楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル

■戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 最新50  

【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23

1 名前:名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 23:29:46 ID:u5C66t0/
     _      ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
    〃 ` ヽ    ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
    l lf小从} l  / 荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ /  ご・・ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
  ((/} )犬({つ′  あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
   / '"/_jl〉` j    立てないとお仕置きだかんね!
.  ヽ_/ノヘ.)〜′   分かったら返事するのよっ!犬!

前スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合22
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191862054/

過去スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合21
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1190655203/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合20
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1189953920/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合19
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1188628049/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合18
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1186218518/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合17
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1183319583/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合16
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180423832/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合14
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175996758/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12(実質13)
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1174711221/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171789741/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合11
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1169642847/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合10
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1167223501/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合9
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165455703/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合8
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164035310/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合7
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162705335/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合6
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160901342/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合5
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159793943/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合4
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158503087/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合3
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157554499/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合2
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156100259/
【グリグリ】ヤマグチノボル総合【ゼロの使い魔】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141803280/

まとめサイト ゼロの保管庫wiki
http://wikiwiki.jp/zero/

2 名前:名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 23:56:42 ID:BjhbPQFB
そろそろ、過去スレ一覧も>1だけには収まらなくなりつつあるね。

3 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:06:23 ID:Gj8WhOFo
〜シルフィードでも分かる保管庫更新講座〜


○新規に保管する場合

 1.ゼロの保管庫を開く。

 2.上のメニューバーの『新規』をクリック。

 3.ページ新規作成メニューが出るので、欄の中にSSの通し番号を入力し、『編集』をクリック。
   (通し番号は、スレ番―レス番という形式。
   たとえば1スレ目の141番から投下されたSSの場合は1-141と入力すればよい)

 4.新規ページ編集画面が出るので、フォームに本スレからSSの本文をコピペする。

 5.コピペ後、フォーム下の『ページの更新』をクリック。
    ちゃんと出来ているか不安なら、まず『プレビュー』クリックし、実際にどのように表示されるか確認すること。

 6.対象SSの作者のページを開く。
   (たとえば261氏のSSを保管したい場合は261氏のページを開く)

 7.ページ上のメニューバーの『編集』をクリック。

 8.対象作者ページの編集フォームが開くので、SSのリストの中に、新規に追加するSSの通し番号とタイトルを入力。
   出来れば通し番号順に並べた方が見やすいと思われる。
   また、この際、通し番号を[[]]で囲むと、確実にリンクされるはず。
   (上の例で言えば、[[1-141]]ゼロの使い魔(タイトル) という風に入力する)

 9.入力後、フォーム下の『ページの更新』をクリック。

 10.更新終了。余裕があればキャラ別orジャンル別も同じように更新すべし。


○既出のSSの修正or続きを追加する場合

 1.ゼロの保管庫を開く。

 2.対象SSのページを開く。

 3.上のメニューバーの『編集』をクリック。

 4.編集フォームとその中に記入されたSSの本文が現れるので、必要な部分を追加or修正する。

 5.フォーム下の『ページの更新』をクリック。

 6.更新終了。


4 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:15:49 ID:TsQKIvh3
イチモツアナルジェットハゲ

5 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:38:28 ID:0ri4SdNj
アッー!

6 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:40:23 ID:n1Yd/hPN
>>1
きゅいきゅい

7 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:53:56 ID:WRQBJVMA
>>2
次スレ以降 テンプレの過去スレ一覧を減らすのか
テンプレを二つに増やすとか考えないとな

8 名前:ボルボX:2007/11/01(木) 01:40:24 ID:5gmiWgR4
>>1乙です。
ありがとう、これで投下できそう。
・・・えっと、シリアスネタ練ってるうちに、なぜかアホなものができたので投下します。


9 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:41:16 ID:5gmiWgR4
○注・白い百合〜はシリアスですが、これは極めてアホな話です。時系列的には『裏切りは赤』の直後。

「いや、決してあのときの対応に間違いがあったわけではないのだ」

 アニエスの淡々とした声が、木枯らしに流される。
 初冬の魔法学院の庭は、それなりに寒かった。

 そ、それならこの拷問は何だ、と才人は心中でつぶやく。隣のギーシュと同じくガチガチ歯を鳴らしながら。
 上半身裸で、庭のネムの木の下に正座。
 ときおり横のルイズが桶にくんだ水を、二人に柄杓でぶっかけてくる。凍りそうなほど冷たいやつを。
 哀れむように木枯らしがヒュルルルと鳴った。

「うん、責めてはいない。傭兵どもの言うがままの金額で即座に契約を結んだのは、あの場合に限りむしろ的確な判断だろう。
 あの場面で味方を得るためなら、額の多寡など問題ではなかった。われわれ皆が実際それで救われたし、陛下を守るという大手柄の前にはかすむ話だからな。

 ……しかし連日、王宮で、財務省の役人を筆頭とする官吏たちに、なぜ銃士隊がちくちくと嫌味をいわれなければならんのだッ!?
 『天文学的な財政負担だ、増税も視野に入れなければならんな』と財務大臣のデムリ卿にさえ青筋立てながら言われたんだぞ!
 ああ貴様らはいいよな常日頃は魔法学院にいて!」

 怒気を放出し、しゃがんで二人の胸ぐらをがくがくとゆすぶるアニエスだった。
 よほど腹にすえかねていたらしい。

「貴様ら水精霊騎士隊筆頭のバカ二人が、独断で交わしてきた契約だろうが!
 共同任務についていただけの銃士隊にまで累をおよぼしてくるんじゃない、というか当然のごとく王家に借金を肩代わりさせやがって!」

 だ、だって姫さまが払ってくれちゃったんだもの、と才人は揺すぶられながら考えた。
 アンリエッタは『わたくしの護衛任務をはたすためにかかった費用です』と述べ、証文の存在によってグラモン家とラ・ヴァリエール家に行くところだった傭兵隊長への請求を、王家が払うと確約したのである。
 それ自体はとてもありがたい。なにしろギーシュの実家グラモン家は名門大貴族のくせに貧乏だし、ラ・ヴァリエール家の証文にいたっては才人が勝手にしたことで……

「おっと、ラ・ヴァリエール殿、気をつけてくれ。いま水をかけると私にまでかかるからな」

 アニエスに注意されたのは、無言で柄杓に水をくんでいるルイズ。
 前回才人が、ルイズが眠っている間にその小さな手のひらを拝借して、傭兵隊長相手の証文に『ラ・ヴァリエール家三女の手形』を押したのだった。
 その後、手についた血をふき取りもせず、村人にまかせっぱなしで目覚めるまで放置したのもまずかったのか(起きたときパニックを起こしたらしい)、ルイズも怨念の権化と化している。

「で、結果、貴様らの金銭的負担は一切無しというわけだが……少し忸怩たるものを良心に覚えないか? ああん?」

「そ、それは覚えなくもないかなーと、ゴポ」



10 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:41:57 ID:5gmiWgR4

 横からルイズの差しだす柄杓が才人の頭の上でかたむき、冷水がちょろちょろとかけられる。
 生粋の貴族のくせに、おイタのすぎた使い魔を痛めつけるためなら肉体労働をいとわないルイズが素敵だった。
 ギーシュを見ると髪から水をしたたらせ鳥肌を立てて、顔色が悪くなってきている。たぶん自分もそうだろう。

 よし話は簡単だ、と不気味にアニエスが微笑んだ。

「いいか、銃士隊はいま総出で先の事件のことを調べてるんだ。過労死の勢いでな。貴様らもなにか動け。
 とりあえず金でも稼いでこい、稼いで国庫に少しなりと補填してみろ」

 銃士隊は必死に働いているのに、毎日のように嫌味も引き受けさせられているという怒りが、アニエスの顔に夜叉の笑みを浮かばせるのだった。
 この拷問は間違いなくアニエスさんの鬱憤晴らしだよな、とは思いつつも、才人は命の危険を避けるためにギーシュともども頭をたれるのみである。

「がんばりましゅ……」

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\

 それから数日ほど後の話である。
 トリステイン王宮の執務室。

「平民軍の創設は必要なことです、それも早急に」

 渋い顔のマザリーニと向かい合って、アンリエッタははっきりと言い渡した。
 根は意外にかたくなな性分の女王陛下は、揺るぎない決意をおもてに出している。
 黒衣の枢機卿は、どう説得したものか悩むように、手にした書類にむっつりと目を落として発言した。

「あのですな、陛下。私だって先の襲撃のことは忘れておりません。
 いかにも、メイジの指揮官がいなくとも戦える、平民によって構成され、平民の士官が率いる王家直属の戦力。それは必要です。
 ですがそれは当面、銃士隊を増強することで間に合うと思いませんか? ながらく軍は、少なくとも陸軍は貴族の領分だったのですよ」

