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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合8

1 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:08:30 ID:Sq8ZKsfg
おう、ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される、
ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレだ。
荒らし、それに反応するやつは俺様が叩き切ってやる!
お前らの心の震えで、SSを書き起こせ!
あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててくれ。

前スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162705335/

過去スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160901342/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159793943/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158503087/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157554499/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156100259/
【グリグリ】ヤマグチノボル総合【ゼロの使い魔】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141803280/

まとめサイト ゼロの保管庫wiki
http://wikiwiki.jp/zero/




2 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:12:11 ID:tciqNCns
>>1
乙カレー

3 名前:205:2006/11/21(火) 00:14:04 ID:J0Zz/K6a
っつー訳で幼児化SS投下しますっつっても非エロですが。俺には濃厚エロは無理だよ。
で、誰が幼児化するかってーともちろん流れに乗っかって才人

4 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:15:45 ID:RlIdKPx/
>>1 乙

ってか、職人が保管庫
職人が、スレ立て・・・・・・・

頑張ろう。


5 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:16:39 ID:J0Zz/K6a

 その日の朝はいつもとどこか違っていた。
 平賀才人がそのことに気付いたのは、目が覚めてゆっくりと上半身を起こし、いつものように欠伸をしながら背を伸ばしたときである。
 隣に、ルイズがいない。枕に桃色がかったブロンドが乗っていないのだ。
 数瞬ほど瞬きしてから、苦笑する。よく見てみると、掛け布団の半ばほどの位置に小さな盛り上がりがある。
(寝相が悪くて布団に潜っちまった訳か)
 ちょうどいい、このまま布団引っぺがしてからかってやれ、と囁く悪戯心に、才人は素直に従った。
「ほら、起きろこのねぼすけめ」
 楽しく笑いながら布団を引っ張ったとき、才人の頭を一つの疑問が掠めた。
(ルイズって、ここまで小さかったっけ)
 小柄なルイズではあるが、さすがに本物の幼児ほどではない。
 しかし、布団の盛り上がりはせいぜい本物の幼児ほどのサイズしかない。
 その事実に才人が気付いたとき、布団は既に完全に宙を舞っていた。
 そして才人は硬直する。
 布団の向こうで小さな体を丸めて眠りこけていたのは、ルイズとよく似た顔立ちをした幼子だった。
(え、なにこれどういうこと。なんなんですかこの子。ルイズの隠し子か)
 そんな訳ねえだろと思いつつも、あり得ない憶測が凄い勢いで頭の中を飛び交う。
 混乱する才人の前で、その幼児はむずがるように顔をしかめたあと、欠伸をしながらゆっくりと体を起こした。
 子猫を連想させる仕草で目をこすったあと、その幼児は眠たげな目つきで周囲を見回し、才人を見つけるとぱっちりと目を開いた。
 そして、嬉しそうに微笑みながらこう言った。
「おはよう、サイト」
 底抜けに元気な甲高い声で挨拶され、才人はへなへなとベッドに膝を突いた。

(落ち着け、落ち着くんだ平賀才人。冷静にこの状況を整理するんだ)
 後ろから聞こえてくるやかましい声を敢えて無視しつつ、才人はベッドの上に座り込んで思考に没頭する。
(昨日俺の隣ではルイズ・ド・ラ・ヴァリエールその人が寝ていた。これは間違いないな。
 で、朝目覚めるとそこにルイズの姿はなくて、その代わりにルイズをもっと小さくやかましくしたこのお子様がいた。
 俺はルイズに妹がいるって話は聞いたことがないし、隠し子なんてのも年齢その他から考えてあり得ない。
 以上のことから導き出される結論は)
 頭に浮かんだたった一つの答えを、才人は苦笑で無理矢理追い払った。
「ないない、そんなことあるはずないって」
「サイト、サイトってばー」
 当のお子様はこちらが名乗ってもいないのに名前を連呼しながら、才人の肩に跨って遠慮なく髪の毛を引っ張ってくる。
 才人は大きく息を吐き出すと黙って幼女をベッドに座らせ、正座して彼女と向き合った。

6 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:17:31 ID:J0Zz/K6a

「ちょっと、聞きたいんだけど」
「なあに」
 大きく首を傾げて鳶色の円らな瞳でこちらを直視してくる幼女。こちらが反応したためか上機嫌である。
 才人は躊躇した。一度唾を飲み込んだ後、思い切って問う。
「お嬢ちゃんのお名前は、なんていうのかな」
「どうしてそんなこと聞くの」
 幼女は不思議そうに問い返してきたが、才人が「いいから大きな声で言ってみなさい、さんはい」と促すと、満面の笑みで答えた。
「ルイズ」
 一瞬絶望的な気分になりかけるも、才人は「いやいや待て待て」と首を振って気を持ち直した。
(まだ分からんぞ。同じ名前の他人ってこともあるかもしれねえし)
 地球でも外国の人ってやけに同じ名前多かったしな、と考えながら、才人は問い直した。
「名字も言えるかな」
「え、うんとね、うんとね」
 ルイズと名乗った幼女は小さな腕を組んで一生懸命考え込んだあと、またも全開の笑顔で答えた。
「ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール」
 決定だ。確定だ。敗訴だ。
 何故か敗北感に打ちひしがれながら、才人はベッドの上に膝を突く。
(なんてこった、要するに)
 もう一度唾を飲み込み、才人は頭の中で再度その事実を確認する。
(ルイズの奴、縮んじまったのかよ)
 信じがたい事実である。信じたくない事実である。
 しかし目の前のちびっこはルイズとそっくりの顔でルイズと同じ名前と名字を名乗っている訳で、それはつまりこの結論が間違いなく正しいことを示している。
(誰かが俺を騙そうとして似たガキを連れてきたんじゃ)
 一瞬そんな推測に希望を抱きかけた才人だったが、そんなことをして喜ぶ人物など才人の周囲には一人もいない。
 大体にして、死体を自由に操るような魔法が存在する無茶な世界なのだ。
 人間をちょっと行き過ぎなぐらいに若返らせる魔法が存在したとして、特に不思議ではないような気がする。
 結局のところ、ルイズがちびっこくなったらしいという事実を否定することができず、才人はまたもや絶望に打ちひしがれる。
 これでまたどんな災難が自分に降りかかってくるのかと思うと、晴れた空に厚い雲がかかってくるようにすら感じてしまう。
「ねーねーサイト、サイト」
 そんなサイトの服を、ルイズがせがむように引っ張る。
 疲労感を堪えて顔を上げると、ルイズが小さくはにかむような表情でこちらを見ていた。
「あたし、お名前言えたよ」
「ああ、そうだな」
 一人称が微妙に幼くなってるなあと変なところに気付きつつ、才人はぼんやりと「それで」と言う。
 するとルイズは何かを期待するような甘えた表情で言った。
「ほめてほめて」
 何で名前言えたぐらいで褒めてやらなくちゃいけねえんだお前ホントは16歳だろうが。
 という文句を口にすることなどもちろんなく、才人はため息を吐きながら適当にルイズの頭を撫で回した。
「ああ、よく言えたな、偉いぞルイズ」
 我ながら投げやりな褒め言葉だったが、それでもルイズは万歳するように両手を上げて、
「わーいサイトにほめられたー」
 と、また笑顔全開で喜んでいる。
 そんな無邪気なルイズを見ていると、なんだか自分があれこれと悩んでいるのが馬鹿らしく思えてくる才人である。
(そうだな、まあこういうのもたまには悪くないかなあ)

7 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:18:27 ID:J0Zz/K6a

「なんて言うと思ったかコラァ!」
 モンモランシーは悲鳴を上げた。唐突に怒鳴り声が響き、何者かが扉を蹴破りながら自分の部屋に侵入してきたのだ。
「なに、なんなの一体」
 朝、そろそろ出かける支度しなくちゃなどと考えていた時分である。
 部屋に飛び込んできたのは才人であった。目をギラギラと怒りに燃やし、こちらを睨みつけている。
 両手を後ろに回して誰かを背負っているようだったが、その人影が小さいせいで誰を背負っているのかはよく見えなかった。
 何よりも、そんな余裕がない。こちらがまともに反応するヒマもなく、才人が遠慮のない足取りで迫ってきたからである。
 そして一言、
「吐け」
 叫び声の凄まじさと訳の分からない迫力に押されて、さすがのモンモランシーも半泣きで後ずさってしまう。
「なんの話よ」
「しらばっくれるんじゃねえこのモンモンめ。あれだけ言ったのにまたルイズに変なもの飲ませやがったな」
「いやだからなんの」
「言い訳してる暇があったらさっさと解毒剤作りやがれこの変てこパーマのお蝶夫人が」
 才人は足を踏み鳴らして怒鳴りつける。全く以って意味不明である。
 よく見るとこの騒ぎを聞きつけて部屋のすぐ外に人垣が出来ており、モンモランシーは本気で泣きたい気分になった。
「こらこらサイト、君はまた何を騒いでいるのだね」
 慌てた声で呼びかけながら、頼りにならない救いの主が部屋に飛び込んでくる。
 余程急いで来たのだろう、いつもは念入りにセットしている髪を汗で乱しながら、ギーシュが息も荒く才人とモンモランシーの間に割って入った。
「今度はなんだ、モンモランシーは何もしてないぞ」
 及び腰ながら両手を広げてこちらを庇うギーシュに、モンモランシーは遠慮なく部屋の隅に退避する。
 それを厳しく目で追いながら、才人は体の向きを変えて自分の背に背負っていた人影を見せてくる。
「嘘吐け、これ見りゃそこのでこっぱちがやらかしたのは一目瞭然だろうが」
 その人影を見て、モンモランシーは目を瞬かせる。
 見覚えのある顔の幼女である。才人の背におぶさりながら「いけーサイト、やっつけろー」などと無責任に囃し立てている。
「なんだこの子は、ずいぶんと君のご主人様に似てるじゃないか」
 驚きの声を上げるギーシュもまた、モンモランシーと同じ感想を抱いたようだ。
 才人はイライラしたように地団太を踏み、片手で幼女を支えたまま、こちらに指を突きつけてくる。
「こんな阿呆なことやるのはそこの面白い髪型の女しかいねえんだよ。全く猿漫画の主人公みたいな名前しやがって」
「待って」
 モンモランシーは才人の罵声を手で制止つつ問いかけた。
「あなたの口ぶり聞いてると、どうもその子がルイズ本人だって言ってるみたいに聞こえるんだけど」
「そうだよこれルイズ。ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールその人。お前が縮めた女」
 相変わらず誤解している才人の言葉を無視しつつ、モンモランシーはその幼女の傍に行き、顔を覗き込む。
「こんにちは」
 そう言うと、その幼女は目を瞬いて不思議そうに問いかけてきた。
「おばちゃん、だあれ」
 モンモランシーは一瞬顔を引きつらせかけたが、「子供なんてこんなもんよ」と自分を宥めつつ、
「ちょっとごめんなさいね」
 とその幼女の額に手を当てた。
 目を閉じ、意識を集中する。
 水魔法の使い手たるモンモランシーは、こうすることで相手の体内の情報をある程度把握することが出来る。
 以前授業でも同じようにしたことがあり、そのとき組んだのがルイズだったので、彼女の体内の情報は少し覚えていた。
 体内の情報というのは、要するに水の流れである。
 ほとんど感覚的なものなので説明することは難しいが、だからこそ断言できる。
 この幼女は、ほぼ間違いなくルイズ本人である、と。
 モンモランシーはため息を吐き、きょとんとしているルイズから手を離した。

8 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:21:27 ID:J0Zz/K6a

「本当みたいね」
「ほれ見ろ、やっぱりお前が」
 息巻く才人に、モンモランシーは首を振る。
「でもわたしじゃないわ」
「今更言い逃れ」
「そもそも、こんなことできっこないもの」
 きっぱりそう言ってやると、才人は目を見張った。
「できないって」
「水魔法の秘薬って言ったって、若返りの秘薬なんかないってことよ。
 そんなものがあったらこの国の女貴族は皆ずっと若いままでいるでしょうよ」
 非常に分かりやすい例えのつもりで言ってやると、才人も彼なりに納得した様子でガックリ肩を落とした。
「じゃあ、これ元に戻すのも無理なのか」
「そういうこと。分かったらさっさと出て行ってくれない。今ならまだ許してあげるから」
 朝っぱらから言いがかりでこんな騒ぎを起こされたのだから、怒る権利は当然こちらにある。
 本来ならもっとネチネチいびっているところだが、許してやることにする。
 確かに前回同じぐらい迷惑な騒ぎを起こしたことだし、何よりも今は少し上機嫌だからだ。
 才人本人もさすがに気まずかったらしく、「ホントすまん、俺はまたてっきり」と謝罪しつつそそくさと部屋から出て行く。
 ちなみに騒ぎの原因ともなったルイズは、そんなことなど知らぬ顔で「ねーサイトおなかすいたー」などと才人の背中で無邪気に喚いていた。
 見物していた生徒たちも見世物が終了したことで散っていき、結局残されたのはモンモランシーとギーシュだけになった。
「なんだったんだ、一体」
 首を傾げるギーシュに、モンモランシーは笑いかける。
「さあね。あの二人が騒いでるのなんていつものことだし、気にしなくてもいいんじゃない」
「それもそうか。やれやれ、全くあの二人といると気が休まらないなあ」
 相変わらずあっさり納得するギーシュに苦笑しつつ、モンモランシーは部屋の外に向かって歩き出す。
「それよりほら、早く食堂行きましょうよ。朝食始まっちゃうわよ」
 自覚するほど優しい物言いにギーシュも気がついたようで、すぐに目を輝かせてこちらに飛んでくる。
「おおモンモランシー、ついに僕の愛を受け入れてくれるぶぁ」
「調子に乗らない」
 文字通り飛び掛ってきたギーシュの腹部に肘鉄を打ち込んで撃墜しつつ、モンモランシーは鼻歌混じりに歩き出す。
 何となく上機嫌な理由は、騒ぎが起こってからギーシュが駆けつけるまでにほとんど間がなかったことと無関係ではなさそうだった。

9 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:22:59 ID:J0Zz/K6a

 時は過ぎてその日の夕方、才人はコルベールの研究室の中の椅子に座っていた。
 満身創痍と言って差し支えないほど、心身ともにボロボロの状態である。
 ルイズは、才人の予想どおり行く先々でヴァリエーション豊かな騒動を巻き起こしてくれた。
「あらルイズったらずいぶん可愛くなっちゃったわねえ」
 と大爆笑してルイズを抱えあげたキュルケの指に思い切り噛みつき、
「きゃーミス・ヴァリエールとっても可愛いです、抱っこさせてください」
 と言ったシエスタの胸を腫れ上がるまでビンタしまくり、
「……」
 といつものように無言で無視を決め込んでいたタバサの本を素早く掻っ攫って「いちまーいにまーい」と破り捨ててみたり。
 特にタバサが無言で氷柱を連発してきたときは本気で死ぬかと思ったものだ。何とか本を直して事なきを得たが。
 他にも授業中に「ねーサイトおしっこー」と言っては猛ダッシュさせ、
 食堂ではスープが熱いと言ってふーふー冷まさせたと思ったら今度は温いと喚き出す。
 ようやく大人しくなったと思ったら物影で学院長のネズミをいじめていたし、
 マリコルヌにデブを連発して言ってキレさせたりギトーを隠れハゲ呼ばわりして分身殺法喰らわせられたり。
 落書きされたデルフリンガーがマジ切れしたときはさすがの才人も泣きそうになった。何とか落書きを消してなだめたが。
 それでいてこちらが怒ると泣き喚いてエクスプロージョンを連発したりするのだ。
 いやこの辺などまだ温いレベルと言ってもいい。
 終いには火蜥蜴のフレイムの尻尾を踏んづけて遊んだりシルフィードの口に棒で突き刺した犬の糞を突っ込もうとしたり。
 そんなこんなで一日中走り回った才人は、疲れ果ててコルベールの研究室の机に突っ伏すこととなったのである。
 出てくる言葉は愚痴ばかりだ。
「なんで子供ってあんなにウンコ弄りたがるんですかね」
「それは女性の心理と同じく永遠の謎というものだよサイト君」
 さすが先生こんなくだらねえ質問にも知的に答えてくれると才人は感激して顔を上げる。
 そんな才人を微笑んで見つめ返すコルベールの頭が以前よりも光り輝いて見える。
「うわぁ、先生の頭とっても眩しいナリ」
「これは知性の輝きというものだよサイト君」
 さすが死の淵から生還した先生、こんなに失礼なこと言われても全然怒らねえぜと才人は尊敬しながらコルベールを見つめる。
 きっとこのパワーアップしたコッパゲ先生なら、この異常な事態も解明してくれるに違いない。
 ちなみに騒ぎの原因であるルイズは研究室の片隅の簡易寝台ですやすやと眠り込んでいる。
 走って叫んで逃げ回る才人の肩で無責任にはしゃぎまくった挙句、「ねむい」と呟いてさっさと寝てしまったのである。
 ナメとんのかこのガキャア! とキレるつもりは毛頭にない。そんな元気はもうとっくにない。
 今はただただこの悪夢が可及的速やかに解消されることを願うばかりである。
「で、どうなんですか先生」
 期待して聞くと、コルベールは微笑んだままそっと明後日の方向を見て、
「分からん」
「もっぺんくたばれこのハゲェ!」
 才人は叫んで立ち上がって立ちくらみを起こして床に倒れこむ。
 疲れすぎたせいで堪忍袋の尾が短くなり体力の限界値も低くなっているのだ。
 コルベールはあくまでも怒らずにそんな才人を椅子に座りなおさせ、淡々と説明する。
「落ち着きたまえサイト君。原因については大体察しがついている」
「本当ですか」
「というより、推測できる原因はただ一つだと思うがね」
「というと、つまり」
「虚無だよ」
 人差し指を立ててコルベールが断言する。
 ああやっぱりそれかと才人は肩を落とす。何となく、想像はついていたのだ。
 虚無。伝説の系統。ルイズが必要としたときに必要な魔法が祈祷書に浮かび上がるという、よく考えれば都合良すぎな魔法。
 ちなみにコルベールは才人が伝説の使い魔であることから大方の事情を察していたらしく、
 ルイズが虚無の担い手であることは説明するまでもなく知っていたようだ。
 とにもかくにも、虚無である。なるほど虚無ならどんな魔法が出てきても納得できる。
 爆発させたり幻作ったり魔法解除したり。
 よくよく考えたらあまり関連性がない魔法ばかりである。
 いや本当はもっと細かいところでいろいろ共通しているものがあるのかもしれないが、才人には理解できないし興味もない。

10 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:24:16 ID:J0Zz/K6a

「つまり、虚無の魔法に人間の時間を巻き戻すといったものがあったということではないかな」
「今度は時間操作ですか」
 本当に何でもありだなあと才人は感心するよりも早く呆れてしまう。
 コルベールは重々しく頷いて解説する。
「私が思うに、虚無の魔法というのは空間や光など、他の四系統とは異なる概念に対して作用するものなのだろう。
 他の四系統は物の素材を変えたり炎を起こしたりとあくまでも物質的なものにしか影響を及ぼさないが、虚無系統は」
「先生、俺に説明したって小難しい話は分かりませんよ」
 本当なら聞いてあげたいところだったが、疲れ果てている才人にそんな余裕はない。
 コルベールもそこのところは察してくれたようで、少し残念そうに頷きながらも結論を話してくれる。
「虚無の魔法は、ミス・ヴァリエールがそれを必要としたときに祈祷書に浮かび上がってくるのだったね」
「そうみたいですけど」
 才人はちらりと部屋の隅に目をやる。ルイズは相変わらず健やかな寝息を立てているようである。
 コルベールは一つ頷き、嬉しそうに言った。
「では解決方法は簡単だ。ミス・ヴァリエールが元に戻りたいと願えばいい」
「本当に単純ですね」
 才人が呆れて言うとコルベールは苦笑して肩をすくめた。
「なに、どんなに難しく思える問題も、後で答えを知れば意外なほど簡単に思えてくるものだよ」
「そんなもんですかねえ」
「少なくとも、今回の件に関してはこれで間違いないはずだ。ミス・ヴァリエールが子供になりたいと願ったからこそ、
 時間を巻き戻す魔法が祈祷書に浮かび上がったのだろうからね」
「なるほどねえ。でも、ルイズはなんでそんなこと」
 才人が疑問を口にすると、コルベールは教師が宿題を出すときの口調でこう言った。
「それを考えるのは使い魔たる君の仕事だよ、サイト君」

「仕事ったってなあ」
 ベッドに横たわったままルイズの部屋の天井を見上げ、才人はため息混じりに吐き出した。
 ちなみにルイズは子供のままで、才人の隣で未だに眠っている。さすがお子様、眠りが深いらしい。
「なあルイズ、お前なんで子供になんかなりたがったんだ」
 問いかけてみるも、返事はない。
 眠っているから当たり前だが、起きたところでちゃんとした答えが返ってくるかは怪しいところだ。
 才人は再度ため息を吐いて仰向けになる。
 ぼんやりと天井を見上げながら、今日一日で分かったことやら疑問に思ったことなどを思い浮かべてみる。
 まず一番に疑問に思ったことは、モンモランシーに対して「おばちゃん、だあれ」などと言ったことだ。
 才人のことは覚えていたのにモンモランシーのことは忘れていた、ということなどあり得るだろうか。
 他の女性陣に対する態度も気にかかる。
 記憶ごと子供に戻っているなら、シエスタの胸に対する嫉妬の発露じみた行為はどう考えてもおかしい。
(ひょっとして、こいつ皆のこと忘れてる振りしてるだけなんじゃねえのか)
 つまり、子供に戻るのは肉体だけということだ。
 だが、もしそうだったとして一体何故忘れた振りなどしているのか。
 そんなことを考えていたとき、不意にルイズが小さく呻いて体を起こした。


11 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:25:31 ID:J0Zz/K6a

「ここどこ」
「お前の部屋だよ」
 短く答えてやると、ルイズは眠たげにしょぼしょぼさせていた目をぱっちりと開き、満面の笑顔で抱きついてきた。
「サイト」
 そのまま、甘えるように才人の服に顔を擦りつける。
(普段のルイズならこんなことしないしなあ)
 才人は首を傾げたあと、ふと下からの視線に気付いて顔を下げた。
 見ると、ルイズがお子様らしい柔和な顔に似合わぬ不安げな表情でこちらを見上げている。
「どうした、ルイズ。怖い夢でも見たか」
 才人は笑いかけながら、ルイズを持ち上げて自分の膝に乗せてやる。
 ひょっとしたら中身は元のルイズかもしれないと疑いつつも、今日一日でお子様扱いがすっかり染み付いてしまったのだ。
 そのままの体勢で、しばらく頭を撫でてやる。するとルイズは昼間の元気が嘘だったかのように遠慮深げな声で、恐る恐る訊いてきた。
「ねえサイト」
「なんだ」
「怒ってる?」
「どうして」
「いっぱいいたずらしたから」
 まあ確かになあ、と苦笑しつつ、サイトはもう一度、ルイズの頭を少し乱暴に撫でてやった。
「怒ってねえよ」
「ほんとう」
「おう。お前も反省してるみたいだしな。その代わり明日はもう一回皆のところに謝りに行くからな」
 才人がそう言うと、ルイズはもうすっかりお馴染みとなった全開の笑顔で「うん」と元気に頷き、
「あのねサイト」 
「なんだ」
「だいすき」
 不意打ちである。
 ルイズは急に身を翻して才人の頬に唇を押し付けると、猫のような素早さでさっさと布団に潜り込んでしまった。


12 名前:素直になって、自分:2006/11/21(火) 00:27:37 ID:J0Zz/K6a

 しばらくの間頬を押さえて呆然としたあと、才人はぷっと吹き出した。
「ってなに焦ってんだ俺。子供にキスされたぐらいでよ」
 とは言え、心臓が高鳴っているのも事実である。
 子供に戻っているとは言え、あのルイズに「だいすき」などと言われては動揺するなという方が無理というものである。
「なんだかなあ」
 誰もいないのに誤魔化すように笑いつつ、才人はそっと布団をめくる。
 布団に潜り込んだルイズは、朝のように体を丸めてぐっすり寝入っているようだった。
 その無垢な寝顔を見ていると、自然と口元に微笑が浮かんでくる。
(何がなんだかわかんねえけど、まあいいか)
 才人は一つ欠伸をしてベッドに横たわった。

 夢うつつに、誰かが何事かを呟いているのが聞こえたような気がした。

 そして次の日目覚めてみると、全ては元通りになっていたのである。
 ルイズは才人の横で相変わらず朝に弱い低血圧ぶりを発揮し、昨日のことを尋ねても「覚えてない」と唇を尖らせるばかり。
 結局才人の疑問が解決されることはなかったものの、この騒動はこれで一旦幕を閉じたのであった。

 後日。もしもそのときルイズの部屋を覗き込む者がいたならば、剣に話しかける一人の少女を目にすることが出来ただろう。
「ほら見ろ、俺が言ったとおりだっただろう」
「まあ確かに、あの馬鹿犬あたしを放り出したりはしなかったけど」
「それどころか存分に甘えさせてくれたじゃねえの」
「まあ溜まりに溜まったストレスは十分発散できたわね」
「全く、単に『素直になりたい』って願ってただけだってのに、何だってあんなことになんのかね」
「知らないわよ。あたしだって子供に戻ってたときはビックリしたんだから」
「でも記憶はあったんだろ」
「あったけど、何か楽しくてどうでもよくなってた気がする」
「なるほど精神は子供のときに戻ってたって訳か。確かに子供は無邪気で素直だからね。いい意味でも悪い意味でも」
「そういうことなのかしら」
「そうだろうよ。で、お前さんはしたいことをしたわけだ。相棒にいつも以上に我侭言ってみたり素直にやきもち焼いてみたり」
「誰もやきもちなんて焼いてないわよ」
「へいへい。まあそういうことにしときましょうかねえ。ま、お休み前に素直になれてよかったじゃないの」
「なんの話よ」
「『あのねサイト』『なんだ』『だいすき』ぶちゅっ。いやああのときは相棒が犯罪者にってちょ、俺をどこへ連れて行くの」
「コルベール先生の研究室に溶鉱炉はあるかしら」
「いやさすがにそんなものはねえと思うけどってでも止めてあの先生に体弄られるのはイヤァァァァァ」
 こうしてデルフリンガーの悲鳴は誰の耳にも届くことなく、魔法学院の片隅に消えていくのであった。

 蛇足ではあるが、平賀才人が今回の騒動以降しばらくの間顔を洗うのを拒んだことを追記しておく。

13 名前:205:2006/11/21(火) 00:31:50 ID:J0Zz/K6a

>>3なんて言うと思ったかこのド低脳どもがぁ! この205の最も好きなことの一つは、
「幼児化した才人に感情移入してシエスタのおっぱい吸う妄想にひたりてえ」
とか思ってやがる貴様らの期待を見事に裏切ってやることだ!

……いやごめんなさいちょっと調子に乗ってました自分。
まあなんてーか昨日の書き込み見て勢いで書き出したんですが、
勢いで書き出したおかげで構成が無茶苦茶だったり安易だったりもう散々ですはい。

やっぱ幼児化して抵抗できないルイズをシエスタがヨシェナヴェの材料にしちまうSSとかの方がよかったかなあ
と思いつつまた次回。

14 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:36:14 ID:Edk5Wg1U
 G J !

15 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:36:52 ID:tciqNCns
ルイズを具にヨシェナヴェ…シエスタ、恐ろしい子っ!!
それはともかくいい意味で期待を裏切っていてすばらしいですね…w
これで構成が無茶苦茶だといわれると、へこむなぁ…orz
#自分<へこめる資格があるようなSS書いてないだろ

16 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:52:59 ID:Kn9jmQah
>>13
いやいや、面白かったよGJ!
すっかり期待を裏切られたのは確かだが、これならある意味悔しくないな
また是非書いてくれ

17 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 01:05:17 ID:id+BY6ci
文才が足りない…


と知りつつ投下

18 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 01:06:45 ID:id+BY6ci
その頃サイトは日課となったアニエスとの剣の修行を終え、デルフリンガーを横に置き、木の下で丸くなっていた
これでよかったんだ…ルイズはオレに必要ないんだと言い聞かせながら必死に後悔の念を抑える
「相棒、これからどうするんだい?」
デルフリンガーがいつものくだけた話し方で聞いてきた
「相棒よぉ、なんで娘っ子の記憶を消したんだい?」
「オレはガンダールヴじゃないから」
「だからもう守れないと?」
「あぁ…だからオレはルイズの前から消えなきゃいけないんだよ」
「ならなんで相棒は剣の修行なんかしてるんだい?」
サイトは答えられなかった
「代わりに答えてやろうか?相棒はまだあの娘っ子を忘れきれてないんだよ」
「…」
「どんなに自分に言い聞かせようが、相棒の心に迷いがある。欲と言っていいだろうね。」
「でもオレは!」
「あぁ、ガンダールヴじゃないな!だからルイズは守れない、だから一緒にいられない、でも諦められない!違うかい?」
完璧に図星だった
「どうしようもねぇだろ…」
自分はもう誰からも必要とされてない
「良いことを一つ教えてやる。あの娘っ子も相棒と同じようなことで悩んでたんだぜ?」
「え?」
そんなこと聞いたことがなかった
「本当さ。更に言えば無理やりこっちに連れて来ておいて、使い魔は伝説のガンダールヴなのに、自分はゼロ…口には出さなかったが、かなり悩んでた」
さらにデルフは続ける
「そんでやっとの思いで使えた魔法が「虚無」。あの娘っ子はそりゃ喜んだだろうさ。やっと相棒に見合う貴族になれたってね。まぁ悪魔で多分だけど…」
サイトは何も言わずに聞いていた
「そんな娘っ子がガンダールヴの力が無くなったくらいで相棒を捨てるはずが無いだろ?」
「でも!ルイズに必要なのはガンダールヴで!!」
「ガンダールヴがどうした?今まで娘っ子を守りきれたのはガンダールヴの力だけかい?違うだろ、相棒の想いそれが無きゃ、今頃どっちも死んでたね」
「…」
「相棒のその想いに勝てるヤツなんかいやしないさ。そんなヤツらにあの娘っ子を任して良いのかい?」
「でも!今のオレじゃ守れなくて…」
「大切なのは想いさ、強さはそれからでいい!」
サイトは目を瞑り考える
そして…
「もう一回…最初から出きるかな…」
震える声で…別れの森とは違う声で呟く
「出来るさ、相棒には誰より強い想いがある」

19 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 01:08:10 ID:id+BY6ci
「でもやっぱりダメだ」
「なんだよ拍子抜けだな…次はなんだい?」
「ルイズの記憶を消したんだ…今更やり直すなんて…」
後悔の念がサイトを襲う
なぜ自分はあんなことを!?
ガンダールヴなんか気にせず守るって言ってやれば…
「あ〜それ…治せるかもしれんよ」
クソっ!なんで…って
「治せるのか!?」




ルイズが気がついたのは自室のベットの上だった
まだ頭が酷く痛む
そしてそれと共に頭に焼き付いた一人の剣士の背中…
「誰なの?」
その背中を見るだけでとてつもない安心感が生まれる
「あなたは私の何?」
その背中を見るだけで心の奥の暖かい何かが疼く
「あなたは…」

そして机の上にある、いくつかの見慣れぬ物に目がいく
一つは黒い箱、一つは買った事のない貝のペンダント、そして誰に編んだかわからないセーター
しかしルイズはそれが要らぬ物とは思えなかった
もしサイトとの思い出が全て消えていたなら迷わず全て捨てていただろう

だがルイズの記憶ではなく、心…そこに刻み込まれた愛しい人への想いが、ルイズの大切な物の消滅を拒んだ
それと同時に底の無い絶望感が溢れ出す
「なんで…いないのよ…」

誰に言った言葉かもわからず、ルイズは泣き出した…
何が何だかわからない
だが2つわかったことがある
自分は一人だということ


そして


「私が…殺した…」

愛する者が死んだという事実

20 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 01:09:20 ID:id+BY6ci
今ここに宣言しよう…



このスレで一番つまらないSSを書いているのは我であると!!

21 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:13:29 ID:B0usgJIM
書いてくれるのは嬉しいんだけどさ
あまりに卑屈な態度はウザいよ?

22 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:16:19 ID:Kn9jmQah
>>20
おまいさんの文章をwktkしながら待ってるやつが少なくともここに一人いるんだし、
あほなことは言いなさんな
続き待ってるよ。また書いてくれ

23 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 01:16:42 ID:id+BY6ci
すいません…調子のり過ぎましたm(_ _)m

24 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 02:15:46 ID:fWg843MB
>>13
さすが205!!
俺達にできない事を平然と(ry
GJっ!


25 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 02:18:41 ID:66O7KnZT
>>20
なんだねこのSSは









涙が止まらないじゃないか


26 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 06:13:38 ID:8z7nbaNO
ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
立てないとお仕置きだかんね!

ちょっとテンプレのルイズverを書いてみた。加筆修正あったらよろ。

27 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 08:38:55 ID:id+BY6ci
少し更新

シエスタがルイズの部屋に入った時、目を覚ましたルイズが泣いているのを見つけた
「どうしたんですか!?ミス・ヴァリエール!」
また記憶を戻そうとしているのかもしれない
「シエスタ…」
ルイズはシエスタに崩れるようにもたれた
「私が…私が殺したんでしょ?」
「違います、あなたは誰も殺したりしていません!」
「でも…私のせいで…それなのに私…その人の顔もわからない」
シエスタは驚愕した
サイトは確かに記憶を消したと言っていた
だがどうだろう
この小さな貴族はそれを覚えているではないか
そして自分を守ってくれた使い魔のために涙を流している
なら…
「ミス・ヴァリエール、今から私の言うことをしっかりと聞いて下さい」
ルイズは涙を拭い、シエスタの方を見た
「この話はとっても辛いお話しです。ミス・ヴァリエールは耐えきれなくなるかもしれません。それでも…それでも聞きたいですか?」
ルイズは頷く
目には先の涙の跡があったが、しっかりと自分を保とうという強い意志が感じられる
「では…」
シエスタは話した
私には使い魔がいたこと
その使い魔が人間でいつも私の側に居てくれたこと
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫…続けて…」
また酷い頭痛がする
気を失いそうだ
でも聞かなきゃ
自分を守ってくれた人のことを
「…わかりました。ミス・ヴァリエールはアルビオンの軍隊を足止めするように命令されました」
そう、自分は確かに「死ね」と命令された
「そう命令されたあなたを守ったのがミス・ヴァリエールの使い魔さんです」
黒髪の剣士の背中が今までで一番激しい頭痛のなか蘇る
「その使い魔さんはあなたを睡眠薬で眠らせました。そして一人、アルビオン軍へ…」
そこまで話すとシエスタは泣き出してしまった
彼女も辛くて辛くてどうしようもないのである
好きな人が生きていることが分かっていても、自分にはどうしようもない
そんな無力感に必死に耐えていたのだ
「ごめんなさい…」
「謝らないで…教えてくれてありがとう」
「まだあるんです。その使い魔さんはまだ生きてるんです」
「え!?どこにいるの?」
「今はわかりません…」
酷い頭痛の中、深い絶望感と悲壮感の中に光が生まれた
会いたい…顔も…声も…何もわからないけど
あなたの背中しかわからないけど

会いたい…会いたい…

28 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 10:38:25 ID:id+BY6ci
自分の代わりに命を賭けてくれた優しい使い魔
「その使い魔の名前は…なんて言うの?」
シエスタはちょっと考えて
「教えません!」
「なっ、なんでよ!?」
「ちょっとイジワルです♪本人に会ったときに聞いてあげて下さい」
多分2人は会うだろう
こんなにも想い合ってるんだから
だからほんの少しのイジワル
「うん、わかった」
「それと…」
シエスタは記憶を消したのはその使い魔だと言おうか悩んだ
自分が言うことで2人を引き裂かないだろうか
そう悩んでいるとルイズの目を見る
鳶色の真っ直ぐな目
決心に満ちた信念の目
悩む必要なんてなかった
「ミス・ヴァリエールの記憶を消したのはその使い魔さんです」
ルイズは驚かなかった
なんとなく気付いていたのだろう
「それでも会いに行く、あっちが会いたくないって言っても…せめて御礼を言うまでは絶対に諦めない!」
ルイズはそう言って立ち上がった
「無理です、ミス・ヴァリエール…」
「なによ!不可能なんかないわ!絶対できる!!」
「お金が…」

2人の所持金はすでに底をついていた

29 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 13:36:12 ID:Nm3UC3c2
続きは?

30 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 15:15:40 ID:pcEGXwwh
今晩あたりじゃないか?

31 名前:コリコリ:2006/11/21(火) 17:22:54 ID:tDH1T+9v
>>1
>>5>>13
GJ!!やんちゃルイズも萌えですね!
でも、こんなこと言ったって、オレは、決してロリ・・・(以下省略)

32 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:42:10 ID:kH9ofvNI
そういえば昔某スレにsageないし何も書かないのに鳥付けてたやつがいたなぁ

33 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 21:11:16 ID:tciqNCns
>>26
AAつけてみた。…だめだったらごめん

     _      ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
    〃 ` ヽ    ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
    l lf小从} l  / 荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ /  ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
  ((/} )犬({つ′  あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
   / '"/_jl〉` j    立てないとお仕置きだかんね!
.  ヽ_/ノヘ.)〜′   分かったら返事するのよっ!犬!

34 名前:純粋センター:2006/11/21(火) 22:29:21 ID:id+BY6ci
チマチマとしか更新できなくてスマン…
毎日更新はするから許してくれ

ってことでチョット投下

35 名前:純粋センター:2006/11/21(火) 22:31:23 ID:id+BY6ci
ルイズは顔もわからない使い魔に会いに行くことを決心したが、大きな壁が立ちはだかった
「アルビオンに行った時に全部使っちゃって、今はもう…」
『お金』である
ドラゴンやグリフォンが使い魔でない限り、アルビオンに行くには船しかない
だが2人の持つ全てのお金をかき集めても雀の涙程度
誰かから借りようにも、ギーシュ、モンモンは貧乏貴族。アンリエッタに借りようにも私財を投げ売らなければならないほど国庫が枯渇したと聞いていたので、自分に出せるような金などないだろう
「せめてアルビオンに行ければ手もあるのに」
ルイズは爪を噛んだ
「あるには…ありますよ?」
シエスタが迷いながら言う
「ただ…使える人が居ればの話しですが」
「何!?どうすれば良いの!?」
「多分、ミス・ヴァリエールには無理です。っていうかあれを使えるのはこの学院には…」
「だから何なの!?はっきり言って!」
シエスタは自分が考えている、限りなく不可能に近い方法を言った
「…」
「ね?無理でしょう?あぁ、ならどうしよう…」
「あんた、アレ使えないの?」
シエスタは世界の終わりが来たかのような怯えた目で言う
「むむむむむむ無理ですよ!操縦の仕方は教わってますが…」
「なんで?元々はあんたの家の物じゃない」
「でも飛ばしたことなんて無いですもん!」
「物は試しよ!お金は無いし時間も無いの!私の使い魔がどっか行っちゃうじゃない」
あぁサイトさん…戻って来ても尻に敷かれるのは間違いないです
シエスタは目線を伏せて申し訳なさそうに言う
「でも無理な物は無理ですよ…一度も飛ばしたことないですし…」
確かにルイズの力にはなりたい
がっ、それでもし自分が操縦に失敗すれば元も子もない
罪悪感にさいなまれながら目線を戻すとルイズは有り得ない行動をしていた
「お願い…一回だけで良いから…お金だって…今は無いけどいつか払うから!一回だけで良いから…」
ルイズは頭と膝を床につき、震える声でシエスタに懇願していた
「やめて下さい!ミス・ヴァリエール!」
貴族が平民に土下座したなど聞いたことがない
「なぜ顔も知らない人の為にそこまで出来るんですか…」
ルイズはその姿勢を続けて答える
「会いたいの…なんでかわからない…けど、どうしようもなく会いたいの…だから…」
あぁそうか…
「拒絶されるかもしれませんよ…?」
顔が思い出せなくてもこのコは…
「それでも…会いたいの…」
サイトさんを愛してるんだ

36 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 22:44:54 ID:id+BY6ci
↑名前ミス

ダメだ…続きが思いつかないので今日はここまで…

流れは決まってるのに文に表せない…orz

37 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 22:58:18 ID:tciqNCns
>>36
なんか偉そうな言い方に聞こえたら申し訳ないけれど、書き方だどんどんうまくなっていると思いますよ。心情描写の挿入とか特に。
続きwktkして待ってまーす。

38 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/21(火) 23:47:41 ID:NT6fsKry
借り物競走。
まず、スタートの合図と同時に全力疾走。
次に、お題の書かれた封書を手に入れ、中身を確認。
そして、書かれた物品を手に入れ、そしてゴールに向かう。

「つまり、誰よりも速く駆けることのできる体力、
 カンタンなお題を引き当てる運、
 そしてお題のものを即座に見つけ出す状況判断力を問われる、総合競技なんだよ」

才人の説明に、ルイズはこくこくと頷く。
ルイズは自分が出場することになった『借り物競走』の概要を、発案者たる才人に尋ねていた。
もちろん、件の『衣装』を着用して。
…ああ、めっちゃ可愛ええ。このあと競技が控えてなかったら、問答無用で押し倒したいくらい可愛ええ。
などと才人が不埒なことを考えていると、ルイズはそのない胸をふんぞり返らせ、自信満々に言った。

「なるほど…私の力を示すのにちょうどいい競技ってわけね!」

どこから湧き出てくるのだろう、この自信は。
とりあえず才人は質問する。

「聞くけどルイズ、お前全力疾走したことってあるか?」
「あるにはあるけど?」
「どの位?」
「そうね、ここからあの門くらいまでかしら」

…せいぜい、100mがいいところだ。

「…何よ。疑ってんの?」
「…いやまあ…」

そんな才人に、今日は珍しく怒りもせず、ルイズは言ってみせた。

「なら、私の実力、とくと見るがいいわ!」

そして、門めがけて走り出す。
今日のルイズは機嫌が良かった。
なんでかって言うと、サイトがこの衣装を『すっごい似合う、可愛い』って褒めてくれたから。
もうそれだけで、何でもできる気がした。
とりあえず今日はステキな一日になりそ
走り出したルイズは、10mとしないうちに足を絡ませて顔からすっ転んだ。

「ぷっ」
「今、いいいいいいいいいいい今笑ったでしょ!いいいい、犬ぅぅーーーーーーーーーーー!!」

走り出したときの3倍以上のスピードで駆け戻り、ルイズは才人をギタギタにした。
…確かに走るのは速そうだ…。
薄れ行く意識の中で、才人はそう思った。

39 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/21(火) 23:48:25 ID:NT6fsKry
タバサが借り物競走の概要を復習していると、人間に化けたシルフィードがその視界の隅に入った。
シルフィードは若い女性全員に配られる『衣装』に身を包んでいた。
しかしそれは、タバサのものと少し配色が違っていた。
タバサのブルマは紺色だったが、シルフィードの着ているそれは、臙脂色に染められていた。
実はこの衣装、制式採用後はある基準でもってサイズ別に色分けされていた。
一番下が紺、次が青、その次が臙脂、そしてその上が赤、といった具合に。
…また勝手に…。
タバサはシルフィードの所へ歩み寄る。
見ると、彼女は運動会の進行係のいる机で、羽ペンで小さな紙に何か字を認めていた。
…この子字なんか書けたっけ…?
タバサが気になって覗き込もうとすると、シルフィードが先に気づいた。

「あ、お姉さま!見ちゃダメなのね、これは『かりものきょうそう』に使うお札なの」

言って係りの者に二つに折ったそれを手渡す。
係りの者はありがとうございます、と礼を言って封書にそれを封じ、『借り物競争用』と書かれた箱に入れた。
どうやら、借り物競走のお題は一般公募らしい。
…ってことは。
タバサはついっ、と前に出て、係りに向かって手を差し出す。

「私も書く」

係りの手渡したそれに、タバサはさらさらと字を書いた。
『サイト』と書いてあった。

40 名前:運動会@借り物競走 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/21(火) 23:49:43 ID:NT6fsKry
『借り物競走』は一斉出走で、出場者全員が一斉にお題の置いてあるテーブルまで走る。
そしてここはスタートライン。
横一列に並んだ出場者の中で、一際殺気を放ちあっている二人がいた。

「…アンタが隣とは奇遇ね…」
「…これは純粋な競技ですからね。負けませんよ」

ルイズとシエスタだった。
二人はお互いに視線を合わせると、んぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「貴族が平民に負けるわけにはいかないわ。絶対勝つからね?」
「その言葉そっくり返しますわ。仕事で鍛えた足腰の強さ、思い知らせてあげます」

そして再び周囲の参加者が引くのも構わず、んぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合う。

「…そうね、ただ勝負するだけじゃつまらないわ。何か賭ける?」
「…勝者はサイトさんを一日好きに出来る、でどうでしょう」

本人の与り知らぬところで、またしても事態は進展しつつあった。

「…乗った」

その提案に応えたのは、ルイズでもシエスタでもなかった。
いつの間にかその隣に並んだタバサであった。

「…なによチビっこ。アンタは呼んでないわよ」
「…サイトが絡むなら負けない」
「…いい度胸してますねー?」

そして三人は、んぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ、とにらみ合った。
その三人の周りにだけ、人ごみが裂け、空間ができていた。
そして。

「用意…スタートっ!」

出走を告げるコルベールの声が、会場に響き渡った。

41 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/21(火) 23:52:14 ID:NT6fsKry
さてここで質問です。
「最初にお題の札を手にしたのは誰?」

1.ルイズ
2.シエスタ
3.タバサ

例のごとく、最初にレスのついたキャラで書き始めようと思います。

言っとくけど上記の番号のキャラ以外は不許可だかんね!
いきなりテファ出しておっぱいスライッディングとかムチャだから!(何

では、よーい、どん!

42 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:53:33 ID:G+kvos7O
4.アンリエッタ姫!
もしくはシエスタで。

43 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:53:54 ID:DBY4HgcK
3.タバサで

44 名前:純愛センター:2006/11/21(火) 23:54:29 ID:id+BY6ci
もちタバサ!!

45 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:57:56 ID:nDxNoWpa
フフ・・・俺は流れに身を任せる!
なぜならへんたいさんなら待ってれば全部書いてくれるから!

46 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/22(水) 00:03:10 ID:NT6fsKry
>>45
そんな事言ってると全部書かないぞ!
…とか言いつつ全キャラぶんネタは常に用意してある俺マジダメ人間(´・ω・`)

じゃあまずはシエスタしゃんからいきまーす
…明日は夜勤だから明後日以降になるけどな!(何

47 名前:純愛センター:2006/11/22(水) 00:03:22 ID:id+BY6ci
>>37

ありがとうございますm(_ _)m

48 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:10:24 ID:PZmubIYe
>>46このスレのドンと化してるなw
楽しみに待ってるぜ


49 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:18:50 ID:x8HsteE4
>>46
GJ!
おれはルイズタンハァハァな人なので、ルイズタンのも心待ちにしてます
もちろん他のキャラのも

50 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:20:08 ID:x8HsteE4
てゆーか、おっぱいスライディング・・・是非見てぇ・・・

51 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:35:02 ID:KKhoHfEY
おっぱいスライディングか
胸あるキャラだったらよさそうだけど
タバサとルイズは怪我しそうだなw(さきっぽが

52 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:47:03 ID:0BDIxV4W
胸あるほうが痛いというか、可哀想だから勘弁してあげてください……
テファ好きなんだ。

53 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 00:58:19 ID:hfbjABr3
>>46
おっぱいスライディングなんてどうやったら思いつくのか小一時間問い詰めてみたいw

54 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 08:30:33 ID:WZbjgChp
当然のごとく受け入れられているおっぱいスライディングが想像できない…


55 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 09:06:23 ID:xKdOs6d6
サイトを地面に見立てておっぱいを存分
に擦りつけるようなプレイだと推測。

56 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 13:05:43 ID:awXA0kui
その場合どこにどうぶつけて痛いのか3行で説明してくれ

57 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 15:51:46 ID:S3hSQ7Qm
今更なんだけど、

「け、結婚するまでダメ!」
と、結局ルイズがサイトに貞操を許さない場合
「じゃあこの俺の欲望はどうすればいいんだよ!」
「ソコだけはまだダメ!」
てな感じのノリになって、解決策が、

「間違えたら許さないんだから!」
と、ルイズの太ももで毎晩抜いてもらうサイト。
制服着たまま抜くのもエロいし、全裸はもっとまずい。
全裸だったならルイズのアソコを見ながらサイトはルイズの腹の上に発射。
でも最後はお互い我慢できなくなって貞操を許してしまう。

みたいな…とにかくルイズの脚を誰か生かしてくれないか?(残留思念)


58 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 16:16:57 ID:rQqiHicW
「結婚するまでダメ!」
「じゃあもう一つの穴を使わせてもらおうか…」

アッー!

59 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 16:28:47 ID:vCJjY4HM
>>58
それは普通に読みたいな

60 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 18:03:56 ID:hfbjABr3
下の口がだめなら上という手もある。

61 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 21:03:50 ID:RyWRhfgF
>>58
「おい、ちょっとカメラ止めろ」
サイトがそう言いカメラを塞ぐ。
嫌な予感がするわ……って…ちょ…いや…待ってそこは……いいいい犬ぅ――ッ!!






「「「「「   ア ッ ー !!   」」」」」

「「「「「   ア ッ ー !!   」」」」」

『『『『『   ア"ッ ー !!   』』』』』






薄暗いピンク色の室内に、私と姫様とシエスタの叫び声が三つ響き渡った。

62 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 21:53:04 ID:CanqJKdI
ちょw
お前続きかけwwwww

63 名前:純愛センター:2006/11/22(水) 22:52:38 ID:Ljha/dsJ
ちょっと投下

かなりムリヤリな部分があるので本編が好きな方は見ない方が良いかもしれません

64 名前:純愛センター:2006/11/22(水) 22:54:22 ID:Ljha/dsJ
「あぁ、あれが魔法なら大丈夫さ」
「どうすりゃいいんだ!?」
驚いて声を上げるサイトをデルフはなだめるように言った
「あれは要するに水の洗脳魔法と同じようなもんさ。」
デルフの説明によると、あの魔法は記憶そのものを奪うものではなく、その記憶を取り出そうという信号を消すものだということだった
「記憶本体を奪うなら虚無の力なら脳みそごと消せばいいだけさ。ブリミルがそうしなかったのは、後でそれを解除できるようにってことで信号を消すって手段をとったんだろうね」
「ディスペル・マジック…」
「そうさね。それであの娘っコの記憶は戻るさ」
また大好きなご主人様の所へ…ルイズの所へ戻りたい
しかし記憶を奪ったという罪悪感がその欲救を抑え前に踏み出せない…
「あとは相棒が決めな。オレはもう何も言わんさ」



一方、トリステイン魔法学院ではシエスタが必死になってゼロ戦を整備していた
「ミスタ・コルベールが設計図を残してくれて助かりました」
彼はゼロ戦にとても深く興味を持っていたので、分解した時に書き記したであろうメモや設計図が見つかったのだ
ルイズが操縦席の後ろの隙間から声をかける
「飛びそう?」
ルイズは最初は手伝おうとしていたが、操縦席から転げ落ちそうになったので後ろで小さくなっていた
「はい!軍の方でもしっかり整備され料が必要であった
「どうしましょうか?」
「「土」の系統のメイジに頼むしかないわね。手頃な「土」系統のメイジといったら…」
いるではないか、頭のネジが10本は抜けた「土」系統のメイジが!
「ちょっと待ってて!」
ギーシュが暖炉の前でとてつもない寒気を感じたのは言うまでもない

65 名前:コピーミスった…:2006/11/22(水) 22:57:53 ID:Ljha/dsJ
スマン!!コピーミスったんでこっちを見てくださいm(_ _)m



「あぁ、あれが魔法なら大丈夫さ」
「どうすりゃいいんだ!?」
驚いて声を上げるサイトをデルフはなだめるように言った
「あれは要するに水の洗脳魔法と同じようなもんさ。」
デルフの説明によると、あの魔法は記憶そのものを奪うものではなく、その記憶を取り出そうという信号を消すものだということだった
「記憶本体を奪うなら虚無の力なら脳みそごと消せばいいだけさ。ブリミルがそうしなかったのは、後でそれを解除できるようにってことで信号を消すって手段をとったんだろうね」
「ディスペル・マジック…」
「そうさね。それであの娘っコの記憶は戻るさ」
また大好きなご主人様の所へ…ルイズの所へ戻りたい
しかし記憶を奪ったという罪悪感がその欲救を抑え前に踏み出せない…
「あとは相棒が決めな。オレはもう何も言わんさ」



一方、トリステイン魔法学院ではシエスタが必死になってゼロ戦を整備していた
「ミスタ・コルベールが設計図を残してくれて助かりました」
彼はゼロ戦にとても深く興味を持っていたので、分解した時に書き記したであろうメモや設計図が見つかったのだ
ルイズが操縦席の後ろの隙間から声をかける
「飛びそう?」
ルイズは最初は手伝おうとしていたが、操縦席から転げ落ちそうになったので後ろで小さくなっていた
「はい!軍の方でもしっかり整備されていたみたいですし、固定化の魔法のおかげで部品の劣化もないので大丈夫だと思います。ただ…」
「ただ?」
「燃料が保たないと思います…せめてあと樽が3本分は必要かと」
コルベールが予備のガソリンを置いておいてくれたが、なにしろ目的地は空である
たどり着くにはかなりの燃料が必要であった
「どうしましょうか?」
「「土」の系統のメイジに頼むしかないわね。手頃な「土」系統のメイジといったら…」
いるではないか、頭のネジが10本は抜けた「土」系統のメイジが!
「ちょっと待ってて!」
ギーシュが暖炉の前でとてつもない寒気を感じたのは言うまでもない

66 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 23:13:24 ID:eekGBOi3
運動会ネタが出てた所で皆で海へ行く話もおもしろいかもな。才人のハーレム化とかw

67 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 23:50:47 ID:S3hSQ7Qm
>>66
で、改めて胸の膨らみにコンプレックスを感じて、その胸を慰める意味でサイトがルイズの胸責めをすると。

「ち…ちいちゃいのにぃ…」
「俺は好きだけどな」
「え?」
「だって敏感だし、堪えてる時のルイズの顔可愛いし…」
「な、なに言ってるのよ!…でも…」
「なんだ?」
「そ、そんなに好き?」
「うん」
「…ていねいに扱うのよ…」
んで、やってる場所が海の近くの宿の風呂場とかで、
風呂上がりにはバスタオル越しにルイズの胸を揉みながら
「俺が大きくしてやるよ」
「ふにゃあ…」
と、風呂場でメロメロになったルイズの胸を揉みしだく。

ここまで妄想した俺は現代人…orz(正直スマン

68 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 00:22:58 ID:JXnbEhGK
生殺しはやめてw

69 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 01:32:25 ID:kdS/cD+q
寸止め万歳orz

70 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:49:16 ID:PY+9F486
ロマリアの研究者の書いた一冊の本がトリステインの一部で話題になった。
『始祖ブリミルはハルケギニアの人間と異世界の人間のハーフである』
研究者たちの仮説は誰しも悪い冗談として笑いの種としてとりあわなかった。


「なぁルイズ」
才人は窓の外の月をぼんやり見ながら言葉を続ける。
「ブリミルの親父は地球人なのかな」
ルイズはベッドの上で足をパタパタさせながら答える。
「六千年前の地球人はどうやってこっちにきたのよ」
才人は自分の言葉の矛盾に気付いて あ、と声をもらす。
「あんたが異世界からきたことは内緒だし、研究者たちの説だって妄想の塊なんだから気にすることないわよ」
才人は頷きながら六千年前の世界に思いを馳せていると、ルイズがベッドの下からワインを取り出した。
「とっておきなんだからね!これ飲んで早く寝なさい!」
才人はグラスについで飲み干すと枕が飛んできた。ベッドに入れという意味らしい。
枕を拾い、ルイズのもとへ歩こうとした時、才人の視界の景色が変わった。
床からルイズを見上げていた。
(なんだ?)
ルイズが近づく。
(あぁ、転んだのか、あれ?動けねぇな)


71 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:50:06 ID:PY+9F486
窓からフードで顔を隠した人影がふわりと入ってきた時に才人は自分の状態を理解した。
ワインの中に痺れ薬が仕込まれていた。
「ベッドに縛り付けて。ルイズ・フランソワーズ」
フードの人影はアンリエッタだった。
才人はまだルイズに一服盛られたこと、アンリエッタにベッドに縛り付けられた意味を理解してなかった。いや、頭の隅で理解していたが心が拒否していた。
「服をぬがせて」
アンリエッタは冷たく命令するが、ルイズは動かない。
「惚れ薬を使うのを拒否したのはあなたでしょう?ルイズ・フランソワーズ」
ルイズは才人に涙目で何度も何度も謝りながら服を剥ぎ取る。
ベッドの上で固定された裸の才人にアンリエッタは本を一冊みせて任務を伝える。
「ルイズから本の内容は聞いてるとおもうけど・・・・・」
ここから先の話は才人は聞こえてなかった。
ただ涙を流した。自分の格好はどうでもいい、アンリエッタの命令もおかしいけど、そんなことで涙を流してはいない。
裏切られた。ルイズに裏切られた。信じてたのに裏切られた。その一点だけが涙をあふれさせた。
ルイズもアンリエッタも服を脱ぐ、才人のソコが反応する。


72 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:51:01 ID:PY+9F486
アンリエッタがぬめる液体を才人にぬりたくり、ルイズのソコが才人を飲み込もうとする。
「早くしなさいなルイズ・フランソワーズ。あなたの役目でしょう?」
ルイズは苦痛を抑えて腰をおとす。才人のソコが快感を認める。
ルイズはつらそうな顔をして動き続けた。
「出そうになったら交代ですよ?」
アンリエッタの言葉は冷たく二人に刺さる。
才人の心は抵抗できなかった。
ルイズと繋がるソコは嫌でも快感をはじき出す。
悔しかった。本当はこんな状況にならなくても好きで好きで繋がりたかった相手。
守り続けたかわいいご主人様。
生意気で泣き虫で意地っ張りで・・・それでも大好きなルイズ。
「ごめんね、サイト」
ルイズの涙声と同時に繋がる相手が代わる。
アンリエッタが才人の上で動き続ける。
材木を削るかんなのように同じ動きを繰り返す。
「早く子種を授けてくださいまし」
アンリエッタは才人の目を覗き込み陵辱する。
「抵抗しても無駄ですよ?この状態になった殿方はどんなに頑張っても子種を出してしまうものなのですよ」


73 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:51:45 ID:PY+9F486
それは強姦だった。アンリエッタは才人の意志とは関係なく精を搾りとり孕む。生まれた子供は始祖と同等の魔力を持つ王になる。馬鹿馬鹿しい仮説の段階ではあるが否定できる根拠はなにもない。
才人は言うことをきかない体を心だけで支えて抵抗する。
アンリエッタの蹂躙は止まらない。
才人の体を廻る快感も止まらない。
まるで家畜の種付けだった。
抵抗しても抵抗しても快感は才人をあざ笑い、駆け巡る。
体だけが繋がって心は拒絶し、快感は笑い続ける。
「まだなの?ルイズ!!頭の上にまたがりなさい!!」
それで才人は陥落した。ルイズのソコが才人の顔に擦り付けられる。体温を感じる。匂いを感じる。味を感じる。感触を感じる。視覚が感じる。
才人はソコから精が出ていくのを止められなかった。
「ほら、無駄だったでしょう?ふふっかわいい」
アンリエッタは精を放出してる最中の才人の目を覗き込む。
おぞましい笑顔、おぞましい行為、おぞましい快感、すべてが不快だった。才人は心まで陵辱されたことに怒り、声をあげようとするが声が出ない。


74 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:52:28 ID:PY+9F486
精の放出がおわるとルイズが才人に乗り、再び出そうになるまで動く。あとはその繰り返しだった。才人は快感を否定し続けて精をアンリエッタに与え続けた。
窓の外が白み始めた頃、薬が切れはじめ、アンリエッタは満足そうにまた今夜と言って帰っていった。
ルイズはベッドの横で謝り続ける。才人の心は絶望で満たされ聞こえない。
「食堂からなにか持ってくる」
縛られたまま黙る才人に申し訳なくて、怖くてルイズは側を離れる言葉をさがす。
ルイズの出ていった部屋で才人はひとり泣いた。
部屋の扉が遠慮がちに開く。シエスタが立っていた。シエスタが配膳用の台車をおして才人に近づく。無言で縛られたロープを切り、才人を台車の上に載せる。肌を隠すため白い布が被せられて台車はメイドの寮まで走った。
部屋につくとまず体を拭かれ、新しい服を着せられた。
ベッドに押し込まれ睡眠をとるようにいわれ、そのままに従った。才人は壊れた人形みたいになっていた。
夕方になって才人は目覚めた。知らない天井、知らない部屋、知っているのは横で椅子に座っているシエスタだけ。


75 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:53:14 ID:PY+9F486
才人は思い出した。ここに寝ている理由、心が壊れた理由を。だから、だから泣いた、ひたすら泣いた。シエスタはそっと抱きしめてくれた。それでまた泣いた。泣いて、泣いて、少し吐いた。
「もう大丈夫、大丈夫ですよ」
シエスタは側についていてくれて、やさしくしてくれて、安心させてくれた。
もうルイズもアンリエッタも自分を子供を作る道具にしか見ていない、戻れば必ず同じ目に合う。
「俺さ、ルイズに召喚されてこの世界にきてさ、俺なりに何か出来るかを探したんだよ。だから貴族になったし副隊長の話も引き受けたんだ」
シエスタは黙って聞いてくれた。
「それがさ、今度は種馬だぜ?笑っちまうよな?必要なのは種だけで俺は種を維持するだけの存在なわけだ」
窓の外は雨が降り始め、才人の視界も涙でにじむ。
「平賀才人、17歳、初体験、縛られたままで二人から輪姦」
才人は自嘲気味に呟き泣きながら笑う。才人はすでに壊れていた。
シエスタは言葉が出てこなかった。目の前の才人はボロボロで今にも消えそうで、今にも爆発しそうだった。だから抱きしめた。強く抱きしめることしかできなかった。


76 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:54:24 ID:PY+9F486
才人のからだにシエスタのからだが密着する。才人のソコは反応し、才人の頭はおぞましい感触の記憶を引きずりだす。
暗い中から黒い何かが頭をもたげる。
それは食欲の形をした何か、性欲の形をした何か、暴力の形をした何かだった。
頭の中はちりちりに焼け付き、ふわふわの高揚感とぴりぴりした冷静さが背骨をぐさりと貫く。
「ああそうか、シエスタも俺の子種が欲しくて側にいるんだっけ」
才人にはシエスタとアンリエッタの区別ができなくなっていた。
「そんなつもりは・・・」
「違わないさ!」
才人はシエスタを引き離し髪をつかんで床に押し倒す。
「子種が欲しいんだろ?くれてやるよ!始祖だかなんだかの血統書つきの子種をな!」
才人はシエスタの上にまたがり服をちぎる。ボタンが床に散らばり、布の破れる音が才人に火をつける。
シエスタの肩が、胸が、臍が、足が露わになる。才人はごくりと唾を飲み込み服を脱ぐ。
「・・・・・・」
シエスタは顔をよこに背けて目を瞑り、抵抗しなかった。
才人の制御できない欲望はシエスタを貫き、荒々しい息だけが才人を支配する。
窓の外は雨が勢いをましていた。部屋の中は雨の匂いと肉と肉を打ちつけ合う音が響く。


77 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:55:33 ID:PY+9F486
その行為には情もなく、目的もなく、ましてや愛も存在しない。ただ欲望にまかせた強姦だった。
シエスタは才人が刻みつける痛みに耐えて抵抗しない。胸に才人の涙がぱたぱたと降ってくる感覚も荒い呻きも受け止める。
才人は混乱のなかシエスタの中に欲望を注ぎ込んだ。
才人の熱が急速に冷めてゆく。
「俺・・・俺・・・なんてことを・・・」
投げ出された足、荒い息をする胸、乱れた髪、床に点を作る乙女の証、才人は後退りつまづいてへたり込む。
自分が怖くて、シエスタも怖くて押しつぶされそうになった。
「落ち着きましたか?サイトさん」
破れた服を手で押さえて才人にゆっくり近づく。
「来るな!来ないでくれ!」
才人は部屋を出るべく立ち上がり扉に向かう。
「いま部屋を出ればあの部屋に連れ戻されますよ」
忘れていた。もう自分に居場所などないということを。才人は逃げるようにクローゼットの中に隠れて震えた。
シエスタは才人を救いたかった。許した訳ではないが怒らなかった。クローゼットに逃げる才人は弱った子犬のように震えている。
「男の子でしょ?逃げちゃだめです、サイトさん。」
クローゼットの中の才人を抱きしめやわらかく叱る。


78 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:56:39 ID:PY+9F486
「サイトさんはサイトさんですっ!種馬なんかじゃありません!それに、縛られて動けなかったんですからしょうがないんですっ!」
「・・・・・・」
「わ、私のことは気にしないでください!あれは事故ってゆうか・・・いえ、嫌だった訳ではないのですが・・・」
シエスタは顔を朱色にして言葉につまる。
「サイトさん少し乱暴だったし、わたし初めてで・・・わ、わっ何いってんだろ私・・・とにかくっ!あんなのナシですっ!やり直しですっ!」
シエスタは自分で何をいってるのかわからなくなっていた。
「シエスタ、ごめん。助けてくれたシエスタに取り返しのつかないことしちゃった。ごめん。」
冷静になった才人は自分を責め続ける。
「俺、何か償うよ。シエスタのために何か償わせてくれよ」
シエスタの唇が才人の頬をつつく。耳もつついて才人の頭を手でぎゅっと寄せる。
「悪いのはお互い様なんです。ほんとはですね、ミス・ヴァリエールの部屋から追い出された時になんとなく気付いてたんです。だからおあいこです」
才人の唇がシエスタの唇に合わさる。
「・・・ごめん」
シエスタの唇が才人の唇を追いかけまた合わさる。


79 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:57:52 ID:PY+9F486
「ふふふっおしおきです。サイトさん」
狭いクローゼットのなかシエスタの唇は才人をつつき、手は才人を撫で続ける。
才人のソコに細いしなやかな手がぎこちなく降りてきて緩やかやリズムを刻み始める。
才人の服の下で自己主張し始めたソコは風に撫でられる柳のようにやさしく揺すられる。
やがてシエスタの手は才人の手を握り、才人の手を胸の双球ヘ導く。吐息まじりの唇が才人の顔、首筋、ついばむ。
才人の手が双球の上で遠慮がちに動く、シエスタのからだに電気が走り熱い吐息が出る。
「サイトさん、大好き」
耳元にきたシエスタの唇は想いを奏で才人の返事を促すように甘く耳を噛む。
才人の答えはすでに決まっていた、才人の腕はシエスタを抱き寄せてシエスタをまっすぐ見つめる。
「俺もシエスタが大好きだ、愛してる」
お互いの唇は相手の形を探るように深く重なり、吐息だけがクローゼットの中の熱を伝える。
「なんだか順番が逆になってしまいましたね」
笑顔のシエスタがそこにあった。才人も恥ずかしそうにつられて笑顔になる。
「シエスタ、さっきのは夢中でなんだか・・・・アレと言うか・・・」


80 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 01:58:56 ID:PY+9F486
才人はシエスタを見つめたまま赤くなり、覚悟をきめた顔にもどる。
「俺、あらためてシエスタを抱きたい」
それは才人の想いであり、覚悟であり、答えであった。才人の目はシエスタからの返事を待つ。
「優しくしてくださいね、サイトさん」
求め合う心は唇を求め重なり、腕はからだを離すまいと力を込める。
「ベッドにいこう」
才人の言葉にシエスタの胸は早鐘を打つ。「はいっ」
朱に染まるシエスタのからだはふわりと浮き上がる。お姫さま抱っこをされていた。
ベッドの上でシエスタは才人の手によってやさしく脱がされる。才人も脱いで二人とも一糸まとわぬ姿になる。抱きあいながらシエスタを見ると頬を少し膨らませていた。なにか言いたい事があるように見つめている。
「さっきみたいに・・・その・・最中に・・・悲しそうな顔で泣くのはなしですよ?」
少し考えた後、言葉は続く。
「無理に最後までしなくてもいいんですよ」
才人は目をそらさない。ただ普通に口づけをして、普通に話すようにシエスタに答える。
「愛しているんだ、シエスタ」


81 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:00:07 ID:PY+9F486
その言葉だけで十分だった。
「もう、知らないですよ?わたし心も体も発情しちゃいますよ?」
そんなシエスタの警告は才人の唇によって遮られる。
才人の唇はシエスタの唇を出発点にして耳、首筋、鎖骨を探検しながらおりていく。
才人の唇はそこで何かを発見したように上に遡る。シエスタの腕をあげて唇と鼻をねじ入れる。
かわいい腋毛が生えそろっていた。深呼吸してシエスタの匂いを分析する。ふんわりとしたシエスタの匂いとメスの匂いがエタノールのように才人の頭をゆらす。心地よい匂いを鼻腔に詰め込んで腋毛を舐め擦る。シエスタの成分が才人をくすぐり返す。
才人の唇の旅は左胸に向かう、丸みの突端を中心として螺旋状に登頂を開始する。
唇が先端を征服し、唇ですっぽり覆い、吸う。シエスタの口から はふっと息が吸われて吐息にかわる。
右の胸もかわいそうになり唇は同心円を描いてから先端を吸い、吸ったまま転がす。シエスタの足がもじもじ動く。
先端が硬くなりシエスタがふるっ震えると唇は臍に向かって進路をとる。その窪みは柔らかく窪みに近づくとシエスタは はひゅっと声のような吐息をだす。


