。

触手でエロいのいきます。


注意事項
・久しぶりに「JS通販」
・時間軸は二期終了後、主人公はフェイトです
・もちろんエロです、ハードです
・触手あり、肛姦だってあり
・触手布団なるものを思いつきました
・タイトルは「風邪を引いたら安静に」
・「JS通販」とは、あの天才が科学者が有り余る才能を注ぎ込んで造り上げた
  無駄に高性能な製品を時間軸や因果律すら飛び越えて格安でお客様にお届けする「ご家庭の味方」です

417 名前:風邪を引いたら安静に@:2008/10/19(日) 02:50:25 ID:YIKNN6nR
「くしゅん!」

可愛らしいくしゃみが室内に響き、フェイトは真っ赤な鼻をぐずぐずとすすりながら枕もとのティッシュ箱に手を伸ばした。

「37℃・・・・・・・だいぶ下がったわね」

体温計の目盛りを見て、リンディは言った。
季節の変わり目のせいか、はたまた学校と管理局の二足のわらじが祟ったのか、フェイトは風邪を引いてしまったのだ。
そのため、今日は学校も休んで自宅で養生しているのである。

「今日1日、ゆっくりしていれば明日には元気になると思うわ」

「うん・・・・・心配かけてごめんなさい、母さん」

「なに言っているの、家族に気遣いは無用よ」

そう言って、リンディはフェイトの額を小突く。

「あら・・・・・このお布団、前はいつ洗ったかしら?」

フェイトが被っている布団の汚れを見て、リンディは首を傾げる。シーツの黄ばみ具合からすると、かなり長い間洗っていないように思える。

「取りかえるから、ちょっと待っていてね」

「え、別に・・・・・」

気にしなくても良いと言うよりも先に、リンディは部屋を飛び出してしまう。そして、程なくして真新しい布団を担いで戻って来た。

「この前、通販で買ったものなんだけど、これを使って。今日の内にそっちは洗濯しておくから」

「は、はい・・・・ありがとう、ございます」

「良いのよ、お礼なんて。それじゃ、ちょっと用事で出かけなきゃいけないから、何かあったら電話してね」

「はい」

はにかむフェイトの頭を優しく撫でると、リンディは汚れている布団を担いで部屋を後にした。
1人残されたフェイトは、することがなくて何となくリンディが持ってきた新しい布団に目をやった。
意匠はさっきまで被っていたのと似ているが、全体的な手触りは滑らかでシルクのように艶々している。
クッションもたくさん詰まっていてとても温かそうだ。端っこの方には、社名のロゴらしき「JS」という2文字のアルファベットが描かれている。

「10時か・・・・・・・ちょっとだけ、お昼寝しようかな」

学校を休んでいるということもあって、何だかいけないことをしているかのような気分だった。
だが、そんな風にドキドキしていたのも布団に入ってしばらくの間だけで、すぐに普段の疲れが出たのかフェイトは夢の世界へと旅立っていった。





どれくらい眠っていたのだろうか。
不意に違和感を覚えたフェイトは、重い瞼を持ち上げて染み一つない天井を胡乱気に見上げる。
何だか体中がこそばゆい。まるで、大勢の人たちに全身を撫で回されているかのようだ。もちろん、周りを見回しても誰もいない。
それに、布団の中で何かが蠢いている気配がする。あんまり想像したくないが、ネズミでも潜り込んでいるのかもしれない。


418 名前:風邪を引いたら安静にA:2008/10/19(日) 02:51:54 ID:YIKNN6nR
「もう・・・・・気持ち良く眠っていたのに・・・・・・・」

頬を膨らませながら、フェイトは布団の中を覗き込んだ。
途端に、彼女は絶句して目を見開いた。
触手だ。
布団の裏側に、大量の触手が蠢いている。いや、布団から触手が生えていると言った方が正しい。
とにかく、たくさんの触手がまるで蛇みたいに自分の体に纏わりついているのだ。

「ひやぁ・・・・・・」

恐怖のあまり、声を張り上げそうになったフェイトの口に無数の触手が殺到する。
悲鳴など上げさせないと、彼らは無言で訴えていた。
ならばと布団を引き剥がそうとしたが、両腕もいつのまにか触手に拘束されていた。しかも布団自体がAMFを展開しており、念話すら飛ばすことができない。

(そんな・・・・・・誰かぁっ!!)

心の中で叫ぶが、その願いが届くことはない。
そんなフェイトの心情をあざ笑うように、触手達はヌメヌメと怪しい液体を滲ませながら全身を這い回っている。
お気に入りのパジャマの下に潜り込んだ触手は僅かに張りのある乳房の根元から乳首まで、螺旋階段のようにとぐろを巻き、
ブラシのように極細の触手がわき腹やうなじなどの敏感な部分が擦り上げられる度に嫌悪感が込み上げてきた。
怖かった。
まるで巨大な怪物に食べられてしまったかのような恐怖。
この触手達は怪物の舌であり、分泌されている液体は唾液だ。自分は今、怪物の口の中で咀嚼されているのである。

(ううぅ・・・・あぁ・・・・な、なに、この感じ・・・・・・・・・)

全身を愛撫される感覚に、フェイトは僅かながらの違和感を覚えた。
体の芯がジンと熱くなるような感覚。凄く開放的なのに、何だかとても切ない気持ちが込み上げて来ている。

(私・・・喜んでいる? 触手に苛められて・・・・・よろこ・・・ああぁっ!!」

口を塞いでいた触手が一斉に大量の液体を放出し、フェイトの思考は途切れてしまった。
強制的に流し込まれる熱い液体は何の抵抗もなく胃の中を満たしていき、海に溺れてしまったかのようにフェイトは目を白黒させる。
同時に、さっきまで感じていた胸の奥が切ない感じがどんどん強くなっていった。

(ああ・・あ・あ・あ・あ・・・ちが、違う・・・・こんなの・・・・こんなの、全然・・・・・・・・)

触手の愛撫が段々と激しさを増していく。
先ほど飲まされた液体のせいなのか、頭の中がボーっとしていて思考も定まらなくなりつつあった。
それでも、僅かに残った理性を総動員させて逃げ出そうともがくが、もがけばもがくほど触手達は活発に活動していき、布団自体の圧迫感も強くなっていく。
体全体を布団が絞り上げているのだ。それにより、触手達の動きがよりハッキリと感じ取れるようになっていく。

(ひやぁ・あ・・・・潰れる・・・・私、潰れちゃう・・・・・・・・)

触手の1本が、器用にフェイトの履いているズボンを脱がし、可愛らしいショーツを剥いで幼い秘唇を露にする。
本能的に、フェイトは自分が触手に犯される姿を想像して身を小さくさせた。だが、触手が取ったのは予想外にもその下できつく口を閉じている菊門であった。
先端がドリルのようにうねった1本が、潤滑油代わりの粘液を滲ませながらその小さな穴を強引に抉じ開けてきたのである。

(あぁぁっ・・あ・あ、お尻・・・・お尻のあああなななあぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!!)

排泄にしか用いられたことのない穴を、野太い触手がグイグイと進軍していく。
逃れようにも身動きは取れず、声を出すこともできない。それどころか、勃起した乳首の周りに切ない感じがわだかまり、無性に体中を手で擦りたい衝動に駆られた。
自分が自分でなくなっていくかのようだった。
逃げなければいけないと理解している。それでも、体は触手が与えてくれる快楽に少しずつ順応を始めているのだ。
秘唇からは滲み出た愛液が垂れ始めており、色白の肌は興奮で桃色を帯び始めている。口の中を蹂躙する触手はには無意識の内に舌を絡めており、
流し込まれる液体をごくごくと嚥下している自分がいることに何故か疑問が湧かなかった。
その時、不意に頭をもたげたフェイトの目に携帯電話が映った。そういえば、起き上がらずとも手が届くようにと枕もとに置いていたのだ。


419 名前:風邪を引いたら安静にB:2008/10/19(日) 02:53:26 ID:YIKNN6nR
(で、電話・・・・・・そうだ、電話・・・・母さんに電話すれば・・・・・・・)

助けてもらえるかもしれない。
こんな状態では電話はできないが、メールならば打てる。幸いにも携帯電話は手首を回せば何とか届く位置にあった。
少し手首を痛めるかもしれないが、この際些末な問題だ。

(もうちょっと・・・・・もう、ちょっと・・・・・・・)

小指がストラップに触れる。後もう少しだけ、腕を伸ばせればそのままこっちに引っ張ることができる。
そう思った刹那、直腸を掘り進んでいた触手が、もの凄い勢いで吸引を開始した。

(がはぁっ・・ああぁぁっ!? す、吸われている・・・・・う○ち吸われているっ!!!)

腸内に溜まった排泄物が強制的に吸い出され、焼けるような感覚が腸壁全体に伝わった。
その衝撃で、子指にかけていた携帯電話のストラップが遠くに弾かれてしまう。

(あぁぁっ・・・・・)

叫んだが、遅かった。
携帯電話は絶対に手が届かない所に行ってしまい、最早拘束された自分ではどうすることもできない。
そして、涙を流している間にも腸内洗浄はどんどん進められていく。

(ひやぁぁ・・・ああぁぁ・・・ああ・・・お腹・・・・・お腹がめくれ・・・・めくれちゃ・・・・あななあぁぁぁっ・・・・・)

口の中に粘液を注がれ、肛門の触手が排泄物を吸い出す。それはまるで、1個の循環器だった。
フェイトは注がれて吸い出される感覚だけで絶頂に達してしまい、股間からはチロチロと黄色い液体が漏れ出ている。
そこにあったのは開放感だった。
排泄をした時に訪れるあの軽やかな感覚が、何倍にも増幅されて込み上げてきたのだ。

(ああは・・・ああははは・・・・き、気持ち良い・・・・・よ・・・・・・・)

全身から力が抜け、フェイトはぐったりと四肢を投げ出した。すると、排泄物を吸い出した触手が直腸を抜け出て、代わりに別の触手が菊門にあてがわれる。
今度の触手は先端がブラシ状になっており、極細の毛が腸壁を擦り上げる様になっている。空っぽになったフェイトの腸内を、隅々まで綺麗にしようというのだ。

(うあぁ・・あ・あ・・・・お腹・・・・・今度は擦られ・・・・擦れて・・・ああぁぁぁっ・・・ぐうううあぁぁぁぁっ!!!)

無造作なブラシ触手の一撃が腸液をこそぎ取ると、フェイトの脳内でスパークが起きる。
塞がれた口からくぐもった悲鳴が漏れ、触手と布団に圧迫されているはずの体が軽くなっていく。
苦しいはずなのに、歓喜に打ちひしがれていることは明白だった。
直腸を嬲られる。ただそれだけでフェイトは快楽を貪れるようになったのだ。
もっと苛めて欲しいとフェイトは願った。
そのたくさんの触手で、全身の穴を穿り返して欲しいと目で訴えた。
その思いに応えるように、触手達は次々と行き着いた穴に潜り込んでいく。
誰も受け入れたことのない膣にはイボだらけの団子触手が入り込み、その上の尿道には極細のブラシ触手が押し入って尿道内を洗浄していく。
口を塞ぐ触手達も嬉しそうに震えながら粘液を放出し、あぶれた者達は耳や鼻の穴にまで注ぎ込んでくる。
手や足も指の間1つ1つを丹念に擦り上げられ、脇や膝の裏にも触手が絡まっていた。最早、触手がいない場所はどこにもない。
フェイトは体中を触手に巻かれ、未体験の快楽に考えることすら放棄して悦びを味わった。
そうして、遂にフェイトの意識は途切れてしまった。





風邪を引いたと聞いて見舞いに来てくれたなのは達を前にして、フェイトは恥ずかしそうに頬を染めながら布団で口元を隠した。

420 名前:風邪を引いたら安静にC:2008/10/19(日) 02:54:03 ID:YIKNN6nR
「元気そうで良かった。先生からお休みって聞いた時はびっくりしちゃった」

「フェイトちゃん、一生懸命やから無理が祟ったんやろうね」

「心配かけてごめんね、なのは、はやて」

「ううん、そんなことによ」

「友達やん、気にすることないよ」

そう言って、なのはとはやては笑う。釣られて、こちらも笑おうとした瞬間、フェイトは下腹部を引っ張られるような感覚に表情を歪ませて息を飲んだ。

「フェイトちゃん?」

「どないしたん、顔が真っ赤やで」

「う、うん・・・・・ちょっと、疲れちゃったのかな?」

「それはあかんなぁ。なのはちゃん、そろそろお暇しようか」

「そうだね。フェイトちゃん、また来るね」

「うん、また・・・・・」

こちらの体調を気遣い、2人は持参したフェイトの分のノートの写しを机の上に置いて退室する。
2人の足音が離れたのを確認すると、フェイトは張り詰めていた緊張を解いて全身から力を抜いた。

「もう・・・・・急に来るからびっくりしちゃった」

布団をめくると、一糸纏わぬ美しい裸体がそこにあった。汗だくのその裸体には無数の触手達が蠢いており、
肛門に潜り込んだ触手は黙々と腸内に溜まった排泄物を吸い出している。なのは達が訪れていた時に、運悪く作動してしまったようだ。
まったく、こちらの事情などお構いなしだ。

「うん、もう行ったから、苛めて良いよ・・・・・・う○ちいっぱい食べて良いから、いっぱいお腹の中ごしごししてぇ・・・・・・・」

うっとりとした表情でフェイトは呟く。
だらしのないその笑顔には、普段の凛とした佇まいはどこにも見られなかった。

                                                                        おわり












421 名前:風邪を引いたら安静にD:2008/10/19(日) 02:54:35 ID:YIKNN6nR
おまけ






〜CM〜





『触手布団』

JS通販が新たに開発した介護用布団。
布団内部に取り付けた触手が要介護者の要求を汲み取り、甲斐甲斐しくお世話をしてくれます。
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422 名前:B・A:2008/10/19(日) 02:55:31 ID:YIKNN6nR
以上です。
最近思うんだ。いっぺん、脳を調べた方が良いんじゃないのかと。
だって触手風呂と二者択一だったんです。基本的に煮詰まるとこんなのがいっぱい思いつく。
触手風呂はさすがにイメージできないから書けそうにないや。


423 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 03:38:17 ID:2Yxn+qnH
布団めくったら触手がうごめいているって
ビジュアル的には気持ち悪いなw

けどGJ

424 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 04:18:42 ID:ss6rtXap
乙。
どうあってもフェイトは尻かw

425 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 07:50:41 ID:m4ViFWhj
>>372
GJです。詞ツツリは相変わらず描写が丁寧で読みやすいです。

>>391
GJです。召喚蟲って何でもやるんだな〜、おかみさんガリューが報われる日が来るのか!?