「ですから、それをこの機に変えたいのです。先の事件では、平民出身の者たちが最大の功労者でした。今ならそれを口実にできます。
 時代は変遷し、いずれは平民がより多くの力を持つようになるはずです。ゲルマニアのように、彼らの力を国のためにもっと活用できるはずですわ」

「何をずれたことを。急な軍の改革は、貴族たちの大反発をよぶと申し上げているのです」

 いらだたしげにマザリーニは持った書類を振った。

「だいたい、なにか忘れておりませんか? 世の中、金が必要です。
 平民からなる軍を創設し、読み書きもできぬ連中に火器の扱い方はじめとする教育をほどこし、平民の武器を用意して軍備をととのえ、訓練をさせ、しかも給料を払う。
 ただでさえ豊かとはいいがたい王家の財政を逼迫させる気ですかな。
 代わりにメイジ兵を解雇するとか言いだしたら、その前に私が職を辞させていただきますぞ。
 ……ましてや先日の、水精霊騎士隊の小僧どもの打った『名策』のために、王家はあのいまいましい傭兵隊に対して多大なる負債をかかえたばかりですぞ」



11 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:42:33 ID:5gmiWgR4

 それを言われると弱い。アンリエッタはため息をついた。

「……この話は、もう少し話し合う必要がありそうですね」

「時期を見てであれば反対ではないのですよ。ただ、今すぐは少し無理があると申し上げているのです。
 陛下、そういえばそろそろ来客予定があるのでは? 私はこれで退出させていただくことにしましょうか」

「あ、ええ、そうですね。ご苦労でした、さがってかまいません」

 陰気に黒衣の裾をひきずり、マザリーニが部屋を出ていく。
 アンリエッタはドアが閉まるのを見やると、ふうと息をついた。
 施政というものはまったく厄介なものだった。何をやっても、どこからか文句は出るのである。だからといって積極的なことをしなければ、それはそれで責められる。

(でもやはり、王家直属の平民軍は必要だわ。
 軍が貴族の牛耳る場であるからこそ、そこでさえ平民の地位が向上したとなれば、その傾向をほかの社会にも浸透させやすいはず)

 財源を確保して、できれば早急に取りかかりたい。
 とはいえ今のところ、新たな財源など増税以外にない。内務省、財務省、高等法院が口をそろえて反対するのは目に見えている。
 うれいを含んでまぶたを伏せる。

 別のことを考えようとして、来客に思いをはせた。
 紫のマントをひらめかせて椅子から立ち上がり、卓から離れて部屋の中を歩きまわる。
 そわそわと落ちつかなげな様子になった女王陛下は、初冬の午後の淡い陽光さす窓に目をむける。

(なんの用があるのかしら、ルイズ……)

 先ほど、急な来訪を通告する便りが来たばかりである。
 ルイズもあわただしいこと、と多忙なアンリエッタは思いつつも、ちゃんと時間をあけておいたのである。この友人が来るのは、いい気晴らしになる。
 ただ……今は、すこし顔を合わせづらいのも確かだった。

 『再戦ですわね?』というルイズの声がどこからか聞こえた気がした。
 サイト殿も来るのかしら、とアンリエッタはぼんやり考え、すこし頬を染めてうつむく。われ知らず指で、なぞるように唇を押さえていた。
 彼女は前回の襲撃事件の最後で、色々とやらかしてしまったのだった。

(サイト殿にあんなことをして、ルイズに『だと、思います』などと言ってしまって……どうかしていたんだわ、本当に)

 正直、唇を重ねたことは、自分でも分別を失った行動だったとしか言いようがない。
 その前から、弱っていたときに慰められたことで意識していた。あげくあのような劇的な状況下で助けに来てくれたのを見たとき、揺れていた心が一気にぐらりとかたむいたのである。
 アンリエッタには衝動に弱い一面があるのだった。



12 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:43:04 ID:5gmiWgR4

 しかも、それを見ていたルイズに「本心を言ってください」とつめよられたときはさらにまずかった。
 動揺のきわみに達して、親友の恋人に対する再度の告白のようなものを口走ってしまったのである。
 本心というか、自分でもこれが恋といえるほどはっきりした感情かどうかわからないのだが。
 が、少なくとも嘘は言っていない。昔のように意識しているのは確かなのだった。

(でもあれで、ルイズに敵視されることになったのかしら)

 だいたい再戦といっても、自分はどのようなことをすればよいのだろう。
 アンリエッタはあれ以来、才人の顔を見てさえいない。ずっと傍にいるのはルイズなのである。勝負になりようもないわね、と少し醒めた思考をする。

(それに昔からあの子と喧嘩して、わたくし勝ったためしがあまりないわ。
 ……ああ、でも懐かしき『アミアンの包囲戦』はじめ、いくつかは勝ったのでしたっけ【2巻】)

 たしかアミアン戦のときの一撃はこのように、と回想しながら、クッションを壁に押しつけてぼすんと叩く。
 そこで「姫さま、失礼いたしますっ」とルイズが血相を変えて駆けこんできて、立ち止まってなにやら珍妙なものを見た目でアンリエッタに視線をそそいだ。
 女王陛下は赤くなってすごすごと卓にもどり、「ル、ルイズ、ノックは一応必要ですからね」と決まり悪げにくぎを刺した。

「も、申し訳ありません姫さま、ですが、ああ、サイトが! あの馬鹿が無茶なことを……! お願いです、軍を出動させてください!」

「……なにがあったのか、まず落ち着いて話してくれないかしら」

「あの馬鹿、ギーシュと二人だけで竜退治に行ったんです!
 土地の領主から賞金まで出ているやつを!」

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\

 トリステイン国内、王都や魔法学院から離れた土地。人の近寄らない岩山。
 賞金のかかった悪竜のねじろ。

「サイト。やっぱりやめたほうがよくないか?」

 ギーシュが空中をコンコンと叩きながら、無表情で提案した。結界みたいなものが、いま上ってきたばかりの山道の出口に張り巡らされている。
 おなじく、目に見えない透明な壁をノックして、岩山から出られないことを確かめながら、才人は仏頂面で返す。

「今さらおせえだろ、これ」

「しかしだな! こんな魔法見たことないぞ! いや、エルフの『反射』の先住魔法に似ていなくもないが……
 それにふもとでさんざん聞いただろ、その竜の怖ろしさは!」



13 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:43:40 ID:5gmiWgR4

「なにも聞いてねえよ。おどかされただけじゃねえか、具体的にどう怖ろしいのか誰も言わなかったぞ」

「今見てるじゃあないかねッ! このまま、この山から出られなければどうするんだ!?」

 ギーシュの金切り声に、才人は荒れ果てた山道の横を指さした。
 そこには立て札が立っており、汚い字で『りゅうのやまへようこそ かんこうはひとり十エキュ さん頂においてくること』と書いてある。

「……払えばここから出られるってことじゃないか? 悪質なボッタクリだな」

「じょ、冗談じゃない! お金を稼がなきゃならんのに、失ってどうするんだ!」

「だから、竜を退治すれば払う必要もないだろ。
 この『入るときは通れるけど出るときは通れない壁』にしたって、竜を倒せば消えると思う。きっと」

…………………………
………………
……

 …………アニエスに「稼ぎます」と明言してしまった二人は、この十日間、金になりそうなあてを調べていたのだった。
 まず才人が、地道にアルバイトでもすることを提案したのだが、ギーシュが不平たらたらであった。
 まあお蚕ぐるみの貴族に期待するのが間違いかと才人はあきらめた。そもそも、アルバイトくらいで傭兵隊長相手の借金を返せるはずもない。
 あの莫大な金額に比べれば、ノミのフケより微々たる量にしかなるまい。

 そこで目をつけたのが、トリステインのとある岩山に巣くう邪悪な竜の話だった。
 過去に討伐におもむいた勇士らを、ことごとく返り討ちにしたというその竜は、賞金がふくれあがって結構な額になっていたのである。
 ついでに言うと、竜は宝物をためるという。それも奪って合わせれば、王家に負担してもらった額をかなり返せるはずだ。
 そんな一攫千金の思考回路で、二人は馬に乗ってはるばる竜退治に出たわけである。

 が。

 竜の住むという山のふもとあたりに着き、地元で一軒きりの居酒屋に入り、竜について情報を集めようとしたときだった。
 話しかけた相席の相手は、いかにも渡世に慣れた荒くれ者といった感じの傭兵メイジだった。その男が、竜について聞いたとたん真っ青になったのである。

「知らん、何も知らん!」

 そう言い張るむくつけき男に、横から酔っ払った別の客が口を出した。

「知らんってこたないだろうよ、あんた何年か前にここで、おれが竜を消し炭に買えてやると大口叩いて騒いでただろうが。
 挑戦したんだろ、あの後?」



14 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:44:12 ID:5gmiWgR4

 その瞬間、才人とギーシュの前で、その酔っ払いは殴り倒された――飛びだしてきた居酒屋の主によって。
 あぜんとする才人たちの前で、居酒屋の主はのびた酔っ払いに「他人の過去を軽々しく蒸し返すんじゃねえ」と怒りのこもった声を発した。
 そんな居酒屋の主を見つつ、相席した男がはっとしたように目を見開いた。