82 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:01:19 ID:PY+9F486
唇で窪みをつついて背中をなぜるとシエスタのからだがぴょこりと跳ねる。
唇はシエスタの茂みに迷い込む。迷ったついでに鼻を差し込み深呼吸をする。シエスタが声をもらす。声と同時に鼻からシエスタのふんわりした匂いが入り込む。
懐かしいような、やさしいメスの匂いがした。舐め擦るとシエスタの腰が かくりと引っ込んだ。
唇の旅はシエスタの茂みの下へと降りていく、ソコにはオンナノコの証が唇を出迎えた。ソコの小突起は恥ずかしそうちょっとだけ頭を見せてはにかんでいる。唇は小突起に軽く挨拶をするとシエスタが声をもらして腰をねじる。
お礼に小突起を下から上に舐め擦るとシエスタの吐息は大きくなった。
嬉しくなって下に進み深い洞窟に舌を差し込むとシエスタのクレバスが開き始めた。
洞窟からのシエスタの匂いが濃くなってゆき、洞窟のすぐ上にある小さな穴をついばむころには甘い匂いにかわっていた。
もう一度小突起へ軽く挨拶するとまた腰が かくりと引っ込む。
楽しくなって吸ってあげると、小突起が顔を出す。仲良くなろうと思い円を描くように舐め擦るとシエスタは少し大きな吐息をあげて茂みと洞窟からメスのタンパク質の匂いを出す。


83 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:02:33 ID:PY+9F486
唇はさらに下ろうとするとシエスタの手が遮る。その下の洞窟はだめらしい。諦めてオンナノコの証の周りをくるくる旅をして背中に向かい、道を探すと真ん中に道を発見した。
でこぼこした骨の道はつるつるの肌で舗装されて、ゆっくりと進むとシエスタは魚のように跳ねた。
唇は首筋へ戻り、匂いが強くなったのを満足そうに確認してからシエスタの唇へ戻る。
シエスタはとってもだらしないかわいい顔で涙ぐんでいた。
「サイトさんのいじわるっ」
シエスタは赤くなっていた。少しだけ反省して足を開いてあげて腰を近づけると入り易いようにシエスタの腰も角度を調整してくれた。
クレバスの潤滑油は白い潤滑油になっていた。才人のソコがあてがわれると抵抗を感じながらも ぞぶりと入った。
シエスタは少し痛そうな顔をしたが、しばらく動かないで待っていると大丈夫といって口づけをねだった。
才人のソコはシエスタを気遣うようにゆっくりと浅く動く。シエスタもそれにならって腰を動かす。ゆっくり、ゆっくり。
「ふぅぅぅうんんっっんんっっはぅっ」
シエスタのからだが硬直し震える。
シエスタは急に毛布で顔を半分だけ隠して真っ赤になってる。


84 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:03:51 ID:PY+9F486
「もしかして・・・・・?」
才人の問いにシエスタはこくりと頷く。
シエスタは才人が自分のために一心不乱に腰を使っている姿に心と体が反応していた。軽い絶頂に浸っていた。
「次に気をやる時に いくって言って教えて」
才人はシエスタをいじめたくなっていた。
「だめですっ!女の子のはしたない所をみたいだなんて趣味わるいですっ!」
才人は絶頂に達したシエスタをもう一度見たかった。
「はしたなくなんてないよ。シエスタの最もかわいくて最もきれいな瞬間じゃないか!」
シエスタは はうぅと呻き毛布の盾を解いて才人に従う。
「わたしだけ見られるのは嫌ですっ!サイトさんの瞬間を見ますからねっ!」
シエスタは手を頭の後ろに置き、腋毛を見せつけ、腰をくねり抵抗した。
シエスタのソコは先ほどの絶頂で充血して膨らんでいる。才人はソコが柔らかく熱くなったように感じた。
才人のソコは浅いストロークを数回繰り返し、たまに一度奥深くまで届くストロークを刻む。どうやらシエスタは気に入ってくれたらしい。


85 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:04:59 ID:PY+9F486
始めはゆっくり5回浅く1回深くのストロークはだんだんと速度をあげて9回浅く1回深くのストロークにかわる。シエスタの腰もそれについてくる。
すごく気持ちよかった。お互いに好き合ってるとここまですごいのかと思った。
シエスタの息が荒くなる。才人はシエスタの限界をソコの搾り具合から察する。絶頂の瞬間が近い。
シエスタも才人の絶頂を見逃すまいと目を開けてソコを揺すり続ける才人を見る。
荒い息のシエスタがついに才人を喜ばせる。
「いくっサイトさんっっ いきますっみててください」
才人も限界だった。
「おれも・・・・いくっ」
才人は精を打ち込みながらシエスタを見る。シエスタの瞳孔か少し広がり、虚ろな目になり荒い息を繰り返しながら腰を前に何度も突き出していた。
腰の動きはシエスタの意志で動いてないらしく、才人の精を奥深くで受け取るための前後運動と搾り方だった。
シエスタの絶頂姿はかわいくて、いとおしくて、はしたなくて、きれいだった。
シエスタも才人の精を打ち込む姿を真っ赤な顔で絶頂に震えながら見つめている。
二人はお互いに目を開けたまま絶頂を迎え、その姿を見せっこしながら果てた。


86 名前:オトコノコの役割 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:06:03 ID:PY+9F486
「女の子の体に変な癖をつけないでください」
並んで寝てしるシエスタは頬を染めて抗議する。
才人は無言で手をオンナノコの部分をつつくとシエスタは電気が走ったように ぴくんと跳ねる。
シエスタはそんな才人を甘く優しく睨む。
才人もえへへと笑って応える。
「俺、シエスタを幸せにする。幸せにして俺も幸せになる」
それは才人の辿り着いた答えだった。
「タルブに行こう、シエスタ。二人で幸せになろう!」
シエスタの目が潤む。
「はいっサイトさん」
二人の唇は重なり、シエスタの熱い涙は才人の頬に移り想いを伝える。
窓の外は雨があがり、星がきらめき始めていた。



数年後、タルブの村のはずれの葡萄畑の丘に二人はいた。
「何事にも限度はあると思うんです」
嬉しそうにあきれるシエスタ。
「すまん」
全然すまなそうに笑う才人。
葡萄畑には二人の子供が9人。
「10人目だそうですよ」
シエスタはお腹をさする。
才人も楽しそうにお腹をさする。
「シエスタ」
「はい?」
「いま幸せか?」
シエスタは満面の笑みで才人を見つめ答える。
「はいっとっても幸せです」
才人もシエスタも嬉しそうに笑う。
「俺もだ、シエスタ」
葡萄畑に吹くそよ風は青い空から二人とその子供たちに微笑んでいた。



おしまい

87 名前:あとがき ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 02:07:14 ID:PY+9F486
オトコノコの役割

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

88 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 02:08:03 ID:kdS/cD+q
おお、珍しきかな黒アンさまだーと思ったらあまり活躍しなかったのがちょっと残念だけどGJ!!
原作でもブリミルさまの扱いがどうなるのか気になるところだなぁ…

89 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 03:25:34 ID:gviSOtz4
投下乙です。


このサイト&シエスタは一見ほのぼの幸せ一杯に見えるけど、
一方で、トリステインとラ・ヴァリエール公爵領は滅ぼされてるのかもねw

90 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 03:28:39 ID:caed3ZY4
サイト……アンタ立派に種馬だよ……(笑

91 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:04:29 ID:PY+9F486
ルイズと才人の部屋の床に膝丈ほどの女神像がおいてある。少し汚れている木製の女神像は、まるでお土産屋の売れない像みたいな印象を受ける。
才人は像の前で胸をはり、偉そうに命令する。
「俺に空を自由に飛ぶ力を与えろ!」
女神像の前で偉そうにする才人にルイズとシエスタは怪訝な顔をする。
「その願い、叶えてつかわす」
女神像の目が緑色の炎を灯し、声がする。
女神像が静かになり、あたりは気まずい空気が流れる。
「で?」
「なんですかこれ?」
ルイズもシエスタも才人をせつない目でみている。
才人はコホンと咳払いをして説明する。
「コルベール先生が秘境で見つけてきた女神像で、命令を与えると像の中の風と火の魔法が喋らせたり、光らせたりするマジックアイテム・・・らしい」
ルイズは言ってはならない言葉を吐く。
「何の意味があるの?」
シエスタは才人の頭が沸いたと判断して水を汲みに出ていった。
「ルイズ、男というものはな、光って喋るおもちゃにロマンを感じるモノナノデス」


92 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:05:15 ID:PY+9F486
才人は得意気に語り出し、満足した顔で女神像に命令する。
「ルイズの胸を大きくしろ!」
「その願い、叶えてつかわす」
女神像は光るが おもちゃなのでルイズの胸に変化はない。
「犬」
「わん」
ルイズの胸に変化はなかったが、才人の顔はボコボコに変化した。
「犬、そのガラクタを早く捨ててきなさい」
「・・・・・」
才人はしょんぼりしながら女神像を抱える。ルイズはどす黒いオーラを女神像にむけていた。
シエスタが水を抱えて戻ってきた。
才人の抱える女神像に命令する。
「サイトさんをわたしの旦那様にしてください」
「その願い、叶えてつかわす」
ルイズはにやける才人を蹴飛ばしてから女神像に命令する。
「わたしの胸を大きくしなさい」
「・・・・・」
女神像は少し遅れ喋り出す。
「汝は願う者か、ならば使い魔と願う者の契約により その願い、叶えてつかわす」
女神像は今までとは違う言葉と光りを放つ。像から風が吹きルイズを囲む。光りは女神像を抱えた才人を包み、まばゆく光る。
風も光りもおさまった後、才人とシエスタは驚いた顔でルイズを見る。
ルイズの胸は大きくなっていた。


93 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:06:03 ID:PY+9F486
「な、な、な、なによこれ」
願ったルイズも驚いている。
「ミス・ヴァリエール!胸が・・」
「ルイズ!大丈夫か?」
ルイズの胸は本物だった。
「サイト、女神像を抱えてなさい、もう一度やってみるわ」
才人も頷き従う。
「わたしの背丈を高くしなさい」
「その願い、叶えてつかわす」
言葉は戻ったが、ルイズの願いは叶った。
「ルイズ!背が伸びたぞ」
ルイズの背丈は才人と同じくらいに伸びていた。
「これさえあればわたしは無敵だわ!ふふっふふふふ」
ルイズはもうガラクタを捨てることはしなかった。
その日からルイズは変身した。
「魔法を使えるようにしなさい」
「お小遣いを出しなさい」
「ルーレットで勝てるようになりたい」
「メイドが長期里帰りするようにしなさい」
「クックベリーパイを山ほど食べたい」
「お父様に認められたい」
才人もあきれるくらいの願いをすべて叶えた。
ルイズは魔法学院の優等生でアイドルでプリンセスになっていた。
カッコ良くて、かわいくて、美人で、運動神経抜群で、その上魔法は四大系統すべてスクエアクラス。それは生ける女神そのものだった。


94 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:06:58 ID:PY+9F486
そんな時、デルフリンガーが才人を問いただす。
「なぁ相棒」
「なんだよ」
「相棒、なんか隠してるだろ」
「なんも隠してないぞ」
あぁとか うぅとか考えてからデルフリンガーは一番聞かなければならないことを聞く。
「願いを叶える魔力はどっから引っ張ってくんだろうね」
「・・・俺が知るわけないだろ」
「女神像が願いを叶えれば叶えるほど相棒の魂が薄くなっているのはなぜなんだろうね」
「・・・・」
「相棒、悪いこといわねぇ、貴族の娘っ子に正直に話しなよ」
才人は黙ってデルフリンガーを鞘に納めて会話を終わらす。
才人が部屋に戻るとルイズが退屈そうにベッドに寝そべって頬づえをついている。
「どうした、退屈そうにして」
ルイズはなんだかご機嫌斜めだった。
「なんだかわからないけどつまんなくなっちゃった。おかしいよね、魔法も胸もあってメイド追い払って叶う願いは全部叶えたのにね」
ルイズは寂しそうに笑う。才人も複雑な顔をする。
「われに願え!願う者よ、退屈をしのぎたいと」
女神像が自分からルイズに話しかける。
ルイズは驚いていたが女神像に命令する。


95 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:09:53 ID:PY+9F486
「退屈をしのぎたい」
ルイズの部屋には踊る人形や様々な本、パズルなどの退屈をしのぐ道具で溢れかえり、才人はからだを半透明にさせて倒れた。
「サイト!どうしたの?なにがあったの?ねぇ答えて!!」
才人は半透明になった手を振ってなんでもないと言うがルイズは信じない。
デルフリンガーが鞘から顔を出して叫ぶ。「貴族の娘っ子の願いが相棒の存在を消しているんだ。相棒!本当のことを言え!このままじゃ存在そのものが消えちまう!」
才人は気まずい顔で黙っている。
「サイト!正直に言いなさい。勝手に消えるなんて許さないんだからっ」
「・・・・」
「サイト!!」
才人はしぶしぶ口を開く。
「ルイズの願いが叶うたびにルイズがすごく嬉しそうにするから黙ってただけだ」
ぶっきらぼうに言って才人は砂人形のように消えた。


96 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:10:45 ID:PY+9F486
ルイズはいままで叶えた願いの愚かしさに気づいた。願いを軽々しく口した自分を呪った。
「われに願え!願う者よ、世界を手に入れたいと」
「サイトを返して」
「なぜだ!世界を手に入れれば贄の存在以外はどんなものでも自由になるのだぞ?富も名声も命さえも!そなたは世界をいらぬと申すかっ」
「そんなものいらない!いままでの願いを返すからサイトを返して!!」
「・・・・愚かなり、願う者よ!使い魔一匹のために世界を捨てるとは・・・そなたは胸も背も魔法もいらぬと申すかっ」ルイズは才人の消えた床に爪をたてて泣き叫ぶ。
「サイトを返して!胸も背も魔法もいらない!世界もいらない!なにもいらない!サイトを返して!」
女神像は少し黙った後、寂しそうに答える。
「そなたの願い、返してつかわす」
風と光りはルイズと部屋に満ち溢れ、静かになった時には才人がルイズの側に倒れていた。


97 名前:ルイズと不思議な女神像 ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:11:30 ID:PY+9F486
ヴェストリ広場にあるベンチに才人とルイズが座っている。
「なぁルイズ」
「あによ」
「なんでもとに戻ったんだ?」
ルイズは才人を見ないで言う。
「いらなくなっただけよ」
「そうか・・・もったいなかったな」
「いいのよ。本当に欲しいものはもう手に入れてるの、だから いらないの」
才人は不思議そうに顔をかしげる。
「本当に欲しいものってなんだ?」
「し、知らないわよ!!ばか犬っ」
ルイズは真っ赤になっているが才人に見られないように横を向く。
「ルイズ」
「あによ」
「今のルイズでもさ、その・・・いいと思うんだ。たまにキスしたくなったり・・・とかするから」
「サイト」
「な、なんだよ」
「その願い、叶えてつかわす」
二人はまわりに人がいないのを確認してから・・・・・軽くキスしてうつむいた。



おしまい

98 名前:あとがき ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 08:12:33 ID:PY+9F486
ルイズと不思議な女神像

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

99 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 11:49:09 ID:su5LrQTW
地獄先生ぬ〜べ〜の龍宮童子を思い出した
こういう話好きです><

100 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/23(木) 15:33:33 ID:Kw55qrZE
ラグドリアンの湖畔、一人の少女が水遊びをしていた。
その少女の両親だろうか。二人の男女が岸辺に座り、優しい面持ちで愛おしそうに少女を見つめている。
季節は夏。
太陽の光が水面に反射して、キラキラと輝く宝石のような輝きを見せている。
膝上まで水に浸かり涼を感じている少女は、その宝石を両手で掬い上げると、満面の笑みを浮かべた。

「母さま、母さまもこっちへきてー」

はしゃぎながら岸辺に居る両親を呼ぶ。
母さまと呼ばれた少女と同じ青い髪の女性がすっと立ち上がり、少女のほうへ近づいていった。
パシャパシャと音を立て、水を掬って遊ぶ少女。近寄ってくる母にこの水をかけたら、どんな顔をするだろうかと思っていた。

青髪の女性は、近づいた少女の横をそのまま通り過ぎ、湖の中へと足を進めていく。
「母さま?どこへいくの?」
少女が不思議そうに女性へ目をやる。
「母さま、そっちは深いから危険よ、母さま」

少女の言葉が聞こえていないかのように、女性は湖の中へと向かっていく。すでに体は腰まで水に浸かっていた。
「父さま!母さまがっ!」
岸辺に居る父のほうを振り返り、助けを求めようとしたが、そこに父の姿はない。
ならば自分で、と思ったがどうしてかその場から足が動かない。
「父さまっ、母さまっ!ダメッ!行っちゃダメ!!母さまっ!!母さまぁ!!!」
その時だった。ずっと静かだった水面が突然渦を巻くようにうねりだし、高い波が少女を襲う。
少女は波に攫われ、水の中へと引きずり込まれていった。




101 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/23(木) 15:34:43 ID:Kw55qrZE
そこでタバサは目を覚ました。
ここはトリステイン魔法学院の宿舎。窓から差し込む日差しが暑い夏。
夏季休暇真っ只中の本日、タバサは自室のベッドでうたた寝をしていた。
昔の両親との楽しかった思い出を夢に見ていたのだが、途中からそれは悪夢となってしまった。
けれど懐かしかった過去を久しぶりに思い出し、ふっと一息ついて起き上がる。が、そこで自分の下半身をみて愕然とすることになる。
敷布団には地図が出来上がっていた。

(ううう、うそ!お、おねしょ………しちゃった?)
あたふたと周りを見回すタバサ。近年稀に見る彼女の慌てぶりだった。
(おおお、落ち着いて、まず着替えて、それから布団を乾かせば―――)
スカートを脱ぎ、下着を履き替えたところでドアがノックされた。

「今日も暑くって嫌になっちゃうわよね。タバサ、いつもみたいに、つめたーい風を吹かせてちょうだい」
ノックに対する返事も聞かないうちに、声の主であるキュルケがドアを開ける。
そこからが早業だった。
タバサは敷布団の地図を、暑いから掛けないでたたんでおいた掛け布団で隠し、一瞬でドアの前に立ちはだかる。
「あら、ずいぶん珍しい格好してるわね」
「あ、暑かった」
上着とマントは羽織っているのに、下は下着のみという格好にツッコミがはいる。
対するタバサの言い訳も苦しい。
「まぁいいわ、お邪魔するわ―――ってなによ」
タバサはキュルケの体を抑え、部屋の外へ押し出してドアを閉める。
「今日はあなたの部屋」
「へ?私の部屋?珍しいわね」
「た、たまには気分転換」
「別にいいけど、あんたその格好で来る気かしら」

タバサは部屋に戻りドアを閉めて、わざわざ鍵をかけてから別のスカートに履き替えて外に出る。さっきまで着ていた物は床に脱ぎ散らかしたままだ。
部屋の前で待っていたキュルケが、ドアの隙間から目ざとくそれを見つけて言う。
「スカートあのままだとシワになるわよ」
いいから、とキュルケの背を押し、キュルケの部屋へと向かっていった。


102 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/23(木) 15:36:18 ID:Kw55qrZE
「バカ犬ぅぅ!待ちなさい!!!」
ドゴーンという爆発音が廊下に響き渡る。
この学院では日常の事。
いつものようにシエスタと話をしていた才人を、いつものように誘惑するシエスタを見たルイズが、いつものように誤解?して、いつものように追い回している光景。
このままでは命が危ないと思った才人は、目の前にあった扉の中へ逃げ込んだ。
「まったく!どこいったのかしらあの犬!」

扉の外をドタドタと足音が通り過ぎるのを聞いて安堵し、周りを見回した才人は、ようやく自分が誰かの部屋に逃げ込んだことに気づいた。
その部屋は、本棚の本や机の上はきれいに整頓されているのに、床には衣類が散らかっている。
床に放置してあるスカートと下着を畳もうと手に取る。悲しいことに、乱れた衣類はきちんと整頓する癖がついていた。
「なんだこれ、濡れてんじゃん」
手に取ったそれがまだ濡れていることに気づいた才人は、とりあえず干すことにした。
スカートが局所的に濡れているのが気になったが、窓の近くにあるロープにそれを干す。
ふと、部屋を見回すと布団が乱れているのが目に付いた。
普段からルイズの雑用をこなしている才人には、部屋の散らかりは気になるのだ。
「ったく、布団くらいしっかりたためよ」
まったく貴族ってやつは、などとブツブツと文句を言いながら、見知らぬ部屋を整えていく。
掛け布団をきれいにたたみ、ベッドから降ろすと、そこには地図が描かれていた。

ナンデスカ、コレハ
地図?うん、俺は過去にこれによーく似た地図を見たことがある。っていうか描いたことがある。
その地図が母親に発見されたときは、叱られたっけなぁ……
つまり、これは、いわゆる『おねしょ』ってやつじゃありませんかぁ!?
おいおい『おねしょ』ですかっ!俺だって小学校に上がる頃にはもう『おねしょ』なんてしなかったのにぃぃ!
いい歳してまだ『おねしょ』しちゃうんですかぁぁぁっ!!さっすが貴族様はやることが違う!そこにしびれるぅ!憧れないぃぃぃ!!
これは部屋の主が誰なんだか、是非とも調べなければならない!これは俺に課せられた最優先任務であります。

ガチャ
そんなことを考えているサイトの後ろから、扉が開く音がした。
そこに立っていたのは、よく知っている青髪の少女だった。それを確認して才人はフリーズした。


103 名前:おねしょタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/23(木) 15:37:49 ID:Kw55qrZE
部屋に戻ると、ルイズの使い魔がいた。
何で彼が部屋に居るのか分からない。分からないけど――――っ!
部屋の中で小躍りせんばかりにはしゃいでいた彼は、私と目が合うと固まった。
 
「あ、あの、タバサさん?これはですね、ルイズに追われていまして、それでたまたま逃げこんだ部屋がここでして」
しどろもどろと言い訳をする才人を無視して部屋を見回すと、脱ぎ捨てておいたはずのスカートと下着が干されている。
一応聞いておいてあげよう。

「見た」

「み、見てない!地図なんて見てない!―――あっ!」

掛けておいた布団も捲られている。ふーん、全部見ちゃったんだ。
手に持った杖に力をこめて詠唱を始める。危険すぎで、これまでに唱えたことのない魔法、確実にサイトは始末する。
「ちょ、落ち着けタバサ!おねしょくらい誰でもしたことあるって!おねしょなんて気にすんなよ!誰にもおねしょのことは言わないから。無断で部屋に入ったことも謝る、許して。ね?お願い」

おねしょおねしょと連呼するサイトめがけて、私はありったけの魔法を打ち込んでやった。

「ぎゃあああああああああああああ」


104 名前:D_K ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/23(木) 15:40:17 ID:Kw55qrZE
どうにも変態チックな小説ばかりでごめんなさい。

タバサはお漏らしっ娘!

いや、ほんとごめんなさい。

105 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 16:11:27 ID:2pTI7AUh
>>104
…すごく、いいです。

106 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 17:27:48 ID:e9XnpC/z
もっとお漏らしを・・・


107 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 18:03:21 ID:kdS/cD+q
なんでこのスレに居る人たちは天才的発想の持ち主ばっかりなんだろうw

108 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 18:26:11 ID:VU7slAT2
類は友を呼ぶと言ってだな・・・w

109 名前:tomo:2006/11/23(木) 19:18:20 ID:vL25eGWd
俺の存在もう忘れてるかもしれないけど……新作投下します。

110 名前:ルイズ×サイト1/2:2006/11/23(木) 19:22:14 ID:vL25eGWd
 月が綺麗な夜だった。地球とは少し違う星空も、最初に比べるとほとんど違和感がない。段々とこの世界に、順応してきているという事だろうか。
 黒い空に浮かんだ二つの月が、今は何故か哀しく見える。
 そういえばルイズに無理矢理召喚された夜、赤と白の二つの月を見つけて、この世界に来て初めて泣いたんだっけ。それからフーケやワルドが現れて、悲しむ暇も与えられない日々が続いて。
 まったく、何してるんだろう俺。
 地球にいた頃から、才人はあまり物事を深く考えない質だったが、どうしてだか今夜は憂いを帯びた思考が止めどなく溢れ出てくる。
 伝説の使い魔にも、こんな日があってもいいよな。心を整理するのも大事だもんな。
 自分を納得させるために、そんな言い訳をつく。
 森の方角から冷たい風が吹き、やさしく頬を撫でてきた。ベランダに出てからどれくらいたっただろうか。手すりを掴んでいる指先は、もう芯まで冷え切っている。
 今のトリステインは日本の季節でいったら、まだまだ冬の肌寒さが残る初春といったところだ。
 はぁ、と白い息を両手に吐く。
 何故か今日はひどく日本が恋しかった。
 ホームシックというやつだろうか。
 才人は瞳を閉じて日本にいたときのことを思い浮かべた。
 友人とバカをやってたときのこと。好きな娘に振られて落ち込んでいたときのこと。ケンカで負けて泣いていたときのこと。
 全てが懐かしい。
「帰りたい……」
 才人は自然とそう呟いていた。
 声に出してみるとその欲求がおさえきれなくなってくる。
 こうなったのは全てあいつのせいだ。才人は眉間に皺を寄せ、呼吸を荒くする。
「ルイズ……」
 憎しみを隠しもせずに呟く。
 部屋には鬼のような形相をした才人一人だけが佇んでいるだけだった。

111 名前:ルイズ×サイト2/2:2006/11/23(木) 19:24:43 ID:vL25eGWd
 ベッドにはルイズと才人が横になっていた。互いに背中を向けて、視線を合わせないようにしている。
 才人とがルイズのほうを向くと、ベッドの軋みで才人とが自分の背中を見ていることがわかるらしく、な、なに見てるのよ、とルイズは怒りだす。だからいつもこの格好で寝ることになる。
 目を閉じながら、才人は耳をすましていた。
隣で寝ているルイズの寝息を聞いて、才人はいやらしい笑みを浮かべた。
 才人はある計画を立てていた。
 もう限界だった。ルイズのいいなりになるのは。なにが使い魔だ。
 こっちはお前のせいで無理矢理日本から連れ出されたんだぞ。
 だからルイズを犯してやろうと思った。
 隣で寝ているまだ幼い体をしているルイズを、才人は無感動な瞳で見つめた。
 今から、この肢体を俺が犯してやるのだ。
 その行為をしているところを想像すると、まだ何もしていないのにアレがそそり立ってきた。
「そろそろやるか……」
 才人は起き上がって、ルイズの上に覆い被さった。起こさないように慎重に。
 徐々に顔を近付けていく。鼻にルイズの息がかかる。
 才人はルイズの唇をなぞるように舐めた。しっとりとした淡い桃色をした唇が開かれて、吐息に似た寝息が漏れる。
 一瞬起きたのかと思ったが、まだルイズのまぶたは閉じられていた。
 今度はついばむようにルイズの唇を吸う。唇はスライムのように形を変え、マシュマロのように柔らかかった。
 舌の先を使ってルイズの唇を割る。唇は抵抗もなく開いた。

112 名前:tomo:2006/11/23(木) 19:25:46 ID:vL25eGWd
一見鬼畜物のようですが、次から純愛になっていきます。
皆様から忘れさられないようにちょくちょく更新していきます。

113 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:31:21 ID:1WPU6+5V
寝たふりルイズが遂にきたか!!!
楽しみに待ってるよー
>>108
類はtomoを呼(ry

114 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:46:57 ID:gviSOtz4
>>104
今度は、おねしょしないように、サイトが夜中にタバサをトイレに連れて行くSSをば。
もちろん体位はサイトが後ろからタバサの膝を抱える格好で。


「ほら、タバサ。おねしょしないように、しーしーしましょうねーw」
「…………(/////)」
「(お姉さま、おしっこさせてもらってるの。顔真っ赤なのー。きゅいきゅい!)」

115 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:00:13 ID:MhLWJDg2
いや、いっそのこと飲んじゃうわっ!やめろなにおhかjおlじょrn

116 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:47:20 ID:3gcpSWY0
今日は勤労感謝の日か…
とりあえず労わるならシエスタか?

117 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:16:08 ID:kdS/cD+q
>>112
ここからどう大逆転していくのかhxhxして待ってます。
>>113
誰がうまいことを言えと(ry

118 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:25:22 ID:f7oo/IDm
>>116それはどちらがいたわれるのか?
サイトが勤労者でシエスタが嫁なら裸エプロンで
「お帰りなさい!いつもお疲れ様です!」
と片手でおたまを持ったまま玄関に来て、
「お風呂?ご飯?…それとも私?」
と満面の笑みでなすがままにされる事を望むシエスタ。床上手。

…誰か止めてくれorz

119 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:45:55 ID:kdS/cD+q
>>118
>「お風呂?ご飯?…それとも私?」
一緒にお風呂に入りながらお酌をしてもらって、最後は(ryとかべたなことを想像してしまった責任をどう取ってくれるッ
>…誰か止めてくれorz
立ち止まる理由がどこにあるというのだねッ?!
さぁ続きを(ry

120 名前:純愛センター:2006/11/23(木) 22:09:09 ID:N3Z4Crs7
流れ切るようですまない…

投下する

121 名前:純愛センター:2006/11/23(木) 22:13:18 ID:N3Z4Crs7
ギーシュは屍と化していた
前にモンモラシーに秘密で後輩に手を出したことをダシにされ、精神力を限界以上に使わされたのだ
「ほら、早く練成しなさいよ!」
「も、もう無理だっ…」
ルイズはこれまでサイトに向かっていた、溜まりに溜まったドSっ気をギーシュへ発散しまくっていた
「へー。モンモラシーにバラしても良いのね?」
そんなことをされたら今以上にヒドい目に会うだろう
「わ、わかった!わかったからそれだけは…」
「ならさっさと仕事する!」
ギーシュは文句を言いながらも協力を惜しまなかった
シエスタからルイズの記憶からサイトが消えてしまったと聞いた時は出来るだけ触れないでおこうと思ったが、そのルイズがサイトを探すと言ったのである。協力しないわけがない
「まったく…彼も果報者だね」
「いいからさっさと呪文を唱える!」
ルイズの鞭が生物のように襲いかかる
「ギャァァァァ!!!!」
ギーシュの夜は長い…


サイトは森から戻っていた
「サイト」
ティファニアが声をかけて来た
「どうしたの?テファ」
「実は…いつも来てくれていた商人さんが急に倒れちゃったらしくって」
「えっ!?大丈夫なの?」
「うん、ただ少しの間来れないみたいで…」
ティファニアの村は食料や日常生活に必要な物の殆どをその商人から買っていた
「だから街まで買い物に行かなきゃいけないんだけど…」
サイトはティファニアが言いたいことを理解した
「いいよ、オレが行く!」
ティファニアはハーフエルフである。街へ出ていけば何をされるかわからない
かと言って子供達に街まで行かせられるハズもない
「本当!?」
「うん、やることっていっても剣の修行しかないし」
「じゃあ明日、サウスゴータまでお願いね」
「わかった」
運命の歯車は動きだす…

122 名前:純愛センター:2006/11/23(木) 22:15:34 ID:N3Z4Crs7
「で、できたぞぉ…」
ルイズの脅迫と鞭を体に受け満身創痍の中、ギーシュは樽三本分のガソリンを完成させた
「ありがと、助かったわ」
ルイズは素直にお礼を言った
「まったく…これで見つからなかったら君を呪うからね!」
「大丈夫。必ず見つけるから!」

できたガソリンをゼロ戦の中に入れる
「入ったわよ!シエスタ」
「わかりました。エンジンをかけるので乗って下さい!」
ルイズは操縦席の後ろに乗り込んだ
「ミス・ヴァリエール、エンジンをかけるので魔法でプロペラをお願いします」
ルイズは軽くルーンを描きプロペラの前の空間を爆発させプロペラを回転させる
それを見てシエスタは操縦桿を握る
「さぁしっかり捕まってなよルイズ!」
口調がおかしい…
「シエスタ?」
「この振動…この緊迫感…私はこのために生きている!」
「ちょ…落ち着きなさいよ!」
「私は風よ!!風になるのよ!!」
「待ちなさい、ってキャー!!!!!」
二人を載せたゼロ戦はアルビオンへ向かって空に飛んだ
ルイズの悲鳴とシエスタの狂声を発しながら…

123 名前:純愛センター:2006/11/23(木) 22:18:05 ID:N3Z4Crs7
あと四回くらい更新で終わるかと…
空気読まないで長編純愛物でスマソ…

もう少し続くが我慢して見てくれると嬉しい

124 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:23:35 ID:j2QBEVfV
GJ

125 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/23(木) 22:24:55 ID:qOP949IM
最初にお題の封書の載った机に辿り着いたのは、シエスタだった。
野良で鍛えた足腰の強さは伊達じゃない。
長い赤いハチマキが一陣の風となり、地を駆ける。
並み居る貴族や一般参加者を尻目に、堂々の一位である。
それに、今日はなんだか体が軽い。
この衣装のせいもあるだろうけど…。
サイトさんと一日むにゅれる。
それだけでシエスタのハートは臨海まで熱く燃え滾っていた。
シエスタは、並んだ封書の中から一つを取り上げ、その中身を取り出す。
その紙には。

『愛』と一言、認めてあった。

「あ…愛って…」

呆れ返るシエスタに、次々と後続が追いつく。
二番手の男子生徒が封書を開け、目を点にした。

「『若さ』?
 『若さ』ってなんだ!?」

そして、ライバルたるルイズもそれに続く。
封書を開けて、目を点にしている。
次の瞬間、顔を真っ赤にして怒鳴った。

「誰よ、こんなお題考えたのっ!」

…どうやら、お題の内容に制限はないらしい。
出題者のセンス次第では、とんでもないお題を引かされているらしい。
…でも、『愛』、ですかぁ…。
しかし、シエスタはすぐに思いついた。
…ちゃーんす!

126 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/23(木) 22:26:25 ID:qOP949IM
「…で、あの、シエスタさん?
 こんな所まで俺を連れてきて一体何を」

私は、会場のすみっこで応援してくれていたサイトさんを発見すると、問答無用で塔の影の暗がりにサイトさんを連れ込んだ。
…もちろん、『愛』を借りなきゃいけないから。
やましいところなんてこれっぽっちもないです!

「あああああのですね!借り物競走のお題が『愛』でして!」

私は証拠とばかりに、『愛』と書かれた札をびしっ!とサイトさんに突きつける。

「あの…えと…」

サイトさんは照れたようにぽりぽりと頬を掻く。
…こ、この反応は…期待、していいんですか…?

「俺、字、読めないんだけど…」

…そうでしたねー。サイトさん字読めないんでしたっけねー。
…はぁ。
私はお題の紙を今一度指差して続けた。

「ここに!『愛』って書いてあるんです!
 …つつつまり、愛を借りていかないといけないんですよ!」

つまり愛は愛ってことで。
愛しあった結果ってことで。
そういうわけですから!サイトさん!
私は期待に満ちた目でサイトさんを見つめる。
ついでに、前かがみになって、衣装の隙間から胸の谷間をサイトさんに見せつける。
これでどーだっ!

「…え、えっと…。どうすればいいのかな…?」

よぉし目がすけべモードになったっ!
あと一押しっ!
私はおもむろにサイトさんに抱きつくと、その耳元で囁いた。

「サイトさんの思ってること、そのままぜーんぶ、してください…」

サイトさんの喉がごくりと鳴る。
次の瞬間、私は日陰の草の上に押し倒されていた。
もー、サイトさんのえっち♪

127 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/23(木) 22:27:19 ID:qOP949IM
…断っておくけど、俺は悪くない。
これは借り物競走のお題だからして。
シエスタに『愛』を授けなければならんわけだからして。
塔の暗がりでシエスタを押し倒して、体操服を下からたくし上げて、背後から手を回しておっぱいを揉んでいても。
何の問題もないわけで!!

「あ、あの、サイトさん…」

俺の腕の中で荒い息を吐きながら、シエスタが俺に語りかける。
あ、あれ?や、やっぱマズかったですか?
しかしシエスタの言葉は、俺の予想の斜め上を行っていた。

「あ、あんまり激しくしないでくださいね?
 …こ、声、抑えられなくなっちゃうから…」

言ってシエスタは、胸の先端を揉んでいる俺の右手に優しく口付けした。
おっけえええええええええ!!
全力で!!
激しくしちゃうっ!!
俺はシエスタをそのままひっくり返すと、シエスタの膝の裏に両手を当てて、腰を浮かさせる。
俗に言う、『まんぐり返し』という状態であるっ!

「あ、や、恥ずかしいっ…」

ぶるまに包まれた下半身の向こうからシエスタの抗議の声が聞こえるけど。
聞こえません。
ていうかむしろそんな声出されると、余計にいぢめたくなっちゃいます。
俺は、シエスタの汁をたっぷり吸った紺色のぶるまに鼻と口を埋めて。
思いっきり、吸った。

「や、だめ、そんなのっ」

シエスタの羞恥に染まった声が、ぶるま越しに聞こえる。
正直たまりません。
俺はシエスタの声を完全に無視し、口で汁をすすり、鼻で匂いを楽しむ。
少しツンとする匂い。しょっぱいおつゆ。
俺は今までなんで使用済みぶるまがそのテのお店で高値で取引されているか理解できなかった。
しかし今なら分かる。
ぶるまは中身がなくては始まらないッ!!
俺はそのまま吸い上げるのを止めず、今度はシエスタの太股を両手で撫で回しはじめた。
健康的な弾力を持つそこは、シエスタの汗で滑っていた。
うっはーーーーーーー。さいこおおおおおおお。

「だめぇ、こんなのぉ、はずかしいぃ…」

128 名前:借り物競走〜シエスタのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/23(木) 22:29:34 ID:qOP949IM
やがて、シエスタの声に嗚咽が混じり始めた。
げ。やば。
俺は慌てて行為を中断すると、シエスタの顔色を伺う。
…げ、マジ泣きしてる…。

「ご、ごめんシエスタ。調子に乗りすぎた…」

俺は優しくシエスタの頭を抱き上げ、髪を撫ぜて許しを請う。
でもシエスタは、半分泣いたまま、目を吊り上げて言った。

「だめ。許さない…」

言って、俺の首筋に顔を埋めて。
首筋に歯をたてた。
少し痛かったけど…ガマン、しなきゃな。
嫌がるシエスタに酷いことしちゃったし…。

「ごめん…」

でも、俺にできるのは謝ることだけで。
しばらくすると、シエスタは顔を上げた。


「ちゃんと最後までしないと、許しません」

才人の腕の中、涙目で、シエスタは言う。
そして、才人を草の上に押し倒し、その上に馬乗りになる。

「ほんとにもう…恥ずかしかったんですよ…?」

言いながら、才人の顔を両側から挟みこみ、唇を奪う。
呵責からか、才人はされるがままだ。
シエスタはそんな才人の下半身に手を伸ばすと、半ズボンに手を掛ける。
そしてそのまま、半ズボンを下にずらす。
その中から、才人の肉棒が、勢いよく飛び出した。

「罰として」

シエスタはその上に跨り、才人の唾液と自らの体液で湿ったブルマの股間の部分をずらす。
外気に触れたそこから、熱く煮えたぎった雌の粘液が、零れ落ちる。

「今日は、いっぱいになるまで、シテもらいます」

そしてそのまま、才人を飲み込んだ。
そして、少し冷静になった才人は、当然の疑問をぶつけた。

「あ、あの、シエスタさん?
 借り物競走は…?」

しかしそれは、愚問でしかなかったのである。

「そんなの、しりませんっ」

そしてシエスタは、才人の上で淫らに腰をグラインドしはじめた。
結局、借り物競走のシエスタの結果は、『棄権』になったという。〜fin

129 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/23(木) 22:32:13 ID:qOP949IM
運動会だからエロなしだと思ったそこのキミ!
俺を誰だと思ってゐる!(`・ω・´)9m
しかもここはエロパロ板だ!エロを書かなくてなんとする!

…すんません普通に進行できない身体なんですアホでごめんなさいorz
次はどっちでいこうかな…?
ルイズかタバサか、どっちにするか?
ま考えながら寝ますノシ

130 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:33:15 ID:kdS/cD+q
>>123
GJ! シエスタはハンドル(?)を握ると性格が変わるタイプか…。酔っても怖いしな…
>>129
ギャバンくそわろたw
超GJ!!!!
ルイズスキーなので最後はルイズにしてほしいとか言ってみる。
お休みなさいませ。

131 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:43:18 ID:UQ2zZFGk
てか持ち帰れてないぞwww

132 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:44:59 ID:eTTaeWWy
>>129
あなた様はロリコンお兄様です

133 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:06:10 ID:AxxWBxUE
>>87の設定を使って才人が修羅になる話を書きたいんだが作者さんダメですか?
ダメなら別のを考えますが

134 名前: ◆manko/yek. :2006/11/23(木) 23:38:11 ID:PY+9F486
>>133
自由に使ってくれ

135 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:41:18 ID:igTAD3q3
途中まで書いたままになってる職人さんが
戻ってきてくれないのが非常に寂しい。
そろそろ戻ってきてくれんかのぉ・・・。

136 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 00:11:33 ID:8EwNlWCc
>>123
ハンドル持つと性格変わるシエスタにワロスwww

137 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 00:33:24 ID:Y25ts25j
>>129
後書き噴いたwww


さすがへんたいさん!

138 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 02:01:31 ID:x4LAiqZJ
へんたいさんは相変わらずへんたいさんだな!
女の子を泣かせるなんて男として最低な行為・・・・・・だがほどほどなら大好きだぜ。

途中のままの作品って何があったっけ?

139 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 05:17:14 ID:BcNJNJe0
色々あるけどね
一スレ目のアンリエッタのとか、スレ荒れたせいで来なくなったぽい、裏タバサの人の新作とか。

>>138
それはそうと、粘着乙

140 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 05:19:20 ID:EPNCraIx
1スレ目のアン様は作者に事情があるだけかと思うが

141 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 06:04:20 ID:Drn8QIE1
>>140
たぶんアンドバリの指輪で甦ったウェールズに連れられてアルビオンへ・・・つД`)

まぁ魔王の完結編も気になる

142 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 07:26:00 ID:GTH8zRFi
ハルキゲニアにはブラシャーは存在しないんだよな?
なぜ運動会ssで胸ポチの描写がないんだ?
丸っこい曲線のブルマは当たり前、へそがちらっと見えるのは規定事項、
ならば!ならば!!胸ポチにも熱い視線があってもよいのではないか!
なぁ同士たちよ。


143 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 08:47:45 ID:Lew9fUUG
普段から胸ポチなので皆慣れちゃってます

144 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 08:59:29 ID:N+/ULFVt
つサラシ
まあ、びしょぬれになって見えるほうが俺は(ry

145 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 11:13:50 ID:OFdiX4Ub
なんというか、このスレみてると「へんたい」という言葉が褒め言葉にみえて困る。
むしろ称賛してるのかな?

146 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 11:15:38 ID:5tgY2ph1
>141
俺は「少女の苦悩〜」が気になる

147 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 13:02:00 ID:/QrOGpFC
作品より職人さんの体調が気になる。
風邪には気をつけてくれ。

148 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 15:34:53 ID:1kW0wMk8
やさしいな。

149 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 16:45:40 ID:+hdIrZ5H
このスレの半分は優しさで出来ている。

150 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/24(金) 17:02:56 ID:/QzySgdP
虚無の曜日、トリステインの城下町をタバサと才人は歩いていた。
才人の両手には大量の紙袋にはいった荷物がある。
結論からいうと、勝手に部屋に入った事と、おねしょの事(タバサが悪いのだが)で一日荷物もちをすることになったのだ。
夏の日差しと合わさって非常に重労働だ。
ちなみに、ルイズに関しては、タバサが大きな買い物をしたくて男手が必要なのだと説明して、しぶった顔をしていたが、なんとか了解を得ることができた。
「次はあっち」
大量の荷物に押しつぶされんばかりの才人を尻目に、タバサは次の店へと向かおうとする。
「なんだよ、確かに無断で部屋に入ったのは悪かったけどさ。鍵くらい掛けとけばいいじゃんか……そうすりゃおねしょを見られることも――――いやうそ!何でも無いです」
ぶつぶつと文句を言っていた才人だったが、タバサが杖を握り締めて振り返ったのを見て口を噤んだ。
結局、丸一日を買い物に費やすこととなった。
太陽はもう傾いている。
赤い光を浴び、夕日が目にしみるぜ、などと痺れた両手に力を入れながら思っていた。
そこで才人は、ふと道端の露店に置いてある物が目に入った。

手に持った荷物を置き、それを手にとる。
「お、にいちゃん。目が高いね!それは異世界のマジックアイテムだぜ!効果は……」
「ちょっと黙ってくれ」
説明をしようとした商人を制す。せっかく説明しようとしたのに、気分の悪くなった商人だが、才人のマントに付けられたシュヴァリエの称号を見て何も言わないことにした。
才人は手に取ったそれを確かめる。外側は防水性に優れた素材で覆われているが、内側には肌触りのよい柔らかい透水性素材。

おおおおおおちつけ才人、こういう時には素数を数えるんだッ!

急に立ち止まった才人を、タバサは怪訝に睨む。サイトのマントをくいくいと引っ張り、行こうと意思表示をする。
「あ、あぁ、悪いちょっと待ってくれ。おい、おやじこれ売ってくれ」
シュヴァリエの年金で得たお金をポケットから取り出して商人に渡す。
「へぇ、……旦那も好きですねうへへ」
商人は、才人とタバサに交互に目をやり、にやにやといやらしい笑いをしながら商品を紙袋につめた。


151 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/24(金) 17:03:33 ID:/QzySgdP
学院に戻ると、すでに日は暮れていた。二人はタバサの部屋に戻り、買ってきた荷物を床に置く。
食事の時間も過ぎ、あとはもう寝るだけである。
そこでタバサがようやく労いの言葉を発した。
「今日はありがとう」
この言葉だけで感無量である。いや、決して俺はロリコンじゃないよ?自分より幼い子の喜ぶ姿は好きだけどロリコンじゃないよ?

そこで才人は意を決したようにタバサに質問した。
「タバサ、聞きたいことがある。前に俺が見てしまったアレのことなんだけど、頻繁にあるのか」
タバサは何も言わない。部屋の温度が3℃ほど下がった気もするが、気のせいだろう。
「いや、別に貶してるわけじゃないんだ。ただ、もしそうだとするなら俺に解決策がある」
その言葉にタバサはピクっと反応した。
これはいける!言え、言ってしまえ俺!
「実はこれなんだけど」
そこで才人は先ほど露店で買った物をタバサに見せる。
「これは俺の世界のマジックアイテムで、これを装着していればもうアレに悩まされることは無いんだ」
いつの間にかタバサは興味津々に、才人が手に持ったそれを見つめている。
「本当?」
「本当!」
「じゃあ着けてみる」
「いや、ただ、これを装着するには非常に困難な手順がありまして、その……なんていうか……俺にしか無理なんです!」
「あなたに従う」

ベッドの上で、下半身に何も付けていないタバサが寝そべっている。
才人は、手に持ったそれを丁寧に開封する。
実は詳しい付け方なんて知らない。けれど、手に持ったそれを強く意識すると、左手のガンダールヴの証が輝きはじめた。
なるほど、これもある意味武器だ。こういう物を使って興奮する大人だっている。いや、俺は違うけどね。
そういう人種にとっては、効果抜群の武器だろう。
使用方法がはっきりと脳に浮かび上がってくる。
タバサに腰を浮かせるように足をそろえて持ち上げ、それをもぐりこませる。
次に足を開かせ、三分の二ほど残った部分をへそ少し下のあたりまでかぶせる。
最後にお尻のほうにあるマジックテープを、腹部の両端で留めて完成だ。
「こここ、これで完成です」
ベッドの上には、オムツ姿のタバサが寝そべっている。
装着されたオムツをぺたぺたと触りながら、本当にこれで大丈夫なのかと思っているようだ。
「じゃ、じゃあ俺はこれで、あああ朝にまたくるよ」
部屋を出て行こうとした才人を呼び止める。
「サイト………ありがとう」

才人は部屋を出たその足で、オムツ姿のタバサを目に焼き付けて、トイレの個室に駆け込んだ。


152 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/24(金) 17:04:39 ID:/QzySgdP
彼はああいったけど、本当にこれで大丈夫なのかな。
自分の下半身に着けられたそれをぺたぺた触りながら思った。
彼が部屋を出て行こうとする。
恥ずかしい格好させられたけど………うん、私のことを気遣ってくれたんだし、わざわざ自分のお金で私に買ってくれたんだし。
「サイト………ありがとう」
とだけ言っておいた。

パジャマに着替えてベッドに入る。
下半身に違和感があるけど、アレをしちゃうよりはマシだ。
そう思いながら眠りについた。


その夜、また夢を見た。
ラグドリアン湖で私と彼が遊ぶ夢。
親友のキュルケもいる。
彼の主人も、薔薇を口にくわえた金髪も、同じ金髪の縦巻きロールも居る。
岸辺では喋る剣とこっぱげが何か話をしている。
沢山の気が置けない人たち。その中で、私も楽しそうに笑っていた。
ひとしきり水遊びを楽しんだところで、目が覚めた。

水の夢を見ると大抵おねしょをしてしまう。
今日も、そうなのかな………、と暗鬱に思いながら布団の中に手を入れてみた。
そこは濡れていなかった。
変わりに彼が着けてくれたマジックアイテムの中が少し暖かい。
お漏らしはしてしまったみたいだけど、布団やパジャマのズボンはまったく被害がない。
すごい!こんな物があるなんて!彼の居た世界の魔学力は世界一ではないだろうか。

そこでドアがノックされた。

ベッドから出てドアを開けると、彼が立っていた。
まだ朝早い時間だというのに、彼は私のところへ来てくれた。
そんな彼の事を嬉しく思いながら部屋へと招き入れた。



153 名前:オムツタバサ ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/24(金) 17:06:23 ID:/QzySgdP
朝早くに目が覚めた。
何故ならば、俺にはまだ課せられた任務があるからだ。

汝に問う。オムツプレイの醍醐味とは何ぞや。
オムツを履かせることか?否。それはただの過程である。
オムツを履かせることに対する羞恥心?否。俺は決して恥ずかしくない。
オムツを着けた少女の恥じらいの観察?否。この世界ではオムツに対する恥じらいは望めない。

オムツプレイの醍醐味、それは!一晩たって、ぐしょぐしょに濡れたオムツを脱がせるその瞬間である!
自分の放出した尿を見られるという羞恥に満ちた少女の表情を楽しむ事が!!
そして汚れた下腹部をきれいに!キレイに!!綺麗に!!!拭きあげてやる事こそがオムツプレイの最大の醍醐味だと言えよう!

装着に関しては誤魔化せても脱ぐのは自分でしてしまうかもしれない。そのタイミングを逃さぬよう、俺は朝早くからタバサの部屋の前で待機する。

部屋の中で音がした、おそらくタバサが目を覚ましたのだろう。
隊長殿!任務を開始します!!生きて戻れぬやも知れません、けれど、やらなくちゃいけないことがあるんだぁぁ、男の子にはぁぁぁぁ!!!

部屋に入ると、タバサをベッドに横にさせる。
ベッドに横になったタバサは、顔を背けて足をひらいた。恥ずかしいらしく、頬に赤みが差している。
これだ!これを見たかったんですぅぅ!俺は!

両側のマジックテープを剥がしてオムツを捲くる。
内側の柔らかい透水性素材の部分が黄色く変色していた。
用意しておいたトイレットペーパーを手に取り、股間に残った雫を丁寧に拭きあげる。

君たちは、オムツを脱がした女の子の処理の仕方をご存知だろうか?
こう、一見ただ拭くだけに思われるが、実は違う。
尿のみの場合、下から上へ拭くのだ。そうすることで秘所が汚れなくなる、が、大の時には逆に上から下へと拭かなくてはならない。
理由は言わずもがな理解してくれるだろう。
ん?なんで俺がそんなことを知っているかって?
ガンダールヴの能力が教えてくれたんだよっ!!

尿を綺麗にふき取ると、両足を抱えて腰を持ち上げオムツを引き抜く。
折りたたみ、マジックテープで封をしてあとは捨てるだけだ。
それを捨てようとベッドから立ち上がると、タバサに後ろから抱きつかれた。

「今日の夜も、それを着けてほしい」


154 名前:D_K ◆qrZtCzv0Ak :2006/11/24(金) 17:07:44 ID:/QzySgdP
おもらし小説完結編

やっぱりタバサはお漏らしっ娘!

155 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 18:25:00 ID:O193Ahml
なんて言うか…、俺の中の何かが目覚めそうです…。

>>154さん GJ!GJ!GJ!GJ!GJ!GJ!

156 名前:コリコリ:2006/11/24(金) 18:37:39 ID:riI/7vFj
ルイズ続きまだぁ?

157 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 19:00:35 ID:1kW0wMk8
ホントGJだぜ!


158 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 19:50:47 ID:YryHMk5P
さてオムツでも買いに行くか

159 名前:tomo:2006/11/24(金) 21:02:29 ID:xADerqZy
>>110-111
続き投下します。

160 名前:ルイズ×サイト1/5:2006/11/24(金) 21:04:53 ID:xADerqZy
 才人は執拗にルイズの口の中を犯す。舌と舌が密着して、淫靡な音を奏でる。初めてするその行為に呼吸をするのを忘れるくらいに才人は没頭した。桃色の唇を咀嚼するように、ゆっくりと味わう。
 途中、苦しくなって唇を離した。唇と唇の間に銀色の糸が引く。
 そのとき、ルイズの口から寝息とはあきらかに違う、艶を含んだ吐息が漏れた。
「え……」
 起きたのか?
 いやまさか、そんなはずがない。起きていたなら、ご主人様に何してんのよこのバカ犬!と罵声が飛んでくるはずだ。
 才人はおかしいと思いながらも、このまま続けようとルイズの体に視線を落とした。
 小さいながらも、若干の膨らみがある胸を才人は見つめる。
 本当にやるのか? やっていいのか?
 ふと、そんな静止の言葉が能内に響いた。寝ているルイズにディープなキスをしておきながら、才人は今頃になって怖じ気づいた。
 たしかに、今でもルイズのことは憎い。ルイズが召喚しなければ、俺は地球で戦争とは無関係な生活をしていたはずなのだから。
 でも才人は、ルイズのことが好きなのである。だから、復讐の手段として、いいじゃんやっちゃえ、という結論に達したのだ。
 才人は今、復讐と性欲と愛情の間を揺れ動いていた。
 いいのか俺? 寝てる間にやっちゃって。ああわかんねえ!

161 名前:ルイズ×サイト2/5:2006/11/24(金) 21:06:06 ID:xADerqZy
 才人が悩んでる間ルイズはいらだっていた。
 なにしてるのよ! せっかくご主人様が寝てるふりをしているのに!
 最初からルイズは寝てなどいなかった。ちゃっかり、しっかり起きていたのである。
 ルイズは前々から才人が、自分が寝ている間に襲ってこないことに悩んでいた。好きだと言っているのに襲ってこないということは、自分に女としての魅力がないか、実は好きではないかのどちらかである。少なくともルイズの能内ではそうなっていた。
 だから、才人が自分に覆い被さってきたときはとても嬉しかった。なのに才人は濃厚なキスをしてから、行為を止めてしまった。
 そりゃあ、最後まではダメだけど……、胸を触るくらいはしてきて欲しい。
 ルイズがそんなことを考えていたとき、シーツがこすれる音がした。才人が行動を開始したのだ。

162 名前:ルイズ×サイト3/5:2006/11/24(金) 21:07:48 ID:xADerqZy
 才人は結論を出していた。結局、このままやっちゃうことにした。
 ルイズが好きなのは本当なのだから、別に寝てる間に触っちゃうくらい別にいい気がしたのだ。
 結論を出してからの才人の行動は早かった。才人は体を支えていた手を持ち上げて、それをルイズの胸にゆっくりと落とした。
 温かかった。冷たかった手が段々と熱を帯びていく。
 才人は指先に力を入れてみた。揉むことは不可能だと思っていたルイズの胸は、なんと驚くことに揉むことができた。
 新たな発見に心を躍らせながら、才人は次はじかに触ってみたいと思った。
 ルイズが着ている寝間着の裾をそっと掴む。
 そのとき、びくんとルイズの体が強張った。
「え……」
 いや、気のせいだ気のせい。起きてるはずないじゃん。
 そう自分に言い聞かせて、才人はえいと気合いをいれて手を寝間着の中に突っ込んだ。
 右手で探って胸を探す。なにぶん凹凸がない体ゆえ、どこが胸か判断が難しいのだ。
 あった。控えめについているポッチの部分が人差し指をかすったから胸だとわかった。
 手の平全体で揉んでみる。想像以上に柔らかい。
 ルイズ……お前も女の子だったんだな。
 聞かれていたらはり倒れそうなことを考えながら、才人は行為を続けた。

163 名前:ルイズ×サイト4/5:2006/11/24(金) 21:09:23 ID:xADerqZy
 才人が動いた。ルイズは胸を高ぶらせながら才人の次の行動を待った。
 ぴとり、と冷たい感触がした。才人が胸を触っているらしいと理解するのに数秒かかった。
 才人が私の胸を……。
 顔が赤くなるのを抑えるために、ルイズは小さく深呼吸をした。
 落ち着くのよ私。
 なおも才人の攻めは続く。才人の指がルイズの胸を揉んだ。いきなり襲ってくる快楽の波にルイズはおもわず声を出しそうになる。
 才人はしばらくそうやって胸の感触を楽しんだ後に、その行為を突然やめた。
 え? もう終わり?
 快楽に溺れ始めていたルイズは当惑した。才人の様子を窺うために聴覚に意識を集中した。
 そのとき、寝間着の裾を持ち上げられる感覚がした。ルイズは思わず体をビクつかせてしまう。
 才人の動きが止まった。
 しまったと思った。
 起きているのがバレたかもしれない。だがそれは杞憂だった。才人は少しの間止まっていただけで、また行動を開始し始めた。
「……っ」
 いきなり寝間着の中に手が入ってきた。まさぐるように上半身を撫で回される。冷たいその指先が桃色のポッチに触れた。確認するように幾度となく先っぽをいじられる。
 そして、手の平全体で胸を覆い、弱々しく揉んできた。初めは弱く、次は強く。
「……っ」
 声にならない声が出る。
 頭が真っ白になった。こんなに気持ちいいものだとは思わなかった。
 ルイズは才人の次の行動を待っていた。

164 名前:ルイズ×サイト5/5:2006/11/24(金) 21:11:12 ID:xADerqZy
 ぞくぞくする。寝ている女の子の体を触るこの背徳感。たまらない。
 才人は才人でこの行為を楽しんでいた。
 まだ、足りない。才人はそう思っていた。
 何かに気づいたように才人は動かしている手を止めた。そしてあいている左手で、寝間着の裾を掴んで、いきよいよく捲った。
 雪のように白い肌が露出する。雪の高原のなか桃色の小さな乳首だけが妖艶にその存在を示していた。
 小さなその胸が呼吸することで上下していた。ふと、ルイズの顔を見ると、心なしか頬に朱が差しているような気がした。
 まさかな。
 もう何度考えたかわからない疑問を打ち消した。
 才人は喉を鳴らして、ルイズの胸に顔を近づけた。
 舌で乳首を触る。獲物を食べる蛇のように入念に舐めた。そして、今度はそれを口に含む。舌でいじりながら、吸ってみる。
「ぁ……」
 ルイズの口から声が出た。
 やばい。今度こそ起きたか?
 乳首から口を離し、おそるおそるルイズの顔を見た。
 よかった……。まだ、寝てる。
 才人は胸を撫で下ろした。

165 名前:tomo:2006/11/24(金) 21:12:56 ID:xADerqZy
今回は以上です。まだもう少し続く予定です。
どうでもいいけど俺は……ルイズが一番大好きだ!
皆さんは誰が一番好きですか?

166 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 21:23:15 ID:zWZNMNxT
自分はアンリエッタですかね。アンリエッタサイコー!

167 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 21:23:44 ID:1kW0wMk8
ともさん乙です。
一番好きなキャラ




















ルイズしかいねえや

168 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 21:25:34 ID:ZrQbKowI
そこで敢えてデルフリンガー。

169 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 21:59:43 ID:Y25ts25j
>>149
残り半分はやらしさです。(><)

170 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:03:40 ID:PETqQyxy
シエスタの背中が遠い。
ルイズはスタートダッシュで出遅れていた。
コルベールの合図と共に、シエスタは物凄いスピードで駆け出し、並み居る参加者を振り切って、一着でお題の載った机に到達した。
そしてお題を見て…呆然としている?
チャンス!
ルイズはスピードを上げ、一気に机に到達すると、一番手前にあった封書を手に取る。
隣で同着に近い男子生徒が何事か叫んでいる。

「『若さ』!?
 『若さ』ってなんだ?」

…ふ…。哀れねっ…!!
この競技は、自分の運すらも実力のうちにカウントされるっ……!!
使い魔召喚の儀式でサイトを引き当てた私の運が、ここでも発揮されるのよっ……!!
そしてルイズは自信満々封書を開け、中に入った二つ折りの紙を取り出す。
その紙には、子供の書くようなへったくそな字で、

『子種』

と書かれていた。

「…誰よ、こんなお題考えたのっ!」


171 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:04:54 ID:PETqQyxy
俺の前にルイズがいる。
借り物競走に出場して、お題を取ったとこまではよかった。
そしたら、何か叫んで、その後俺の所に来た。
…たぶん、俺絡みの何かがお題になってるんだろうけど…。
でもルイズは、俺の前で俯きながらもじもじするだけで、何も言わない。
…早くしないと、他の奴に負けるぞ…?
負けず嫌いなルイズの事だ、もし負けたりしたら一日中不機嫌になって、俺に八つ当たりするに違いない。
…それだけは避けたい…。
俺はしびれを切らし、ルイズに言った。

「なあルイズ、俺絡みのなんか借りて来いってお題だろ?
 …早く言えよ」

でもルイズは何も言わない。
一度、顔を上げて何か言おうとしたが、真っ赤になって俯いた。
…借りるのが恥ずかしいものってことか…?

「下着でも借りて来いとか?」

…だとしたらとんでもないお題だな。
俺だったら間違いなく女の子のを持ち逃…じゃない。
ルイズはふるふると頭を振る。
どうやら違うらしい。

「んじゃあ、デルフでも借りてこいって書いてあった?」

…恥ずかしいものじゃない気がするが。
しかしルイズはただ頭を振るだけ。
…なんなんだ一体…。

「言わないとわかんねえだろ?俺がらみなんだったら俺が一緒に行こうか?」

その言葉に反応したのか、ルイズは決心したように顔を上げた。
…なんか顔が真っ赤なんですけど…。
そして、言った。

「ついてきて」

そして俺はルイズに手を引かれ。
…俺は今、ルイズの部屋のベッドに腰掛けている。
…なんで?

172 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:05:38 ID:PETqQyxy
サイトが不思議そうな顔でこっち見てる…。
そ、そりゃ当然よね…。
いきなり手を引かれて、部屋に連れ込まれたらびっくりするもんよね…。
あ、そだ、ロックかけとかないと…。
私は机の引き出しから杖を取り出すと、扉にロックの魔法をかけた。
…こ、これで大丈夫。

「あ、あのー?ルイズサン?」

そうしていると、背中からサイトが声を掛けてきた。
私は一瞬びくん!と震えた。
…だ、だいじょうぶ、サイトは話したらわかってくれるもん。
やましいことなんかしてないし。
これは競技の一環なんだから、全く、少しも、これっぽちも問題ないの。
私は自分を正当化すると、サイトの前に立った。

「あ、あの……ね?その……ね?」

両手の人差し指を絡ませながら、私は必死に言葉を捜す。
『子種』が欲しいの…なんて、恥ずかしすぎて言えない…。
で、でも、お題はソレだし…。
ちょっと遠回しにいってみよ…。

「さ、サイトは、私の、使い魔よね?」

サイトは案の定、「何言ってんだか」って顔をして、私を見つめる。
普段なら、「何呆れてんのよっ」とか言い返すんだけど…。
今はちょっと、頭いっぱいでそんな余裕ない。

「そうだけど?」

その答えに、少し安心する。
そして私は続ける。

「だ、だったら、ご主人様の言う事は聞いてくれるわよね?」

…やっぱり、呆れた顔したあああああああああ。
怒りたいけど、今なんていうかぐじゃぐじゃしててそっちにキモチがいかない。

「…ものにもよるな」

またなんかムチャ言う気だなコイツ、とかサイトの目が言ってる。
…実際そうなんだけど…。
私は決心して、言い放った。

「こ、ここここここ、子種、よこしなさい」

…サイトの目が点になった。

173 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:06:22 ID:PETqQyxy
もちろん才人は反論した。

「い、いきなり何言ってんだよ!競技はどーすんだお前!」

ルイズは真っ赤になりながら、お題の書かれた紙を突き出す。

「こ、こここここに、『子種』って書いてあんの!
 い、いいいいいいからよこしなさいっ!」

言って、才人のズボンに手を掛ける。
才人は慌ててズボンを押さえ、必死に抵抗する。

「あのなあ、強引過ぎるぞ!それにそれ、『誰の』とか指定ないだろ!」

混乱した才人は、そんな事を口走る。
その言葉にルイズは手を止め、才人の脚の間から才人を見上げる。
頬を染めながら視線をずらし、口を尖らせて、言った。

「…サイトのがいいんだもん」

その言葉は才人の理性のディフェンスを容易く抜け、ゴールを決めた。
ルイズは真っ赤になりながら、さらに続ける。

「…他の男のなんかいらないもん。
 …サイトの子種がほしいんだもん」

この数秒に間にハットトリックである。
ルイズはそのまま才人のズボンに手を掛ける。
今度は、抵抗しなかった。

174 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:07:06 ID:PETqQyxy
…サイトのを咥えるのは、何回目だっけ…。
私はサイトのアレを口の中で転がしながら、そんなことを考えた。
正直、ね?
最初はものすごく生臭くてイヤだったの。
いくら大好きな人のアレだって言っても、この匂いはちょっと、って思ってた。
でも、今は…。

「んっ、んむぅ…」

サイトを口に咥えながら、私は空いた左手を股間に伸ばす。
あの『衣装』を横にずらし、その隙間から私自身をいじる。
この匂いも、味も…すっごいイヤらしくて…。
すき…。
でも、サイトには、こういうの好きとかって、言ったことはない。
だって、はしたない女の子だって思われたくないし。
…もう、手遅れかもだけど…。
今度、言ってみようかなぁ…?
そんな事を考えながら舌でサイトの裏側を舐めてると。

「あ、あのさあルイズ」

上から、サイトの声が降ってきた。
?なんだろ?
私は目線だけで疑問符を飛ばす。

「ルイズさ、咥えるの、好きなの?」

…心の中読まれてるっ!?

「ど、どーしてそう思うの?」

私はいったんサイトから口を離して、尋ねる。

「…だって」
「…だって?」
「…咥えてる時、すっごいヤらしい顔してるから…」

…なななななななななななななああああああああああ

「何見てんのよっ!!」

私は思わず怒ってしまった。

「ご、ごめん…」

私の剣幕に謝るサイト。
…う。なんか可愛い…。
も、もう、そんな可愛い顔したら…。

「もう、余計な事考えないで…」

私はサイトの先っぽに軽く口付けした。

「ちゃんと出すの。分かった?」

そして、私はまた口でサイトを犯す。

175 名前:借り物競走〜ルイズのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:08:15 ID:PETqQyxy
ああ、ルイズエロいよエロいよルイズ。
ぶるまに包まれた腰を一生懸命振りながら、俺のムスコを咥えている。
一生懸命、その小さな口を使って、俺に快感を与えてくる。
ああ、こんなエロ可愛いご主人様を持って。
俺は幸せでーーーーーーーす!
ルイズは時々、こっちを確認するように見上げ、目で語りかける。
『気持ちいい?』
…実際に言ってるわけじゃないけど、そう言ってる気がする。
俺はその視線に、肯定の目線を返す。
視線が合うと、ルイズは満足したようにおしゃぶりに戻る。
…その仕草がまた。
たまらんのですよ、ハイ!
なんてバカ考えてると、ムスコから送り込まれる刺激が臨界に近づいてきた。
俺はルイズの頭を抱えると、限界を知らせた。

「も、もうだめだっ!出すよ、ルイズっ!」

俺の言葉にルイズは、奥の奥まで俺を咥え込む。
…きょ、今日は中ですかっ!
そして俺は、ルイズの口の中で果てた。
欲望を吐き出し終わって、力尽きた俺のムスコが、ルイズの口から吐き出される。
ルイズは口の中でしばらく俺の精液を溜め込んむと、それを一気に飲み干した。
その仕草がまたエロ可愛くて。
ムスコふっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!
…ってちょっとまて?