>>411
GJ!!アルハザードの遺児がまた主人公とは。続きがものすごく気になるところです。

>>423
そんな健康器具あるのかよwというツッコミは野暮ですね。GJでした。尻だけじゃなく口も見れるとはB・A氏の良SS。

そして最後に
>>355
孤高の職人へ。本編はもう見てみましたか?
ラルフもリリーも何モンなのか?三段論法でいくとS級の臭いがしますが・・・
名も無き島といい、ものすごく気になります。続きが楽しみです。

426 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 12:14:08 ID:4GZssIiu
職人を呼び捨てすんなよw

427 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 15:08:03 ID:gM9UZy/r
>>391
人間的には成功編を期待してしまうものですよ
とうとう寝とり成功をして、膣出しをさせつつ、自慢のアナルを利用して快楽に落としていく…
キャロにばれた時には情で説得し、3P。
そして二人ともエリオの赤ちゃん産んだら完璧

428 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 15:28:42 ID:YIKNN6nR
>>427
こんな関係続けてちゃいけないって悩むエリオの前に1匹の蟲がやってくるわけか。
ガリューの旦那「お祖母ちゃんが言っていた。二兎を追う者二兎とも取れ」と。

429 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 18:00:17 ID:gM9UZy/r
>>427
ありがとう。もしルーが妊娠する前に浮気してるという事で罪悪感を感じ始めたら、説得する役はガリューの旦那が一番だな
「自然界の昆虫は、強く魅力的なオスなら多くのメスと契りを結ぶ。
どちらか選ばれなかった方が悲しい思いをするこの状況で、お前も漢なら、それぐらいやらなくてどうする!」と説得するわけですな。

世間一般に公表すれば冷たい目で見られるので、ルーテシアとは正式に婚約せず、仲間内だけで婚約をすれば良いかと
その際に、なのはさんの説得はエリオの頑張りにかかってるという事で

そんなわけで(?)サイヒ氏には期待だけでもさせて頂きます。

430 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 18:36:31 ID:49hSrR2b
>>391
GJ!!
体をガリューに慰めてもらいつつも、純血だけは守りぬくルー子にすごくハアハアしました。
是非エリオとくっついてエリーの弟か妹を産んで欲しい。
ただルー子もキリューも難しい恋してるなとしみじみと思います。
でも重婚が何件も起こってしまえば問題がなくなるかもしれん
エリオ→キャロ、ルー子と結婚
ロウ→クロード、キリューと結婚
クロード→ユーナ、ロウと結婚 完璧だ!

それと>>382の下から14行目。「エリオとキャロとの友情関係〜」とありますが
流れ的に「ルーテシアとキャロとの友情関係〜」との間違いでは?

>>411
GJ!!
ジュニアは敵になるのか、それとも味方のままでいるのか気になるところです。
何かしでかすのは間違いなさそうですが

>>422
GJ!
尻を責められて堕ちるのはもうフェイトの運命と言ってよいほどですな。
そして触手で堕ちるのもまたフェイトの宿命



431 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 19:25:12 ID:lFtkJRqM
>>428
ガリューの旦那:CV水嶋ヒロかw

432 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 19:48:30 ID:/rnSQtih
唐突だが、クロノ浮気モノ以外にカリムのエロSSってあったっけ?
昨日とらの○なでカリムもの結局買いそびれた反動だが。

433 名前:サイヒ:2008/10/19(日) 19:51:25 ID:TPH3dZgA
>>394
指摘サンクスです。
保管庫にあるとおり「あの日見上げた空へ」が正しいタイトルということで。
タイトルは書き終わってから五秒ぐらいで決めてるんで、どうも忘れやすいです。

>>430
こちらも誤字指摘ありがとうございます。
確かにそこの「エリオ」は「ルーテシア」の間違いでした。

>保管庫司書の皆様
ということで、>>430氏がおっしゃった点を保管時に修正お願いします。


しかし前に書くと予告した時といい今回といい、エリルー派多いですねw
まあ、エロは無いけどルー子がエリオの嫁やってる話は、全く別の時空で考えちゃいますが。

434 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/19(日) 21:16:46 ID:49hSrR2b
>>433
お役に立てたようで何よりです。
ルーエリ時空もすごく期待しております。

435 名前:ザ・シガー:2008/10/20(月) 00:38:32 ID:1g3SSaaM
誰もいない投下するなら今の内。

っつう事で投下いきます。
フェイトがメイン、陵辱、相手はモブ、救いは無い。
という鬼仕様で参ります。

436 名前:フェイト陵辱祭:2008/10/20(月) 00:39:21 ID:1g3SSaaM
フェイト陵辱祭


「ひぎぃっ! いああぁぁっ!!」


本来ならば澄んだ美しい響きである筈の声が、耳を覆いたくなるような凄まじい絶叫を吐き出した。
その痛々しい声と共に、少女の艶めかしい肢体に大きく硬くゴツゴツとした男根が白い精を吐き出す。
膣穴に挿入されていた肉棒が震えれば、ゴポゴポと音や泡を立てて精液があふれ出した。
既に何度も射精を行われたが為に先ほどまで処女だった筈のそこは、もはや純潔の面影など皆無である。
煮え滾るように熱い精液を吐き出した肉棒が引き抜かれて、やっと少しは休めると思った刹那、その思いを踏み躙るようにまた別のペニスが侵入を行う。


「はぐぅあっ! もう……もう、止めてください……これ以上されたら私……」


肛門を押し広げるものに加えて、また膣を陵辱し始めた肉棒の侵攻に少女は必死に懇願した。
彼女を強姦していた男達はこの願いを聞いて酷く苛立つ。貪られるだけの生贄に自我や願いなど論外だった。


「うるせえよ、このアバズレが! てめえは黙ってチンポ咥えてりゃ良いんだよ、肉穴執務官!」
「いぎぃいっ! ま、まってぇ……おねがぃ……もうやめ」
「前だけじゃななくて、ケツマンコに入れてる俺のチンポも忘れんな」
「あぐぅああっ!!」


膣を抉る男に合わせて、後ろで肛門を嬲っていた男もまた動きを早めて陵辱を強めた。
膣と肛門、二つの穴を凶器のような男根にこれでもかと嬲り犯され、少女は輝く金髪を振り乱して苦痛の喘ぎを漏らす。
その悲鳴を聞いても男達は少しも辱めの手を緩めず、むしろさらに行為を加速させていった。
彼ら二人の後ろでは、早く少女を犯したいと無数の男達が控えている。その数は実に20人以上にも昇る。
陵辱の宴は今、始まったばかりだった。





フェイト・T・ハラオウンがその任務に出たのは違法ロストロギア取引を行っている、とある組織の逮捕の為だった。
優秀な執務官にして最高クラスの戦闘力を持つSランクの魔道師である彼女の実力からすれば、相手は単なるチンピラの集まりである。
本来の彼女ならば、なんの労もなく全員を捕縛できる……筈だった。
だが状況は最悪の方向へと転がる。
一緒に捕縛任務に挑んだ執務官補佐の少女、ティアナが敵の手に落ちたのだ。
JS事件を機に様々世界や組織に流通したAMFフィールドの下で、ティアナは思うように動けず人質のなり、その身柄を盾にされてフェイトは己のデバイスを捨てた……

それが宴の始まりだった。


「あがぁっ! いぎぃいあっ!!」


普段は決して喉から出ないような悲鳴と共に極太の肉棒が膣と肛門を抉る。
快楽など僅か、少女の身体を走るのはほとんど苦痛。
フェイトは処女だった、未だに恋を知らず男の手に汚されてこなかった純潔、それがその日呆気なく散った。
無数の屈強な男達はそんな事などお構い無しに、いや、むしろそれを心底嬉しそうに彼女を強姦する。
初めは破瓜の鮮血で濡れた膣は、もはや泉の如くあふれ出す精液で白く染まっているほどだった。

最初はバリアジャケットで覆われていたフェイトの身体は、今は一糸纏わぬ裸体と成り果てて、その艶めかしいラインを剥き出しにしている。


437 名前:フェイト陵辱祭:2008/10/20(月) 00:40:39 ID:1g3SSaaM
美しい白い肌、豊かに実った乳房、肉付きの良い締まった尻、男を魅了するその全てが今は見ず知らずに荒くれ共の慰みものになっていた。
裸体となったフェイトを屈強な男二人が前後から抱き上げて犯している。
前の男は膣を、後ろの男は肛門を、醜悪で逞しい肉棒で陵辱し尽くす。
濡れているかなど気にもしない、ただ自分達が快楽を感じる為の行為、圧倒的なまでの強姦。
少女は苦痛と恥辱に涙しながらくぐもった声を口から漏らした。


「もう……いやぁ……お願いだから……もう許して」


ポロポロと透明な涙の雫を流して許しを請うその姿はとても可憐で、それでいて酷く嗜虐心をそそるものだった。
正面で彼女のその様子を見た男は、思わず口元にどす黒くいやらしい笑みを浮かべる。
抵抗する術の無いこの少女を自分は好きに出来るのだ、そう考えれば股間の肉槍はさらなる硬度を得て膣を抉り出す。


「別に止めてやっても良いぜ? ただしその時はティアナとか言った、あんたの部下の子に相手してもらうがね」
「そ、そんなぁ……それだけは止めてくださ、ひうっ!」
「それが嫌なら、俺達ともっと遊ぼうぜ」
「いぎぃぃっ! あぐぅああっ!!」


ティアナの名前を出せばフェイトは絶対に拒否などできなかった。
同時に上の内臓まで姦通しそうなくらいに男根に突き上げられてフェイトの言葉は途切れる。
再び始まった苦痛と恥辱の肉辱にいったい何度目になるか分からない悲鳴が上がった。
破瓜を終えたばかりの膣と排泄しか行ってこなかったアナルに容赦なく肉棒を突き立てられているのだ、無理もあるまい。
男達は彼女の上げる絶叫の歌声を聞き、愉快そうに笑みを浮かべた。
天下の管理局執務官をその魔手で汚し、犯し、陵辱する、これが下衆にとって愉快でないわけが無い。

彼女の肢体への辱めはさらに深みへと加速していった。
今まで目の前の男に押し当てられていた豊かな乳房に、後ろの男が手を伸ばす。
ゴツゴツとして大きな手が、マシュマロのように柔らかい胸を乱暴に掴んで指を沈み込ませる。
荒々しい愛撫だったが、それは的確に乳房の先端にある二つの突起も刺激した。


「ひゃぁんっ!!」


元々肌の敏感だったフェイトは、乳首から走った甘い感覚に思わず今までに無い艶めいた声を上げて震える。
前後から彼女を貫いていた男達は、この反応に口元を歪めて笑った。


「おいおい、デカパイ触った途端に良い声で鳴くじゃねえか」
「さっきまで処女だったのによう、こりゃ相当なスキモノだなおい」


ニヤニヤと笑いながら男達が吐く辱めの言葉、フェイトは苦痛に喘ぎながら必死に反論した。
肉体への陵辱だけでも苦痛であるのに、精神まで辱めるような言葉は耐えられない。


「ち、違う!……私……んっ!……そんなのじゃありません……はあぁんっ!」
「んな事ねえだろ? さっきからエロい甘声出してんじゃねえか」
「マンコもキュンキュンと俺のチンポを締めてやがるしよぉ、てめえもそろそろ気持ち良くなってきたんだろ?」
「嫌ぁ……違う……ひゃぁんっ!……そんなのちがうぅ……」


男達は強烈な肉棒の蹂躙を続けながら、蛇が絡みつくようないやらしい愛撫を始める。
男を誘惑する為にあるような大きく美しい乳房をこね回しながら先端の桃色の豆粒を転がし、金色の髪を掻き分けて耳やうなじそして桜色の唇に舌を這わせた。
うなじや耳たぶそして胸の先端から走る甘い快楽にフェイトの脳は明らかに苦痛以外のものを感じていく。


438 名前:フェイト陵辱祭:2008/10/20(月) 00:43:30 ID:1g3SSaaM
産まれて初めてのセックス、その苦痛はいつの間にか悦楽へと変わりつつあった。
何度も何度も煮え滾るように熱い精液を膣と肛門に注ぎ込まれ、いやらしく舐る愛撫を受け、今まで性刺激など慎ましい自慰くらいしか知らなかった彼女の身体は急速に雌(おんな)へとなっているのだ。
男根を飲み込んでいる二つの穴は、収縮を繰り返してニチャニチャと粘着質な音を立て、まるで美味しい美味しいと言っている様に二本の棒を咀嚼する。


「おおっ、こいつぁ良い具合だぜ!」
「美味そうにチンポ喰いやがる良いケツマンコだ!」


前後からフェイトを姦通する男達は自身の肉棒を咥え込む淫穴の感触に、呻くようにそう漏らすと一層動きを激しくした。
屈強な男の腕がしなやかな彼女の肢体を凄まじい力を込めて上下に動かしていく、それはまるで背骨まで砕けそうな衝撃だった。


「ひぎぃいっ!! はひゃあぁぁあんっ!!」


フェイトの悲鳴の中には悲痛な叫びの中に、もう隠しきれない艶やかな色が混じり始めていた。
膣と肛門の粘膜を削り取られそうな勢いで凶器の如く硬い肉棒が行う侵攻。それのもたらす圧迫感と苦痛、そして紛れも無い暴力的なまでの快楽にフェイトはただ喘ぐしかない。

そして灼熱の解放は唐突に訪れた。

膣と肛門から背筋をかけてフェイトの耳にドクンと音が聞こえた気がした。まるで体内に溶けた鉄でも流し込まれて燃え上がるような錯覚すら覚える。
それは、二つの穴を刺し貫いた肉の槍が同時に精を迸らせ射精した熱だった。


「いぎぃああっ!! あううぁぁ……イっちゃったぁ……わらひ……イちゃったぁ……せいえきあつぅい……こ、こんな……おなかやけひゃうぅ」


吐き出された精液のあまりの熱にフェイトは絶叫と共に喘ぎ絶頂に達した。
もはや苦痛と蹂躙の快楽は彼女に被虐の悦びしか与えない。


「くはぁ〜、出した出した、こりゃ妊娠確実だぜ」
「ああ、ケツ穴がばがばにしちまったよ、んでも気持ち良いクソ穴だったぜ。ここはSランク確実だな♪」


フェイトに欲望を吐き出した男達は極上の快楽を与える彼女の身体に酔い痴れてそう漏らす。



439 名前:フェイト陵辱祭:2008/10/20(月) 00:45:02 ID:1g3SSaaM
だが回りの男達は口々に不満そうに文句を吐いた。


「お前ら、良いのは分かったからさっさと変われ!」
「そうだぞ、こっちはもうさっきから待ってんだ」
「おう、悪かったな。んじゃ変わるぜ」


そう言うや、今までフェイトを犯していた男は幾分萎えかけた男根を引き抜くと、彼女の身体を床の上に落とした。
そして、休む間もなく次の陵辱は始まる……


「さあ、待ってました〜、さっそく良い具合にほぐれたマンコにぶち込ませてもらうぜ」
「俺はこのでけえ胸でさせてもらおうか」
「オラ! 口開けて俺のチンポしゃぶれ雌ブタ執務官」


「いやぁ……もう……もうやめてぇ……」


フェイトは薄れ行く意識の中、助けを求めて声を漏らした、だがそれを聞き届けるものはいない。
容赦など欠片も無い蹂躙、雄の欲望の宴、生贄を貪る儀式がフェイトを襲う。
このすぐ後、さらにもう一人の執務官補佐の少女も交え、その日の夜から始まった強姦は翌日の昼まで続いた。


一ヵ月後、とある犯罪結社が人身売買のオークションにて美しい二匹の性奴隷を出品したのは、また別の話……


終幕。

440 名前:ザ・シガー:2008/10/20(月) 00:48:46 ID:1g3SSaaM
純愛もある、ギャグもある、バトルもある、シリアスもある……でも陵辱がないでしょ!
と、俺の中の泣き虫サクラが叫んだので書きました、後悔はしてねえ。

陵辱が好きな全ての朋友(ポンヨウ)に捧ぐ。

441 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 02:17:57 ID:rQjvX7ud
くらいべいびーさくら乙
フェイトさんとティアでレズプレイを強要されたりとか妄想がひろがりんぐ

442 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 05:51:41 ID:jD/hKfjL
>>440
GJ、GJだよ旦那。好物のパターンだ。が、あえて言わせて貰う…足りない…何か足りないぞ。
肉体的にではなく精神的に屈服させられる――抵抗していたおにゃのこが終には快楽に墜ちる。
それこそが陵辱の醍醐味、クライマックス、メインディッシュ、エスの解放!
なんと表現していいか、陥落する部分が淡泊で物足りない感じが。
絶頂してる描写もあるにはあるが、どうも痛がってるシーンの方が印象に残ってまう。
これでは陵辱好きなS野郎のなかでも相当のドSでないと興奮しねぇぞ。
そういう意味では、確かにこりゃ鬼仕様かもしれんが。長文失礼。

443 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 06:56:11 ID:WYYBhim0
久々の凌辱キタ――!!乙
おっとりとして優しく、それでいて芯のしっかりしたフェイトそんに一番似合うのは凌辱ですな


444 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 09:48:12 ID:S2yLaqQw
久々のJS通販きてれぅw
相変わらず獲物はフェイトかw

JS通販でなのはさんがやられたことってあったっけ?