「まさか、あんたも?」

「……若いころにな……腕自慢だった馬鹿な青二才のとき、仲間とあの山をのぼった。
 以来、後悔しなかった日はない」

 過去への苦々しい痛みをこめて顔をゆがめ、居酒屋の主は男に答えた。
 男が同様の表情でそっと目をそらし、「そうか……」と何か精神的な連帯を得たことを感じさせる声でつぶやく。
 それから、才人とギーシュに向き直って、男は苦痛に満ちたためらいを見せながら言った。

「たしかに俺は岩山の邪竜に挑んで、敗れたことがある。
 しかし、そのときのことは話せん。お前たちが竜に挑んで戻ってこないかぎり、俺の体験を語ることはないだろう。
 こればかりは、口で言えるたぐいのものではないのだ。自分で見てもらわねば」

…………………………
………………
……

 それが昨日のこと。
 てん末を回想しながら、二人はとりあえず岩山をのぼっていた。
 何がなんだかわからないが、とにかく山頂まで行って見てみないことにはどうしようもないらしい。
 しかしこの荒れ果てた山は道らしい道も整備されておらず、ただ歩くのにさえ苦労した。もうかれこれ三時間は歩き詰めである。
 才人はぼやいた。

「かー……つ、つかれる……おいギーシュ、もう少しで山頂だ。歩けるよな?」

 問いかけにはぜーはーと荒い呼吸が返ってくる。ギーシュは最初こそフライを使って飛んでいたものの、魔力切れを懸念して途中から歩いている。
 しかし急勾配の斜面は、少々歩くだけで軟弱なギーシュからごっそり体力を奪うのだった。
 まあ雪がないだけましだよな、と才人は前向きに考える。

 ついに山頂についたとき、ギーシュがどしゃと崩れ落ちた。
 それよりはましとはいえ、才人もその横に倒れこみたくなるほどの疲労を覚えていた……が、目の前の光景を見て立ち尽くした。
 地面からギーシュがうめく。

「み、水……おい、水をくれんかね……」

「あるぞ、水。あそこにたっぷりと」



15 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:45:52 ID:5gmiWgR4

 才人の声に、ん? とギーシュが身を起こした。
 かれらの目の前には、美しい泉があった。
 岩の鉛色の中にぽつんと浮かぶ、空の色を映して澄みわたった、青い宝石のような泉が。

 顔を見合わせてから、二人は歓声をあげて山頂の泉にかけより、毛皮の手袋をはずして水を手ですくって飲んだ。
 初冬の寒風の中、手を切るように冷たい水を、数度にわたってすくいあげて口にする。

「いやあ、汗を流したあとの水はうまいぜ。山頂に湧き水とは珍しいな」

「ああ、ふもとの水とは味も違う気がする。鉱泉か何かだろうな。
 少し塩気があるかもしれん、あるいは岩塩が溶けこんだか」

 土系統メイジで錬金も扱えるギーシュは、こうしたことにちょっとした知識がある。
 うなずきながら、才人は山頂をあらためて観察した。
 こんこんと湧く目の前の泉は、あふれた水が横手の断崖からこぼれおちて滝になっている。
 泉の向こう側に大岩がつらなり、縦横が数十メイルにおよぶ大岩壁となっていた。

「……お、見ろよギーシュ、あんなところに洞窟っぽい隙間があるぜ」

「おや。言われてみれば、ただの岩の隙間とは見えないな。ではサイト、調べに……
 って、なにか出てきたんだがね!?」

 峨々たる岩壁に黒い口をあけた洞窟から、悠然とした足取りでそれは二人の前に現れた。
 硬そうなごつごつした黒い体。ただ、歩くたびになんだかその胴体が硬そうなまま揺れている。まるでサイズが合っていない鎧のようだ。
 ぼってりした太く短い四肢、そしてワニのような尻尾。
 妙に巨大な真っ黒い目が、イグアナを思わせる顔についている。

 二本足で歩く、等身大のゴジラの着ぐるみのようなものが出てきたのだった。
 滝とは反対側の泉の縁を通ってやってくると、手にかかえていた箱を突き出し、そいつは目で語った。

《十エキュはそれぞれこの箱の中に入れてくれ》

「「…………………………………………」」

 二人ともに、痛い沈黙。

《早くしてくれ、外は寒い。ストーブの前に戻りたいんだ》

「……なにこの妙に固太りした直立歩行トカゲ、異様に雄弁なアイコンタクトしてくれるじゃねえか……
 なあギーシュ、これってどうすればいいんだ?」

「……ぼくに訊かないでくれるかね? そもそもこれは竜なのか?
 竜にしてはちっこいんだが。背の高い人間程度のサイズだし」

《疑うとは失敬だな。我々竜族には、さまざまな種類がいるのだよ。私はいまや絶滅寸前の古代竜の一種だ》



16 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:46:28 ID:5gmiWgR4

「いや、それにしてもこんなのはふつう存在しないと思うのだが……まあいい。
 で、この竜? を倒せばいいわけだが、なんか人間並みの知性がありそうだな。
 なあちょっと訊くが、きみが賞金首の竜かね? 過去に何度も人間を撃退したという」

《うむ、私のことだ。残念ながら人間から挑まれることは多い。
 私は争いなど好まないのだが、彼らはしょっちゅう杖や剣を持ってやってくる》

「いや、賞金がついてるってことは、なにか悪事をはたらいたんだろ?」

《下界でなにかした覚えはないのだがね。しいていうならここに住んでいることが、ここら一帯の領主の気にさわるのだろう。
 税を払えと言ってくるのを拒んでいるうちに悪い評判が広まってしまったようだ。岩山の土地権利書は持っているのだが》

 人の貪欲さを心底嘆くようにため息さえ混ぜ、しみじみ語る怪しい竜。

「……ちょっと二人で相談してていいか?」

《かまわんよ。客人の前で失礼だが、私はそのあいだ我が家のトイレで用をたしてこよう》

 怪竜が箱を地面に置き、のたのたと離れていく。
 気勢をそがれつつある少年二人は、顔をよせあって相談をはじめた。

「なんか変な展開になってきたが……サイト、こいつ悪い竜ってほどの存在には思えんな」

「うーん、しかし金がな……だいたい一人十エキュ払えという要求が腹立たしいし、下の結界みたいなアレ、来るもの拒まず去るもの逃がさず方式ってのがひっかかる。
 あれ、あの竜なにして?」

 二人が今後の方策をさぐっている間に、怪竜は泉のふちに立っていた。
 なんとなく議論を止めてその後姿を観察する彼らに、怪竜は背を向けたまま何やらごそごそしていたが、ほどなく仁王立ちのままじょぼぼぼぼと放尿を始めた。

 泉の中に。



17 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:47:10 ID:5gmiWgR4

 フンフフフンフンフーと鼻歌でリズムを刻みながら立小便する怪竜の背後で、体を折って先ほど飲んだ水をげぽげぽ吐き出している二人。
 ギーシュが地面にはいつくばったまま絶叫した。

「キサマそんな美しい泉になんてことをしてるんだアァァッ!」 

 怪竜は放物線をかいて小便を泉に注ぎいれながら、背をむけたまま肩越しに横顔を見せ、ふっとおのれの美意識に陶酔する漢の笑みをもらした。
 目で語る。

《この上もなく美しいものをあえて貶める……そこには大いなる愉楽があると思わんかね?》

 剣と杖をひきぬいて、才人とギーシュが地面から立ち上がった。
 二人とも目に、ガチの殺意を宿している。

「サイト、いままさに邪悪を見た」

「ああ、この外道は断固としてこの世から誅滅されるべきだぜ」

 あの山道を上りきった旅人なら真っ先に口をつけずにいられない泉が、竜のトイレ。
 その事実に目を血走らせてじりじり背後にせまる二人に、怪竜が太い尻尾の先を小器用にちっちっと振ってみせた。

《なにやら君たち、興奮しているようだが……手に尿がひっかかったら困るから、今は騒がないでもらえんかね。
 私は清潔を心がける竜なのだよ。ちなみに飲み水用の泉は洞窟の中にある》

「ほう……貴様は自分の小便じゃなくて血で汚れることになりそうだぜ……」

《まあ、慌てるな。
 つまり君たちも勝負を申しこみたいというわけかね? やむをえない、相手しよう。最後に訊くが、穏便に二人分で二十エキュを払って下山する気はないのだね?》

「この期におよんで、誰が払うか!」



18 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:47:55 ID:5gmiWgR4
…………………………
………………
……