「…あ」

ルイズも、気づいたみたいだ。
俺の方を一瞬見て、申し訳なさそうに言った。

「ご、ごめんなさい…飲んじゃった…」

…そうですよね、『子種』が借り物競走のお題でしたよね。
そしてルイズは…俺の下半身に目をやると、照れたように頬を染めて、言った。

「…ま、まだ元気だから、大丈夫よね?」

言って、その小さな右手で俺のムスコをきゅっと握った。
はい元気です大丈夫です準備万端です。
俺は肯定を示すべく、頭を縦に振った。

「じゃ、じゃあ、もう一回頑張って…?」

言って今度は、指でムスコをしごき始めた。
はい、才人がんばっちゃいます!

昼を少し回ったルイズの部屋。
ベッドの中、才人の胸の枕の上で、全裸のルイズが目を擦りながら目を覚ます。
そして叫んだ。

「あーーーーーー!」

あの後、口と手とアソコで頑張った挙句、ルイズは競技の事などすっかり忘れて、ぐっすり眠ってしまったのであった。
当然、記録は『棄権』となった。 〜fin

176 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/24(金) 22:12:46 ID:PETqQyxy
というわけでルイズ編しゅーりょーです
二人ともマトモにゴールしてないのは気のせいです
まあそんなことしてたらゴールはできんわな普通w

さて、ラスはタバサでございます。
…モニタ前で「ラスに本命か」とか呟いた奴。
…廊下に立ってなさい。

では明日早番なのでノシ

177 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:18:08 ID:cWQfjuqi
>>176
ハットトリックという名の必殺コンボGJ!っす。

でも読者一同にはタバサというトドメがまだあるわけで
いやはや、せんたいさんコワイわぁw

178 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:35:16 ID:oyfSk7Fv
なんだかんだいっていつも最後はタバサ。
つまりせんたいさんはロ(ry

179 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:44:23 ID:IIsk7NlO
皆。想像してくれ。
タバサが
「ん…」
だけで話す。
もちろんセックルへの流れの時だ。
この時にタバサの言いたいことが全てわかる、もしくはそれ以外の返事は要らないと思った奴は俺と仲間にな(ry

180 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:49:58 ID:Yv7yoM2x
よーし、パパ 才人を修羅にして誰か殺しちゃうぞー
いや、死ぬかは知らんがry

181 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:58:17 ID:ZrQbKowI
>>176
>…モニタ前で「ラスに本命か」とか呟いた奴。
ロリコンでもいいじゃないか。だってへんたいさんだもの。

182 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:58:22 ID:EVpzBbDM
>>169
あえて皆が言わなかった事を…

183 名前:純愛センター:2006/11/24(金) 23:31:40 ID:YqH/Cp8C
投下!

184 名前:純愛センター:2006/11/24(金) 23:37:42 ID:YqH/Cp8C
「じゃあ、これお願い」
そう言ってティファニアは食品や生活用品などが書かれたメモを取り出した
「往復するのに1日かかっちゃうだろうから明日の夜あたりに戻ってくるね。」
「うん、わかった」
そしてティファニアから買い物分の金貨と宿代をもらい、サイトはサウスゴータへ歩きだした

二人はロサイス近くの平原に降り立っていた
「し、死ぬかと思ったわ…」
ルイズはゼロ戦の操縦席の後ろでモグラのようになっていた
「えっと…私、何しましたか?」
とゼロ戦を操縦していたシエスタが聞いてきた
どうやら本人は操縦していた時のことを全く覚えていないらしい…
「あんたはねぇ!「私は風になる女!こんなガラスなんていらないわ!」とか言い出して海のど真ん中で周防を割り出したの!死ぬかと思ったんだから」
他にも「私はトリステインの守護神フェニックス!不死鳥のシエスタに勝てるものなどいないわ!!」とか言い出して貴族の船に空からガソリンをバラまこうとした…
急に泣き出して「私も後を追います」とか言い出して、操縦席の後ろに積んであるガソリンに火をつけようとした…
他にも…etc.
その度にルイズがシエスタを必死になって抑えたのでルイズは疲労困憊していた
「ご、ごめんなさい!ひいおじいちゃんに操縦を教わった時も記憶が飛んじゃったらしくて…気づいたら隣に息をしてないひいおじいちゃんがいて…」
ルイズは金輪際、シエスタの運転するゼロ戦には絶対に乗らないことに決めた
「ま、まぁアルビオンにつけたんですし!早くサウスゴータへ行きましょう!」
「そ、そうね。」
「じゃあ早くゼロ戦に…」
「絶対にイヤァァ!!!!!!」
ルイズのワガママ、及び自己防衛のために二人はサウスゴータまで歩くことになった
二人はまだ気付いていない
小さな人形が二人を追いかけていることに

185 名前:純愛センター:2006/11/24(金) 23:39:26 ID:YqH/Cp8C
「さて、どうするか…」
サイトは夕方にはサウスゴータの街についていた
しかしこの世界の店じまいは早い…
すでに食料品を買えるような時間ではなく、仕方がないので宿を探すことにした
ティファニアは余裕をもってお金を渡してくれたので安宿だが宿を見つけることは出来た
しかし安宿は安宿…前にどこぞのお姫様と泊まった宿よりも汚い…
部屋に入り体に染み着いた使用人根性で掃除を始めるとデルフリンガーが口を開いた
「相棒、あの隊長様に何も言わずに出てきたみたいだが…大丈夫かね?」
忘れてた…
「あの姉ちゃんはヘタすりゃあの娘っ子よりドSだからねぇ。帰ったら相棒、死ぬかもしらんね」
ぷるぷる震えながら言う。恐らく笑われている…
やはりいつか溶かすしかない
「なぁデルフ…」
「なんだね、相棒」
「散歩…行かないか?」
「オレぁ、相棒の行くところならどこだって行くさ」

ルイズとシエスタもサウスゴータの街へ着いていた
が、お金が無いので前と同じように広場にテントを張る
「じゃあ私は晩御飯を用意しますので」
と言ってシエスタは料理を始めた
こうなるとルイズはすることがない…
貴族の習性というヤツで自分から何かするということをするような人間ではないのだが、いくらなんでもシエスタに任せすぎた
自分も何かしないと…という気持ちになる
「シエスタ、私何かすることある?」
シエスタはそんな自分の不安を汲んでくれたのだろう
「ではかまどの火を見ていて下さい。私はもう少し食材を調達してきますね」
「うん、わかった!」
シエスタは街の外へ歩いて行った
周知の事実だが、ルイズは料理がダメである。
貴族だからというのもあるかもしれないが、それに輪をかけた料理オンチである…
そんな娘に「火を見ていて下さい」と言えばどうなるかは想像に難くない
案の定、ハリキリ過ぎたルイズはかまどの火を消してはならないと思い、薪を入れすぎる
「キャー!!何よコレー!!」
すると次に「火を消さないと」と躍起になる
もちろん天性の才能から水ではなく油をぶっかけてさらに火は大きくなる
痛感させられた
私はやっぱり一人じゃ何も出来ない…
意地ばっかり張って、最後には人に泣きつくばかり…
「ごめん…なさい…」
燃え盛る炎の前で、ルイズは泣き出してしまった
自分が何も出来ない悔しさ…それからくる涙だった
そして本格的に火事になりかけた時
「大丈夫か!?」
一人の平民が私を救い出してくれた

186 名前:純愛センター:2006/11/24(金) 23:44:18 ID:YqH/Cp8C
やっとクライマックスに入れる…(*´Д`)=з
長ったらしくてすいません…
もうちょいで終わりますので我慢して見て頂けると嬉しいですm(_ _)m

今日はここまで

187 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 23:55:30 ID:ZrQbKowI
>>186
ちょwシエスタこええええw
さてどういう展開になるのか…wktk!

188 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:16:54 ID:240vgeWt
じゃ、そろそろ投下するよー
>>70からの分岐で才人が修羅の道を歩む話を

189 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:18:49 ID:240vgeWt
才人は狂っていた。
シエスタとアンリエッタの区別も付かぬまま強姦し己が熱を注ぎ込んでも止まらなかった
「は、はははははッ!!!」
狂った叫び声を上げながら部屋を出て行く
「サイトさん……」
呼びかけるシエスタの声に力はない。
その背中を見ただけで分かってしまったからだ。
心に深い傷を負って狂ったサイトを
それを止められない自分を

ルイズの部屋に戻った才人はデルフリンガーに手を掛けた
そのまま肩に掛けると部屋を後にした
左手には使い魔のルーン、そして愛剣デルフリンガーだけを手にし才人は学園から姿を消した。

190 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:19:34 ID:240vgeWt
その話は瞬く間に広がった
ある者は嘆き、ある者は批難し、才人は時の人となった。
女王との間に子が出来るのは名誉だと謳うものもいれば、非人道的な行いだと言う者もいた
そのどれもルイズの耳には届かなかった。
あるのは後悔だけ
あの時自分がもっと強ければ、サイトを守れたのではないかと
それを見守る学友達も心を痛めた。
あれほどいがみ合っていたキュルケでさえルイズに同情して部屋を訪ねたのだから
「ルイズ、貴女のせいじゃないわ。貴女は…」
声にならない、ルイズの姿を見ると励ましの言葉さえ喉元でつまってしまう
今のルイズは才人がアルビオンで戦死したと思っていた頃よりも酷かった
いや、あの時はまだ心の寄る辺があった分幾ばくかマシだったといえよう
それでも何とか立ち直れた
心の在り方が以前とは違うようになった
誰よりも力を欲した少女は守れなかった者の為に更なる力を欲しだした
―――必ず才人を連れ戻す
心にそう誓い虚無の魔法を会得すべく日夜祈祷書に向かいだした。

191 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:20:14 ID:240vgeWt
それはルイズだけではなかった
意外なことにタバサも出会った。
父を殺され母を壊された彼女は何か感じ入るモノがあったのか
彼女は才人を連れ戻す事を誓った
それが同情からなのか、淡い恋心なのかも分からないまま


才人は学園を出てからほとんど意識がないまま歩き続け、気が付くと森の中にいた
右手にはデルフリンガーが握られている。
抜いた記憶がない、だと言うのに刀身は……
「あぁ、そうか」
辺りを見回し理解する
刀身は真っ赤に染まっていた
足下には三人の男の死骸。
一人は首を飛ばされ、一人は切り刻まれ、もう一人は心臓を貫かれている。
「仕方がなかったんだ。これは不可抗力だ相棒」
デルフリンガーの声がした
デルフリンガーの話では、野盗である三人組が襲いかかってきたため咄嗟に応戦したらしい
その結果がこれ。
「………」
人を殺した、初めて人を殺した。
だと言うのに何の感慨も浮かばない
罪悪感も愉悦も何も。
才人はそのまま歩き続けた。
行く当てもなく壊れ狂った心を抱えたまま……

192 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:20:46 ID:240vgeWt
と、言いつつ半分くらいしか出来てない罠
明日辺り投下できたら良いと思いつつこれは良いのかと思っている自分

193 名前: ◆manko/yek. :2006/11/25(土) 00:40:23 ID:cB3y7TXz
>>192
続きを楽しみにしている。


194 名前:205:2006/11/25(土) 02:34:42 ID:0nmWgt15

問. あなたの好きなキャラは?
答. シエスタ
理由.死亡シーン書いてるときスッゲー興奮したから

ごめんなさい嘘です。
そんなこんなで「魔王」完結話投下。
今回はほんのちょっとだけグロ要素が入ってるので嫌な方はスルーしてくださいね。

195 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:36:12 ID:0nmWgt15

 赤く染まった重い袋を引き摺りながら丘を登りきったルイズは、そこに予想もしていなかった光景を見た。
 二人の人間がいる。一人は地に倒れ伏してぴくりとも動かないメイド服姿の少女であり、
 もう一人はそのそばに膝を突いてうなだれている黒髪の少年である。
 この、ヴァリエール邸のすぐそばにある小高い丘は、ルイズが行動を起こした後に才人と落ち合うことになっていた場所である。
 だから才人がいるのは当然として、何故魔法学院のメイドであるシエスタがそこにいるのかが分からない。
 その上、シエスタは倒れたまま身じろぎもしないし、胸の辺りから赤黒い液体が広がっているのを見るに、
 どうやらもう既に事切れているらしい。
 混乱しながらも、ルイズはこちらに気付いていない才人に恐る恐る声をかけた。
「サイト」
 才人がゆっくりとこちらに顔を向ける。ひどくぼんやりした表情で、頬には一筋の涙の跡があった。
「ああ、ルイズ。無事だったか」
 才人の顔に疲れたような微笑が浮かぶ。
 才人が何よりもまず自分の心配をしてくれていることに喜びを感じながら、ルイズは才人に歩み寄った。
「これは、なに」
 言葉に迷った末にそう問うと、才人は苦悩するように眉根を寄せて唇を噛んだ。
「シエスタも、連中とグルだったんだ」
 予想もしない言葉に、ルイズは目を見開いた。才人は今にも泣き出しそうな声で続けた。
「ここでルイズを待ってたら、急にシエスタがやってきたんだ」
 どうしてこんなところに、と驚く才人に、シエスタは自分がルイズの暗殺を依頼されていたことを明かした。
 殺す機会を窺っていたところ、才人がルイズを隠してしまったので新たな好機を待っていたのだという。
 そこまで説明した後、シエスタは才人にもルイズ殺しを持ちかけてきた。
 邪魔なルイズを殺して二人でどこか遠いところで暮らそう、と。
 才人は拒んだがシエスタはなおも才人に詰め寄り、
 最後には「これでルイズを殺す」と短剣を見せてきたので、才人は思わずシエスタを刺し殺してしまった、と。
 そう語り終えたあと、才人は深く重いため息を吐いて黙り込んでしまった。
 突然の事態に頭が混乱して、うまく考えることができない。
(だけど、サイトがわたしに嘘を吐くはずがないわ)
 自分に向かって一言そう言い聞かせた途端、ルイズの頭の中に散在していた様々な疑問が一瞬で消し飛んだ。
(そうよ、サイトはわたしに嘘なんか吐かない。シエスタは本当にわたしを殺そうとしてたんだわ。でも)
 一つだけ、大きな不安が残っている。ルイズはまだ黙り込んでいる才人に慎重に問いかけた。
「後悔してるの」
「どうして」
 才人は驚いたように顔を上げた。ルイズはちらりとシエスタの死体を見やった。
「才人、シエスタのこと好きだったんでしょう」
「馬鹿言うな」
 才人は怒鳴りながら立ち上がった。たじろぐルイズをきつく抱きしめ、耳元で囁く。
「何度も言わせるなよ。俺が愛してるのはルイズだけだ」
 愛してる、という言葉を聞いた瞬間、ルイズの背筋が歓喜に震えた。
 体の力が抜けそうになるほどの圧倒的な幸福感にうっとりと身を委ねながら、ルイズは甘え声で才人に問いかける。
「ねえサイト、本当にわたしのこと愛してる」
「ああ、もちろんだ。愛してるよ、ルイズ」
「サイトはわたしのこと裏切らないよね。ずっとそばにいてくれるよね。死ぬまで愛してくれるよね」
 胸の中の不安を完全に消し去りたい一心でそう問いかけると、才人は力強く頷き返した。
「ああ。お前を愛してる。お前だけを愛してるぞ、ルイズ。お前さえいてくれれば後はもう何もいらない。
 シエスタはお前を殺そうとしたんだ、そんな女が死んだって悲しくも何ともないさ。
 むしろ今殺せてよかったと思ってる。これでこの女がルイズを悲しませることはもうないだろうからな」
 お前だけを愛してる、という言葉を、ルイズは頭の中で何度も繰り返した。
 一度、二度と繰り返すたびに胸を覆っていた不安が少しずつ溶けていき、代わりに歌い出しそうになるほど心が弾んでくる。

196 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:36:58 ID:0nmWgt15

「そう。そうよね」
 笑いながら呟き、ルイズは才人から体を離す。
 シエスタの死体のそばにしゃがみ込むと、確かに才人の言うとおり、彼女の右手には短剣が一本握られていた。
(馬鹿な女)
 ルイズは含み笑いを浮かべた。
(才人が愛してるのはわたしだけなのよ。そんなことも知らないで「どこか遠いところで暮らそう」ですって。
 本当に、可哀想になってくるぐらい馬鹿な女)
 堪えきれずに嘲笑を漏らしながら、ルイズは無造作にシエスタの死体を蹴飛ばして仰向けにさせた。
 虚ろに見開かれた瞳は何も映さず、半開きになった口からは言葉ではなく赤黒い血だけが溢れ出している。
 もうこの瞳が媚びた視線を才人に送ることはないし、この唇が才人を誘惑する汚らわしい言葉を吐き出すこともない。
 そんなことを考えていると、ルイズの胸にふつふつと怒りが湧き上がってきた。
(そうだったわね。あんた、薄汚い農民の豚娘のくせに散々わたしの才人を誘惑してくれたわよね)
 ルイズは再びしゃがみこむと、シエスタの手から短剣を取り上げて両手で握り締めた。
 そのまま力一杯振り下ろし、シエスタの顔と言わず手と言わず、ただ目についた箇所を何度も何度も何度も抉る。
(死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。
 水の精霊でも蘇らせられないぐらいに完全に完璧に完膚なきまでに、死ね!)
 特に豊かな乳房を念入りに潰した。何度も短剣を振り下ろして余分な脂肪を削り取ると、シエスタの胸はルイズの平坦なそれよりも凹ん

でしまい、その段階になってようやくルイズは満足感を覚えた。
(いい気味だわ。豚のくせに身の程知らずなこと考えるからこうなるのよ)
 ルイズは立ち上がって自分の仕事を見下ろしたが、そうやって見ている内にまた不満が出てきた。
 才人に媚びた視線を送った瞳が気に入らない。豚の癖に整った顔立ちが気に入らない。
 胸と同じように才人を誘惑した足も気に入らないし、べたべたと気安く才人に触りまくった汚らしい手も気に入らない。
「全部潰そう」
 呟き、ルイズは再び仕事に没頭し始めた。
 目玉を抉り顔を潰し足を切り裂き手を刻む。
 そうして原型を留めないぐらいにシエスタの死体を潰し終わって、仕事はようやく完了した。
 先程よりももっと深い満足感に吐息を吐きながら、ルイズは汗を拭って振り返る。
「サイト、見て」
 はしゃいで才人を呼ぶ。「どうした」と歩み寄ってきた才人は、ぐちゃぐちゃになったシエスタの死体を見て苦笑した。
「また派手にやったなあ」
「どうサイト、これ見てもまだシエスタが綺麗だとか思う」
 期待して問いかけると、才人は大げさに肩を竦めてみせた。
「まさか。こんなの野良犬の餌にもならねえよ」
「そうよね、そうよね」
 才人の腕に絡み付いて、ルイズは頬を綻ばせる。
 これでもう才人はシエスタの色香に惑わされることもないのだ、と思うと胸が安堵感で一杯になった。
「そうだ」
 と、才人が急に思いついたように言って、崩れきったシエスタの死体を指差した。
「再利用するか、これ」
「再利用って」
「アンドバリの指輪あったろ。あれで操ったらどうだ。身の回りの世話する専属のメイドとか欲しくない、お前」
 まるでアンドバリの指輪を持っているかのような才人の口ぶりを少し不思議に思いながらも、ルイズは首を振った。
「いらない。汚いもん」
「そうかあ」
 才人は少し残念そうに呟く。ルイズは内心焦った。
 シエスタを復活させたら、この哀れで汚らしい姿をダシにして才人を泣き落とそうとするかもしれない。
(そしたら優しい才人はまたシエスタの方を見ちゃう)
 そんなことになったら自分はまた一人ぼっちになってしまう、とルイズは恐怖に身を震わせた。
 焦って才人から体を離し、「いらないったら」と叫びながら、シエスタの死体を思い切り蹴り飛ばす。
 肉が削がれてかなり軽くなったシエスタの死体は、ごろごろと丘を転がり落ちてその内見えなくなってしまった。

197 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:37:57 ID:0nmWgt15

 転がり落ちていくシエスタの死体を見ながら満足げに頷いているルイズの背後で、才人は笑いをかみ殺していた。
「うまくやったもんだな」
 背中から、嫌悪感を隠そうともしない声が聞こえてくる。才人はちらりとデルフリンガーを見やった。
「そういやずいぶん静かだったなデルフ。てっきりルイズに事情をばらすもんかと思ってたが」
「馬鹿言うな、ここで事情をばらそうもんなら、あの子は本当に壊れちまうよ。いっそその方がいいのかもしれんが、
 ここで嬢ちゃんが壊れちまったって、お前さんはこの愚行を止めるつもりはないんだろう」
 陰鬱な声で訊くデルフリンガーに、才人は「もちろんだ」と頷いた。
「虚無の魔法ってのは確かに魅力的だが、俺の計画にはどうしても必要って訳じゃねえからな」
「なら黙っておくさ。どの道、単なる剣に過ぎねえ俺の手じゃ、お前さんは止めようがねえしな」
「下手な冗談だな。手なんかねえくせに」
「うるせえや。んで、こっからどうするんだね」
 デルフリンガーは皮肉げな口調で訊いてきた。
「虚無系統の担い手が一人に、三つの能力を手に入れた使い魔がいたって、世界全部を相手にするにはまだ足りねえぜ」
「そいつはどうかな」
 まるでシエスタが這い登ってこないか恐れるように丘の下を覗き込んでいるルイズを眺めながら、才人は言う。
「一応、いろいろと手は打ってある。他の虚無の担い手殺して回ったときにな。教えてやるよ」
「知りたかねえがね」
「そう言うなよ。まず、さっき言ってた再利用って奴だがな、ありゃ冗談じゃねえんだ」
 言って、才人は懐から指輪を一つ取り出した。
「アンドバリの指輪は俺の手の中にある。ぶっ殺したガリア王もロマリア王も、いざとなりゃ俺の意思一つで動かせる訳だ。
 それにこの指輪には人の心を操る機能もついてる。今ゲルマニアで内乱繰り返してる連中も、
 俺の命令ですぐに矛を収めてトリステインを目指すようになるのさ。
 ヴィンダールヴの力で魔獣も一個軍団作れるぐらいにゃ操れるし、ここまで揃えりゃトリステインに勝ち目はないわな。
 で、いざ戦争となったら戦場突っ切ってとっととお姫様とっ捕まえりゃ、それだけで俺の勝利って訳だ」
「随分とまあ周到なこって」
 吐き捨てるように言ったあと、デルフリンガーは問いかけてきた。
「で、その後はどうすんだね」
「ハルケギニアの国を全部潰したら、統一国家を作って俺が王になる。
 その後はまあゾンビども操って適当に国治めさせて、反乱が起きたら潰してって流れかな。ああそうそう、これが一番重要だ」
 才人は人差し指を立てた。
「メイジはルイズ以外全員殺す」
 その宣言に、デルフリンガーは一拍間を置いて返してきた。
「お前さんに勝てる可能性があるからかい」
「ま、そんなことだな。そして俺はハルケギニアの魔王になるって訳だ。
 爽快な気分だねえデルフ。ニ、三年もすりゃ、どいつもこいつも震えながら俺の名前を口にするようになる。
 俺の名前が歴史の教科書に載って、千年二千年先の人間にまで語り継がれるようになるんだ。
 想像しただけでも震えるってもんだ、なあ」
「そのためにはお前さんの友人も殺すって訳かい」
「尊い犠牲って奴さ」
 才人がさらりと返すと、デルフリンガーは長い長いため息を吐いた。
「力に溺れたな、相棒」
「なに、見てろよ。立派に泳ぎきってみせるさ」
「最後に、一つだけいいか」
「なんだ」
「反吐が出るぜ」
「いい褒め言葉だな」
 嫌悪感を隠そうともしないデルフリンガーに笑って答えたあと、才人はふとヴァリエール邸の方を見やって眉をひそめた。
 激しい炎に包まれている屋敷の一角から、見覚えのある竜が一頭飛び立ったのだ。
「しくじりやがったな、ルイズの奴。まあいいか」
 才人がため息を吐くのと同時に、ルイズが赤く染まった大きな袋を引き摺りながら歩み寄ってきた。

198 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:38:56 ID:0nmWgt15

「ねえサイト、見て見て」
 ルイズは嬉しそうに笑いながら、袋の中身を地面にぶちまける。
 中から転がり落ちてきたのは、手、足、頭など、人間の体の一部分である。
 才人はそれらをじっと眺め、カトレアのものと思しきパーツがないことを確認した。
「これが父様で、これが母様。エレオノール姉さまったら、こんな様じゃもうわたしのこと馬鹿にできないわよね」
 元は家族のものだった肉塊を楽しそうに弄繰り回しているルイズに、才人は笑って問いかける。
「ルイズ、一つ訊いてもいいか」
「なあに、サイト」
「この中には、お前の大好きなちいねえさまはいないみたいだけど」
 そう指摘された瞬間、ルイズの体が大きく震えた。
 やっぱりな、と内心で呆れながら、才人はしゃがみ込んでルイズの顔を覗き込む。
 ルイズは処刑前の死刑囚のように顔を青ざめさせてガタガタと震えていた。
 そんなルイズの顔を無言で見つめたあと、才人はにっこりと微笑んで訊いた。
「逃がしたのか」
「違うの」
 悲鳴のような声を上げて、ルイズは必死で弁解する。
「ちいねえさまもちゃんと殺そうとしたの。でも止めを刺す前に煙で見えなくなっちゃって、そしたらもういなくなってたの」
 つまり、その一瞬で何者かがカトレアを助け出したということになる。
(ジュリオ、か。いなくなったと思ったらこんなところに潜んでやがったとはな。まあいい)
 先程竜が飛び去った方向を見やりながら、才人は立ち上がった。
(病弱なお嬢様とルーンを失った使い魔なんかに何ができる。連中なんざ、今の俺に取っちゃ蟻んこみたいなもんさ)
 そのとき、才人はふとルイズが自分を見つめていることに気がついた。
 恐怖に見開いた瞳一杯に涙を溜めているその顔は、縋りつこうとしているようにも恐れて逃げようとしているようにも見える。
 才人が無言で見つめ返すと、ルイズは一瞬小さな悲鳴を上げかけてそれを飲み込み、
 恐慌を起こしたような勢いで必死にしがみついてきた。
「ごめんなさい、今度はうまくやるから、今度はちゃんと殺すから、わたしのこと捨てないで」
 才人は内心で高笑いを上げた。
(こいつは、もう俺の言うことならなんだって聞くな)
 そのことに対する確信を一層強めながら、才人は笑顔でルイズの頭を撫でてやった。
「何言ってんだ、どうして俺がルイズを捨てたりするんだよ」
「本当」
「もちろんさ」
 恐る恐るこちらを見上げてくるルイズに、才人は冗談めかして言った。
「でもお前、本当に殺しちまっていいのか。好きなんだろ、ちいねえさまがさ」
「そのことなんだけど、あのね」
 プレゼントをねだる小娘のようにもじもじしながら、ルイズは照れたように言った。
「ちいねえさまだけは生かしておいて、わたしの奴隷にしたいんだけど、駄目」
「お前の好きなようにすりゃいいよ」
「本当」
 ぱっと顔を輝かせるルイズに何となく興味を惹かれて、才人は「どんな風にしたいんだ」と訊いた。
「うんとね、うんとね」
 ルイズは興奮したように頬を上気させながら数秒考え、一息に捲くし立てた。
「まずはね、逃げられないように手足を切り落としてあげてね、それからいろんな男に代わる代わる犯してもらうの。
 それでちいねえさまが痛いよ痛いよって泣いてるのを慰めてあげて、
 餌を食べさせてあげておしっことかうんちとかの世話もしてあげるの。
 何度もそうしてあげたら、ちいねえさまもきっとわたしのこと好きになるわよね」
 嬉しそうに話すルイズに、才人はいちいち頷き返してやった。
「そうだな、きっとお前なしじゃ生きられなくなると思うぜ」
「本当。楽しみだなあ」
 実際にそうしているところを想像したのだろうか。
 ルイズはその内夢見るようにうっとりとした表情を浮かべてその場にしゃがみ込み、
 締まりのない笑みを浮かべながら陰部を弄くり出した。
 自慰に没頭するルイズを眺めながら、才人は満足げに大きく息を吐き出す。
(これで、準備は全部整った)
 燃え盛る炎の音と走り回る人々の悲鳴が、耳の中で祝砲のように幾度も反響していた。

199 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:40:38 ID:0nmWgt15

 目が覚めて痛む体を自覚したとき、カトレアは先程までの記憶が悪夢でなかったことを思い知った。
「まだ休んでいてください」
 傍らに立っているジュリオが、優しく声をかけてくる。
 目だけで周囲を見回すと、そこが鬱蒼とした森の中であることが分かった。
「ああジュリオ、教えてちょうだい、わたしの家族は、ルイズはどうなったの」
 カトレアの問いに、ジュリオは悔しげに唇を噛んで目をそらした。
「申し訳ありません、わたしがあの部屋に辿りついたときには既に。
 カトレア様を救い出すのが精一杯で、他の皆様のことはなにも」
「ああごめんなさいジュリオ。あなたを責めているのではないの。
 それにわたしには分かります。父様や母様や姉様は、きっともう死んでしまっているわ」
 厳しくも優しかった父、厳格だが慈愛に満ちていた母、勝気ながら繊細だった姉。
 それぞれの笑顔が頭に浮かんでは消えていく。カトレアは一粒涙を流したあと、それを拭うこともなくジュリオに問いかけた。
「ジュリオ、話してちょうだい」
「何をでしょうか」
「あなたの知ること、全てを」
 そう訊かれることがある程度予想できていたのだろう。
 ジュリオは何も言わずに数秒目を瞑ったあと、自分が知る限りのことを全て話し出した。
 自分の主であるロマリア王を殺した男のこと、その男の圧倒的な力のこと、
 そして恐らくルイズがその男に心酔しているのであろうことを。
 全てを聞き終えたカトレアは、そこでようやく涙を拭い、宣言した。
「ジュリオ、わたしはルイズを取り戻します」
「無理なことを仰いますね。あなたのようなか弱いお方が、あの男に勝てるとでもお思いですか」
「それでも、取り戻します。何年、何十年かかろうとも、必ず」
 カトレアは力の入らぬ体に無理矢理活を入れて立ち上がった。
 そうするだけでも息が苦しくなる。空を見上げると、金色の月があざ笑うように浮かんでいる。
「見ていなさい平賀才人。地獄に落ちるのはお前一人で十分。その道連れにルイズを連れていかせはしませんからね」
 震える足を必死に立たせ、カトレアは全身の力をかき集めて吠え立てた。

 怒りに満ちた瞳で空を睨むカトレアの姿に、ジュリオは胸の痛みを覚えてそっと目を伏せる。
(あなたの言うとおりだ、カトレア様。確かに、こんな状態の人間を止められるはずがない)
 ジュリオは自分が過ちを犯そうとしていることを自覚しながらも、黙ってその場に片膝を突いた。
「あなたの決意、しかと聞き届けました。このジュリオ・チェザーレ、及ばずながらも力になりましょう」



 この日、世界は燃え盛る炎の中から四人の英雄を産み落とした。
 
 「魔王」平賀才人。
 「破滅<ゼロ>」のルイズ。
 「悲嘆」のカトレア。
 「忘我」のジュリオ。
 
 彼らがこの先辿ることになる数奇な運命を知る者は誰一人としておらず、悲喜劇の幕はまだ上がったばかりだった。

200 名前:魔王:2006/11/25(土) 02:41:54 ID:0nmWgt15

「とまあこんな感じかねえ。いやあずいぶん長いこと話してた気がするよ。具体的には一ヶ月ぐらい。
 なに、短ぇ上にまだ序章みたいな感じじゃないか、だと。
 馬鹿野郎、元々これ以上は話す気なんかねえっつーの。
 この先はドロドロのグチャグチャだ。胸糞悪すぎて思い出すのも気が滅入るってもんだ。
 まあ大まかに説明しとくとだな。あの後はほとんど相棒の思い通りになって、
 一ヶ月後にはトリステイン女王のアンリエッタっつー嬢ちゃんが世にも恐ろしい方法でぶち殺されて、
 晴れて魔王ヒラガサイトが統一帝国の王位についたのさ。
 で、相棒は俺に宣言したとおりのことをやったよ。反乱鎮圧やらメイジ狩りやらな。
 その方法があんまりにも残酷だったもんで、五年もする頃には相棒に逆らおうって奴は一人もいなくなってたっけなあ。
 ところが、この頃になってうまく逃げ延びてたカトレア嬢ちゃんとジュリオの小僧っ子が反撃に出てくる訳だ。
 同じく逃げ延びてた旧トリステイン銃士隊の隊長さんと一緒にな。
 まあこの辺りは血湧き肉踊る合戦がなくもなかったんで、暇なときになら話してやらんこともないぜ。
 どうだい、聞いててあんまり愉快な話じゃあなかっただろうが。
 なに、それなら話す方もあまり愉快じゃないだろうに、何故教えてくれたのかって。
 いいところに気がついた。実はな、他人に意見を聞いてみたかったんだよ。
 何かって、まあ馬鹿馬鹿しいと思うかもしれんが、笑わないで聞いてくれよ。
 俺は相棒に『メイジはルイズ以外全員殺す』って言われたとき、一瞬思ったのさ。
 『ひょっとしたら、この男は本当にルイズ・ド・ラ・ヴァリエールを愛していて、
  彼女を蔑ろにしたメイジって存在を心底憎んでるんじゃないのか。それで今回みたいな
  イカレた行動に踏み切ったんじゃないか』ってな。
 いやそんなはずはねえんだ。だから相棒にも直接尋ねたことはなかったんだがな。
 でもなあ、こんなところで埃を被ってると、ついつい『やっぱりそうだったんじゃないか』って思ったりもするわけさ。
 なにせ、あんなことになる前の相棒は本当にいい奴だったし、一途に嬢ちゃんにほれ込んでたからね。
 そんなこと考えてるところにお前さんたちが来たんだ。これは聞いてみねえといけねえなと、こう思ってな。
 で、どうだね、兄ちゃん、姉ちゃん。あんたたちの思うとおりに答えてくれよ。
 ほう。
 ふんふん。
 そうかそうか。
 なるほど、あんたたちの考えはよく分かったよ。
 いやいいんだ弁解しなくても。俺も本当はそう思ってたんだからさ。
 今日は本当にありがとうよ。また気が向いたら続きも話してやらんでもないぜ。
 本当かって。さあ、分からんね。何しろ俺は見ての通りオンボロだから、話の内容忘れちまうかもしれんねえ。
 無責任? 知らねえよ馬鹿野郎。
 まあいいや。そんじゃ、またその内会いに来てくれや。
 ああちょっと待て。最後に、もう一つだけ聞いておきたいことがあったんだ。
 どうやら相棒の念願は叶って、メイジのいない、魔法が存在しない世界ってやつがやってきてるようだが。
 その世界は、魔法があった頃の世界よりも楽しいかい?」

 男は答えた。

201 名前:205:2006/11/25(土) 02:49:06 ID:0nmWgt15

以上、終了です。グダグダだぜチクショウ!
なんか続きがありそうな雰囲気ですが俺の脳内にしかないです。
続きを書くつもりは今のところありませんのでこれはこれで完結ということに。

ちなみに全体量80KB.これでもまだ「少女の〜」の半分もいってません。
個人的にはあっちよりも余程長く書いてた気がするんですが、うーむ。
やっぱ苦手なジャンルは書いちゃいかんっつーことですかね。いや書くのは楽しかったですけどね
具体的にはシエスタ殺すシーンとかシエスタ潰すシーンとかシエスタ転がすシーンとか。
……いやシエスタは好きですよ? ふたなりのシエスタがルイズを犯すSS書きたいと思ってるぐらいに。

とまあグダグダなまま終了。正直な感想を頂けると個人的にとても嬉しいです。ではまた次回。

追伸・>>前スレ276へ
了解。頑張ってみる。だが期待はするな。

202 名前:コリコリ:2006/11/25(土) 03:03:27 ID:hc3StxMP
寝てるふりルイズー!

203 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 03:15:16 ID:UFSIpKjL
アニエスさんが生き残ったのならもう何も言うまい言わないよ言うもんか末路を知りたい言わない

204 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 03:57:22 ID:H5zANUOR
>>201
できれは続きを読みた(ry
あのタバサが簡単にやられるわけがない!!きっと色々あったはず…妄想が止まらねぇ!!
ってことでルイズとシエスタの話wktkしながら待ってます!!

205 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 04:10:03 ID:yM0JtHQ8
猟奇好きってロクなのが居ないな

206 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 08:56:51 ID:Ieuhbj4L
彼もまた、立派なへんたいである

207 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 11:23:50 ID:J1cpATx8
手足切り落とされたちい姉様が見知らぬ男達に代わる代わる犯されてゆく様子を見たいです。
むしろルイズが切断していく様子を堪能した(ry


208 名前:188:2006/11/25(土) 12:25:52 ID:240vgeWt
スレ的にはタバサが殺されちゃうってのはどうなんだろ
BADとHAPPY二通り考えてるけど

209 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 15:19:15 ID:0ob++a/r
>201
お疲れ様。

中世以前の社会では、絶対権力が確立されたほうが安定した社会が維持されるから、
反乱鎮圧やメイジ狩りが終わった後のサイトの統治する世界は、一般民衆にとっては
平和で住みよい環境になったかもわからんね。サイトの政治次第だが。

210 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:38:26 ID:7Rtwy2Vf
>>201
GJ!
潰すのなら臼と杵で粉砕くらいまでしてほしかったとかいうと引かれそうなので言わない(ry
続きが脳内から漏れてくることを願ってやみません。(ぉ

211 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 23:45:29 ID:yM0JtHQ8
ここって猟奇スレだっけ?

212 名前:205:2006/11/26(日) 00:20:55 ID:cpHdCncf
>>211
違いますよ、ゼロの使い魔スレですよ。猟奇SSなんか書いた人いるんですか? 怖いですねえ。
全くこのスレはロリコンのへんたいさんといい>>210さんみたいな猟奇好きといい、ロクな性癖の持ち主がいませんね。
至ってノーマルな属性の自分には到底信じられませんよ。全く日本はこの先どうなってしまうんでしょうね!

それはそうと投下しますね。

213 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 00:21:57 ID:phInwfmA
かもん

214 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/26(日) 00:22:00 ID:cpHdCncf

 小さな音を立てて飛び爆ぜる火の粉が、才人と自分の間で舞い踊っている。
 その光景を、タバサはただ静かに見つめていた。
 ルイズへの思いを語ったあとほどなくして、才人は深い眠りに落ちた。
 一日中走り通しで溜まった疲労のためだろう、今はわずかな身じろぎもせずに泥のように眠り込んでいる。
 揺らぐ焚き火の向こうに見え隠れする才人の寝顔を見みつめていると、タバサの胸が小さく痛み出した。
(ごめんなさい)
 心の中で謝罪し、タバサは抱え込んだ膝の間に顔を埋めた。
 自分はなんて馬鹿なことをしているんだろう、という思いが、胸を圧迫せんばかりに膨れ上がってくる。
 国王暗殺などという途方もなく無謀な企てに、赤の他人を巻き込んでしまっている。
 失敗すればもちろんのこと、成功したとしてもその後どうなるかは分かったものではない。
 自分が暗殺を企てたのだということが知れようものなら、協力してくれた友人たちにも咎が及ぶ。
 たとえどれ程位の高い大貴族であろうとも、一国の国王暗殺に協力したとなれば無罪では済まされないだろう。
 それを知りつつも、タバサは友人たちに頼ってしまっているのだ。
 他人を巻き込んではいけないと、頭では理解しつている。
 しかし、もう耐えられないと感じていたのも事実だった。
 自分の背に埋め込まれた宝玉は、昼夜問わず体を芯から疼かせ、心を責め苛む。
 そのタイミングは不規則で、予測することなど到底不可能だ。
 だからタバサは、誰と一緒にいるときでも、常に気を張っていなければならなかった。
 二十四時間絶えることなく拷問にさらされているようなものだ。
 仮面のような無表情の下で、タバサの精神は徐々に磨り減らされ、疲弊の一途を辿っていた。
 この悪夢のような日常から一刻も早く逃れたいと、体と心が悲鳴を上げ始めていたのだ。
 その苦痛に拍車をかけたのが、故郷から時折届く手紙だった。
 心を狂わされ、今は屋敷に閉じ込められている母の近況を知らせる手紙である。
 いいことなど書いてあろうはずもないが、最近はそれがさらに悪化してきていた。
 一年ほど前から、タバサの母親はロクに食事も取らないようになってしまっていた。
 手紙には、徐々に痩せ細り衰弱していく母の様子が刻々と記されていたのだ。
 おそらく、母はもう長くはないのだろう。その事実が、タバサをますます焦らせた。
 せめて母が死んでしまう前に、復讐を果たさなければならない。
 そんな風に急いでいたからこそ、巻き込んでしまうと知りつつ友人たちの助力を受け入れてしまったのだ。

215 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/26(日) 00:22:56 ID:cpHdCncf

(それだけじゃない)
 タバサは焚き火の向こうの才人の寝顔に目を移す。
 今は疲れ果てて眠り込んでいる少年の顔を見ていると、どうしようもなく胸が高鳴ってくる。
 この胸の高鳴りこそが、自分がこうして愚かな行動ばかりしている一番の理由なのかもしれなかった。
 だから、差し伸べられた手を振り払うことができなかった。
 他の誰でもない、この人にこそ助けてもらいたいと、願ってしまったのだ。
(本当に、馬鹿なわたし)
 自虐的な感情が暴れ出してどうにもならなくなり、タバサは唇を噛んで傍らにあった道具袋を引っ掻き回し始める。
 特に意味のある行為ではない。だが、何かしていないと気が落ち込んで仕方がなかったのだ。
 そんなことをしていたとき、タバサはふと袋の底に妙な物を発見した。
 薄汚れた布に包まれた、固い物体である。
 出発の際シエスタが余分な物を取り除いてしまったはずなのに、何故こんな物が入っているのか。
 タバサは不思議に思いながら、その物体を手にとって布を取り去る。そして、布の下から出てきたものを見て息を呑んだ。
 それには一枚手紙が添付されていて、そこには見覚えのある字でその贈り物の効果が記されてあり、最後はこんな文章で結ばれていた。
「あなたの呪いを解くには至りませんが、あなたの心を守る最後の砦になってくれるはずです。
 こんな形でしか手助けができない無力なわたしを許してください。
 親愛なるタバサへ。キュルケ・フォン・ツェルプストー」
 タバサはキュルケの贈り物を複雑な心情と共に見つめた。
 親友の心遣いを有難いと思うと同時に、申し訳なくも感じてしまう。
 贈り物をそっと懐に収めて、タバサはこみ上げてくる自己嫌悪の念に顔を歪めた。
(わたしは、こんなことをしてもらえるような人間じゃないのに)
 そうしてタバサがため息を吐き出したとき、不意にのんびりとした声が聞こえてきた。
「悩んでるねえ」
 思わず顔を上げる。声は才人の方から聞こえたが、もちろん彼のものではない。
「俺だよ、デルフだよ」
「知ってる」
 一応そう答えてから、タバサはわずかに顔をしかめた。
 ずっと黙っていたせいで、この剣のことをすっかり忘れてしまっていたのだ。
 デルフリンガーは今まで喋らなかったのが嘘だったかのように、急に饒舌に喋り始めた。

216 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/26(日) 00:23:55 ID:cpHdCncf
「いいねえ、青春だねえ」
「何の話」
「相棒に惚れてんだろ、嬢ちゃんよう」
「だから、なに」
 否定するのは無駄だと思ったので、止めておいた。デルフリンガーは剣のくせに口笛のような音を鳴らしてみせる。
「こりゃ驚いた、相棒のご主人様とはえらく反応が違うねえ。ああ安心しなよ、相棒はニブチンだ、全然気付いてないぜ」
「知ってる」
 出来る限り素っ気なく答える。自分であれこれと思い悩んでいる問題を、この剣に茶化されるのはいかにも不愉快だった。
 そんなタバサの思いを知ってか知らずか、デルフリンガーはほんの少し声のトーンを落とした。
「まあなんだな、悩むのはそういう年相応の問題だけにとどめときなよ。
 その様子じゃまだ迷ってるんだろ。相棒や他の連中を自分の事情に巻き込んじまったんじゃないかって」
 まさに先程考えていたことを正確に言い当てられ、タバサは目を瞬いた。デルフリンガーは苦笑混じりに言う。
「そりゃ分かるさ、嬢ちゃんの表情見てりゃね。
 昼間相棒に抱えられてたときだって、ずっと同じことばっかりぐるぐる考えてたんだろうが」
「巻き込んでしまったのは、事実だから」
「そりゃ違うよ。あの連中は巻き込まれたんじゃなくて、自分から好きで首突っ込んできたのさ」
「それを拒まずに受け入れたのは、わたし」
「拒むことなんかできやしなかっただろ。強引だからね、相棒もあの連中も」
「でも」
「いいんだって。皆、好きでやってることなんだからよ。嬢ちゃんが気に病むことじゃねえさ」
 デルフリンガーの声はあくまでも陽気で、ついその優しさに甘えてしまいそうになる。タバサは唇を噛んだ。
「どうして、皆こんなに優しいの」
 それは罪悪感の発露とでも言うべき、ほとんど独り言に等しい言葉だった。だが、デルフリンガーは目ざとく問い返してきた。
「さて、何でだと思うね」
 そう言われて、タバサはちらりと才人の寝顔を見た。
「きっと、お兄ちゃんのため」
「相棒のため、かい」
「そう。お兄ちゃんがいい人だから、皆心配してる。わたしは、そんな人をこんなことに巻き込んで」
「いいや、それだけじゃないね」
 力強い否定の言葉に、俯きかけたタバサは思わず顔を上げる。
「確かに相棒がいい奴だってのもあるだろうが、あの連中が手を貸したのは、それだけが理由じゃないだろうさ」
「他に、どんな理由が」
「決まってんだろ。あんただよ、嬢ちゃん」
 予想だにしない答えだった。驚くタバサに、デルフリンガーは苦笑いするような口調で続ける。

217 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/26(日) 00:25:11 ID:cpHdCncf
「嬢ちゃんだっていい奴だよ。俺はずーっと相棒にくっついてたから、あんたのことだってちょっとは見てるつもりだぜ。
 嬢ちゃんが他人のことを考えて動いてるってことだって、ちゃんと知ってるのさ」
「そんなことない、わたしは」
「土くれのフーケ捕まえようとしたとき、微熱のねーちゃんや相棒のご主人様を心配してついてきたのは誰だ。
 アルビオンに行ったときだって、自分には大して得もねえのについてきたじゃねえか。
 宝探しにも付き合ったし、水の精霊退治しろって任務でも、自分の都合だけ優先したりはしなかっただろ。
 どうだい、こんだけ並べりゃちょっとは自分がお人よしだって自覚もつくってもんじゃないのかい」
 淡々と過去の事実を並べ立てるデルフリンガーの言葉に、タバサはうまく反論できなかった。
 確かに、客観的に見れば自分には特に利益もない選択ばかりしているように思える。
 かと言って自分は善人だなどと認める気にもなれず、タバサは小さく唸りながら何とか反論しようとする。
 デルフリンガーが口もないのに吹き出した。
「そんなに真面目に考えんなよ。とにかくだ、相棒もあの連中もいくらかは俺と同じように感じてるのさ。
 嬢ちゃんがいい奴だから、出来る限り助けてやりたいと思って協力してるんだろうよ」
 そう言ってから、デルフリンガーは少し真面目な口調で続けた。
「それに何より、嬢ちゃんがいい奴じゃなかったら、あの連中は確実に相棒を止めてただろうよ。
 そうしなかったってことは、結局のところ信頼されてるってことさ。相棒も、嬢ちゃんも。
 『あいつのすることだから、きっと間違ってはいないだろう』ってな」
 反論を重ねようとして、タバサはついに諦めた。
 この剣は何を言ったって自分の論を翻したりはしないだろうし、
 何よりもタバサ自身、デルフの言葉を聞いて胸の奥が熱くなっているのを自覚していた。
(嬉しい)
 タバサはそっと胸を押さえた。心臓が静かに、だが力強く脈打っているのを感じる。
 目蓋を閉じる。鼓動の高まりと共に、友人たちの顔が次々と浮かんでくる。
 その一つ一つが自分の体を温めてくれるように思えて、自然と頬が綻んだ。
 目蓋を開くと、疲れ果てて眠り込んでいる才人の姿が目に映った。
(巻き込んでしまってごめんなさい。助けてくれてありがとう)
 相反する二つの言葉を内心で呟きながら、タバサは目を細める。
 今更どう後悔しようが、ここまで来てしまったのは事実なのだ。
 こうなったら、後は少しでもいい結果に終わるように死力を尽くすしかない。
 それに、目の前で眠っている少年を見ていると、不思議な心強さが全身に満ちてくるのだ。
 どう考えても不可能に思えるこの企ても、彼と一緒ならば成功させられるような気すらしてくる。
(お兄ちゃんと一緒なら)
 才人の姿を見つめながら、タバサは微笑を浮かべた。
 そのとき、不意に背中が不自然に震え始めた。

218 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/26(日) 00:26:08 ID:cpHdCncf

 タバサは目を見開く。驚く暇もなく震えが全身に広がり、疼きに変わり始める。
 背中に埋め込まれた宝玉による、唐突な性衝動の昂ぶり。だが、今回の高揚感はいつもよりも段違いに大きい。
 タバサはうめき声を漏らしながら身をよじる。全身が火照り、息が上がる。
 ほとんど反射的に股に手を差し入れると、もう秘所から大量の蜜があふれ出していた。
 意識が混濁し、視界が歪む。タバサは半開きになった唇の隙間から熱い吐息と涎を垂らしながら、ぼんやりと才人を見た。
(繋がりたい)
 唾を飲み干し、ふらふらと才人に近寄る。デルフリンガーが何か喚いていたが、「サイレント」で即座に黙らせた。
 タバサは才人のそばに座り込み、彼の寝顔をじっと眺めながら自分の体を弄り出す。
 指先が弱い部分に触れるたびに、背筋に言いようのない快感が走る。
(お兄ちゃん、お兄ちゃん)
 夢中で体を弄り、タバサはすぐに一度絶頂に達した。
 しかし性衝動は治まるどころかますます昂ぶっていく。もうまともに思考できなくなった意識の片隅で、誰かが囁いた。
(犯せ)
 タバサの脳裏に、一ヶ月ほど前の光景が浮かび上がった。
 暮れゆく空の下、魔法学院の敷地の片隅で獣のようにまぐわった二人の姿。
(犯せ)
 あのときタバサは、一人で体を弄るだけでは絶対に味わえない、天にも昇る最高の快楽を味わったのだ。
(もう一度、あのときみたいに)
 自然と口元に笑みが浮かぶ。タバサは己の欲望の命ずるままに、才人に向かって手を伸ばした。
 あともう少しで才人の顔に指先が触れようというとき、タバサは弾かれたようにその手を引っ込めた。
 交わったときの光景を消し飛ばすほどの強さで、あるものが脳裏に浮かび上がったのだ。
 それは、先程ルイズのことを語っていたときの才人の横顔だった。
 嬉しそうな、あるいは誇らしげな表情を浮かべながら、愛する人のことを話してくれたときの、才人の横顔。
 タバサは砕けるほどの強さで歯を噛み締めながら、半ば無理矢理手を懐に向かって伸ばす。
 その手が、キュルケからの贈り物を思い切り握り締めた。
 すると、タバサの意志を完全に奪い去るほどの勢いで暴れ狂っていた性衝動が、ほんの少しだけ治まった。
 荒い息を吐きながら、タバサは才人を見つめた。
 まだ、彼を求めるように全身が昂ぶっている。性衝動は未だ治まっていないのだ。
 才人の体に抗い難い誘惑を感じながらも、タバサは無理に体を翻した。
 少し彼から離れて、一人でこの体の昂ぶりを治めなければならない。
 歩いていると、瞳の奥から勝手に涙が溢れ出してきた。
 性欲を満たすことができなかったという、単なる欲求不満によるものではない。
 どうしようもなく、胸が痛むのだ。締め付けられるように、あるいは切られるように。
(大丈夫)
 涙を拭う余裕もなく、ずるずると足を動かしながら、タバサは無理矢理笑みを浮かべた。
(きっと、全部この宝玉のせい。体が疼くのも、心が痛むのも。だから、これは恋なんかじゃない。
 だから、わたしは大丈夫。この宝玉さえなくなれば、この痛みも全部消えてなくなるはずだから)
 小さく嗚咽を漏らしながら、タバサは森の方に向かって歩いていった。

「残念だな嬢ちゃん、俺には魔法は効かんのさ」
 タバサの背中が完全に見えなくなったことを確認してから、デルフリンガーはぽつりと呟いた。
 喋る者が一人もいなくなり、野営場所には焚き火が爆ぜる音だけがわずかに響くのみとなった。
「あー」
 その沈黙を持て余すように、デルフリンガーはため息を吐く。
「なんてーのかな。俺としてはこういう根暗な旅もそこそこに盛り上げようとあれこれ頑張ってみるつもりだったんだけどよ」
 誰も聞くことのない声が、淡々と夜の山に響き渡る。
「こりゃダメだね。なんてーか、割と真面目に気に入らねえや」
 デルフリンガーは武者震いするようにかすかに刀身を震わせた。
「ちっとばかり真剣になってみるかねえ。いやあんま変わんねーっちゃ変わんねーんだけど」

219 名前:205:2006/11/26(日) 00:27:19 ID:cpHdCncf

今回はここまでで。ではまた次回。

220 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 00:29:17 ID:7vtJDq+z
わあわあ!寸止めわあわあ!でもGJ!早く続きを書いてくださーい!!

221 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 00:37:49 ID:phInwfmA
GJ待ってました

222 名前: ◆mitty.ccnw :2006/11/26(日) 01:00:39 ID:7mz+p13f
おお、少女の〜の続きがキテルー
GJです。

…そんなところにですが、お目汚しを承知で投下をば。
エロなし妄想垂れ流し万歳なので気に入らない方はヌルーしてくだしあ。

223 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw :2006/11/26(日) 01:01:55 ID:7mz+p13f
「ルイズ、ルイズ」
サイトが夢中になって私の名前を呼んでいる。それが、それだけでこんなにも心地よいものだということを、わたしは初めて知った。
サイトだからかしら。…きっとそうね。
「サイト…」
ヒラガサイト。異世界からきた、わたしの使い魔。
わたしの、愛しい人。
「サイト、サイトぉ」
もう絶対に、離してあげないんだから。

鼻にかかった甘えるような声で、俺の名を呼ぶルイズはもうどうしようもなく可愛くて、より強くギュッと抱きしめる。
それでも足りなくて、頬擦りをしたらルイズはくすぐったそうに身動ぎした。

サイトの名を呼んだら、またギュッと抱きしめられた。ルイズって呼ばれるのも気持ちが良かったけれど、これはそれと比べられないくらい気持ちいい。病み付きになっちゃいそうなくらい。
ぼうっとしていたら、今度は頬擦りをされた。ちょっとくすぐったいかも。
もう、サイトったら鼻息荒いんだから。
そのままわたしの髪に顔をうずめて、息を吸い込んでいるみたい。さっきちゃんと体中洗ったから、大丈夫よね…。
サイトは、わたしの髪をどう思ってくれるんだろう。気に入ってくれるんだろうか。
ちいねえさまは綺麗って言ってくれるけれど、サイトもそう思ってくれるかな。
…ちいねえさまのことを思い出したら、む、胸のことまで思い出してしまった。むー、こればっかりはどうにもなんない。
だいたい、サイトの周りには胸がおっきいのばっかり集まりすぎよ!
あのテファなんとかとかいうエルフに至ってはー!!
…思い出すだけむなしいわ…。

ルイズの髪っていい匂いがするなぁ、なんて思っているとルイズがぷるぷるし始めた。くすぐったかったかな?

224 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw :2006/11/26(日) 01:02:25 ID:7mz+p13f
「サイト」
「ん?」
「えっと…正直に答えてね?」
なんだろう。声の真面目な調子に、体を起こす。ルイズも起き上がってきた。
「えと、その…。サイトは、ややや、やっぱり胸は…大きいほうが好きよね?」
むは。
「お、怒らないから、正直に答えてほしいの」
と、言われましても。そのあの。
だんだん声を小さくしながら、ものすごく答えにくいことを聞いてくるルイズ。ああ、そんなすがるような目をしないでおくれっ。
…やっぱり、ここまで気にするのは俺のせいもあるんだろうなぁ。
でも、どうしてもその。視線が行ってしまうのは仕方ないことなのでして。男の本能であるからして。
…でも、それをルイズに言っても仕方ないわけで。
「サイト?」
「あ、ああ…その…」
ど、どうしよう。
「正直に教えてほしいの。やっぱりその…大きいほうが良いよね?」
「…うん」
ごめんなさいブリミルさま。こんな懇願するようなルイズに、平賀才人はうそなんてつけません。
「やっぱり…。あの時の言葉は嘘だったんだ」
うう、ウエストウッドでのセリフがこんなときに足を引っ張るなんて。
どう言い訳しようかと頭をめぐらしていると、ルイズは両手を胸に当てて、はぁっとため息をついた。
切なそうな顔…うう、見ているこっちの方がもっと切なくなってくるっ。
「どうしたら、大きくなるのかな…」
「ル、ルイズっ」
「な、なによ!」
堪らなくなって、叫んでしまった。
「あ、あのな…」
「…別にもう怒らないわよ。男の子はむ、胸の大きな女の子がすきなんでしょ?そっちのほうが、お、おっぱいたくさん出るもんね?子供が出来たときに」
ル、ルイズってばいつの間にそんな考察を!?
ていうか、全然関係ないけどルイズの口から「おっぱい」なんて言葉を聞くとなんだか妙な気分に…。
「だから、きっとサイトもそうなんだろうなぁって思って。それで、どうしたら大きくできるのかなぁって…。わたし、こんなだからきっとサイトは…」

ああ、なんで俺はこんなにも馬鹿なんだろう。
そして、なんでこいつはこんなにも愛しいんだろう。
「ルイズ」
「なによ」
すねたような表情、そこに見え隠れする不安、そして、目元ににじんだ涙をぬぐう仕草。
その全てが愛しい。
「ごめんな」
「…今更謝ったって、小さいのはしょうがないんだから」
「違うよっ」
「何が違うのよ」
「俺が、はっきりしなくてごめんな」
「そ、そうよ。だいたい使い間の癖に、ご主人様に嘘つくなんて生意気なのよ」
憎まれ口を利くルイズ。今までならきっと、ただ憎たらしいとしか思わなかったんだろうけれど。
「そうじゃないよルイズ。…いや、まぁそれもあるけど、俺が言いたいのはそういうことじゃないよ」
「…言ってみなさいよ、聞くだけ聞いてあげるんだから」
そう言って、ぷいっとそっぽを向いてしまう。でもご主人様、視線がこっちに向いているのが、ばればれですよ?
ついくすっとすると、ルイズは頬を膨らませてしまった。

225 名前:原作でもこんな展開あったらいいなぁ ◆mitty.ccnw :2006/11/26(日) 01:04:05 ID:7mz+p13f
もう、何を笑ってるのよ!
あんたなんかもう知らないって風を装うってはいるけれど、ほんとはなんて言うのか気になって仕方が無い本心を見透かされたような気がして、ついむくれてしまう。
…どうしてわたしってこんなにも可愛げが無いのかしら。いっつもこんな風…。
そう悩んでいると、わたしをそうさせてしまう当のサイトがまたギュッと抱きしめてきた。
ちょちょちょっと、いきなり何なのよっ。
「ルイズ」
もう。何を言ったってごまかされないんだからね。
「確かに、ルイズにもっと胸があればなぁって、思ったことは何度かあるよ」
ほら見なさい。ふんだ、いっつもメイドとか姫様とかあのお化け胸のエルフとかばっかり見て。
「ちいさいほう」なんて言っても、身体が嘘ついてんのよっ。
…でも。分かってはいても、やっぱり悲しいなぁ。
「でもそれは関係ないんだ」
今更関係ないって何よ。
そう問いかけようと、サイトのほうに顔を向ける。息が掛かりそうなほど顔が近い。いつもなら恥ずかしくなって顔を逸らすところだけど、今はきっと見つめてやる。
すると、何故かサイトはふっと微笑みかけてきて、わたしは開きかけていた口を閉じてしまった。
サイト…こんな優しい顔も出来たんだ。
「俺はルイズが好きだから」
なっ!
ななな、なによそれ!
「そっ、そんなの知ってるわよっ。それに、り、理由になってないじゃないの」
顔が熱い。たぶん真っ赤だ。そんな真っ赤な自分を見られるのが恥ずかしくて、今度こそうつむいてしまう。
すると、サイトはわたしの頭を抱えて、胸に押し付けた。そのまま耳元にささやいてくる。
「ルイズは怒りっぽくて理不尽で、怒ったときなんか酷くて、しかもいつも小生意気で、」
な、何よ黙ってれば好き放題にっ
「でも、傷つきやすくて照れ屋で、いつも一生懸命で、…そしてほんとはとっても優しい。そんなルイズが、俺は大好きだから」

「だから、胸が小さいとか、そんなことは気にしなくて良いよ」

「…ルイズ?」
なによ…。ほんとに、勝手なことばかり言って。
「…ルイズ?もしかして泣いてるの?」
「ち、違うわよ馬鹿。な、なんでもないんだから…」
嬉し涙なんて、サイトにはもったいないから見せてあげないんだから。
でも。
うつむいたままのわたしの頭を、サイトは優しくなでてくれた。

fin

226 名前: ◆mitty.ccnw :2006/11/26(日) 01:06:59 ID:7mz+p13f
ヤマなしオチなしイミなしな上に中途半端〜orz
ほんとはもうちょっと続けたかったのですが、この後のうまい展開がどうしても思いつかず。
というか、こんなの才人じゃねぇええええ

精進せねば。

227 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:11:33 ID:Wf0iUZSP
勝負事に勝つ絶対法則。
それは、事前に準備を済ませておくこと。
準備をしてある人間とそうでない人間とでは、勝利への距離が何倍も違う。
その準備において、ライバルと自分では圧倒的な差があった。
だから、遥か先を駆け抜けるシエスタの背を眺めていても、タバサはルイズほど慌ててはいなかった。
足の速さが、決定的な戦力の差ではないことを思い知らせてあげる…。
そして、中盤グループと共に、タバサはお題の載った机に辿り着く。
いくつかの封書を手で上からなぞり、『特殊な折り方』の紙が入った一つを選び出す。
この勝負にタバサそこまでこだわる理由はシンプルだ。
才人を丸一日、合法的に好きに出来る。
それだけである。
開いたその封書の中の紙には。

タバサの筆跡で、『サイト』と書いてあった。

私はお題の紙を握り締めて、サイトの前にやってきた。
サイトはその直前まで、ルイズの応援をしていた。
…むう。
…き、気にしたら負けだもん…。
私は、目の前に立った私を見て動きを止めたサイトに、手を差し出して言った。

「一緒に来て」

サイトは怪訝な顔をしている。
…自分がお題になってるなんて、思ってないんだろうなあ…。
私は紙を広げて、説明する。

「お題」

言ってサイトを指差す。
…大丈夫だよね?サイトならこれで分かってくれるよね?
サイトは一瞬驚いた顔をしてたけど、

「そっか、なら一緒に行こう」

そう言って、私の手を握ってくれた。
…嬉しい。
私はサイトの手を握り締めて、彼と一緒にゴールに向けて走り出した。

228 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:12:27 ID:Wf0iUZSP
結論から言うと、借り物競走の一位はシャルロットだった。
…なんか、コース走ってる途中にルイズとシエスタの金切り声が聞こえたけど、気にしたら負けな気がする。
…ていうかね、気にするとこの後の修羅場が…。
だから俺は気にしない。気にしないったら気にしない。
なぜならば俺が生きているのは『今』だから!
先のことなんか知ったこっちゃないのである!
そうして俺が未来の不安と戦っている間に。
俺は何故かシャルロットの部屋にいた。
目の前では、シャルロットが体操服でうれしそーににっこにっこしている。
…チョットマテ、今までの俺の行動を振り返ってみよう?
シャルロットと一緒にゴール、シャルロットが一位の表彰を受ける。
で、シャルロットが俺のところに来て、考え事の真っ最中の俺を引っ張って、女子寮に到着。
まだ考え中の俺をそのまま、部屋に引きずり込んだ。
…あのーう?

「シャルロット?何で俺がここにるのか説明して?」

皆の前だったので、一言も喋らず仏頂面のまま、シャルロットは俺を部屋に連れ込んだのだ。
なので、俺は何で自分がここにいるのか理解できない。
シャルロットは少し照れたように頬を染め、言った。

「競技に勝ったら、一日サイトを好きに出来る」

…そっかー。一日俺を好きに出来るのかー。
なるほどなっと

「納得できるかーーーーーーーーー!!」

俺は思わず叫んでいた。

229 名前:純愛センター:2006/11/26(日) 01:13:56 ID:jZje8mnM
皆さんクオリティ高杉…orz
自分のが恥ずかしい…

でも投下

230 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:13:58 ID:Wf0iUZSP
思わず叫んだ才人に、タバサは上目遣いになって、悲しそうな目をする。

「わたしじゃ、イヤ…?」

その攻撃は才人のヤバい場所に入った。
いやむしろイヤって言うか。

「い、イヤじゃないけどさ」

慌てて後頭部をぽりぽりと掻く。
かなり効いている。あと一押し。

「…なんていうかさ、本人の意思に関係ないところでそういうの決めるのってどうかなー、って」

無理に理屈をつけて逃げようとしている。
…させない。
タバサはおもむろに才人に抱きつくと、言った。

「じゃ、じゃあ。
 代わりに、私を好きにしていい…」

赤い顔で、潤んだ瞳で、震える声で、そう言った。
才人のヤバい場所は一撃で崩れ去った。

「そ、そんな…そんな…。
 そんな事言う子には…」

俯いてぷるぷる震えている。
暴走の前触れであった。

「お仕置きが必要だなっ!」

ケダモノのできあがりであった。

231 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:14:38 ID:Wf0iUZSP
サイトは、私に椅子の上に座るように言ってきた。
でも、普通に座るんじゃない。
椅子の背に身体の前を向けて、立てひざで椅子の上に座る。
よく小さいころ、こうやって椅子を漕いだっけ。
…でも、何する気なんだろ…。
お、お仕置き、なんだよね…。
私の心が、不安に躍る。
…ううん、違う。
サイトを知ってから、このドキドキは不安じゃなくて…期待。
私はサイトにお仕置きされるのが…好き。
だって、お仕置きの後、正気に戻ったサイトが、優しくしてくれるから。
お仕置きの最中は、恥ずかしくて、死にそうになるけど…。
でも、いっつも思うんだけど。
サイトって、どれだけ恥ずかしい『お仕置き』知ってるんだろ…。
そういう本にも載ってないような、すごい恥ずかしいものもあったし…。
ひょっとして、サイトって。
変態さんなの…?
なんて、考えてると、サイトが後ろから『衣装』の上着の背中部分を捲り上げた。
そして。

「やぁんっ!」

私の喉から、いやらしい声が飛び出る。
サイトが、腰の近くから肩甲骨の間まで、背骨を舌で舐めてきた…。
その瞬間、背筋にぞくぞくと電流が走った。
なにこれ、キモチイイ…っ。

「ふゃんっ!やぁっ!ひゃぁっ!」

サイトは私を椅子から落とさないように私の腰を抱え込み、執拗に背骨を舐めまわす。
その度に私の喉は踊り、背筋は弓のようにしなった。
そして今度は。

「やっ!おなかぁっ!」

今度は、腰を抱きかかえて、お腹のあたりを撫で回し始めた…!
胸の下から衣装に包まれた『私』の上まで、満遍なく撫で回す。
背骨を責める舌は、今度は腰骨の上あたりだけを重点的に舐め回している。
今度は逆方向に背中が曲がり、極端な猫背になる。
敏感じゃない部分で感じさせられているせいか…。
その、敏感な部分が、刺激を求めて疼き始めているのが、私にも分かった。
私は振り向いて、目線だけで他の場所もいじってほしい、と訴えるけど…。

「だぁめ。お仕置きだからシャルロットの言う事は聞かない」

…うー、いじわるモードだぁー…。
正直、この時のサイトは、あまり好きじゃない。
で、でも、一番感じてるのはいじわるされてる時、かも…。
…わ、わたしもひょっとして変態さん、なのかなぁ…?