445 名前:B・A:2008/10/20(月) 10:59:07 ID:8sKx2DXd
>>444
ないですね。
なんとなく、リンディさんやエイミィが通販するイメージが先に立っているで。
ちなみにハラオウン家はクロノ以外全滅です。

446 名前:( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/10/20(月) 12:32:27 ID:/1Uhf+mx
 その直前の記憶はハッキリしていない。
 ただ、“飛ばされた”、あるいは“振り落とされた”と表現するような事象に遭遇した事は、ぼんやりと覚えている。
 ────目覚めた時。
 そこは、ありふれてはいるが、見慣れない街の中だった。
 調べていくうちに、そこが親友達と過ごした世界の未来の姿だという事が解った。
 日本によく似た都市文化と、熱帯特有の文化とを併せ持つこの国は、オーブ連合首長国と言った。
 彼女が知るA.D.20世紀末から21世紀初頭にかけてのこの世界には、存在していなかった国家である。
 この時代より60年近く前に世界再構築戦争、それ以前の人間である自分の視点から見れば『第三次世界大戦』と呼ぶべき大規模戦争が起き、世界の国境線は大きく書き直されたのだと言う。
 そのことを調べて回る最中に、自分らしくない、迂闊なミスを犯す。
 この国の通貨を持ち合わせていないことに気付かず、喫茶店であやうく無銭飲食をやらかすところだった。
 たまたま、その場に居合わせた、制服姿のトダカという青年に助けられた。
 服装から創造されるとおり、この国の軍人であり、三佐という階級だった。その階級制も、自分と関わりの深いある組織に酷似していた。
 行くアテのない彼女は、トダカの官舎に居候する事になる。
 思春期を迎えた少女が、独身の青年の家に住み込むのは、いかがなものかとも自分でも思ったが、他にアテがあるわけでもない。
 幸いにして、青年は紳士であり、少女に対し不穏な行動を取る事はなかった。
 こうして、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、11歳は、コズミック・イラ67年のオーブに暮らす事になったのである。
 当初、一時的なものだと思っていた。
 親友や尊敬する義兄がすぐに迎えに来てくれる、そう思っていた。
 ただ、不安な事もあった。
 フェイトは、バルディッシュを失っていた。
 この地に来てから失くしたのか、それとも次元の彼方に飛ばされてしまったのか、それは解らない。
 それを失ったことは、最初のうちは、泣き叫んでしまいそうなほどの不安だった。トダカがいなければ、実際、そうしていただろう。発狂していたかもしれない。
 なんとか自分で心を落ち着かせつつ、迎えを待った。
 だが────
 1ヶ月、半年、1年、2年────それだけの時が流れても、迎えは来なかった。
 親友である少女のことは疑っていなかった。彼女はたぶん、彼女の世界と時間から、できる限り自分を探しているだろう。
 けれど、本来その力を持つ、あの機関はどうだろうか?
 所詮はお役所である。強力なデバイスであるバルディッシュを失い、せいぜい他人とは違う事が出来ます程度の少女に成り下がった自分を、リスクを冒して探し出そうとするだろうか。
 そう、思考が及んだ途端、フェイトの中で、何かが崩れ去った。
 尊敬する義兄、優しかったハラオウンの家族。だが、それも結局はプレシアの作り出した“産物”である自分に対するものでしかなかったのか。
 オーブに来て2度目の季節、13歳の年に、フェイトは迎えを待つことをやめた。
 だが、動き出した運命は、彼女にオーブでの平穏すら与えてはくれなかった。
 Jun・5・C.E.71────
 ザフト・プラントとの戦闘で苦境に立たされた地球連合は、オーブに対しカグヤ島のマスドライバー使用を要求。オーブがこれを突っぱねると、地球連合は軍事力を行使してオーブに侵攻してきた。
 オノゴロ島の市街地に、続々と降り立つ、連合軍の鉄の巨人、人型機動兵器モビルスーツ、ストライクダガー。


447 名前:( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/10/20(月) 12:33:13 ID:/1Uhf+mx
 その足元では、まだ取り残された。市民が逃げ惑っているのだ。
 だが、オーブ軍のM1アストレイは、そんなことはお構いなしに、市街地に降り立つストライクダガーに攻撃を仕掛ける。
「あぶないっ!」
 フェイトは、思わず声を上げていた。
 逸れた粒子ビームが、1組の母子に向かう!
 思わず手をつきだし、デバイスなしで出来る限りの障壁を生み出そうとした。
「えっ!?」
 思わず、手をまじまじと見つめる。魔法が発動しない。
「きゃあぁっ!」
 粒子ビームは間一髪、母子を逸れたが、余波で2人は飛ばされ、転倒する。
「はやく、こっちへ!」
 フェイトは母子に駆け寄り、抱き起こすと、避難船の待つ漁港の方へと促す。
 ────この2ヶ月、どうも調子がおかしかった。
 以前は、バルディッシュがあるときの様には行かないと言っても、簡単な魔法なら発動させることは不可能ではなかった。しかし、4月頃から、それさえできなくなったのである。
 ほとんど唯一、バリアジャケットだけは、少し魔術式を組み替えることによって。発動させる事が出来た。
 フェイトは、トダカの身内ということで市街地でなるたけ逃げ遅れた一般人を探して回っていた。あらかた無人となった事を確認すると、舗装された道路を歩く避難民を追い越すように、その山側の土手の、犬走りをかけて行く。
「!?」
 フェイトの頭の中に、一瞬の電撃のようなショックが走った。
 思わず立ち止まり、空を見上げる。
 そこには、オリーブドラブと黄色に塗られた大砲の化け物、カラミティ、そして……
 それを見た瞬間の、フェイトの感想は、“禍々しい堕天使”。
「あ……あぁあぁぁ……」
 翼を広げた、青と白の怪物────
 カラン。
 立ち尽くしていたフェイトの足元に、何かが転がってきた。
「やだぁ……やなのぉ……」
 上の林道の方から、幼い女の子の声が聞こえてくる。
 そちらを見ると、自分と同年齢程度の少年が、斜面を駆け下りてくるのが、正面に見えた。
 そして、フェイトの足元に転がった、それを拾い上げる。
「あぁ……ごめん」
 少年がそう言いかけたとき。
 その背後に、青と白の翼持つ巨人──フリーダムが、視界一杯に入り込んできた。
「あぶないっ!」
 反射的にだった。
 少年の身体を抱え込み、強引に伏せうずくまらせると、自らの背中を盾にするように、少年を覆う。
 閃光、熱、衝撃、轟音。どれがどれだけどの順に押し寄せたか判別できない。フェイトは、死を覚悟した。
 ゴォォォッ
 フリーダムかカラミティか、どちらかのスラスター音が離れていくのが聞こえる。
「っ……ご、ごめんなさい……っ」
 重そうに動く少年に、フェイトは慌てて立ち上がった。
 少年も立ち上がる。お互い致命傷は負っていない。何とかバリアジャケットはその役目を果たしてくれたようだ。
 一瞬、呆然と仕掛けた表情で、お互い見つめ合ってしまう。
「そうだ、マユ!」


448 名前:( ゚Д゚) ◆kd.2f.1cKc :2008/10/20(月) 12:34:03 ID:/1Uhf+mx
 先に我に返ったのは、少年の方だった。
 少年は慌てて、斜面を登っていく。フェイトもそれに続いた。
 斜面を登りきるとそこはフリーダムの射撃で、無残に抉られ、林道を形成していた木々は、なぎ倒され、燃えていた。そして────
「マユ……父さん……母さん……!!」
 少年がそう呼びかける、変わり果てた3人の人間の姿。両親、マユと言うのは妹だろうか────
 フェイトは空を見上げた。フリーダムとカラミティは、跳梁跋扈するように、まだ戦いを続けている。
 その姿に、青と白の悪魔の姿に、フェイトは胸の奥に、久しく忘れていた感情が、呼び覚まされていくのが解った。
 ────力が欲しい。バルディッシュに変わる新しい力を。
「うわあぁあぁぁぁぁあぁぁっ」
 緋色の瞳を怒りに燃やし、叫ぶ少年──シン・アスカ。
 その姿を見て、フェイトは自分の手を、ぎゅっと握った。
 ────彼のような存在を守る、力が欲しい!


449 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 12:44:51 ID:zjEEkr/y
コピペ乙

450 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 13:19:26 ID:bIyhBhkn
コピペの力を借りねば荒らすことすらできんとは…。
不憫よのぅ…

451 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 13:38:45 ID:yfI3iUir
種死懐かしすぎて噴いた

452 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 14:17:23 ID:Vjbm4NVC
>>391
GJ!!
エリオが全ての責任を負うという重婚エンドで続けて頂かねば!
キリューはまだ相手が結婚していないだけまだマシだw

453 名前:444:2008/10/20(月) 15:28:50 ID:S2yLaqQw
うお、ご本人からレスをいただけるとは光栄ですw

何時の日か、高町家(スクライア家か?w)、
八神家でのJS通販を期待しておりますw

454 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 15:31:11 ID:Zz0ppl3t
皆さん乙です。

1年ぶりに来た私に
最近のオススメを教えてください。
まとめに載ってる作品が良いです。
よろしくお願いします。

455 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 16:41:46 ID:TOGZ0/jU
>>454
理想郷池よ
さもなきゃ自分で保管庫探せよ
なんでスレで聞くかね……

456 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 17:23:32 ID:3ZGaPH9p
>>454氏とは違う者ですが、同じような質問に対して度々出てくる理想郷とは何ですか?
まだ新参なのでわからないのですが。

457 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 17:27:52 ID:iADSq2O8
>>454
そんなこと聞くなんて本当にここの元住人か?
つか、好きなジャンルくらい言えと……ここの職人たち渾身の最低SS(ほめ言葉)読ますぞw

>>456
理想郷…SS投稿・検索サイトarcadiaの俗称。

458 名前:456:2008/10/20(月) 18:14:22 ID:3ZGaPH9p
>>457
なるほど、検索サイトですか。
確かに理想郷だ。ありがとうございます。

459 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 21:51:22 ID:FoFr5p6M
>>440
シガー氏GJでした!!フェイトやっぱ陵辱キャラが似合いますね(?)

チラ裏ですが、ほのぼの非エロしか書けない自分でも
投下できるのは少ないので、こういうカオスなスレは本当にありがたいです。


460 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/20(月) 23:56:13 ID:GMnl18Yz
>>446-448
むぅ、コピペだったのかこれ。
…出典はクロススレあたり? それとも理想郷?

461 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 00:42:32 ID:Mk4xK9C0
どう考えてもガンダムクロスオーバーまとめからだろ

462 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:24:45 ID:3dSLjv2c
取り敢えずリクエスト>>308を書いてみました。
若干の相違点はありますが。

以下注意
・スカトロ要素メインです
・ユーノ×なのは
・キャラが崩壊します


では、『サディスティックユーノ』どうぞ

463 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:26:01 ID:3dSLjv2c
『え…と、ユーノ君』
『なに?』
目の前でいそいそとテーブルにあらゆるアダルトな器具を並べていく恋人になのはは聞いた。
『私、どうして縛られてるの?』
『今日はそういうプレイがしたいから』
ユーノはお得意のバインドでなのはを縛り上げニヤニヤしている。
M字に脚を開かれ、薄いピンクのパンツが丸見えである。
とは言っても教導隊の制服は着ていないためブラとパンツしかつけていない。
無論なのはに傷を付けないように加減してある。
『さぁて……まずはどうしようかな』
『ユーノ君…怖いよ……』
昼間は鬼の教導官、白い悪魔とまで言われているなのはもこの時間のユーノにだけは勝てなかった。
今まで何度も何度もユーノを負かそうとコッソリとリンディやエイミィ、はやてやフェイトに男をイカせる方法を聞き出そうとしてきた。
しかし、誰もが口を揃えて言うのは、
『白目剥くまでイカされて記憶がない』
という台詞のみ。
取り敢えずこの淫乱共の頭の中を一回覗きたいと思った。
そして、いざベッドインするとユーノは最初からリミットブレイク、ブラスター4。
結局一晩中体を蹂躙されて、白目剥くまでイカされる。
正直、認めたくなかった。
あの淫乱共と同じラインにいる自分が。
しかし、そんなことを考えるうちにユーノはプレイ内容を決め、なのはに迫る。
『じゃあ、脱ごうか』
『ふぇ!?』
バインドをうまく操作しながらブラとパンツを素早い手つきで脱がされる。
縛った状態での服の着脱など慣れていると言わんばかりのスピードだ。
しかし、ユーノはなのはに恥ずかしがる余裕など与えない。
『ちょ……ユーノ君、いきなり…あ…ぁ!』
手早く用意していたローターをぷくりと勃った乳首とクリの三点にテープで張り付けていく。
何か薬品を塗っているのか、妙にぬるぬるしている。
『ふふふ……』
『ユーノ君……』
目の前で妖しく笑うユーノに不気味さを感じる。
すると、なぜだかローターを張り付けられた三点が疼きだしてくる。
だんだんと疼きは全身に広がっていく。
『あ……ぁ…ん』
『効いてきたね……クロノがくれたんだよ、強力な媚薬を』
ロータリーにたっぷり塗りたくった媚薬がなのはの体を蝕む。