 洞窟の中は広かった。いかな業によってか、洞窟内を構成する岩には整然たる配置がなされており、空間は部屋のように区切られている。
 ところどころにごてごてと毛氈やタペストリーなどの装飾品があり、野趣あふれる宮殿のようでさえある。
 冷たい石の卓と椅子。腰かけて、怪竜は太い手を組んだ。

《ではルールを説明させてもらう。
 勝負方法はどんなものでもかまわない。君たちには何度でも勝負をいどむ権利がある。一度でも私を負かせば、君たちの勝ちだ。
 君たちが降伏をみとめたときに、私の勝ちとさせていただき、勝負をいどんだ代償をきっちり払ってもらう》

 岩をくりぬいて作られた炉は赤々と燃え、暗がりを照らしている。
 明かりで見える周囲にはチェスを初めとするボードゲームの盤、カードゲーム用の幾種類かのカード、ビリヤード台、木や真鍮や布で作られたボール、木片や紙を使ったパズルなどの娯楽品がさまざまに並んでいる。

《ただし、同じ勝負方法は二度は出さないように。それと、出来れば暴力沙汰ではなく、紳士的なゲームをしたいと思うのだがね。
 実はさっきまであちらの岩室で、君たち以外の挑戦者二名を相手していた。そっちのほうも時々見に行かなければならんので、そこは了解してもらいたい》

「な、なんか調子が狂う……
 おい、俺たちが勝てば本当に、この地から去るんだな? 岩山にかけた魔法も解くんだな?」

《無論、シールドは無条件で解除する。土地権利書を渡し、宝もつけよう。
 で、勝負は何にするのかね?》

 ふむ、とギーシュが周囲を見渡してうなずいた。

「サイト、まずぼくが行かせてもらおうか。チェスやカードゲームのたしなみはそれなりにある」

「……頑張れよ」

…………………………
………………
……

 一時間後。

《私は敗北を知りたいのだが、だれもそれを教えてくれない》

 怪竜がそんなふうに語る遠い目をして、炉に薪をくべている。
 チェス初めとするあらゆる知的ゲームで、人外に惨敗を喫したギーシュが岩の床を手でたたき、屈辱にワナワナ震えている。
 倒れたクズカゴから床に散乱した生ゴミを見る目で、才人がギーシュを見下ろした。



19 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:48:32 ID:5gmiWgR4

「なあギーシュ……最初からなんだかオチは読めてたけどさ、ことごとく開始数分で惨敗はないだろ?
 しかも『騎士と女王と僧兵抜きのチェスならもはや別のゲームだ』って屁理屈こねて、相手だけ駒を抜かせたあとでの再戦で負けてたら、さすがにもう庇ってやる気も起きねえや」

「ち、違う! あいつが強すぎるんだッ!」

《うむ、種としての優越はいかんともしがたいな。私の優秀さを許してくれたまえ》

「くっ、淡々と語られる分だけ非常にムカつくね! 着ぐるみかと見紛うふざけた外見しておきながら!」

「まあギーシュ、言われても仕方ないだろ。ここは俺にまかせとけ」

 才人はさっくり水精霊騎士隊長を切り捨てると、ギーシュに代わり卓をはさんで怪竜の前にどっかと腰をおろした。

「たずねておくが、勝負事ならなんでもいいんだな? たとえば、あんたが知らないゲームでも」

《うむ、事前にゲームのやり方を手抜かりなく教えておいてくれるならな》

 結構だぜ、と才人はにんまりした。
 彼なりに考えたのである。竜族は長命だというし、どうやらこの竜っぽいものも長く生きてきて、チェスやシャッフルなどの一般的なゲームは相当やりこんでいるのだろう。
 だが今までやったことのないゲームであれば、勝手が違うはずだ。

「将棋、ってやつを教えてやるよ」

…………………………
………………
……

 さらに二時間後。

《ふむ、どれもなかなか完成度の高いボードゲームだったな。感謝しよう、知識が増えた》

 メモメモ、と紙に羽ペンで詳細をしたためている怪竜。
 床に轟沈しているのは才人。
 卓の上に、紙や小石で作ったありあわせの即席ゲーム盤と駒が置いてある。
 将棋、囲碁、オセロ、四目並べ、五目並べの全てで敗北を喫した才人であった。
 なにが切ないって、器具の用意とルール説明時間のほうが、じっさいに勝負した時間より長かったことである。

 生ゴミにわいたウジを見る視線で、ギーシュが床の才人を見下ろした。



20 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:49:45 ID:5gmiWgR4

「なあサイト……自分が教えたばかりの、相手は初めてするゲームで負けているきみはなんなのかね?」

「ま、待った、あいつが尋常じゃねえんだよ!」

 二人の低脳の言い争いを見ながら、怪竜が簡単すぎるとばかりに首を振って言った。

《これで終わりかね? こっちはそろそろ午後もまわったし、夕食の仕込みにとりかかりたいのだが。
 あっちの部屋にいる挑戦者の様子も見ておきたいしな》

「がーッ! やめだやめ! こんな小細工、ぼくの性に合わん!
 小便入り水飲まされておいて、貴族が杖で決着をつけずにいられるかッ!」

 ギーシュが開き直った。
 俺たちカッコ悪いよなと思いつつも、才人にとってもそっちのほうが願ったりかなったりである。
 土台が頭脳労働者じゃない。

「そうだな。ここは実力行使させてもらうぜ」

 デルフリンガーをあらためて抜き放った才人を見て、やれやれと怪竜が首を振った。

《けっきょく暴力沙汰かね……これも下等種族の野蛮な気質ゆえか。
 しょうがあるまい、では戦いの場を用意しよう》

 その言葉と同時に、卓の横の見るからにうさんくさいボタンをぽちっと押す。
 と、洞窟の中央の床がぱかっと割れ、ぐぃんぐぃんと四方を赤いロープに囲まれたリングがせりあがってきた。
 怪竜はのそのそとそこに上がると、四隅の柱のひとつにくくりつけてあったグローブを手早く装着し、へいかもん、と手招きする。

《まずどちらがやるのかね?》

「…………いろいろ言いたいんだが……」

《気にするな。先住魔法の応用だ》

「嘘つけや! ち、違う、もう気にしたら負けだな……
 じゃ言わせてもらうけど、俺たちは自分の武器を使うつもりだぞ」

《当然だろう。これは私専用の武器だ。いい具合に手加減がきくので愛用している》



21 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:50:29 ID:5gmiWgR4

 ここまでナメられては黙っていられない。
 才人は「じゃ、俺からいくぜ」と言い置き、リングに上がった。すらりとデルフリンガーを抜く。
 どっからでも来い、とばかりに構えた。左手のルーンが光る。

…………………………
………………
……

「あ……ありえない……ありえない……なにがありえねえって、肝臓打ちからガゼルパンチ、とどめにデンプシーロールとかあの短い手足でコンボ繋げてくるところがさ……」

「サイト、サイト!? おいしっかりしろ、うわぁ目が死んでる!」

《揺らさないほうがいい。若人よ、これを糧として成長するのだな。
 竜族は幻獣のなかでも最強の種だと、これからはちゃんと認識しておいたほうがいいな》

 ぼろぼろになってリング外にずり落ちた才人に、リング上の勝者が悠然と声をかけた。
 ギーシュがそこに化物を見る目を向け、今さらなことを絶叫した。

「おまえみたいな竜がいるかぁぁぁッ!」

 ブレスも魔法もなし、怒涛の拳ラッシュ。
 ただガンダールヴより動きが速かった。才人の剣をひょいひょいかわして、一度は白刃取りまで披露している。
 人体の急所、戦いの駆け引きを知悉した戦い方であった。いや、もうそんな問題じゃない。
 ギーシュの叫びを意に介さず、怪竜は肩をすくめた。

《で、次は君がやるのかね? 素直に敗北を認めたらどうかと忠告するが》

「く! ……く、こ、この、貴族のぼくが、戦わずに引けるものか!
 ああ上等、やってやろうじゃないかね! ただしそのリング上はそっちが有利すぎる」

 ギーシュは額に汗をにじませて要求した。

「外で勝負させてもらおう!」

《うむ、それでも構わん》

 あっさりと受諾し、怪竜はギーシュのあとについて洞窟の外に出る。
 さらにその後を、這いずって才人が追った。
 寒風吹きすさぶ青空の下に出る。
 泉の縁を歩いてひらけたほうの岸に行くと、ギーシュは杖をふって青銅のゴーレム『ワルキューレ』たちを呼び出す。