232 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:15:41 ID:Wf0iUZSP
背中をさんざんいじめると案の定、シャルロットはもっと違う場所をいじって欲しいとサインを出してきた。
ただ潤んだ瞳で睨みつけてくるだけだけど、だいたい言いたい事は分かってる。
でもだめなのである。
これはシャルロットに対するお仕置きなのだからして。
彼女のためにも、言う事はきいてあげないのである。
さて、さんざんいじめたシャルロットはと言うと。
ちょっと放置したら、泣きそうな顔でこっちを見てる。
椅子の背にしがみついて、立てひざで、真っ赤な顔で、発情しきった目で、幼いシャルロットがこっちを物欲しげに見ている。
しかも体操服でッッッッッ!!
ブルマー夫人。あんたは偉大ダヨ…。
俺はそんなシャルロットの下半身を覆うブルマを、遠慮なくずり下げた。

「やっ…!」

シャルロットは慌ててブルマを抑えようとするが、そうするとバランスが崩れて椅子から落ちそうになる。
そして慌てて椅子の背にしがみつくと、俺の手がぶるまを膝までずり下ろしているわけで。
俺の計画は完璧デシタ!!
ずり落ろされたブルマの中身は、溢れたシャルロットでベタベタだった。

「ホントに、イヤらしい子だよな、シャルロットは」

耳元でそう囁いてやると、シャルロットはトマトみたいに真っ赤になって、俯く。
うはー。かわええええええええええええ。
俺は俯いているとシャルロットの顔が良く見えないので、顔を上げさせる。
どうするかというと。
手で裸になったお尻を撫で回したのである。

「ひゃぁっ!」

シャルロットは案の定、ビクン!と背を逸らせて顔を上げた。
俺はそのまま、イヤらしい手つきでシャルロットのお尻を撫で回す。

「や、やぁ、ふぁ、ふぁんっ」

撫で回すたびに、シャルロットはイヤらしい声で応えてくれる。
さて、本題にまいりますか?

「シャルロットは、お尻されるの、好き?」

233 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:17:01 ID:Wf0iUZSP
以前に一度だけ、したことはあった。
薬の効果で、感じやすくなっていたとはいえ、その時の乱れようは尋常ではなかった事を覚えている。

「ふぁ、ぁ、だめ、ひろが、ちゃうっ…!」

タバサは息を吐きながら、才人の一物を受け入れていた。
お尻の穴で。
普段使う穴よりもずっと小さく狭いそこを、才人のモノが無理矢理押し開く。
しかしタバサのそこは、才人が押し入るほどにじわじわと広がり、弾力をもって才人を包み込む。
そして、才人の腰がタバサに密着する。

「全部…入っちゃったよ…」

才人は身体をタバサに密着させ、その耳元で囁く。
タバサは荒い息をつき、頭を振ってイヤイヤをする。

「イヤだったら…」

才人は言いながら腰を引く。

「うあぁっ、はぁっ、らめっ、めくれっ、ちゃうっ」

ソレと同時に、タバサの喉は歓喜を囀る。

「…こんなに、イヤらしい声は出ないと思うけど…?」

そして、またずぶずぶと怒張を沈める。

「やだぁっ、ちがっ、うあっ、はぁっ、だめ、だめぇっ」

涙を流しながら頭を振り、必死に否定するタバサ。
そんなタバサに、才人は怒張を尻に埋めたまま、椅子を抱えて方向を変える。
その正面には、普段タバサが身だしなみを整えるのに使っている、姿見があった。
そこには、尻に男の怒張を埋められ、快感に惚ける、幼い少女の姿が映っていた。

「ほら、あんなにイヤらしい顔してる」

才人はタバサの顎を掴み、正面からタバサの顔を見せ付ける。

「あ…私…あんな…」

そして、そのままあくまでゆっくりと腰を引く。

「うぁっ、はぁっ、あ、あ、あ、や、はぁっ」

234 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:17:34 ID:Wf0iUZSP
タバサの目には、鏡の中の青髪の少女が、喜んでいるようにしか映らない。
あれは、私…。
私、あんなに…。
タバサの中で何かが目覚め始めていた。
才人はもう一度、怒張をタバサの腸内に埋める。

「は、あ、あ、い、いいっ、きもちっ、いいよぉっ」

鏡の中の青髪の少女は、今度は口をだらしなく広げ、涎を垂らしながら、感じていた。
才人はもう一度、タバサに語りかけた。

「シャルロットは、イヤらしい子だね?」

その言葉に、タバサは笑顔で頷いた。

「シャルロットは、イヤらしい、いけない子です…。
 だからもっと…たくさん…お仕置き…してぇ…」

235 名前:借り物競走〜タバサのばあい〜 ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:18:10 ID:Wf0iUZSP
目が覚めると、お腹に違和感を覚えた。
…そういえば、さんざんお尻で…。
さっきの行為を思い出す。
…恥ずかしくて死にそうになる。
隣を見ると、サイトが満足しきった顔で寝てる。
…もう!なんてことするの!ひどいひどいひどいひどい!
私は涙目で枕を手にして、ぽかぽかとそれで寝ているサイトを叩く。
叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。
さすがにサイトは目を覚まして異変に気づく。

「な、なにすんだよシャルロット!?」

叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。
恥ずかしかったんだから!すっごい恥ずかしかったんだから!
今も恥ずかしいんだから!もう!
だから私は、サイトを。
叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く叩く。

「わ、悪かったよ、シャルロット」

言ってサイトは、私を枕ごと抱きしめた。
そして、ふわふわと優しく私の髪を撫ぜてくれた。
…こ、こんなので誤魔化されないもん…。
とか思ってると、今度は唇を塞がれた。

「今度は優しくするから、な?」

唇を離すとそう言って、また抱きしめてくれた。
…しょうがないなー。

「じゃあ、今から」

私は言って、自分からサイトに口付ける。
そして唇を離すと、まっすぐ彼の目を見つめて、続けた。

「今からは、絶対、優しくしてね?」

じゃないと、許さないんだから。 〜fin

236 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/26(日) 01:20:52 ID:Wf0iUZSP
はい借り物競走終了です。
運動会編はあと2ツばかし競技考えてるんで飽きなかったらそっちいきます。

さてここで仕込んだネタを。
作中の、『お題』を考えたのは誰でしょう?
『愛』
『子種』
『若さ』
全て、既存のキャラが考えたものです。さあ、みんなで考えよー。

そして俺は寝る。もやすみポマエラノシ

237 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 01:23:31 ID:jZje8mnM
>へんたいさん
流れ切ってスイマセンでした(っд`。)

今度こそ投下

238 名前:純愛センター:2006/11/26(日) 01:25:01 ID:jZje8mnM
しかもsage忘れ…orz


夜の街はまだ少し肌触かった
「前歩いた時は…シエスタに泣かれちゃったんだっけ」
降臨際の夜に一人あてどなく歩いていた時に泣きながら自分を引き止めてくれた
そして自分に「生きて」と言って眠り薬をくれた優しい女の子
「眠り薬のお礼…してなかったな」
そのおかげで大事な人を守ることが出来た
そんなことを考えていると、デルフリンガーが話しかけてきた
「相棒」
「どうした?」
「実はよぉ。言おうか迷ってたんだが…」
「なんだよ、早く言えばいいだろ」
「いや、もう遅かったみたいだ」
「へ?」
「サイトさん!!」
その声が聞こえた瞬間、ハルケギニアでは珍しい黒髪のメイド服を着た少女に腕を掴まれた
「シ、シエスタ!?」
「見つけ…ました…」
肩で息をして涙目になりながらも握った腕は離さない
「な、なんでここに…」
「探しに来たに決まってるじゃないですか!」
自分を?なんで…
「オレは誰からも必要とされてないよ…」
だからご主人様の記憶も奪った
「それにオレはキミが憧れた貴族に勝てる平民じゃない…ルイズを守る力も無いんだ」
パァーーン!
左頬をひっぱたかれた
「何を言ってるんですか!ミス・ヴァリエールはあなたが死んだと思っていた時、自分も後を追おうとしたんですよ!?」
ルイズが…オレの?
「それだけじゃありません!サイトさんに記憶を奪われた後、ミス・ヴァリエールは泣きました!記憶も無いのに…サイトさんの顔もわからないのにですよ!?」
「な…んで…」
「それに私が好きなのは貴族に勝てるサイトさんじゃありません。どんなことがあっても諦めないサイトさんが好きなんです!」
シエスタは息もつかずにまくし立てた
そして最後に…
「少しは自分が他人にどう想われてるか…考えて…」
そう言ってサイトの胸に頭を預け、泣き出してしまった

239 名前:純愛センター:2006/11/26(日) 01:28:18 ID:jZje8mnM
シエスタはしばらくサイトの胸に顔をうずめ泣いていた
サイトは思った
このどうしようもなく優しい子は自分を好いてくれている
今も自分を好きだと言ってくれた
でも…
「ルイズも…来てるの?」
命を賭けると決めた人がいるから
シエスタはそれだけでわかってくれたらしい
「やっぱり…私じゃダメですよね…」
何も言えない。この優しい女の子を悲しませたくはない…
でも自分の心にこれ以上嘘はつけない
「ミス・ヴァリエールは広場にいます。サイトさんのことは忘れたままですが…」
「シエスタ…」
「早く行ってあげて下さい!」
「うん…ありがと」
サイトはそう言って駆け出して行った
「もうちょっとだけ…好きでいても良いですよね…」

広場ではちょっとした混乱が起きていた
混乱のヒドい方向から歩いてきた男を引き止める
「どうしたんですか?」
「ボヤ騒ぎさ。どっかの貴族がかまどを燃やしちまったらしい」
そう聞いた瞬間、サイトは走り出していた
魔法が使える貴族がボヤ騒ぎなんて起こすはずがない
考えられる人物は一人しかいない
そして

見つけた

オレの大事な

全てを賭けて守りたいと願った

大好きなご主人様…

「大丈夫か!?」
彼女は泣いていた

240 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 01:29:24 ID:itmFQcsW
>236
             ∩
                 | |
                 | |
        ∧_∧   | |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       (  ´Д`)//  < 先生! シエスタ、ルイズ、タバサの各編に共通しますが、
      /       /     \ 借り物競争そのもののレース結果は、結局どうなるのでしょうか?
     / /|    /        \____________
  __| | .|    |
  \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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241 名前:純愛センター:2006/11/26(日) 01:31:08 ID:jZje8mnM
文才が欲しい…

ただそれだけです…orz

242 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 01:46:00 ID:JL7FJm1z
終わった?一段落した?
それじゃあ・・・・

へんたいさん及び純愛センター氏ぐっっじょおおぉおぉおおおっぶ!!!
このスレの二大職人のSSを、まさかリアルタイムで見れるとは。゜(つд`)゜。

>>236
愛→シルフィード 子種→アニエス 若さ→オスマン   
こんなもんで・・・・・・・・どうすか?

>純愛センター
自分からは少しも下手に見えん、もっと自信を持ってくだされい

243 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 01:59:29 ID:6EY2D1CS
>>205
すっげえ面白かった。猟奇的な所も上手に書けてたし、
原作にない、ダークな感じなのがよかった。G,J

244 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 02:27:40 ID:sWPtJRN6
へんたいさん&純愛センター氏超GJ!!!!
>>236
愛・・・・若さ・・・・ギャ○ンネタとガン○ムネタがチラホラと垣間見える
ってかタバサの場合だけ綿密に書かれてる。さすがロリk (ry

>>241
自分をそんな卑下せんで。これからも頑張って下さい

245 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 03:54:54 ID:YkUDroLK
>>219
愛してるぜ〜〜〜っ!!
続きをお待ちしておりますm( _ _ )m

246 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 03:55:38 ID:InPHUMNN
愛→キュルケ 子種→シルフィード 若さ→コルベール

と予想・・・
ほら、情熱の人と獣とコッパゲ・・・もとい知性の輝きを持つ漢ですし

247 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 04:10:59 ID:GotiUMeR
>>236

『愛』…マリコルヌ
『子種』…シルフィード
『若さ』…フーケ

かな?

248 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 04:26:03 ID:+gS9vV7Z
愛……シュヴルーズ
子種…シュヴルーズ
若さ…シュヴルーズ

という直感

249 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 06:17:00 ID:KQReXrOg
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ おはよう平民ども
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━━ゝ-┴


250 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 06:21:29 ID:ycpK35F2
>>219
ああ、やっぱ最高ですわ、この話。お互いがお互いを信頼してるっつうか
お互いの想いがきちんと相手に伝わってるっつうか
みんなカッコいいしデルフ最高だしもう超GJ!

>>226
原作でサイトに言って欲しいセリフって感じですねぇこの話。
よかったっす。GJ!

>>236
タバサもといシャルロットの攻撃力の高さは以上w
GJ!

>>241
いい感じです、特にシエスタがいい動きしてますね。GJ!

251 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 13:45:57 ID:iqkcZixM
>>236せんたいさん
毎度GJ!>>244と同じでタバサ編だけ内容が濃いと思いましたぜ
愛→ギーシュ
子種→アニエス
若さ→オスマン


>>241純愛センターさん
同じくGJ!魔法使いでかまどが壊せるのは世界広しとただ一人ですね
続き激しく待ってます!

252 名前:tomo:2006/11/26(日) 20:57:03 ID:YNctZ0QI
>>110-111
>>160-164
続き投下します。

253 名前:ルイズ×サイト1/2:2006/11/26(日) 20:59:49 ID:YNctZ0QI
 桃色の乳首を何度も舌で転がす。味などあるはずがないが、心なしか甘い感じがした。
 ルイズ……。
 段々才人も乗ってきた。あいている左手で、ルイズの胸を揉む。まだ幼さが残るルイズの胸が形を変える。
 ゆっくり揉みしだく。
「ぁん……」
 ルイズの声。
 また、寝言だろう。やけに艶っぽいけどな。
 才人は、行為を続ける。
 口に含みながら舌で転がす。ふと、気がつくとルイズの乳首がかたくなっていた。
「え?」
 思わず口を離してしまう。
 ちょっと待て、かたくなってるぞ。ルイズ感じてる? いやでも、寝ていながら感じるものなのか?
 才人は行為を止めて考え始めた。
 寝ながら感じるって……。本当にそんなことがあるのだろうか。もしかしてルイズ起きてる? 寝たふり? いやいや、そんなはすまないって。何のために寝たふりなんてするのさ。ありえないって。
 ルイズの顔を見てみる。赤い。耳なんて真っ赤だ。
 疑惑が深まっていく。
 むむむ、本当は起きてるんじゃねえの。しかたない、たしかめてみよう。
 才人はごほんと、咳を一つして呟いた。
「ルイズ……お前起きてるだろ?」
 ルイズの肩がびくんと強張った。だが、いっこうに答える気配はない。
 本当に寝てるのが?
 才人が、何だ寝てるのか、と思ったときに、
「サイト……」
 とルイズの口から声が漏れてきた。
 ルイズの瞳は閉じられたままだ。
 寝言か? ってことは寝てるんだな、よかった。
 頭が悪い才人は、そんなことで簡単に信じてしまった。
 ルイズ、どんな夢見てるんだろう。俺の名前を呼んだってことは俺も出てるんだよな。

254 名前:ルイズ×サイト2/2:2006/11/26(日) 21:01:31 ID:YNctZ0QI
 ルイズは顔が赤くなるのを必死で抑えながら、才人の行動を待っていた。才人は、胸をじかに揉んでから何故か行為を止めてしまっていたのだ。
 揉んでいた右手も寝間着から出され、部屋はしんと静まり返っていた。
 するといきなり、寝間着が捲られる感覚がした。肌が冷たい空気に触れて、思わず体を強張らす。
 今、自分の上半身は才人に見られているのだ。その事実がルイズの顔を赤くさせる。
 サイト……。
 羞恥と見られているという快楽にルイズの頭はパンク寸前だった。
 才人の動く音がした。
「……っ」
 乳首を何かに触られた。思わず声が出そうになる。
 ねっとりと水気を含んだそれが、才人の舌だとわかるのには時間がかからなかった。
 才人は執拗に舌でいじってくる。
 ルイズの呼吸が荒くなり始めたとき、今度は才人が乳首を口にくわえてきた。
 才人はそれを口に含んで舌で転がしてくる。何度も何度もそれを繰り返す。
 突然才人が乳首を吸ってきた。
「ぁ……」
 声が漏れる。
 才人の動きが止まった。
 またか、ルイズは自分を心の中で叱咤した。
 もう、声は出さない。そう心に誓った。

255 名前:tomo:2006/11/26(日) 21:02:19 ID:YNctZ0QI
以上です。
なんかすごい短い気がするけど……。

256 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:29:50 ID:/GYElVxg
>255
じわじわと期待が高まってまいりましたw

257 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:44:05 ID:7mz+p13f
どこまで寝たふりで通すんだろうw

258 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:47:53 ID:3PR+bUt8
スレの流れ早いな
自分もサッサと考えて続き書かないと

259 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 21:52:22 ID:3PR+bUt8
質問なんだがタバサとルイズだとどっちをメインにすればいい?

260 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 22:05:34 ID:QFHbt2ps
タバサタバサ

261 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 22:16:29 ID:ed14QYOF
ルバサ

262 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 22:28:36 ID:CeqvHE6F
両方やちっまいな。

263 名前:sage:2006/11/26(日) 22:32:19 ID:qWWs3tNG
両方ですな

264 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 22:42:54 ID:X+PcAcHc
ケティ

265 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 23:31:57 ID:0lYys0qQ
シエスタ「はきゅ〜ん」
審査員「・・・・・・・」
シエスタ「はきゅんワ?」
審査員「・・・・・・・」
シエスタ「チュッチュ〜ん」
審査員「・・・・・・・」






266 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 23:34:58 ID:jZje8mnM
>>265
何が言いたいか全くわからないオレを許してくれ…

267 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 23:38:13 ID:X+PcAcHc
>>265
8割方理解した

268 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 23:52:25 ID:KQReXrOg
>>265
懐かしくてふいたwww

269 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 00:00:30 ID:7mz+p13f
>>265
どこだっけ…pyaで見たような気がする…w

270 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 00:44:33 ID:FDeHmHAf
元ネタわかんねw
職人さんたちみんなもうお疲れ様です

271 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 01:35:06 ID:eBomfoqP
唐突だが、アンリエッタを惨殺して、遺体を料理して学院のパーティで
ルイズ以下の皆に喰わせる、というシチュを詳細に思いついた。
これからちょっと書いてみるわ。

272 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 01:39:58 ID:J7fNdNHe
うわー、黒い。こえーよw
投下する直前に警告頼む。

273 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 01:51:37 ID:Td4nGIkD
警告というか前書きが欲しいな。
ついでにコテハンとトリップもよろしく。

274 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 01:54:52 ID:y6o8eJ+k
>>271
怖いもの見たさで期待あげw

275 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:42:20 ID:vx1o4CSl
それは、嵐の夜だった。
「こんな夜には怖い話をするものよ」と、何故か才人を掴まえてキュルケがタバサの部屋にやってきた。
今日は珍しく、メイドは里帰り、ルイズは家族が来て一緒に出かけたとかで、才人は一人で部屋にいた。
そこをキュルケが無理矢理連れてきたのである。

「でね、次の雨の夜…雨の音かと思って窓の外を見ると、窓を叩いていたのは…。
 死んだはずの、その娘だったっていうのよ…!」

蝋燭の明かりに、不気味に照らされたキュルケの話のフィニッシュとともに、稲光が瞬き、雷鳴が轟く。
…え、演出過剰なんじゃねえか…?
才人は軽くビビリが入っていた。
タバサはといえば…ベッドの上で表情も変えずに、ちょこんと座り込んでいる。
ちなみに、タバサだけは寝間着だった。
貫頭衣の薄手の白いワンピースに、三角形の青いナイトキャップをかぶっている。
キュルケの来訪がなかったらとっとと寝るつもりだったのである。

「私の話はおしまい。
 どう?怖かった?」

得意げににんまりと笑い、キュルケは言う。
…どこの世界でも、こういう話好きな奴ってのはいるもんだなあ…。
才人はそう思ったが、口には出さない。
そして、キュルケのその質問に応える。

「まーまーだな。俺の知ってる話はもっと怖いけど」

才人のその言葉に、キュルケの眉がぴくん、と跳ね上がる。

「へえ、だったら話して貰おうじゃないの、その怖い話とやら」

キュルケも、けっこうな負けず嫌いであった。

「おうよ。じゃあ始めるぜ。
 …それはちょうど、こんな雷雨の夜だった…」

才人の語り出しに、雷鳴が合わせた様に鳴り響いた。
…演出、過剰なんじゃない…?

276 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:43:38 ID:vx1o4CSl
「で、だ。
 いくら呼んでも出てこないそいつにしびれを切らした友人は、ドアを開けたんだ…」

そして俺は間を取る。
キュルケの喉がごくりと鳴ったのを聞いてから、俺は最後の締めにかかる。

「そしたらそいつはいなくて、両側の壁に血で出来た爪痕があったんだってさ…」

締めが終わると、それと同時に、風が強くなって窓を揺らし、ガラスに雨粒がたたきつけられる音が響き始めた。
…やっぱ演出過剰だよなあ…。
キュルケはしばらく固まっていたが、しばらくすると一気にため息をつき、体の力を抜いた。

「…こ、怖かったぁ…。
 サイト、なかなかやるわねえ…」

情報化社会日本で育った俺を嘗めてもらっては困る!
怖い話の一つや二つ、知っていなくては合コンの時に困るじゃないか!
…結局合コンなんか出ないまま異世界に来ちゃったけど…。

「ねえタバサ?あなたはどう?」

キュルケはそうシャルロットに語りかける。
話しかけられた当人は、さっきと変わらない様子でベッドの上にちょこんと座り込んだままだ。
…そうだよな。こういう話とか山ほど知ってそうだしな…。
俺がシャルロットが大して怖がっていないのに軽くショックを受けていると、キュルケが急に立ち上がった。

「さてと。そろそろ夜も遅いし、寝る事にするわ。
 それじゃあお休み、二人とも」

言ってキュルケはウインクして、部屋から出て行った。
…ひょっとしてキュルケ、俺たちの関係知ってんのか…?
まあいいか。
俺も帰るかなー。
俺は立ち上がり、ベッドの上のシャルロットに言う。

「俺も、部屋に戻るわ。
 じゃな、お休み、シャルロット」

277 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:45:30 ID:vx1o4CSl
俺がそう言うと。
シャルロットは小さな声で、言った。

「…立てないの」

…?意味が分からん。

「どういう意味?」

俺が尋ねると、シャルロットはその姿勢のまま、真っ赤になって、顔を背けた。

「…怖くて立てない…」

へ?さっきの怪談がそんなに怖かったってこと?
よく見ると、シャルロットは小刻みに震えていた。
…ひょっとして。

「シャルロット、そういう話苦手…?」

シャルロットは涙目で、うんうんと頷く。
…し、知らんかった。
そして、切羽詰った顔で言った。

「お、おしっこ行きたい…」

ちょ、ちょっとまて、おしっこ行きたいけど立てないってことは。

「つ、連れてって…」

言ってシャルロットは両手を広げた。
やっぱりそうなるのかああああああああああああああ!!

いつもなら。
サイトに抱っこされてる時は、物凄く嬉しくて暖かくて、その感覚を楽しむんだけど。
今は違った。
下腹に感じる膨張感。
それに伴う寒気。
…おしっこ、もれちゃう…!
女子寮のトイレは共同で、一階にしかない。私たちはそこへ向かっていた。
私はサイトに抱っこされながら、おしっこを必死にガマンしていた。
もちろん、抱っこの感覚を楽しむ余裕なんてぜんぜんない。
普通だったら、抱っこしてもらわなくても夜のトイレなんか全然平気なんだけど。
今日は違った。
キュルケとサイトに聞かされた怖い話のせいで、腰が抜けていた。
ずっと私はベッドの上に座ってたんだけど、二人とも、気づいてなかったみたい。
キュルケの話の途中から、私の腰は恐怖で抜けていた。
だから、みじろぎ一つできなかったんだけど…。
サイトの話で、完璧に立てなくなった。
…サイトもサイトだ。気づいてくれてもいいのに…。

「ごめんな、シャルロットが怖い話苦手だって知らなくてさ」

…怖い話が苦手なんじゃなくて、おばけがキライなだけなんだけど。
サイトの言葉に反応する様に、稲光が光った。
それと同時に、キュルケの話が思い出される。
私の身体がびくん!と震える。
サイトはそんな私を優しく抱きしめてくれる。
腰の抜けたのは治らないけど、それでも、恐怖を少しは抑える事が出来た。

278 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:46:47 ID:vx1o4CSl
しばらくすると、トイレについた。
才人は入り口のドアを開け、個室の前までやってくる。
そして、タバサを下ろそうとする。
しかしタバサは、頭を振った。

「…まさか、まだ腰抜けてる…?」

才人の言葉に、タバサは頷いて肯定を返した。
…あ、あのーーーう?

「じゃあ、どうすれば…」

しかし、才人のその言葉に返ってきたのは、泣きそうなタバサの声だった。

「もれちゃ、う…っ!」

そう言って才人にしがみつき、ふるふると震える。
ヤバイマズイ。
才人は慌てて個室のドアを開け、タバサと一緒に中に入る。
器用にそのまま個室のドアを閉めると、鍵をかけた。
そして便器のフタを開けると。

「ご、ごめんなシャルロット…」

一旦タバサをまっすぐ立たせ、タバサの身体を便器に正対させて、ショーツを一気に抜き取り、膝の裏に手を回す。
そして、そのまま便器に向かって脚を開くように、膝を抱え上げた。

「や、やだぁっ!」

タバサの顔が羞恥に歪み、手で膝をホールドする才人の手をどけようとする。

「で、でも、おしっこしたいんだろ?」

確かに、今のままじゃ漏らしてしまう。
背に腹は換えられない。
それに、もう膀胱の膨張感も限界だ。

279 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:48:05 ID:vx1o4CSl
「大丈夫…見ないようにするから」

才人のその言葉に、タバサの緊張が少し緩んだ。
その瞬間。

ちょろろっ

小さな水音と共に、琥珀色の線が、アーチを描いてタバサから流れ出た。
…や…出ちゃう…。

ちょぼろろろろろろろろろろろろ

その線は次第に太くなり、勢いを増す。
もう、止められなかった。
…やぁ、出てる、出てるぅっ…!
サイトの居る前で、おしっこ、出てる……!
タバサはその光景から目を逸らすように顔を覆う。
…その背後で、ごくり、と喉の鳴る音がした。
気になって見上げると。
目を見開いた才人が、タバサの放尿に釘付けになっていた。

「や、やだぁっ!」

タバサは必死に、才人に訴える。

「見ないで、見ないでぇぇっ!」

しかし、才人の目は、タバサの迸りが止まるまで、逸らされることはなかった。

280 名前:あらしのよるに ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:49:56 ID:vx1o4CSl
恥ずかしくて死にそう。
私はベッドの中でサイトに背を向けて横になっていた。
…全部、見られた…。
あの後、私はずっと泣いたまま、サイトに運ばれて部屋に戻った。
…おしっこするところなんて、見られた…。
ホントに、恥ずかしくて、死にそう…。
しかもおしっこの後始末まで、サイトがしてくれた。
怒りなんかより、恥ずかしさの方がずっと大きくて、私はサイトの方を見られない。
そんな私に、突然サイトが話しかけてきた。

「…ご、ごめんな」

…怒ってると思ったのかな…。
サイトは背中から、私を優しく抱きしめる。

「怒ってるよな?見ないでって言われたのに見ちゃったし…」

…そうよ。
…見ないでって言ったのに。恥ずかしかったんだから!
だんだん、私の中に怒りがこみ上げてくる。

「…ほんとに、ごめん」

サイトのその言葉に、私はくるん、と寝返りを打った。
サイトと正面から見詰め合う。
私は、できるだけ仏頂面で、驚いた顔をしているサイトに言った。

「ほんとにすまないって思ってる?」

私の言葉に、サイトは目を伏せて、「うん」と頷いた。
…じゃあ。

「一個だけ、言う事聞いて」

私はサイトの腕の中で、そう言った。
サイトは、少し考えた後、やっぱり「うん」と頷いた。
私は、彼の胸に頭を預けながら、言った。

「朝まででいい。
 優しく、して」

そして、彼の背中に手を回して、そっと彼を見上げた。
彼は、そのまま優しく、私にキスをしてくれた。
…その後?
もちろん、サイトは朝まで優しく「して」くれた。〜fin

281 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/11/27(月) 02:53:11 ID:vx1o4CSl
正解が出ました。
>>246 さん、大正解です。その通り。

さて、地元で雨降ってたので&タバサの設定でそういうのあったね、と思い出したので突発。
1時間足らずで書いたもんなので少しアラが目立つが。、ご勘弁くだせい(ぁ

さーて、運動会ネタの続き書こう。

んじゃノシ

282 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 02:58:42 ID:xkO4/QNW
ちくしょー予想外した!

しかし、一時間足らずでこんないやらし…もとい、素敵なお話を……。
せんたいさん、恐ろしい娘…!!

283 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 03:46:36 ID:y6o8eJ+k
放尿プレイとはまた(ry
さすがへんたいさんGJすぎます

284 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 09:31:26 ID:fZpB3t++
せんたいさんがへんたいさんで、へんたいさんがせんたいさんで…

どっちでもいいや、ともかくGJ!

285 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 11:17:55 ID:kVcvPuCC
GJ!
せんたいさん、次は放屁プレイでお願いします。

286 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 12:49:47 ID:xOkeDaGP
>>285
君は何を言ってるんだ?
タバサにそんな物出す器官があるわけ無いジャマイカ。

287 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 13:57:54 ID:fD96Vgz5
みなさんGJ!
アニメ終了しても、職人が増えていく怪奇現象に驚愕。
総合的なレベルが常に高いし。
いったい何故なんだ?


いや、他の覗いてるとことの差がすげーのよ


288 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 14:18:35 ID:QdFKcmW9
       (  _,, -''"      ',             __.__       ____
   ハ   ( l         ',____,、      (:::} l l l ,}      /   こ \
   ハ   ( .',         ト───‐'      l::l ̄ ̄l     l     の  │
   ハ   (  .',         |              l::|二二l     |  ハ ろ  .|
       ( /ィ         h         , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ   |  ハ り │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ',         l.l         ,'  r──―‐tl.   |  ハ こ │
        ̄   ',       fllJ.        { r' ー-、ノ ,r‐l    |  ! ん │
            ヾ     ル'ノ |ll       ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,.  l     め  |
             〉vw'レハノ   l.lll       ヽl l ',   ,_ ! ,'ノ   ヽ  ____/
             l_,,, =====、_ !'lll       .ハ. l  r'"__゙,,`l|     )ノ
          _,,ノ※※※※※`ー,,,       / lヽノ ´'ー'´ハ


289 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 14:23:52 ID:drIucava
職人さん達GJ!

>>287
ここのゼロの使い魔はアニメでなくノベル中心のスレだからだよ♪正直アニメはノベル読者を増やすために貢献したくらいにしか思ってない。

290 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 14:45:24 ID:jUWR1634
アニメ版の主人公ってたしかベジータだよな?

291 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 15:06:59 ID:HgfE5I7c
>>290
( ゚Д゚)ポカーン

ゼロの使い魔ラジオでも聞いて来い

292 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 15:16:53 ID:HtmGUFXx
>>289
いや、それは減らない説明にはなってるけど、増える説明にはなってないかな?

前スレあたりから流れ込んできた職人さんて、どうして書いてくれる気になったのかな?
とか、投稿無くなった職人さんでもスレ覗いてるのかなとか?


後学のために知りたい。


293 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 15:26:07 ID:EnRt2dYT
>292
シェスタとタバサとルイズが可愛いから(この順)に決まってるだろ!

294 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 15:47:48 ID:HtmGUFXx
>>293
それは原作+ここで流れてる話でおk?

いやさ、、現状って
職人が書いて
職人が保管して
職人がスレ立ててる

漏れらに出来ることって、荒らさない程度なわけだが、
あえて、荒れそうなネタふる奴とか、粘着するのとかさ、
同じ読むだけにしても、色々居るし。

新規職人の加入理由とか分かれば、何か貢献できること有るかな?と

そうおもったのさー

考えすぎかもしれんね。
長文スマン

295 名前:純愛センター:2006/11/27(月) 17:10:53 ID:J+jZW2wB
確かに流れるの速いですよね(^_^;)

自分が書き始めたのはただ何となくです。パロ板を見て、ネタを思い付いたから投下…という感じでした

書き続けてる理由は…単に感想が嬉しいからですね
この板は投下するとみんな感想をくれるので、書いててとても楽しいです
GJと言ってくれるだけでも小躍りするくらい嬉しいですよ!

てな訳で今日の深夜投下します(・ω・)/

296 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 17:36:11 ID:SsuwlyG9
書いたのをssとして短くまとめるのに苦労してるんだが、
なんか文を効率よくカットする方法あったら教えてほしい。

削るとどうしても場所によって文章力がバラバラに見えてしまうんだ。

297 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 17:37:04 ID:SsuwlyG9
スマン、sage忘れた。

298 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 17:43:38 ID:nFArQ9ry
>>296
書く段階で気をつけるw

冗談はさておき、書き終わってる文章なら、
連続で投下してもらえばそのまま読むので。

そんなに気にせんでも。

待ってる。


299 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 18:16:22 ID:nt7AEpiI
とてつもない長い話を、まるで月刊連載のようなローペースで書いてる職人もいる。
リアルが忙しくてペースダウンした職人を補うように増えて来た職人やSSは嬉しい。
しかし、たしかに新人職人さんGJ!GJ!で喜ばしい限りではあるのだが、
ここまで盛り上げてくれた先駆者職人達を労う気持ちも忘れてはいけないと思うんだ!
お願いカンバーック!と思う職人も沢山いる。
ここまで寛大に貪欲に新人職人を受け入れる現状が嘘のように荒れていたあの頃、
些細な事で排除した職人達はもう帰ってこない。
現状を見るに付け、それだけが俺は悲しい。


300 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 20:55:16 ID:xOkeDaGP
>>294
とりあえず、ウザい。

301 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 21:01:40 ID:BTerMu63
>>294
住人に出来ることって言ったら、
「とりあえず投下された作品は出来るだけ読む」
「面白かったら『GJ!』の一言でいいからコメントつける」
「勝手に派閥とか作ったりして無駄に争わない」
「作者本人でもないのに批判に対して反論したりしない」
ぐらいじゃね? あとこのスレならWikiの編集手伝うってのがあるけど。

302 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 21:02:52 ID:YvG+ZIyz
>>293
アン様が一番に決まってるだろ!


303 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 21:31:38 ID:Fbj3A6iz
アメリカンジョーク風ゼロの使い魔

ある朝、いつものように大好きな使い魔のサイトをつれて
授業を受けに行こうと部屋を出たルイズは、少し離れたところにある
モンモランシーの部屋からギーシュとモンモランシーが出てくるのを目撃した。
見ると、ギーシュはなんとモンモランシーにお出かけのキスをしているではないか。
羨ましくなったルイズは傍らのサイトに真っ赤な顔を悟らせないよう言う。

「ね、ねぇ、ギーシュは出かける前にモンモランシーにチチチ、チュ−してるわよ・・・
あああ、あなたはなんで同じことしないの?」

「は?だって俺、出掛けにキスするほどモンモンと親しくないし」

その日一日、悲鳴が途切れることはなかった・・・・・・

終わり

304 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 21:44:02 ID:ab48DhyK
HAHAHAHAHA!!

305 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 21:55:54 ID:y6o8eJ+k
面白いことは面白かったけどどの辺がアメリカンなのか分からない私ジャパニーズ。

306 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 22:18:45 ID:k3LnJ+r6
基本的に、アメリカ男=浮気性=妻による虐待の対象、と覚えていればいい。
まるでサイトそのものだな。

307 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 00:05:07 ID:Td4nGIkD
ちなみにこっちのネタはいささか勘弁して欲しいが……
アメリカ男=寝取られ男
ってなネタも多いわけだ。
サイトは当てはまって欲しくないと言うか当てはまらん気がするが。

308 名前:205:2006/11/28(火) 01:00:40 ID:o8uSz4jC
 俺はローペースじゃねえ! と声を大にして主張してみる。

309 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:02:13 ID:o8uSz4jC

 澄み切った青い空を見上げて、シエスタは一つため息を吐いた。
 授業中という時間帯もあってか、ヴェストリの広場に人の姿はない。
 短い休憩を与えられて広場の隅のベンチに座っているのだが、口から出てくるのはため息ばかりだ。
 頭に思い浮かぶのは、愛しい黒髪の少年のことばかり。
(サイトさん)
 小さく胸が痛む。後悔という名の小さな棘は、未だにシエスタの心に突き刺さったまま抜けてくれない。
 才人とタバサを送り出してから、もう二日も経ってしまった。
 今回彼らが何をしにどこへ行ったのか、シエスタは何も聞いていない。
 ただ、協力を頼んできたキュルケが「絶対に誰にも喋らないでね」と言ったときの真剣な瞳から考えるに、
 少なくとも単なる小旅行に出かけた訳ではないようだった。
 だから、今頃どこにいるんだろう、とか危険な目に遭っていないだろうか、などと考えてみても、
 一向に答えは出ない。出るはずもない。
(わたしの今回の役目は、ただ黙っていること、ですもんね)
 シエスタはもう一度ため息を吐いた。
 一ヶ月間ほど出来る限り才人を避けるように、と言われた以外、シエスタに任せられた仕事は何もなかった。
 それでも彼女自身の意地で一日目のお弁当を拵え、
 自分が知る限り山菜や食べられる草などのリストを作り上げたが、果たしてそれがどれだけ役に立つものか。
(結局、わたしがサイトさんのために出来ることは何もない)
 大きな無力感が胸を痛む。勝手に涙がこみ上げてきて、シエスタは強く唇を噛んだ。
(駄目だわ、こんなことじゃ。笑顔で出迎えるって、サイトさんと約束したんだから)
 涙を拭って、無理に笑顔を作る。そうすると、ほんの少しだけ元気が湧いてきた。
 そろそろ休憩時間も終わる時刻である。ベンチから腰を上げて何気なく広場の隅を見やったシエスタは、目を見開いた。
 少年が一人、何気ない足取りで歩いていく。あまり見ない服装の、黒髪の少年。
「サイトさん」
 シエスタは叫びながら立ち上がり、才人に向かって駆け出した。
 才人はこちらに気付く様子もなく、校舎の影に消える。
 シエスタもその後を追ったが、校舎の角の向こうに飛び込んだとき、既に才人の背中はどこにも見当たらなかった。
 シエスタは困惑して周囲を見回す。隠れられるような場所もないし、曲がれるような小道もない。
(見間違い、かな。ううん、確かにあれはサイトさんだった)
 シエスタは大きく息を吐く。
 もしかしたら、才人会いたさに幻覚を見たのかもしれない。
 だとしたら自分も相当参っているな、とシエスタは自嘲の笑みを浮かべた。

310 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:03:06 ID:o8uSz4jC

 夜、その日の仕事が終わって自室に帰ろうとしていたシエスタは、
 連れ立って広場を歩いてきたキュルケとモンモランシーに呼び止められた。
 二人とも魔法学院の制服姿だったが、モンモランシーは何やら小さな袋を持っていた。
 本来なら貴族に呼び止められたりしたら「何か気に入らないことでもしただろうか」と不安になるところだが、
 この二人ならば顔見知りだから、あまり緊張することもない。
 二人は少し難しそうな顔をして「とにかくついてきて」とシエスタの前を歩き始めた。
 寮の中に入って少し歩き、辿りついた先は見慣れた場所だった。
「ミス・ヴァリエールの部屋じゃないですか」
 どうしてこんなところに、と問うよりも早く、キュルケが扉をノックしていた。
「ルイズ、入るわよ」
 返事を待つこともなく、キュルケはアンロックの魔法で勝手に鍵を開けて部屋に侵入する。
 モンモランシーも躊躇なく後に続き、シエスタ自身も若干迷いつつルイズの部屋の中に踏み入った。
 才人が旅立って以来、この部屋の住人はルイズ一人になっているはずである。
 部屋の中はしんと静まり返っていた。
 窓から月明かりが差し込んでいるとはいえ、ランプすら灯されていないために部屋の中は随分と暗い。
 キュルケが慣れた様子でルイズの机に近づき、その上にあったランプを灯した。
 部屋がぼんやりとした光に照らされ、同時にどこかから甘い匂いが漂い始める。
 シエスタは息を呑んだ。
 ルイズがいた。ベッドの上で布団を被って蹲っている。
 しかし、彼女は二日前とは比べ物にならないぐらいひどい状態だった。
 吊りあがった目は真っ赤に充血してギラギラした光を放っており、
 その周囲に出来た隈は彼女がろくに寝ていないことを如実に示している。
(どうして)
 シエスタは声も出せず、ただルイズを見つめることしか出来なかった。
 ルイズがこんな風になってしまう理由など、一つしかない。才人の不在だ。
 だが、今回は前と違って才人が死んでしまったという訳ではないのだ。
 シエスタ自身彼の不在には気落ちしていたが、それはあくまでも不安というレベルに留まっている。
 何をどうしたら今のルイズのように追い詰められてしまうのか、見当もつかなかった。
 とにかく、こんな状態のルイズを放っておくわけにはいかない。
 シエスタはベッドに駆け寄ると、布団越しにルイズの肩に手をかけた。
「ミス・ヴァリエール、大丈夫ですか」
「別に、なんでもない」
 ルイズはかすれた声でそう答えた。
 間近で見ると唇も乾ききって荒れているのが分かり、さらに痛々しさが増した。
 シエスタはルイズの隣に腰掛けると、彼女の背中に手をやり、努めて穏やかな声で問いかけた。
「一体どうしたんですか、ミス・ヴァリエール」
「うるさいわね、なんでもないったら」
 疲れきった声でそう言ったきり、ルイズは目を見開いたまま黙り込んでしまう。
 いつもならもうシエスタの手など振り払っている頃である。そうしないところを見ると、かなり消耗しているらしい。
「見ての通り、この子ったらあれから少しも寝てないみたいなのよ。
 今日の授業中なんて、いつ倒れるかと心配になったぐらいよ」
 キュルケが呆れたように言う。
 確かに、今のルイズの様子は尋常ではない。このまま放っておいたら本当に衰弱死してしまいそうである。
「だけど、この子ったら少しも事情話さなくて」
 キュルケが肩をすくめる。そういう訳で自分が連れてこられたらしい。シエスタはルイズの顔を覗き込んだ。
「ね、ミス・ヴァリエール。何か悩み事があるなら、私に話してくださいませんか。
 お話し相手ぐらいにならなれると思いますから」
 しかしルイズは唇を引き結んだまま何も話そうとしない。
 これではどんなに話しかけても無駄なのではないだろうか。
 シエスタは困惑してキュルケの方を見る。そこで、おかしなことに気がついた。
 部屋に入ってから一言も発していなかったモンモランシーが、いつの間にやら床に何かを置いている。
 遠目に見るとそれは香炉のようで、ランプを灯すと同時に漂い始めた甘い匂いの出所は、どうやらその香炉らしかった。
 一体何のつもりなのかと問いかけようとしたとき、不意にシエスタの手に震えが伝わってきた。
 驚いて隣を見ると、先程まで厳しい顔をしていたルイズが、突然顔を歪めて泣き始めていた。

311 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:03:51 ID:o8uSz4jC

「急にどうしたんですか、ミス・ヴァリエール」
 慌てて問いかけるが、ルイズは小さくしゃくり上げるばかりで何も答えない。
「凄い効き目ね」
 キュルケが呟いた。はっとしてそちらを見ると、キュルケは呆れ半分に傍らのモンモランシーを見ているところだった。
「違うわよ。これの効果が凄いんじゃなくて、ルイズがもう立っていられないぐらいに疲れ切ってたってだけの話」
 困惑するシエスタの視線に気付いたのか、モンモランシーは苦笑を返してきた。
「そんなに驚くようなことじゃないわ。ちょっと、心を落ち着かせる香を流しただけ」
「水魔法のお香なんでしょ」
 キュルケの呟きに、モンモランシーは肩をすくめた。
「言うほど強いものじゃないわ。でも疲れきった人になら十分効果があるはずよ。
 張り詰めていた精神が落ち着いて、素直に気持ちを現せるようになると思う」
 そう説明してから、「さてと」と言ってモンモランシーは背を向ける。
「あとはあなたに任せるわね」
「え、でも」
「わたしたちがいたら、話しにくいことがあるんじゃないかしら」
 キュルケもまた、悪戯っぽく片目を瞑って入り口に足を向ける。シエスタは何も言えなくなってしまった。
「そのお香、多分明日の朝ぐらいまでなら持つと思うから」
「しっかり慰めてあげなさいな。それじゃお休みなさい、お二人さん」
 それだけ言い残して、モンモランシーとキュルケは部屋を出て行ってしまった。
 途端に静かになった部屋に、ルイズがしゃくり上げる音だけが途切れ途切れに響き渡る。
 シエスタは迷いながらも微笑を浮かべ、ルイズの背中をさすってやった。
「さ、ミス・ヴァリエール。まずは眠りましょう。このままだと体壊しちゃいますよ」
 だが、ルイズは首を振った。鼻を啜り上げながら、かすれた声で呟く。
「寝るの、やだ」
「どうしてですか」
 急かす調子にならないように、シエスタはゆっくりと問いかける。何となく、故郷の弟や妹たちのことを思い出した。
 ルイズは真っ赤に充血した目から止め処なく涙を流しながら、途切れ途切れに話し出した。

312 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:04:24 ID:o8uSz4jC

 夢を、見るのだという。
 その夢の中で、ルイズはそんなに遠くない過去の風景を見ている。
 アルビオンから撤退するトリステイン軍。その殿を命ぜられた自分。薄れてゆく意識と、その向こうにある才人の笑顔。
 本来なら、ルイズの意識はそこで途切れている。だというのに、夢はこの後まで続くのだという。

「サイトがね、怖い怖いって震えながら、でもたくさんの兵隊に向かって真っ直ぐに走っていくの。
 わたしはそれを後ろで見ていて、止めて、行かないでって叫ぶんだけど、サイトは少しも聞いてくれないの。
 サイトは剣を抜いてたくさんの兵隊を倒すんだけど、兵隊たちも弓矢や魔法をたくさん放って、サイトの体はどんどん傷ついていく。
 足を斬られて、手を焼かれて、それでもサイトは止まらないの。
 兵隊たちの指揮官を倒せば敵を足止めできて、それでわたしが生き残れるからって。
 わたしのことはいいから逃げてって、一生懸命叫んで、サイトの腕を引っ張っても、サイトは止まってくれない。
 どんどん傷が増えてどんどん血が出て、それでもサイトは止まらないの。
 だけど、兵隊たちの指揮官まで後一歩っていうところで、サイトは倒れて動かなくなるの。サイトは、死んじゃうの」
 何かに憑かれたように夢中でそこまで喋りとおしたあと、ルイズはまた物も言わずに泣き出してしまった。
 シエスタは黙ってルイズの背中を擦ってやりながら、囁くように問いかける。
「それで、また才人さんが死んじゃうんじゃないかって思って、怖くなるんですか」
「違うの。ううん、それもあるけど、でも違うの。サイトがあんな目に遭ったのは、全部わたしのせいなの。
 わたしが皆に認めてもらいたいなんて思ったから、サイトはあんなに頑張って、痛くて苦しい思いして、死んじゃって。
 全部わたしのせいなの。わたしのせいでサイトが死んじゃう。わたしがサイトを殺してしまう」
 ルイズは両手で顔を覆い、声を上げて泣き出した。手と手の隙間から、耳を塞ぎたくなるような痛々しい泣き声が零れ出す。
 しかしシエスタは耳を塞がず、ただじっとその泣き声に耳を傾けていた。すっと目を閉じて、言う。
「そうですね。確かに、その通りかもしれませんね」
 ルイズの泣き声が更に大きくなる。シエスタはその泣き声を横目に立ち上がり、ルイズの前に跪いた。
 ゆっくりと両手を伸ばし、ルイズの頬を優しく包み込む。泣きはらした真っ赤な瞳と目が合った。
「でも、大丈夫ですよ」
 ルイズが小さく息を呑む。シエスタは笑って続けた。
「サイトさんは、絶対に死にません。今度もちゃんと無事で帰ってきてくれます」
「そんなの分からないわ」
「いいえ、わたしには分かります。サイトさんは絶対に死にません。今度だけじゃありません。この先も、ずっと」
「どうしてそんなにはっきりと言えるの。もっと怖いことが起きるかもしれないし、もっと危険な目に遭うかもしれないじゃない」
「それでもです。サイトさんは何があったって、どんなに危険な目に遭ったって、最後は必ずわたしたちのところへ帰ってきてくれます」
「どうして」
「だって」
 シエスタはそこまで言って躊躇った。目蓋を閉じ、眉根を寄せる。
 今から言おうとしていることは、間違いなく事実だ。変えようのない現実だ。
 だからこそ、口に出してしまえばきっと自分の心は深く傷つくだろう。
(それでも、ちゃんと認めなくちゃならないんだわ、わたしは)
 シエスタは細く、そして深く息を吸い込んだ。
 堂々と胸を張り、力強く顔を上げる。目蓋を押し上げ視線は真っ直ぐルイズの瞳に。そして、口元には深い笑みを。
 シエスタは切り裂かれるような胸の痛みに耐えながら、全身全霊の力を込めて、言った。
「サイトさんは、ミス・ヴァリエールのことを愛しているんですから」

313 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:05:36 ID:o8uSz4jC

 ルイズの目が大きく見開かれた。シエスタは笑みが崩れてしまわないように、顔に力を込める。
 胸の奥で、様々な感情が荒れ狂っていた。
 怒りもある。悲しさもある。悔しさもある。寂しさもある。羨望、悲嘆、嫉妬、憎悪。
 ありとあらゆる感情が、笑みを形作る唇を無理矢理こじ開けてしまいそうなほどに強く荒れ狂っている。
 だが、決してそうはならない。穏やかな深い笑みは、決して崩れはしない。
 嵐のように渦巻く冷たい感情の中に、一つだけ温かい何かがあるのだ。
 それが何なのかは分からない。だが、その何かが今の自分を支えてくれているのだと、シエスタは知った。
(サイトさんはミス・ヴァリエールのことを愛している。
 わたしはサイトさんの気持ちを大切にしてあげたい。
 だからサイトさんが愛するミス・ヴァリエールを助けてみせる。
 だって、わたしはサイトさんのことを愛しているから)
 その瞬間、荒れ狂っていた感情がほんの少しだけ静かになった。
 まだ胸は痛む。しかし、言葉を紡げなくなるほどには痛くない。
 シエスタは目を見開いたまま固まっているルイズに、繰り返し言い聞かせた。
「大丈夫です。サイトさんは必ず帰ってきます。ミス・ヴァリエールのことを愛しているから。
 愛している人を一人残して死んでしまうような人じゃありませんよ、サイトさんは。
 本当はあなただって分かっているんでしょう。サイトさんが、どれだけあなたのことを大切に思っているのか」
 ルイズの顔が崩れ始めた。
 笑っていいのか泣いていいのか分からないような、複雑な表情。
「でも」
 戦慄く唇が、震える声を紡ぎ出す。
「わたしは、そんな風に思ってもらえるような人間じゃない」
 ルイズの瞳から、涙が一筋零れ落ちた。
「サイトにたくさんひどいことしたの。サイトにたくさん痛い思いさせたの。
 それなのに、ごめんなさいもありがとうも一度だって言ったことがないの。
 そんなわたしに、サイトの気持ちを受け入れる資格なんてあるはずない」
 固く閉じられたルイズの目から、次々に涙の筋が零れ落ちる。
 その全てを受け止めるように、シエスタは強くルイズを抱きしめた。
「大丈夫、きっと、全部笑って許してくれますよ」
「だけど、わたしは」
「だから涙を拭きましょう。だから明るく笑いましょう。
 才人さんが帰って来たとき、ごめんなさいって言えるように。才人さんが帰って来たとき、ありがとうって言えるように」
 ルイズは何も言わなかった。
 ただ、涙を拭うように、あるいは泣き声をかみ殺すように、シエスタの体に顔を押し付けて、小さく体を震わせるだけだ。
 シエスタは穏やかな笑みを浮かべたまま、しばらくそうやってルイズを抱きしめていた。
 ルイズはやはり何も言わなかったが、シエスタの胸の中で、一度だけ小さく頷いたような気がした。

314 名前:少女の苦悩、少年の怒り:2006/11/28(火) 01:07:41 ID:o8uSz4jC

 泣きはらしたルイズの顔を、窓から差し込む月明かりが仄かに浮かび上がらせている。
 ベッドの中、ルイズの隣に横たわりながら、シエスタは複雑な気持ちでその顔を眺めていた。
(この子は、とても弱い。一人ぼっちでいた時間が長すぎたせいなのかもしれないけど)
 自分を愛してくれる人を求める気持ちが、ルイズは人一倍強い。
 そんなルイズが一度才人と死に別れ、やっと会えたと思ったらまた離れ離れになってしまったのだ。
(可哀想なミス・ヴァリエール)
 シエスタは手を伸ばし、そっとルイズの髪を撫でる。
 一人では生きていけない、か弱い少女。
 だが、そんなルイズも、才人のために頑張ろうとしているのだ。
 出来る限り才人の気持ちに応えよう、彼の気持ちを大事にしようと思っている。
 だからこそ、不安に押しつぶされそうになりながらも才人を送り出したのだ。
 夜眠れないほどの恐怖を感じながら、それでも泣き言を言わずに頑張っていたのだ。
(わたしはこの子を支えてあげたい)
 シエスタは手を伸ばして、ルイズの小さな体をそっと抱きしめた。
(強くなりたいと、愛する人の思いを受け止めたいと思っているこの子の気持ちを、少しでも助けてあげたい)
 もちろん、シエスタ自身才人のことを諦めるつもりはない。
 だが、今は一度だけその気持ちを胸にしまってもいいと思っている。
 せめて、ルイズが何の気兼ねもなく自分の気持ちを素直に表現できるようになるまでは。
 シエスタが決意を新たにしたそのとき、不意にルイズが小さく呻いて薄らと目を開いた。
「あ、ごめんなさい、起こしちゃいましたか」
 慌ててそう言ったが、何故かルイズは何も答えず、目を細めてじっとある一点を凝視している様子だった。
 どこを見ているのだろう、と不思議に思ってその視線を追うと、自分の胸に行き当たった。
「あの、ミス・ヴァリエール」
「おっきい」
 何が、と問う暇もなく、ルイズは素早く腕を伸ばした。避ける間もなく、シエスタの胸がルイズの手に捕まれる。
「ちょ」
「おっきい」
 またも呻くように言いながら、ルイズはやたらと真剣な目つきでシエスタの胸を揉み始める。
 混乱するシエスタの耳に、その声はやたらと大きく響いた。
「いいなあ」
 溢れんばかりの羨望が込められた、怨嗟の声である。シエスタの背筋に悪寒が走った。
 もちろん声の出所はルイズで、相も変わらずやたらと真剣な目つきでシエスタの胸を揉みしだいている。
「いいなあ。おっきいおっぱい、いいなあ」
(え、ちょ、なんなんですかこの状況)
 混乱するシエスタを横目に、ルイズはそれからたっぷり数秒ほどもシエスタの胸を揉みまわしたあと、不意に顔を上げた。
「ねえシエスタ」
「え」
「どうすればこんなにおっきくなるの」
「どうすればって」
「なんてわたしの胸はこんなにちっちゃいの」
「いえ、そんなことは」
「うそつき。だってシエスタ前言ったもん、控えめに言って板だって」
 そんなこと言ったかなあ、と首を傾げるも、長く考えている暇はなかった。
 ルイズが今まで以上の勢いでシエスタの胸をこねくり回し始めたのである。
「ちょ、ミス・ヴァリエール、痛い、痛いですってば」
「いいなあ、ねえシエスタ、わたしにもちょっとちょうだい。おっぱい分けて、ねえ、おっぱい分けてってばあ」
 ほとんど半狂乱で叫ぶルイズに、シエスタは泣きそうになる。
 揺れる視界の片隅に、床に置かれた香炉が映る。
(ミス・モンモランシ)
 シエスタはルイズに胸を弄ばれながら、内心で絶叫した。
(この香、十分に効き目が強いんじゃあないでしょうか)
 しかしその問いに答えるものはなく、シエスタは明け方まで悲鳴を上げ続けることになったのであった。

315 名前:205:2006/11/28(火) 01:10:02 ID:o8uSz4jC
俺はローペースじゃねえ! 単にやる気にムラっ気があるだけだと声を大にして(ry

いやごめんなさい、十分遅いですね。本当はタバサの冒険が出るより早く終わらせるつもりだったんですが。
えーと、一応書いておきますと、このSSは八巻までの設定を使っております。
故に九巻やタバサの冒険等の設定は都合のいいところだけ利用させてもらうということに(ry

ではまた次回。

316 名前:純愛センター:2006/11/28(火) 01:10:58 ID:BYDRGXFY
明後日からテストなんでこれから投下が遅れるかもしれないのでご勘弁を…

では投下

317 名前:純愛センター:2006/11/28(火) 01:13:31 ID:BYDRGXFY
黒髪の彼は私を救ってくれた
燃え盛る炎からではない
孤独、不安、無力感から…
大剣を背負ったその背中は与えてくれた
安心、歓喜そして希望を…

サイトが火を消し止め後もルイズはずっと泣いていた
その涙はさっきまで流していた孤独の涙ではない
歓喜の涙…

しばらくして泣き止んだルイズが口を開く
「アンタ誰よ?」
「お前…恩人に「アンタ誰」は無いだろ!?」
「アンタ平民でしょ?なら貴族に名前を聞かれるだけでも光栄に思いなさい!」
すっかりサイトと出会う以前のルイズである
「ヒラガ…っておい何泣いてんだよ?」
「うるさい!アンタ見てると…」
心が喜んでいる
記憶になくともサイトともう一度会えた、また話せる、その溢れ出す喜びをルイズは止めることが出来なかった
「もう、アンタ訳わかんない…」
サイトはルイズの頭を左手で抱えた
「な、何すんのよ…」
だが言葉とは正反対に体全体に心地よさが走る
「泣いてる女の子はほっとけねぇよ。」
ルイズの精神は不安や緊張で固く強ばっていた
が、この平民の腕に抱えて貰っただけで、それら全ての物が溶けていく
「なんでかしら…アンタがそばにいるだけで…」
「安心して眠くなっちゃうってか?」
「なっ!?ち、ちち違うんだから!へへへへ平民の前で眠るわけないじゃない!」
サイトは吹き出した
やっぱりルイズだ
「なら貴族がこんな所で野宿なんかしちゃダメだろ?」
ルイズは懐かしい…真っ赤にした顔で反論する
「さ、探し物を探しに来たのよ!それでこの街に着いて宿を借りようとしたら満室で…」
「オレは借りれたぞ?」
「わ、わわわ私は貴族よ!アンタ達みたいな平民が泊まる安宿なんかに泊まれるわけないじゃない!」
(ヤバい…可愛いすぎる…)
興奮やら怒りやらで言葉を震わせながら反論するルイズがどうしようもなく可愛い
だからもう少しイジワルをしてみたくなるのも仕方ない
うん、絶対仕方ない
「オレの宿に泊めてあげようかと思ったけど…泊まれないんじゃ仕方ない…」
そう言うと、あわあわと口を開きながら
「で、ででででもどうしてもって言うんなら泊まってあげないこともないわ!」
サイトの予想通りの答えが返ってくる
「いえいえ、平民が泊まる安宿に貴族様を泊めることなど…このしがない平民にはとても…」
「き、気にしなくていいわ!たまには平民の生活を体験するのも良いことだし…」
この言い合いは裏で我慢していたシエスタが出てくるまで続いた

318 名前:純愛センター:2006/11/28(火) 01:15:14 ID:BYDRGXFY
「もう、何やってるんですか!」
およそ30分に渡る不毛な言い合いに痺れを切らしたシエスタがそれを止めた
(シ、シエスタ!?まだ言ってないから黙っててくれ)
という信号をジェスチャーでシエスタに送る
シエスタはその信号をなんとか理解してくれたらしい
「ミス・ヴァリエール、この方は?」
「ただの平民。宿に泊めさせてくれるって」
「ちょ、まだ泊めるとは…」
「ありがとうございますね!」
シエスタが大きな声でハッキリと、サイトの声を遮るように言った
後ろから何か黒い物が出ている…
逆らっちゃいけない
逆らっちゃいけない
「どうぞご自由にお使い下さいませ…」
「よかったわ。じゃあ早く案内なさい!」
サイトが奴隷扱いなのはもう彼の運命なのだろう…

宿に案内するとサイトはルイズに追い出された
「平民が貴族と同じ部屋で寝ようなんて何考えてるのかしら」
仕方がないのでサイトがルイズ達が張ったテントの中で野宿することになった
「相棒、楽しそうだねぇ」
「そう見えるか?」
「あぁ。あの娘っ子にどやされてる時なんか至福の顔だった。叩かれて嬉しそうにするなんて相棒はやっぱり変態だねぇ」
「まぁ…確かに楽しかったしな。…やっぱりオレはルイズが好きだわ」
「戻すのかい?」
「…まだ迷ってる」
「言っておくが相棒…娘っ子のあの涙は相棒が流させたんだからな」
「うん…わかってる」

ルイズは部屋のベッドの上でボーっとしていた
「よかったですね。親切な方がいて」
シエスタが話しかけても反応がない…
「ミス・ヴァリエール?」
やっぱり何も反応がない…
シエスタは諦めて、さっき蒸発してしまったヨシェナヴェをもう一度作り直しに行った
ルイズは混乱していた
(なんなのよ!さっきのアイツは!)
楽しかった…あの平民と会うまではどうしようもなくギリギリまで心が追い詰められていたのに
あの平民と話してからは安らかな安心感が溢れてくる
(名前…聞いてなかったな…)
と思った所で本来の目的が頭から飛んでいたことに気がついた
絶対に見つけてやるんだから!
明日はあそこへ行こう
戦争の時に何故行ったか覚えていない…
けど心に一番強く残っているあそこへ…

319 名前:純愛センター:2006/11/28(火) 01:17:30 ID:BYDRGXFY
ルイズのツンは書いてて楽しい…

次くらいからクライマックスに入りますね(・ω・)/

320 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 01:50:38 ID:JaA5B0Yf
>>315
おお、なんか早いぞw
しかもシエスタの悲鳴最高ww
GJ!!!!
設定も微妙な補正なんかも全然OKだっ!

321 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 03:09:22 ID:Y4e6Mx91
205氏、純愛センター氏もGJです!!
あぁ早く続きを…

322 名前:261のひと:2006/11/28(火) 03:17:38 ID:oBQGagYZ
……睡眠時間削れば、いくらでも書けるんだっ
画期的な発見をした気がする、261です。

………なんか書かないと限界……脳からなんか漏れる
あと、ちょっと書いとかないと、運動会終わっちゃいそう……
なので、自分のの続きでなく、運動会ネタ行きます

323 名前:1/8:2006/11/28(火) 03:18:11 ID:oBQGagYZ
開会式がつつがなく進んでいるけれど、ルイズも使い魔さんも退屈そう。
「退屈ね、マザリーニ」
「そう思っていても、口に出してはなりませぬ陛下」
女王になろうと口うるさいマザリーニ、彼の言うことは為になるのかもしれないけれど……
「退屈ね」
「ですからっ」
片手でマザリーニを制した後、言い訳をしておく。
「この行事のことではありませんよ、枢機卿」
不思議そうな顔で、まだ何かを言い募るマザリーニを放って、外に注意する。
学園長の挨拶の途中で、一斉に外が沸いた。
苛立たしげなマザリーニは、わたくしに聞こえるように呟いた。
「まったく、学生の行事にしては賞品が豪華すぎますな。」
国庫が厳しい折に……続きは聞かなくても分かった。
散々我侭を通して、この大会の諸経費は王宮も負担。
貴族から取った入場料については、経費分を差し引いて、
戦災孤児の育英に当てることになっていた。
「人気取りにしてはやりすぎでは有りませんかな?」
……彼らに流れたお金が使われれば、税金になって戻ってくるでしょうに……
「国民には少し楽しんでも欲しいのですよ、枢機卿」
わたくしの我侭で国はずいぶん疲弊したのですもの。
「忠誠には報いなければね。」
……本当は、もう一つ目的があるのだけれど。
魔法によって向こうからは見えないけれど、使い魔さんを見つめる。
(少し待っててくださいね……すぐに……)
「しかし、来賓に貴族が妙に多いですな、父兄以外も来ているようですが……」
マザリーニが不思議そうにしている。
(当然よわたくしが、直々に招待したのですもの)
今日の事を思うと、自然に頬が緩む。
ルイズを合法的に処理する……
誰の非難も受けずに。
ヴァリエール公の許可は既に受けているし。
「楽しみですね」
「……陛下?さては先ほどから、お話を聞いてませんね?」
「うふふふふ枢機卿、生徒さんに手を出したらいけませんよ?」
いつもはそんなことを言わないのに、ついマザリーニをからかってしまう。
「なぁっ、あ、あのような、けしからん衣装!!
私は。まーーーったく興味有りませんぞ、陛下!!」
……わたくし衣装の事なんて言ったかしら?
あまり苛めるのも可哀想だから、この辺にしておきましょう。
アニエスが外をとても気にしていた。
生徒と近衛が会うたびに、見て分かるほど緊張していた。
騎士の見習いのうち、十代の前半の者のみ、
ユニフォーム着用の上競技に参加させる事になっていた。
鼻の下を伸ばしながら騎士の選定をしていたオールド・オスマンはそれはそれで凄い人ですわね。
うってかわって真面目に開会の挨拶をしているけれど……
(どいちらが本性なのかしらね?)

324 名前:2/8:2006/11/28(火) 03:18:42 ID:oBQGagYZ
長い挨拶もまったく苦にならなかった……
「サイト………」
同じく目じりが下がったままの親友の肩を掴む。
何度も危険な目にあった、
レコンキスタの包囲網から助け出した事も有った。
……だが……こいつを助けて、友達で居てよかった……
「サイト……お前は天才だぁぁぁぁぁ」
目の前に並ぶ、制服とはまったく違う薄手の装い。
(ちちぃぃぃぃ、しりぃぃぃぃぃ、ふとももぉぉぉぉぉ)
血走ったサイトの目が、雄弁に語りかけてくる。
多分僕の目も同じだろう。
「ギーシュ、まだだ、まだ終わらんよ」
「何だとぉぉぉ、親友、まだ何か有るのか?」
一瞬だけこっちを見るサイトだったが、慌てて視線を戻す。
……今は一瞬でも長く、目の前の楽園を見つめて居たかった。
「くっくっく、競技が初めって見れば分かる……分かるのだよ、ギーシュ君」
あまりに異様な、サイトの雰囲気に飲まれてしまう。
「な、何が有るんだ?」
「……ちがうよ、ギーシュ君………ここには無いんだよ」
ニヤニヤと笑うサイトが……素敵だっ!!
何かを想像したサイトの鼻の下が伸びる。
頬が緩む……あ、よだれ。
な、なんだっ?なんなんだ?
「ブラ……それだけ言っておこう、ギーシュ君」
なんだ?なんなんだ?その呪文……
「こ、心ときめくぞ、サイトォォォォ」
「おぉ、分かるかギーシュ……震えるなぁぁ」
心臓が高鳴る。
オールド・オスマンの挨拶が終わった。
競技の開始まで、クラスごとに分かれて座ることになっていた。
『健闘を祈る』
『お互いになっ』
目だけでサイトと会話する。
整列中なら思う様見れたが……
「なに見てるのよぉぉぉぉ、犬ぅぅぅぅぅぅぅ」
……逝ったか……サイト……
迂闊に目移りするとそうなる、愚かな。
「ギーシュ?」
「やぁ、モンモランシー、この衣装はまるで君のためにしつらえたようだ、素晴らしい、よく似合うよ」
「……びみょーに、嬉しくないわね」
顔は正面を見ながら、モンモランシーに向き合う。
至近距離から見た瞬間、僕はサイトの天才性に慄いた。
「………………」
時が止まる。
何も考えることが出来ない。
全ての音が止まり、視線はそこに釘付けになる。
「ちょっ、ギーシュ……大丈夫?様子おかしいわよ?」
ぽ、ぽっちがぁぁぁぁぁぁ
胸ーーーー、おぱーーーーー
「はぁはぁはぁ、モンモランシー……素敵だ」
周りの奴に見せないために、モンモランシーを抱き……しめ……
ふにゅん……
ふにゅりましたぁぁぁぁぁぁぁ
「きゃっ、ギーシュ……大丈夫?医務室……行く?」
僕の余りの挙動不審さに、モンモランシーは心配してくれる。
しかし……
「大丈夫だよ、モンモランシー、さ、応援席に行こう」
一瞬たりとも見逃すものかぁぁぁぁぁぁ

325 名前:3/8:2006/11/28(火) 03:19:15 ID:oBQGagYZ
魔法を使って声を送る。
「首尾はいかがですか?」
『上々です、陛下』
この大会に並行して進めている作戦。
これさえ上手く行けば……
今この学園には十代の貴族の子女が大量に居て……
『で、この中から嫁を見繕うわけですな?』
戦争で跡継ぎを失った貴族たちに、嫁探しに来ませんか?
と連絡してみたら、大好評。
「えぇ、お勧めは………」
『うぉぉぉぉ、あのゲルマニアの娘……いぃ』
あの……あのね……お勧めはルイズなの
『まてぇぇぇぇ、あの青い髪のっ……』
『ダマレェェェェ、ロリコンさんめっ、アレは観賞用だろう』
……聞いて……
人選間違えたかしら?
十分に地位もあって、お嫁さんを捜しているのを選別したはずなんですけど……
『なにを言うぁぁぁぁ、育っちゃだめだろおがぁぁぁぁ』
……どうしてこんなに飢えてるのかしら?
『おぱーーー』
「あの……みなさん?」
つ、繋がってるわよね?この通信魔法。
『うおぉぉぉぉぉ、見ろっ』
『ず、ずれた、ぶるまぁを、指できゅって……』
『『『『すーばーらーしーーーーーー』』』
ぜ、絶対人選ミスっちゃった。
でも、ヴァリエール公が納得するような血筋の貴族って、そんなに居ないもの。
少し落ち着いてもらってから、ルイズを勧めることにしよう。
うん。
「あー陛下、ソレはなんですかな?」
「す、枢機卿」
いつの間にか背後にマザリーニ
しまった、妨害されるっ。
「レ、レディの背後に忍ぶなんて……えっち、マザリーニのえっちぃぃぃぃ」
全力で叫ぶ。
「何事ですかっ!!」
私の声を聞きつけたアニエスが駆け込んでくる、計算通り♪
「アニエスっ、枢機卿が……えっちなの……わたくしの背後からっ……あぁっ、これ以上言えないっ」
何も無かったら言えない、うん。
「き、貴様ぁぁぁぁ、陛下の玉体にっ」
「ちょ、まっ」
怒り狂ったアニエスの一撃。
えっちなマザリーニさんは、砕け散った。
「え、冤罪……だ、わーたーし……は、やって……な…ぃ」
結構余裕?
文句を言いながら倒れたマザリーニが、近衛に運び出される。
「ご無事ですか?陛下」
……アニエスにも協力してもらおうかしら?