464 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:27:29 ID:3dSLjv2c
ユーノはローターのリモコンを取り出す。
『すごく敏感になってるでしょ?……どうなると思う?』
『いや……だめ…今されたら』
簡単にイッてしまう。
必死に懇願するなのは。
しかし、ユーノはその表情を見て口元をつり上げる。
ユーノのサディスティックな心が訴えた。
スイッチを入れろ。
『んあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』
情け容赦なくスイッチを一気にMAXに上げる。
ビィィィィと高速振動するローターがなのはの全身に言い様のない快楽を与える。
媚薬が体に回りきりなのははもはや指一本でイッてしまうほど敏感になっていた。
プシャァァと勢いよく放尿し、体を痙攣させる。
効き目は予想以上だった。
『凄い凄い……流石クロノの薬だ…』
『ひぁぁぁぁ!!やらっ、やらぁぁぁ!!また出ちゃうぅぅぅぅぅ!!!』
尿を撒き散らしながらガクガクと震えるなのは。
ユーノはローターを外してなのはを少し休ませる。
『どうだった?』
『うぁ……すごい…』
今までで一番の快感になのはは浸っていた。
あのなのはがなりふり構わずにイキ狂った様は壮絶なものだった。
ユーノは再びニヤニヤと笑う。
『うん、すごくイッてたね……バッチリ映ってたよ』
『え………』
ユーノはなのはの正面を指差す。
そこにはしっかり防水加工されたビデオカメラがジーとなのはにレンズを向けていた。
全て録画済み。
ユーノから言われ、急に恥ずかしさが込み上げる。
『いや……そんな…やだ』
『派手におしっこ飛ばしてるとこ……録画したから』
『やぁ…言わないで』
拒否してもレンズはなのはに向いたままだ。
ユーノはなのはの秘部に指を這わせる。
『すごいね、見られてこんなに濡れてる』
『え……いや…!』
『なのは……変態なんだね』
『違う…違う!』
ユーノからの言葉責め。
変態と言われ、ユーノを拒む。
しかし、体はユーノを待望む。
受け入れようとする。
カメラは容赦なくなのはを映し続ける。
『おしっこを撮ったから……次は分かるよね』
『え?』
ユーノは狂喜に満ちた目を向ける。
なのはは言われようのない恐怖に襲われた。
ユーノはポケットから浣腸を三つ取り出す。
『さ、全部出そうか』
『いや!出ない、出ないから!!』


465 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:28:36 ID:3dSLjv2c
全力で拒む。
しかし、バインドで縛られているため抵抗などできない。
ユーノは一つ目の浣腸をなのはのアナルに差し入れる。
『ひっ……』
『我慢出来るかな?』
ぷちゅ…とゆっくり薬液を流し込む。
腸の中を逆流していく浣腸の感触が気持ち悪い。
しかし、未だに媚薬が抜けない体はそれすらなのはに快感を与える。
ギュッと押し込み一つ目を抜き去る。
途端に便意に襲われたが、グッと堪える。
『はぁ…く…ぅ』
『一つ目はクリア……次だよ』
手早く二つ目を押し込む。
再び体を駆け巡る逆流の快感になのはは痙攣しながら耐える。
一つ目はゆっくりと流し込んだが、二つ目は違う。
一気に押し込み、抜き去る。
グルグルと腹が鳴る。
『うぁぁ…だめぇ』
『ほらほら、我慢……三つ目だ』
そして三つ目。
これをアナルに差し入れる。
しかし、薬液は押し出さない。
『あ……なん…で』
『気持ちよかった?』
ユーノは耳元で囁く。
『浣腸されて感じたでしょ?正直に言って』
『そん…な……こと』
なのはが顔を背ける。
確かに感じていた、気持ちよかった。
しかし言ってしまえばユーノの思う壺だ。
『正直に言わないと……浣腸してあげないよ?』
『……っ』
言えない、けど気持ちいい。
なのははうまく回らない思考で必死に理性を働かせる。
しかしユーノはなのはの腹を擦り、誘惑する。
『ほら……お腹のなかいっぱいにしたいんでしょ?ギュッて押し込んだら…気持ちいいよね?』
『あ……ぁあ…』
ユーノの言葉に頭が回らなくなる。
なのはは自分のアナルに挿されたままの浣腸を見る。
(あれ…押し込まれたら私)
『おねだりして……』
『あ……私のお腹に…浣腸液…びゅーってしてぇ』
ユーノは笑った。
完全に墜ちたのだ。
待っていましたと言わんばかりに浣腸液を一気に流し込む。
グルルと腹から液体が逆流する音が聞こえる。
全身を流れる快楽の渦に身を浸すなのは。
イッている。
しかし、その時間は長くは続かない。
『ぅ…あ……ユーノォ』
『なんだい?』
『トイレ…行きたいのぉ』
待っていたのは猛烈な便意。
一時の快楽を過ぎたあと、なのはは必死に力を入れて便意を堪えていた。
これがユーノの待ち望んでいた時だった。
ユーノの口から絶望の言葉が吐き出された。


466 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:30:06 ID:3dSLjv2c
『嫌だよ』
『え!そんな…うぅ!』
ユーノが吐いた台詞に驚愕する。
トイレに行かせない。
なのはは焦った。
『どうして……』
『見たいからさ……なのはがウ○チを漏らすところを』
『そ…んな……』
なのはを絶望が包み込む。
途端に力が抜ける感じがしたが、便意を堪える。
限界は近かった。
なのはは必死に懇願する。
『お願い!トイレに行かせてぇ!!漏れちゃうよぉ!!』
『漏らせばいいさ…僕もカメラも見てる前で』
『いやぁ!!』
必死に抵抗するもバインドが自由を奪う。
このままでも恐らく漏らすだろう。
しかしユーノはそれでは満足しない。
『ほら……早くして…よっ!』
一気になのはの腹を押し込む。
『あ………』
ぷっ、となのはのアナルから薬液が飛び出る。
次の瞬間、堰を切ったようにどばどばと薬液の混じった便が次々と溢れ出る。
『いや!!いやぁぁぁぁぁ!!見ないでぇぇぇぇぇ!!』
『すごい量だね……便秘だった?』
床にぶちまけられる汚物を見ながらなのはに囁く。
もうなのはのプライドはズタズタだった。
見られる恥ずかしさまでもが快感に変わり、なのはの思考を襲う。
『気持ちいい?』
『気持ちいいのぉ…ウ○チいっぱい出してるとこ見られてイッちゃったのぉ…』
痙攣しながらユーノを見つめる。
ユーノはなのはの表情に背筋が震えるのを感じずにはいられなかった。
これがエース・オブ・エース、高町なのはの姿なのだ。
この姿は自分だけのもの、なのはの本性は自分だけが知っている。
ユーノは手が汚れるのも厭わずになのはのアナルに指を挿す。
『もうゆるゆる……』
『んあ!!気持ちいいのぉ!!もっとしてぇ!!』
『ふふ…なのはは僕だけのものだよ……』

『ユーノ君』
『はい……』
『まだ持ってたの?』
『うん……』
『そんなに楽しかった?』
『すごく……』
『恥ずかしかったんだよ?』
『ごめん……』
『でもね……』
『なに?』
『気持ちよかったの……』
『うん……』
『だから……今日…してもいいよ?』
『本当に?』
『だって……普通じゃ満足できないの…』
『じゃあ……わかるよね』
『うん……今日もなのはのアナル…いっぱい犯してください…』


467 名前: ◆K17zrcUAbw :2008/10/21(火) 01:31:45 ID:3dSLjv2c
以上です。
どう見ても淫獣です、本当にありがとうございました。
やはりエロは書きにくいですね。

468 名前: ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 07:56:46 ID:O50QKY+7
乙です

自分も投下します
・非エロ
・オリキャラ多数、というかメイン。
・自己解釈あり
・SSXは未だ入手してないので矛盾があるかもしれません

469 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:00:32 ID:O50QKY+7
「ここ、よね」

 ギンガは一件の孤児院の前に立っていた。
 築何十年も経っているらしく、雨風に晒された外壁には塗装では隠せぬ老朽化の痕跡が見受けられる。
 また、門から施設に行く途中には樹齢百年を越えると思われる巨木が植わっていた。

 少女から渡されたメモに記された場所はここに間違いない。
 ただ、来てはみたものの、何と言って入ればいいのだろう?
 素直に紹介されたから来てみたで大丈夫だろうか。

「何かご用でしょうか?」

 どうしようか考えあぐねていると背後から声をかけられた。
 振り返ると一人の女性がこちらを見ている。
 両手から下げた買い物袋を見るに買い出しの帰りか。



「そうですか。あの子にここを紹介されて」

 職員の女性の取計らいで面会した壮年の院長は柔和な笑みでギンガの来訪を歓迎した。

 院内を案内されている途中、ギンガは不可解なものを感じていた。
 通路で会った子供が、髪や目の色は異なるものの顔立ちが少女と驚くほどそっくりだったのだ。
 それが一人ではなく、会っただけでも十人はいた。

 自分にそっくりな妹がいるとは聞いていたが、あまりに似すぎている。
 こういう表現は問題だという事は自覚しているが、はっきり言って気持ち悪い。
 そして、それとは別に体の内側からこみ上げる妙な不快感がある。

 通されたのは食堂で、縦横十数メートルの部屋には幾つものテーブルが並んでおり、壁には子供達が描いたのだろうクレヨンの絵が立て掛けられている。

 そのテーブルの中の一つに子供が座り、足をぶらつかせていた。
 彼女もまた、少女とよく似ていた。
 視線に気付いたのか少女はギンガの方に振り向いて笑顔で、

「おねえちゃんにおてがみかいてるの」

 手紙というよりは絵のようだったが、勝手に見ると気分を害すかもしれないと思い目を逸らす。
 別のテーブルを見ると、数人の子供が椅子に座りながらギンガの方を見ている。


470 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:01:22 ID:O50QKY+7
「ねえねえ、あの人に「かいぜる・ふぁるべ」みせてあげようよ」
「えー、でもるーきふぇるおにいちゃんが「ここいがいのおとなはしんようするなって」」
「あくしすやう゛ぁんとーずは「しすこんでぶらこんでろりこんでしょたこんのなるしすとだからるーきふぇるにはちかよるな」って」

 ギンガには何を話しているのか、よく聞き取れなかった。
 院長は両手をぱんぱんと叩きながら彼等に歩み寄り、

「皆さん。旅行の準備はちゃんと進んでますか?」
「「はーい」」
「もう一度確認してみてください。その間にクッキーを用意しておきますから」

 子供達は大喜びで食堂から出ていく。
 こちらに気を使ったのか、聞かせたくない事があったのか、ギンガには判別がつかなかった。

「旅行、ですか?」
「ええ。卒院生の一人が計画してくれたんです。六泊七日で」
「ここにいる全員で?」
「はい。一週間も空ける訳にはいかないので私は残ろうとしたんですが、彼が自分の知り合いに留守番をしてもらうからと」

 本当に良い子だと院長はしみじみと語った。
 そしてギンガに適当な席に座るように言い、食堂の奥からお茶と菓子を持ってくる。

「あなたも管理局の人でしたね。では、彼の事を知りませんかね」

 告げられた名前に心当たりはなかった。
 その事を伝えると院長は多少がっかりしたような顔になる。

「そうですか。管理局も規模が大きいですし、彼は本局で働いていると言ってましたから」
「その人はどんな仕事を?」

 自分は知らないが、執務官なら何か知っているかもしれない。
 が、女性は困ったような微笑を浮かべ、

「ゴミ掃除と老人介護をする正義の味方だと」
「ええと、それはそれは」

 何かの比喩だろうか。
 比喩だとしたら機密性の高い部署なのだろう。
 思考を巡らせながらギンガはカップを手に取る。
 折角出されたお茶を冷ましてしまっては失礼だと思ったからだ。
 一口付けるだけで甘いような酸っぱいような、不思議な香りが口の中に広がる。


471 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:02:46 ID:O50QKY+7
「このお茶、今まで飲んだ事のない味ですが、美味しいですね」
「卒院生の子が任務で赴いた世界のお土産を色々と持ってきてくれるのです」

 微笑みながら院長もカップを口に運ぶが、半分も飲まない内にカップをコースターに置く。

「それで、何か聞きたい事があるんじゃないですか?」

 そう言う院長の声は優しく、罪人の懺悔を聞く神父のようだ。

 ぶしつけだとは思ったが、思い切って彼女達について知っている事を聞いてみた。
 院長は温和な表情を崩し、見極めるような真剣な目でギンガを見据える。
 目尻は弛み、多くの皺が刻まれながらもその眼光は本物で、ギンガもいささかたじろぐ。
 その状態が数秒続いた後、院長は大きく息を吐き、あの子が信用した人なら大丈夫でしょうと前置き。
 他言無用を約束させ、重々しく口を開く。

「ここを紹介した子についてはここにいる子達の姉という事くらいしか分かりません。なので、ここにいる子達の事をお話ししましょう」


「最初は五年程前でしたか。先程話した彼がある日突然、任務で保護したが管理局には置いておけないから連れてきた、と。それからも半年くらいペースで」

 五年前。
 ここにいる子達の姉だという少女は自分を九歳だと言った。
 つまり、ここにいる子は最低でも四歳以下の時に連れてこられた事になる。
 そして、管理局には置いておけない? それは一体どういう意味だろうか。
 管理局内には任務中に保護した子供を育てる施設があった筈だが、そこに入れられない理由でもあったのか。
 そもそも、置いておけないというのは管理局の総意だったのか、連れてきた局員の独断だったのか。

「……」

 どちらにしても理由は限られてくる。
 一番分かりやすい理由が彼女達の存在が管理局の不利益になると判断された場合だ。
 ギンガも管理局にとっては扱いに困る存在だと思うのだが、被害者という事で庇護される立場にある。

 彼女達はそれすら駄目なのか。

「貴女は、彼女達についてどう思ってますか?」
「彼女達の過去には興味ありません。ただ、あの子達が幸せになれるよう尽力するだけです」

 そう言って静かに笑みを浮かべる。
 穏やかで、見ている者を和ませる微笑みだ。
 その卒院生がここに連れてこようと思った理由が少しは理解出来た。

 他の話も聞こうとした時、廊下の方からばたばたと複数の人間の足音が聞こえてくる。
 院長の顔に苦笑が浮かぶ。

「ナカジマさん。この話はまた今度」

 食堂のドアが開き子供達が入ってくる。

「ちゃんとできてたよー」
「そうですか。では、お客様も交えておやつの時間にしましょう」

 子供達は歓声を上げ、我先にと席に座っていく。







472 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:03:50 ID:O50QKY+7
「そのくっきーぼくの!」「あー、もう! ぽろぽろこぼさないでよ!」「こんたくとがおちちゃった」「やっぱりきゃらめるみるくよねぇ」

 おやつの時間はギンガが日頃溜めこんでいた仕事の疲れを癒すには十分だった。
 無邪気な子供と一緒にいるだけで心が安らかになる。

「ぎんがさんもかんりきょくいんなの?」
「ええ、そうよ」
「じゃあ、おねえちゃんといっしょだ」
「うん。おねえちゃんもかんりきょくのしかんたいぐうだもん」
「あの子も管理局員だったの……」