22 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:51:10 ID:5gmiWgR4

「来たまえ!」

《うむ。では私もブレスを使わせてもらおう。un》

 がしゃこん、と謎の音がして、怪竜が空に両手をさしあげてポージングした。

《deux》

 深呼吸のように腕を広げ、くるくると回転しだす。不気味すぎる光景に、ギーシュがどん引きしている。
 「あ、ちょっとセーラー○ーンの変身シーンに似てる……」と、屍のように転がっている才人が感想をもらした。
 この少年、子供のころ普通にセーラーアニメを見ていた口である。小学校のクラス男子に結構いた。

《trois》

 ワニのような尻尾をピンと上げ、急加速でコマのように回転が速まっていく。
 幼い子供が見たら泣き出すこと必至の、恐怖をともなうシュールな光景に、さっさと攻撃すればいいものをギーシュは固まっている。
 と、怪竜の動きがピタッと止まった。口を大きく開けて、ギーシュのゴーレムたちのほうを向いている。

 ジェノサイドエクストリィィィム
《聖 母 殺 人 伝 説!》

 膨大なエネルギーが、その口から奔騰する怒涛となって解き放たれる。
 白い橋のような光線が空に架けられ、遠い彼方へその光芒は消えていった。
 山頂の地面をえぐるように飛んだ巨大なブレスに、一瞬にしてワルキューレを消滅させられ、あぜんとしていたギーシュがややあって手をあげた。

「降伏しよう」

「お……おい、ギーシュ……」

「なあサイト」

 ギーシュは洞窟の入り口で倒れている才人のほうを見て、気まずそうに咳払いした。

「ここはその、なんだ、捲土重来を期すしかないだろう。
 今回はちょっと情勢が悪いようだし……」

 才人もうめいたきり、言葉が出てこない。
 彼とて、力ずくでは勝てそうにないと今では理解しているのだった。
 こうなっては一刻もはやくこの疫病神から離れて、別の金策に走るしかあるまい。二十エキュは泣く泣くあきらめよう。


23 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:52:04 ID:5gmiWgR4

《降参かね。ふむ、賢明な道だ。
 では、さっそくだが代償をいただくとするか》

「あー、はいはい……つっても手持ちは七十エキュもねえからな」

《いや、金ではない》

 怪竜は妙に力強くそう言うと、泉の岸辺の大岩に腰を下ろす。
 首元でなにやらごそごそやると、チーッと黒い体の前に付いていたチャックを引きおろした。

《というわけで、や ら な い か》

「「……はい?」」

《代償は私との同衾なのだが。こう見えても健康な成体らしい欲求を持っていてね。
 これまでここに来て争った男たちとは、例外なく最後で一夜をともにして親睦を深めたものだよ》

「え? なに? なにを言っているんだ? あんたメスだったのか?」

《いや、私はゲイだ》

「ぎぎぎぃやあああああああアアアアアァァアァッ!!! アッーーーーーー!
 訊くんじゃなかった! メスだったらいいってわけじゃないが訊くんじゃなかった!
 これか、これがふもとで語ってもらえなかった理由か! そりゃこれまでの挑戦者どもは必死で隠すだろうよ!」

「なあサイト、不思議だな。あいつの開いた自分の皮の向こう、いくら目をこらしても、もやがかかって見えないんだ。
 というかもうあれ絶対竜じゃないと思わんかね。もっとおぞましい何かだ」

「ギーシュ現実に帰ってこい、全部同意するがそこらへんはもうどうでもいい!
 今すぐ降伏宣言を取り消すんだ!」

《言っておくが、プレイでは私が入れる側だぞ》

「聞きたくねえッ!!! ギーーシューー!」

 阿鼻叫喚。
 どうにかアッチ側から戻ってきたギーシュが降伏を取り消すまで、しばしの時間を要した。
 勝負はもう手詰まりの気はするが、こんなところで貞操を散らすわけにもいかない。
 要するに悪あがきである。



24 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:52:51 ID:5gmiWgR4

《ふむ、あきらめの悪いことだ。まあよかろう、楽しみを先に延ばしておくのも悪くはない》

 余裕をもって、怪竜はそれを受け入れた。
 チャックは閉めている、というか何故かもうその形は見えず、ごつごつした表皮があるのみである。
 血相が完全に変わっている才人が、大岩に腰かけた怪竜に尋ねた。

「なあ、いまのは『一対一』であって、『チーム戦』じゃないよな?
 実は俺たちそっちのが本領なんだよ。もう一回実戦で、今度はこっちチーム組んだ状態で相手させてもらえる? それなら同じゲームにはならないだろ」

 ガンダールヴは本来、詠唱中のメイジを守る存在なので、チーム戦が本領という部分はあながち嘘ではないが、それにしてもひどい屁理屈だった。
 チェスのときのギーシュ並のこじつけだったが、平然と怪竜はうなずく。

《まったく、わがままな子供たちだ。しかし鷹揚は美徳というのが私の信条なので、受け入れよう。
 しかし、わかっているだろうね? タダということはありえない。敗北をみとめた際の代償は追加させてもらう。
 3 P だ》

 才人とギーシュは血をケプッと吐いた。
 とにもかくにも、勝負は明日以降に持ち越して続行。

…………………………
………………
……

《対戦している相手にも、ひとり一食二十エキュで手作りの料理を提供することにしている。
 君たちも食べたければ言いたまえ。金があるうちは受け付けよう》

「やっぱりボッタくるんだな……遠慮する」

 夕食タイム。

 日が沈む直前あたり、才人たちを訪ねてきたという客人があった。
 王家の紋をつけた騎士だという。
 持ってきたビスケットをわびしくかじっていた二人は、竜に知らせられて洞窟から出る。

 徒歩でえっちらおっちら登ってきたらしいその騎士は、疲労困憊して泉の水をガブガブ飲んでいた。
 真実を教えないほうが親切だよなと思いつつ、そのメイジのところに足をむけた才人とギーシュは、騎士にここまで来たわけを問いただした。

「女王陛下じきじきの命でござる。
 ラ・ヴァリエール家の令嬢の訴えにより、陛下がそれがしをつかわしました。
 それがし、お二人の様子を見て報告せよと言いつかっておりまする。できれば二人に直接報告の手紙を書いてもらえと。
 また、なにかあれば手助けするようにと」



25 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:53:26 ID:5gmiWgR4

 そこまで語りその騎士は、声をひそめて杖をにぎった。

「助太刀の必要はありそうですな。それがし風竜に乗ってここまで来たのですが、どうも竜が嫌がって寄り付こうとせぬのです。やむをえずふもとから歩いて参りました。
 いかな邪悪な存在が、この洞窟に……」

 ああ、あの野郎はじゅうぶんに邪悪だよと思いつつ、才人は「ちょっと待って」と手をあげてさえぎる。

「ありがたいんだけどさ……あんた、どんなことでもすべて陛下に報告できちゃう人ですか?」

「無論です。お疑いとは心外な!
 たとえおぞましい恐怖の記憶でも、自らの恥辱に満ちた話でも、陛下にすべて余すことなく報告してみせまする。
 ……恥辱の場合は報告が終われば自害するかもしれませぬが」

 うわ、目がマジだ。
 この任務熱心にして忠誠の塊っぽい騎士なら、ほんとに全部報告するだろう。
 才人とギーシュはすばやく目を見交わし、「ちょっと待ってて」とその場に彼をとどめ、洞窟内にいったん戻った。

「どうするサイト? 手を貸してもらうかね?」

「しかしだな……それでも負けたときのことを考えてもみろ。考えたくもないが、俺たちが貞操を失わざるをえない場合だ。
 あの騎士さん、王宮に戻って律儀に報告しそうな気がする」

 ルイズやアンリエッタに知られる。下手するとそれ以外の連中にもれないとも限らない。
 二人の額に、つっといやな汗が流れた。

「……お前、モンモンや水精霊騎士隊員、ひいては学院中にことの次第が伝わることを想像してみろ」

「……五回は死ねるな」

 けっきょく、報告の手紙を持たせて帰すことになった。
 岩室の隅で食後のハーブティーを飲んでいた怪竜に、インク壺と鵞鳥ペンを借りる。
 その折に、怪竜が《そうそう》と視線を投げてきた。

《援軍とかが来たら、さすがに私も手に余る。
 その場合は、シールドの効力を外側に向けても作用するよう調整して時間をかせいだあとで、行きがけの駄賃に君たちをレイプして逃げる》

 尋常じゃない脅し方をされた。当たり前だが人生初体験の脅し文句だ。

《できれば敗北を受け入れてもらい、合意のもとで話をすすめたいのだがね。
 力ずくというのも乙なものだ……たまになら》



26 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:54:13 ID:5gmiWgR4

「え、援軍は呼ばんから安心したまえ……」

 それも検討していただけに、二人そろってガマのごとくあぶら汗を流す。
 卓について手紙をしたためる段になって、文面になやむ。

「どう報告したもんかね」

「事実を書くしかねえだろ。ただし詳しいところは徹底的にぼかせ。
 ……万が一の事態になったとしても、口をつぐんで下山して『いやぁ負けちゃいました』だけで押し通さにゃならねえ。
 援軍はくれぐれも無用と念のために付け加えとけよ」