326 名前:4/8:2006/11/28(火) 03:19:46 ID:oBQGagYZ
「はぁ?嘘ですってぇぇっぇえ」
陛下に対する口の聞き方に気を使えなくなった。
う、嘘で枢機卿殴り倒してしまった……
「へ、陛下ドウユウコトデスカ?」
陛下の後ろで魔法装置が何か動いていた。
それに意識を向ける前に、私の手が陛下の手に包まれる。
「聞いて、アニエス。」
陛下の澄んだ瞳が、私を見つめる。
あぁっ、美味しそう。
ちがっ、まだダメだっ。
「ルイズがお嫁に行ったら、使い魔さんは一人になるわよね?」
「……はぁ?」
何か忘れている気がするけど……
なんだろう……
「そうしたら、使い魔さんにはお城に来てもらって、わたくしの近衛にして……きゃっ」
陛下、陛下、よだれ、よだれ。
「ふむ……でしたら、遠くの領地で……」
「えぇ、ヴァリエール公も納得の血筋ばかりよ、グラモン元帥とか」
……元帥だけど、ミス・ヴァリエール位の息子居なかったか?
『萌えー、萌えー』
…何か聞こえてきてるし。
「お部屋は隣が良いわよね?いきなり同室なんて……ですものっ」
…陛下は話聞いてないし。
キャーキャー言いながら妄想にふける陛下を無視して、
さっき気になったことを聞いてみる。
「陛下」
「なーにー、アニエス……式には呼ぶわねー」
……飛んでるし。
小さく溜息を付いてから、質問
「メイジは嫁入りの時、使い魔おいていくものですか?」
「やーねー、そんなはずな……いじゃ……ない……」
一瞬で陛下が真っ青になる。
深く深呼吸して気を取り直して、震えながら私を力強く指差す。
そして……勅が下った。
「何とかしなさいっ、アニエスっ」
……あーもー
「はっ、陛下直ちに」
………私、何してるんだろーなぁ


327 名前:5/8:2006/11/28(火) 03:20:18 ID:oBQGagYZ
廊下を曲がると、そこは銃口だった。
「って、なに?おかしいからっ、日本語として変だからっ」
見たことない、女の子に銃を突きつけられる。
こんなの初めて♪
って、混乱してる場合じゃねー
「シュヴァリエ・サイト様ですね?」
「ひゃいっ」
……噛んじゃったよ。
そう言った途端に両手が背後から押さえられる。
女の子が一人づつ俺と……手を組む……
「危害は加えませんので、逃げないで下さい」
「はいっ、決して逃げません」
……胸がっ……腕にっ……あぁ……幸せ……
暫く至福をさまよった後に、教室に連れ込まれる。
「ここです」
……ま、まさかぁぁぁぁ、い、今から……4人で?
そんな期待は一瞬で裏切られる。
「遅い!」
……アニエスさん……
「任務だサイト……」
「今、俺忙しい」
……イヤマジデ、ブルマーの鑑賞とか、胸の観察とか、脚線美の追求とか。
そういうと、ニヤニヤとアニエスさんが笑い出した。
「そうかー、残念だなサイト」
「へ、……いいの?」
「聞け、シュヴァリエ・サイト、この学園は狙われている」
へ?
なに、何の話だ?
そんな思いをよそに、アニエスさんは慎重な口調で話し続けた。
「特に、ミス・ヴァリエールが危ない、お前のせいだぞ?サイト」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、アニエスさん、どういうことだよ?」
「この学園に独身貴族たちが忍び込んで、貴族令嬢の品評会を開いている。
目的は……嫁探しだっ!!」
……頭のどこかが冴え渡る………てーことはあれか?
「誰かが、ルイズ狙ってるんだな?」
重々しく頷くアニエスさんを見て腹を決める。
「何処だ?」
満足そうに笑うアニエスさんに乗せられてやることにする。
「場所は?」
詳しい説明を受けている最中に、廊下で何か音がした。
「誰だっっっ」
俺がそちらを見た瞬間、教室のドアが開け放たれる。
「……羨ましいぞぉぉぉと付けて来てみれば……
そういう事なら、僕も行かねばなるまいなぁぁぁぁ」
……ギーシュ?
「決して、4P覗こうと思ったわけではないぞっ、サイト」
黙っとけばいいのに……だがっ
「モンモランシーは僕が守るっ」
心の通い合った親友として、ギーシュと硬く手を取り合う。
「ルイズは俺が守るっ」
地図を持って、廊下に飛び出した。
「行くぜぇ、相棒っ」
「おうよっ、サイト!」
『……それ、俺の立ち位置じゃねー?相棒よぉ』
どこかで小さく何かが聞こえたが……

328 名前:6/8:2006/11/28(火) 03:20:50 ID:oBQGagYZ
校庭からかなり離れた所にソレは有った。
「うひょぉぉぉぉ、来賓席さいこぉぉぉぉ」
「け、けしからん、魔法使いですなっ」
……入りたくねーよ、この部屋。
そっと、部屋を覗いた瞬間、そんなことも言えなくなった。
部屋においてある大きな鏡に……
「むひょー、ヴァリエールたん、サイコー」
「ぺたん娘、サイコー」
「むぁたんかぁぁぁぁ、オラァ」
キモイ親父の群れに突っ込む。
部屋の空気が一瞬で変わる。
「な、何かね?君たち、生徒のようだが……」
「あーここは、関係者以外立ち入り禁止だ、立ち去りたまえ」
……こ、こいつら……
鏡の魔法を解いて、僕たちなにもしてません、そんな顔してやがる。
無言でデルフリンガーを抜き放つ
『はっはー、相棒の真の相棒、このデルフさまが、抜かれたからにはー』
何か言ってるが無視して、鏡に向かってデルフを投げつける。
『ギャーひでーぜ、相棒っ』
ズマン、デルフ……
鏡の破片から逃げ惑う貴族達の真ん中まで進む。
今魔法を使われれば負けだろうが、混乱している貴族たちの間を抜けてデルフを手に取る。
『あいぼーよー、ひでーよ今日』
あーすまん、デルフ。まだなんだ。
デルフを壁に叩きつける。
ガキーーンという硬い音と共に、デルフの悲鳴が聞こえたけど……後で謝ろう。
「このふざけた集まりはこれで終わりだ……いいな?」
ガクガク頷く貴族達の一人一人を見回しながら、部屋の入り口まで戻る。
最後に言うべき事を思い出す……
部屋の入り口で、向き直った俺を見て貴族たちは息を飲んだ。
睨み殺すくらいのつもりで、一人一人を見た後、大きく息を吸って全力で叫んだ。
「ルイズは俺んだぁぁぁぁぁぁぁ
てめぇらぁぁぁぁぁ、手えだすんじゃねぇぇぇっぇえ」
密室だったこともあり、俺の声は響き渡った。
「あー次は僕の番だね」
……ギーシュ……お前なにかしたか?
「モンモランシーは僕のものだっ、手を出さないで貰おうかっ」
部屋から出た俺達は、ハイタッチを交わして応援席に向かった。

329 名前:7/8:2006/11/28(火) 03:21:23 ID:oBQGagYZ
「あーもー、何処に居るのよっ」
鎖でも付けとけばよかった……
もうすぐ犬の番なのにぃぃぃぃ。
あっちで見かけた、って話を聞いて校庭の外れの方に向かう。
………こんな所で何が有るのかしら?
……女?オンナカ?ムネ?ムネナノカ?
サイトが発案したって言うこの服……
「ちょっと……あんまりよね……」
身体の線が出すぎよ……サイト………他の子ばっかり見る……
目のふちが熱くなる……べつに……いいもん。
サイトになんて……見て欲しく……
『ルイズは俺んだぁぁぁぁ、てめぇらぁぁぁ、手えだすんじゃねぇぇぇ』
……え?
サ……イト……の声……だ
サイトが……わたしを……わたし……サイト……の?
「ふ、ふざけるんじゃないわよ……わ、わたしがなんであんたのなのよ……」
でも……だ、だめ……頬が……緩む……か、顔が……笑うぅぅぅぅぅ
状況は分からないけど……サイトがわたしを自分のだって。
思わずその場に座り込んでしまう……
立っていられなくんったから。
そんなに遠くじゃなかったから……サイトすぐこっち来るよね?
そのことに気が付いて、表情を元に戻そうと……無理……
……顔が……顔が……
「ルイズー、ギーシュしらないっ?って、わぁっ、あんた何企んでるのよ?」
……押し殺した人の笑顔を見てモンモランシーが失礼なことを言った……
「べ、別に、何も企んでないわよっ」
モンモランシーがさらに何か言おうとした瞬間、
『モンモランシーは僕のものだっ、手を出さないで貰おうかっ』
ギーシュの声……モンモランシーの顔が一瞬で真っ赤に染まる。
「……ばか………わたしが居る所で言いなさいよ……」
素直に言葉に出来るモンモランシーが羨ましい。
思わずその場にしゃがみこんだ私の横にモンモランシーが座る。
「……ちょっと、待っててあげよっか?」
………そうね
「こ、こっちから会いに行くんじゃ、探しに来たみたいですもんね」
モンモランシーが優しい目でわたしを見てる……
「もうちょっと素直になったら良いのにね、ルイズは」
……分かってるわよ
近づいてくる足音をドキドキしながら待ち続けた。

330 名前:8/8:2006/11/28(火) 03:22:43 ID:oBQGagYZ
「あぁっ、麗しのモンモランシー」
ギーシュがいきなり走り出した……げ、ルイズまで居る。
そういや、俺もうすぐ競技に出るんだっけ……怒られる覚悟をしながら近寄る。
「ギーィーシュ、もぅ、だめじゃない、ほら、行くわよ?」
あーいいなぁ……ギーシュの奴モンモンと腕組んで……
うぉ、しかもギーシュの歩調に合わせて、少し後ろから静々と付いていってる……
な、何が有った、ギーシュ……羨ましい……
「い、いぬっ」
……あー、犬来ましたよー……って、いつもより迫力ねーな
「どうしたルイズ、風邪?」
よく見ると真っ赤なルイズのおでこに手を当てる。
あ、ちょっと熱い。
「あ、う……い……ぬ……な……」
言動もおかしい……
「医務室行くか?」
無言で左右に首を振るルイズ……でも、心配だなぁ……
「無理はすんなよ?」
「うん」
お、いつになく素直。
いつもこうなら可愛いのになぁ……
「んじゃ行くか」
先に行こうとすると、ルイズが何か言いたげに俺を見つめていた。
ルイズを見返すと、視線をそらされる………そらした先には……モンモン?
「どうしかたのか?」
「……な、なんでもないもん」
真っ赤な顔に、潤んだ目……泣きそう……
「本当になんでもないんだな?」
コクコク頷いてるけど……頷くたびに涙がこぼれて、説得力なんかまったく無かった。
仕方ない。
デルフを鞘にしまって、両手を開ける。まだ謝罪中なんだけど、こっちのが急用。
頭を胸の中に抱き寄せた後、右手でルイズの両足を拾う。
「きゃっ……サ、サイ……ト?」
「ほらっ、医務室行くぞ?」
俗に言うお姫さま抱っこ。
「で、でも……運動会……サイトが……」
「ん〜ほら、ご主人様の身体の方が大事だし……な?」
しんどい時にまで意地張るなよなー
黙り込んだルイズが、俺にしっかりと掴まった。
(離さないから)
そんな言葉が聞こえた気がしたけど……きっと幻聴。
なんだか小さく震えるルイズが心配で、俺は全速で走り出した。



……もう……わたし……サイトの……なんだね。
サイトの胸の中で、そう思った。
軽々とサイトに抱きかかえられた瞬間。
心の一番深い所が、サイトに捕まった……そう……感じたから。
なんだか心配そうに走るサイトを見ながら、この運動会の残りをサイトとどう楽しもうか、ゆっくりプランを立てていた。

331 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 03:27:09 ID:oBQGagYZ
運動会ネタといいつつ、競技ではなく……いや、被るとさみしーし。

色々微妙なのは、久々って事で勘弁を……
いつもとキャラの性格違うしっ、
最後の2,3こ書くためだけの展開だしっ
……しかも続きそう。
愛の奴隷になっちゃったルイズちゃんの運命やいかに?

……自分のも書かないとなんですが、時期外すと書けなさそうなので、こっち優先で。

んで……今日の仕事は大丈夫か?自分よ……

332 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 04:01:23 ID:hHOsPCoB
GJ! モンモン大好きだーーー!

そして、仕事と萌えとどちらが大事か、そんなこと
このスレに集う紳士ならば答えは一つ!

333 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 04:17:37 ID:gUVnh/1s
GぅっJぅっ!!!
先生!運動会ってこんなにも素晴らしい物だったんですね!!
僕、真面目に学校行くよ!

334 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 04:41:45 ID:fglHYTRZ
>>332
バカ犬ぅ!
あんたは与えられた仕事をきっちりこなさないとだめでしょっ!
し、しっかりとやる事やったら、……ご、ごごごご褒美を、ああああげるわっ!

っていうルイズが脳内に舞い降りたから、しっかりレポートやって学校いってくる。

335 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 05:34:55 ID:cMQKODSb
アンリエッタ様よぉ、この際才人を奪っちまえ

336 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 11:55:52 ID:bXLDeCiO
なにこれナニコレ、なにかしら。
終末でもないのにこの投下量

皆様GJ!

あと205さんは手は早そう
一回の投下量は多いし、最近豆に読めてしあわせだ

337 名前:294:2006/11/28(火) 15:09:24 ID:RHuO97jj
>>301
感謝

ウザが等られたりもしてるし、以降は黙るよ。


338 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 15:41:02 ID:9HAYR7bx
久ぶりに覗いてみて改めてこのスレのクオリティの高さに感涙しております。
四日間のネット環境皆無な場所での業務の疲れが吹っ飛びました。
職人の皆様GJ!

>>331
クワトロさんと松本さんが運動会に来てたのはわかった。

339 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 15:47:46 ID:H0WSENM1
ここはとてもいい運動会ですね
乙です

340 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 16:13:51 ID:d8b/F8DZ
運動会なら胸が揺れるのとかがあってもいいと思うんだ。
まあ何がいいたいかというと胸革命を(ry

341 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 18:21:00 ID:hzDOftK/
サイトの周囲は貧乳ばかりだから無理じゃね?

342 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 19:17:36 ID:kPdHnMZ1
胸が無いのはルイズとタバサくらいのような…

343 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 19:23:33 ID:UV7o1VHO
アメリカンジョーク風ゼロの使い魔

昼下がり、ギーシュが優雅に中庭を散策していると、中庭にあの時のテントが立っていた。
よく見ると膝を抱えたサイトがいる。その傍らにはまたもや拉致されたヴェルダンデもいる。
話しかけようと傍に行くと、サイトの両目に青あざがついているではないか。

「おいサイト、一体なにがあったんだ?」ギーシュがたずねた。

「女ってわかんないよなあ」サイトは答えた。

「ルイズと遠乗りから帰ってきてさ、部屋に戻ろうと階段上ってたら、
前を上ってたルイズのスカートが、尻の割れ目にはさまってたのに気付いたんだ。
だから、引っぱって直してやったんだよ。そしたらルイズの奴、
振り向きざまにこっちの目を殴りやがってさ!」

「そりゃ、当たり前だよサイト」とギーシュは呆れながら言った。
「それで、もう片方の目はどうしたんだ?」

サイトは答えた。

「いや、わざとそうしていたのかと思って、また押しこんでやったのにさ・・・・」


「ああああ、あのアホ犬!!!おっ、お仕置きの途中でどこ行ったの!!!」

サイトの明日は遠い・・・



344 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:23:47 ID:exjjRXTL
女王アンリエッタの執務室で才人とアンリエッタは話しをしている。
「・・・ルイズが一礼してわたくしに平手打ちを・・・・」
アンリエッタは先日、ルイズの部屋で起きた事を才人に話している。
才人は恐縮しながら聞いていた。
「サイトさんが謝る必要はないのですよ?悪いのはルイズの気持ちを考えない わたくしなのですから」
アンリエッタはもう誤解されないように才人から手を引く覚悟を話し、ルイズに手紙を届けるように才人に頼んだ。
「そうだわ!サイトさん、珍しいお茶とお菓子が手に入りましたの」
話しが終わった後、アンリエッタは才人を寝室のバルコニーに通して二人はお茶とお菓子を楽しんだ。
「ちょっとここで待ってて下さいね」
女王らしくない言葉づかいになってアンリエッタは席を外した。
才人が待っていると、すぐにアンリエッタは戻ってきた。
「ひめ様・・・・その格好は?」
アンリエッタは平民が着るようなシャツとスカート、髪はポニーテールにして纏められていた。


345 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:24:32 ID:exjjRXTL
「わたくし・・・いえ、わたしはひめ様じゃないですよ?アンといいます」
アンリエッタの戦略は女王アンリエッタは才人に手を出さないが、お城に住むアンという少女は才人に恋をする、という二重戦略だった。
「バレバレじゃないですかひめ様」
あきれる才人を気にせずにアンリエッタは才人の隣りに座る。
「気にしないで下さい、アンリエッタ女王としてのわたしは約束を守るといっているのです。今はお城に住むアンと言う名の女です」
にこやかに才人に詰め寄って腕を絡ませるアンリエッタに才人はたじろぐ。
「アンとよんで下さいまし・・・いえ、下さい」
言葉づかいまで変えて ふふふっと短く笑うアンリエッタは魅力的だった。
「アン」
「はい?」
「ルイズに知れたら二人ともひどい目にあいますよ」
才人は舞踏会の件でルイズに頭が上がらなくなっていた。
「では知られないようにしましょう」
才人の頬にアンリエッタの唇が触れた。
「ひ、姫さ・・・」
「アンです」
アンリエッタは拗ねた顔で訂正し、また唇で才人をつつく。
「アン、俺は嘘つくの下手だからルイズに知られてしまうと思うんです」


346 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:25:20 ID:exjjRXTL
アンリエッタは少し考えて黙り、才人の顔を見てから ふふふっと笑う。才人にはいたずらっ子がとびきりのいたずらを考えた顔に見えた。
「わたしに考えがあります」
才人の唇はアンリエッタの唇によってふさがれた。
「アン、考えって?」
才人の質問はアンリエッタの唇が耳たぶまできた時に答えがきた。
「サイトさんには秘密です」
アンリエッタはポケットから白く長い手袋を出して両手につけて、才人にキスした。
才人はわけがわからず固まっているとアンリエッタの手袋はいつの間にか才人のズボンのホックを外していた。
「そのまま座っていてくださいね」
手袋をつけたアンリエッタは才人のソコを取り出し、触り始めた。
アンリエッタの白い手袋が才人のソコを撫で、握り、しごき、焦らすように止まる。
才人が んっと声を漏らすとアンリエッタの顔が才人のソコに近づき、ズボンと下着をすべて脱がされ、下半身だけ裸にされた。


347 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:26:13 ID:exjjRXTL
アンリエッタの顔がさらに近づき、アンリエッタの顔が才人のソコにうずまる。
才人は自分のソコにあたる体温と息と感触に驚く、くすぐったいような感覚、何かがソコに塗りたくられるような感覚、アンリエッタが才人のソコをくわえていた。
アンリエッタの愛撫は容赦がなかった。例えるなら知識だけは豊富で経験のない少女特有の荒々しい愛撫、相手の快感より自分の欲望を満たすための強い愛撫だった。
才人が痛みを我慢する顔をして声を出す。
才人の声でアンリエッタの力が弱まり、心地よい感覚がやがて快感に変化する。
アンリエッタの口は深いストロークを繰り返し、そのたびにポニーテールが前後にゆらゆらと揺れる。才人は少し声をだす。
才人の声に嬉しくなったアンリエッタは先端部分をグラインドする。ポニーテールは左右にゆらゆらする。才人の息が荒くなり、ポニーテールは速さを増す。ゆらゆら、ゆらゆら。
アンリエッタはちらりと才人の呼吸を読んで白い手袋をつけた手でしごきながら唇をすぼめて先端部分のみをピストンする。
才人が少し大きな吐息を出してアンリエッタの口の中に熱いものが断続的に爆発を始める。


348 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:27:01 ID:exjjRXTL
爆発の最中にアンリエッタはさらに才人を追い詰める、才人はたまらず体をくの字にして逃げる。才人のソコがアンリエッタから離れて上下に律動させ爆発しながらアンリエッタの頬を汚す。
アンリエッタもソコを逃がすまいと深く飲み込みなおし、腕を才人の腰にまわして二度とソコが口から外れないように固定する。
才人は最後まで逃げられなかった。才人のソコはアンリエッタの口によって根元まで飲み込まれ、逃げようとすると腰にまわった腕がぎゅっと ちから込めていて。逃げれば逃げる程才人のソコは深く飲み込まれたからである。
ポニーテールが才人の律動にあわせてゆらゆら揺れる。やがてゆらゆらがおさまりアンリエッタの顔がソコから離れる。
アンリエッタは才人の精を全て飲み込んでいた。
頬についた精を手袋をしたままの手ですくいとり口へ運ぶ。才人の視線を感じて んふふふっと頬を朱に染めて笑う。
才人は精を飲まれて感動しながら恥ずかしがっていた。目の前のアンリエッタがとてもいとおしく見えた。
「もうしばらく座っていてくださいね」
アンリエッタはシャツをはだけて、スカート、下着を脱いで才人にまたがる。


349 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:28:52 ID:exjjRXTL
アンリエッタは熱い湯船につかるようにゆっくり腰を落としいく。
才人の正面にアンリエッタの胸が降りてくる。降りてくる胸がとまり、才人のソコがアンリエッタのソコに飲み込まれたのを告げるようにアンリエッタの口から熱い吐息が漏れる。
才人の顔はアンリエッタの胸の双球にうずまり、才人のソコはアンリエッタの中に吸い込まれていた。
アンリエッタが熱い吐息を才人の耳にかけながら動く、アンリエッタの胸も形を自在に変えながら才人をはさみ込む、アンリエッタのソコが潤みを増しながら才人のソコをしごきあげる。
才人にとって天国であった。
才人の唇が胸の先端を吸い上げる。アンリエッタの吐息が大きくなり、押し付けられる。
才人が腰使う。アンリエッタの腰も上下運動から前後運動にかわる。
才人が首を伸ばしてアンリエッタの胸元から首筋を舐めあげる。アンリエッタの吐息が大きくなり、アンリエッタの腰がグラインドを始め、搾る強さが増す。
「アン」
「なんですか」
「そろそろ離れないと・・・・」
「かまいません、我慢せずに出してください」
「でも・・・」
言葉はアンリエッタの胸によってふさがれた。


350 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:30:05 ID:exjjRXTL
アンリエッタは才人の顔を胸にはさみ込み、搾りを強くして前後運動を始めた。
才人の吐息が胸に伝わり、才人の陥落までもう一息という呼吸が伝わってくる。
アンリエッタの前後運動は止まらない。
前後運動から逃げようにも椅子に座った状態では逃げられなかった。
アンリエッタが前後運動の最中にふるふる震えた時に才人はアンリエッタの胸の匂いをすいながらソコを爆発させた。
アンリエッタのソコも律動を始めていた。
アンリエッタの唇が才人の唇に触れ、才人は解放された。
「学院に帰る時はお風呂に入ってからにして下さいね」
才人とアンリエッタはキスしながらしばらく語りあったがアンリエッタの作戦は才人には秘密とのことだった。
甘いひと時がおわり、アンリエッタはアンからアンリエッタ女王に戻り、才人に手紙を渡した。
「仲直りの手紙です。必ず届けて下さい」
才人もシュバリエ・サイトの顔をして受け取り、城を出た。
才人が学院に到着する少し前、ルイズとシエスタが部屋にいる所に1羽のフクロウが舞い降りた。


351 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:31:16 ID:exjjRXTL
「わわわっっミス・ヴァリエール!窓にフクロウがっ!!」
ルイズはフクロウの足についた手紙と小さな袋を受け取る。
『宣戦布告』という始まりの言葉が書いてある手紙だった。
手紙の最後には、『サイトさんがどちらかを選ぶまでサイトさんには秘密にしましょう』と締めくくられていた。
小さな袋の中には白い手袋が入っていた。
「手袋・・・ですか?」
シエスタは意味がわからないという感じで手袋を見つめる。
「サイトの匂いが付いてる」
ルイズは気づいた。
「そういえば指のあたりがシワになってて汚れてますね」
ルイズもシエスタも才人の身に何がおきたか理解した。
「ただいま」
才人が部屋に帰って来ると二人はあわててポケットに何かしまい込んでいた。
才人は気にせずに手紙を渡す。
「姫さまが仲直りしようってさ」
ルイズもシエスタも手紙を読む。
『女王アンリエッタとして・・・』
内容は謝罪だったがルイズもシエスタもアンリエッタの戦略に気がついた。
「ありがとう、サイト。わざわざご苦労様」
「ミス・ヴァリエール、こちらも手紙をだしましょう」
才人を珍しく労うルイズと笑顔のシエスタをみて才人も笑顔になる。


352 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:32:19 ID:exjjRXTL
「手紙なら俺が届けるよ」
才人の言葉にルイズとシエスタはさらに笑顔になる。
「当たり前じゃないの、あんたが届けないと意味がないのよ」
「そうですよ、サイトさんじゃなきゃダメなんですっ」
言葉に含まれた毒に才人は気づかない。
二人は顔を見合わせて目で語り合う。
(協力します。 ミス・ヴァリエール、あなたが三番になるといろいろやっかいなので)
(なんであんたが二番なのよ!!あたしの使い魔なんだから一番二番とか関係ないでしょ!!)
三人はそれぞれ別の理由で笑顔だった。
「ミス・ヴァリエール、夕食が終わったら作戦開始です」
「そうね、それまでに準備するわよ」
才人は二人の会話がわからなかったが、二人は才人には秘密といってごまかした。
夕食が終わり、才人は少したってから部屋に入るように言われて、それに従う。
「サイトさん、入ってください」
才人が扉を開けると、ルイズは制服姿、シエスタはセーラー服姿だった。二人ともベッドに座っている
「い、い、い、い、犬、脱いでそこに座りなさい」
「なんでだよ!」
「今は何も聞かないでミス・ヴァリエールの言うとおりにしてください!!」


353 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:33:27 ID:exjjRXTL
セーラー服姿のシエスタがルイズを援護する。
才人は文句をいいながらも下着一枚になり、二人の前に正座する。
(ミス・ヴァリエール、こういうことは思い切りが大事です)
(わかってるわよ!やればいいんでしょ!やれば!)
ルイズの黒いニーソックスが一本だけが才人の肩にかかり、ゆっくりと胸、臍、まで降りてくる。
「な、な、何を・・・ルイズ」
才人は突然の攻撃に立ち上がろうとする。
「動いちゃダメです。サイトさん」
シエスタの目が怖い。
座りなおした才人のソコに黒いニーソックスが触れる。
才人がぴくんと動く。ルイズも真っ赤になって才人の動きにたじろぐ。
黒いニーソックスはソコをほじくるようにつつく。
才人が真っ赤になって耐える。
「ミス・ヴァリエール、もっとやさしく」黒いニーソックスは大きくなり始めたソコを土踏まずで撫でる。
ルイズの息が荒い。オトコノコの証はルイズに挨拶するように脈を打ち始める。
黒いニーソックスは挨拶にこたえるように二本になり、才人のソコをやわやわ包む。「んうぉっ」
才人が声をあげるとルイズは真っ赤になってはさみこんだソコを左右にゆらす。やわやわ、やわやわ。


354 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:34:29 ID:exjjRXTL
「サイトさん、下着も脱いでください」
シエスタも真っ赤だった。
才人が下着を脱ぐ。ゴクリと二人から音が聞こえた。
再び黒いニーソックスが才人に襲いかかる。今度は直にやわやわと。
才人は強い快感に声を出し、からだを引っ込ませる。黒いニーソックスはソコを逃がさない。
右の黒いニーソックスは触手のようにソコを指で上からつかみ、左の黒いニーソックスは横からソコを支える。
引っ張り出されて上から握られた才人のソコは指でよってうにうに揉まれて先端を磨き上げる。
才人はソコを鎮めようとするがルイズの下着の奥を見てしまい、余計に大きくなる。ルイズの下着は湿っていた。
ルイズの下着に気をとられてるとシエスタの裸足が才人のソコを横から指で握る。
下着をつけてないシエスタも湿っていた。
シエスタの茂みとスリットを見ながら興奮し、ルイズの黒いニーソックスが上からうにうにされて才人はたまらず声を出す。
「サイトさんの声、かわいい」
シエスタが嬉しそうに足の指で強く握る。
ルイズも息を荒くして動きを加速させる。
「ルイズ、もう止めてくれ!」
「ミス・ヴァリエール、指ではさんで強くしごいて下さい」


355 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:35:34 ID:exjjRXTL
ルイズは才人の言葉で一瞬とまったがシエスタの声に従った。
ルイズの黒いニーソックスが才人のソコを強くはさみ込み、しごく、しごく。
ルイズの下着が露わになり、才人に湿った部分を見せつけながら、しごく、しごく。
才人はルイズのソコを凝視しながらしごかれて、爆発した。才人の白い精がルイズの黒いニーソックスに飛びかかる。黒いニーソックスは白い精を受け止めるべくソコを押さえに動く。
才人の白い精は勢いを増し、黒いニーソックスを超えてルイズの太ももまで届く。
ルイズが太ももの精を熱いと感じて足を引っ込めた時、才人はルイズの腰に飛び込んで抱きついた。
押し倒されたルイズは才人をはねのけようとするが力が入らない。
才人はルイズの下着のスリットを舐めまわしていた。
才人の舌がルイズのスリットをほじくる。
ルイズは手を才人の頭にのせてどけようとするがルイズの腰は快感にぴょこぴょこ勝手にくねり始めて力が出ない。
才人は下着をずらしてスリットを舌でなぞる。
ルイズの口から艶のある吐息が始めて漏れる。
シエスタがルイズの服を脱がせて裸にすると、ルイズのスリットは潤みを増して開き始めた。


356 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:36:40 ID:exjjRXTL
才人はルイズのスリットに舌を挿入してルイズの胸のポッチをつまみあげる。
ルイズが腰を浮かして才人にこたえる。
サイトは浮いた腰を腕で固定し、スリットの穴の奥を何度もほじくる。
ルイズの足が開き、吐息が大きくなる。
才人は舌を硬くさせて小突起の付け根を形をなぞるように舐める。
ルイズのからだに変化が起きた。白い肌が赤く染まってゆき、スリット全体の体温があがる。
黒いニーソックスはルイズの腰を才人の口の前で固定する。
才人の舌はスリットをとらえたまま速度をゆるめない。
「だめぇーー」
ルイズの声に才人は舌をさらにめり込ませていじめる。
スリットが熱くなり、ルイズの声が一瞬止んだ後、スリットから熱いおしっこを出していた。
シーツを汚すまいと才人は舌で吸い続ける。おしっこが終わるとスリットから粘液が出てきたので舌を差し込み吸う。
「やぁん」
すごいかわいい声がルイズから漏れる。
ルイズのからだは真っ赤だった。
「ミス・ヴァリエールってわかりやすいですねぇ」
ルイズのからだは赤く熱くなり、絶頂が引いた後もルイズが気をやったことをまわりに知らせていた。


357 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:37:47 ID:exjjRXTL
ルイズが才人にまたがり、腰を落とす。
ルイズが才人の上にちょこんと座った状態になり、才人の動きが止まる。
シエスタが才人の顔をまたぎ、クレバスを才人の口の上におき、小突起を才人の鼻にくっつける。
「わたしも・・・」
才人がその言葉の意味を理解したとき、すべてが遅すぎた。
クレバスからおしっこが噴き出して才人の口の中に侵入し、小突起と茂みは鼻の前でメスの匂いをかがせていた。
シエスタのスカートの中はメスの匂いでいっぱいで、おしっこは香ばしくて興奮して、ソコはルイズが根元まで飲み込んでいて、とにかく才人は腰をふり続けた。
メスの匂いをかぎながら、ソコはルイズと繋がり、快感が高まってゆく。
シエスタの匂いが強くなり、ルイズが押しつける動きを繰り返し始めた時、才人はルイズの中に精を注いだ。
ルイズも精が注がれたのを感じて動く、乗馬の得意なルイズの独特のリズムと動きは才人のソコを搾り、こすりあげる。
メスの匂いを鼻と口に詰め込んだ才人の腰がゆっくりとなり、やがてルイズをくっつけたままベッドに沈む。ルイズはまだ離れない。シエスタの腰が才人の顔の上で前後に動く。


358 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:38:47 ID:exjjRXTL
ルイズのソコの中で精を注いでおとなしくなった才人のソコがまた膨らみ、暴れ出す。
ルイズはその感覚が気に入ったらしく、暴れ馬を乗りこなす様に腰を激しく使い、またすぐに果てた。
果てたルイズが才人から退くと顔にくっついたシエスタの腰が才人のソコを飲み込もうと降りてきた。
スカートに隠れて繋がりは見えないが才人のソコは熱い何かに包まれた。
シエスタがグラインドを始める。たまに前後運動を混ぜたグラインドは才人を追い詰める。
たまらずペースを落としもらおうと手で押さえようとするとルイズの手が才人の手を握って離さない。
シエスタのグラインドが才人のソコを丹念に擦り回す。搾りはきつくなってゆき、才人が あっと声をあげる。
才人の限界を呼吸から読み、シエスタの腰は深いストロークを繰り返す。
才人はルイズの手をぎゅっと握り、シエスタの深いストロークにベッドが深く沈んだ時に精を放った。
精を搾りながらシエスタの腰は奥でグラインドをさせて才人のソコからすべてを奪う。ルイズの舌が才人の喉から顎を舐めあげて才人に労をねぎらう。
才人の腰は抜けていた。


359 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:39:49 ID:exjjRXTL
才人の両腕に二人の頭が降りてきて川の字になり、才人の両方の頬をルイズとシエスタの唇がつついた。
やがて両腕から寝息が聞こえると才人もすやすやと眠り始めた。

翌日、太陽が黄色いとぼやく才人はアンリエッタに手紙を届ける為に出発する。
「この手紙は仲直りの手紙だかんねッ ちゃんと届けるのよ!」
「ガンバッテくださいね」
ルイズはまるで決闘状を渡す顔で手袋を渡し、シエスタはガンバッテの部分に毒を含ませるが才人は気づいていない。
「それじゃいってくる」
お使いをたのまれた純真な子のような顔をして才人は馬の手綱を操り足でとトンと腹を叩く。
馬は才人をのせて走り出しす。
才人の姿が小さくなる頃、シエスタは空をみて口を開く、
「いそがしくなりそうですね」
ルイズも空をみてかえす。
「のぞむところよ」
才人は馬上で手紙の入った懐を手で確認し、空を見上げて 仲直りができてよかったなぁと嬉しそうにつぶやく。
才人のゆく遥か空に黒いニーソックスと本当の手紙を運んだフクロウがいそいでお城に飛んでゆく。
才人の預かり知らぬ所で、才人を舞台にした乙女達の戦争は火蓋を切ろうとしていた。


おしまい

360 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 19:40:12 ID:UV7o1VHO
あ、危なかった・・・あと10数秒遅かったら、
俺の拙いアメリカンジョークで大作に茶々入れるところだった・・・

361 名前:あとがき ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 19:40:59 ID:exjjRXTL
乙女達の戦争

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

362 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 20:00:22 ID:exjjRXTL
貼り付け失敗。すまぬ。

363 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 20:06:54 ID:exjjRXTL
二時間後に357からのSSを張り直します。

364 名前:ルイズと犬:2006/11/28(火) 20:29:24 ID:pLwuY9+o
「待ちなさいっ、この馬鹿犬ー!」
「ま、待てるかー」

いつもの昼休み、女子寮の廊下で才人とルイズは相も変わらず追いかっこをしていた。
他愛のない話題でルイズをからかい、怒ったルイズが才人に躾をする。
いつもの見慣れた風景であるが‥‥‥‥この時は少し違った。

「鍵かけ忘れたお前が悪いんだろーが。しっかし、まさかお前が俺に隠れて
バストアップ体操してるなんてなぁ。そんなことしないでも、
お前はナイチチのままで十分かわ・・・」
「しししししっ、死ねーーーーー!!(怒)」

ルイズの杖から閃光が飛び出す。


チュド−ン!!
ひゅ〜・・・。
グシャッ。


何時もより余計に力が入ったルイズのエクスプロージョン。
”ポンッ”ではなく”チュドーン”を食らった才人は、まるで紙クズのように舞い上げられ、勢い良く床に衝突した。
あまり聞き慣れない、人が地面に衝突する”グシャッ”という音。
才人は時折手足をピクピクさせて気絶している。

「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」」」

やり過ぎた、と呆然とするルイズ。
いつもの事だと遠巻きに見ていた生徒達も、あまりの惨状に唖然としている。
なんとも嫌な白い沈黙が流れた。


365 名前:ルイズと犬:2006/11/28(火) 20:30:54 ID:pLwuY9+o
「なあ娘っ子、ヤバイんじゃない?」
「そ、そうね・・・(汗)」

デルフに言われてハッとするルイズ。
慌てて才人に駆け寄って呼びかける。

「おーい相棒、生きてるかい?」
「サイト、サイト・・・。しっかりしてよぅ。ひぐっぐすっ」
「‥‥‥‥‥‥‥‥」

問いかけに答えない才人にルイズは泣きそうになる。
取り巻きの生徒たちが先生に知らせに行こうかと思う直前、才人の瞼が開いた。
大丈夫だよね・・・。兎に角呼びかける。

「相棒、気が付いた?大丈夫かい?」
「ぐすっ、サイト、返事して、ぐすぐす」
「‥‥‥‥‥‥‥‥(キョロキョロ)」


意識が戻ったは良いが状況が認識できないのか辺りに忙しく視線を巡らせるサイト。
心配そうなルイズとデルフの視線を浴びながら暫し無言。
やがてルイズを認識したのか、じっと瞳をルイズに向けてニッコリ微笑む。
そして、おもむろに一言。

「‥‥‥‥‥‥‥‥わん!」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥?」」
「あー、どうした、相棒?」
「さ、サイト?」
「くぅ〜ん、わんわん!」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗)」」

何やら嫌な予感が二人に走る。

「なかなか面白い冗談だなぁ、相棒。心配したよ」
「サイト、良かった。心配したんだから」
「わんわん(嬉)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(大汗)」」


366 名前:ルイズと犬:2006/11/28(火) 20:32:21 ID:pLwuY9+o
たら〜んと、頭に大きな汗が浮かぶ。
冗談では済まない展開にルイズは焦った。

「あ、あはは、どうしたのサイトったら?犬の物マネ?
今更そんなことしなくても、あんたは私の使い魔なんだからね。
あんまりふざけてると本当に犬扱いするわよ?
ほら、”お手!”嫌なら早くもとに・・・」
「わん(シュタッ!)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(汗)」」
「‥‥‥‥‥じゃ、じゃあオカワリ」
「わん(反対シュタッ!)」
「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(大汗)」」

才人に尻尾があったら絶対に引き千切れんばかりにフリフリしてると断言できる状態だった。
非常にマズイ‥‥‥‥‥‥で、でも何かしら、この感覚。
いつもはブスっとしているサイトが満面の笑顔でお手してる。
何の疑いも無くオカワリまで‥‥‥‥‥はうっ!こ、これは効くわ。
わ、私の言う事なんでも聞いてくれるの?ぎゅっと抱きしめて、きききキスをしてもらって、そ、その先も?
あ、あうあうあう〜(赤)

「サ、サイト様かわいい・・・(ポッ)」
「た、確かに超カワイイ‥‥‥‥‥‥って!な、何よあなた達!!」

いつの間にか、周りで様子を見ていた女子生徒たちが才人の周りを囲んでいた。
全員頬を染めて、うっとりした顔になっている。

「‥‥‥‥‥‥サイト様、私にもお手を」
「キュ〜ン(困り)」
「‥‥‥‥‥‥ミス・ヴァリエールの言う事しか聞かないみたいですわ、使い魔だからかしら?」
「あ、あったり前でしょ?私が俺、か、か、飼い主なんだからねっ!!」

最初は冗談でワンワンしているのかと思ったけど、どうやら違うらしい。
ルイズの虚無で頭部に強い衝撃でも受けたのか、才人は本当にワンちゃんになってしまったようだった。
ど、どーすんのよ、コレ(滝汗)


367 名前:ルイズと犬:2006/11/28(火) 20:33:13 ID:pLwuY9+o
「娘っ子、昼休み終わるけど、いいの?」
「ちょ、どうするのよ!?あんた何とかしなさいよっ!!」
「お前がやったんだろうに。それに、剣の俺にどうしろと?」
「あぅ・・・。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥じゃ」
「「”じゃ”じゃないわよ〜!!」
「‥‥‥‥‥‥‥‥じょ」
「”じょ”でもな〜い!!‥‥‥‥‥‥あ!コラ、鞘に戻るな!ちょっとー!?」

頭(?)に特大の冷や汗を貼り付けたデフルは、知らん振りで鞘に戻ってしまった。
後には同じく特大冷や汗のルイズと才人が残る。ど〜すんのよ。
まあ、取りあえず。

「こ、こらサイト、スカートに顔突っ込まないでよ(汗)」

ルイズにじゃれている才人がスカートに顔を入れたので、ルイズは真っ赤になった。
何時もだったら足と魔法をダースで打ち込むところだけど、こんなつぶらな目をした犬サイトにそんなことは出来ないのであった。


368 名前: ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 21:50:50 ID:exjjRXTL
359から張り直します。

369 名前:乙女達の戦争 ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 21:52:24 ID:exjjRXTL
才人の両腕に二人の頭が降りてきて川の字になり、才人の両方の頬をルイズとシエスタの唇がつついた。
やがて両腕から寝息が聞こえると才人もすやすやと眠り始めた。

翌日、太陽が黄色いとぼやく才人はアンリエッタに手紙を届ける為に出発する。
「この手紙は仲直りの手紙だかんねッ ちゃんと届けるのよ!」
「ガンバッテくださいね」
ルイズはまるで決闘状を渡す顔で手紙を渡し、シエスタはガンバッテの部分に毒を含ませるが才人は気づいていない。
「それじゃいってくる」
お使いをたのまれた純真な子のような顔をして才人は馬の手綱を操り足でとトンと腹を叩く。
馬は才人をのせて走り出しす。
才人の姿が小さくなる頃、シエスタは空をみて口を開く、
「いそがしくなりそうですね」
ルイズも空をみてかえす。
「のぞむところよ」
才人は馬上で手紙の入った懐を手で確認し、空を見上げて 仲直りができてよかったなぁと嬉しそうにつぶやく。
才人のゆく遥か空に黒いニーソックスと本当の手紙を運んだフクロウがいそいでお城に飛んでゆく。
才人の預かり知らぬ所で、才人を舞台にした乙女達の戦争は火蓋を切ろうとしていた。


おしまい

370 名前:あとがき ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 21:53:33 ID:exjjRXTL
乙女達の戦争

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

371 名前: ◆manko/yek. :2006/11/28(火) 21:55:54 ID:exjjRXTL
張り直し終わり。
少しだけ反省してる。


372 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 22:14:58 ID:Z/iUUN4Q
>>344-359
久しぶりの超新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! GJ!
次回作期待。。

373 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 22:19:32 ID:6Vumcyi9
もう新作ラッシュうれしい限りっす
職人さんたち乙かれ

374 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 22:32:40 ID:ZJP+ml/+
>>364
いい、、、犬サイトGJ!

375 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 00:01:12 ID:b7NWguqn
アニメのルイズのCVの人の顔と経歴に驚嘆したのは俺だけじゃないはずだ。・・・違うかorz

376 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 00:15:05 ID:y/2ThjyM
犬サイトキボンヌ

377 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 00:41:15 ID:H9pvJcRd
ちょwほんとに犬にする発想は無かったw
超GJ!!

378 名前:ルイズと犬:2006/11/29(水) 01:29:17 ID:K6hSs9Mk
で、午後の授業開始。
ルイズの横をしっかりキープするサイトを伴って席に着く。
ちなみにサイト教室までの移動は4速歩行、まさに犬だった。
さすがに首輪はしていないけれど‥‥‥‥‥‥もう完全にご主人様とペットって感じだ。

「「「「「「「‥‥‥‥‥‥‥‥(じ〜)」」」」」」」
「‥‥‥‥‥え〜、ミス・ヴァリエール。ソレっていうかサイト君は、どうしたのかね?」

教室全体からの視線が痛い、代表して教壇のコルベール先生が問い掛けてくる。
『いやぁ、ナイチチのご主人様を怒らしちゃったんですよ〜、はっはっは』とでも答えてくれれば、ドンナに嬉しいだろうか。
しかしルイズの机の右側にワンワン座りする才人は、ルイズを追いつめる純真な瞳で見詰るだけで何も言ってはくれない。
だってワンワンだから(汗)

「‥‥‥‥‥何の変哲も無い私の使い魔です。ちょっと頭打ってワンワンになってるけど気にしないで下さい」
「そ、そうか‥‥‥‥じゅ、授業の妨げにならんように注意してくれよ。では教科書11ページから始めようか」
『『『『『『それだけかいっ!?』』』』』』

クラス全員の内心突っ込み、しかしコルベールは授業に集中する。
流石にコノ程度には、もう慣れている様子であった。


379 名前:ルイズと犬:2006/11/29(水) 01:33:57 ID:K6hSs9Mk
ワンワンになっても常日頃からきつーい躾をされているので、ルイズだけに意識の全てを集中する犬才人。
どうすればいいのかしら?
今後どうなるかの不安があるし、流石に自分が原因なので、才人をワンワンのまま放置する罪悪感もある。
一方で、心の隅っこで喜びを感じてないと言えば‥‥‥‥‥‥‥‥隅っこどころか相当嬉しかったりする。
ルイズも年頃の女の子だ。
普段は絶対に言わないけれど、大好きな才人が自分を慕うワンワンになればそりゃ嬉しい。
ちょっと思い浮かべてみる。
お手、オカワリ‥‥‥‥‥‥○ン○ン‥‥‥アレやコレ‥‥‥‥はふぅ(激赤)
いつもサイトを犬扱いしてきたけれど、こ、こんなにふわふわしちゃうなんて。
だ、駄目よしっかりしないと。
私がサイト守ってあげるの!!
だ、だって私がサイトのごごごご御主人様なんだもん(超赤)

「厭らしい顔ねぇ、ルイズ」
「・・・・・・・・・涎垂れてる」
「あんた、自分の使い魔に何させてるのよ」

近所のキュルケとタバサとモンモンから冷たい視線と非難が飛ばされるが、妄想真っ只中のルイズには聞こえないのだった。
そんなこんなで授業は進む。
普段から騒ぎを起こしている2人だけあって、すぐに皆も慣れてきた。
犬才人にもすっかり慣れて、気にしない。
まあ一部の女子生徒がワンワン座りの才人を撫でようとして、ルイズの鬼のような視線に手を引いたりした程度だ。
ルイズも最初こそ不安だったけれど、根は真面目なのでキチンとノートをとっている。
しかし平常心、平常心と念仏の如く唱えてはいるが‥‥‥。


380 名前:ルイズと犬:2006/11/29(水) 01:35:42 ID:K6hSs9Mk
「くぅ〜ん、くぅ〜ん」
「ど、どうしたのサイト?」
「きゅ〜ん(ショボン)」
「‥‥‥もしかして退屈とか?」
「わん!」

何故か意志の疎通が出来てしまうけど元が人間、というか今も完璧な人間なので気にしない。

「い、今は授業中なの。少し我慢しなさい」
「・・・・・・きゅ〜ん(泣)」
「あ、あぅぅ。そんな目で見ないでよぅ・・・。ほ、ほら頭なでなでしてあげるからっ」
「わんわんっ(嬉)」

床に座る才人の頭を優しくなでてあげると、気持ち良さそうに手に頭を摺り寄せてくる。
‥‥‥‥は、犯罪ね。これは。
サイトったら顔をパーカーから半分だけチョコンと出して。
あぅあぅ・・・な、なんて目で見つめてくるのよ。

「わんわん!」
「き、気持ちいい?私もサイトが喜んでくれると嬉しいわ」
「きゅ〜ん(嬉)」

普段なら絶対に言えない台詞も自然と言える。
しかし無理も無かった。
目を細めてナデナデを堪能する犬才人は、心地が良いって”きゅ〜んきゅ〜ん”鳴いている。
ルイズは可愛いを人生で最大に使用する瞬間が到来したと確信した。
だ、だってあのサイトが”きゅ〜ん”だもん。
甘えた様な甘美な響きが頭の芯まで響くの。
はぅ、も、もう駄目かも・・・。


381 名前:ルイズと犬:2006/11/29(水) 01:48:27 ID:K6hSs9Mk
続きはまた今度でー

382 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 01:55:03 ID:7aGxugj1
はやくうううううううううううううううううう

383 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 02:09:20 ID:zOWcESgf
>>378
> 「‥‥‥‥‥何の変哲も無い私の使い魔です。ちょっと頭打ってワンワンになってるけど気にしないで下さい」
> 「そ、そうか‥‥‥‥じゅ、授業の妨げにならんように注意してくれよ。では教科書11ページから始めようか」
> 『『『『『『それだけかいっ!?』』』』』』

この辺、どこかで読んだと思ったら「佐祐理わん」だな

384 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:35:49 ID:+4CH9r4B
というか全体的に「佐祐理わん」のキャラを置き換えただけだな

385 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:09:38 ID:3TkagbCT
ただのパクり?

386 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:18:35 ID:7STwZd/4
元ネタを知らない俺としてはどうでもいい

387 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:27:40 ID:fr5lSi+L
原作も色々パクってんだし別にいいじゃん
続き楽しみにしてるよ

388 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:28:26 ID:fY4V8M2U
気に入らなきゃスルーしろよ。
反応しても自分の首絞めるだけだぞ。

389 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:10:10 ID:8YI4cwGh
さすがにかここまで露骨なパクリはマズイだろ…常識的に考えて……。
気に入った、気に入らないというレベルの話じゃないと思うが。

390 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:37:55 ID:UOhzlcoM
褐色の文豪曰く
『確かに盗作した。でも私のほうが面白い』

決論的に萌えればOK

391 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:41:35 ID:OEi0LUx5
元ネタ知ってるが、面白いから
いいんジャマイカ?
GJ!

392 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:46:49 ID:vVpN0odo
んー、原文まんまじゃないならいいんじゃないかと思うが。
別にこれで金取ってる訳じゃないし、お遊びの範囲として許してあげたら?
ただ>>383の言うように露骨に同じ部分があると言うなら、作者さんはせめて
「この話には元になった作品がありまして〜」みたいな但し書きをつけるべきだったんじゃないかね。
「他人が苦労して考えたネタを勝手に使ってウケ取りやがって」みたいに怒る人もいるだろうし。
少なくとも礼儀とか敬意とかが足りてないように見えるのは事実だ。

393 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:47:22 ID:v70ADjUk
今『佐祐理わん』を確認したところ、

@『佐祐理わん』はKANONの二次創作である。
A『ルイズと犬』は『佐祐理わん』のキャラ置き換えであって、
 ほとんど原文(?)から変化していない。

以上の事が確認出来ました。
『ルイズと犬』と『佐祐理わん』の作者が同一人物なら問題ないでしょうが、
違うとなると問題になりませんか?
……もっとも2chで本人証明など出来はしませんが(汗

394 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:57:26 ID:98+7M7Uv
ここは萌えれば盗作でもパクリでもいいとか言う馬鹿ばっかか?
つーか作者は物書きとしての誇りさえ無いんかね

395 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:59:57 ID:MkJKhI3Y
『使い魔はコンと咳をして』
みたいにクロスオーバーにしたら問題なかろ


396 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:02:28 ID:/SbCGDQ0
物書きじゃないからいいんだろ、別に

397 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:06:50 ID:pqxHDVOz
萌えるのが一番大切でしょ。
オリジナルでつまらないよりは百倍マシ

398 名前:392:2006/11/29(水) 22:08:17 ID:vVpN0odo
って原文まんまなのかよ! そりゃいくらなんでもアウトだわなw

>>394
誇りがないからこういうことが出来るんじゃねーの?

>>395
あれも原文まんまなの? かのこんは読んだことねーんだけども。
違うんなら一緒くたにするのはとんでもなく失礼だぞ。

とりあえず作者の釈明が聞きたいところだが、無理だろうな。
こういうのがバレた場合、こういう手合いはドロンしてもう二度と出てこないもんだし。

399 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:08:25 ID:swHAjXI5
そういうの気になる人は原作だけ読んでれば

400 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:13:08 ID:98+7M7Uv
>>398
そりゃそうだな

つーかやっぱり馬鹿ばっかだ

401 名前:純愛センター:2006/11/29(水) 22:16:24 ID:N3KDcKKL
ほんの少し投下…
短くしか投下できなくてすいません…



402 名前:純愛センター:2006/11/29(水) 22:18:04 ID:N3KDcKKL
「起きなさい!平民」
「ひでぶっ!」
サイトは寝起きに北斗…ではなくトーンキックを鳩尾にくらい悶絶していた
目を開けると桃色の少女が仁王立ちしていた
「ごめんなさい、ご主人様!今すぐに洗面器を用意するから飯抜きだけは…」
サイトの奴隷根性は二、三ヶ月では抜けないらしい
「洗面器はいいから。アンタこれから暇なの?」
サイトはまだ半分寝ぼけた頭を使って考える
(なんだ急に…これから暇かってオレには買い物が…イヤ、ちょっと待て。女の子が男に暇を聞くって…まさか!?)
いや、有り得なくはない。あっちはオレのことわからない訳だし、昨日のオレの格好良さに惚れて…
参ったなぁ。ルイズさんオレに一目惚れですか。一目じゃないけど…
「暇なの?暇じゃないの?どっち!?」
「はい!暇でしゅ!」
「ならついてきなさい」
と言って向かった先は昨日サイトが追い出された宿屋だった
(おいおい、まさかいきなりGo To The Bet!?まだ朝だぜ!?ルイズさん、ちょっと大胆すぎ…って鼻血があぁぁぁああ!)
「ハイ、これ」
鼻血を吹き出していたサイトにルイズがとても大きな荷物を渡した
「これからロサイスに行くから。アンタ荷物持ち兼用心棒。いちおう剣士みたいだし」
サイトはやはり奴隷だった

403 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:21:36 ID:H9pvJcRd
個人的には面白かったから改変元有る無しはあまり気にならないんだけど、嫌な人は嫌だろうからやめた方がいい気はするねぇ。
直接「やめてくれ」って言えるのは元の『佐祐理わん』を書いた作者(と一次著作者?)だけだとは思うけれど。

404 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:30:40 ID:H9pvJcRd
>>402
GJ!
思い込みの激しさと犬根性だけはどうあっても変わらない才人に合唱。

405 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:40:17 ID:swHAjXI5
GJ!次回楽しみにしてます

406 名前:純愛センター:2006/11/29(水) 23:02:15 ID:N3KDcKKL
電池切れてた…


サイトとルイズはロサイスへ続く道を歩いていた
「なぁ、ルイズ」
「何よ、っていうか何でアンタ私の名前知ってんのよ」
「そこは気にするな。なんでシエスタは連れてこなかったんだ?」
「これから行くとこはシエスタには見られたくないの」
あそこは…私の一番大事な場所だから
「オレはついてきてよかったのか?」
「荷物持ちと護衛はいないと不安じゃない」
でもそれだけじゃない…
この平民が側にいてくれるだけで安心する
街にいるもっと強そうな傭兵を雇わなかったのはお金の問題だけではない
この人なら絶対に私を守ってくれる
そう感じたからこそ彼を選んだのだ

サイトはもちろん行き先はわかっていた
だから敢えて聞く
「そこに何しに行くんだ?」
「前言った探し物を探しに来たの。正確には人だけど…」
「どんな人なんだ?」
ルイズは考えた
どんな人だったんだろう…
わかるのはその人の背中とシエスタが話してくれたことだけ
「顔は思い出せない…けど大事な人」
サイトは「オレがそうだ」と言いたい衝動にかられながらも必死にそれに耐え、言葉を紡ぐ
「もし会えなかったら?」
「会うまで探す。」
「会ってどうすんだ?」
「…決めてない」
サイトは心で願った
そして誓った
神様…イヤ、ブリミル様か?
ガンダールヴにしろなんか言わない
オレとルイズをくっつけろなんかも言わない
「なら…」
どんな辛いことされたっていい
次こそ、この命をあげたっていいから
だから…
「お前がソイツに会えるまで」
このワガママだけは許してくれ
「オレがお前を守ってやる」
もう一度…命を賭けて…

407 名前:純愛センター:2006/11/29(水) 23:03:00 ID:N3KDcKKL
ありがとうございますm(_ _)m

投下遅くてすいません…

408 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 23:20:14 ID:HccWg2j1
一般的に個人サイトでは投稿作品を除く全てのコンテンツについて、その著作権が管理人にある。
一次、二次作品に関わらず、「全てのコンテンツ」において。
また、投稿作品についても同様にそれぞれの作者に著作権がある。
よって、明確な許可が書かれていない限り、サイト上のいかなる情報も無断で転載、転用、借用、盗用等することは禁止される。

これって「インターネット」を利用する上で最低限守るべきマナーであって、常識だと思うのだが。
萌えればとか、物書きじゃなきゃとかいう理由で、そのマナーを無視していいわけじゃない。
そして盗用された作者本人じゃなくても、そのことはきちんと指摘すべき。
常識を持つ大人が万引きしてるガキを抑えるのと同じ。

>>407
GJ!
十分に更新早いと思うよ。
無理しない程度にガンガレ。

409 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 00:11:56 ID:48XeNx/p
つーか急に増えたな。今までどこにいたんだ?
荒れ過ぎると関係ない人まで作品貼るのやめちゃうから次はやるなよ、くらいでもうやめれ。

410 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 00:23:59 ID:gfFFTf9F
こんなときこそ雑談掲示板の出番じゃないか?ということで誘導

保管庫の雑談掲示板 議論はこちらで
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7927/1162204142/

>>407
GJ

411 名前:261のひと:2006/11/30(木) 02:44:53 ID:yUmEFYQ1
運動会ネタ
>>323-330つづきです。
って、まだ運動しません……人の話によっかかった挙句、いまだ導入部。
……しかも展開が無理があるし強引……許して……

412 名前:1/4:2006/11/30(木) 02:45:29 ID:yUmEFYQ1
腕の中のルイズの身体が熱っぽい……
潤んだ瞳が、熱く俺を見つめている。
「ルイズ、もうちょっとだけ我慢しろよ」
俺の言葉も耳に入っていないようだった。
黙って俺の身体にしがみつき、俺の胸に唇を押し付ける。
荒い呼吸が服を通して感じられる。
(本当に大丈夫か?)
「サイト……あの……ね?」
いつもキャンキャン喋るルイズが、ぽつぽつと搾り出すように喋りだす。
………もっと早く……なんで俺の身体はこんなに遅いんだ……
「いいから黙ってろ、大人しくして俺の言うことをきけっ!!」
病気の時くらい大人しくしろ、そう言いたかった。
でも、口走った瞬間自分の馬鹿さ加減に嫌気が差す。
『なんて言い方よっ、わたしはわたしがやりたい様にするわよっ』
『ご主人様に命令?……へー、いい身分になったわね?』
等々、ルイズの言いそうな言葉が俺の頭の中をよぎる。
体調が悪い時に興奮させるわけには……
「はい……サイト……ごめんなさい、大人しくしてるね」
……へ?
それだけ言うと、黙って俺を見つめている……
うれしそうに微笑みながら……
ヤ、ヤバイ………
「き、気をしっかり持てよ?大丈夫だからな?」
……絶対変な病気だぁぁぁぁ、
ル、ルイズが壊れたぁぁぁっぁあ
気ばかり焦る俺の胸に、ルイズの手がそっと添えられる。
俺の形を確かめるように、そっと撫で擦る。
熱っぽい目で自分の手を、俺の身体を見ながら幸せそうにしているルイズを見て。
何かいけないものを見てしまったような、罪悪感を覚える。
ルイズが大変な時に……
(色っぽいって……思ってしまった)
見ていられなくなって、前を見て全力で急ごうとする。
「……やだ……わたし……みて?」
……急ごうとした………これ……だれ?
「あ……ごめんなさい、大人しくしてるね」
……いや……本当に。
「すぐに医務室に着くからな、ちゃんと掴まってろよ?」
一刻の猶予も無さそうだった。
剣を抜いている時に比べると、絶望的なまでのスピードで前に進む。
「はい」
小さく答えたルイズが俺の身体に掴まる。
一瞬、ずっとこのままでもいっかなーと思ってしまう自分が許せん。

413 名前:2/4:2006/11/30(木) 02:46:02 ID:yUmEFYQ1
「ほんとーに、申し訳有りませんでしたっ、枢機卿」
ひたすら頭を下げる。
この国の実質的な最高権力者を誤解で殴り飛ばした。
……どこかに飛ばされるかもしれない。
それだけは避けたかった、たまには鄙びた女の子も良いかも知れんが……
都会の方が数が多いからな、女の子の。
「まったく、けしからん。ちょっと背後からうなじを見つめたり、胸の谷間覗き込んだだけではないかっ」
こぶしを握りしめ、目を見開いて叫びだした……いやマテ。
「あと、結構鈍いからこっそりクンカクンカとかしただけだろうに」
……このおっさん、有罪?
謝ってるのが馬鹿らしくなってきた。
「こーっそり部屋に居たら、気づかずに着替えだしたりとかした時は捕まらなかったではないかぁぁぁ」
えーっと、おっさん、ちょっとまてや。
エキサイトして今までの戦歴の数々を語りだす、鳥の骨を冷めた目で見つめる。
陛下……よく今までご無事で……ってか隙多すぎです。
「……なんじゃ、その目はっ」
しまった……謝罪中だった。
「もっとみろぉぉぉぉ」
……いや、ポージングとかいいから。
この国の中枢って……大丈夫か?
騎士って転職できるのか?
そんなことを考えていると、部屋のドアが開け放たれる。
「誰かいるかっ?」
サイトが勢いよく飛び込んでくる。
誰かを腕に……あれは……
……いや、正直助かった。
「失礼、枢機卿。ミス・ヴァリエールです」
彼は虚無を知る人間のうちの一人だ、
「うむ、彼女は我が国の最重要人物の一人だ、行きたまえ。
先ほどの事は不問にふそう」
鳥を揶揄される小さな目を細め、うってかわった静かな声で指示する。
やはり、上に立つものは違う。
枢機卿を見直した瞬間
「あー、お互いに口外無用ということで」
……そんな理由だったのか……
脱力したままサイトの前に立つ。
「どーしたー?」
「ルイズが変なんだよっ」
自分を心配するサイトをうれしそうに見つめる、ミス・ヴァリエール……
「いつも通りじゃないか?」
「いや、だって、うれしそうに俺見つめたり、熱っぽい瞳だったり、
切なげに溜息ついたり、………」
のろけに来たのか?こいつは。
「あー心配いらん、そのうち冷める。」
馬鹿馬鹿しい。
パタパタ手を振ってサイトを追い払おうとするが、食い下がってくる。
「ほ、本当ですか?」
「あー間違いない、間違いない。経験者は語る、だ。」
そう言った瞬間、サイトの腕の中で小さな活火山が破裂した。
「そんなとこないもんっ、わたしとサイトはずっと、ずっとぉぉぉぉ」
ちっ、色ボケめ。
「ほら、元気になっただろう?」

414 名前:3/4:2006/11/30(木) 02:46:33 ID:yUmEFYQ1
アニエスに医務室を追い出されて、応援席に向かう。
サイトは何かぶつぶつ言ってるけど……ちょっと緊張が解けた。
アニエスわざとだったのかしら?
ありがとうって、後でお礼を言うべきかしらね。
校庭が見えてきた……サイトに抱っこしてもらえるのもあと少し……
「あの……あのね、サイト」
サイトが黙って頷く。
照れてるのかしら?
「わたし……ね、サイトが使い魔で良かったよ」
コクコクって動く首が、『聞いてるよ』って言うみたいで……
「その……ね、でもね、使い魔じゃなくても……
サイトが側に居てくれるのがうれしいの。」
目を瞑って、一世一度の覚悟を決める。
小さく息を整える
「大好きだよ、サイト。
あの……ね、この運動会が終わったら……わたし……部屋で待ってるね?」
シエスタは片づけで遅くなるって……そう聞いたから。
意味、分かってくれるかな?
もうわたしサイトのものだから。
好きにして、良いんだよ?
そっと目を開くと、サイトが優しい瞳で頷く。
わたしの小さな胸の奥が、狂ったように切なさで満たされる。
「…………っ」
声が……出ないよ……サイトォ……
コクコク
は?
サイトの視線は……遠くに固定されたまま……コクコクって…は?
視線をたどる。
………走ってるツェルプストー?
たゆんたゆん?
コクンコクン!
……サ……イト?
「あっ、わりぃ、ルイズ。なんか言った?」
視界が真っ白になる。
……そう……サイト……へー、そうなの。
妙に静まり返った頭が、次の瞬間沸騰した。
ムネか?ムネなのかぁぁぁぁぁぁ
「ごめんね?サイト♪、聞いてなかったなら別にいいのよ?」
サイトの首に手を回してから……
全身を使って足を跳ね上る。狙いは顔面。
膝が目標を捕らえて、ペキって小さな音が肌で感じられる。
うふふふふ
「ぐおぉぉぉぉぉ」
「聞いてなかったんなら……残念なことねぇぇぇぇぇ」
二度と言わないわよっ、この馬鹿ぁぁぁぁっぁあ。
この運動会で、今一番運動しているのは間違いなくわたしだ。

415 名前:4/4:2006/11/30(木) 02:47:07 ID:yUmEFYQ1
馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬馬鹿犬
思考がループしていた。
「あーもうっ、馬だか鹿だか犬だかはっきりしなさいよっ!」
校庭で揺れる胸たちを横目に、わたしは叫ぶ。
周りが変なものを見る目で見るけど……しらないもん。
「あんなの、脂肪のかたまりじゃないっ」
……これ見よがしに揺れてる……
くやしくないもん。
……エクスプロージュンのスペルってどうだったかしら?
…………
はっ、危ない。
怒る対象間違えたらだめよね?
「サイトのばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
周りが皆逃げて行く中、叫ぶわたしを呼び止める娘がいた。
「ルイズ、ちょっとこっち来なさい。」
モンモランシーがわたしを無理やり引っ張っていく。
モンモランシーの手……暖かい。
人気のないところまで来てから、モンモランシーはわたしに向き直る。
「恥ずかしいわねー、あんな人前で……ってルイズ?」
モンモランシーが少し屈んでわたしを覗き込む。
驚いたようにわたしを見ているのは……どうして?
「ルイズ、あなた泣いてるの?」
え?
言われるまで気がつかなかった……わたし……泣いてたんだ。
モンモランシーがわたしを抱き寄せてくれる。
「何か有ったのね?」
……モンモランシーも……柔らかい……いいなぁ……
「……あの……あの……ね……」
しゃっくりあげながら……モンモランシーに訴える。
「わたしも胸欲しいよぉぉぉぉぉ」
モンモランシーは固まりながらも落ち着くまで側に居てくれた。

「サイテーの男ね」
事情を最後まで聞いたモンモランシーがサイトをばっさり切り捨てる。……で、でもね
「良い所もあるもん」
ほんとだよ?いいところあるんだから。
「ふっちゃえば?そんな男」
…………少し考えてみたけど……
「無理……よ」
大げさな溜息をついた後モンモランシーは言った
「じゃ、運動会で最優秀選手になりなさい」
え?
「な、なんで?」
脈絡無い……わよね?
「最優秀選手に贈られる商品の目録に……『革命の秘薬』があったから」
……そ、それって
「聞いたこと有るでしょ?」
「む、胸が……革命的に……」
噂でしか聞いたことがない秘薬。
「えぇ、数年前にアルビオンで存在が確認された秘薬よ、アルビオンのはどこかの貴族が使ったらしいけど……目録には未開封って書いて有ったわ」
涙が止まった。
自分の足でしっかりと立ち、校庭を睨みつける。
「モンモランシー……」
「なぁに、ルイズ」
「……わたし……行くわ」
参加者を募集している受付に向かって踏み出す。
「そう……がんばってね」
目指す位置はたった一つ。
そして……最終目的は、
「これでサイトの視線は独り占めよぉぉぉぉ」

416 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 02:52:30 ID:yUmEFYQ1
次からやっと競技させれるかな?
いや、ルイズに真面目に運動させるネタが思いつかなかったんですよぅ。

……そのためだけの無理やりな展開と構成で、なんかごめんなさい。
やる競技はこれから考えます。

ではっ

417 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 07:19:21 ID:LecErziU
>「えぇ、数年前にアルビオンで存在が確認された秘薬よ、アルビオンのはどこかの貴族が使ったらしいけど……目録には未開封って書いて有ったわ」

バストレボリューションのことかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!