 驚きもあったが、確かにミッドでは九歳前後から働き始める人間もいない訳ではない。

「しごとばのどうりょーにへんなのがおおいっていってた」
「でも、あるしおーねやう゛ぇいろんはからだのちょうしがわるそうだからしんぱいだって」
「ふつうにじをよんだりかくだけでおかねがもらえるぼろいしごとなんだって」

 どんな仕事なんだろう、とギンガが疑問符を浮かべていると横から院長が、

「古代ベルカ語の翻訳をやっていると言っていました」

 古代文字の解読という事は古代遺物管理部あたりか。
 そういえば、現在五つの機動部隊が一つ増えて六つになるという話をギンガは小耳に挟んだ事があった。
 と言っても自分には関係ない事だが。

「せんせー、りょこうにはおねえちゃんもいっしょにきてくれるかな?」
「……ええ。きっと来てくれるわ」

 院長がそう言うと子供達の中から喜びの声が湧き上がる。
 愛されてるな、とギンガは思い、同時に院長の表情が陰っていた事に言い知れぬ不安を覚える。

「はやくあいたいなぁ。きではかってみたらまたせがのびてたし」
「のびてたらわらいながらあたまをなでてくれるもんね」
「「げんきにそだってくれるのがなによりうれしい」っていつもいってるよね」

 子供達は窓の外に見える巨木を視界に入れながら盛り上がっている。

「そういえば、庭にある木ってとても大きいですね」
「ええ。何でも最初の院長が創設と同時期に御友人から苗木を貰って植えたそうで、樹齢はそう、百五十年だとか」

 という事は必然的にこの孤児院も創設百五十年という事になる。
 何とも歴史ある建物だ。
 一体どれほどの子供がここから巣立っていったのか、想像するだけで壮大な気分になる。






473 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:05:41 ID:O50QKY+7
「またきてねー」

 子供のあどけない声を背にして院を後にする。
 院長先生にはお土産としてクッキーを貰ってしまった。
 手ぶらで来た事を後悔しつつ、今度は何か持参しようと心に決める。

 その時、門を通って誰かが入ってくるのが見えた。
 その人物を確認して、ギンガは微かな驚きを覚えた。

「執務官」
「……ああ、ナカジマ陸曹か」

 執務官は両手に紙袋を下げているが、その顔はいつにも増して辛気臭い。
 何かを思い詰めているようにも感じる。

「みんな、考える事は一緒みたいですね」
「ああ。この調子だと准尉やランスターも来るかもね。しかし……」
「しかし?」

 執務官は軽い苛立ちを込めた視線を巨木に向ける。

「盗み聞きは感心出来ない」

 ギンガには執務官の言葉の意味は分からなかった。
 しかしその代わり、木の幹にナイフで付けただろう、横一文字の傷があるのを見付けた。

「いやはや。すまないね。邪魔するつもりはなかったけど、ここで昼寝するのが好きなんだ」

 突然の声にギンガは咄嗟に身構えた。
 声は巨木の上の方から発せられているが、葉が生い茂っていて姿は見えない。

「あの、もしかして旅行を計画した卒院生ですか?」

 根拠はなかったが、何となくそんな気がしたのだ。

「そうそう。主な仕事はゴミ掃除と老人介護。善意で郵便配達もやってるけど手紙とかある?」
「あ、いえ。別に」
「そうかい。まあ、今はこっちも忙しいから。部下がペット逃がしちゃってね。大慌てで捜索中なんだよ。捕まえるのに苦労したから絶対逃がすなって言い含めておいたのに」
「それはご苦労な事で」

 執務官の感情の籠っていない声に微かな違和感を覚える。
 他人に対してこんな態度を示すのは珍しい。


474 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:06:33 ID:O50QKY+7
「君等、なんか知らない? フェレットなんだけど」
「いえ、まったく」
「…………ふ〜ん。まあいいや」

 葉ががさがさと揺れる。
 やはり茂った枝の中にいるのだろう。

「あの、少しお聞きしたい事が」
「ん? なになに?」
「どうして、あの子達をここに?」

 事実を知るにはもっと時間がかかると思っていたが、ここで当事者に会えるとは僥倖だ。 

「あの年代の子供ってのはさ、学校行ったり友達と遊んだり家族と仲睦まじく暮らすのが普通だろ? だからそう出来るようにしただけだ」
「回りくどい言い方はやめてください」
「……まあ、なんだね。あの子が言った通りになるならいずれ分かるさ。嫌でも」

 上からの目線で話されているのに不愉快な思いをするが、相手に尋ねる立場なので厳しい事は言えない。

「悪いね。何と言うか、彼女が簡単に心を開いた事にちょっと嫉妬? みたいなのがあって」

 葉が揺れ、細い枝が折れる音と共に巨木のてっぺんからフードが突き出す。
 こちらを向いているが、逆光で顔は見えない。

「ちょっといいか」

 執務官が両手の紙袋をギンガの前に差し出す。
 少しの間、預かってくれという意思表示だ。

「おんや? 君は確か第23管理外世界の。お金あげたら御利益とかある?」
「そんなものがあれば滅んだりしない。それで、一つ確認しておきたい事がある」

 そこで言葉を一旦切り、射殺すような鋭い視線を向ける。

「今回の件で何か弁明する事は?」

 フード越しに頭に手を置き、困ったような仕草をするが、執務官がそれで誤魔化されないと悟ると、

「規模が規模だし、弁明するくらいならやらなかったよ。別に最高評議会の操り人形って訳じゃないし」
「つまり、何を言われようが、何をされようが、覚悟の上だと?」
「彼女に呆れられない程度には」

 傍から聞いていたギンガには訳が分からない問答だったが、それはお互い様なので邪魔をしないように黙っておく。


475 名前:尊ぶべき愚者 十九話  ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:07:41 ID:O50QKY+7
「それを聞いて安心した」
「おお! もしかして仲間になってくれるのか? いやぁ今、人手不足で困ってたんだよ」
「そっちの計画の叩き潰しても良心の呵責はない」
「うっわ。性格悪」
「テロリストを飼っているそっちほどじゃない」

 挑発するような嘲りの笑みを浮かべるが、本人の性に合っていないのか、すぐに崩す。

「以前も思ったが、その格好はどうかと思う。曲りなりにも同じ局員として」
「馬鹿にしてもらっちゃ困る。これはとある天才科学者に作らせた一級品だよ?
 まったく、あの人は違法な研究なんかやめて兵装の開発だけやってればいいのに。いや、それだとアルシオーネが困るか」

 深い溜息を吐きながら視線をギンガに向ける。

「それじゃ一つ激励みたいなのを。これから辛い戦いが起きると思うけど、まあ頑張んなさいな」

 再び上から目線の話だったが、今回は何故か聞き入ってしまった。

「君が真に戦うべき敵、決着をつけるべき過去はその先に控えているから」

 不思議とその言葉は心に響いた。
 今回ほど相手の顔が見えないのを悔しく思うのも珍しい。

「旅行の話があったんだけど、執務官も用があるみたいだし一旦撤退するか」

 一陣の風が吹き、顔を覆っている間に姿が見えなくなる。
 それを見届けた執務官は肩の力を抜く。

「それじゃあ、ナカジマ陸曹。また今夜にでも」

 ギンガが持っていた紙袋を受け取ってすれ違う。
 こうして、十分にも満たない邂逅は終了した。
 そしてギンガは後に回顧する。
 この時期の人間関係がとても充実していて、しかし心奥には様々な情念が渦巻き、二度と戻らないものだったと。

476 名前: ◆ghfcFjWOoc :2008/10/21(火) 08:08:56 ID:O50QKY+7
以上です

477 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 08:40:09 ID:8/+9pzK5
>>476
乙です

>>467
ふぅ・・・・GJ!
縛りプレイで淫獣の本領発揮w

478 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 15:30:47 ID:R9LhTIPp
>>467
なんという淫獣…!!
ビデオ流せ!

479 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 16:15:09 ID:1iE6XsxX
ちょっと質問なんですが、キャラスレで生まれたオリキャラとのカプを書いたSSって
こっちに載せても大丈夫ですか?

最初はあっちで載せていたんですが、エロに入りそうなので、できればこちらに投下したいと考えています。

480 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 16:23:23 ID:ep1h7I/C
>>479
前例がないわけじゃない。
オリキャラが俗に言う「メアリー・スー」じゃなかったら
大丈夫じゃないかと。

481 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 16:26:29 ID:t/GgUxnF
>>479
エロが入るんじゃあ、全年齢板に載せるわけにはいかないもんな…。
一応注意書きしたうえで、そのオリキャラのことをまったく知らない人でも
大丈夫なように話を書いてくれるなら、いいんじゃないかと思う。
ただし、ここの住人からどんな反応が出るかは責任もてねー。
主にそのキャラスレの住人を読者として想定してるなら、どこかのロダにあげて、それをキャラスレで報告するって手もあるよ。

482 名前:小ネタ・嘘予告:2008/10/21(火) 16:34:43 ID:GOhiBisc
「JS事件から一年。ようやく落ち着いてきたんじゃないか?」

 カウンターに座る金髪の青年は薄茶の液体が入ったグラスを揺らしながら隣に座る黒髪の青年に語りかける。
 黒髪の青年はグラスに一口だけ付けて嘆息。

「表面上はな。だが陳述会襲撃からゆりかご浮上による一連の騒ぎでミッドチルダでは社会不安が増大している」
「だからこそ管理局が先頭にたって頑張らなくちゃならないんだろ」
「簡単に言ってくれるな。
 レジアス中将が亡くなった事で政財界からの信用は失われ、市民も管理局に対して懐疑的になっている」
「随分と信頼が厚い人だったみたいだね、そのレジアス・ゲイズという人は」
「ああ。そのせいか地上本部の一部局員が不審な動きをしているらしい」
「クーデター?」
「かもな」

 次元航行部の提督である黒髪の青年の元には実名、匿名を問わず様々な情報が舞い込んでくる。
 クーデターの可能性もそんな有志によるたれ込みの一つだった。

「そういえばフェイトが嘆いていたよ。スカリエッティが非協力的だって」
「らしいな。本局としても早急に解決したい疑問があるんだが」

 何だい? と問われ彼は話すべきか僅かに逡巡。
 しかし、すぐに会話を続ける為の方便だと気付く。
 聡明な奴が状況の不自然さを理解していない訳がない。

「スカリエッティには最高評議会やレジアス中将を殺害するメリットが薄い。
 最高評議会に関しては個人的な私怨や計画遂行の邪魔になった、と考える事も出来るが、不自然さは残る。
 直接手を下した機人は破壊されているし、スカリエッティが黙秘を続ける以上は何とも言えないが、
 第三者の存在も浮上する」
「そして、それは本局の人間である可能性が高い」
「……」

 肯定も否定もしないまま黙り込む。
 相手に意見を促す為の沈黙だ。



483 名前:小ネタ・嘘予告:2008/10/21(火) 16:36:05 ID:GOhiBisc
「今回の件、見方を変えれば一番特をしたのは本局だ。
 預言の信憑性を認められた聖王教会も得をしただろうけど、
 一部とはいえ記憶を保持した聖王のクローンが現れた事で成立以来の大慌てのようだし。
 本局は出先機関の六課が事件を解決した事で治安維持という建前で地上本部に対して強引な介入も可能になった。
 その上に事件解明の名目でスカリエッティの研究成果を自分達の物に出来た」
「……」
「最高評議会の殺害に関しても、脳だけの彼等が買収やその他の条件で大人しく隠居するとは思えない。
 ならば……と考えるのは乱暴かな?」
「さっきから何もかも推論だな。確たる証拠は何もない」
「そう。さっきまでのは全部、アングラで流れてる噂話からの引用。僕の考えじゃない」
「上手い逃げだ」

 したたかな奴だ、と苦笑。
 管理局という陰謀渦巻く巨大な組織に入って十年。
 自然と処世術を身につけていたらしい。

「それと、破壊したゆりかごの残骸を極秘裏に回収している連中がいるらしい」
「残骸が残っていた事には驚きだけど、犯人は聖王教会の狂信者じゃないのかい? 
 僕は考古学的に興味があるけど、彼等にしてみれば立派な聖遺物だろ」
「それならある意味では安心なんだが、危険な質量兵器の残骸として考えると見過ごせない」

 はは、と渇いた笑いを浮かべ、

「こんな有り様じゃ預言を阻止出来たとは言えないな」
「むしろこれからだね。僕も可能な限り協力するよ」
「当たり前だ。お前がいないと仕事が滞る」
「相変わらず人使いが荒いな」

 金髪の青年はグラスの中身を一気に飲み干し席を立つ。
 残った黒髪の青年も同じようにグラスを傾ける。

「管理局内部に関してはロッサの調査次第か」

 態度は軽いが頼りになる友人の顔を思い浮かべる。
 かなり危険な任務だがあの男なら飄々とこなすだろう。
 むしろ自分の心配をしろと言ってくるだろうか?
 笑みを押し殺し、二人分の代金をカウンターに置き彼も席を立つ。


484 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 16:52:28 ID:m0Qwr1CN
たしか理想郷で見たことがあるけど、投下しているのは本人なのかねえ?

485 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 17:04:08 ID:t/GgUxnF
昨日のコピペ厨じゃね?

486 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 17:08:21 ID:1iE6XsxX
>>480
オリキャラはエロ相手の女性キャラなので、多分問題ないと思います。


>>481
そういう方法もあるんですね。
とりあえず最初の一話を投下してみて、スレの反応を見てから決めようと思います。

487 名前:タピオカ:2008/10/21(火) 18:07:57 ID:PW3Rai0a
全二話に渡るこの話も今回でお終いです
長い間執筆してきましたが感慨深い気持ちでいっぱいです
これも読んでくれた方々のおかげです、有難う御座いました!

一話書いてる時のテンションが高過ぎて、どうしてもそれを取り戻せませなんだ
これからラリったテンションで話を書くときは、投下するときぐらいは正気に戻ってラリり続けられるかどうか省みようと思います



注意事項
・ギャグ

488 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:10:16 ID:PW3Rai0a
最終話「震える山」


〜あらすじ〜

シグナムが何者かに襲撃されレヴァンティンを奪われるという事件が起きた。
発見された時には○ンコにまみれて倒れていたという尋常ならざる事態であったという。
重ねて綴るが、○ンコである。断じて○ンコではない。
一騎当千を誇るシグナムの事である。機動六課に緊張が走る。シグナムを知る者すべてに動揺が走る。八木に電流走る。
そんなシグナム襲撃事件の間をおかず、ミッドチルダ中心部へと進行する謎の一軍を陸士が補足。
遊撃戦力として扱われていた機動六課が現場へ急行。そしてふっくら焼き上がった軍勢に愕然となる。
立てばパン、座ればパン、歩く姿はパン。次元犯罪者ジ・ヤーム率いるブレッドゴーレムの津波であった。
本来管轄していた陸士部隊は全員が満腹にさせられて全滅。腹八分目という言葉の尊さをこの日みんな知った。
そしてとどめとばかりに出撃するのは、厳選食材を用いてジ・ヤーム自らが捏ね上げた特製ブレッドゴーレムたち。
その名をA、S、C。
強敵を前して、なのはが出撃直前にヴィヴィオ戦での負担にうずくまる。戦いは…無理だった。
故に、彼女は非常回線を開き、この場にいなくても戦いに命燃やすはやてたちと共に卓を囲んで現状の吟味を重ねている。

「はやてちゃん、それカン」
『またマンズがドラかいな』

フェイトちゃんがんばれ! スバル負けるな!
そんな声が、心を澄ませれば聞こえてくるだろう。そう、動けない彼女たちもまた歯がゆい思いの中で戦っているのだ。

ブレッドゴーレムの軍勢を食い止めるべくスバル、ティアナ、エリオ、キャロ、そしてフリードは疾る。
機動パン工場レヴァンティンと、その工場長を叩くためにフェイト、ヴィータが飛ぶ。
はたして彼女たちは本当マジパねぇ実力のA、S、Cと呼ばれる小麦粉の化身を見事粉砕できるのか?