 しかし何という窮状だ、と二人は重苦しくため息をついた。
 と、岩で隔てられた洞窟の奥のほうから、咆哮のごとき大音声が聞こえてきた。

「おなかすいたのねーーー! なにか食べさせろなのね!」

 ん? と二人はそちらを見た。
 怪竜が太い指で器用に持ち上げていた陶器のカップを卓に置いた。流し目で語る。

《君たち以外の挑戦者だ。チェスで相手していた》

 声は近づいてくる。

「干した果物も乾パンもチーズも全部食べちゃったのね! はやく帰りたい!」

「勝たないかぎり、帰れない」

「じゃあ勝つのね! いつまでチェスやってるつもり!? 一手一手に信じられないほど長考しちゃって!」

 そこで岩の仕切りの陰から、会話している者たちが姿をあらわした。
 あ、と双方が息をのむ。
 才人が瞠目して名を呼んだ。

「タバサとシルフィードじゃねえか」

「きゅ、きゅい。なんでサイトとギーシュさまがいるのね?」

 シルフィードは人型。あっけらかんと全裸である。そんな場合ではないが、ついつい男二人の視線が上下する。
 青髪コンビのうち、背の低いほうが動いた。
 持参したらしい木をくりぬいて作ったコップで、洞窟の片隅の小さな湧き水に歩み寄り、それをすくって飲む。



27 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:54:58 ID:5gmiWgR4

《水はタダだ。君たちも遠慮なく飲みたまえ》

 怪竜のアイコンタクトを無視して、才人はタバサのそばに駆け寄った。

「おいタバサ! おまえなんでここに」

 横顔で沈黙。
 ただし無視ではなく、答えたものかどうか迷うたぐいの。
 けっきょく、無表情にほんのわずかに苦々しげな色を混ぜて、タバサが答えた。

「希少本の代金の分割払いと、使い魔の食費が……」

「…………おまえも大変なんだな」

「あと、叡智ある古代竜の一種を見てみる気になった。のだけれど」

 そこについては、もはや互いに語る気になれないのは同じらしかった。
 才人は頭をふり、別の質問をする。

「勝てそうか? チェス」

「非常に厳しい」

 才人の口から絶望の吐息がもれる。
 知り合いの中で随一の頭脳派であるタバサをしても、あの怪竜には及ばないという。
 しかし、あきらめるわけにはいかなかった。才人は提案する。

「なあ……俺たち共闘したら、勝てるかもと思わない?」

 眼鏡のフレームを炉の火に輝かせて、タバサはうなずいた。

「ひとつ思いついたことがある」

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\

 数刻後、王都トリスタニア。
 王宮の執務室。明け方ちかく。

 燭台の火の下で椅子に腰かけて、女王陛下は真剣な顔でギーシュのしたためた手紙を読んでいた。
 ルイズが今にも泣きそうな顔で、必死に口をひきむすび椅子の前に立っている。
 二人とも寝ずに報告を待っていたのだった。



28 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:55:44 ID:5gmiWgR4

【身どもの安否を気にかけていただき、まこと恐悦のきわみ。
 目下、竜との死闘を繰り広げており、ふたりとも洞窟からおいそれと離れられませぬ。
 しかしながら援軍はくれぐれも無用。
 これは身どもの不始末をぬぐうことに端を発しており、また詳しいことは明かせませぬが援軍はわれらをさらなる危地に落とすものとなりまする。
 かならず両名とも生きて帰りますゆえ、陛下およびラ・ヴァリエール嬢におかれましては、ゆめ優しき御心をわずらわせることなきように】

 アンリエッタはそこまで読み終え、額に片手をあてて手紙から顔をそむけた。

「おお……」

 悲痛な嘆声がもれる。
 その前で、ルイズがとうとう顔をおおって嗚咽をもらす。使い魔兼恋人が消えて一週間、夜も眠れぬほど心配してわりと素直になっている。

「サイト……きっとわたしが怒りすぎたからこんなことに……」

 悲嘆にくれる少女たちを痛ましげに見ながら、夜っぴて風竜を飛ばし、いそぎ報告をもたらした騎士が感にたえぬというような声をだした。

「彼らはまさに勇士です。それがしの手助けも断りました。
 手紙をわたされたおり、十エキュ払わねば下山できないと聞かされ、貴族にこのような侮辱が許されるかとそれがしは憤って竜と戦うことを望んだのですが、あの二人はこう言いました。
 『自分たちは意地をかけて戦わざるを得ないが、あんたには陛下に報告するという立派な任務がある。もしあんたまで斃れたら陛下に申し訳がたたない。
 ここは我慢して十エキュ払い、すみやかに山を下りてくれ。あと重ねて援軍無用』と」

 わっとルイズが泣き出し、ついにひざまずいてアンリエッタのひざに顔をうめ、涙にくれる。
 その桃色がかったブロンドの髪に手を置きながら、女王は青ざめた顔で騎士に礼をのべる。

「ありがとうございます。任務ご苦労でした」

 騎士が退出したあと、こらえかねたようにルイズが痛々しく涙声をもらした。

「サイト、ああ、サイト……姫さま、わたしどうすればいいのか……黙って出て行くなんて思わなかった、竜退治なら一緒に行ってあげたのに。
 わたしの虚無があったらきっと何とかなったのに、いまさら援軍もだめだなんて」

 火影ゆらめく室内、アンリエッタは椅子から降りてルイズのそばに自らもひざまずき、そっとその肩に手をかける。

「あなたのせいじゃないわルイズ。彼らを信じ、無事を祈りましょう。
 今となってはそれしかできないのですから」

「姫さま……」



29 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:56:39 ID:5gmiWgR4

 夜明け前の寒々とした空気の中、二人は冷気と心痛を払おうとするかのようにひしと抱き合った。
 この二人が手紙をあらためて読み直し、最後のほうに慌てたようにくっつけられた一文を意識にとどめ、首をかしげつつも応えるのはもう少し後である。

【ただ一つのみ乞う、料理人数名を至急派遣されたし】

\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\

 日が一巡し、山頂はまたしも夕方。洞窟の中。
 獣脂を使っているらしきランプが、いやな臭いを発して燃えている。
 タバサにあてられた岩室の中で、チェスの決着が間近だった。

 怪竜と向き合い、石の卓上のボードを見つめるタバサ。その冷たい瞳の奥で、膨大な量の思考の火を燃やしている。
 汗が額ににじんでいた。
 タバサがときには数時間かけて一手を考えるのに対し、怪竜は無造作に打って、しかも優位に立っているのだった。
 一手打たれては、考える。一手打っては――考える間もなく、打たれる。実力の差は明らかであった。チェスの優劣には経験の差も加わるので、いかんともしがたい。

 思索の激突を横から見守る三名は、それぞれに追い詰められた表情であった。
 才人とギーシュは手に汗をにぎって、タバサの勝ちを祈っている。彼ら二人も、この一日を必死に戦ったのであった。
 シャッフル、ポーカー、ルーレットに始まり、縄跳び、鬼ごっこ、水面石飛ばし、メンコ、コマ回し、双六と続き、ついにジャンケン、くじ引きまで手を出した。
 傍からみると遊んでいるだけだが、本人たちはある意味命をかけるより真剣に行っていた。が、すべて敗北。

 もはやタバサの策にすがるのみ、と二人は思いさだめていた。
 いっぽう、シルフィードも別の意味で追いつめられていた。さすがに昨夜からは布を体に巻きつけている彼女は、空腹のあまり野生に帰りかけている目である。
 またタバサが打ち、即座に打ち返されて考えこむ。局面はまさに終盤にさしかかっており、言うまでもなくタバサの敗勢が濃い。

 と、タバサがなにかを思い切ったように顔をあげて、ぴしっと一手打った。
 それが決着になった。怪竜が自分の駒をつまみあげて置く。

《チェックメイト》

「ああ……」

 頭をかかえる才人たち。たった今タバサの敗北が決定したのである。

《うむ、なかなか筋がよかったと言っておこう》

 シーハーと楊枝で歯についた夕食の食べカスをせせり、実に憎たらしい態度の怪竜。
 タバサは無言で横の本を取りあげ、読み始めている。
 暗澹たる気分だったが、ふと気になったのかギーシュが怪竜にささやいた。