418 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 18:43:42 ID:Tqol6Vkj
胸が革命しているルイズなんてルイズじゃ無い!彼女は胸が無いからこそ…(ぉ
秘薬が実は(地球から流れ着いた)女性ホルモン剤とか言うオチだったりして…w

419 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 19:17:12 ID:HPa1cWLB
革命的に感じやすくなる〉視線で逝く〉そのままエロ
でFA

420 名前:名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 21:15:58 ID:a/ZtOArt
新聞呼んでたら週刊○春の広告が掲載されてたんだ。
んで、ぱっと目に入ったこの見出し

「巨乳のクセに清純派 <とある女優さんの名前> は女の敵!」

がルイズ声で脳内再生されたんだが、俺もうダメかなぁ…


女優名をシエスタとかテファとかに変えて語尾を「敵よ!」にすればまんま…
ルイズさん、こっちの世界でライターやってたのかw
…などとくだらないこと考えながら、今晩も神々の降臨を待つ

421 名前:コリコリ:2006/12/01(金) 00:57:52 ID:PXdAL2B6
>>415
エクスプロージュン×
エクスプロージョン○

422 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 01:40:53 ID:l+a5hCk9
夜中に目を覚ました時サイトがいなくて、帰ってくるまでベッドの中でじっとしてて
「もう…どこ行ってるの…」
と涙目でサイトの居た辺りにのの字を書いてて、
帰って来たときには
「アンタ!どこ言ってたの!」
と、ツンぶりを存分に発揮して結局、
「目が覚めちゃったじゃない!」
「どうすりゃいいん
だよ!」
「…寝かせなさいよ」
「へ…?」
「…疲れたら寝る…から…」
「え…っと、つまり…」
「…命令。寝かせなさい」
と、実は好きものになってるルイズを…

誰か書いてくれorz

423 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 02:28:29 ID:7peSHeWt
足腰立たなくなるまで責め立てて気絶させるのか…
エロいな。

424 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 03:39:32 ID:+18hw03r
丸一日投下がないのって、久々?

贅沢だとは分かっているが、さみしいなぁ


425 名前:アメジョ風に便乗:2006/12/01(金) 08:52:15 ID:1JdWneN9
ある使い魔が、自分を愛している3人の女の中で
誰を結婚相手にするか長いこと考えていた。

そこで彼は3人に500エキューずつ渡し
彼女らがその金をどう使うか見ることにした。

ルイズは、高価な服と高級な化粧品を買い、最高の美容院に行き、自分を完璧に見せるためにその金を全て使って こう言った。
「私はあなたをとても愛しているの。だから、あなたが町で一番の美人を妻に持っているとみんなに思ってほしいのよ」

シエスタは、夫になるかも知れないその使い魔のために新しいマントやシャツ、馬と馬具を買って、 残らず使いきる と、こう言った。
「私にとってはあなたが一番大切な人なんです。だからお金は全部あなたのために使いました」

アンリエッタは、500エキューを利殖に回し、倍にして男に返した。
「私はあなたをとても愛しています。 お金は、私が浪費をしない、賢い女であることをあなたに分かってもらえるように使いました」

使い魔は考え、一番おっぱいの大きい女を妻にしようとして、3人全員からぼこられた。

426 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 09:02:27 ID:0w8ZIasl
最初の2行でオチが読めたぞw

427 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 10:47:27 ID:D9fJ8Kln
>>425
そのネタはもう随分前から使われてるぞw

428 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 13:25:34 ID:dgmV8Gae
ティファニアとかタバサがいないのは納得できないなあ。

429 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 14:11:49 ID:7peSHeWt
お約束のように突っ込まれる>>425に萌え

430 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 16:51:05 ID:MYCJLvhk
サイトがルイズちゃんとシエスタ、アン様、テファ、タバサを嫁にしたとして、
誰が正妻になるかでモメた場合、こうすればおkだな。


ルイズ.    ⇒ ラ・ヴァリエール大公国の公王サイトの正妻、ルイズ大公妃
シエスタ .   ⇒ 新興の独立国家タルブの元首サイト大統領の正妻、ファースト・レディ・シエスタ
アンリエッタ ⇒ トリステイン王サイトの正妻、アンリエッタ王妃
ティファニア ⇒ アルビオン王サイトの正妻、ティファニア王妃
タバサ     ⇒ ガリア王サイトの正妻、シャルロット王妃

サイト ⇒ 統一ハルケギニア皇帝サイトーン1世、通称「鬼畜帝」


こんなこと書いてる俺きんもーっ☆だが、ともすると原作でもありえそうなのが困るw
ロ国とゲ国連なる女キャラもぜひ手篭めにして、サイトによるハルケギニア支配を磐石のものとしたところだ。
まあ、要はノボル神頼みますよということですが。

431 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 17:43:10 ID:7peSHeWt
>>430
sneg?

432 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 18:47:53 ID:F3QSgisB
>>430
ノボルはエロゲでも割とはっきりとヒロインを一人に定めるタイプだぜ。
グリグリとかジブリールとか。
ノボル作品全部やってるわけでもないから他知らないけど。

433 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 20:51:54 ID:l+a5hCk9
昨日から静かだ…脳内保管ばっかし頑張ってる自分ガイル。

腹の足し?に誰か妄想をここに垂れ流してくれる奴はいないのだろうか?

434 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 20:57:35 ID:/blsYqN0
>>433
おれの妄想を垂れ流したら2chが規制されちまうぜ!

435 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 21:00:42 ID:oJ7XvRQq
>>434
よう兄弟

436 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:11:34 ID:WS4zlUVR
>>428 >>425改変

ある使い魔が、自分を愛している4人の女の中で
誰を結婚相手にするか長いこと考えていた。

そこで彼は4人に500エキューずつ渡し
彼女らがその金をどう使うか見ることにした。

ルイズは、高価な服と高級な化粧品を買い、最高の美容院に行き、自分を完璧に見せるためにその金を全て使って こう言った。
「私はあなたをとても愛しているの。だから、あなたが町で一番の美人を妻に持っているとみんなに思ってほしいのよ」

シエスタは、夫になるかも知れないその使い魔のために新しいマントやシャツ、馬と馬具を買って、 残らず使いきる と、こう言った。
「私にとってはあなたが一番大切な人なんです。だからお金は全部あなたのために使いました」

アンリエッタは、500エキューを利殖に回し、倍にして男に返した。
「私はあなたをとても愛しています。 お金は、私が浪費をしない、賢い女であることをあなたに分かってもらえるように使いました」

タバサに渡されたお金は使途不明金となった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・」

使い魔は考え、ティファニアの胸に飛び込もうとして、4人全員からぼこられた。

437 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:12:37 ID:WS4zlUVR
こ、こうですか?

438 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:27:28 ID:1JdWneN9
>436
やりおるわ。

439 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:31:54 ID:AqlRQL44
>>189-191
続き
別ルートなのであしからず

440 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:33:46 ID:AqlRQL44
半年以上の月日が流れた
ルイズの腕は以前とは比べものにならなくなっていた。
ゼロだと罵られ何も出来なかった頃を考えると奇跡に近い
今では部隊を率いて先陣を切れるほどにまで成長していた
そんなルイズは躍起になって才人を捜していた
ここ最近、ある剣士の話を聞く
時に盗賊狩りをし、時に人々を救い、時に人々を殺していると言う
噂は常に誇張されるもの
だが、その中で確固たる情報をルイズは掴んでいた。
ある村での事。
小さかったその村は盗賊団に襲われた。
金品を奪い尽くした後、村に火を放とうとしたらしい
村人に立ち向かう術もなく、村は消えるはずだったのだが
そこに謎の剣士が現れたと言う
一瞬のうちに盗賊を倒し、村を救ったという話だ
だが、その話は奇妙だった
話で剣士は左手に大剣を持ち、右手には槍を持っていたのだ
そして盗賊の持っていたマジックアイテムを奪い村人には何一つ危害を加えずに去っていった
去り際に見せた笑みがとても不気味だったと村人は語る

剣士は黒髪黒眼で異国の顔立ちをしていた
これだけで十分だった。
才人の足取りを遂に掴んだルイズはすぐさま最寄りの村へ向かう準備を始めた
―――今の自分は違う
そう、あの時とは違う。
例えアンリエッタを敵に回すことになろうと才人を守りきるだけの自信があった
だから、迎えに行こう。行って謝ろうと思っていた。

441 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:34:19 ID:AqlRQL44

それを影から見る者がいる
タバサとキュルケである。
二人も才人の事が気がかりでこの半年間絶えず情報を集めていた
才人と思われる剣士の情報は良いものばかりではなかった
先ほどのように村を救ったともあれば、村を滅ぼしたと言うのもある
あるメイジが実力試しに才人に挑んだ結果、無惨な結果に終わった話もある。
中でも際だったのが、言い寄ってきた女性を皆殺しにしたという話である。
才人は心に深い傷を負っている。
言い寄る女性などその傷を抉らるようなもの
よって、全て殺されている。
「……まさか、トリステインからゲルマニアまで色んな所を渡ってたなんてね」
国境を越え才人はゲルマニアにまで渡っていた
それを何を思ったかトリステインに引き返し王都を目指しているのだ。
「復讐なのかな……?」
タバサに問いかける声は半信半疑だった
キュルケの中の才人は復讐をするとは思えない
だが、今の才人はまるで修羅のようだ
例え国を一つ敵に回すことになろうと女王を殺すかも知れない
「分からない。けど、止める」
そう言った言葉には確かな決意があった。
少女はその想いを秘めたまま、想いの主と対峙する事を選んだ

442 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:34:51 ID:AqlRQL44
才人は酒場にいた
ようやく捜していたマジックアイテムを手に入れた。
自分を弄んだあの女、アンリエッタに復讐する。
だと言うのに例えようもなく虚しかった。
グラスの酒を揺らす。
今まで様々な死線を越えてきた。
始めは武器を求めた。
デルフリンガーも申し分ないがそれでも戦闘のためにと
そして槍と、脇差しくらいの短刀を手に入れた
それを頼りに今までの死闘を生き抜いてきた。
時折気まぐれに人々を救ったりもしてみた。
歓喜の声を聞いてもかつてのような感情も浮かばない。
あの日から才人の心は壊れ止まっている。
その中で常に戦いの中にに身を置いた
―――狂っていないと正気を保てない
    狂わなければ自分を保てない―――
僅かに残った自我を保つためには狂わないと
狂って全てを忘れないと心が消えてしまう。
どこで話を聞きつけてきたのか、そう言う意味では言い寄ってくる女が一番目障りだった
女を見てるとあの日を思い出す
傷が抉られ自分を所詮種馬でしかないのだと突き付けられたような惨めな気持ちにさせ心が本当になくなって
ヒラガサイトは消えて無くなってしまいそうになる
だから殺した。言い寄ってきた女は一人残らず殺した
その中にどこかで見た顔があった気がしたが今となっては思い出せない
そうしてトリステインに戻ってきてから、自分の名が一人歩きしている事に気が付いた
七万の軍勢を単騎で止め、更なる力を持って国盗りを企んでいるだの
魔法を修得し更に高き地位を求めるだの
実にくだらなかった。
挑んできた相手の大半は名誉のために戦っていた
そして、今いる相手もその一人。
どこで自分の素性を知ったのか顔を見るなり勝負を挑んできた。
「貴様が噂に聞く剣士サイトか。女王陛下に反旗を翻すとは愚か者
 ここで私が成敗してくれよう」
杖を構え、男が才人を狙う
だが、才人は相手の口上を聞かずに既に間合いを詰めていた
「何!?」
驚きと痛みは同時に
才人はデルフリンガーの峰を片手で支え地を蹴っていた
斬られながらも男は中空の才人に杖を向ける
が、それで終わり
才人はそのまま切っ先を男に向け首元から下に向けて背中を貫いた
男は絶命し才人は剣を引き抜いた
「弱かったな…」
周りにいたギャラリーが騒ぎ始めたのを見て才人は剣を納め立ち去ろうとする
「待って!!」
一際高い、どこか懐かしい声に引き留められた

443 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:35:35 ID:AqlRQL44
人混みに紛れルイズは騒ぎを見守っていた
才人があんな男に負けるとは思えないがそれでもトライアングルクラスである
億が一にといつでも呪文を発動させられるように準備していた
だが、勝敗は呆気なく決まった
才人は別人のように強かった
相手に隙があれば徹底してそこを付く
喋っていたらその間に殺されてしまう
目の前の男は無惨にも串刺しにされてしまった
一歩間違えば自分もそうなるかも知れない
恐怖に心が震える。
しかし、才人が立ち去ろうとしたときその震えた心を奮い立たせ
「待って!!」
あらん限りの声で叫んだ

444 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:36:37 ID:AqlRQL44
よし、書き逃げだ!

445 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:39:09 ID:l+a5hCk9
>>434-435
ならせめて伏せ字とかで…な。逆にそっちの方が俺にはイイ

ルイズの○○を弄って、甘い声を吐き出させた挙げ句、シエスタと無理矢理○○させるサイト。(正直スマン

446 名前:sage:2006/12/02(土) 01:01:10 ID:4GChEY2U
今、アニメ全話見終わってSS書きたい熱が出てきたんですが、保管庫の何処か
で「アニメは原作と違いすぎるから…」と書いてあったような…。
急いで本屋で3巻ラストを立ち読み(他巻は読んでません)したんですが、
アニメのラストと同じみたいでしたが…?(ゼロ戦&虚無発動)斜め読みだった
ので細かい部分は記憶してませんが、何か今からSSを書く際に注意点があったら
教えて下さい。あくまでアニメしか見てないものですから…。

447 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:01:58 ID:bSVoZAvz
>>446
原作を読め

448 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:06:18 ID:9y7QpIEP
>>446
アニメに基づいたSS、と一言断っておいてくれれば原作との差異は気にならない
とだけ。
(差異を挙げたら結構あるし、それはここで書くことじゃないだろうから)

449 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:08:02 ID:4GChEY2U
うわちゃー久しぶりなんで下げ忘れてしまいました…orz
すみません。
…あの、確かに>>446さんの言われるのもわかるんですが…何しろ買いにくい
上に8巻まで出てるんですよね?簡単でいいですから、アニメとの違いというか
SSで不自然になる処(人間関係とか)教えてくれませんか?

450 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:13:04 ID:hxCGuaZN
>>449
おれは変態だがゼロ魔の立ち読みは絶対に無理だ

451 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:14:26 ID:4GChEY2U
>>448
…なるほど、保管庫で書かれてた文を少し気にしすぎたようですね。
ではその旨を入れておくことにします。どうもありがとうございました。では。

452 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:16:16 ID:bSVoZAvz
てか、原作の本買う勇気なくて
ここでSS晒すのはきついぞ

453 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:19:17 ID:08wxNeys
本屋で原作買う勇気がなかったんで尼で買った俺様がきましたよ!

454 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:30:25 ID:EROPlOr1
なんでゼロ魔の原作を読んだり買うのが恥ずかいの?
別に全年齢対象だし全く問題ないだろ。
俺は隣に女子高生がいた時でも気にせず立ち読みしていた。
別に恥ずかしがる事なんてないと思いますがね。

455 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:35:19 ID:9y7QpIEP
>454のIDは伊達じゃないと

456 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:38:14 ID:AL3SXxMX
うおッすげー!!これは是非エロいSSを書いてほしいね!

457 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:38:27 ID:sAcCZi3C
1〜8巻まで某大手本屋で並んで大人買いした俺って変態さんですか?周りが見てたけどライトノベル買ったのはゼロの使い魔が初めてだったから気にしてなかったが(^^;)

458 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:44:40 ID:mrjfSAz2
>>457
安心してくれ。一巻ずつ買って9回、次で10回の俺はその書店で何を買うか予測されてしまった。

459 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 01:59:56 ID:x4p41L04
>>451
保管庫って基本作品のコピペだけだと思うけど、どこに何書いてあったの?


460 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:04:52 ID:y009FmKg
>>454
ちょwwwおまwwww
エロプロってwww

461 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:33:01 ID:4GChEY2U
>>451
う〜ん…保管庫か、その中の過去スレに「あまりにも原作と違う終わり方、
設定になってしまって二期はこのままでは難しい」とか何とか書いてあった
ようなので。今日パッと見ただけなんで、果たして保管庫の何処だったのやら
…とにかくその文章からは改変事項が山ほどあったんだなぁ、と読み取れた
ので、ここでこうして尋ねた次第なんですよ。SS書く前に注意しておこうと思って。


462 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:44:15 ID:4GChEY2U
ああ…また間違えた。>>451>>459さんです。あと、
>>454
別に読むのはいいんですが、買うのが…正直エロ本よりも恥ずかしいので…
例えがおかしいかも知れませんが、AV借りるよりも「ふたご姫」の方が借り
にくいのに近い感覚です。作品の良し悪しとは関係なく…。

463 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:47:15 ID:x4p41L04
>>461
どこか分かった。

アニメの終わり方だと、続き作りにくいなってコメントですね。
(作品付き)アニメのssってかいとけば、大丈夫だと思う。

新刊ネタに読んでないけど吹いたって奴も居たし。

とりあえず待ってる。

464 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:51:49 ID:mrjfSAz2
壊れかけているようにしか見えなかった。
こんな暗い部屋で、一人ぼっちで、
広すぎるベッドの上で膝を抱き、爪を噛む。
机の上には数本のワイン瓶が転がっていた。一人で飲むには明らかに多い。健康を害する程にはあるだろう。

部屋の端で、サイトはそんな事を思っていた。暗がりの中で孤独と居るもう一人の存在を見て。
その小さな体に国の未来を賭け、民の幸福を賭けて、アンリエッタは戦っている。
圧倒的な女王の重圧と、心の拠り所の無い孤独と、アンリエッタは戦っていた。

いつかは壊れてしまう。

アンリエッタ自身がそれをわかっていた。
ただ、気づいた時にはきっと立ち直れない程彼女は壊れているだろう。
既に壊れかけているのに、手を打たないのだから。サイトはそれが耐えられない。

「姫…様?」
そっと近寄って、声を掛けた。ベッドの端に腰をかける。
顔色が悪い。それを化粧で隠している所を見ると、サイトは更に悲しくなった。
「…」
アンリエッタからの返事は無い。
「体に悪いですよ。今日はもう眠った方が…」
「ほおっておいて下さい」
感じていた。もう少しでダメになるだろう。と。
休む余裕が無い。アンリエッタはそんな状態だった。
「姫様…本当にお休みになった方が」
「よいのです」
少しだけ持ち上げられた顔からは、虚ろな目が覗いていた。暗闇を眺めている、その瞳。
その瞳に光は見られない。

何から何まで危うい気がした。もうすぐ彼女は壊れるだろう。
それを、止めたかった。

だから、こうした。

「んっ…」
「ん…」
腕の中に、彼女はすっぽりと入った。
今アンリエッタの体を抱いているのは彼女自身の腕では無く、サイトの腕。
自分以外の者から伝わる体温に、アンリエッタは子供の様に甘えた。
「すみません…私ったら…」
「俺はいいですから…」
温かで厚い胸に頭を預け、サイトの腕から体温を受け取る。

勿論、それだけでは足りなかった。

「続き…しませんか?」
「…はい」

胸のふくらみの形を、サイトの手が崩していく。


頭の中のモノをテキトーに書いた…orz

465 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 03:03:21 ID:5Xv9Nnd0
最後の一行とorzを打ち込む分の労力を本文に注ぎ込めば
貴方の妄想はより強固に形をなしていたであろう。

466 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 03:59:40 ID:w3YgzW41
>>449
亀レスだけど誰も突っ込んでないので…9巻まで出てて今月には10巻出ますよ。>原作

私はアニメ未見でタバサの外伝も読んでないので、たまに「こんな設定あったかなぁ…」と思うこともあるけど、
適当に納得して(脳内補完とも言う)読ませてもらってます。何も考えてないだけとも言えそうだけど。

なのですごく期待して待ってまーす。
# なんかキモイ文でごめんなさい

467 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 04:03:16 ID:w3YgzW41
うあ…よく見たら>>458さんが巻数は言ってた…ゴメソ
ルイズのツンデレが非常によいと聞きつけてWikipediaの説明に何故か萌えて一気に全部店頭で包んでもらった私は異常?(ぉ

468 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 07:22:58 ID:Uf1mEboN
>>464
ごめん、凄い好みな描写なんだが(壊れかけのアン様とか)
ものすごく続きキボンしたい

469 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 09:23:03 ID:rPTNstic
>>442
どっかでそんな技見たことあるな
思い出せないけど

470 名前:ゼロ魔ダイバー:2006/12/02(土) 09:40:07 ID:+HrBmfCp

ウェールズ「サイト、勝負する前に一言言っておく」
才人「?」
ウェールズ「この勝負……僕が勝ったらティファニアの お っ ぱ い を 揉 む 」
ティファニア「えっ!?」
ウェールズ「冗談ではない。僕は今まで誇り高く生きてきたつもりだ。
      その僕が恥や外聞を捨てて言う。勝ったら お っ ぱ い を 揉 む 」
才人「そ、そうですか……」
ウェールズ「……」
才人「じゃあ 俺 も お っ ぱ い で 」
ティファニア「は!?」
ウェールズ「承知した」
ティファニア「え、ちょっと、二人とも!?」

ティファニア(な、何がどうなってるの!? どちらが勝ってもわたしのおっぱいを揉むって……!?)

才人「……」
ウェールズ「……」

 こ の 勝 負 、 絶 対 負 け ら れ な い ! !



ワルド「サイト、勝負する前に一言言っておく」
才人「?」
ワルド「この勝負、私が勝ったらルイズの お っ ぱ い を 揉 む 」
ルイズ「なっ!?」
ワルド「冗談ではない。私は今まで誇り高く生きてきたつもりだ。
    その私が恥や外聞を捨てて言う。勝ったら お っ ぱ い を 揉 む 」
才人「そ、そうか……」
ワルド「……」
才人「 俺 は い ら ん 」
ルイズ「……」

 ゴシカァン!

471 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 11:06:46 ID:mrjfSAz2
アンリエッタはサイトから肌を離そうとしない。
不安だった。今伝わっている温かさが逃げてしまう事が。
愛撫にすらサイトの温もりを求めてしまう。柔らかな乳房の形をどれだけ歪めてもアンリエッタはそれを拒まなかった。
「キ…ス…」
「…?」
「キスして…いただけませんか…」
返事をする事無く、サイトはその願いを叶える。

甘えたかった。頼る者が無い今、女王の称号を得た今、易々と人に触れる事は許されない、一国の女王なのだ。

どんなに辛くても、どんなに淋しくても、自分の肩を抱いてくれる者はいなかった。
それが一番辛かった。

だから、自分が思うだけ甘えたかった。好きなだけ甘やかしてもらいたかった。
それがアンリエッタの求愛の証なのだ。
「もっと強く…抱いて下さい…」
サイトは背中に回した腕に力をいれ、一層深くアンリエッタを胸の中に入れ込む。
間隔に余裕が無いせいで、彼女の胸のふくらみの片方はサイトの胸に押しつけられた。
もう一つのふくらみはサイトの愛撫を受け続け、少しずつ反応していく。
「んん…」
舌を懸命に絡めていく。唾液を混ぜあってお互いに返す。
何故かそれに幸福感を感じ、アンリエッタはコクリと、のどを鳴らして何度もサイトの唾液を嚥下していった。

ドレスの布越しにサイトの指に遊ばれていた突起が、キツそうに膨らんでいる。
指でしっかりその周りをなぞっていくと、アンリエッタの息は荒くなって来た。
「…脱ぎますか?」
「いえ…これで良いでしょう」
バストの部分に手を掛けて、それをずり下げる。

少女、と言うには育ち過ぎた白い膨らみが姿を見せた。女王とは言え少女に変わりはない。
豊かな膨らみの頂点には自らを主張していた突起が姿を見せ、続きを待つように固さを帯びている。
ずり下ろされたバスト部分の布が、アンリエッタの乳房を若干持ち上げ、いつも以上にその形を美しく見せていた。
「さあ…どうぞ…」
サイトから離れ、ベッドの上に仰向けになった。手を広げ、自由にされる事を望む体勢である。
美しい、細身の体であるが胸の膨らみだけは、横から見てもはっきりするほどだ。

「私を…存分に求めて下さい…」

他人に欲される事。その証明が、欲しかった。


続き書きたい…けど失敗しそうで怖いorz

472 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 11:45:14 ID:NVCmALAk
失敗を恐れて成功するものかっ!
書かなきゃ成功も失敗もわからない。
だから続き希望。

473 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 12:38:47 ID:sAcCZi3C
>>471GJ!
+   +
 +∧_∧  ドキドキ
 (0゚・∀・) ワクワク
 (0゚∪ ∪ + テカテカ
 と_)_) +

474 名前: ◆manko/yek. :2006/12/02(土) 12:45:58 ID:RBXwPNyO
>>444
GJ!!
気が向いたら続きを希望。

>>471
続きを書いてくれ。
アンリエッタに痺れた。

>>AAL
月曜に非エロを投下する。

475 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 13:12:39 ID:Jq6ah5VU
シャルロットのつづりってどうだっけ?

476 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 13:27:57 ID:Q9N3EHOC
作品が多いことはいいことだ。
みんなGJ

477 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 18:48:17 ID:QC8b9vpb
シャルロット・・・charlotteだっけか?

478 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 18:55:07 ID:h//5REuX
>>432
あ〜確かに。俺もグリグリしかやってないがフラグたてまくってけど最後は
ヒロイン一筋ってパターンだな。だがゼロ魔を機に是非ともハーレム属性・・・(ry

479 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 18:58:56 ID:w3YgzW41
Charlotteで良いみたい。

480 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 20:41:35 ID:+HrBmfCp
今日か明日マリコルヌ主役で非エロでオリキャラらしきものありという作品を
投下しようとしている俺を誰も止められはしない。無反応でも泣かない。

481 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 20:46:54 ID:7QWRFy0l
がんばれ、おもしろければなんでもありさ。



以外な展開期待

482 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 01:02:29 ID:+YUv6p3X
止める必要は感じない 存分にヤりたまえ

483 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 01:50:19 ID:vfaunPFv
そこまでの覚悟があるなら止めはしないっ!
>>480!僕は君の行動に敬意を表する!!

484 名前:205:2006/12/03(日) 02:43:23 ID:AkcUMVNw

>>480が俺だったとは誰も気付くまい! 反応してくれてありがとう!
明け方までには投下します。>>480みたいな内容なんで興味ない方はスルーよろ。

485 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 02:46:02 ID:oWdJ3e9o
>>484
お前のせいで!僕は明け方まで起きてなくちゃいけないじゃないか!!

486 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 02:52:52 ID:munWG/yb
>>484
おとなしく起きてから読む俺、根性無し。

205氏最近多くてうれしい、
せんたいさんや261のひとは倒れたりしてないか心配だ。

生きてる・・・よね?



487 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 03:11:47 ID:kzs2gxOJ
>>486 220さんやD_Kさんモナー
傾向が真逆だが両方好きなんで。

いつまでも、待つ。


488 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 03:14:40 ID:QbNE8NuS
>>484
ガチで気になって寝れずに2日めの完徹
迎えてるんだから最後まで書き上げろよ。
お願いします。寝たいんです。安らかに

489 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 03:19:56 ID:kzs2gxOJ
>>488 いやいや、死ぬなよw
他のが読めなくなるぜ。


490 名前:205:2006/12/03(日) 03:45:48 ID:AkcUMVNw
そろそろラスト。起きてくれてる人もいるようなので一応予告を。
見直しも含めて、4時半ごろには投下します。頑張る人はそれまで頑張ってくれ!

491 名前:205:2006/12/03(日) 04:22:51 ID:AkcUMVNw

書きあがった。投下します。
いつも以上に無茶な内容なのでいろいろ覚悟して読んでください。
あ、一応シリアス路線だけどグロでもダークでもないんでその辺は大丈夫ッスよ。

492 名前:風神:2006/12/03(日) 04:23:30 ID:AkcUMVNw

 風上。それは常に向かい風を避ける臆病者の名前である。

 木剣の切っ先が風を切ってこちらに向かってくる。マリコルヌは悲鳴を上げて尻餅を突き、そのままあたふたと後ろに下がった。
 そんな彼の姿を見下ろして、正面の友人が呆れた声で文句を言う。
「おいマリコルヌ、そんなんじゃ訓練にならないって何度も言ってるじゃないか」
「それはそうだけどさ。そもそもなんでメイジである僕らが殴り合いの訓練なんかしなくちゃならないんだ」
「それ今日だけで何度目だよ。文句ならサイトに言ってくれ」
 言いつつ、友人は広場の向こうを指差す。
 いま、ヴェストリの広場では新設された水精霊騎士隊の訓練が行われている。
 副隊長である平賀才人の提案による、木剣を用いた肉弾戦闘の訓練である。
 水精霊騎士隊は才人以外の全員がメイジで構成されているため、この訓練は無意味だという反対意見も多少上がったが、才人は強引にそ

れをねじ伏せた。
「お前らな、そんなこと言っといて、戦場で魔法使えなくなっちまったらどうするんだよ。敵はこっちが魔法力回復させるまで待っちゃく

れねーんだぜ。
 魔法使えなかったから敵を逃がしました、じゃ話にならねーしな。という訳で、この訓練には十分に意味がある」
 というのが、この訓練を提案した才人の主張だった。
 そういう経緯で水精霊騎士隊の隊員たちがそれぞれ二人で向かい合って木剣を振り回している訳だが、効果の方は怪しいものだ。
 そもそも貴族というのは剣を手にすることなど考えもしない生き物である。
 そんな人種がほとんど生まれて初めて剣を手にするのだ。まともに扱えるはずもない。
 提案者である才人がへっぴり腰で剣を振る隊員たちの間を怒鳴りながら歩き回っているが、怒鳴られたところで急に剣の達人になれる訳

もない。
 当然ながら、隊員たちの間に疲労と不満の色が広がり始めていた。
「そりゃ俺だってこんな訓練に意味があるのかどうかは疑問だけどな。お前はひどすぎるぜ、マリコルヌ」
 座り込んだままのマリコルヌに、友人が木剣の切っ先を突きつける。
「俺が剣振り下ろすたびにそんな風に尻餅突きやがって。ちょっとは向かってこなきゃ訓練にならないだろ」
「でもさ、殴り合いなんて。そもそも体型的に運動には向いてないんだよ、僕は」
 立ち上がりながら自己弁護する。友人の目が蔑むように細められた。
「みっともない奴。そんなだから『風上』なんてあだ名をつけられるんだよ」
「なんだと。訂正しろよ、風上っていうのは僕の要領のよさを褒めたあだ名だぞ」
 唾を飛ばして反論するマリコルヌに、友人は馬鹿にしたような表情で肩をすくめてみせる。
「何が要領のよさだよ。いつも安全なところに逃げてるだけじゃないか。そういうの、卑怯者っていうんだぜ」
「違う、僕は」
 マリコルヌの言葉は、遠くから聞こえてきた「ちょっと休憩にするぞ」という才人の叫び声にかき消された。
「休憩だってよ。ちょうどいいや、豚小屋に引っ込んだらどうだ、お前。豚に剣振らせようとする奴なんかいないだろうしな」
 露骨な侮蔑でマリコルヌをせせら笑いながら、友人が他の隊員たちに向かって歩いていく。
 マリコルヌは怒りと屈辱に体を震わせながら、しかし反論一つできずに俯いてその場に立ち尽くすしかない。

493 名前:風神:2006/12/03(日) 04:24:42 ID:AkcUMVNw

「何やってんの、お前」
 不意にかけられた声に顔を上げると、そこに不思議そうな顔をした才人が立っていた。
「ちょっと休めよ。別にこれで終わりって訳じゃないんだしよ」
 マリコルヌは気まずい思いで彼から顔をそらす。
「そんなに疲れてないから大丈夫だよ」
「逃げてばっかだったもんなあ、お前さん」
 才人の背中で声がする。インテリジェンスソードのデルフリンガーだ。
 水精霊騎士隊が創設されて以来すっかり隊のアドバイザーと化している、知能を持った喋る剣である。
 デルフリンガーの言葉を聞いて、才人は片眉を上げる。
「本当かマリコルヌ。駄目だぜそんなんじゃ。魔法使えない状況になったら生き残れないぞ」
「そうならないように上手く立ち回るさ」
 マリコルヌがぼそぼそと反論すると、才人は意外なほどに真剣な声で問いかけてきた。
「立ち向かわなきゃ、ダチや好きな女の子が死んじまうような状況でもか」
「君は強いからそんなことが言えるんだ」
 湧き上がる羞恥心を隠すように、マリコルヌは必死で怒鳴った。
「僕みたいに魔法もそんなにうまくないし太ってて運動も苦手な奴の気持ちなんか、君に分かるもんか」
「あのなマリコルヌ」
 と、呆れた声で反論しかけた才人が、ふとマリコルヌの後方を見て「げっ」と顔を引きつらせた。
 何かと思って振り向くと、校舎の方から黄色い歓声を上げて女生徒の一群が走ってくるところだった。
 手に手に様々な贈り物を持った女生徒の一群はもちろん一直線に才人を目指しており、
 マリコルヌはちょうど彼女らと才人の中間に立っていた。
「サイトさま、サイトさま」
「私クッキーを焼いたんですの」
「私はサイトさまのためにマントをご用意いたしました」
「サイトさまを讃えるための詩を」
「どうぞ受け取ってくださいませ」
「ちょっと、どきなさいよ豚」
「邪魔よデブ」
 一団となって走ってきた女生徒は、その勢いのままマリコルヌを突き飛ばして才人を取り囲む。
 しばらく無様に転がってようやく止まったマリコルヌは、無言で立ち上がって才人を見る。
 女生徒に囲まれた才人は、「参ったなあ」と困った顔をしながら彼女らの相手をしている。
 ふと周囲を見回すと、ギーシュやレイナールなど、他の隊員たちもそれぞれ違う女生徒と話をしているようであった。
 彼らの輪から外れて、マリコルヌはただ一人草まみれの薄汚れた格好でぽつんと立ち尽くしている。
 何故だかどうしようもなく胸が痛み、マリコルヌは重いため息を吐いた。
 そんなことをしている内に、どこからか走ってきたルイズが才人にドロップキックを決め、
 モンモランシーがギーシュを水で押し包んで窒息死させようとしている。
 才人らを取り囲んでいた女生徒たちは悲鳴を上げて散りつつあり、ようやく訓練が再開されようかという空気に変わりつつあった。
 マリコルヌは無言で踵を返し、逃げるようにヴェストリの広場から立ち去った。

494 名前:風神:2006/12/03(日) 04:26:03 ID:AkcUMVNw

 学院の周辺に広がる豊かな森の中を、マリコルヌは目的地も定めずにとぼとぼと歩いていた。
 自分を取り囲む現実を思い返すたびに、やるせないため息を抑えることができない。
 マリコルヌは立ち止まって空を見上げた。木々の枝の隙間に、よく晴れた空が広がっている。
 数ヶ月ほども前、マリコルヌは戦艦に乗ってあの空で戦っていた。
 臆病な自分を変えるために、そう思って自ら志願して参加した戦争。
 しかし、現実には思っていた以上に臆病で無能だった自分を思い知らされただけだった。
 戦争自体も散々な結果に終わり、帰ってきてみれば残っていたのは泥と硝煙に薄汚れた自分の体だけ。
 現実なんて所詮こんなもんさと自分を誤魔化すことは出来なかった。
 友人たちの中には、戦争で輝かしい戦果を上げて勲章までもらった者たちが数名いたのだから。
 友人に持て囃され、女の子たちに囲まれていた彼らの姿が頭に浮かぶ。
 だが、それは当然の結果なのだ。形は違えど、彼らはそれなりに勇敢に戦ったのだから。
 そんな彼らと自分を比べると、どうしようもなくみじめな気持ちになった。
(僕は、彼らとは違う)
 マリコルヌは拳を握り締めた。
(戦闘になったら腰が抜けて立てないような臆病者の豚野郎。それが僕だ)
 自己嫌悪に胸がつまり、勝手に涙が溢れてくる。
 マリコルヌは乱暴に目許を拭って早足に歩き出した。向かう先は深い茂みの向こう、森の奥である。
 目的などない。ただひたすら無心に体を動かして、嫌なことを全て忘れてしまいたかった。
 と、茂みに向かって一歩踏み出した足が、地面の草を踏み抜いた。
「へ」
 間抜けな声が漏れると同時に、彼の体は落下する。
 マリコルヌは悲鳴を上げる余裕すらなく斜面に叩きつけられ、またも無様に地面を転がることとなった。
 痛みに呻きながら立ち上がり上方を仰ぎ見ると、斜面から突き出した木の枝が不自然に揺れているのが見えた。
 どうやら、斜面から伸びていた葉の茂った大枝を、地面と間違えて踏み抜いてしまったらしい。
「怪我をしてないのは脂肪のおかげかな」
 マリコルヌは自嘲しながら杖を取り出した。
 理由はどうあれ「風上」とあだ名されるマリコルヌ、レビテーションやフライの呪文はそこそこ得意な方だった。
 空を飛ぶたびに「豚もおだてりゃ空を飛ぶ」などと笑われていたのを思い出して、
 また少し憂鬱な気分になりながらも、マリコルヌは詠唱を開始する。
 その途中で、ふと妙なことに気がついた。
 何やら地面に羽根が落ちているのだ。珍しい赤い羽根だ。そう思って顔を近づけて、ぎょっとした。
 それは、元は白い羽根だったらしい。赤く見えたのはその羽根にべっとりと血がついていたためだった。
 口から出かけた悲鳴を、寸でのところで飲み込む。
(何を怯えてるんだ、僕は。鳥が落ちて怪我しただけの話じゃないか)
 爆発するように早くなっている心臓を押さえ、マリコルヌは気を落ち着かせるように息を吐く。
 多少冷静になってからよく見てみると、羽根は一枚だけではなかった。
 数枚の羽根が、ある一定の方向へと向かって点々と落ちているのだ。
 いずれにも血がべっとりとついていて、やはり赤い羽根のように見える。
 マリコルヌはごくりと唾を飲みこんだ。少し迷ってから、羽根が続いている方向へと向かって歩き出した。
 ただ怪我をした鳥がずるずると地面を這っていっただけだろうが、何故か興味を惹かれたのだ。

495 名前:風神:2006/12/03(日) 04:27:15 ID:AkcUMVNw

(何か危ないことがあったら、飛んで逃げればいいさ)
 そんなことを考えながら、マリコルヌは赤い羽根を追って歩いていく。
 赤い羽根は森の奥へと続いており、下手をすれば草に隠れて見落としそうになるほどだった。
 そうして深い木立を抜けた先に切り立った岩壁があり、そこに深い穴が開いていた。
 天然の洞穴らしく、人の手が加わった形跡は見えない。羽根はその洞穴の中に続いていた。
 マリコルヌは杖を取り出して短く詠唱し、魔法の灯りを灯して洞穴の中へ足を踏み入れた。
 無論、足取りは慎重である。危険なことがあったらすぐに逃げ出すつもりだった。
 洞穴の中は曲がりくねっており、入り口から差し込む日光はすぐに壁に遮られてしまった。
 つまり、灯りがなければ完全な暗闇ということである。そんな洞穴の床に、やはりあの羽根が点々と落ちている。
 おっかなびっくり歩き続けていくつかの曲がり角を曲がったとき、マリコルヌの目の前に信じられない光景が広がった。
 そこは、今までの道に比べると少し広い空間で、ちょっとした部屋のような広さがあった。
 その奥、壁に背をつけて、見たことのない少女が座っていた。
 恐怖に目を見開き、身を守るようにして肩を抱くその少女の背には、白い大きな翼があった。
 マリコルヌは息をすることも忘れて少女を見つめていた。
 頼りない灯りに浮かび上がる少女の姿は、まるで一枚の絵画のように美しい。
(天使)
 思わずそんな単語が頭に浮かんでしまうぐらい、マリコルヌは彼女に見惚れていた。
 だが、そのとき生まれた不思議な静寂は数秒も持たなかった。
 天使の少女が体を折り曲げて凄まじい悲鳴を上げたからだ。
 閉ざされた洞窟の中ということもあってその悲鳴は耳をつんざくほどに響き渡り、マリコルヌは慌てて曲がり角に引っ込む。
「ごめんなさい」
 ほとんど反射的に謝ってしまってから、マリコルヌはふと気付く。
(怪我をしてるんじゃないか、あの子)
 森の中からここまで続いていた羽根のことを思い出す。
 羽根があの少女のものだったとしたら、べっとりと付着していたどす黒い血もあの少女のものだろう。
 血が乾ききっていなかったことから考えて、少女がこの洞穴に入り込んでから、まだそれ程時間は経っていない。
 となると、怪我も治っていない可能性が大きかった。
(どうしよう)
 マリコルヌは焦った。怪我をした少女を放っておくことなどできるはずもないが、
 先程の悲鳴を思い出すと治療することにも躊躇いが生まれる。
 そもそもにして、マリコルヌは女の子と話すのが苦手だった。
 その上、彼女はあんなにも美しいのだ。前に出てしまって、まともに口が利けるのかどうかすら疑問だ。
 だからと言ってこのまま帰るのも無理だ。となると、手は一つしかない。
(無言で治療して無言で帰ろう)
 そう心を決めるのにもかなりの勇気が必要だった。
 マリコルヌは一度深呼吸して、思い切って足を踏み出した。

496 名前:風神:2006/12/03(日) 04:28:09 ID:AkcUMVNw

 彼が再度姿を現すと、またもや少女は悲鳴を上げた。一瞬躊躇いながらも、マリコルヌは少女に向かって歩いていく。
 マリコルヌが近づくごとに、少女の悲鳴は一段ずつ高くなっていった。同時に、マリコルヌも様々なことに気付く。
 少女はボロボロだった。体に纏っているのはほとんどボロきれとしか言いようのない汚れきった布で、
 そこから突き出している長い手足も泥と血に塗れている。
 やはり羽を怪我しているらしく、白い翼はところどころが赤くなっていた。
 恐怖と警戒に見開かれた目は真っ赤に充血し、顔も頬がこけているように見える。
 だが、それでもやはり彼女は美しい。足を踏み出すたびに、マリコルヌの決意は固くなっていった。
(こんなに可愛い女の子を、ボロボロのままにしてはおけない)
 空回り気味の情熱を巻き込んで、彼女を癒したいという気持ちがどんどん膨れ上がる。
 マリコルヌは可愛い女の子というものを愛していた。世界の宝だと思っていると言っても過言ではない。
 その感情は、単なる少年的な欲望とは少しだけ違うものだった。
 遠くから見るだけで、近づくことすら叶わない神聖な存在。それが、マリコルヌにとっての美少女という存在だった。
 マリコルヌは、醜い自分とは正反対である美少女という生き物に、途方もない憧れと畏怖の念を感じているのだ。
 そんな存在が今目の前で汚れきっているという現状を、放っておけるはずもない。
 後ろが壁だということも忘れてマリコルヌから逃れようとしている少女の前に跪き、マリコルヌは静かに詠唱を始めた。
 それを見て、少女は短い悲鳴と共に両手で頭を抱えた。
 やはり自分は彼女に害を与える存在だと思われているらしい。マリコルヌはとても悲しい気分になった。
 だが、今重要なのはそんなことではない。
 マリコルヌは意識を集中して、慣れない水魔法の詠唱を続ける。
 苦労して唱えた水魔法は、ほんの少しだけ彼女の傷を癒した。
 未だに頭を抱えて震えている少女のそばで、マリコルヌは淡々と水魔法を唱え続ける。
 その途中で、ようやくマリコルヌが自分の傷を癒していることに気付いたらしい。
 視界の片隅で、少女がおそるおそる顔を上げたのが分かった。
 しかしマリコルヌはあえてそちらを見ずに治療を続けた。
 本当のことを言えば、自分が敵ではないことや彼女の傷を癒していることを話し、にっこりと笑いかけてあげたい。
 だが、少女を相手に上手く話せる自信はない。にっこり笑いかけた自分の顔を見て、少女が嫌な顔をするのにも耐えられない。
 だから、マリコルヌは魔法力の限界まで治療を施している間、一言も口を利かず少女の顔を見もしなかった。
 そうして、苦手な水魔法ながら、マリコルヌはなんとか少女の傷をほとんど癒すことに成功した。
 とは言えほとんど血を止める程度が精一杯で、痛々しい傷跡はまだ体や羽の各所に残っている。
 それでも、痛みは大分軽くなっているはずだった。
 これで自分の仕事は終わりだ。そう考えて、マリコルヌは無言で踵を返した。
 そのまま立ち去るつもりだった彼の服の裾を、誰かが引き留めるように引っ張る。
「待って」
 高く澄んだ声が、静かに響き渡る。
 驚いて振り向くと、少女がまだ少し不安げな瞳でこちらを見上げていた。
「ありがとう」
 少女は少し頬を染めてそう言った。彼女の背中で傷だらけの翼が小さく震える。
 マリコルヌは自分の顔が紅潮していくのを感じた。

497 名前:風神:2006/12/03(日) 04:30:10 ID:AkcUMVNw
 最近、マリコルヌの様子がおかしい。
 その噂は、水精霊騎士隊の中だけでなく、ほとんど学院全体にまで広がりつつあった。
 事の起こりは、マリコルヌが肉弾戦闘の訓練をサボってどこかに姿をくらましたことだった。
 彼はその後どこへ行ったやら、訓練が終わる頃になってふらりと森の中から現れた。
 当然ながらレイナールは怒ったが、臆病なマリコルヌはそのときに限って怯むこともなく彼の話を聞いていた。
 その日から、彼の行動はおかしくなった。
 たびたび訓練をサボるのは上手くいかなくて嫌になったというので説明がつくとして、姿をくらましている間はどこに行っているのか。
 時間が空いているときはなんと図書館に閉じこもり、あの小太りな体を椅子からはみ出させながら
 一心不乱に魔法書のページを捲っているという。
 では真面目な優等生になったのかというとそうでもなく、町で女物の服を買っているのを目撃されたりもしている。
 極めつけは食事の後に厨房に現れることで、才人が知り合いのメイドに聞いたところでは
 「残り物をくれ」と食事を漁りに来ているのだそうだ。
 「豚が冬のために溜め込んでるんじゃねーの」などと口の悪い隊員は言うが、そんな冗談で流すにしてはあまりにも変化が激しすぎる。
 今日も今日とて姿が見えないマリコルヌのことを考えて、レイナールはため息を吐いた。
「本当に、彼は一体どうしてしまったんだろうな。このままでは騎士隊の評判にも関わる」
「心配するようなことでもないと思うけどな」
 横に寝転んだ才人が言う。
「あいつは確かにどうしようもない変態ではあるけど、小心者だから問題起こせるようなタイプじゃねーよ」
「そうだな。何せ『風上』のマリコルヌだからな」
 才人の隣でギーシュも頷く。レイナールは首を傾げた。
「『風上』って、マリコルヌのあだ名だろう。風魔法が得意って以外に何か由来があるのかい」
 メイジの二つ名というのは、基本的には周囲から呼ばれて定着するあだ名のようなものである。
 青銅のゴーレムを好んで扱うギーシュは「青銅」のギーシュ、香水の調合が得意なモンモランシーは「香水」のモンモランシー、
 魔法が全く使えないルイズには「ゼロ」のルイズと、聞くだけでその人物の得意な系統や魔法が大体分かるようなものが多い。
 いつ始まったのか知らないこの風習は今でも廃れることなく続いており、レイナール自身にも似合いの二つ名がついている。
 他人がつけるものであるから、例え不名誉なものでも大抵は実情に合っているものが多い。
 「ゼロ」のルイズ辺りは本人にとっては最悪だが、他人にとっては頷けるものだろう。
 そういう話から言って、「風上」のマリコルヌというのは特に不名誉でも名誉あるものでもない、至って平凡な二つ名に思える。
 レイナールはそう考えたのだが、ギーシュはすまし顔で肩をすくめてみせた。

498 名前:風神:2006/12/03(日) 04:30:59 ID:AkcUMVNw

「『風上』っていうのは、常に風上にいるような彼の姿を揶揄してつけられたあだ名なのさ。
 彼は姿こそ小太りでノロマに見えるが、実際にはなかなか要領がいい男でね。
 危なそうな場所には絶対に近づかないし、自分には出来なさそうなことも絶対にやらない。
 つまり、絶対に向かい風を受けないようにと、風が吹く前から風上になる場所を探しているようなものなのさ。
 風下になる場所にいなければ、向かい風に逆らって歩く必要もないからね。
 その要領の良さがあって、今まで落第を免れていると言ってもいいほどだよ」
「でも、その姿を臆病者と笑う者もいるって訳か」
「そういうことだ。まあ僕自身はそんな風には思わないがね。蛮勇を誇るのは愚か者のすることだよ、君」
 いかにもギーシュらしい一言に苦笑したあと、レイナールは腕を組んで考え始めた。
 マリコルヌの性格は今の会話で大体つかめたが、今回のことは果たしてその臆病さだけに起因することなのだろうか。
(それにしては図書館で勉強していることに説明がつかないな)
 いくら考えても答えは出ない。そのとき、他の隊員の声が聞こえてきた。
「あいつさ、森の外れの小屋かなんかに平民の奴隷でも飼ってるんじゃないの」
 顔を上げると、そこに体格のいい少年が立っていた。
 数日前、肉弾戦闘の訓練でマリコルヌの相手をしていた少年である。
「町で女物の服買ってたんだろ、あいつ」
「そう聞いてはいるが、彼には女装癖という困った性癖もあるとも聞いているぞ」
「それだけじゃ残飯漁りの理由にはならないだろ。それとも、奴は女の格好で食事すると興奮するとでも言うのかよ」
 さすがに無理のある想像である。レイナールは反論できずに唸った。
 だが、かと言ってこの少年の言うように、平民の奴隷を飼っているなどというのはひどい侮辱のように思う。
 もちろんそれが事実ならば大問題ということもあるが、これをきっかけに変な噂が立って騎士隊の評判が落ちるようでも困るのだ。
 ここは隊長と副隊長に諫めてもらおうと振り返ると、
 何故か才人とギーシュは顔をつき合わせて真剣な表情で頷き合っているところだった。
「あいつなら」
「やりかねんな」
「そうだろそうだろ」
 先程の少年も加わって、三人は「マリコルヌの平民飼育日記」というネタで話に花を咲かせ始める。
 さすがに本気で言っている訳ではないだろう。
 だが、「あいつのことだからきっと幼女」「いやいや、案外グラマラスな美女という線も」
 「馬鹿、あいつの小遣いでそんな高い女が買えるかよ。俺たちは森の小屋で豚の交接を見る羽目になるだろうよ」
 などという下品極まりない会話を聞くにつけ、この場にいるのがたまらなく恥ずかしく思えてくるレイナールであった。


499 名前:風神:2006/12/03(日) 04:32:50 ID:AkcUMVNw

「マリコルヌ」
 と、澄んだ声で呼ばれるたびに、マリコルヌは意味もなく心臓が高鳴るのを抑えることが出来ずにいた。
 平静を装って「何だい」と答えると、壁を背に膝を抱えて座っている少女が、かすかに首を傾げて訊いてきた。
「あなた、最初わたしに『カザカミ』のマリコルヌって名乗ったよね。なんで『カザカミ』なの」
「あだ名みたいなもんだよ。大したことじゃないから気にしなくてもいい」
 どもならないように気をつけて答えながら、マリコルヌは最初「風上」のマリコルヌと名乗ったことを後悔していた。
 そのあだ名に込められた意味は、彼自身もよく知っていたからだ。
 マリコルヌは話題を変えるために、まだ不思議そうにしている少女に問いかけた。
「ところで、今日のご飯はおいしかったかい」
「うん、とっても」
 少女は笑顔で頷いた。マリコルヌはほっとすると同時に申し訳ない気持ちになる。
 マリコルヌは、少女と知り合って数日目となる今日に至るまで、一日も欠かすことなくこの洞穴を訪れていた。
 少女の傷を治すためであり、少女に食事を届けるためでもある。
 食事と言ってもマリコルヌに料理は作れないので、必然的に魔法学院の食堂から余り物をもらって来ることになる。
 町に行って買うという手もない訳ではないが、それでは時間がかかりすぎて毎日届けるのは無理なのだ。
 それで乞食の真似事をしている訳だが、恥じる気持ちはほとんどない。
 自分は今影で豚呼ばわりされているだろうが、それは以前と変わりないし、
 何よりも目の前の美少女のために食事を用意しているというのは、マリコルヌにとって胸を張って誇れることであった。
 捕われの姫君に心を奪われた、愚かで醜い牢番のような気持ちである。
 姫君を助ける騎士でなく、やっていることも結局は残り物を届けているだけに過ぎないのは
 何とも情けない気分だったが、彼にはこれが精一杯だった。
 本当ならなけなしの財産をはたいて有名な料理店に連れて行きたいし、もっと水魔法が上手いメイジを連れて来たいところである。
 しかし、少女自身が「外に出たくないし、他の人を連れてきてほしくもない」と
 それを拒んだので、結局毎日洞穴通いすることになったのである。
 彼女は、怪我をしていた理由など、詳しい事情を話していない。実を言うと、マリコルヌは彼女の名前すら聞いていなかった。
 それでもマリコルヌは満足していた。
 マリコルヌの灯した魔法の明かりに、ぼんやりと浮かび上がる彼女の姿。
 零れ落ちそうなほどに大きな瞳は晴れ上がった空のように青く輝き、整った鼻筋の下には微笑を形作る可愛らしい唇がある。
 腰まで届く長い銀髪は触れ合うだけでかすかな音がしそうなほどに細やかで、
 折れそうなほど華奢な体つきは繊細で儚げな美しさを備えている。
 彼女に似合うようにとマリコルヌが苦心して選んできた白い洋服も、ぴったりと体に合って彼女の魅力を高めていた。
 そして何よりも、その背には大きな翼がある。
 今やすっかり血も拭われて元の真っ白な色を取り戻した翼は、少女の小さな体を包み込むほどに大きい。
 その純白の翼は、時折思い出したように小さく震え出す。マリコルヌは、それを見るのが大好きだった。
 こんなに美しい少女のために何かをすることができて、彼女もそれを喜んでくれている。
 それが、純粋に嬉しかったのだ。

500 名前:風神:2006/12/03(日) 04:34:01 ID:AkcUMVNw

「どうしたの、マリコルヌ」
 声をかけられてはっとする。いつの間にやら、すっかり少女に見入ってしまっていたらしい。
「いや、なんでもないよ」
「そう」
 それっきり、会話が途絶えた。少女は抱えた膝の間に顔を埋めて、じっと地面を見下ろしている。
 マリコルヌのほうも何を話していいか分からずに途方に暮れてしまう。
 この日まで、彼らのやり取りは大体このパターンに終始していた。
 短いやり取りはいくらかあるのだが、あまり深い会話まで入っていけない。
(だけど、これじゃいけないよな)
 マリコルヌはこっそりと息を吸い込んだ。
 今日こそは、聞かなくてはならない。少女が何故こんなところにいて、何故怪我をしていたのか。
 これからどうしたいのか、何か自分に手伝えることはないのか。
 どう話しかけたものか数十秒も迷ってから、マリコルヌは緊張に声を震わせながら問いかけた。
「君は、どこから来たんだい」
 少女が顔を上げる。無表情だった。マリコルヌは慌てて付け足す。
「いや、話したくないならいいんだけど」
「ううん。いいよ、別に」
 少女はマリコルヌを安心させるように微笑んだ後、思い出すように目を閉じて話し出した。
「わたしはね、空から来たの。うんと高いところから」
「アルビオンかい。ああ、あの空を飛んでる島のことだけど」
「ううん、あの島よりももっと遠くて、もっと高いところにある場所の、山の上。わたしたちの村はそこにあるの」
「君の村の人たちは皆背中に羽があるのかい」
 少女が小さく頷く。天使の村か、とマリコルヌは感動に胸を震わせた。
 頭の中に、美しい山々とその上空を飛び回る天使たちの姿が思い浮かぶ。
「綺麗なところなんだろうね」
「うん、凄くいいところよ」
 少女は嬉しそうに笑った。
 晴れ渡った空の色をした瞳を輝かせて、楽しげに話し続ける。
「春は山一面に花が咲いて凄く綺麗だし、夏は少し熱いけどよく晴れててお空の散歩が楽しいの。
 秋にはおいしい木の実や山菜が食べられるし、冬に雪を払いながら飛び回るのも好き。
 今こうやって遠くに来てみると、やっぱり村が一番いいって実感するわ」
 懐かしむような、あるいは恋焦がれるような口調に、ふと寂しさが入り混じった。
「帰りたいな」
 その声音に強く胸を打たれ、マリコルヌはほとんど反射的に問い返していた。
「帰れないのかい」
 少女は驚いたようにマリコルヌを見たあとで、悲しげに首を振った。
「駄目よ。羽が傷ついているもの。
 わたしたちの体は鳥よりもずっと飛びにくく出来ているの。このままじゃ飛ぶことなんか出来やしないわ」
 つまり、マリコルヌの水魔法が不完全で、少女の傷が治りきっていないから飛べないのだ。
 マリコルヌの胸は悔しさで一杯になった。だが、同時にもう一つ、違う感情も湧き上がってくる。
(このまま傷が治らなければ、彼女はずっと僕の傍にいてくれる)
 それは、醜い独占欲。
 マリコルヌは目を見開き、慌てて首を振ってその感情を振り払った。
 おそるおそる少女の方を窺うと、地面を見つめて物思いに耽っているところで、こちらの様子には気付いていない。
 汚らしい感情が彼女に伝わっていないことに、マリコルヌはほっとした。
 同時に、一瞬でもあんなことを考えてしまった自分がどうしようもなく嫌になる。
(やっぱり、僕は「風上」のマリコルヌで、臆病者の薄汚い豚なんだ。でも、彼女は違う)
 少女の寂しげな横顔を見つめながら、マリコルヌはある決意を固めていた。

501 名前:風神:2006/12/03(日) 04:35:01 ID:AkcUMVNw

 数人の男子生徒がぞろぞろと図書館に入ってきたのを見て、受付に座っていた女性がぎょっとした。
 軽く頭を下げてその横を通りながら、才人はため息を吐く。
「もう放っておけない」
 レイナールがそう言い出したのは、今日の訓練が始まろうかという時分だった。
 彼が放っておけないなどと言っていたのは当然ながらマリコルヌのことである。
 彼の奇行はここ数日でますます激しくなり、今や訓練している騎士隊の横を平然と素通りするまでになっていた。
 このままでは真面目に訓練している者達に示しがつかない、というのがレイナールの主張だった。
「それに僕らがマリコルヌを放っている現状を、周りの連中がどう言って笑ってるか知ってるか?
 『水精霊騎士隊は豚を一匹飼っている』だぞ。このままじゃいい恥さらしだ」
「いいじゃねえか。王立魔法研究所からの依頼で初任務も来たことだし、名より実を取るって考えでいこうぜ」
「いいや、名だって大切だ。このことが女王陛下のお耳に入ってみろ、管理能力のない僕らはすぐに解散させられるに違いない」
 才人としてはそこまで大きな問題にはなるまいと考えているが、レイナールの言うことも一理あるとは思っている。
 確かに、ここ数日のマリコルヌの行動は目に余るものがある。
 変態仲間のデブとは言え一応友人と言う間柄、軽く忠告ぐらいはしてやろうという気持ちだった。
 だが、そんな考えは当のマリコルヌを見て一変した。
 マリコルヌは、図書館奥の机に座っていた。うず高く積まれた本に埋もれるようにして、
 こちらに背を向けて一心不乱にページを捲っている。
 話には聞いていたが、これほど真剣に本を読んでいるとは思いもしなかった。
「驚いたな」
 才人の気持ちを代弁するように、隣のギーシュが呟いた。
「僕は彼とは長い付き合いだが、あんなマリコルヌは初めて見る」
 そんな二人の驚きなど関係なしに、レイナールはマリコルヌに近づいて彼の肩に手をかけた。
「おい、マリコルヌ」
 強い口調で言われて初めて気付いたらしく、マリコルヌがこちらに振り向いた。
 その顔もまた少し痩せこけているように見え、彼があまり寝ていないことを窺わせる。
 マリコルヌは、そんな疲労の残る顔にかすかな微笑を浮かべてみせた。
「やあ、皆揃ってどうしたんだい」
「どうしたんだい、じゃない」
 レイナールが怒鳴り声を上げた。
「君は一体何を考えてるんだ、騎士隊の訓練どころか授業までさぼって」
 するとマリコルヌは少し申し訳なさそうに眉根を寄せた。
「ごめん、他にやることがあったんだ」
「それはなんだ」
「言えない」
「ふざけるな」
 再びレイナールが怒鳴る。マリコルヌの襟首を掴み上げているその様子からして、かなり怒りを溜め込んでいたようである。
「君にとっては何の得にもならないことなのかもしれないが、これでも僕らは真面目にやってるんだぞ。
 戦いには向いてないような奴もいるが、彼らだって一生懸命訓練に参加してくれてる。
 だが、一人不真面目な者がいるだけでそういう努力も全部無駄になるかもしれないんだ。
 それとも、君は本当に自分の都合だけしか考えていないのか。
 訓練が辛いからって逃げ続けるつもりか。そこが君の『風上』という訳か」

502 名前:風神:2006/12/03(日) 04:35:33 ID:AkcUMVNw

 レイナールの激しい追及を、マリコルヌはただ黙って聞いていた。聞き終わったあと、やはり静かに首を振った。
「ごめん。でも、駄目なんだ。今は他にやることがある」
「それが何か、僕らには話せないと言うんだな」
 マリコルヌはゆっくりと頷いた。レイナールを真っ直ぐに見返す瞳には、不思議なほどの力強さがあった。
 レイナールもまた黙ってその視線を受け止め、「勝手にしろ」と小さく呟いて手を離した。
 沈黙と共に踵を返して歩いていくレイナールを追って、才人たちもまた図書館を出る。
 半ば外に身を出しかけたまま後ろを見ると、マリコルヌは相変わらず本を読み続けているようだった。
「で、結局どうするんだ」
 外では先程と同席していた数人の少年たちが話し合っているところだった。
 中心はもちろんレイナールで、彼は不機嫌そうな表情で首を振った。
「知るか。どちらにしろ任務が来たんだ、あんな奴に構っていられるか」
「任務ったって、見回りみたいなものだろう」
「分からないぞ、連中が森に潜んでいる可能性は高いんだ。上手くいけば大手柄かもしれない」
「そう上手くいくかね」
「どちらにしろマリコルヌの力は必要ない。奴は奴で勝手にやればいいさ」
 口では厳しいことを言いながら、その口調は図書館に入る前よりも少し柔らかいものになっている。
 どうやら騎士隊の分裂、というような事態は避けられそうだな、と才人は胸を撫で下ろす。
「そうだ、何なら今日辺りマリコルヌを尾行してみようか」
 一人の少年がふざけ半分にそう言ったので、才人もまたおどけた口調で返した。
「止めとけよ。あいつも真剣だったみたいだしな。用が終わったら復帰するだろうし、今は放っておこうぜ」
「でもさ」
「どうしても行くっていうんなら、この俺を倒してから行ってもらおうか」
 もちろん冗談だったのだが、少年たちは何故か顔を青くして震え上がってしまった。
 「俺ってそんなに凶暴だと思われてんのかな」と少し悩む才人の横で、ギーシュが小さく呟いた。
「しかし、妙だな」
「何が」
「マリコルヌが読んでいた本、あれは全部水魔法に関するものだった。何故彼がそんなものを読んでいたんだろう」
「さあ、よくは分かんねえけど」
 才人は軽く肩をすくめた。
「悪いことにはならんだろ。何となく、そんな気がするよ」

503 名前:風神:2006/12/03(日) 04:36:10 ID:AkcUMVNw

「よし、と。これで治療は終わりだ」
 少女の翼から手を離し、マリコルヌは深い満足感と共に頷いた。
 ここ数日、他の全てのものを放り投げて水魔法の勉強に没頭した成果が、今目の前にある。
 少女の背の翼には、今やかすり傷一つついていない。文字通り、純白の翼である。
 マリコルヌは、目を閉じて想像する。目の前にいる少女が、大きく翼を広げて蒼穹の空を飛んでいく光景を。
 それを頭に思い浮かべるだけで、沸き立つような高揚感と、どうしようもない喪失感が同時に胸に湧き上がってくる。
 それらを噛み締めながら、マリコルヌは無理に笑顔を作った。
「さあ、これでもう飛べるはずだよ。外に出よう。君の村へ帰るんだ」
 マリコルヌはそう促したが、少女は座り込んで俯いたまま動こうとしない。
 この場を動きたくない、という意思表示にも見える少女の様子に、マリコルヌは戸惑った。
「どうしたんだい」
「わたし、行きたくないな」
 少女はマリコルヌを上目遣いに見上げて、小さな声で言った。マリコルヌは目を見開いた。
「どうして。この間は帰りたいって言ってたじゃないか。それとも、まだどこかに傷があるのかい」
「そうじゃない、そうじゃないんだけど」
 少女は躊躇するようにマリコルヌから視線をそらす。彼女の背中で、白い翼が小さく震えていた。
 少女が帰ることを拒む理由が、マリコルヌには少しも想像できなかった。
 傷はもうないはずだし、少女は帰りたがっているはずだ。だとしたら、一体何故帰りたくないなどと言うのか。
 少女は悩むマリコルヌを黙って見つめていたが、やがて立ち上がり、ゆっくりと言った。
「分からない?」
 マリコルヌをじっと見つめて、短く問いかけてくる。何か、覚悟を決めたような表情である。
 その美しさに、マリコルヌは息を呑んだ。少女はそんなマリコルヌに、少しずつ顔を近づけてくる。
「あなたが、好きなのよ」
 少女の唇が囁いた言葉に、マリコルヌは全身を硬直させた。
「なんだって」
「恥ずかしいから何度も言わせないで。好きなの、あなたが」
 少女は頬を赤らめて恥らうように言う。
「好きだから、離れたくないの。分かるでしょう」
「それはつまり、村に帰らずに僕と一緒に暮らしたいと、そういうことかい」
 信じられない思いで問うと、少女ははにかむように頷いた。
「あなたがわたしの傷を治してくれたときから、ずっと好きだったの。これからもわたしのこと守ってほしいのよ」
 マリコルヌは呆然とした。夢なんじゃないかと疑ってみるが、間違いなく現実だった。
 どう反応していいか分からず、マリコルヌはとりあえず笑ってみた。
「冗談はよしなよ」
「冗談じゃないわ。本当に好きなの、あなたのことが」
「だって、僕はこんな風に太ってるし」
「少し丸いだけよ。むしろ愛嬌があって可愛いと思うわ」
 女の子に可愛いなどと言われたのは初めてである。頭がくらくらしてきた。
「マリコルヌ」
 少女が小さな声で囁き、マリコルヌの背中に手を回してきた。
 そのまま、そっと顔を近づけてくる。何をする気なんだ、と考えて、すぐに答えが出る。キスだ。
(ああ、使い魔以外とキスする機会が僕にもやってくるなんて)
 体が浮き上がるような幸福感に包まれながら、マリコルヌは呆然としたまま少女の顔が近づいてくるのを見守った。