今、決戦の火ぶたが切って落とされる!



489 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:14:34 ID:PW3Rai0a
「ガハッ…!!」

中空。
ヴィータが盛大にむせた。胸に手を当てて細い呼吸。飛翔に乱れはないが正直なところダメージは大きい。
そして、Aの爆発とともに四散した粒あんがヴィータの赤い装いをところどころ黒に染めるていた。
ちょっと口に入れたけど天上の美味だった。
ちょうど下にいたキャロに○ンコがボタボタ落下したけど全然平気。びっくりしてヴォルテールが出てきた程度。
○ンコと間違えてちょっと騒いだけど○ンコと分かってからはスバルとか大喜び。
フリードも○ンコを舐めしゃぶってる。

さて、シグナム襲撃の犯人の片割れがAだった事はヴィータとの戦いをご覧いたのだから納得の一言だと思われる。

「クッ、テスタロッサの奴がSってブレッドゴーレムとタイマンになったからあたしはAってブレッドゴーレムとタイマン張った結果ギリギリ勝てたけどマジパネェ実力だった。すげー強かったな。本当強かった。
ギガ強かった。激戦だった。もうなのはvsシグナムぐらい熱戦だったけど、からくも勝利したあたしはこれで機動パン工場レヴァンティンに行くことができるぞ! 待ってろジャム野郎!」

大きく釣り目がちな瞳に闘志の炎浮かべてヴィータは飛ぶ。しかし、その飛翔は目に見えて精彩を欠いていた。
勝ち抜いたとは言え、あんなどちらに転んでもおかしくなかった血戦を潜り抜けたのだから無理はない。
本当超凄かった。あと一発AN−Punch喰らってたらヴィータ負けてた。本当手に汗握った。
いやぁ危なかった。何かこういろいろ危なかった。危ない危ない。

一方その頃フェイトは特製ブレッドゴーレムSに苦戦していた所である。

赤色をした白い軌跡と金色をした黒い軌跡が幾度も交じり、離れてを繰り返す。
流星さながらの美麗さのように見えて、双方ともに必殺の気構えでぶつかりあうSとフェイトである。

「やりますね、フェイトさん」

はためくマント。四角い鼻、輪郭。白い装い。
滑らかに人語を操り中空にたたずむ様は地面に蠢いているブレッドゴーレムらとは一線を画している。
貴族じみた品格を備え、純白のマントがまたその雰囲気を後押ししていた。
名をSと言う。

「私の名前を知っている?」
「耳、良いんですよ」

ゆらりと微笑みながら、Sは己の輪郭を赤い手套備えた指でなぞっていく。四角い顔を一周。
ただそんな一挙一動にさえ静かな優雅さがにじみ出る。

「パンの耳だけに…?」
「まさに」
「「HAHAHAHAHAHAHAHAHA」」
「…」
「……」
「………」
「…………」
「いいから大人しく逮捕されて。今なら天丼かつ丼釜めしおむすびこむすびハンバーガー鉄火巻きかつおぶしまでつけちゃうぞ」
「それは魅力的。でもほら、私たちって悪の秘密結社ですし、やっぱり大人しくと言うのはアレでしょう。かつおぶしはないわ。そして、」

日の出のように穏やかに微笑むSに、まるでここが静謐な空である錯覚に陥る。
違う。戦いの空だ。
現に大地から立ち上る小麦粉の匂いも、スバルの咆哮も、エリオの気迫も、ティアナの集中も、キャロの緊張も感じ取る事が出来る。
だがそれでも、それでもなおたっぷりの風格に富むSと対面していれば、己さえも鏡のような心になってしまうようだった。

「あなたの稲妻は私に届きません故、逮捕する事も叶いますまい」
「…なぜ?」
「ジ・ヤーム工場長がレヴァンティンで焼き、文明の利器で熱する事さえ困難なこの体…今しがたの干戈の交え程度の雷撃で焦がされるほどヤワな仕事をなさりません」
「馬鹿な、それではジ・ヤームの商品をトーストにする時はどうする?」
「無論、レヴァンティンで」

490 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:17:23 ID:PW3Rai0a
爽やかな風のようなSの言の葉であるが、しかしそんな何気ないやりとりで収まる重みではない。
フェイトは強く拳を握り締めてその傲慢に塗り固められた爽やかさに声を荒げる。

「そんな物が八神家以外の一般家庭にあるはずがない! ジ・ヤームは民衆にトーストを食べさせる気がないの!?」
「いいえ、違います。まずはジ・ヤーム工場長にひれ伏す…それからですよ、熱々のパンを施すのは!」
「冷えた焼きそばパンを温めるためにもジ・ヤームに屈服しなければならないというの?」
「まさに、その通りです。いずれ、全ての次元世界のパン屋をジ・ヤーム工場長は支配する事になるでしょう。そしてパン以外を扱う飲食店、および飲食物は残らず焼きつくします。
ただしファミマはファミチキのために残します。どの世界であろうと全人類がジ・ヤーム工場長のパンを食する以外に営みを続ける術をなくすのです。素晴らしい世界ではありませんか。パンを食べる為、ジ・ヤーム工場長に全人民がひざまづく。まさに理想の世界です!」
「ミッドチルダだけではなく、全次元世界をパンで支配するつもり…?」
「全ての世界を正しく治めるという事です」
「米を食べたい人はどうするというの? コーンフレークは?」
「米? トウモロコシ? 言語道断です。そう遠くない未来、そのようなジャンクフードを口にする悪人は須らく裁かれる時代が来るでしょう。人は、パンだけで生きていくべきなのです!」
「そんなん間違ってはる! ぶぶ漬けののぉなった世界になんの意味もあらへん! 絶対や!」
「法の執行者であるあなたです…現状の秩序に固執する気持ち、わからないでもありません。しかし、もう人は変わらなければならない。パンによって! 間違っているというのならば、力づくでどうぞ? かなうならば…ね」
「クッ…私の雷では…届かない…」

悔しげな呟きはもはや苦しげだった。
積み重ね、磨きあげ、きっといつか届こうとした母の紫電…まだ、それにさえ届かない。
だのにこのSというブレッドゴーレムの耐久はどうだ?
フェイトを未熟とは言うまい。しかし、しかし未踏である領域へ昇らねばこのSを越えられない。

「そうです。例えば幾星霜を経て古代ベルカの時代から生きたレヴァンティンほどのデバイスを持っててしかもそれを現代の技術でフォルムをさらに増やすぐらい改良しておきながらも自由自在に操る
何かしらのロストロギアに付属されてたから現代によみがえったぐらい生粋の古代ベルカ式の騎士であれば分かりませんがね!!」
「ああ! 幾星霜を経て古代ベルカの時代から生きたレヴァンティンほどのデバイスを持ってしかもそれを現代の技術でフォルムをさらに増やすぐらい改良しておきながらも自由自在に操る
何かしらのロストロギアに付属されてたから現代によみがえったぐらい生粋の古代ベルカ式の騎士がいれば!」
「話は聞かせてもらった」

ガラッ

引き戸を開けて現れる鉄槌の騎士。

「なにやつ!?」
「鉄槌の騎士、ヴィータ」
「あの闇の書のヴォルケンリッターですと!? なぜここに?!」
「…? おめーらシグナム襲っただろう?」
「シグナム? どちら様で?」
「管理局のピンク髪のポニーテールした…」
「?」
「えーっと、蒼いきつい目ぇしてる…」
「?」
「おっぱいとふともも」
「あぁ、あの人ですか」
「あいつもヴォルケンリッターだ」
「なんと!?」
「……おめーらどう言う経緯でシグナムのレヴァンティン奪おうと思ったんだよ…」

ふと、Sの瞳に暖かな光が灯る。
素敵な思い出を心から引き出すようなその双眸は、油断と隙にも見えたが攻撃する事が拙い事のように神聖さが宿っていた。

「あれは…八神と言う方の邸宅の付近を、工場長と歩いている時でした…」

491 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:18:44 ID:PW3Rai0a
〜回想〜

『あの乾してるパンツを取ってきてくれ』
『なぜです?』
『そりゃ、お前…………………………パンを極めるためだ!! だからパンツの一つや二つ研究対象にせにゃならんだろう』
『成程。得心いたしました。それでは行ってまいります、工場長』
『なにやつ!? そ、それはまさかヴィータのパンツ?! 貴様、下着泥棒か!』
『いいえ、ケフィアです』
『叩っ斬る!』
『そ、それはまさかレヴァンティン!?』

〜回想終了〜

「と言う訳で、ひとまずその場は逃げきった我々は 「ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールングスハンマー!
ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールングスハンマー! ツェアシュテールン 「GYAAAAAAAAA!!」



ブレッドゴーレムを止める事自体はそう難しくなかった。
パンはパンだ。
エリオの槍もティナアの弾丸もこれらを貫く事が出来るし、フリードもヴォルテールも炎が利かないとなるとスバルと一緒に普通に食べ始めた。
どうやらヴォルテール的にはこのパンと言う食物がヒットしたらしく、

『アルザスに帰ったら信者からの供物パンにするわ。そんで俺の炎で焼くの』
「OH ヴォルテール…そりゃ焦げちまうぜ?」
『「HAHAHAHAHAHA』」

と冗談めかしてティアナと談笑していた様は、まるでそこがアメリカであるかの雰囲気に包まれたのは言うまでもないだろう。
上手くブレッドゴーレムたちを転ばせるなりしてかなりその進行に支障を来しいている。が、その数は圧倒的だ。
左翼などはまだ無傷の状態で、ブレッドゴーレムたちの隊列は傾きながらもまだミッドチルダへと向いていた。

フォワード陣のみならば手が回らなかった可能性もあるが、そこはヴォルテールまで動員した戦力である。
四人全員とも空を飛べないが、二頭の竜の翼を借りてかなり迅速に対応していた。
左翼のブレッドゴーレムたちの前へと立ちはだかれば、エリオとスバルが武具を振り上げ突撃。
真正面からブレッドゴーレムたちの波を断ち割った。

「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」
「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」「ボクノカオヲオタベ」

さらに開いた道が、閉じぬうちにアタッカー二人は反転。割れて乱れたブレッドゴレームの進行に、魔力の弾丸や鎖が飛んだ。
フリード、ヴォルテールに噛み砕かれるパンたちを正確に狙い、エリオの返す刃が閃く。
リボルバーナックルも、さらに闘うパンを打ち抜こうと唸りを上げるが、

「!?」

そこに漂うスパイスの香り。
反射的にスバルが中空へ跳んだ。一寸前にスバルがいた位置を、橙と赤の混じった色の凶悪な弾丸が貫いていく。
ニンジンである。とんがった方がこっち向いてるからこれはたまらない。
即座、ウィングロードを展開して離脱。またもニンジンが一拍遅れてスバルから外れた。

「この匂い…」

小麦色の向こう。戦闘機人の視力でスバルが捉えたのは、ブレッドゴーレムだ。
しかし、明らかに格が違うのはその見た目で良く分かる。

はためくマント。楕円に丸まった輪郭、にやけて緩んだまま結ばれた唇の線、黄色い装い。
筋骨隆々の体で、しかもその機械で作られた巨大な拳を両手に武装しているのだ。
そんな装備も素晴らしい体躯とあいまって、いびつなのに自然に見える。
機械の拳にはあちこちに銃口であろう孔がある。弾丸の発射口だろう。

492 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:20:07 ID:PW3Rai0a
スバルと目が合った。向こうが無垢で邪悪な笑顔を零す。
少し、機械の拳が持ちあがる。銃口は精密にスバルをポイントしていた。

「くっ…!」

マッハキャリバーをフルに活用して大地に空中にとスバルが逃げ回る。
今度発射されたのはジャガイモだ。ニンジンのような鋭利さはないが、そのゴツゴツ感は当たり所が良ければ肩こり腰痛がたちどころに回復すること請け合いだ。
ブレッドゴーレムを盾に出来ぬ程に精密無比な悪夢じみた弾丸ジャガイモを回避するので手いっぱいとなってしまったスバル。
エリオがフォローに入ろうとしたが、キャロとティアナを守るので全力を使っている。

ちらりと、ティアナと目が合った。

そいつは任せる

欠片も不安を抱かずにスバルへの信頼だけで、そのアイコンタクトは通じる事になる。
もうティアナを見ない。
火花散らして、破格のブレッドゴーレムへと疾っていた。

「ハーッハッハッハッ! 度胸のある娘じゃねぇか! こっちに向かってくるとはよ! ニンジンジャガイモトマトが恐くねぇのか!?」
「食べ物を粗末にするな!!」

飛燕以上に鋭い飛翔を成してやってくるトマトを優しく受け止め、シャクリと一口かじってスバルが吼えた。
そのままトマトを掴んだ手を握り締めて、その名をKとする特製ブレッドゴーレムを殴りつけた。トマト粉々。

「食べ物だと? 食べ物ってのはパンの事だけだ! 食べ物と唯一認知されていい物はパンだけなんだよ!」
「違う! ニンジンだってジャガイモだって、トマトだって食べ物だ! あたしたちを育んでくれる、食べ物だ!!」
「乙女チックな感情に酔っているだけだ! 食べ物はパンだけ…その真実を何故分かろうとせんのだ、愚か者!!」

Kの機械の拳が唸った。
またニンジンやジャガイモとは違う発射口から、今度は霧が飛沫く。
霧?
違う、気体ではない。小さな粒。個体。ほとんど霧状だ。
毒?
酸?
反射的に顔を覆うスバル。
目に強い刺激が奔る。
これは…!?

「まさかみじん切りにされたタマネギ…!」
「正解」

気づけば機械の拳がスバルの腹にめり込んでいた。重い重いその一発。内蔵系統の機能を担う体内のデバイスが強烈にきしみを上げた。

「そぉらオマケだ!」

さらに機械の拳に備えられた発射口からニンジンを連射。
後ずさるスバルへとニンジンがツンツンしてくる。痛すぎる。

「とどめだ…!」

Kの顔が横半分に割れた。口を、開けたのだ。
その口腔から渦巻く濁流が見えた。

(いけない、あれは…!!)