「きみ男色趣味じゃなかったかね? 彼女は女性だぞ、代償なんて払いようもあるまい」 

《基本はそうだが、選り好みはしない。
 というよりここに住み着いて以来、いままで挑戦者に女はいなくてね。たまにはゲテモノを食するのも悪くない》



30 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:57:55 ID:5gmiWgR4

 いろいろ最悪なアイコンタクトが帰ってきた。
 ちらりと見ていたのか、広げた本の上部からのぞいているタバサの頭がわずかに動いた。

《それに彼女の体は起伏が無いので少年に見えなくもないからな。まあ許容範囲だ。
 韻竜のほうは、あそこまで起伏があるとどうしようもないので放っておく》

 何がイヤって、悪意ではなく本気でそう思っているらしいことである。
 才人はタバサをじっと観察した。本の上から見えている青い頭はもう動かない。
 ただ、岩室の夜気がいっそう冷えこんだような気がする。やはり怒っているのだろうか。
 と、どのような超感覚か、怪竜が何かに気づいた目をした。

《うむ? また誰かふもとのシールドに近づいたな。これはしたり、昨日の騎士ではないか。ほか数名を竜に乗せている》

 才人とギーシュに顔を向けてくる。二人はあわてて手をふった。

「援軍なんて頼んでないぞ!」

「そ、そう、あの騎士さんが連れてるのはたぶん料理人だ!」

《料理人?》

 怪竜が疑わしげに首をかしげる。
 タバサが本をかたわらにおき、霜がおりそうな声音で言った。

「あなたに次の勝負を申しこむ。明日の昼。
 こちらはこの四人が一チームで」

《ほう。別にかまわんぞ。して種目は? 実力行使かね?》

 自然な余裕をたたえている怪竜に、タバサは冷然とした瞳を向けて言い放つ。

「大食い勝負」

…………………………
………………
……

 さらに翌日の正午。
 初冬の空は今日も晴れ、わずかに群雲が出ている。
 物言わぬ岩だけのさびしい山頂は、今までにはなかったであろう活況を呈していた。
 タバサの提案をのんだ怪竜が、昨夜のうちにふもとに連絡をつけたのである。



31 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:58:31 ID:5gmiWgR4

 けっきょくふもとで泊まった料理人たちが、大量の食材を人足に運ばせて朝からえっちらおっちら山頂まで歩いてきた。
 勝負に必要な人員、ということで彼らの分の入山料はさすがに要求されず、勝負の結果いかんにかかわらず自由に帰っていいことになっている。
 どうやってか知らないが、怪竜の意思によってシールドとやらは通す通さないを決められるのであった。

 朝から組まれたいくつもの石の炉には大鍋や網がかけられ、地元で屠られた山羊や豚、鶏やウズラが野菜やハーブとともに、種々の調味料で料理されている。

「はやくそれをシルフィに食わせるのねぇぇぇッ!!! もう生でいいのね!」

「シルフィ! おいこらコックさんに襲いかかるんじゃない! タバサこいつを止めろ!」

 一昨日を最後になにも食べていないシルフィードが、血に飢えた竜と化している。人型ではあるが。
 つかみかかろうとするかのように指を鉤にまげて即席の調理場に突進し、それを才人が正面から必死に食い止めている。
 そんな騒ぎをよそにギーシュがうんうんとうなずいた。

「双方一枚ずつ同数の皿を空けていき、食い倒れるまで続けられる大食い勝負か……これなら勝てそうだな。
 四対一という差を確実に反映できるし、くわえてこっちは一昨日で持参の食物が尽きて飢えきっているわけだし」

 さらにタバサの指示で朝早くに起きて、最後に残ったビスケット二枚を、人間三人で分け合って食べている。
 早いうちに小量の朝ごはんを食べておくと、消化器官がしっかり目覚めて昼になおさら詰めこめるのである。また、絶食の後いきなり大量につめこむと胃が驚くので、それを避けるためでもある。
 タバサは直接答えず、怪竜をすっと指差した。かれは調理場に入ってコックたちにメニューを訊いている。

《うむ、熱いカラメルソースをドーナツにかけたものがデザートか。寒い日にはありがたいな。
 私のそれは最後に出してくれ、勝負が終わった直後にお茶とともに落ち着いて味わいたい》

 完全に余裕ぶっこいている。沈黙するギーシュに、タバサははっきり言った。

「楽観は禁物。死ぬ気で食べること」

 やがて太陽が西にかたむき始めたころ、泉のほとりの(料理人たちは知る由もなかったが、事情を知る者には実にいやな場所だった)巨大な平べったい岩の上に、料理の皿が並べられだした。
 岩のテーブルの両端に、向かい合って座るために手ごろな石が二つ置かれる。
 最初に才人が座った。その反対側に怪竜が腰かけ、律儀にナプキンを首にまいてナイフとフォークを手にする。

《車がかりで一人ずつ戦おうというわけかね》

「ああ、卑怯とかいうなよ。さっさと食い倒れやがれ」

《残念だが、君たちが私の倒れる姿を見ることはないだろう。
 よしんば来るとしても、それは君たち全員が地面に這う前にはありえない》



32 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 01:59:21 ID:5gmiWgR4

 軽く応酬したあと、一皿目に取り掛かる。まずはクレソンとチコリと生ハムのサラダ。

 二皿目はタマネギとウズラの串焼き、岩塩と粗びきの胡椒で味をつけたもの。

 三皿目は子牛のコンソメスープ、ごろごろと茸を入れて。

 正式なコース料理というわけでもなく、そこからはわりと乱雑に、野趣あふれる肉料理主体の皿が並ぶのだった。

 四皿目。鴨肉のコンフィを直火でパリッと焼き上げたもの。

 五皿目。子羊の骨付き肉。クローブと蜂蜜のソースがかかっている。

 六皿目。同じくラム肉。薄切りにしてさっとあぶったもの。大皿に敷きつめられて出てきた。

 七皿目。カラメルソースを添えた子豚のフランベ。

「ぐ、うぷっ……」

 キツい。
 才人は胃をおさえてうめいた。
 皿は大きくて、一皿の量が結構ある。それは大食い勝負ゆえ当然なのだが、加えて肉ばかりでちょっと重い。
 怪竜は動じる風もなくぺろりと平らげている。

 八皿目。ヤツメウナギのパイ。

 九皿目。ここで果物。白ワインで煮た梨。

 十皿目。鳩の蒸し焼きが一羽丸ごと。

 十一皿目。大麦と山羊肉のシチュー。

 十二皿目。またパイ。濃厚なクリームシチューのパイ、若鶏と蕪が具。

 ……そこで才人は倒れた。
 いつのまにかワインなど傾けている怪竜が、平然として確認した。

《一人目リタイアかね?》

「次はぼくだ! さあ、サイトさっさと卓から離れたまえ!」



33 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:00:09 ID:5gmiWgR4

 飢狼のような勢いで、ギーシュがナイフとフォークを取る。
 しょせん飢えた人間は、目の前で見せられても、食いすぎている人間のつらさを理解できないものである。

…………………………
………………
……

 二十六皿目。腸詰めとチーズ各種を盛り合わせたもの。
 臭いの強い山羊のチーズをどうにか平らげた後、半死人の態でギーシュが才人の横に転がった。

「ぐ、ぐおお……胸焼けが……死ぬ……」

「アホめ、毎年詰めこみすぎで死ぬ貴族が何人か出るという話を忘れて、ろくに噛まずがっつきやがって……ゲプ、ざまあみろ」

 転がって力なくののしりあう二人に、タバサがぼそぼそと言った。

「噛めばはやく満腹してしまうから、この際は丸のみしてくれたのがありがたかった」

 じゅるじゅるよだれを滝と流しながら、麻縄で縛られて転がされているシルフィードが絶叫した。

「お姉さま、つぎはシルフィなのね! 早く今すぐ即刻これをほどけこのちびすけ!
 今なら皿まで食ってやるッ!」

《次はどちらかね?》

「わたし」

「キサマァァァァッ!?」

 淡々とナイフとフォークを手に卓についたタバサに、シルフィードがすさまじい怨念のこもった声をなげつけた。
 丸い腹をかかえて地面を転がっている才人が、おそるおそるなだめる。

「お、落ち着けよシルフィ……それ主に向ける目じゃねえぞ」

「ガフッ……ガフッ……グルルルルゥ……」

 使い魔の殺意さえこもった視線をガン無視し、もぐもぐ咀嚼している青髪の少女。
 意外にタバサは健啖である。
 黙々と食べ、ひたすらに食べ、一定の速さであごを動かしつづける。



34 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:01:03 ID:5gmiWgR4

 怪竜のほうは。

《次のメニューは鶏胸肉のソテーか。では今度はそちらの白ワインをもらおうか。
 いや、たまにはこういうのも悪くないな。自分でも料理はそれなりにたしなむのだが、田舎に隠遁していると手に入る食材の種類がどうしても限られてね》

 上機嫌で料理人と目で会話していた。

 やがてタバサの無表情に、わずかながら苦しげな色が混ざりだす。
 少しずつ、食物を口にはこび咀嚼し嚥下する、という一連の動作が遅くなっていく。
 腹部が膨満していく。
 最初から数えて三十八皿目。腹がまん丸になったところで、タバサはナイフとフォークを置いた。