504 名前:風神:2006/12/03(日) 04:37:10 ID:AkcUMVNw

 そして、不意に気付く。
 青空色の瞳に、翳りが見えた。いや、翳りどころか、濁りと言ってもいい。
(どうしてだろう)
 徐々に冷静な思考が戻ってきた。
(なんだこの状況。どう考えてもおかしいじゃないか。どうして彼女が僕なんかとキスしようとしてるんだ)
 そんなことを考えている間にも、彼女の顔はどんどん近づいてくる。
 マリコルヌを魅了して止まない美貌が、吐息を感じ取れるほど近くにある。
 頭の中で様々な思考が渦を巻く。欲望に素直に従おうとする心と、それではいけないと拒む心と。
(いいじゃないか。彼女が僕を好きだって言ったんだから)
 誰かが頭の中でそう囁いた。一瞬その声に従いかけたマリコルヌは、しかし次の瞬間強い衝撃に目を見開いた。
 少女の背中で、純白の翼が小さく震えていた。
 マリコルヌは一瞬だけ目を瞑ったあと、黙って少女の体を押し返した。
「マリコルヌ?」
 少女が困惑したようにこちらを見る。マリコルヌは睨むようにその瞳を見返した。
「いけないよ、これじゃ」
「どうしたの、急に」
 少女がぎこちない笑みを浮かべる。その瞳は、やはりどこか濁って見える。
 数日前、故郷のことを話していたときの眩しいほどの輝きが、すっかり失われてしまっているのだ。
 マリコルヌは無言で彼女の手をつかみ、洞穴の外へ向かって歩き出した。
「さあ、行こう。君の村へ帰るんだ」
 悲鳴を上げて、少女が手を振り解く。振り返ると、彼女は裏切られたように顔を歪めていた。
「どうして。マリコルヌ、わたしのことが嫌いなの」
「いや、好きだよ」
 自分でも意外なほどにあっさりと、マリコルヌは言った。少女がほっとしたように少しだけ表情を和らげる。
「わたしも好きよ。だから」
「でも、行こう」
 マリコルヌは手を差し出す。少女は怯えるようにその手を見つめて、じりじりと後ずさった。
 彼女を追うようにマリコルヌが一歩踏み出すと、少女はとうとう耐え切れなくなったように頭を抱えて蹲った。
「止めて! どうしてそんなこと言うの? わたしのことが好きなんでしょう。だったら守ってよ。ずっとそばにいさせてよ」
「駄目だよ。それじゃ、駄目なんだ」
「どうして」
 少女が顔を上げてマリコルヌを見上げた。マリコルヌは、彼女の濁った瞳を真っ直ぐに見つめ返して言った。
「君が本当は帰りたいと思ってるから」
 少女の背中で、白い翼が小さく震える。少女はマリコルヌの視線から逃れるように目をそらした。
「違うわ」
「違わないよ」
「わたしはあなたが好きなのよ」
「それは嘘だ。どうして君がそんな嘘をつくのかは分からないけど」
 マリコルヌは、再び少女に手を差し出した。
「さあ、行こう。空を飛んで、君の村に帰るんだ」
 その言葉を聞いた瞬間、少女は大きく目を見開き、腹の底から絞り出したような声で絶叫した。
 訳の分からないことを絶え間なく叫び、周囲にあったものを手当たり次第にマリコルヌに投げつけてくる。
 マリコルヌは、避けることもなく黙ってそれらを体に受けた。
 彼女が食事に使った皿が額にぶつかり、フォークが頬をかすめて傷を残した。
 体力が尽きたのかそれとも気力が尽きたのか、少女はその内息を荒げたまま座り込んでしまった。
 抱え込んだ膝に顔を埋めて、低い声ですすり泣き始める。
 その背で、白い翼が小さく震えていた。
「また来るよ」
 少女の弱弱しい姿に胸を切り裂かれるような痛みを感じながら、マリコルヌは洞穴を後にした。


505 名前:風神:2006/12/03(日) 04:38:12 ID:AkcUMVNw

 鬱々とした気分で歩いて学院に帰り着いたとき、時刻は既に深夜を迎えていた。
 寮の門限はとっくの昔に過ぎている。だが、そんなことはどうでも良かった。
 どうしたら彼女を助けることが出来るのか、何が彼女に帰ることを躊躇わせているのか、いくら悩んでも答えが出てこない。
(ひょっとしたら、僕はもう彼女には関わらない方がいいんじゃないのか)
 不意に、そんな考えが頭の隅から湧いてくる。
(もう彼女は僕のことなんか嫌いになっただろうし。それに、僕なんかに女の子の気持ちが分かるとは思えないし)
 それは、弱気という名の甘美な誘惑だった。
(そうだよ、それがいい。どうせ僕じゃ何の役にも立てないんだ。それがいいに決まってる)
 それに、自分はずっとそうやって生きてきたのだし。
 そんなことを考えたとき、不意に暗闇から声が飛んできた。
「お悩みのようじゃのぉ」
 微妙に聞き覚えのある声だ。驚いてそちらを見ると、寮を囲む茂みの中に学院長のオールド・オスマンが隠れていた。
「何やってるんですか」
 そう問うと、オールド・オスマンは無言で寮の方を指差してみせる。その一角には、一年生女子の部屋が固まっていたはずである。
 目を細めると、何か小さなものがある部屋の窓の近くを飛んでいるのが見えた。
「小型のガーゴイルじゃよ。でな、あれが見た映像がこの水晶玉に届けられるという訳で」
 要するに高価な魔法具を使って覗きをやっているらしい。
 なんてしょうもない人だろう、とマリコルヌはあきれ返ってオールド・オスマンを見下ろした。
 当の学院長はそんなことなど知らぬげな「ああ、もっと下じゃもっと下」などと顔をしかめて呟いていている。
 こんな人相手にしても仕方がない、と踵を返しかけたマリコルヌを、後ろからの声が止めた。
「逃げるのかね」
 何故か耳が痛い。振り返ると、オールド・オスマンがこちらに背を向けたまま語りかけてきた。
「彼女がお主のことを好きだと言って、守って欲しいなどと言ってくれたんじゃ。それでいいのではないかね」
 何故そのことを知っているのか、と問いかける気にはならなかった。
 なんだかんだで魔法学院の学院長だ。何を知っていたって不思議ではない。
 今のマリコルヌにとっては、言葉の内容の方がはるかに重要だった。
「そうですね。僕も、彼女みたいな子が恋人になってくれて、ずっと僕のそばにいてくれたらどんなにいいかって思いますよ。
 あんな可愛い子に好かれるなんて、これを逃したらもう一生ないだろうし」
「では何故拒んだのだね」
「彼女が、本当は帰りたいと思っているからです」
 マリコルヌの脳裏に、故郷のことを語る彼女の瞳が思い浮かんだ。
 無限に広がる空を映すように、眩しいほどに輝いていた青空色の瞳。
「僕と一緒にいたいだなんて嘘だ。それが本当なら、あんな風に瞳が濁るはずがない。
 彼女は帰りたいんですよ、帰りたくてたまらないんだ、自分の村に。
 でも、怖いから嘘をついている。何が怖いのかは分からないけど、
 怖いから本当の気持ちをごまかして、安全なところへ逃げ込もうとしてる。
 そんなんじゃ僕と同じじゃないか。いつも向かい風を避けることばっかり考えて、『風上』に逃げてばかりいた臆病者の僕と。
 彼女は鳥なんだ。でも飛ばなかったら豚になってしまう。僕は彼女にそんな風になってほしくない」
 マリコルヌの心情の吐露を、オールド・オスマンはただ黙って聞いていた。
 そうしてから、ふと思いついたように問うてくる。

506 名前:風神:2006/12/03(日) 04:39:08 ID:AkcUMVNw
「君は『風上』のマリコルヌというのだったな」
「そうですけど」
「向かい風を避けるために、常に『風上』を探す臆病者、か。
 なるほど、なかなか似合いのあだ名じゃが、そんな君に一つ聞いてもいいかね」
「なんですか」
「『風上』というのは、常に人が向かっていく先に存在しているのかね」
 マリコルヌは答えられなかった。
 沈黙したままの彼を面白そうに見つめたあと、オールド・オスマンはおもむろに懐を探り出した。
「そうそう」
 言いつつ、何やら書類のようなものを取り出してみせる。
「これは君らの、えー、なんだったか。ああそうだ、水精霊騎士隊、じゃったか。
 あの騎士隊に下された命令書の写しなんじゃが」
 何故急にそんなものを取り出したのかと不思議がるマリコルヌに、オールド・オスマンは書類を放ってよこす。
 訝りながらそれを読み始めたマリコルヌは、その内容を把握して目を見開いた。
「王立魔法研究所の一部門が、魔獣やら何やらを集めて非道な実験をしとったらしいのお。
 で、それがバレてその部署は取り潰しになったが、連中は素早くそれを察して研究データなんぞを持って国外逃亡しようとした、と。
 そのほとんどは事前に捕まえることができたが、一番貴重な実験動物と一番過激な連中が見つからんままと。そんな話じゃ。
 要するに、騎士隊に実験動物の保護と研究員の捕縛命令が下った訳じゃな。
 そう言えば、最近学院の周辺を妙な連中がうろうろしとった気もするのお。
 学院に入ってくる気配はなかったから放っておいたんじゃが」
 そこまで説明されるまでもなく、マリコルヌの頭の中で様々な情報の断片が一つに繋がりつつあった。
 あの少女は、王立魔法研究所から逃げてきたのだ。
 アルビオンよりも遠いところに住んでいた彼女が、何故トリステインにいたのかは分からない。
 だが、とにかく王立魔法研究所に捕われていた彼女は、おそらくその部署が取り潰しになるゴタゴタに乗じて逃げ出した。
 しかしその途中で追っ手に撃たれたのか、それとも魔獣にやられでもしたのか、とにかく何らかの理由で翼に深い傷を負い、
 魔法学院周辺の森に落下したという訳だ。その後はマリコルヌと出会って、今に至る。
(じゃあ、彼女は追っ手に見つかるのを恐れていたんだろうか)
 それは、本人に会って確かめるしかないようだった。
「騎士隊の連中もまだ森の中で妙な連中と追いかけっこしているようじゃの。
 全く、お主と言い奴らと言い、揃いも揃って門限破りとはいい度胸じゃわい」
 冗談めかしてそう言うオールド・オスマンに微笑みかけたあと、マリコルヌは杖を取り出し短く詠唱した。
 風の流れに乗せて、寮の方まで声を飛ばす。
「女子の皆さん、ここでアルヴィーを使って覗きをしている人がいますよ」
「ちょっ、おま」
 オールド・オスマンが慌てて立ち上がる。しかし、時は既に遅い。
 寮の窓が一斉に開け放たれ、眩い光が周囲を照らし出す。オールド・オスマンが焦ったようにこちらを見た。
「マリコルヌ、貴様」
「さっさと逃げたほうがいいですよ学院長。学院長がやったってことは内緒にしときますから、
 僕と皆の門限破りも大目に見てくださいね。あと、いろいろありがとうございました」
 そう言い捨てて、マリコルヌは森を目指して駆け出した。

507 名前:風神:2006/12/03(日) 04:39:45 ID:AkcUMVNw
 
 いつもは静かな夜の森が、どこかざわついているように思える。
 マリコルヌは周囲に誰かがいないかと最大限に気を配りながら、小さな明かりを灯して森を駆けていた。
 まず真っ先に向かった先は少女が隠れていた洞穴だった。
 しかしそこに少女の姿はなかった。争った形跡はなかったから、捕まる前に逃げ出したのだろう。
 そう信じて、マリコルヌは当てもなく森の中を駆け回る。幸か不幸か、まだ森に入ってから誰とも遭遇していない。
 広い森だし、研究所の所員も騎士隊の隊員もそれ程数は多くないからだろう。
 彼女もまだ見つかってはいないと信じたかった。暗い森の中、下手をすれば騎士隊にも敵だと勘違いされて撃たれる可能性がある。
 数十分も走り回ったが、やはり彼女は見つからない。
 焦り始めたマリコルヌは、不意に眩暈を感じて蹲った。
 ここ数日の睡眠不足と疲労が重なったのだろう。だがここで休んでいる訳にはいかない。
 そう思って身を起こしかけたとき、マリコルヌはふとあるものに気付いた。
 生い茂る草の合間に、何か白い物がある。
 まさか、と思って明かりを近づけて、歓喜の声を上げそうになった。
 あの純白の羽根だった。彼女と出会ったあの日のように、それは点々と森の奥に続いている。
 マリコルヌは小走りに走り出した。草を踏みしめ枝を払いのけ、暗闇の中で見失いそうになる羽根を注意深く追っていく。
 そして、彼女を見つけた。正確には、茂みに隠れきれていない、彼女の白い翼を。
「君はあんまりかくれんぼに向いてないみたいだね」
 冗談めかしてそう言うと、白い翼がびくりと震えた。彼女がおそるおそる顔を出す。マリコルヌは笑った。
「あの日みたいに悲鳴を上げるのはなしだよ」
「マリコルヌ」
 歓声を上げて、彼女が飛びついてきた。押し付けられた肢体の柔らかさに、マリコルヌは状況も忘れて顔を熱くする。
「良かった、もう来てくれないかと思った」
 少女は安堵の涙を流しながら、事情を説明し始めた。
 マリコルヌが去ってからしばらくして、ふと洞穴の外に人の気配を感じたのだという。
 何となく嫌な予感がして入り口の方に行ってみると、見覚えのある顔がいくつか見えた。
 彼らがこちらに気付かずに行ってしまったあと、彼女も同じように洞穴を抜け出し、森の中を必死で逃げ回っていたらしい。
「でももう安心ね。わたしを守ってくれるんでしょう、マリコルヌ」
 その言葉に、マリコルヌは曖昧な笑いを返した。
 ふと見ると、少女の背中の翼が小さく震えていた。
 マリコルヌは数刻前と同じように、黙って手を差し出した。
「さあ行こう。空を飛んで、君の村に帰るんだ」
 少女は驚いたように目を見開いたあと、何かを恐れるように顔を歪めた。
「わたしを守ってくれないの」
「僕じゃそれは無理なんだ。だから他にできることをするよ。さあ」
 マリコルヌは少女を促す。少女は躊躇うようにマリコルヌの顔と手を見比べ、恐る恐る手を差し出した。
 マリコルヌは黙ってその手を握り返す。手の平に、柔らかく温かい感触が伝わってきた。
 そのとき、不意に後方で「いたぞ」という叫び声が響き渡った。
 振り返ることもなく、マリコルヌは少女の手を引いて走り出した。

508 名前:風神:2006/12/03(日) 04:40:26 ID:AkcUMVNw

 白み始めた空の下、マリコルヌと少女は無我夢中で森の中を駆けた。
 幸いにも、追っ手はさほど多くないようだった。
 遠くから爆音のようなものが聞こえてくることから察するに、他の研究員は騎士隊と鉢合わせになって戦闘しているようである。
 マリコルヌは少女の手を引いて駆け続けた。どこをどう走ったものか分からないが、
 その内木々の隙間が大きく開いて、朝日が帯になって差し込んでいる場所が見えてきた。森の出口だ。
 少女と顔を見合わせて、一気に走り出す。その先が学院ならば、それだけでもう安全が保証される。
 しかし、その期待は見事に裏切られた。抜け出した先には、人工物らしきものが一切見当たらなかったのだ。
 開けた場所である。少し行くと地面が途切れていて、下を覗き込むとそこが深い崖であることが分かった。降りられる深さではない。
 どうやら、魔法学院とは反対の側に出てきてしまったらしい。
 横を見ても道はなかった。後ろの森からは研究員、前には絶壁。進むことも逃げることも出来ない状況である。
「そんな、ここまで来て」
 少女が絶望的な声を発して地に膝を突く。
 しかし、マリコルヌは別のことを考えていた。
(これは、むしろチャンスかもしれない)
 朝日に輝く空を見上げる。鳥が一羽、高いところを飛んでいた。
 ここは魔法学院とさほど変わらない高さだから、それほど強い風は期待できないだろう。
(いや、期待する必要なんかないんだ)
 マリコルヌは決心を固めた。座り込んでいる少女の前に膝を突き、呆然としている彼女の顔を覗き込む。
「さあ、飛ぶんだ」
 少女が目を見開いた。マリコルヌは彼女の視線を導くように頭上を見上げる。晴れた空が広がっていた。
「時間がない。もうあと少しで連中はここに来てしまう。君は飛んで逃げるんだ」
「マリコルヌはどうするの」
「どうにかするよ。さ、早く」
 マリコルヌは少女の手を引っ張って無理矢理立たせると、崖の縁の一歩手前まで彼女を連れて行った。
「さあ、飛ぶんだ」
 空を指差す。少女は零れそうなほどに目を見開いて、しばらく呆然としたように空を見上げていた。
 背中の翼が小さく震え出す。徐々に少女は息を荒げ始めた。表情が歪み、瞳から涙が溢れ出す。
 少女はとうとう泣きながらその場に蹲ってしまった。
「どうしたんだ」
「怖いのよ」
 出し抜けに、少女が叫んだ。蹲ったまま肩を抱き、嗚咽混じりに話し出す。
「翼を撃たれて森に落ちたあの日から、飛ぶのが怖くなったの。
 ぐんぐん地面が近づいてきて、このまま死ぬんじゃないかって思った。
 あのときのことを思い出すと、体が震えて止まらなくなるの。
 こんなんじゃ、飛ぶのなんてもう無理だよ」
 泣き続ける少女を、マリコルヌは黙って見下ろした。
「そうか、それであんなに帰るのを嫌がってたんだね」
 少女が小さく頷く。マリコルヌはため息を吐いた。
「ごめんよ、気付いてあげられなくて。でもそうか、やっぱりそうか」
 妙に清々しい気分で、マリコルヌは笑い出した。少女が目に涙を溜めたまま、驚いたように見上げてくる。
「どうしたの」

509 名前:風神:2006/12/03(日) 04:44:34 ID:AkcUMVNw

「うん、いやね。やっぱり、僕のことが好きだっていうのは嘘だったんだなあって」
 少女は目を見開いた。一瞬反論するように口を開きかけて、すぐに閉じる。そうしてから、顔を歪めて泣き出した。
「ごめんなさい」
 マリコルヌは苦笑した。
「いいよ。怒ってる訳じゃないんだ。でも、一つ教えてほしい。どうしてあんな嘘をついたんだい」
「だって」
 少女は一瞬口ごもった後、申し訳なさそうに言った。
「そうしないと、わたしから離れていくと思ったから。飛べないのに一人で放り出されたら、
 わたしはきっと死んでしまうと思って、だから」
「だから、あんなこと言って僕に守ってもらおうとしたんだ」
 少女は小さく頷いた。マリコルヌは苦笑する。
「君は一つ勘違いしてるよ。僕は豚なんだ」
「え」
「豚が鳥を守れる訳がないだろう。犬ならともかくさ」
「何を言ってるの」
 困惑する少女に「なんでもないよ」と笑いかけて、マリコルヌは手を差し出した。
「さあ、飛ぶんだ。飛んで、君の村へ帰るんだ」
「でも」
「大丈夫」
 マリコルヌは少女の後ろに回りこんだ。杖を取り出し、詠唱を始める。それが完成してから、マリコルヌは力強く叫んだ。
「僕の名前をお忘れかい? 僕は『風上』のマリコルヌ。僕の立つ場所は常に『風上』になる。
 君が翼を広げる限り、いつだって追い風を吹かせてみせる!」
 魔法を解き放つ。座り込んだ少女の周りで、優しい風が渦を巻いた。
 少女が小さく声を漏らした。そんな少女の周囲を風が駆け巡り、遥か空へと上っていく。つられるように、少女も空を見上げた。
 少女の背中の翼が小さく震え出す。マリコルヌは目を細めてそれを見つめた。それを見つめるのが大好きだった。
 この純白の翼は、恐怖ではなく、渇望によって震えていたのだ。
(そう、あの翼は、いつだって空を飛びたいと言って震えていた)
 マリコルヌは詠唱を再開した。それに合わせて、少女もゆっくりと立ち上がった。
 後ろから叫び声が聞こえる。マリコルヌは叫んだ。
「さあ、行くんだ」
「でも」
 少女が躊躇うように振り返る。マリコルヌは笑った。
「僕のことは気にしなくていい。ただ前だけを見ていればいい。
 でも、最後に一つだけ。僕は本当に、君のことが好きだったよ」
 わたしも、という声は聞こえてこない。
 渦巻く風の中、少女は申し訳なさそうな、あるいは困ったような微笑を浮かべたあと、無言でマリコルヌに背を向けた。
 少女が大きく翼を広げる。純白の翼と銀色の髪、マリコルヌが贈った白い服。
 遠い山々から顔を覗かせている朝日に照らされて、少女は一つの白い光のように見えた。
「飛べ」
 少女がおそるおそる一歩目を踏み出す。
「飛べ」
 二歩目は大きく、力強く。
「飛べ!」
 三歩目で思い切り地を蹴った。
 少女の体が追い風に舞い上がる。久しぶりの飛翔のためか数回バランスを崩しかけたが、
 その度に周囲の風が少女の体を立ち直らせた。

510 名前:風神:2006/12/03(日) 04:46:19 ID:AkcUMVNw

 後方で悲鳴が上がる。銃や杖を構える音も聞こえてきた。マリコルヌはにやりと笑った。
「僕のいる場所はいつだって『風上』だ。君たちには向かい風をプレゼントしよう」
 後方の研究員に向けて、突風が吹き付けた。発射された弾丸や炎の弾が、強い風に弾き飛ばされる。
 前方と後方、それぞれに違う風を、絶え間なく送り続ける。
 脳が焼ききれるのではないかと思うぐらいに頭が熱くなっている。
 飛びそうになる意識の中、マリコルヌは一心に少女の背中を見つめ続けた。
 そのとき、不意に腹の辺りが熱くなった。ちらりと見ると、血が出ている。
 どうやら、研究員たちは狙いをマリコルヌに切り替えたらしかった。
 突風を突き破って襲い来る攻撃に、マリコルヌはとうとう膝を突いた。
 そのとき、少女が空の上で一瞬振り向きかけた。マリコルヌは絶叫した。
「振り返るなぁ! 大丈夫だ、風はいつだって君の味方だ! 前だ、前だけを見て飛び続けるんだ!」
 その願いが伝わったのか、少女は完全に迷いを振り切ったように飛び始めた。
 速い。鳥だってこんなに速くは飛べないだろうと思わせるような速度で、少女の体がどんどん遠ざかる。
 マリコルヌは目を細めた。蒼穹の空に、白い翼が吸い込まれていく。あの翼は、今は歓喜に震えているのだろうか。
 そして、限界が来た。手から力が抜け、杖が地面に落ちる。吹き荒れていた風が、嘘のように止んだ。
 後方から人が近づいてくる音がする。数人の人間が崖の縁に立って魔法を飛ばしているのが見えた。
(馬鹿め、ここから魔法が届くものか)
 研究員たちの悪あがきを、マリコルヌは地に倒れたままでせせら笑った。
 その内、研究員たちの興味はマリコルヌに移ったらしい。全員が彼を取り囲み、怒りに滾る目で見下ろしてくる。
(豚一匹料理するのにずいぶんと集まったもんじゃないか)
 マリコルヌは途切れそうになる意識の中、満足感に満ちた微笑を浮かべた。
 自分はこのまま死ぬのかもしれない。そう思ったとき、ふと気付く。
 自分を取り囲んでいる研究員のさらに向こう、森の中に見覚えのある顔がいくつも並んでいる。
 その中の一人、黒髪の少年が笑顔で呼びかけてきた。
「おっさんたちよ」
 研究員たちが驚いたように振り返る。黒髪の少年が背中の剣を抜いた。
「俺らのダチになにしてくれちゃってんの」
 そこから先は一方的な展開だった。
 才人を筆頭に水精霊騎士隊がなだれ込んできて、研究員たちを一方的にボコボコにし始めたのである。
 敵を殺してはいけないこの状況で、皮肉にもあの肉弾戦闘訓練が役に立った訳だった。
(ああ、サイト。やっぱり君は犬なんだなあ)
 噛み付くような勢いで暴れまわる黒髪の友人を見つめながら、マリコルヌはしみじみと思う。
(僕が君のようだったら、彼女を守るのも悪くはなかったんだけどね)
 誰かがマリコルヌを助け起こす。彼の意識はそこで途切れた。

 少女は、休むことなくただ前だけを目指して飛び続けていた。
 マリコルヌが吹かせてくれた追い風は、とうの昔に止んでいる。
 それでも、胸に不安はない。今なら、背中の翼を広げてどこへでも飛んでいけるような気がしていた。
 そして、ふと思い出す。彼の名前。最初は意味が分からなかった、だが彼にはとても似合う素晴らしいあだ名。
(嘘をついてごめんなさい。背中を押してくれてありがとう)
 少女は顔を上げた。強い向かい風が吹き付けてくる。だが、怖くはない。
 向かい風の先はいつだって風上なのだ。風上には彼がいる。だから、怖くない。
 少女は向かい風に負けないように、大声で叫んだ。
「本当にありがとう! 絶対に忘れないわ、『風神(カザカミ)』のマリコルヌ!」

511 名前:風神:2006/12/03(日) 04:46:57 ID:AkcUMVNw

 隣に座ったレイナールが重いため息を吐き出すのを、才人はうんざりした気分で聞いていた。
「おい、お前それ何度目だよ」
「放っておいてくれ。僕らがなんて呼ばれてるか知ってるか」
「泥精霊騎士隊だったっけか。いや俺らにはお似合いなんじゃねえの。泥まみれの殴り合いで手柄立てたんだし。いいじゃんか」
「ちっとも良くない。こういうのはイメージが大事なんだ。ああ、これじゃもう二度と華やかな活躍は出来ないに違いない」
 案外大げさな奴だよなあ、と思いながら、才人は一つ欠伸をする。
 あの森での追いかけっこから、既に三日ほどの時間が経過していた。
 一応お手柄だったということで、騎士隊の訓練は今日まで休みということになっている。
 学院の方も休みなので、今頃騎士隊の面々は思い思いに休暇を取っているに違いない。
 その証拠に、ここヴェストリの広場にもほとんど人影がない。
「っつーか休めよなお前も」
「いや、そうはいかない。今度こそ評判を上げる計画を練らなければ」
 何やらぶつぶつと呟きながら紙に書きつけているレイナールに、才人はふと訊いた。
「そういや、今回一番のお手柄はマリコルヌなんだって」
「ああ。貴重な実験動物、なんて言い方は失礼だろうが、翼人の生存に一役買った訳だからな」
「天使なんてのが、本当にいるとはねえ」
「いや、彼らは天使なんかじゃないよ。あくまで翼の生えた人間に過ぎない」
「でもそう思わなかった連中がいた訳で、今回の騒ぎになった訳だ」
「まあ、彼らは滅多に人前に出てこないから、もっと詳しく彼らのことを知りたいなんて思う者がいるのは事実だがね。
 エルフと同じような強大な力を持ってる可能性もある。敵対するのは得策じゃない。コルベール先生はそんな風に仰ってたよ」
「なるほどねえ。ま、何にしてもこれで少しはマリコルヌの人気も」
 才人が言いかけたとき、不意に寮の方から女生徒の悲鳴が聞こえてきた。
 驚いて後ろを見ると、何やらカラフルな色彩の丸いものが物凄い勢いでこちらに近づいてくるのが見えた。
「って、あれマリコルヌじゃねえか」
「何をやってるんだ」
 顔を見合わせる二人の横を、マリコルヌが走りぬける。彼が纏っているカラフルなものの正体を知って、才人はぎょっとした。
 それは、服だった。女生徒の服やら下着やらを体中にくくりつけたマリコルヌが、必死の形相で走っていくのである。
「なんだありゃ」
「あ、サイト」
 追いかけてきた女生徒の中から、ルイズが飛び出してきて才人に怒鳴りつけた。
「ちょうどいいわ、あんた、あれ捕まえなさい」
「あれって、マリコルヌか」
「そう、あの豚。何したと思う、あいつ」
「下着ドロ」
「正解。分かったらとっとと捕まえてくる」
 ルイズが才人の尻を蹴っ飛ばす。才人は「相変わらず人使いの荒いこって」とぼやきながら、ふとレイナールの方を見る。
 彼は白目を剥いて倒れていた。今度モンモランシーに胃薬を作ってもらおう、と決意しながら、才人は走り出した。

512 名前:風神:2006/12/03(日) 04:48:07 ID:AkcUMVNw

 マリコルヌはすぐに捕まって女生徒にタコ殴りにされた。
 それでも学院長の指示でやったと自白したことで一応その場は許されたものの、これでは人気向上など望めるはずもない。
「怪我治りかけのくせに、何やってんの、お前は」
「やっぱり僕にはこういうのがお似合いなんだよ。いやあいい匂いだったな。どうして女の子はあんなにいい匂いがするんだろう」
「アホ」
 才人は軽く笑ってマリコルヌの頭を小突く。マリコルヌも照れたように笑い返してきた。
 二人は今、あの事件の最後の舞台となった崖に来ていた。
 見上げる空はあの日のように晴れ渡っていて、やはり高いところを鳥が一羽飛んでいる。
「彼女はちゃんと帰れたのかな」
「大丈夫だろ。お前が風を吹かせてやったんだからさ」
「でも僕は途中で力尽きてしまったんだ。心配だな。いや、大丈夫か」
 マリコルヌは崖の縁に立って空を見上げていた。後ろに立つ才人から、彼の表情は見えない。
「だってさ、彼女は結局僕のことが好きじゃなかったんだ。ってことはつまり僕を必要としなかったってことだから、
 彼女は一人でも大丈夫だったってことになる」
「いや、その理屈はおかしい」
 才人が一応突っ込んでやると、マリコルヌは少し笑ったあとでしんみりと言った。
「サイト。僕はさ、振られたんだよね」
「そうだな」
「残念だなあ。本当に好きだったんだ。一応いいとこまではいったんだよ。嘘とは言え告白されたんだしね」
「そうだな」
「実を言うと凄く後悔してるんだよ。あのとき素直に彼女とキスしてりゃ良かったなあってね」
「それは嘘だな」
 才人はマリコルヌの横に並んだ。彼の顔は見ない。ただ、青く晴れ上がった空だけを見上げていた。
「お前は確かに振られたよ。心底惚れてた女にさ。でも、後悔はしてねえよ」
「どうしてそう思うんだい」
「だって、いい顔してるもんよ、お前」
 追い風が吹いて、涙をさらっていった。

 風上。それは友のために追い風を吹かす勇者の名前である。


513 名前:205:2006/12/03(日) 04:50:17 ID:AkcUMVNw

以上ですっつーか異常ですっつーか。
元々は「風上ってなんなんだよ訳わかんねーよ」という疑問から思いついた話です。
でも正直、萌えとかエロとかグロとか書いてるよりこういう話書いてる方が楽しいんだ。
大丈夫、俺は浮いてない、ちゃんと馴染んでる、俺は浮いてない……!

まあそんな訳でまた次回。
ちょっと休むつもりなんで次の投稿はかなり後になるかもしれません。それではー。

514 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 04:58:04 ID:rbPhFGmd
ただ一言。超GJ。

515 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 05:15:39 ID:Bqwxsyho
>>513
この時間まで起きてて本当によかったと思える作品でした。GJ

516 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 05:23:15 ID:f1F9x8zU
GJ良い作品じゃないか

517 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 05:44:58 ID:vfaunPFv
>>513
205さん、あんた何者なのさ!こんなん書いてくれて!普通に面白いじゃねーか!!
GJ!!!!!

518 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 05:55:31 ID:trxm/Wgr
すげえ。
GJ。
読みやすいし、起承転結がしっかりしてるし。
これ書くのにどれぐらい時間かかったの?
流石に今日一晩ってことはないよね?

519 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 07:02:34 ID:ELTlrRPK
>>205
面白かったってか泣いてしまったぞ!この野郎!!とにかくGJ!だ
風神のタイトルもGJ!
次回作を気長に電波送って待ってます。

520 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 07:06:01 ID:S++p1Lfr
マジで面白いわ
マリコルヌでこんな面白いものができるとは・・・
素晴らしかったです、GJ!

521 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 09:20:37 ID:73f57rbo
あくまで愛を注ぐ事。サイトはそれに注力して彼女の体にキスの雨と、舌を浴びせていく。
アンリエッタにも不安が無い訳ではない。「こういう事」をする事に、抵抗が無いわけでは無かった。
他人のモノを自らの深くへ受け入れ、抱き締め合う。
それへの不安は乙女の表情となって、久方ぶりに少女らしさを見せた。

「ひっ…あっ…」
口づけされているのは下の方だった。サイトの舌がその敏感な部分に触れる度、アンリエッタの体から蜜が溢れ出していく。
「私だけ…」
「はい?」
「私だけはイヤです…私の体で…サイトさんも…」
口を離して見れば充分な潤いと、妖しい動きが何かの到来を待っていた。
アンリエッタの意する事が何かを悟りサイトは自らのモノを用意する。
「じゃあ…いきますよ…」
「きて下さい。サイトさん…」

アンリエッタは、気を失うまでサイトを欲した。時折甘え、時折望み、サイトの全てを受け入れていった。サイトが望んだ分だけ、自分の体も捧げていった。


それからー
「私…淫乱な女ですね」
「どうしてです?」
「こうする事でしか、あなたを感じられないのです」
最初の体勢に戻り、アンリエッタはその頭をサイトに預けるようにして体を休めていた。

522 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 09:21:50 ID:73f57rbo
絡められた指はまだほどけていない。
「いきなりあんな風になってしまうんですもの…」
「可愛かったですよ?」
「…ふふ。お上手ですね。…」
少しだけ笑みを見せると、頭を下げて、サイトにその表情を悟られないようにした。
その肩が、震えている。

「ほんとに…淋しかったんです!」
「…」
「誰もいないの!私を誰も抱きしめてくれない!あなたにこうして貰ってるのも、ウェールズ様に遂げられ無かった思いがあるから!」
「…」
「都合のいい女なの!民は女王と言うけれど、私の心の中はぐちゃぐちゃで、汚いものもあって!」
「…」
「あなたの胸の中でしか…休めないの…」
「…」
「…だから、ごめんなさい…あなたが優しく抱いてくれる程私は、良い女では無いのです…」
自分を戒める言葉を並べ上げ、涙を流す。もう、アンリエッタはここまで追い詰められていた。孤独と、胸の内を開けられない苦痛に。

「…姫」
やや沈黙があって、サイトが口を開いた。
「?」
「俺はそれでもいいんです。俺の胸なんかで良かったらいつでも貸します」
「…サイトさん?」
「だから…もうやめてくれよ…」
「…」
「維持張るなよ…アンタはこんなに小さくて可愛い姫様じゃないか…見てられないんだよ…」
ずっとサイトが思っていた事。ずっと見てきた事。
朝は広い執務室の中で、書類の山を片付けていた。苛立つと爪を噛み、せわしなく周りを歩き回り、外の方を見てはため息をつく。
食事を取る暇もなく、昼は国民に顔を見せ、大臣達と相談事をする。その横顔は凛としていたが、何か隠している様にも見えた。そして、話し掛ける者の無い孤独な玉座に座り込む。

「見てきた。耐えられなかった。アンタは本当に一人だった」
「…」
「だから…こうしてやりたいんだ…」
先ほどまで悲しみに震えていたアンリエッタの唇を奪う。
腕に力を込め、余す所の無い程肌を触れあわせる。
アンリエッタの表情が、溶けていく。

「いつも俺がいます。…だからもう、無理はしないで下さい」
「…ありがとう…サイト…」





自分でもちょっとアレだな…とorz
205氏
俺の一番尊敬する職人です!また来て下さい!

by220

523 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/03(日) 13:18:34 ID:tj4aTytj
怒涛のような午前中の競技が終わり、昼の時間に入ろうとした頃。
嵐はやってきた。
結局勝負は三人が三人ともターゲットを同じくしたため、結果として全員棄権となり、うやむやになった。
そのせいもあって、誰が才人とお昼を食べるかで骨肉の争いを繰り広げていた時。
風の魔法でもって、会場に高々とアナウンスが響き渡った。

『ミス・ヴァリエールとヒラガサイト氏は、ただちに大会運営本部までいらしてください』

ようやく才人の右腕を取り戻したルイズが、振って沸いたアナウンスに勝ち誇った顔になる。

「と、いうわけだから。サイトは貰っていくわね?」

そう言ってルイズが無理矢理右腕をぐいっ、っと引っ張ると、左腕に捕まっていたシエスタは仕方なく手を離す。

「しょうがないですねー…。
 でも、お弁当用意して待ってますからね♪サイトさん♪
 終わったら迎えに行きますねー」

しかしあくまで才人との昼ごはんを譲る気はないらしく、弁当の入ったバケットを胸元に持ち上げてシエスタはにっこり笑った。
才人もなんとなく笑い返す。ひきつった笑顔のルイズのカカトが、才人のつま先を思い切り踏み潰した。

「…で、あんたもいい加減離したらどうなのよ」

言って、ルイズは才人の胸元に張り付いたタバサを見る。
タバサは才人の首に手を回して、抱きついていた。
タバサは一瞬ムっとした顔をしたが、手を離すと、今度は胸に抱きついた。
そして一言、

「…待ってるから」

そう言って、才人から離れた。
才人は泣きそうな顔のタバサの頭を軽く撫ぜてやった。
ルイズは満面の笑顔で、先刻タバサがしていたように、才人の首に抱きついた。
そしておもむろに首をロックし、膝をその鳩尾に叩き込む。才人は一撃で堕ちた。
最近のルイズの蹴り技は、殺人級に冴え渡っている。才人という優秀なサンドバックがいるおかげだろう。

「行くわよっ、犬っ!」

ルイズは才人の襟首をがっちり掴むと、遠慮なく引きずっていった。
その先に、何が待っているかも知らず。

524 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/03(日) 13:19:39 ID:tj4aTytj
運営本部は、大型の野外テントの中にあった。
その中には、運動会の提唱者であるオールド・オスマンと、何故か臙脂のブルマを履いた体操服のアニエスがいた。
そしてもう一人。
奥に控えるその人物は、マントのフードを目深にかぶり、顔を隠している。
ただ、その口元とマントの上から見て取れる曲線から、女性であると知れた。
その正体はようとして

「…何やってんですか姫様」

才人を引きずって天幕に入ったルイズが、呆れたような顔で言った。
この2人が揃っていて、一人が顔を隠しているとなればその正体の予想もつくというものだ。
三人は慌てて円陣を組み、『な、なんでバレるんですかっ』『だからあとから入ってくださいとアレほど!』『まあお約束じゃしなあ』などと小声で話し合う。
そして少しすると、話がまとまったのか、三人は改めてルイズに正対する。
…その頃には、真冬の風のような冷たい空気が辺りを覆っていた。
最初に口を開いたのはオールド・オスマンであった。

「えー、おほん。
 キミを呼びつけたのは他でもない」

しかしルイズは半眼のまま、遠慮なくフードを目深にかぶったままのアンリエッタにガンを飛ばす。
…またサイト狙いで来たわね、このわたあめ姫は…。
すでにルイズの中でアンリエッタは敬愛するべき女王ではなく、『サイトを狙う女その一』に変わっていた。
ライバルである以上、手加減も遠慮もいらないわけで。

「…回りくどい事はなしにしませんか、姫様」

すでにルイズは戦闘状態だ。
暗闇でギーシュが見たら卒倒しそうな視線で、アンリエッタを睨みつける。

「無礼だぞ!ミス・ヴァリエール!」

アニエスがすごむが、ブルマに体操服では様にならない。
剣も持ってないし。
ぶっちゃけた話、この格好でサイトを誘惑しちゃおっかなー、などと邪念を抱いていたりしたのだが。
その肝心の才人が、ルイズにギタギタにされて目を回していては意味がないのである。

525 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/03(日) 13:20:20 ID:tj4aTytj
そのアニエスの言葉に反応したのは、ルイズではなくアンリエッタだった。

「いいのですアニエス。
 …これは、私と、ルイズの問題です」

言って、フードを跳ね上げる。
そこから現れたのは…見紛う事なき、アンリエッタ女王。
現トリステイン国王にして、ルイズの幼馴染。
そして才人を巡る、最大最強のライバルであった。
その瞳に炎を宿し、負けじとルイズを睨みつける。
あくまで、そのにこやかな笑みは崩さぬまま。

「…よく、私と分かりましたねルイズ・フランソワーズ」

ルイズも、マリコルヌくらいなら平伏して屈服のポーズをとりそうな視線でアンリエッタを睨み返す。
完璧な笑顔で。

「…毎度毎度、登場シーンがお約束すぎるんですよ姫様は」
「あら、これでも気を使っているのよ?そういう細やかな部分はルイズには難しかったかしら」
「そんな些細な事にまで気を使わなければならないなんて。女王という仕事は閑古鳥の鳴く食堂の給仕並みに忙しいのですね」
「それほどでもないわ。王家からのおこぼれを乞食のように貪るのに忙しい貴族ほどでもないもの」
「…その通りですわね姫様。おほほほほほほほほほほほ」
「…いやだわルイズったら。おほほほほほほほほほほほ」

視線が火花を散らし、天幕内を殺気の嵐が吹きすさぶ。
二人とも直立不動で笑顔を見せているが、形を成した龍と虎の気は牙をむき出して唸りあい、お互いの喉笛を引き裂こうと隙を伺っていた。

「こ、これが貴族の闘い…っっ!」

あまりの殺気に、アニエスは唾を飲み込み、あとずさる。

「…ええのう若いもんはー」

好々爺の笑みで、オールド・オスマンは知らん振りを決め込んだ。

「うわっ、なんだなんだぁっ!?」

凄まじい殺気に才人が目を覚ますと、そこでは鬼が二匹、睨みあっていた。
才人の声に、一瞬で鬼が消え、究極の笑顔のアンリエッタと、至高の笑みのルイズが、才人を振り返った。

「あ、お気づきになりましたか、サイトさん♪」
「おはよう、サイト♪」

笑顔の二人に、才人は何故か大量の脂汗をかきながら、

「お、おはよう」

と返すのが精一杯だった。
…ちぃ。
…よし一本先取っ!
二人の心の中だけで、先制ジャブの応酬が繰り広げられていた。

526 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/03(日) 13:21:54 ID:tj4aTytj
そうだ、こんな些事には関わっていられない。
アンリエッタは口を開いた。
大事な事を、憎き親友に伝えるために。

「…アナタを呼び出した用件、話してもいいかしらルイズ・フランソワーズ?」

口火を切ったアンリエッタに、心の準備を整え、先制ジャブを決めたルイズは返答する。
…どっからでもかかってらっしゃい。

「…どうぞ」

アンリエッタは軽く息を吸って、言い放った。

「今から、私とアナタで勝負をします。
 運動会の一競技として。
 …サイトさんを賭けて!」

そして、身体を覆っていたマントを勢いよく放り出す。
翻って飛んだマントの下からは、紅いブルマと体操服に包まれた、アンリエッタの肢体が現れた。いつのまにか、王冠の代わりに真っ赤なハチマキを巻いていた。
…放り出されたマントに絡みつかれ、『おお、ひめさまのにほいいいいいいいい』などと狂っているオールド・オスマンをアニエスが踏みつけていたが、二人は気にしない事にした。
少しの間呆気にとられていたルイズだったが、やがて、凛とした態度でアンリエッタの言葉に応じた。

「…なるほど、そう言うことですか…」

ルイズは、『サイトは私のものだからそんな勝負意味ないわよっ!』とか言いそうになったが、改めて考え直した。
…この機会に、白黒はっきりさせたろうじゃないの…!

「ラ・ヴァリエールの名において。
 受けて立ちますわ、姫様…!」

…かかった。これで、王室が運動会を後押しした甲斐もあるというもの…!!
アンリエッタは心の中で勝利を確信した。
…ルイズは勘違いしている。
…私がルイズより運動音痴だと。
甘い。甘いわねルイズ・フランソワーズ。
王族が王族である所以。それは、国民の誰よりも、優れた『血』を引いているから…!!
私は運動に於いても、頂点に立つ女…!!
一週間のアニエスとの特訓は、伊達じゃなくってよ…!!
そして、二人は再び睨み合う。

「うふふふふふふふふふふふ」
「おほほほほほほほほほほほ」

二人の視線が、再び火花を散らす。
運動会を揺るがす、究極のエキシビションマッチの開幕は、もうすぐそこであった。

「こえーよ、二人とも…」

賞品が呟いた。

527 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/12/03(日) 13:25:51 ID:tj4aTytj
どもー。久しぶりー。
おぼえてる?オレだよオレ。オレオレ!
ゼロ魔エロパロスレエロ&コメディ担当せんたいさんです(ぁ
もうシリアスとかぜんぶ他の人にまかす!俺書けないもんあんな真面目なの(ぁ

というわけで久しぶりです。運動会、これでラスにします。
夜勤だったりWiiやってたりしたらずいぶん間が空いちゃったけど、体調崩したわけじゃないのでご心配なく。
…なんか久々なんでずいぶんキャラ壊れてたりするような…。
リハビリせにゃねー。

んでは、続きはまた今度。ノシ


528 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 13:26:58 ID:8DqveegE
つーか205さん本職でもやっていけるんじゃないの?
っておもうほどいい作品でしたよ。マリコルヌでこんなにおもろい
作品ができるとは、やっぱすげー。
220さんもこれからもがんばってくらはい。

529 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 13:31:53 ID:8DqveegE
ってせんたいさん来テルYO!ルイズVSアンがんばってください

530 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 13:49:17 ID:eRHB69gI
>>513
マリコルヌがカッコイイ!
なんかおかしいけどGJだッ
いいもんよまさせていただきました
アリがd

531 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 14:40:38 ID:vfaunPFv
>>527
アニエスルートがあると信じて待ってます。

532 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 15:46:42 ID:+YUv6p3X
>>513
マルコリヌの二つ名は『風吹き』(一巻参照。風邪っぴきとか言われてた)だった気がするがGJ!

533 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 17:13:24 ID:/nV1W+Pv
>>513
ノボル仕事しr

534 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 17:26:18 ID:4Ub09Ls0
>>532
正真正銘「風上」

535 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 17:34:39 ID:0IMcmj8d
>>527
せんたいさん
Wiiがあると言う事は・・・並んだンデスか ご苦労さまです。

536 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 17:41:34 ID:MHV0gojY
>>527
もちろんアン様の出番は多めだろうな?と言いつつGJ!

537 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 18:18:31 ID:+YUv6p3X
読み返してきた・・・本当に風上でした
知ったかぶりスマン・・・

538 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 19:04:32 ID:py2anMaP
ちょ、なにこの大量投下w

>>513
どう言えばいいのか分からないくらいGJ!!!
すごい面白かったです。
>>527
開き直ってるへんたいさんに乾杯
陛下が参加されていることは当事者たち以外気づかなかったりするんだろうか…w

539 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 19:19:42 ID:n+0swgsm
原作、文に割と間違い多い?そんな気がしたのだが、気のせいか

540 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:03:49 ID:vfaunPFv
>>537
(´∀`)σ)Д`)

541 名前:205:2006/12/03(日) 22:10:35 ID:tOtJy5mJ

皆さんコメントたくさんありがとうございます。
正直変なSSだったので投稿した後「これ投稿しても良かったのか」と悩んでいたので非常に嬉しいです。
一つ質問が来ているようなので一応答えておきますね。

>>518
「風上って何だ」と会社帰りに疑問に思ったのが先週の水曜日。
その日の内に6時間ほどかかってプロットを書き上げて、
木曜日と金曜日に「こんなん面白がる奴いるのか」と悩む。
で、昨日の午後4時ごろに「よし書くか」と決心して一気に書いて今日の午前四時ごろに書きあがりました。
まあこんな感じで。途中で「これじゃ駄目だろ」と迷ったりのたうち回ったりしなければもっと早く書けたと思います。

542 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:48:29 ID:ELTlrRPK
やっぱりこれだけのSSは考えこまれて作られてるんですね。
悩まずに我が道を突き進んでください


543 名前:純愛センター:2006/12/03(日) 23:37:05 ID:542Mocsh
「なぁ、ルイズ…」
「なによ?」
「前にどこでも一カ所触って良いって言ってたよな?」
「あああああ、あれは、い言ったかもしれないけどご褒美で…」
「ならさ…ガーゴイルから助けたんだから、その一回使っちゃダメか?」
「えぇ!?ま…まぁご褒美は必要よね…」
「いいいいい、良いわよ…触りたければ触んなさい!!でも一カ所だけだからね!」
「じゃ早速…とりあえずパンツだけ脱いで!」
「つぅ〜!!!!こ、これでいいの…?」
「ん、ならこっち来て座って♪」
「いいいいい、言っておくけど入れるのは…」
「わかってる、触るだけだから」
「ひゃ!」
「確か一カ所だけだったよな…穴にするか豆にするか…」
「は、早くしなさいよ…サイトぉ…」
「じゃあ豆で♪」
「ひっ!ダメぇ!いきなり…っくん!」
「早くしなさいよって言わなかったっけ?」
「そ、それは…ふぁ!」
「あっ、少し大きくなってきた…」
「らめぇ!言わないでぇ…くんぅ!」
「あらら。もう洪水だぞ?」
「サイトがぁ…ひぁ!触るからぁ!!」
「じゃあ止める?」
「え…」
「ウ・ソ♪」
「ひぁああ!!ふぁぁあああああああ!!らめぇだって…ばぁあああああ!!」
「イッちゃった?」
「…」
「じゃ、一カ所だけって約束だし…おしまい。」
「……っと…」
「ん?もっかい♪」」
「もっとしてぇ…サイトぉ…」


本編考えないで、こんなこと考えてるオレは変態の鏡

544 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:40:55 ID:inqtOq0Q
これはいい変態ですねw
脱線もたまにはいいでないの?

545 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:44:24 ID:vfaunPFv
彼もまた、立派な変態である。

546 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:19:12 ID:OehyylRk
春の陽気が穏やかに教室をつつんだある日授業が始まるとルイズはそわそわしながら外ばかり眺めていた。
「なぁルイズ」
「な、なによっ」
「なんか変だぞ、お前」
「なんでもないわよっバカ犬」
落ち着かないルイズは授業が終わるとすぐにどこかへいった。
「あんたたちケンカでもしたの?」
「いや、朝からあいつ変なんだよ」
キュルケもルイズの様子が変だと気づいているようだった。
「恋じゃないかしら、ルイズだし」
才人はキュルケの冗談を軽く流して教室を出た。
水精霊騎士隊の訓練に行くと広場でルイズがギーシュと何か話をしていた。
「・・・・どっちがスキなのかはっきりしなさいよね!」
2秒後、ギーシュはギッタンギッタンになった。
「相棒、貴族の娘ッ子 とられちまったなぁ」
背中のデルフリンガーも才人をからかう。
「ギーシュならモンモン選ぶだろ、後が怖いし」
デルフリンガーはふるふる震えている。笑っているらしい。
才人は訓練を終えて歩いているとルイズがマルトー親父と話していた。
「・・・・・・あいびき・・・」
会話はよく聞き取れなかったが、あいびきという言葉は何度も聞こえた。


547 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:20:02 ID:OehyylRk
「そうだった!!相棒、貴族の娘ッ子はヒゲが好きだったな?あいびきの相談じゃねぇのか?」
「・・・・何歳離れていると思ってるんだよ!それに男はヒゲじゃねえ、ハートだよ!心だよ!」
才人の脳裏にワルドのヒゲ面とヴァリエール公爵のヒゲ面とマルトー親父のヒゲ面が浮かぶ。
吐き気を抑えて部屋に戻り、ルイズと一言も会話せずに眠りについた。
翌朝、才人は窓から吹く春の朝風で起きた。
これからルイズの支度をしようと横を見るとルイズとシエスタはいなかった。
シエスタは仕込みや準備やらで才人より早く起きることはあるが、ルイズの早起きは初めてである。
才人はルイズの怒鳴り声どころか本人がいないことに首を傾げながらも顔を洗い、朝の訓練へ向かった。
「ミス・ヴァリエールならマルトーさんの所ですよ」
朝の準備をしているシエスタを見つけて聞くとルイズの居場所がわかった。
「相棒、ヒゲだよ。時代はヒゲなんだよ」
「サイトさんにはわたしがいるじゃないですか」
少し暗い顔になった才人に二人とも冗談を言う。


548 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 00:20:06 ID:qZP9wt0a
ここはエロパロ板…どんな変態さんでも受け入れてくれるはずさ。

549 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:21:04 ID:OehyylRk
ルイズはその日の授業も心ここにあらずな状態だった。たまに窓の遠くの方を見て はふぅなどとため息までついていた。才人から見ても恋する乙女に見えた。
「なぁデルフ」
「なんだね相棒」
「ルイズが・・・・結婚したら・・・俺、側にいられないよな・・・」
デルフリンガーはふるふると震えて笑った後、黙ってしまった。
「どうなんだよ!デルフ!」
「貴族の娘ッ子とマルトーの親父がくっつくわけねぇと思うがね、くっついちまったら・・・まぁ相棒は暇をもらうだろうね」
才人はだんだん不安になってきていた。
「相棒には俺がいるじゃねぇか!元気だしなよ。傭兵暮らしも楽しいぜ?」
「・・・・・・・」
「ま、あまり気にしてしょうがねぇだろ、なるようなるさ、相棒にはメイドの娘ッ子もついてるしな」
才人は泣きそうな顔でデルフリンガーを鞘に納めた。
部屋に帰り、ルイズにそれとなく聞いても、なんでもないとか、アンタには関係ないと言われるだけだった。
ルイズとマルトー親父のあいびきはそれから一週間ほど続いた。


550 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:21:50 ID:OehyylRk
「相棒、心が震えてないねぇ」
「デルフ、俺・・・ヒゲ生やすよ」
「似合わなねぇだろ、いくら何でも。それに男は心だろ?」
「ヒゲだよ」
「貴族の娘ッ子が好きなら直接聞いたらどうだね」
「それしか・・・ないのかな」
「ないね」
才人は部屋に戻ろうと広場を歩いてるとシエスタがなにやら荷物を抱えて歩いていた。
「シエスタ、仕事は終わったんじゃないのか?」
「はいっ仕事は終わってます。これはローラの部屋で飲むお酒です。サイトさんこそこんなところで何やってるんですか?」
「部屋に帰るところなんだけどな、シエスタは部屋に帰らないのか?」
シエスタは少し悲しい顔になって才人に背を向けてしまった。
「わたしはそこまで野暮じゃありません。サイトさんも早く部屋に帰らないとミス・ヴァリエールに怒られますよ」
シエスタの声が少し怒っていた。
「ああ、そうだな、ルイズのやつ なんだか様子が変だしな」
「サイトさんもしかして・・・いえ、なんでもないです」
シエスタは驚いて何か言いかけたが、背中のデルフリンガーが鞘から出てカタカタ震えるのを見てやめてしまった。


551 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:22:38 ID:OehyylRk
「サイトさん、早く部屋に帰らないとミス・ヴァリエールを誰かにとられちゃいますよ」
シエスタはいたずらっぽい笑顔に戻り才人をからかいながら去ってしまった。
広場で一人ぼっちになった才人は夕日を浴びながらとぼとぼ歩く。
「なぁデルフ」
「なんだね相棒」
「俺、伝説の使い魔だよな」
「ああ、そうだね。ガンダールヴだね」
「七万の大軍に向かっていった使い魔だよな」
「ああ、そうだね。七万を単騎で止めちまったね」
「俺、強い方だよな」
「最強だと思うがね」
「・・・・正直言ってさ、七万の大軍に向かってくよりもさ、ルイズに本当の事聞く方が怖いんだ」
「みっともねぇのね」
「みっともないよな」
才人は はぁとため息をつき立ち止まる。
「なんにしてもよ、部屋に帰ろうぜ?相棒」
「・・・うん」
才人が部屋についたのは夕方から夜になろうとしている頃だった。
ドアの前に立つと部屋の中から物音一つしない。
「相棒は貴族の娘ッ子が好きなんだろ?」
「うん」
「そうなら早くドアを開けなよ」
才人は返事をせずにドアを開ける。
「ただいま」
才人はそこで止まってしまった。


552 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:23:24 ID:OehyylRk
ルイズが魅惑の妖精亭の白いビスチェを着て顔を朱に染めてちょこんと座っていた。「お帰りなさい」
いつもとちがう優しく柔らかい声。
「待ってたのよ」
潤んだ瞳。
「そんな所で立ってないで入ってきて」
やさしい仕草。
才人の胸は早鐘を打ち、体温が急上昇し、心の端から中心に向かって何かがきゅっと収縮した。
ルイズの座る椅子の横にはテーブルを埋め尽くさんばかりのご馳走が載っている。
「サイト、今日は何の日だか知ってる?」
才人は考えたが分からなかった。
「相棒、光のゲートをくぐったのはいつだい?」
デルフリンガーがヒントを出す。
「今日は・・・ルイズに召喚されて一年目の・・・記念日?」
才人は自分の言葉で納得した。
「そうよ、今日はサイトがあたしの使い魔になってちょうど一年になるの」
才人はルイズに見とれていた。もうドアを開ける前の疑問はすべて解決してしまったからである。
「そ、そんなにじろじろ見ないよ、バカ犬」
「犬ごめん」
「これ全部あたしが作ったのよ」
マルトー親父に才人のお気に入りを聞いたらあいびき肉を野菜で包んだ料理が好きということを知り、毎朝 厨房で練習してたとのことだった。


553 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:24:33 ID:OehyylRk
ギーシュを張り倒したのは才人が肉料理と魚料理のどっちが好きなのかと聞いたらはっきりしない答えがきたからと言った。
全部才人の勘違いだったのだ。
ルイズの自信作のあいびき肉の野菜包みは才人にとってはロールキャベツを連想させる料理だった。家庭的で暖かく、誰でも作れても同じ味のものは一つもない。
異世界にいながら元の世界にもあるような料理。才人が無意識に郷愁を求め、無意識に暖かさを感じとった料理だった。
他の皿には鶏肉を甘めのソースで焼き上げた料理やパン生地にバターを折り込んで重ねながら発酵させたカリカリのパン、魚介類を牛乳で煮たスープ、ルイズの大好きなクックベリーパイが並べられていた。
才人とルイズは横に並んで食べる。胸は早鐘を打ち続けて顔も熱くなっている。もちろん料理は最高にうまい。緊張してなければもっとうまいと感じるだろう。
「どう?おいしい?」
赤い顔のルイズが上目づかいで聞かなくても答えのわかっている質問をする。
「うん、すごくおいしい」
才人も赤い顔で素直に答える。
「これもマルトー料理長に習ったんだけどね、簡単なようでけっこう難しいのよ」
ルイズは毎朝、一週間ずっとずっと料理の練習をしていた時の話をしてくれた。


554 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 00:25:34 ID:tlOSET6v
せんたいさんっ!いい加減に才人×タバサ×シルフィードのロリコンあんど獣(竜?)姦モノを書いてくださいっ!!

555 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:25:38 ID:OehyylRk
「・・・・・・それでね、シエスタと生地を・・・・・あれ?なんで泣いてんのよ」
「・・・ごめん・・・」
才人は涙が出ていた。
「俺、ルイズを好きでいてよかった」
ルイズは一気に真っ赤になる。
「・・・・なによバカ犬・・・」
才人も真っ赤になっている。
「これ食べてたらさ、元の世界に帰れなくてもいいような気がしてさ、何だかすごく嬉しくて・・・」
ルイズも才人も照れてうつむく。
「な、な、なによこのくらい、毎日作ってあげるわよ」
茹だった頭はとんでもない言葉をさらりと紡ぐ。
「ありがとう、ルイズ・・・俺、ルイズと結婚したい。今はまだルイズは学生だから無理かもしれないけど、卒業したらルイズと一緒になりたい」
ルイズは真っ赤になりうつむく。しばらく黙ったままうつむいて こくんとうなずいた。
才人も真っ赤になってうつむく。
「な、なな、なによっ、い、い、犬のくせにご主人様に求婚なんて・・・犬・・・」
急に恥ずかしくなったのかルイズは嬉しそうな顔で足をもじもじさせて才人を犬呼ばわりする。
「ルイズじゃなきゃだめなんだ」
才人はルイズのかわいい仕草をさらに見ようとルイズをじっと見ながら言う。


556 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:27:44 ID:OehyylRk
「わたし・・・胸ちっちゃいよ?それに魔法だって使えないし、サイトにひどいことしてきちゃったし・・・」
ルイズは自分なりに思うところを才人の顔を見ながら言う。
「そんなの関係ない、俺はルイズが大好きだから結婚したいんだ」
才人は想いのすべてを言葉に変えてルイズの反応を待つ。才人にとって長い時間が流れる。
「もう・・・バカ犬」
唇が降ってきた。
「バカ犬」
また唇がきた。
「・・・・ダイスキ」
唇が少し深く重なった。
「離さないんだからっ」
唇は重なったまま細い腕は才人をぎゅっと包み込む。
才人も腕を伸ばしてルイズを包み、ルイズを膝の上にのせる。
「ルイズ」
「なぁに?」
「ルイズの唇、クックベリーパイの味がする」
「・・・残したら、し、し、承知しないんだからっ」
「・・・・・うん」
深く重なる唇から吐息が漏れ、やがて二人は強く抱きしめあう。

「おでれーた、虚無の娘ッ子が魔法も使わずガンダールヴを仕留めちまいやがった。おでれーた、おでれーた」
窓に立てかけてあるデルフリンガーと二つの月だけがルイズと才人を遥か昔の始祖とガンダールヴに重ねながら見ていた。



おしまい

557 名前:ルイズのあいびき ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:28:49 ID:OehyylRk
ルイズのあいびき

この物語はこれでおしまい。
次の物語は、またいづれ。


それではっ

558 名前:548:2006/12/04(月) 00:29:55 ID:qZP9wt0a
ぎゃぁぁあ、超GJな作品の投下中になんて誤爆を… ごめんなさい吊ってきますorz
やっぱりルイズ可愛いよルイズ…
ご馳走様でした。>>557

559 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 00:30:13 ID:XCY5prM5
>>556
GJ
くそう、腹へったじゃねーか。

560 名前: ◆manko/yek. :2006/12/04(月) 00:37:22 ID:OehyylRk
非エロは難しい。


561 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 00:41:43 ID:+LoWEK4/
>>557
くそッ

なんて可愛いんだ

悔しいからロールキャベツ買ってくる!

あーどっかでルイズも売ってないかなー
とにかくGJ!

562 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 01:00:00 ID:Q6JQk6Yx
すごいトリプ

563 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 01:00:16 ID:cKagWiKT
エロがないのになんでこんなにおっきする
作品書けるんだ〜。ここの職人さんたち
総合的にクオリティ高いな

564 名前:コリコリ:2006/12/04(月) 01:08:20 ID:r/xzRPuQ
>>543
本編考えないでってどういうことですか?
アナタ、まさか。。。!?

565 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 01:29:47 ID:DPbGWGZy
素直に考えれば、「放置している続き物を書かずに・・・」って事だろ?

ってゆーか、おまい、いい加減にsageを覚えろよ。


566 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 01:37:16 ID:bNgIuUl8
いっその事とことん甘くなれ。ルイズ。


アンタが私の旦那なんて…今更ね。
もう何人目かしら?いち、にい、さん…お腹の中も入れて四人?がっつきすぎなんだから。
私もアンタも立派なパパとママなのに私の事可愛いって…嬉しいけど、何人出来ちゃうの?

アンタはまだまだ私を抱きたいって…

…そりゃあ、許してもいいわよ。ちゃんと旦那様になって、結婚もして、三カ月は許さないつもりだったのに、…初夜はその日だし…
実はその前からしてたって聞いたら、お父様とお母様は腰を抜かすわね。
私のせいじゃないのよ!
その…なりゆきって言うか…サイトが好きって言ってくれて、私も好きって言っちゃって…キスだけじゃ足りなくなって…それで…

…サイトに全部あげちゃった…

そしたら後はもう流れで…悪い!?いつの間にか子供まで出来ちゃって、ルイズママってなってて、サイトはいいパパになってるし、そのくせ夜は相変わらず一緒に寝てるし…
…そういえばミルクをこの子達と取り合ってどうするのよ?
私だっていくらでも出る訳じゃ無いのよ?元々ちいちゃいのにもっとちっちゃくなっちゃうじゃない。
どうせ可愛いがるんなら、この子達か私の唇とかにしなさい。キスだけなら幾らしてもいいもの。

はあ…早く産まれないかしら。まだどっちかわからないし、アレが出来ないじゃない。

…なんだかんだで私も…ね。


描写できねえ…orz


567 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 02:14:22 ID:qZP9wt0a
むしろ無理に描写しないほうが萌えることもあるんです。きっとあんなことやこんなことしてるんだろうなぁと妄想できるんです。
GJ!!