493 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:21:47 ID:PW3Rai0a
と思考したのと同時に、ギア・エクセリオンを起動。
ベルト状ではなく、極々局所的に展開したウィングロードの力場を一蹴り。神速を実現して宙空を舞う。
瞬間、猛然とKの口から数多の香辛料の混沌が吐き出された―――カレーである。
ディバインバスターもかくやと言わんばかりの本流だ。
木々をなぎ倒し、仲間であるはずのブレッドゴーレムさえも粉砕しながらあっという間にティアナたちに辿り着く。
即座に拡散してフリード以外の全員がそのバカげた勢いの吐しゃ物、いやさカレーを回避する。
ただ一頭、白銀のうろこを纏うフリードだけがカレーを浴びた。

「フリード!」

瀑布よりも強烈なカレーの直撃に、フリードが大地に倒れ伏す。ドロドロのカレーが滴り、見事な白銀は見るも無残だ。
まるで○ンコまみれだ。
キャロが悲しみたたえた瞳のまま、よだれをまき散らした唇から悲鳴を上げる。
愛竜が頑固な汚れのような色に穢された心の痛みと、周囲に立ちこめるスパイスの匂いに沸き立つ食欲がキャロの裡でせめぎ合う。

「キャロ様…私はここまでのようです…あたかも白衣が如き白銀のこの体を、このようにカレーに犯され…無念です…」
「フリード! フリード!」
「おさらばです…!」

フリードの瞳から力が失われる。
真っ白い服がカレーのシミで汚れる…この絶望的な現実に、流石の竜とて気勢がそがれる事はなはだしい。
もはや今日中にフリードが再起する事はないだろう。うわ、これ落ちるの…と言う気分で、帰ってお風呂でブラッシングするまでは…!
そしてこの白銀の竜が倒れ伏す様にフォワードメンバーは戦慄するほかない。
全員が全員、白色を基調としたバリアジャケットを纏っているのだ。カレーが飛び散って汚れてしまうマインドダメージは計り知れない。
対抗できるのは、黒い体で汚れを気にしなくていいヴォルテールと、

「フリード! フリィイイイドオオオオ!!」

仲間の雄々しき最期に、瞳を燃やしたスバルである。複雑に絡み合うスパイスの芸術的芳香によだれと咆哮を巻き散らし、Kの方向へ突貫。
翼ある踏み込みでKとの距離を詰め、最高回転に唸るリボルバーナックルを叩きつける。

「貴様あああああああ!!」
「うぬ!?」

それをKの機械の拳が受け止める。ぶつかるのは右拳と右拳。一寸の拮抗。
次の瞬間に、スバルが力で劣る事を把握。
その双眸が黄金に煌めいた。
重なる拳に奇妙な衝撃が走る。振動拳。

「!?」

Kの機械の拳が瞬く間に砕け散る。そして、Kの右腕も千切れ飛んでいく。

<Knuckle Armer Release―――>

振り抜いた拳の向こう、Kが笑っていた。激しく。熱く。猛く。
スバルの黄金の瞳が、Kの左拳を見た。機械の拳が解き放たれる。突き出たダクトから排気煙。
ナックルアーマーを構成する各パーツが物々しい電子音と共にパージされていく。弾けるように、機械の拳が解き放たれる。
中から現れるのは、強く固く握り締められた、拳。黄色い手套に包まれた、拳。
一歩、さらに踏み込みながらスバルが青い魔力のスフィアを形作る。

「ディバインッ!」
「KARe−Punch」
「バスタアアアアアアアアアアッ!!」

蒼い閃光と、黄の烈風が交差した。
高らかに、音。

494 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:24:06 ID:PW3Rai0a
右腕の肩から下が千切れ飛んだスバルがまるで物のように吹き飛んでいく。
電光の速度でエリオがそれを受け止める。それほどまでスバルは後ろに後ろに飛ばされたのだ。
もはやスバルの瞳にも色はない。ぐったりと意識を失っているスバルを抱いて、エリオがキャロとティアナのいる位置まで後退。
自分の足で立つ三人を守るように、強くヴォルテールが前に出る。

「これは…」

ティアナがキャロと後退しながら爪を噛む。

「抑えきれないかもしれない」



「ふぅ、ついにたどり着いたぞ、機動パン工場レヴァンティン。やるぞテスタロッサ!」
『ふはははは、よくぞたどり着いた。しかし君たち二人では少々心もとないのではないかな?
この機動パン工場レヴァンティン、内部は俺さえもトイレに辿り着けなくなってしまったほどに複雑な迷宮と化し、各所に刀剣型や魔杖型レヴァンティンを装備した精鋭ブレッドゴーレムを配置。
さらにはこの機動パン工場レヴァンティンを知り尽くしたスナイパー、通称「百発百中の女」バタコ13が待ち構え、俺がいる工場長室の前には地獄の番犬ティーズがエサが来るのを舌なめずりして待っている…くくくく、果たして辿りつけるかな!!!??』
「轟天爆砕」
『ちょwwwwおまwwwwwwでけぇwwwwww反則すぐるwwwww迷宮に入れよwwwwうぇwwっうぇwwwww』
「ギガントシュラアアアアアアク!!」



爆音と爆煙。
それは、機動パン工場レヴァンティンが堕ちる様であった。

「全速離脱!」

ヴィータの考えをいち早く読んだティアナが駆けだした。続いてスバルを背負ったエリオ、小さくなったフリードを抱えたキャロ、殿にヴォルテール。
そう、機動パン工場レヴァンティンが墜落する先はブレッドゴレームが軍の様相をなすその最中だ。
Kという特選ブレッドゴーレムを中心とするいくらかの集団はかなり的確に逃げ延びる動きをしているが、その他に至っては前進あるのみ。

落ちた。

轟然と、一隊の山岳地帯を震わせる派手な衝撃が吹き荒れる。
大質量の墜落に、かなりのブレッドゴーレムが四肢を失い、その歩みを止める事になる。
狂ったような猛火を吐き出し、爆発を繰り返す機動パン工場レヴァンティンの残骸に、距離たっぷりのはずのティアナがその熱に目を庇う。
その視界の端、ブラウンの色を捉え、そしてスパイスの香り。

「ティアナさん!」

エリオの声も、遅い。遠く聞こえたような気がした。
爆風に乗ったカレー。
じゃじゃ○とぽろりと一緒じゃない方のピッコロが指先から放つ魔貫な光の殺砲みたいなカレーだった。

撃ち抜かれるティアナ。
羽織ったジャケットが茶色に染まる…

(あぁ…シミが…)

そこでティアナの意識が途切れた。

「貴様ぁ!」
「はーっはっはっはっ! やるじゃねぇか機動六課! こうなりゃとことんまで道連れだ! 次は坊主、お前のジャケットに汚れを作ってやる! この戦いが終わっても、それを落とす戦いが始まる絶望を味わえ!!」
「クッ…」

突っ込んでくるKに、それでもエリオはキャロが襲われる可能性を懸念して位置関係の把握に一寸だけの時間を使う。その隙。
背が軽くなる。
スバル。
エリオの背を踏んで、一直線にKへと疾った。

495 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:25:42 ID:PW3Rai0a
「まだ死んでなかった小娘!」
「小娘じゃない! ティアのお嫁さん……じゃなくてスバル・ランスター……じゃなくて」
(よし、スバルさんの頭はすっきりいつも通りで、特に問題ない!)
「スバル・ランスターだ!!」
(………………………………………よし、スバルさんに全然まったく一つもまるで問題はない!!)
「次はお前がカレーを浴びろ!!」

Kの口が開かれる。
スバルの左手が円を描く。
Kの口腔からスパイスの匂いが立ちこめる。
スバルの左手から蒼穹の魔力が練り上げられる。
今、Kの大口から、カレーがほとばしる!
今、スバルの左拳が蒼いスフィアを叩く!

ぶつかり合う。ブルーとブラウン。
少しだけ、絡み合うように押し合いをしたように見えた。
次の瞬間、

「!?」

カレーとディバインバスターが爆ぜて一緒に中空に溶けて消えた。
勝っていたはずだ、と思ったKがカレーの残量がもうすでにギリギリだったのに気づく。
そして、眼前にスバルのつま先が迫っていたのにも気付く。

「スバルパアアアアアアアアアアアアアンチ!!!!!」

それはそれは見事な蹴りであった。



「ふふふ…はっはっはっはっは…」

戦場だった場所。もうすでに動くブレッドゴーレムはいない。叩きに叩いた後である。
フォワード陣、そして合流したフェイトとヴィータが山は砕け、森は焼けたその空を見上げた。
壊滅した機動パン工場レヴァンティンの上空。魔導師が一人。
ジ・ヤームが、そこにいた。

「見事だ機動六課…ここまでやってくれるとはな…」
「お前がジ・ヤームだな?」
「その通り」
「もう仲間はいない…大人しく投降するんだ」
「くくく」

496 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:26:28 ID:PW3Rai0a
嫌な笑いだった。不吉な予感がその場のメンバーによぎる。
まだ、奴にカードが残っているのでは?

「灰は灰に」
「やべぇ! 止めろ!」

ざらりと肌を刺す冷たい呪文がジ・ヤームから降ってくる。
ヴィータが地を蹴ったとき、すでにフェイトがトップスピードでジ・ヤームへ飛翔していた。
周囲に倒れてもう動かないブレッドゴーレムたちが、少しだけ蠢いた気がした。

「塵は塵に」
「ジ・ヤーム!!」

大鎌を小さく纏めた動きで振えば、ジ・ヤームの間に滑り込む影。
Sだ。
すでに食パンで構成された端正な顔立ちはズタズタ。
まるでとんがった鈍器でめった刺しされ、しかも殴るけるの暴行を受けたかのような容貌で、もちろん輪郭のパンの耳は全部削ぎ落とされている。
Sの柔らかな拳撃に、フェイトの攻撃がいなされた。

大地を埋め尽くす、ブレッドゴーレムたちが近しい仲間と溶けていく。
それはまるで、群だった者がひとつにまとまるかのような…
もこもこと、巨大な巨大なブレッドゴーレムを形作ろうとしているような…

「小麦粉は小麦粉 「ディバイーンバスター!」

ジ・ヤームがピンク色に飲み込まれて撃墜されました。

こうして、ジ・ヤームの野望は阻止された…

しかし未だ次元犯罪者がなくなったわけではない。
行け、僕らの機動六課。
黄昏ろ、やんごとなき機動六課。
みんなが笑って暮らせるその日まで。



497 名前:Pantom Blazer:2008/10/21(火) 18:32:12 ID:PW3Rai0a
終わりです

あひゃはばはやはやbhじゃやはあばうあgcさヴぁyつぁsfvさdl。;ぁbづい
KじゃなくてCだ
必殺技がKARe−Punchだったから書いてる時も違和感なくなってしまい、全然気づかずに投稿してしまった…

スミマセン、司書のお方…こんな酔っ払いのお願いを聞いていただけるのならば、
この話冒頭と、前話最後の方に出てきたCと言う名前を、Kに変えてやってもらえないでしょうか?
申し訳ありません


そして何よりもやなせたかし先生、申し訳ありませんでした



498 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 18:48:22 ID:3dSLjv2c
>>497
ちょwwwやべぇww腹いてぇwwww○ンコとかww

GJ!!

499 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 19:28:04 ID:8eMo8Ehm
>ただしファミマはファミチキのために残します

おまえ分かってるな!

500 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 19:59:19 ID:t/GgUxnF
>>497
何かいろいろ破壊力が半端ねぇwwwBJ!

>パン以外を扱う飲食店、および飲食物は残らず焼きつくします。
>ただしファミマはファミチキのために残します。
KFCは残してくれないのか!?

501 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 20:06:36 ID:udtE5MIN
作者がヴィータ好きなのはよくわかった。

502 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 20:23:59 ID:Acm7iLEg
>>500
そりゃケンタッキーはバイトがゴキ……いやなんでもない

503 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 20:36:03 ID:1iE6XsxX
>>500
あそこの油は使いm……ちょ、何をする!!安西先生…やめ(ry

504 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 20:41:28 ID:tiAv2wA2
安西先生吹いたw

ところで……フリードって食えるのかなあ?

505 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 21:03:09 ID:DRyWyhbJ
>>497
あんた馬鹿だろ!!
とりあえずファミチキは買ったことがないのでこんどファミマ見つけたら買います
なんて宣伝効果だ……

506 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 21:40:39 ID:F5o8vmbu
この下級ブレッドゴーレムはストロベリージャムパンだ!実はアンコじゃなくストロベリージャムが入ってりに違いない!そして食べたら体が縮むな。歪アリ的な意味で

507 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:02:49 ID:7PgEIgqD
>>497
最高の馬鹿に惜しみないGJを。
ファミマが残るのはバイトとして嬉しい限り、危うくリストラの憂き目にあうところだった。
物価高騰で値上がろうとファミチキは美味いですしねぇ。

508 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:14:11 ID:X6IbA18t
3Fも一応自家製パン作ってるから残してくれよ…(;_;)
それはそうと>>497あんた一番最低だ(無論褒め言葉www)

509 名前:フェイトの日記:2008/10/21(火) 22:21:59 ID:3soaQEBI
 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 今日から国語の勉強もかねて、日記というものをつけることにしました。
 毎日の出来事をこれから頑張って記録していこうと思う。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 なのは達と一緒に学校で勉強に励んだ。
 知らないことが一杯で、一生懸命勉強しないと駄目そうだ。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 クロノが暇なときに勉強を教えてくれた。
 執務官としての仕事も忙しいのに、迷惑をかけて申し訳なく思う。
 
 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 なのはにクロノのことをお兄ちゃんと呼ぶようにアドバイスを受ける。
 とても、恥ずかしいが頑張ってみよう。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 勇気を出して、クロノをお兄ちゃんと呼んでみた。
 私の顔も真っ赤だったろうが、クロノも恥ずかしそうに照れてた。
 …えへへ。

 

510 名前:フェイトの日記:2008/10/21(火) 22:23:24 ID:3soaQEBI
○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 今日もクロノが勉強を教えてくれた。
 理科の勉強で、花の受粉について学んだ。
 人間のおしべとめしべについても少し教えてもらった。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 なのはに普通の兄と妹の接し方を教えてもらう。
 一緒にお風呂に入ったり、お布団で寝たりするものらしい。
 早速、今夜にでも枕を持ってクロノの部屋に行ってみるとしよう。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 朝はクロノのベッドの上で目が覚める。
 パジャマが妙にはだけていた。
 もしかして、私って寝相が悪いのかな?

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 今日はクロノと一緒にお風呂に入った。
 体も洗いっこしたし、大分普通の兄妹みたいになってきたと思う。
 
 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 お兄ちゃんがまた勉強を教えてくれた。
 今日は保健体育の男女の体の違いについて、実際に現物を見ながら勉強した。
 すごくためになったと思う。

 ○月○日 晴れ
 今日の出来事。
 お兄ちゃんにベッドの上で子どもの作り方を教えてもらった。
 少し痛かったけど、お兄ちゃんも気持ち良さそうだったので良かった。

 ○月○日 晴れ
 今日のお兄ちゃん。
 今日もお兄ちゃんと子どもの作り方の勉強だ。
 今日はお口でお兄ちゃんを気持ちよくする方法を教えてもらった。
 体位という形がたくさんあるので、全てを教えてもらうには毎日少しずつ頑張っていくしかないと思う。

 ○月○日 晴れ
 今日のお兄ちゃん。
 バイブを突っ込んだまま学校に行くことをお兄ちゃんに強制されました。
 授業中に2回もイッちゃって、なのはやお友達に心配される。
 お家に帰ったら、約束を守ったご褒美をベッドでたくさんして貰った。
 また、してみたいと思う。


511 名前:フェイトの日記:2008/10/21(火) 22:24:47 ID:3soaQEBI

 ×月×日 晴れ
 今日の御主人様。
 今日は御主人様に後ろの穴を可愛がっていただいた。
 明日は人気の無い深夜の公園を首輪を繋いで犬のように全裸で散歩する予定だ。
 本当に明日が楽しみだ。

 ×月×日 晴れ
 今日の御主人様。
 今日は御主人様が他の娘を調教する前でじっと我慢してた。
 自慰も許されず、じっと見ているのは辛かったけど、最終的には「待て」を守れたご褒美を貰った。
 なのはちゃんやはやてちゃんに負けるわけにはいかない。
 私が一番、御主人様に可愛がってもらえるように頑張らないと。
 
 □月■日 晴れ

  かゆ
      うま

日記はここで途切れている。

512 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:52:54 ID:7PgEIgqD
かゆ、うまって何だ!? フェイトにいったいなにが? いや、ナニがあったのは確かだろうが!?
とりあえずクロノ、ちょっと校舎裏で頭冷やそうか。

513 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 22:53:10 ID:7cDOxqkM
クwwwロwwwノwww
ちょw何してやがるんですか貴様はww

GJ
久々のエロノ・孕オウン降臨だw

514 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:17:47 ID:Acm7iLEg
>>512
かゆうまはバイオの飼育員の日記に出てくる最後の言葉
かなり有名だぞ

515 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:18:17 ID:t/03Pr1N
ちょwwwクロノなに〇ーウィルスつくってんだよwww
GJ

516 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:21:20 ID:qtsS9CWE
>>514
だから順調に雌奴隷化していってんのに
何でいきなりゾンビになっちったんだ?って話だろ

517 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:30:31 ID:t/03Pr1N
>>516
きっと媚薬でも作ろうとしてミスったんじゃ・・・w

518 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:38:54 ID:TEFsn1ZW
>>511
ひぃぃぃぃぃぃぃ!!GJ!

この日記を読んだなのはの横でドアがバターーン!と開いて後ろにフェイトが。

パンティーの中で『ブー・・・』という音を立てて何かがモゾモゾ動いている。
「アッ、ハァ・・・なのはにも気持ち良いこと押し終えてあげる・・・」

519 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 23:57:33 ID:q+Cd2aa6
>>518
つか日記の内容からすると既になのはとはやても手を出されてるっぽいぞ?

520 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 00:06:15 ID:xBOSGzQw
ならばこれを読んだのはアリサかすずかか。

521 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 00:21:35 ID:ualRt3Kd
残り11kbだから、次スレたててくる

522 名前:521:2008/10/22(水) 00:33:32 ID:ualRt3Kd
立ててきた

>>次スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1224602931/



523 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 01:53:31 ID:Ys1h6ZBZ
>>522
スレ立て乙

>>479
亀かもだが、多分当該スレの住人ですw
期待して待ってます…が、無理はしないようにしてくださいね

524 名前:サイヒ:2008/10/22(水) 22:17:13 ID:iPcAWoEj
埋めネタ投下にきました。

クライド×リンディ、クロノ×フェイト、クロフェの息子×ユーなのの娘(オリキャラ)。
アダルトな雰囲気ですが、エロ描写はそんなに無いです。
ハラオウン尻三代物語。

525 名前:ハラオウンの系譜:2008/10/22(水) 22:18:30 ID:iPcAWoEj
(…………やってしまった)

 自室のベッドの上、クライド・ハラオウンは頭を抱えてうずくまっていた。
 激しい自責と後悔の念が、胸に繰り返し襲ってくる。いっそのこと、タンスの角に頭をぶつけて死んで
しまいたいほどに。
 ほんの少しだけ頭を上げたクライドだが、視界に緑の髪の毛が入った途端にまた顔を伏せてしまう。
 同じベッドの上で横たわっているのは、妻であるリンディ・ハラオウン。快活な性格の女性だが、今は
ぴくりとも動かないままシーツに倒れ伏している。
 クライドが夫婦喧嘩の果てにかっとして殺害に至った、などということではない。単に気絶しているだ
けである。しかし気絶の原因を作ったのは、紛れもなくクライドであった。
 こうしててもしかたがないとようやく思い切ったクライドは、髪の毛をかきむしっていた手を振り払う
ように勢い良く顔をあげ、ベッドサイドのティッシュを手にしてからリンディを直視した。
 妻の格好は全裸。身体に飛び散った汗とまだほんのり紅い肌が、ついさっきまで夫婦の営みを行ってい
たことを示している。
 しかし一箇所、徹底的に普通の性交後と違うことがあった。
 クライドの男の精髄が零れ落ちているのがリンディの股間ではなく、もっと後ろの穴なのである。
 つまりなにがあったかというと、激しいアナルプレイをしすぎたせいでリンディが気絶してしまったと
いう、ただそれだけのことであった。

「分かってたはずなんだけどな。リンディが俺の言うことはなんだって聞いちゃうってことは」

 とりあえずの応急処置として、リンディの尻にこびりついている精液をふき取りながら、クライドは嘆
息した。
 最初は本当に冗談のつもりだったのだ。お尻でやらせてほしいと言えば、きっとリンディは真っ赤になっ
て「そ、それだけはあなたでも絶対に駄目っ! 絶対に!」と照れるだろうから、その恥ずかしがる顔を
見てみたいという他愛もないクライドの悪戯心だった。
 しかしリンディはいともあっさり頷いてしまい、どころか「初めてだからあなたが挿入れやすいように」
と自分で穴をほぐし出してしまい、あっという間にクライドもその雰囲気に飲まれてしまい、気がついた
らリンディが痛みに涙を流しているのも構わず、尻を徹底的に気が絶えるまで攻め抜いてしまった。

「明日の朝ごはんと弁当は俺が作って、欲しがってた服も買ってあげて……あとはどうやって謝ろうか」

 思案していながら手を動かすうち、白濁液はだいたいふき取れた。中にもまだ残ってるだろうが、そこ
は自分で始末してもらった方がよさそうだった。
 とりあえず今晩はもう寝ようと思うクライドだったが、その瞬間とある重大なことに気づいてしまう。
 後始末している間、半分無意識にずっと触っていた、リンディの尻の感触である。
 胸にまけない大きさの美尻は、汗で湿っていることもあってただ触れているだけで尻の方からクライド
の手に吸いついてくる。ほんのちょっと指を動かしただけで、すばらしい弾力で応えてきた。
 そのぬめりとと力強さが思い出させるのは、表面ではなく内部の感触。初めてのアナルセックスで締ま
りがよかったということを除いても、きゅうきゅうと絡みつきながらクライドの性器を攻め立ててくるリ
ンディの尻穴は、前に劣らぬ快楽の園だった。
 こうして手を置いているだけでも、気絶しているリンディの尻に再度挿入したくてたまらくなってくる。
 なんとか最後の理性で尻から手を離したクライドだったが、この時はっきりと未来への予感を感じた。

「…………きっと俺、もう一回お尻でやらせてくれって頼んじゃうんだろうな」

526 名前:ハラオウンの系譜:2008/10/22(水) 22:19:42 ID:iPcAWoEj
          ※




 湯船の中で、クロノとフェイトは重なり合っていた。
 風呂に全身を浸したクロノの上に、同じようにフェイトが乗ってクロノに背中を預けている体勢。
 魅力的な肢体を持った恋人と、全裸でくっつき合っている。激しく興奮してもおかしくない状況でも、
クロノの下半身はぴくりともしなかった。

(…………さすがに、出しすぎた……な)

 時には情事の後にも余韻覚めやらず風呂の中でも濃厚に絡み合うことも無いではないが、今日はそうい
う気分では無かった。最前までの激しい交わりに、性欲ですら疲れきっている。

(何回やったんだろう…………そういえば明日の予定は……)

 虚心となったクロノの思考は、掴み所の無い断片的な思考を垂れ流し続ける。
 明日から始まる航海の日程。今晩フェイトが作ってくれた食事。数日前に無限書庫へと行った時にユー
ノとやらかした他愛の無い口喧嘩。
 浮かんでは湯の中に解けていく思考が、やがて一つのはっきりした感覚を捉えた。
 クロノの腰の上に乗っている、フェイトの尻の感触。
 湯の中であるにもかかわらず、しっかりとした重みを伝えてくるボリューム。かといって余分に肉が付
きすぎていることもなくしっかりと引き締まっており、しかして柔らかい。
 相反するはずの要素を兼ね備えた、極上の尻。もちろん中の味も極上であることまでクロノは知ってい
る。

(そういえば、こっちではしなかったな)

 航海前夜は身体の隅々までクロノの匂いを染み付けるかのように、フェイトは膣だけでなく口も尻も犯
されることを望む。それが今晩に限っては無かった。
 もしもこの後フェイトがねだってくるなら、体力と気力を振り絞って一回はなんとかしようと考えるク
ロノだったが、フェイトの様子に気づいて苦笑する。
 身体の上の恋人は、いつしか目を閉じて眠ってしまっていた。
 可愛らしい寝息を立てるフェイトを起こさぬよう、細心の注意を払いながらそっとお姫様抱っこの体勢
で湯から持ち上げながら、クロノは呟いた。

「君も僕も、お尻は航海から帰るまでのお楽しみ、かな……」

527 名前:ハラオウンの系譜:2008/10/22(水) 22:20:33 ID:iPcAWoEj
          ※




 航海から帰っての、久しぶりに家で過ごす休日。家族や親しい人達とやろう考えていたことは色々あっ
た。
 しかしそのうちの何一つとして実行に移さず、クロード・T・ハラオウンは黙って、妻であるユーナ・
T・ハラオウンがベランダで洗濯物を干している姿を眺めていた。
 妻が何気ない家事をしているという、ただそれだけの風景。なのに、目にしているだけで限りない安ら
ぎに包まれるのをクロードは感じていた。

(きっとこれが、幼馴染なのか奥さんなのかの違いなんだろうな)

 背中に流れる父親譲りの金髪に沿って落としていく視線が、やがて一点で止まる。
 その場所は、ユーナの何もかもが好きなクロードにとって、特にお気に入りの場所。
 ロングスカートの上からでも、はっきりとした丸みを持って存在感を主張しているユーナの腰つきであ
る。
 決して出っ尻などではない。ユーナの背丈に合う大きさぎりぎりのボリュームを保った奇跡的なバラン
スの尻。目でも手でも舌でも分身でも、クロードの全てを愉しませてくれる、極上の身体の一部。
 本人は胸が小さいことに多少コンプレックスを持っているが、あの尻だけで胸の分を補って余りある。
 そもそも、クロードは巨乳が少々苦手だった。
 幼少期、風呂場や寝床の中で母のフェイトや師のシグナムの生のおっぱいを見たり触ったり枕にしたり
していたせいで、グラビアなどで胸の大きな女性を見ると反射的に二人が思い出されてしまう。
 フェイトとシグナムが女性として魅力的であることを否定する気はさらさら無いが、性愛の対象として
見れるほど自分は腐れ外道では無い。
 だからクロードにとって、胸は貧乳に限る。
 この理論をおっぱい好事家である親友八神トウヤに話したら「くたばれおっぱいブルジョワジー!!」
と本気で首を絞めにかかってきた。ユーナがアクセルシューターで助けてくれなかったら、危うく冥土へ
旅立ちかねないところだった。

(トウヤは乳が絡むと頭が悪くなるから困る)

 あっちはあっちで、「クロードは嫁が絡むと馬鹿になるから殴りたくなる」と言っているが。
 そのうちとち狂って姉貴分であるシャマルやディードあたりと結婚すると言い出さなければいいがと思
いながら、クロードは砂糖入り茶をすすりつつ、なおもゆっくり妻の尻を干渉し続けた。
 腰に熱い視線を送られていることに、ユーナは全く気づいていない。そのことが視姦プレイでもしてい
るようで、少しずつ自分の中で淫心が高まってくるのを自覚する。
 流石に真っ昼間から欲情を起こすのはまずかろうと一旦目を切りながら、クロードははっきり決心した。

「今晩もお尻でしよう。絶対しよう」




          終わり

528 名前:サイヒ:2008/10/22(水) 22:21:45 ID:iPcAWoEj
以上です。
「わがハラオウン家は、代を重ねる度に尻好きになってゆくのだ!」とかそんな感じ。
どっちかというと、親の因果が子に祟りみたいな気もしますが。

529 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 23:02:20 ID:75blZnIw
埋めネタ乙なんだぜ

530 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 23:05:36 ID:W7yqAvPj
GJ!
なんという尻地獄、いや天国www こりゃ遺伝的な何かあんだろ、この尻スキー共はwww

531 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 23:11:29 ID:xBOSGzQw
GJ。
歴史は繰り返すとはよく言ったもんだ。

「ハラオウン家には、代々伝わる伝統的なセックスの発想法があってね。それは・・・・・アナルセックス」

532 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 23:12:52 ID:DejFh/r6
>>528
GJ!
おっぱいブルジョワジーワロスw
義父&義母が知ったら「頭冷やされそう」なクロードくんに幸あれw

533 名前:名無しさん@ピンキー:2008/10/23(木) 00:55:57 ID:mm5PzN7S
トウヤ「いいか、確かにおっぱいは女の魅力の重要な一部だ。

    人によっては殆ど全て、と捉えることもある。巨乳フェチなどはその最たるもの。
    しかし世の中にはな、巨乳なんてぬるいものに飽き足らない人間もいるんだ!
    ただでかい乳のどこがいい!あれはあれでいいものだが。
    ましてただ乳がでかいだけでグラビアクイーンなどとは笑止千万!
    そんなの嬉しくもなんともないのですよ、俺のようなおっぱい紳士には!

    いいか、大事なのは、バランスなんだ。ゴージャスな雰囲気にはヤシの実みたいな巨乳!
    清楚な大和撫子には掌に入るぐらいのお椀型!無垢な少女は未発達!

    しかしそれだけではない。頼れる姉御が貧乳!ちっちゃくて童顔なのに巨乳!
    さようミスマッチ感覚だ!
    つまり、基本に忠実なのもよいが、乱調の美もまた美であると。
    
    イメージを守るおっぱいもよし、人の先入観の殻を打ち破るおっぱいもよし。
    無論歳を食えばおっぱいは崩れる。赤ちゃんに授乳すると色なんかもアレらしいが
    俺はそんなおっぱいも尊敬する。おっぱいは人生の出発点だからだ。
    
    全ての女の乳を愛してこそ真のおっぱいスキーではないのか!立てよおっぱいスキー!
    ・・・すまない、つい興奮してしまった。まあとにかく、おっぱいは皆すばらしい、ってことだ」

534 名前:うめ:2008/10/23(木) 01:19:24 ID:fvaYxLw6
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