568 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 02:19:26 ID:6IdmYLz9
>>566
いや、良いんじゃね?今度はもっと長くしてみよーか(´∀`)

569 名前:261のひと:2006/12/04(月) 03:06:26 ID:Uew+wWsS
ご無沙汰してますー
>>323-330  >>412-415の続き
……結局競技しなかったですよ……

お題つきむつかしーですね。勉強になりました。(結局好き勝手やっただけですが)
>>527 せんたいさん では自分も自分のに復帰しますね。
結局一本だけ、しかも運動してねぇ……な、運動は兎も角。
あんまり参加できず、ごめんなさい。

570 名前:1/9:2006/12/04(月) 03:07:43 ID:Uew+wWsS
死ねる。
7万の大軍に突っ込んだ時より、今の方が遥かに死が側に有った。
あの時と並ぶ……
いや、あの大軍を超える殺意。
だが同時にソレより恐ろしいのは……
「で、娘とはどういう関係なのかね?」
冷静に話し続ける、その理性だった。
「お、お義父さん……」
「貴様に、お義父さんなどと呼ばれる心当たりはないが……」
しまっ……
「君には有るのかねぇ?」
怖いぞ、凄いぞ、ルイズパパ…
笑顔のままにじり寄ってくる、おっさん。
……悪夢だ。
しかも邪険に出来ない。
ギラギラ光る目が俺からそらされることは一瞬もなかった。
「まあまあ、父さまその辺にしませんか?」
救いの手の主は、俺にとって理想の外見して、
しかも天使の心を持つ奇跡の存在。カトレアさんだ。
「ほら、ルイズが走るようですよ?」
そう聞いた瞬間、ルイズパパの首が180度回転する。
って、こわっ。
「ルイズ、ヴァリエールの名を汚すことのないようにな」
硬いことを言っているが、目じりが下がりっぱなしだし。
なによりルイズの名前聞いただけでこの反応……
「親馬鹿?」
つい口に出る。
「……何か言ったか?使い魔」
首がきりきり元に戻ってこっちを見る……だから怖いって。
「あら、ルイズの方見なくていいのですか?」
カトレアさんの指摘に、壊れた機械のように首がガクガク揺れた。
ものすごい葛藤の挙句、ルイズの方に身体ごと向き直る。
とりあえず助かったのか?
そう思っていると、ちょんちょんと袖を……カトレアさん?
視線が合った瞬簡に小さくウィンク。
人差し指で俺の質問を封じると、そのまま席を離れる。
「カトレアみなさい、ルイズの可愛いこと……可愛いこと…おぉっ……」
放置されたルイズパパの声が段々小さくなる。
十分に離れた後、カトレアさんが話しかけてきた。
「お願いがあるのですけれど?」
少しはにかみながら、頬を染めたカトレアさんのお願い……
「俺に出来ることだったら……」
そもそも鼻砕かれて、のたうってる俺に魔法をかけて治療してくれた時から、
カトレアさんはなにか言いたそうだった。
……運動会だから保護者も来るって事をすっかり忘れていた俺に、カトレアさんがいるのは衝撃だった。
衝撃から立ち直る前に、父兄席に誘われて……鬼に会った訳だが。
きっとずっと何か頼もうとしていたんだろーなぁ。
いつもすっぱりと物を言うカトレアさんが、おずおずと口にしたのは、
「わたし……学院て初めてですので……案内……していただけせん?」
そんな些細なお願いだった。
「いいですよ、ここで暮らしてるんで、なんでも案内できますよ」
カトレアさんって、学院に通ったこと無いんだっけ?
始めてきた学院が運動会。
……凄く楽しそうに見えているのかもしれない。
「よかった。よろしくお願いしますね、騎士様」
あたりの空気の色が一瞬変わった、
俺はそんな錯覚を覚えるほどにっこり笑ったカトレアさんの手を引いて、案内を始めた。

571 名前:2/9:2006/12/04(月) 03:08:16 ID:Uew+wWsS
唐突に決まったため、運動会の出場者は基本飛び入りだった。
受付で予約するだけ。
参加者が少ないことが心配されたけど、姫さまの用意した商品のおかげで、かなり賑わっていた。
「全部」
人ごみをかき分け、受付に着いたわたしはそれだけ告げる。
「は?あの……どのような競技でしょうか?」
「全部よっ、全部!!」
鈍いわねっ、この係員。
少しでおくれちゃったから、一つでも多くの競技に出たいのにっ。
「……正気ですか?」
「失礼ねっ!!」
「団体競技はチーム等がございますが?」
……あーもう、面倒ね
「何でもいいわよ、とりあえず全部よ」
わたしが必死になるのには理由がある、他の子達は知らないこと。
……ティファニアを見たことがあるから。
アルビオンの奇跡の胸。
この中でわたしだけが唯一真剣に、あの秘薬の効果を信じているはずよ。
モンモランシーに聞いてから、ティファニアの胸がわたしの頭から離れない。
(あ、アレを手に入れれば……)
「サイト……わたし……を………」
「は?なんですか?」
ヤバっ、声に出てた。
「なんでもないわっ、次はなんなの?」
大声でごまかす。
「スプーンレースですね」
「………なにそれ?」
魔法を使ってスプーンを飛ばすのかしら?
……風の魔法使いしか勝てないじゃないっ
「あー、運動会ですから、魔法は使いませんよ」
何度も同じ説明をしたらしい係員が、苦笑いをしながら教えてくれる。
「スプーンに卵を載せて運ぶんです。落としたらやり直し。
発案はなんと運動会の考案者です。」
……サイトが考えた競技………負けられない。
「ま、と言ってもほとんどの競技は彼の発案ですけどね」
そこで落とさないでよ。
「とりあえず、それに出るからその間に他の競技にも登録しておきなさい、いいわね?」
「分かりました……けど、しんどいですよ?」
「……女にはやらねばならないときが有るのよっ!」
言い切ってもまだ動こうとしない係員に苛立ったわたしは続けた。
「商品がほしいのよっ」
最後まで言わせる気なら……溶かそう。
人だけど。
女の子に恥ずかしいこと言わせる気なら当然よね?
「あーそれでしたら、参考に……」
受付の向こうから、手を伸ばして校庭を指し示す。
「彼女が今、各種競技で最多の入賞者ですよ?」
………その指の先にいたのは……シエスタ

572 名前:3/9:2006/12/04(月) 03:08:49 ID:Uew+wWsS
さて……次の競技に向かわないと……待っててくださいね、サイトさん。
学園の関係者なら誰でも参加できるとはいえ、参加するつもりはなかったけど……
『以前アルビオンで発見された胸が成長する秘薬』があるって、貴族の方々がざわめいた時、わたしは参加することに決めた。
……だって、アルビオンですよアルビオン。
ティファニアさんの胸を見たことある人間としては、見逃すわけには行きません。
「シ・エ・ス・タ?」
耳元で甘えた声がした。
「い、いきなりなんですかっ、ミス・ヴァリエール」
さっきまで校庭にすら居なかったのに……まさか……気づいたんですか?
「ありがとうっ、シエスタ」
混乱する私をよそに、ミス・ヴァリエールはいきなり抱きついてくる。
「わたしのためよね?」
「は?」
……秘薬のことに気づいたに違いないですけど……
って、
「い、痛いです、ミス・ヴァリエール」
抱きついた腕が容赦なく絞まっていく。
「ありがとー、シエスタ。わたしのために商品とってくれるのよね?」
「いたいっ、いたいですっミス・ヴァリエール」
やっぱり気づいてるぅぅぅぅ
きゃあっ、パキって……ペキって鳴った……
「お、折れます、ミス・ヴァリエール……」
この細い身体のどこにこんな力が……
そういえば、ミス・ヴァリエール男子生徒を3秒でKO出来るって噂が……
その真偽を自分の身体で確かめることになるなんて……
そんな間にも肺の空気が空になって、しかも吸い込むことが出来ない。
「……ぇ……ぅ」
視界が真っ黒になる直前に、腕が緩む。
「げほっ、はあっはあっはぁっ……」
し、死ぬ……ミス・ヴァリエールにコロサレル……
「わ・た・し・の為よね?」
ミス・ヴァリエール……本気だ。
『胸の為なら、一人や二人、殺す』
顔に書いてある……
仕方ない、ここはとりあえず、ミス・ヴァリエールにあげる事にして……
手に入ったらすぐ自分に使うことにしましょう。
「も、もちろんですよ、ミス・ヴァリエール、胸がお気の毒な貴方の為に、
最初っからあげるつもりでしたともっ」
緩んでいた腕が、ぴくりと震える……ま、まだだめなんでしょうか?
「わたしが貰っても仕方ないですし、ミス・ヴァリエールは運動苦手でしょうから、
わたしが手に入れて、その後で差し上げますね?」
<ルイズ意訳>
『こんなのミス・ヴァリエール位しか欲しがりませんよ?
ご自分じゃ無理でしょうから、恵んで上げますね?』
き、気のせいかしら?
う、腕の力が……また強くなっていってるような……
「ほら、こんなのなくてもわたし平気ですしっ」
『ミス・ヴァリエールと違ってありますし』
「本当に増えるか分かりませんし、差し上げますっ」
『元が虚無(0)だったら、何か掛けても0ですよね? 』
また絞められるのかと思っていたら、今度はいきなり突き放される。
「……ば、馬鹿にしないでっ、こんなの……こんなの……」
要らない……そういうと思ってたら……
「自分でとってやるもんっ、覚えてなさいっ、シエスタぁ」
要らないとは口が裂けてもいえないんですね……ミス・ヴァリエール……

573 名前:4/9:2006/12/04(月) 03:09:22 ID:Uew+wWsS
スプーンをもってスタートラインに並ぶ……
犬の世界ってこんなシュールなことをいつもしてるのかしらね?
左右を見回すと、皆微妙な表情をしていた。
少し離れた所にある卵の山。
それをスプーンに乗せた後、校庭を一周してゴールらしいけど……
ここはポイント稼ぎって割り切ろう。
……それに……
隣にいるのはシエスタ……さっきの屈辱は忘れない。
(許さないわよ)
そう思ってシエスタを睨む。
一瞬目が合って。
シエスタはにっこりと微笑んだ。
(わわわ、笑われたっ)
わたしの恨みはさらに深くなる。
うーふーふー、許さないからっ、シエスタっ。
微笑み返したわたしを見て、シエスタがなぜか怯えたけど。
勝負のことだけ考えて、スタートを待つ。
いつでも走り出せるように構えてから、ちらりとシエスタを見る。
『走りなれてますっ、わたし』
全身がそう主張していた。
でも、わたしが勝つ、だってわたしは伝説の魔法使いだから。
サイトの発案で、スタートの合図は空砲が使われている。
初めて間近で聞く銃声に、一瞬身が竦む。
(しまった……)
後悔してももう遅い、慌てて駆け出すけど……
(ス、スタートの所為なんだからっ)
全然追いつける様子がなかった。
ぐんぐん加速を増す周りに追いつくため、息を詰め目を瞑って無心になって加速する。
前を走っていた皆の背中が、見る間に近づいてくる。
(見なさいっ、わたしが本気を出せばこんなものよっ!)
もう一度目を瞑りなおして、手足を全力で動かす。
「だ、だめです。ミス・ヴァリエール止まってくださいっ」
シエスタの叫びが聞こえる。
わたしの邪魔をしようとしたって、そうはいかないんだから。
「きゃあぁぁぁぁあ」
シエスタの叫びと……
「危ない」
「止まれ、止まれ!!」
観客の?叫び?
それを疑問に感じる頃、わたしは卵の山に頭から突っ込んでいた。
――――――――痛い
卵の殻がチクチクする。
口の中もジャリジャリした。
「えー、続行不可能により、この競技は中止といたします」
どこかでアナウンスが流れていたけど……
そんなの聞いてる余裕はなかった。
「いやぁ……ぬるぬるするぅ……」
体中に浴びた卵が、全身をベタベタに染め上げていた。
泣きそうになりながら、立ち上がる。
「だめですっ、ミス・ヴァリエール、座っててくださいってば」
シエスタの叫びが最後まで聞こえる前に、観客席と生徒の応援席からの歓声が聞こえた。
ウオォォォォォォォォ
主に男子生徒からなる叫びが、校庭を揺るがす。
な、何?
向こうの方でシエスタが男子生徒の服を剥ぎ取ってる。
「透けてます、透けてますってば、ミス・ヴァリエール」
何か言いながら、慌ててこちらに服を持ってくる。
……す、透けて……る?恐る恐る自分の身体を見ると……
黄色と透明の液体で濡れたわたしの身体に、ぺったりと……
「やあああああああぁぁぁぁぁぁ!」

574 名前:5/9:2006/12/04(月) 03:09:54 ID:Uew+wWsS
「サイト以外に見られた……見られた……見られた……」
ぶつぶつ言い続けるミス・ヴァリエールを貴族用のお風呂に連れて行く。
『見ないでよぉっ』
って泣きじゃくるミス・ヴァリエールに、容赦ない視線を注いだ男の子たちが許せないです。
抱き上げて、服を身体に掛けてあげたときには、
『胸を大きくしたかっただけなのにっ、なんでこんな目にあうのよぉぉぉぉ』
って、叫んでらしたけど……お風呂で誰も居なくなって、落ち着いた途端に
「ごめんなさい、サイト……見られちゃった……見られちゃった……よ」
ひたすら落ち込んでいた……
えー、それはサイトさんならいいって事でしょうか?ミス・ヴァリエール。
聞きたかったけど、これ以上追い詰めるのは……ちょっと。
「はい、お風呂入りましょうね?ミス・ヴァリエール」
ベトベトになった服を、そーっと脱がせる。
ぺったりと身体に引っ付く服が脱がせにくかったけど、気力の萎えたミス・ヴァリエールが抵抗しなかったおかげで、そんなに大変でもなかった。
この服色々問題はありますけど、脱ぎやすいのは利点ですよね。
手を引かないと、その場で泣き続けるだけのミス・ヴァリエールを立たせたまま、わたしも服を脱ぐ。
……一瞬胸に注がれた視線が怖かったんですけどっ。
服を脱いでもベトベトのままのミス・ヴァリエールをお風呂まで連れて行く。
貴族用のお風呂は、いつも魔法で適温になっているらしい。
噂には聞いていたけど、本当だったのね。
湯船の側まで手を引いて、風呂桶にお湯を注ぐ。
「ほら、ミス・ヴァリエール、卵って髪に良いらしいですから、もっと艶々になって、サイトさんも釘付けですよ?」
お湯を掛ける前に、少しは元気になって欲しくて一声掛ける。
「……そんなことない……」
「あら、こんなに綺麗な髪なのに?」
「……サイト、髪なんかより、胸のほうが好きだ……もん」
自分の胸を押さえて、堰を切ったように泣き出すミス・ヴァリエールが愛しかった。
「ほら、全然無いわけじゃないですし……」
まだぬるぬるする胸に手を這わせる。
……あら
「ミス・ヴァリエール?」
声を掛けるわたしに、もの問いたげな視線を向ける。
傷ついて怯える小動物みたい♪
すこ〜し、苛めたくなる。
「立ってますよ?」
何を言われたか理解出来なかった。
そんな顔をしていた。
小さく自己主張をする敏感な部分を抓る。
「ほら、ここ」
「っったいっ」
痛みと怒りの為に、一瞬でいつものミス・ヴァリエールに戻った。
「何するのよっ!」
勢いよくわたしの手を払う。
あら、強気ですね。
杖も無いのに。
「感じたんですか?」
気づかれないように入り口の方に身体を動かしながら、ミス・ヴァリエールを壁際に追い込む。
「なななな、何のことよっ」
この人は本当に分かってないですね。
かわいいっ。

575 名前:6/9:2006/12/04(月) 03:10:27 ID:Uew+wWsS
……やだ……こんなのいつものシエスタじゃない……
怖かった。
にこにこ笑いながら、ゆっくり近づいてくる。
怖いよぉ、助けてよ……サイト……
「ほら、ここですよ」
またわたしの胸を触る。
こんなの触っても面白くないと思う。
シエスタみたいに立派ならいいのに……
ぬるりとした感触が、わたしの胸を下から上に這い上がる。
「ひっ」
初めて受ける感触に、声が漏れた。
そんなことはお構い無しに、シエスタはしつこく触り続ける……
一箇所だけ手の感触が違う所があった……あれ?
「ほら、分かりますよね?」
「なに?これ」
寒い時なら……たまに……でも……
「見られて、感じちゃいました?」
うれしそうに問いかけるシエスタの声を聞いて、それがとても恥ずかしいことだと感じた。
「ち、違うわよっ」
そんなはず無かった。
サイト以外に見られるなんて、今思い出しても……
「あら、思い出したんですか?」
なっ!
「また硬くなりましたね……へ・ん・た・い・さんっ?」
うそっ、うそうそうそうそうそっ。
混乱したわたしは、あっさりシエスタの腕に絡め取られる。
シエスタの腕の中で、背中から抱きしめられる。
背中に当たる胸が気持ちよくて……切ない。
いいなぁ……これ、そう思って一瞬力が抜けた。
「こっちも素敵ですよ?」
シエスタのかわいい声が耳元で囁く。
……これ……何?
理性が溶ける。
シエスタの声……キモチイイ。
ぼぅっとなった頭に、シエスタが胸を触り始めていることが伝えられた。
「ふっ……くっ……」
一生懸命声を殺す。
ぬるぬるが、ゆっくり広げられて……
快感から逃れようと後ろに下がると、そこにあるのはシエスタの胸。
「ひゃあぁっ」
柔らかい胸が背中に当たる感触に、思わず声が漏れる。
「へぇ……やっぱり気持ちいいんですね?」
……っっっだめっ、シエスタの声っ。
頭が声に抵抗する間にも、胸は触り続けられる。
前からも後ろからも伝えられる快感に、頭の奥がゆっくり焼けていく。
「気持ち良いですか?」
シエスタの声に、全力で首を左右に振る。
認めたら何かが終わる。
そんな確信が有った。
片方の硬くなった先端を、指先で強く擦りながらもう片方の手がにゅるにゅるとお腹の方に降りていった。
お、おなかも気持ちいいよぅ……でも……胸ほど……じゃ
心のどこかで、少しがっかりする自分を戒める。
甘かった。
「ひっ」
太ももの辺りを這い回る手も、十分脅威だった。
ぬるぬるを丁寧に広げて、集めて、また広げた。
「………んっ……」
でも、耐え切れるかも……
そんな希望はあっさり砕かれた。

576 名前:7/9:2006/12/04(月) 03:11:03 ID:Uew+wWsS
激しく震えるミス・ヴァリエールが可愛い♪
「触ったこと無かったんですか?」
一番敏感な所を、人差し指で転がしながら質問する。
「……っ……ぁ……っ」
声に成らない声を漏らしながら、ガクガクを首を振る。
わたしの手は、卵以外の感触を捕らえていた。
「ねぇ、ミス・ヴァリエール、これ、な〜んだ?」
驚いたように一瞬見つめた後、絞り出された声は、
「た、卵に決まってるじゃないっ」
透明な粘液は、確かにそうかもしれないけれど……
「じゃ、念入りに落としますね?」
素直じゃない子にはおしおきっ
「えっ、だめっ、やめっっっ」
無視。
卵なら別に良いですよね?
股間に差し込まれた手を、勢い良く動かす。
胸もにちにちとしつこく責め続ける。
卵を吸って重くなった髪が振り回される。
わたしの手を邪魔するように、太ももが締め付けられる。
「やぁっ、だめっ、シエスタぁ……やめてよぉ……」
こちらを向いて哀願する唇が……
わたしは悪くないですよ?どう見てもわたしを誘っていた。
塞いだ途端に、ミス・ヴァリエールの目が大きく見開かれる。
混乱している間に、唇を舌でほぐす。
混乱から立ち直るよりも先に、快感に酔い始める。
……堕ちた?
そんな予感を確かめるため、唇を少し離す。
「んっ……あ……」
ミス・ヴァリエールの方から舌を絡めてくる。
……完璧。
えもいわれぬ達成感に酔いながら、指を中に進入させる。
怯えた瞳のミス・ヴァリエールに問いかける。
「指入れたことないんですか?」
「……うん……」
小さな返事が聞こえる。本人も含めて始めて触るわけですね。
「じゃ、教えてあげますね?」
返事に困っている間にも、もちろん小さく手は動き続ける。
何も言えないままのミス・ヴァリエールの唇をもう一度塞ぐ。
口を塞いだまま、今度は親指で敏感な所を潰す。
目を見開き、熱い呼吸を繰り返すミス・ヴァリエールで遊び始めた。

577 名前:8/9:2006/12/04(月) 03:11:35 ID:Uew+wWsS
わたしの身体が震える。
力が入らなくなって、シエスタにもたれ掛ったわたしを、身体を仰向けに転がした。
お湯も浴びてないのに、すっかり火照った身体にひんやりした床が気持ちいい。
「いくら、拭っても止まりませんね、た・ま・ご」
……たまごって何?
……もっとして……シエスタ。
「食べ物ですもの、無駄にしてはいけませんよね?」
シエスタが何か言ってるけど、そんなのどうでも良かった。
シエスタがわたしの足を持ち上げる……あ……見られてるぅ……
ゾクゾクとした快感が背筋を上る。
へんたいなのかな……サイトにも嫌われるかな……
そんな恐怖がわたしを襲うのは一瞬。
両手で太ももを抱えたシエスタの頭がゆっくり降りていく。
わたしの理性が急速に蘇る。
「な、なにっ?だめっ……だめぇっ、そこ……きたないっ!」
慌てるわたしをよそに、シエスタの頭は止まらない。
「汚くないですよ?卵なんでしょう?」
ち、違うのっ、うそなのっ
「ミス・ヴァリエールはわたしに嘘ついたりしませんよね?」
本当のことを言う前に、シエスタに口を封じられる。
「嘘だったら、もう止めちゃいますよ?」
…………ごめんなさい、ごめんなさいシエスタ……
心の中で謝るけど、期待に震える心は本当のことを喋ろうとしなかった。
シエスタの口が近づいて行く。
恥ずかしさのあまり、私は両手で顔を塞ぐけど……
どうしても目が離せなくて、指の隙間から覗いてしまう。
ちゅ
小さな音が響く。いままでで一番強い快感に何も考えられなくなる。
強すぎる快感から逃げようと、わたしの手が床を押さえて体を上に逃がそうとする。
本物の方の卵が、嘘をついた罰とばかりに行動を邪魔していた。
逃げられない……
そんな恐怖と共に、シエスタを見る。
シエスタもこちらを見ていた……笑っていた。
わたしの嘘なんて、全部分かっている。
そう悟った瞬間シエスタの責めが再開されて、わたしはゆっくり変わって行った。

578 名前:9/9:2006/12/04(月) 03:12:15 ID:Uew+wWsS
ミスった……
「シエスター、ごはんー、一緒に食べましょー」
ミス・ヴァリエールに妙に懐かれた。
サイトさんを手に入れるために、上位に立とうと全力で責めすぎた……
しかも……
「あー、貴方がシエスタさんね?ちょっと協力して欲しいんだけど?」
「だめよっ、モンモランシー、シエスタはわたしのよっ!」
……わたしはサイトさんのですってば。
妙な噂が広がっていた。
「ルイズの胸を一時的にでも大きくした方法を、教えなさいっ!!」
貴族の方々に会うたびに聞かれる。
なんでも、わたしがミス・ヴァリエールを連れて行った後、
サイトさんが胸の大きいミス・ヴァリエールと一緒に居る所を見た人が沢山居るんだとか……
どういうことかしら?
「ジャンの為に更なる美の探究に協力させてあげないことも無くってよっ」
……また増えた……
「教えて」
わたしも知りたいですってばっ
次々と来る来客に、流石に辟易してくる。
「皆さん、運動会はどうしたんです?」
「「「「どっちが大事だと思ってるのよっ」」」」
部屋の外にまだまだ足音が近づいてくる……
ど、どこで何を間違えたのぉぉぉ
泣きそうになりながら、これからの事を考えていた。

579 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 03:14:53 ID:Uew+wWsS
はい、ごめんなさい。
ぬるぬるルイズがやりたかっただけです……
色々無理がありますね……
もうちょっと頑張ります。

次はこんなに開かないといいなぁ……と、我が事ながら思うのですが、神のみぞ知るって感じです。
では、お目汚し失礼を……

580 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 03:18:15 ID:Uew+wWsS
あと、競技がマイナーなのは、被らないようにと……
Wikipediaで運動会引いて、書かれ無さそうなの選びました。

ぬるぬるも今ひとつ生かせませんでしたし、他の人にも期待したりしてます。ではっ

581 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 03:38:22 ID:+LoWEK4/
>>580
ぬるぬるGJ!
コイツはすげーヌルヌルだ

サイボーグ009がドイツではヌルヌルノインなのと同じくらいぬるぬるだッ!

とかくGJ!

582 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 03:52:51 ID:qZP9wt0a
ねぇ、何でこのスレの職人はこうも変態じゃなくって天才的発想の持ち主ばっかりなのっ?
ねぇ何でっ!?

くそう、おっきして眠れねーorz

583 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 03:54:06 ID:XKLxDGBT
俺みたいな真人間にはこのスレの変態っぷりが眩しいぜ・・・っ

>>280
GJJJJJJJJJJJJJ!

584 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:12:16 ID:JQlPpliG
>>554
意見には同意だが、とりあえず氏ね。
>>580
ぬる百合(*´Д`)ハァハァ

585 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 06:49:51 ID:WuGANWpB
>>522>>527>>543>>557>>566>>579
どれもよかったっす、超GJ!

586 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 12:21:06 ID:1aDArUX5
マリコルヌ感動した

587 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 15:32:14 ID:D6iQgzwi
>>581
戦う軍人おねぇさん萌え〜

てわけで、だれか〜アニエス分の補給を〜。

588 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 16:39:00 ID:LsJVjWbR
今仕事が終わった・・・

今日は卵を見る度ににやにやする人だった。


・・・・・誰か、俺の社会的信用を返してくれ・・・orz

589 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 19:22:04 ID:QWLvvs6D
>>588
・・・あるのか?(失礼

590 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 21:38:45 ID:lHiE7NKB
ぬるぬるでもうおっきするしかねえだろw
変態と天才は紙一重だな

591 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:02:30 ID:DgPpXEr7
しばらくエロ薄かったせいもあって、みんな食いつくね・・・

てゆーか、そーじゃん運動会ならちぃねぇさま来ててもおかしくないんじゃん。
だれか保護者参加のリレー中に倒れたちぃねぇさまを医務室で介抱するSSをっ

魂の奥底から懇願する。

592 名前:純愛センター:2006/12/04(月) 23:13:53 ID:ohcY1ndg
そろそろクリスマスネタを考えないといけない時期に…

ちょっと更新


この平民は何を言っているんだろう。
自分とこの平民はほぼ初対面であるはずだ。
だが彼は。

「オレがお前を守ってやる」

そう言った。
なんでこんなことが言えるのだろうか…
しかし、ルイズにはさらにわからないことがあった。
彼が守ると言った時…心の奥の方に生まれた懐かしいような、嬉しいような気持ち…
これはなに?


ルイズは何も言わずに走って行ってしまった。
「あ〜やっぱり急すぎたかな…」
背中のデルフが口を開く。
「相棒、2つほど聞いていいかい?」
「なんだよ?」
「相棒が名乗らないのはあの娘っこの中に残らないようにするためかい?」
記憶を戻せばまたルイズと一緒にいられる。
だが自分はもうガンダールヴではない…。
そんな自分がルイズと一緒にいれば恐らく…いや、確実に自分は死ぬだろう。
そうなればまたルイズが深く傷つく…
優しいご主人様のことだ…今度こそ虚無の運命に押しつぶされるかもしれない。
なら自分は「平賀才人」という名を捨てる。
名前も知らない平民であれば、もし自分が死ぬことがあっても代わりがきく。
「今のオレは代わりがいるからな。」
全てはルイズを守るため…
「もう一つ…相棒があの娘っこの記憶を戻すとすればどんな時だい?」
少し考えて…
「オレがガンダールヴだった時みたいにルイズを絶対に守れるようになってからだ。」
いくら側にいたくても、自分には力が無い…
ルイズの前に平賀才人が現れて良いのはルイズを絶対に守れるようになった時だけ。
「その道は辛いぜ…相棒」
「一回死んでんだ。なんとかなるさ。」

そして走り出す。
愛する人のもとへ…

593 名前:220:2006/12/05(火) 00:19:08 ID:ApnIkJSb
クリスマス近し。
ルイズを書いてみたいけど沢山の職人方と被りそうです。
よって自分はアン様の方向に…orz

594 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 00:59:39 ID:W2ykjQPJ
ブラックアン様が読みたいです(w

595 名前:コリコリ ◆TOaN/1ZFoQ :2006/12/05(火) 01:07:46 ID:MMzGZnSW
ルイズをもっとネチネチさせてぇぇぇ!!
シエスタいけぇぇぇぇ!!

596 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 01:30:42 ID:rsQMQMpY
>>593
被るのにしないで書いてほしい。
ここの職人、みんな作風違うし。

いや、アン様も好きですが、書きたい方、書きやすい方を、伸び伸び書いて欲しいよ。

作品の更新が伸び伸びは悲しいけどねw

>>595
sageれない宗教上の理由でも?
止めようもないけど、コテだけで自己主張するより、何か書いた方が前向きかと。

ま、好きずきですけどね。



597 名前:261のひと:2006/12/05(火) 03:29:15 ID:EDJ2FNmW
http://wikiwiki.jp/zero/?5-637
の続き、5スレ目っていつから放置ですか……と
ごめんなさい、ちまちま消化していきます、とはいえまだこれも続く。
10巻前に温泉の最後まで書きたいし……他にも書きたいのちらほら……

598 名前:1/4:2006/12/05(火) 03:29:48 ID:EDJ2FNmW
三人でふざけあう虚無の曜日、タイプの違う二人の柔らかさを堪能した日。
いつの間にかサイトには日課が出来ていた。
学生のルイズや、サイト付きとはいえ働いているシエスタより、サイトの時間は融通が利くさいとは、二人がいない時間を見計らって部屋に戻る。
いつも入りなれているはずの部屋なのに、朝の出来事のおかげで空気が甘い気がする。
乱れたシーツを見るだけで、朝の記憶が蘇る。
ズボンを緩めながら、ベットに倒れこむ。
サイトはじゃれ合う二人が、自分の股間を触らないように細心の注意を払っていた。
(……男だって意識されたら、もーこんな事しなくなるよなぁ)
自分自身の欲求も大事だったが、毎週のこの時間がとても好きだった。
硬くなった自分を握りしめる。
事前に洗濯物の中から、ルイズとシエスタの下着を一枚づつ抜き出してあった。
二人が毎日休むベットの上で、二人の下着を玩具に……自分の快感を高める。
(もし……触るだけじゃなくて……)
二人が嫌がらずに触ってくれることを想像する。
ルイズもシエスタも、頼めば……
いや、好きだと言えば、許してくれる。
そんな予感は有ったが、自分の欲望で彼女達の想いに答えるのは……
(卑怯だよなぁ……)
身体目当てだと、そう思われるのが怖かった。
とはいえ、毎週あんな事をしていながら、何もしないのは……
(無理、健全な高校生として、不可能)
ルイズのオンナノコが当たっているはずの所に、ゆっくり擦り付ける。
本物に同じようにしたい欲求が、毎回狂おしいまでに高まる。
丸めた布団の上に置いたシエスタの下着に触れながら、シエスタの胸の感触を思い出す。
「シエスタ……ルイズ……シエスタ……」
サイトの心境のように、どっちつかずな声が漏れる。
朝の記憶を取り戻すために閉じられた目には、ドアが開くのは映らなかった。
「……サイト……さん」
冷水を浴びせられたように、正気に返る。
二人の下着の上を転げ回りながら、限界寸前まで硬くなったソレを握りしめる様を、シエスタに観察されていた。
(お、終わった……)
シエスタもルイズも、本気で怒る。
そんな気がした。
二人が信頼してふざけあってくれたのに、その信頼を裏切った。
二度とあの時間が帰ってこない予感に、涙が出そうになる。
「ご、ごめんなさいっ」
あれ?俺……まだ謝ってないよな?
真っ赤になったシエスタが、深々と頭を下げていた。
「男の子って……そのっ……お話は知ってたんですけど……サイトさんは違うと思ってましたっ」
謝っているのはシエスタだった。
「こ、こっちこそごめん……その……下着とか……その……」
言い訳のしようも無いけど、謝るべきだと思ったことを、そのまま口にした。
「あの……それ、わたしのですよね?」
見れば分かるようなことを、あえて確認される。
「ご、ごめんなしゃい」
惨めな気分だった、これから何を言われるのか竦みあがった。
シエスタが一歩づつ近寄ってくる。
右手がゆっくり上がる。
……あぁ……殴られるのか……
シエスタにとって当然の権利だ、怒っても良い……
でも、できれば嫌わないで欲しかった。
虫のいい願いだと分かっていたけれど。
それで許してくれるなら……と、覚悟して歯を食いしばる。
……恐れていた衝撃はいつまで経っても来なくて、頬に触れたには優しい指先。
驚いて開かれた唇は、もう一つの唇で塞がれた。

599 名前:2/4:2006/12/05(火) 03:30:21 ID:EDJ2FNmW
怯えるサイトさんの頬を、そっと撫でる。
泣きそうな目がわたしを見た瞬間、我慢が出来なくなった。
(うれしい)
ミス・ヴァリエールの下着も有ったけど……
(ちゃんと、わたしも女の子だって見てくれてたんですね)
毎日一緒に眠って、毎週触りっこして、数え切れないキスをして……
それでも何もしてこないサイトさんは、ミス・ヴァリエールの事しか見ていない。
そう思ってた。
下着が足りないのに気が付いて、戻った時に見たことは衝撃だったけど……
(サイトさんが、ちゃんと男の子で安心しました)
「お、怒らないのか?」
恐々とわたしを見上げるサイトさんが愛しい。
もう一度キスをしてから、サイトさんの隣に腰を掛ける。
「いつから?」
ひょっとして、わたしとミス・ヴァリエールは凄く残酷な事をしていたのかもしれない。
サイトさんに無理をさせていたとしたら……申し訳なかった。
「結構前……その……じゃれ合う様になって……2、3回目から……ごめん」
男の子は出さないとすっきりしないんだよって、聞いてたのに……
サイトさんが普通にしていたから、全然気が付かなかった。
これからどうすれば良いのか……どうしたいのかは決まっていた。
喉がからからに干上がる。
ミス・ヴァリエールを裏切る……そうなるのが分かった。
でも……止められなかった。
「サイトさんは……どうしたいんですか?」
わたしが何を言っているのか理解していない様子のサイトさんは、返答に困っていた。
シュル
小さな音を立てて、胸元を緩める。
「わたしに何が出来ますか?」
サイトさんの目が胸に集中する。
サイトさんの手が、ゆっくり上がる。
じゃれ合うときにはしないような強さで、胸を触る。
痛いけど……我慢。
無心に胸を弄るサイトさんは幸せそうだけど……
(これじゃ駄目なのよね?)
サイトさんに気持ち良くなって貰わないといけないんだ。
サイトさんに胸を任せたまま、服を一枚一枚脱いでゆく。
途中で気が付いたサイトさんが、目をきらきらさせて見つめるのが、誇らしくて……恥ずかしい。
「したいようにして良いんですよ?」
サイトさんが見てる……それだけでわたしの身体が熱くなっていく。
「何かして欲しいこと有りますか?」
そう聞いた途端に、サイトさんの視線が、自分のオチンチンに向けられる。
(……き、聞いた事しかないけど……)
そっと握ってみると、びくびくと震えていた。
「どうしたら良いんですか?」
柔らかく握るわたしの手に、擦り付ける様にサイトさんの腰が動き出した。
「もっと……強くっ……」
切羽詰ったサイトさんの声にもう少しだけ力を入れる。
「シ、シエスタァ……もっと……」
鳴きそうな声で、力を入れて欲しがるけれど。
(び、敏感な所なんですよね?)
始めての事に、わたしも加減が分からない。
泣きそうなサイトさんが、わたしを見ていた。
上手に出来ないことが悲しかった。
サイトさんに気持ちよくなって欲しかった。
「ご、ごめんなさいっ」
どうして良いかわからなくなったわたしは、その場で謝り始めた。

600 名前:3/4:2006/12/05(火) 03:30:53 ID:EDJ2FNmW
シエスタが涙がこぼれるのにも構わず、頭を下げ続けていた。
わざとではないにしろ結果的に、俺は限界まで焦らされていた。
いつまでも逝けない事に、心のどこかがざらついていたが、
それでも……シエスタが泣いているのを見るのは悲しかった。
俺は気持ちよくなれないのが辛くて、
シエスタは俺を気持ちよく出来ないのが辛い。
俺の欲求の為にシエスタが悲しむのは納得できなかった。
綺麗な涙を下ですくう。
「え?」
驚いた顔で俺を見るシエスタの頬を、動物のように舐め続ける。
しょっぱい。
顔中ベタベタにしながら、シエスタが落ち着くのを待つ。
「落ち着いた?」
俺の問いかけに、コクリと頷くシエスタが可愛かった。
涙が止まっても、シエスタの顔を舐める。
唇を舐めていた時に、シエスタの瞳がはっと見開かれた。
思いつめて顔で、俺の分身を見つめる。
流石に恥ずかしくなってきた瞬間、衝撃が来た。
「なっ、ちょっ……シエスタっ」
シエスタが下から上に丹念に俺を舐め上げていた。
「こ、これなら……痛くないですよね?」
シエスタが始めてなのはよく分かった。
よっぽどデリケートなものだと思われているみたいだった。
下から始まったシエスタの愛撫が、先端に達した時に俺の身体が過度に反応した。
「ご、ごめんなさい」
シエスタが慌てて離れた。
……また、寸止めですか……
「ちがう……シエスタ……」
自分の気持ち良い所を説明するのは、ある意味裸を見せるより恥ずかしい。
「その……先の方気持ち良いんだ」
驚いた顔で、一番敏感な所を凝視する。
シエスタは試すように、人差し指でソコをなぞった。
ビクビクと反応する俺を見て、ほっとした様に呟く。
「気持ち良かったんですね……よかったぁ……」
納得してくれて良かった、そう思っている間に、シエスタはもう一度股間に顔を沈めた。
執拗に先だけ舐め始める。
「ちょっ、シエスタっっっ」
他の所には一切触らず、先だけ舐め続ける……
(気持ち良いけど、これはこれで辛いぃぃぃぃぃ)
快感は大きくなるが、この刺激だけで逝くのは大変そうだった。
「ちょ、ストップ、シエスタ、待って」
単語でしか喋れない俺だったが、シエスタは俺の声に従った。
「だ、駄目……でしたか?」
……捨てられた子犬のような目でシエスタが俺を見つめる。
逆です……気持ち良いのは良いんです……恥ずかしくて言えない。
「ほら、その……そこ、汚いし」
そんな言葉でお茶を濁そうとするが、
「サイトさんなら、良いんです……どこだって……いいです」
かえって興奮してしまう。
「なんだってします……何されても良いんです……サイトさん」
シエスタが俺の手を胸に当てる。
柔らかい……そして……いつもより熱かった。
「ドキドキしてるんです……分かりますか?」
分からなかった、多分俺の心拍数も負けてないから。
「ここも……です……」
もう片方の手が濡れた感触に触れた瞬間、俺は理性を手放し始めた。

601 名前:4/4:2006/12/05(火) 03:31:24 ID:EDJ2FNmW
サイトさんに触れているだけで、恥ずかしいくらいグッショリと濡れていた。
隠したかった……でも……
(知って欲しい)
サイトさんにわたしの全てを見て欲しい、知って欲しい。
そして……
(身体も、心も……全部サイトさんのモノに成りたい)
そう思った瞬間、サイトの手を誰にも見せた事の無い所に導いていた。
驚いた顔を見た瞬間、羞恥と後悔が押し寄せる。
(き、嫌われたらどうしよう? ……えっちな娘って思われたら……どうしよう? )
今更だった。
胸の中が恐怖で一杯に成る前に、サイトの手が動き出した。
ゆっくりと上下に動き、何かを……探していた。
サイトが自分から触ってくる、その事だけでシエスタの理性は解けかけていた。
もどかしげにシエスタを弄るサイトの手が、何かを見つけて止まる。
(あ……)
見つけたのは入り口。
指で入念に場所を確認した後、シエスタはベットに引き倒された。
(……いよいよ……です……か? )
さっきまで舐めていたモノが、自分にあてがわれる。
それだけで気持ちよかった。
でも……
(サイトさんは……これから……なんですよね? )
自分の味わった快感をサイトさんに返したかった。
もっと気持ちよくなって欲しかった。
入り口で手こずっていたサイトが、丁度良い角度を見つける。
……何度も驚かされるように来た話を思い出す。
痛いって、幸せだって、色々な事を聞かされていた。
ちっと自分の肉が裂かれる感触と共に、痛みが……そして。
(サイトさんが……来てくれた……)
サイトの感触が、シエスタの中を満たす。
痛みに耐えながら、サイトを抱きしめる。
「こ、これっ……」
奥まで差し込んだサイトが、苦しげに息を吐くのが怖い。
(ど、どこか……変ですか?気持ち悪いですか?痛いですか?)
痛みとは別に、涙が出そうになる。
「ご、ごめん、シエスタ……」
祈るように、サイトの言葉を待つ。
「気持ちよくて……止まらない……だめ……これ……おかしくなりそう」
胸の奥が安堵で満たされる。
サイトを迎えた幸せを、やっと心の底から感じる。
「……うれしい……サイトさん」
何かに耐えるサイトの唇を奪う。
「ちょ……だめっ、シエスタ……今なんかしたら……」
荒い息をついたサイトが苦しそうだった。
(どうなるんですか? 何もしない方が良いんですか? )
「いっちまうっ、もっと……ゆっくり……」
サイトが動ける範囲で動こうとしていた……快感を感じるために。
(でも……)
「何度でも……いいんですから……サイトさんの好きにしてくださいね?」
そういった瞬間、サイトがもう一度奥まで押し入る。
痛かった。
(でも……幸せ)
自分の奥に熱い何かが広がる感触がして、サイトがゆっくりともたれ掛ってきた。

602 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 03:33:31 ID:EDJ2FNmW
色々溜まっているので、ちまちま進めて行こうという感じです。
書き溜めた方が良いのでしょうけど……

ちなみにこれ黒くってかエロくってか、エロ黒くなる
予定なんですが、今週中に終わるかなぁ……

603 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 05:33:09 ID:1Rftcb4s
( ゚∀゚)o彡゚ おっぱい!GJ!!

604 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 06:18:37 ID:nzHArPkI
>>602
シエスタって下着入てなかったんじゃなかったけか?と冷静につっこみ。

605 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 07:34:42 ID:905ck/w7
>>604
普段着の時+下では?

無いのブラと、ミニスカでも着れる小さいやつでは。

606 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 08:26:11 ID:03AgyrQP
多分シエスタの下着はシュミーズとドロワーズではないかと。
だから、ミニスカとかだと下着がまるまる見えるから穿いてなかった、と――>>605も触れているけど。

607 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:09:24 ID:FQrZr4x1
そろそろルイズが切れる…

608 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:56:52 ID:2ttdx4UI
>>607 作品がない事に対してルイズが切れるのか、
ルイズ分が切れるのか、微妙だw

609 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 20:13:42 ID:FQrZr4x1
ルイズ分が切れて発作が(ry
おもいっきりバカっぷるなルイズとサイトのSSが読みたいなあ
もう少しで次スレだね

610 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 23:18:17 ID:2ttdx4UI
いつ埋まりますかね、早かったり止まったりでまったく読めねぇ

611 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 23:32:04 ID:wu0GLSLh
これでも十分すぎるほどエロスなのにつ、続きがあるんですか…
ハァハァ

612 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 00:04:47 ID:fLztxYgL
「う…ん」
可愛い。素直にそう思う。絶対に手に入らないって思ってた、俺の愛しいご主人様。
今は俺が旦那になったけど、それでも誰よりも愛しいご主人様だ。
今日も朝起きた時にある寝顔。昔から変わってない。少し大人びたかな?なんか見とれるって言うか…今も昔も見とれてたけど。とにかく可愛いんだ。
だから、まだまだ妹や弟が出来ると思う。俺エロいし。
何より…ルイズが俺の子供を生んでくれたのが嬉しい。それでもまだ腰は細いし、脚も綺麗だ。
結局ルイズが好きだから。まだまだそういう事もしたいし、いちゃつきたい。
「ん…」
もうちょっとで起きるかな?唇がむずむずしてる。
…今キスしたら怒るだろうな…だったら…
「むぎゅ!」
ぎゅっと、これ以上無いくらい抱き締めてやる。これで多分…
「く…くるしい」
パタパタもがいた。その動きもなんか可愛いくって離したくない。
「な…なんなの?」
「おはよう」
「…目覚めは最悪ね」
こめかみに手を当てる仕草、この言い方。一番コイツらしい瞬間。昔も今も俺はよく怒られてる。
何か事あるごとに、
「犬のくせに…」
犬扱い。そんな俺と一つになって、子供まで作って、本当に感謝してる。ルイズ。

「犬めは獣ですから」…」
「…そうだったわね…」
その仕草をやめて、もう一度布団を被り直す。白い肩と白い肌、綺麗な桃色の髪が真っ白なシーツからのぞく。
昨日の晩も、俺はこの肌を全身で感じることが出来た。溶け込むようで、吸いつくようなこの肌を俺のモノにしてた。
俺を受け入れてくれた、ルイズの体。
…もっといたわってやらねえと…


って朝から興奮してる俺が居た。

思い切って、お願い。

「もう…朝からなの…?」
髪をいじりはじめたら、内心喜んでいる証拠。
「…いいけど…気持ちよくしてね?」


誘ってくれたルイズを見て、新しい家族は近いと思った。


バカップルって…どうすればいいのか解らない…orz

613 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 00:35:51 ID:fYsteeqn
>>612 GJ!
自分が二人きりならこうしたい、でいいと思われ>バカップル

それを傍目も気にせず、実行できれば・・・・・・だと思われ。

電車なんだが、今目の前にいるバカ者どもみたいになっ

614 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 00:42:36 ID:/aHyO5hb
>>612
ぐっじょぶうううぅぅぅ!!
あああルイズ分が足りねえぇぇえええぇえぇぇ
職人さん方ああルイズ投下してええええ

615 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 00:44:01 ID:sqdyBhne
>>612
イイヨイイヨー デレになったらルイズはすっごく甘ったるくなりそう…。というかそういうルイズが見たいだけだったりするけどw
>>613
遅くまで乙カレー

616 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 08:53:52 ID:4shkJI53
>>612GJ!
もっとデレデレになったルイズにエロエロサイトの投下に期待してます
みんながルイズと叫ぶなかタバサを投下するへんたいさんが(ry

617 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:00:21 ID:fLztxYgL
「ねえ?お母様?」
覗き込んで来た瞳は黒かった。サイト譲りだろうか?
でもこの髪の色と顔の作りは私と同じ。将来、私似になるかしら?
父親に似た方が娘は美人と言うけれど、私に似た方が美人の筈。多分。
今は好奇心が旺盛な時期で、こうやって私がゆっくりしていると、この子はひっきりなしはやってくる。
何気ない、子供の一言だと思って身構えていた。

「なぁに?」
「あのね?お母様はお父様にいじめられてるの?」
「どうして?」
「あのね?この前、夜中におトイレに行こうと思ったら…」
…ピシッ
「お母様とお父様のお部屋の扉がね、少し開いてて…」
…ピシピシッ
「よく見えなかったんだけど、なんかお母様とお父様がバタバタしてて…」
鍵…閉め忘れてたわ…
「それでね、お母様がビクッてしたと思ったら、動かなくなっちゃって、お父様も動かなくなっちゃった」
「…よ、よく見えなかったのに、何で私とお父様って分かったの?」
「お母様の髪の色だけ分かったの。桃色の髪はお母様と私だけだし…」
「そ、そう」
「それでね、他の人に聞いても教えてくれないの。お父様かお母様に教えてもらいなさいって」
…話したのね。見たこと…
「あ、でも」
「うん?」
「お父様のお友達って言ってるのは、「お母様はお父様に泣かされてるんだよ」って教えてくれたの…」
…ヤツね。やっぱり溶かすべきだったわ。

「だから、お母様が心配で…」
「大丈夫よ」
「え?」
「いつも私がお父様に言うことを聞かせてるじゃない。それと同じで、私がお父様に命令してるのよ」
「…でも」
「私を信じなさい。じゃないと、今度から色々な事を教えてあげないわよ?」
「…はぁい。じゃあ、お父様に何をさせてたの?」

「そ、それはまた今度よ。今度」
「えぇ〜?」
「ちゃんと今度話してあげるから、私を休ませて。眠くなっちゃった」
「…じゃあ、また今度ね。お母様?」
「ええ」

あの子が離れていく。
…危なかったわ。サイトに注意しなくちゃ。ヤツは…取りあえず溶かす。それからドアノブにでも…

明日には忘れてるだろうからあの子は良いとして、

性教育って、どうするのかしら?

…サイトと実演?

まだ早いとは思うけど…サイトと「練習」しようかしら?

な、何事も練習は必要よね?


俺の頭がおかしいんです…デレも書いてないorz

618 名前:バカップルイズ〜そして彼女はやさぐれる〜 予告編:2006/12/06(水) 22:15:41 ID:2uLuydTw

 バカップル、と申したか。

「おはようルイズ」
「おはようサイト」
「……」
「どうしたのサイト」
「いや……起き抜けに可愛いルイズの顔見られる俺はハルケギニア一の幸せ者だと思ってさ」
「やだもう。わたしだってこんなにカッコイイサイトの顔で目を覚ませるんだもの、ハルケギニア一幸せな女だわ」
「ルイズ……」
「サイト……」
 目を瞑った二人の顔が徐々に近づいていく。が、唇が触れ合う直前に二つの快音が鳴り響く。
 揃って悲鳴を上げる二人を鬼のような顔で見下ろして、ハリセンを握り締めたシエスタが厳かに言う。
「婚前交渉禁止」

「はいルイズ、あ〜ん」
「んー、おいしい。それじゃサイトも、あ〜ん」
「うーんおいしい。さすがルイズの手料理だな」
「サイトのために頑張って作ったんだもん、当たり前じゃない」
「そうか。いやあ幸せだなあ。あ、そうだルイズ」
「なあにサイト」
「いやなに、今度はルイズを食べたいな、なんて」
「やだもう。エッチなんだから」
 そう言いつつも、顔を赤らめて体を寄せるルイズ。才人もそれに答えて肩に手を回そうとしたところで、
 またも鳴り響く二つの快音。悲鳴を上げる二人に、ハリセンを握り締めたシエスタが厳かに言う。
「婚前交渉禁止」

「ああルイズ、お前はどうしてそんなに可愛いんだ」
「ああサイト、あなたはどうしてこんなにカッコイイの」
「俺はルイズのためなら七万どころか世界全部の軍隊相手に単騎駆けしてみせる」
「わたしもサイトのためなら世界全部の軍隊を爆殺してみせるわ」
「ああルイズ」
「ああサイト」
 ベッドのそばで抱き合う二人。そのままベッドに入ろうとしたところで、またも二つの快音が。
 悲鳴を上げる二人のそばで、ハリセンを握り締めたシエスタが厳かに言う。
「婚前交渉禁止」


619 名前:バカップルイズ〜そして彼女はやさぐれる〜 予告編:2006/12/06(水) 22:17:24 ID:2uLuydTw

「あらあらシエスタさん、どうしたのそんなに真っ赤なお目目で」
「もう限界ですカトレア様! あの二人ときたら時間も場所も考えずにイチャイチャイチャイチャ……」
「うーん、だけどあの二人を抑えられるのってあなたしかいないし」
「もう無理です気が狂いそうです。ああ、わたしの平穏な生活を返して……」
「困ったわねえ」
 カトレアはさほど困った風でもなく、頬に手を当てて首を傾げる。
 いろいろ大変なことを乗り越えてバカップル化した才人とルイズが「結婚許さなきゃ死ぬ」とルイズパパに迫って
 強引に結婚を認めさせたが、「せめて結婚するまでは慎みを持ってくれ」とのお言葉により、
 二人に一番近いシエスタが婚前交渉阻止役を任ぜられたのである。
 ちなみに阻止できなかった場合晒し首。さすがルイズパパ、女相手でも容赦ねえ。
「何とか頑張ってちょうだいな。二人が喧嘩したときなだめ役がいないと本気でハルケギニアが吹き飛びかねないし」
「あの、ひょっとしてわたしってイケニエですか」
「世界の危機を救うのだから英雄と言ってもいいわよ。いいわねえ勇者なメイドさん。今流行だわ」
「拝啓母さん、シエスタはもう限界です。先立つ不幸を」
「あ、そんなことしてる間に二人のシルエットが重なって」
「婚前交渉禁止ぃぃぃーーーっ!」
 ハリセン片手に飛び出すシエスタ。もはや日常風景である。

 嫉妬に狂うエレオノール姉様、影響を受けてバカップル化するギーシュとモンモランシー、
 愛があればゾンビでもいいじゃんと屍姦に走る清貧女王、ヘタレ同士仲のいいフーケとワルド、
 ハゲが煮え切らないので逆レイプを狙うキュルケ、ハリセンを振るうシエスタの姿に惚れるタバサ、
 子供たちに手を出すべきか否かと葛藤するティファニア、ナルシストなジュリオ、
 相変わらずぼけてるんだか鋭いんだか分からないカトレア姉様などなどを加えて、
 シエスタの日常はますます混沌を深めていく!
 やさぐれながらもなんだかんだで飼い慣らされてる彼女に明日はあるのか!? 

 エロパロ板ヤマグチノボルスレ待望の新作「バカップルイズ〜そして彼女はやさぐれる〜」近日公開!
 そしてこれ書いた俺後悔!

 

 バカップルの魅力は彼ら自体でなく周囲が振り回されることにあると思うのですよ、はい。
 あとこれ見れば分かると思いますけどワタシシエスタダイスキデスヨー。

620 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:18:03 ID:2uLuydTw
あ、近日公開とか嘘だから真に受けないでね。

621 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:41:38 ID:XvLg3W4w
これは良い

622 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/06(水) 22:46:59 ID:ZH+Ptefn
昼を少し回ったころ。
学院の中庭に設えられた円形の競技場を、たくさんのブルマが取り囲んでいた。
トリステイン王国近衛騎士団、銃士隊である。

「ふむ。
 女生徒の未成熟なぶるまぁ姿も良いが、完成した女性のぶるまぁ姿というのもなかなか」

と変態な発言をかましたオスマンがアニエスに踏み潰されている。
なんだなんだ、と、昼食を終えた生徒たちが競技場を取り囲む。
その円の中心には、二人の体操服姿の女性が。

「あれ?あそこにいるのラ・ヴァリエールじゃない」

コルベールの肘を胸の谷間でサンドイッチにしながら、キュルケが言う。
当のコルベールはいといえば、必死に猫背になって何かを隠している。
薄い布地ごしにヒットする柔らかいおにくと、ポッチの感覚に元気にならない息子なんていないからだ。
キュルケの指摘のとおり、競技場の中央で対峙する相手を睨みつけているのは、ルイズその人であった。

「じゃあ、あの人は?」

対峙している、紅いハチマキの女性を見る。
どことなく高貴な雰囲気。整った顔立ち。体操服に身を包んでいるものの、その顔は見まごうこともない。

「え、アンリエッタ女王!?」

驚くキュルケ。
それとほぼ同時に、気づいた生徒たちがざわめき始める。
そのざわめきを沈めるように、風の魔法で拡声された女生徒の声が響き渡る。

『えー、ただいまより、本運動会のエキシビジョンマッチを開始いたします。
 それでは、出場選手のご紹介をさせていただきます』

その言葉と同時に、一陣の風が競技場を駆け抜け、二人の髪を揺らす。

『白組代表、魔法もゼロなら胸もゼロ!歩く暴言、ミス・ヴァリエール!』

その放送と同時に、会場がどっと笑いに包まれる。
あによこの解説、私にケンカ売ってんの、などとルイズが競技場の中央で放送に向けて真っ赤になって怒り狂う。
そして、何事もなかったかのように放送はもう一人の紹介に入る。

『赤組代表、美貌も魔法も超一流!我らが国王、アンリエッタ女王!』

その放送と同時に、会場に、やっぱり女王様だよ、すげーマジかよ、などとざわめきが広がり、次の瞬間喝采が鳴り響く。

「アンリエッタ女王万歳!」「トリステイン万歳!」
「姫殿下すてきー!」「女王さまあああああああ!」「ぶるまアンさま萌へえええええええええええ!」

一部アレな声援も混じっていたが、アンリエッタはその声援に手を振って応える。
…ふ。これが『人徳』というものよルイズ・フランソワーズ?
…ま、まだ勝負は始まってないもん…!
視線だけで会話を交わし、二人は競技場中央で相対する。

623 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:47:22 ID:sqdyBhne
なにこの名作劇場
途中まで抑えてたけど「ハリセンを振るうシエスタの姿に惚れるタバサ」で思いっきり吹いたw

624 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/06(水) 22:47:33 ID:ZH+Ptefn
『なお、勝負は3セット2本先取。
 特別審査員として、シュヴァリエ・サイト様が審査を担当しまーす』

その放送に合わせ、競技場脇の、『審査員席』と書かれた天幕の下にいた才人が、手を振った。
なんでサイトがあんなところに、と生徒から疑問の声が上がったが、事情を知らない者達からすれば当然のことだろう。
実は審査員どころか賞品扱いなのだが、それは本部すらも知らない。

『公平を期するため、競技は運営本部によって選ばれた競技を、抽選によって選びます。
 それではサイト様、第一競技を選んでください』

放送と共に、才人の前に上面に丸い穴の開いた小さな箱が持ってこられる。
どうやら、この中に競技を書いた紙か何かが入っているらしい。
才人は穴に手を突っ込み、小さく畳まれた一枚の紙を取り出した。
係りの生徒にそれを手渡すと、その生徒は小走りに運営本部にその紙を持っていった。

『えー。第一の競技は『料理』!』

…それって競技なのかよ!、と才人は心の中で突っ込んでいた。

勝てる、勝てるわ!
私は勝利を確信した。
最近私は、シエスタについて、料理の練習をしている。
姫様程度には負けない自信はあった。
…やっぱり、料理くらいできないと、その、ほら。
…お嫁さんになったとき困るじゃない?
まままままままあ、まだ気が早い気もするけど!でも準備は早いに越したことないし!
コックにまかせればいいかもだけど、やっぱほら、旦那様には手料理食べてほしいじゃない?
んでもって、『それじゃあデザートにルイズを頂こうかな』なーんて!なーんて!
やだもう!何考えてんのかしら私ってば!

「…あのー?ミス・ヴァリエール?」

厨房のお兄さんの声に現実に戻された。
あ、危ない危ない。危うくアッチの世界に行くところだった…。
私はエプロンを身に纏い、急ごしらえの釜戸と台の前にいる。その前には、厨房からかき集められた食材。
これらは全て、厨房の人たちが準備してくれたものだった。

「で?何を作ればいいわけ?」

料理のお題は、サイトが考える事になっていた。
…シチューとかだといいんだけど。
正直揚げ物はまだ怖くて苦手なのよねえ…。

「『ニクジャガ』、だそうです」

…聞いたことのない名前ね?
またサイトの世界の料理なのかしら…。

「シュヴァリエ・サイトの田舎の料理だそうですよ?」

やっぱり。まーた、厄介なもの出してくるわねえ…。
でも、私はここのところの料理修行で一つ調理のコツを掴んでいた。
料理っていうのは名前から中身が想像できるモノ。
ニクジャガ…ニクジャガ…。
響きから考えてたぶん焼きもの。
うん、ピンときた。
これは魚料理ね!
早速私は調理にかかることにした。

625 名前:運動会@エキシビションマッチ! ◆mQKcT9WQPM :2006/12/06(水) 22:48:17 ID:ZH+Ptefn
俺は目の前に並んだ二品の料理を見て。
…勢いで『肉じゃが』って言ってしまったのを後悔した。
こっちにゃ肉じゃがないのかなあ…。
ルイズの出してきたものは、アンコウのような触手を二本生やした、赤黒い色の魚を焼いたもの。
…匂いがやけにスパイシーなのが気になる…。
姫様の出してきたソレは、棒に何かを練ったものを盛って、焼いたらしきもの。
…コゲてるわけでもないのにひたすら黒いのは何故だろう…。

『さあ、二人の料理が出揃いました!審査の結果やいかに!』

…喰うのか、これを…?
俺がそうやって審査員席で躊躇していると、競技場で不安げにしている二人が目に入った。
…一応、俺のために作ってくれたんだよなあ…。
ええい、どうとでもなれ、だ!
俺はまず、味の想像のつきそうなルイズの料理に手を着けた。
魚を一切れフォークで刺し、口に放り込む。

「ぶーーーーーーーーーーー!」

思わず吹いた。
辛い辛い辛い辛い辛い辛いからい!!
案の定ルイズの作った『肉じゃが』はとんでもなく辛かった。
俺は横に準備してあったコップの水を一気に飲み干した。
一口でこれか!キツすぎるぞコレ!
…ルイズがなんかガン飛ばしてるけど。
ゴメンルイズ。コレは喰えない。
んじゃあ、今度は姫様の…。
これも、なんだかなあ…。
匂い…は、肉っぽい匂い。
ただ、色がなあ…。
ええい、どうとでもなれ、だ!
俺はその棒をつかみ、なぞの料理を口に含んだ。

「げほ!げほげほ!」

…思いっきり咽た。
苦い苦い苦い苦い苦い苦い苦い!
ナンダコレ。焼いた正露丸の味がするぞ。
…いったいどうやったらこんな料理ができるんだろう…。

「して、結果はどうですかなサイト殿?」

隣に掛けたオールド・オスマンが面白そうにそう聞いてくる。
…いや、これは…。


『審査の結果、第一競技は『ひきわけ』となりましたー』

626 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2006/12/06(水) 22:49:37 ID:ZH+Ptefn
明日早番なので今日はここまで!
っつーかゼルダやりすぎて気づいたらこんな時間だよ!(ぁ

じゃあ続きは明日ノシ

627 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:03:44 ID:gf9Wngmi
ゼルダやりすぎてからだ壊さないようにw
続き期待しています

628 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:17:26 ID:NQMJq7mQ
「ゼルダ」はお姫様の名前なんだよなねー

 まさか、せんたいさんはこっちの姫も…

629 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:31:33 ID:6Du+pNFK
職人の皆様乙です〜。

あれ? なんかアニメ終わってからのほうがスレの消費早くね?

630 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:34:51 ID:gf9Wngmi
俺なんかアニメもそうだが原作読んでない。
しかしここのスレでゼロ魔にはまってしまいました。
こんど買ってこよう。

631 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 23:59:52 ID:cWpwnpdq
おう、買って来い

632 名前:純愛センター:2006/12/07(木) 00:28:55 ID:cJWqcrEQ
ちょっと長編が行き詰まったんで他の物を書いてみた。

投下する。

633 名前:サイトと魔法の布:2006/12/07(木) 00:31:41 ID:cJWqcrEQ
「こぉんのバカ犬ー!!」
「ちょっと待てルイズ!オレが何を…」
「うるさい!」
もはや学院の日常となってしまった、サイトとルイズの追いかけっこ。
必死になってサイトが逃げていると、そこにギーシュが現れた。
「どうしたんだい親友!?」
「いつもの通りだ親友!鬼がくる!助けてくれ!」
後ろから爆音が迫ってくる。
「今度は何を言ったんだね、君は」
「いや、「ルイズって小さいころから服買わなくてよさそうだな」って言ったら急に怒り出して…ルイズの家って金ないのか?」
「親友、その言い方はマズすぎる…」
おそらくルイズの脳内翻訳機では【胸が大きくならないから新しい服を買う必要がない】と訳してしまったんだろう。
「とりあえず僕の部屋に入っていたまえ!ルイズは僕がなんとかしよう。」
正直、全くアテにはしていないが時間稼ぎくらいにはなると思い、サイトはそこをギーシュに任せて走り去った。
「さぁ、来るならこい!」
と身構えていると予想通り鬼がきた。
「ギーシュぅぅぅ…サイトがどこに行ったか教えなさぁい。」
く、黒い…なんか黒いのが出てる…
「こ、こっちには来てないと思うような気がするなぁ、まったく。」
「そう…」
良かった。行ってくれるか…
「昨日、誰かさんが一年生と校庭の森でイチャイチャしてたのを見たんだけど…モンモラシーに言っても良いわよね?」
「僕の部屋にいる。後は好きにしてくれたまえ。」
許せ友よ…
「そう…部屋が散らかるかもしれないから覚悟しといてね。」
「ひゃ、ひゃい!」
さよなら、僕の部屋…

サイトは必死に隠れる場所を探していた。
ギーシュは役に立たない。すぐに場所をゲロってしまうだろう。
かと言って今出ていけば鬼に殺される。
何か何かないか!?
そうやってギーシュの部屋を荒らしていると、おかしな現象を見つけた。
机が半分消えているではないか。
「これきゃねぇ!!!」


ルイズはギーシュの部屋の扉をエクスプロージョンでこわし、中へ入って行った。
「出てらっしゃいバカ犬ぅ。今ならまだ手加減出来るかもしれないからねぇ。」
ヤダ。絶対イカナイ。
オレ死ニタクナイ。
「ネタは上がってんのよ、サイトぉ。早くしないとこの部屋ごとぶっ飛ばすわよ?」
部屋はいい…ギーシュだし。
だけどエクスプロージョンを使われたら、この布ごとぶっ飛ぶ。
どうする!?どうするよオレ!?


634 名前:サイトと魔法の布:2006/12/07(木) 00:33:47 ID:cJWqcrEQ
サイトはある布の中に隠れていた。
そう、ギーシュがサイトの像を建てるときに使っていたあの布だ。

彼は焦っていた。
そりゃもう、デルフの声が恐ろしい御主人様の声に聞こえるくらいに焦っていた。
とりあえずここから逃げ出さないことにはお話しにならない。
さもなければ虚無でぶっ飛ぶ…
となるとルイズを足止めする必要がある。
オレの巧みな話術で…

無理…オレ見た瞬間虚無くる。
オレ見た瞬間虚無くる…
そうか!オレ以外のヤツに足止めしてもらえば良いんだよ!
オレ頭イイー!!
小さな声で背中の剣に声をかける。
「デルフ…」
「なんだね、相棒?」
「お前のことは忘れないからな。」
「ちょいと待て、相棒。まさかオレを…」
「ありがとう。そしてサヨナラだ…」
そう言ってサイトはデルフリンガーを布の中から放り投げた。
デルフリンガーが上を見上げると、そこには氷点下の笑顔のルイズがいた。
「あら、伝説の剣。ごきげんよう。」
「あ、あぁ…今日はいい天気だねぇ。」
裏切られても相棒である。
(少しばかり時間を稼いでやるかね。)
「ねぇ、伝説の剣。アナタを使っていた犬畜生はどこ?早く教えてくれないと私、機嫌悪いからそこら辺にある剣とか溶かしちゃうかもしれない。」
デルフリンガーの必死の説得が始まった。サイトは当然その場をとんずらしていた。
「すまん、デルフ…溶けたら包丁にして使ってやるからな…」

そんなことを言いながら廊下を走っていると、あることに気がついた。
(オレ、今消えてんだよな?)
サイトの前に果てしなく続くワンダーロードが現れた。

635 名前:純愛センター:2006/12/07(木) 00:35:13 ID:cJWqcrEQ
とりあえずここまで。

週末あたりにまた投下する。

636 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 00:52:15 ID:O+ov8yvH
>>617
何気にGJ。

ルイズとサイトの実演による性教育…何かを感じた俺は(ry

637 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 04:33:41 ID:cO5G71d6
>>629
原作派の方が多いんだろ。しかも職人さんの数も安定してるしw25日に10巻
出るから年末年始はタバサ祭りが開催されてる予感。あぁ、でもこのスレの
住人はコミケとかに行くのかな?

>>626
へんたいさんGJ!運動会の続き期待してる。。

>>635
俺はこっちの方が期待出来るぞ??もちろん女性キャラ総出演でセクハラし放題
って展開でしょ?(;´Д`)

638 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 06:25:35 ID:kAGqKQcL
シェスタ派少ないのか・・・?
いや、まあ話の盛り上がりに欠けるのはわかるが・・・なぁ

639 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 09:33:59 ID:XdbZO42i
それよりスレがもたん時が来ているのだが
誰か立ててくれないか?
私には無理だった。

640 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 10:42:42 ID:FDYpLMNB
次スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165455703/l50


641 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 11:30:01 ID:kY+P8tnX
>>640

後は埋めでおk?

642 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 12:11:44 ID:6XmGPbSB
あえて埋めなくても、このまったりとした空気が好きだ。
流れが速いときは言うに及ばないが、
誰の書き込みもないときの、緊張感も好きだ。
待ち望んでいた続編がきたときの、満足感が好きだ。
新作が来た時の期待感がたまらない。



と、まぁ何がいいたいかというと、良スレだあね。

埋めて流したほうがいいのだろうけど、たまにここ使う職人も居るし、
のんびり待たないか?埋めてもいいと思うけど。



643 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 12:47:54 ID:TN58C3BK
とにかくルイズが好きだ!
純粋で優しく強いサイトも好きだ!
一途で可愛らしいシエスタも好い♪
苦難に立ち向かうタバサも好きだ…
きゅいきゅいもバカで好きだ…

何が言いたいのか?それはノボル万歳!エロパロの職人さん万歳!ってことだ

644 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 22:40:16 ID:53fK/sws
のんびりと、

>>637さん コミケって楽しい所なんでしょうかね?
行った事ないのですよ。

そうそう。
クリスマスネタ考えている人いらっしゃるようですが、新刊発売と被るから早めに投下したほうがよいかも。

>>638さん シエスタメインなの一本書きかけ……新しい方に今日深夜にでも投下しますね。
……本当にシエスタ好きか?って言われそうだけども……

>>640さん お疲れ様です。


次スレ立った後の、この空気は自分も好きだ……

645 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:06:03 ID:C0ZhOeFi
シエスタがそばかすっ娘だと今日初めて知った。

646 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:07:41 ID:cJWqcrEQ
このスレにワルドの2つ名を即答できる猛者はいるかぁ!

647 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:09:27 ID:uxhbA2RN
つよくて悪い閃光のヤムチャ

648 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:10:02 ID:Kb2AHZ0V
ヘタレ

649 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:23:07 ID:1/hU9lrG
ロリコン

650 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:25:54 ID:kmCcF4ba
ヒゲ

651 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:27:37 ID:xz/2Q+QP
ワルドの二つ名は疾風やないかー?

652 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:27:48 ID:PPv3gqHx
鷹の目のワルド

653 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 02:38:15 ID:7bzMhz3E
WiiとPS3ってどうなのかなぁ……
両方欲しいんだけど、ゼルダ全然やってないしな……
(最後にやったのSFCのゼルダだよ)

ACとMH狙いでPS3欲しかったけど……
高いしなぁ……ゲーム出るまで本体持つか……そんな心配が有ったり。

どうなんでしょうねぇ
教えてエロい人

654 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 05:08:34 ID:IZ5PPgbQ
そこで凶箱360度

655 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 14:16:43 ID:k/fdBfFe
半額ゲームボーイミクロ+過去の遺産

656 名前:あがき ◆manko/yek. :2006/12/08(金) 20:38:51 ID:KRRYAb7x
SSで戦闘シーンを書いてみたけど難しいな。
パーンとアシュラムのすごそうだけど何をやってるのかわかりにくい戦闘も嫌だけど、
約束された勝利の剣→ウガー→ドーン→ババーンってのも嫌だったんだ。
だからデルフリンガーにはセコンドとジェローム動きと才人の状態をしゃべってもらって読み心地とテンポを損なわないようにしたんだよ。
デルフはそこまでくどくないと思ってるけど、おまえらどうよ?

657 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 22:16:53 ID:bAWlt8I3
>>656
乙、読ませていただきやした。

自分もそれほどくどくないと思うよ
むしろ、のめりこんで読ませてもらいましたよ GJ!!

658 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 23:40:55 ID:7bzMhz3E
>>654-655さん んー箱はともかく
そゆ狙いなら、キューブ買って通販ゼルダかな?
(二日で付くんですよね?)
ちょっとひかれたり。

>>656さん ためしに自分なりに写してみる。

サイトに比肩する速度で切りかかる執事を、かろうじて回避する。
風が唸る音に咄嗟に飛び退いた才人の前に、大剣によって大穴が開いた。
イケル。
そう判断し切りかかろうとするが、本能が制止する。
振り下ろされた剣が、何も無かったかのように胴を薙ぐ。
大剣の重量を無視するような挙動に、咄嗟に飛び退くのがやっとだった。
「相棒、間合いを開けるなよ」
切り上げて来る剣を見切り、自分の間合いで剣を振るう。
これで終わりだっ
幾多の戦いを越えた才人の確信が驚愕に変わる。
常人とは比べ物にならない才人踏み込みより早く、仮面の男は間合いを外してみせる。
自分と互角の剣士、初めて対する相手に才人の動きが一瞬止まる。
「突きがくるぞ!相棒!!」
才人にすら見切れないスピードで連続で突き込まれる。
デルフを叩きつけるようにして、突きの軌道を反らしながら踏み込む。
危険だ……
間合いが変わった瞬間に、仮面の構えが変わる。
肩の横に構えられた剣が、真っ直ぐ心臓を狙っているのが分かった。
動きやすいように腰を落としながら、真っ直ぐ剣を構えなおす。
刹那の瞬間、全ての音が止まる。
次に響いたのはお互いの剣が衝突する音だった。
薙ぎ払いで体勢を崩し、間合いを詰めながら同じ軌道を剣が戻る。
かろうじて回避した才人に、渾身の剣が袈裟懸けに振り下ろされる。
それを、才人がデルフで止める……その音。
凌ぎ切った……才人の判断をデルフが打ち砕く。
「あぶねぇ!! 相棒」
上から押し付けられていた剣があっさりと引かれ、
才人の体勢が崩れた瞬間に仮面の剣は才人の足を狙っていた。


……剣戟は自分には描写できないと思った……
写すのもかなり悩んだのに……全部自分でやるのは、よほどきっちりイメージできないと無理だ……
そのうち色々勉強しよう……うん。

それはそうとっ、◆manko/yek. さん
楽しみにしてますので、これからも頑張ってください。

ちなみに、いんちきとフェイクで勝つ方が好み。(素が卑怯で黒いかも)

659 名前: ◆manko/yek. :2006/12/09(土) 00:12:44 ID:ZOKEIut+
二人ともありがと。
読んでくれる人がいるってわかると嬉しくて元気になる。

660 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 00:28:47 ID:GVrD4oD6
>>659
情景描写をするとどうしても冗長になってしまうので、飽きさせずそれを実現する人はすごいなぁと思います。
これからも頑張ってください。
>>658
Cube用ソフトはWiiで動いたはずだから今更Cube買うことも無いような…

661 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 01:05:02 ID:kbd0xq5K
>>660さん  ゼルダやるだけならーってお話です。
説明不足でごめんなさい。

特に欲しいものがゼルダやって見たいかなー位だとってことで

662 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 09:46:41 ID:2iWcuvv3
諸君、私はゼロの使い魔が好きだ。
の改変で、だれか書いてくれないかな?

663 名前:名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 11:13:43 ID:/HVh7461
草案出してみ


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