《ふむ、それで終わりかね?》

 顔色も変えていない怪竜の問いかけに、静かに口を押さえてうなずく。
 立ち上がって下がろうとして――ばったり才人とギーシュの間に倒れ伏せた。
 子ダヌキのごとく膨満した腹は、シャツをはちきれんばかりに押し上げてへそが露出している。
 あぶら汗を流しながら、タバサはつぶやいた。

「シルフィード。行け」

「だったら今すぐほどけえええええ! ふざけんじゃないのねお前いっぺん本気で噛むのね!
 とにかく誰でもいいからほどきにこい、そしたら毒でも人でも食ってやるッ!」

「ひ……人はやめようぜ……」

 才人がよろよろと立ち上がり、シルフィードの縄をほどいてやった。
 瞬間、青い閃光がはしって卓についた。

「キュィィィィ! ニク! ニク!」

 ど、どうぞ……と怯えながら、給仕役もつとめる料理人の一人が皿をシルフィードの前に置こうとした。ちなみにメニューは牛のカツレツである。
 が、皿がテーブルに置かれたとき、すでにそれは跡形もなく韻竜の胃袋に消えている。

《はしたなくがっつくな、韻竜よ。同じ竜族として恥ずかしいぞ》

「やかましい! 自分だけさんざっぱら食っといて、客に食事も提供しない没義道なやつに言われたくないのね!」

 というわけで最終戦。竜VS竜。



35 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:02:07 ID:5gmiWgR4

 タバサの指示により、料理人たちはかなり量が多く大雑把な肉料理をかたっぱしから急ペースで出していく。

 ソーセージと卵を炒めたもの。

 牛の腰肉ぶつ切り塩胡椒まぶし焼き。

 鶏のコンフィをそのまま冷やし肉として提供。

 豚の塩漬けをキャベツと一緒に煮て出す。

 羽をむしったウズラをまるまるパン粉で頭から揚げる (適当)。

 どう見ても生焼けの子豚丸焼き(時間足らず)。

 山羊の後ろ脚を一本まるごと火であぶったもの(超適当)。

 シルフィードは食べた。すべてを平らげた。皿まで舐めんばかりにして余さず胃におさめていった。
 骨まで食うなアホ、とタバサから注意が入ったくらいである。
 怪竜もさすがに腹がふくれてきたのか、軽口を叩くこともなく先ほどのタバサのように黙って食べている。

 ようよう立ち上がった三人は、この熾烈な食物消費戦を見ている。
 食卓の二匹が向かいあってから今までに片づけた肉だけで、三人の胃袋の最大容量総計を軽く上回っている。
 才人が感心したようにつぶやいた。

「シルフィよく食うなあ……タバサ、お前これいつから考えてたんだ?
 あいつを徹底的に飢えさせて、ここでも順番を最後にまわすことで食欲を最大限に刺激させて」

 これで負けたらさすがにもう思いつかない。
 しかし、それからの展開は三人にとって目を覆いたくなるものとなっていった。

 むろん常人にはおよびもつかない領域まで食い散らかした後ではあるが、日が沈んでゆくのにあわせるように、シルフィードのペースが着実に落ちていった。
 時折ゲップをして深呼吸し、また皿にとりかかるという具合である。
 一方、怪竜のペースは安定していた。

「ま、まずくないか……」

 だんだん手を止めて空をあおぐことが多くなっていったシルフィードを見つつ、ギーシュが懸念のつぶやきをもらす。
 その顔色が悪いのは、寒いからではないだろう。
 夕日の光に照らされながら、才人は自分の顔色も青いことを確信しつつ、あえて答えない。



36 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:03:21 ID:5gmiWgR4

 シルフィードのために言っておくと、彼女は彼女なりに食欲だけでなく、主たちに勝利をもたらすために意志をもって限界まで戦ったのである。
 その意志も、ついにやぶれるときがきた。

「も、もう、なんだかダメっぽいのね……」

 いまにも石の椅子からすべり落ちそうにのけぞって、シルフィードはギブアップを口にした。
 ひいいいい、と才人とギーシュが地面で頭を抱えている。
 と、タバサが口を出した。

「まだ頑張れるはず」

「ムリ……お姉さまのために、ゲプ、頑張ってみたけれど、もう食道まで詰まってる気がするのね……」

《あ、そこの君、頼んだデザートの調理に取りかかってくれたまえ。お茶もな》

 怪竜がさっそくデザートを注文している。
 それをちらと横目で見て、タバサは言った。

「そこの肉は全部あなたの、向こう三ヶ月分の食材」

 きゅい? とシルフィードが首をひねった。
 意味を反すうするように、えーっと……と宙を見ながら考え出す。
 その体が、だんだん震えてきた。
 才人たちに負けないほど蒼白な顔で、シルフィードはおのれの主に問いただした。

「まさかこれを最後に、三ヶ月肉抜きって意味?」

 タバサはうなずいた。

「ちょっ――どういうことなのね、それ!?」

 恐慌をきたした使い魔に、彼女は説明する。

「今日のためサイトたちから借りてまで食材を買い占めた。
 取っておいたあなたの食費は、全部そのテーブルの上」

「い……今までバカスカみんなが食ってたこれが、シルフィのごはん……?」

 タバサはうん、と再度首肯し、とどめに卓上を指差した。

「今のうちにいっぱい食べる」



37 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:04:13 ID:5gmiWgR4

「お、おおおおお……覚えてるがいいのねーーーッ! 絶対ろくな死に方しないのね!
 そのうち匿名で使い魔保護協会に告発してやる!」

「勝てば食費が手に入る。たぶん」

 ぐああああッ! とシルフィードはテーブルに覆いかぶさった。
 怪竜がはじめて、気を呑まれたような様子を見せ、目で問いかけた。

《……続行するのか?》

「黙るのね! シルフィのお肉さんざん食べやがって! みんなあの冷血ご主人と貴様のせいなのね!」

 滂沱の涙を流しながら、仇のようにふたたび料理をがっつきだす。
 今までは手づかみで食べていたのが、もはや口を直接つっこんでがつがつと竜食いしている。
 かきたてられた気力。
 もって数皿分ではあったろうが、それは奇跡を起こした。

 やむなくシルフィードにつきあって食べ始めた怪竜の腹のあたりで、ビリ……となにかが裂ける音がひびいた。
 む、と怪竜は手をやすめ、腹をおさえた。

《……いかんな。物理的に限界が来た。
 伸縮性が劣化していることを考えていなかった》

「つまり表皮が破れたんだな、それでなければまだ食えるってどんだけ胃袋のほうは伸びるんだよ……」

「なあサイト、突っ込みどころはそこか? しつこいかもしれんがあれはどう考えても着ぐるみじゃないのか?」

《やむをえまい。決闘は勝敗いかんにかかわらず優雅に、がモットーなのだ。
 皮が破れて見苦しくなるくらいなら、いさぎよく引き下がろう。
 そろそろ皮も古くなって脱皮するべき時がきたようだしな、考えてみれば住まいを離れるいい機会だ》

「どうあっても竜で押し通すつもりのようだぜ」

「さっき突っ込んでおいてなんだがね、ぼくはもう気にしないことにするよ……とにかく勝ったらしいから」

…………………………
………………
……

 次の日。



38 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:05:14 ID:5gmiWgR4

 約束どおりシールドを解除し、怪竜は去った。
 風呂敷包みにこまごましたものを入れ、徒歩でいずこかへ。
 才人たちの手に残ったものは土地の権利書、洞窟の中にあった調度品と何がなんだかわからないガラクタ類。

 「どこに宝があるんだ」と才人たちが文句を言ったとき、怪竜は洞窟外の泉を指差した。

《美しい泉だろう》

「……それが?」

《宝の価値はある》

「おいてめえ…………」

《もぐってみたまえ。ではさらばだ》

「だ、だからここはキサマの……!」

 そんなてん末。
 何があるにせよ、さすがに今すぐ自分たちでもぐる気はおきない。少なくともある程度の時がたち、湧き水によって泉の水が入れ替わらないうちは。
 そして今、竜が追い払われたと聞いて山頂にやってきた男、この地の領主からの使いを、彼らは相手しているのだった。

「岩山の権利書は、この山に勝手にすみついたあの悪竜が、討伐に向かった数代前のご領主さまを捕らえて身代金がわりに強奪したものなのです。
 したがって、それはこちらに返却されるべきでしょう」

 賞金だけで満足しなさい欲深なガキ共が、とその使いの目が語っている。

「冗談じゃない。こっちは危険を冒してたんだ、そうだろうサイト」

「ああ、たぶんあんたらの想像以上にな」

 少年たちの横で、タバサが使いの目をみて言った。

「観光事業?」



39 名前:才人とギーシュの借金返済記(白い百合の下で・番外編……?):2007/11/01(木) 02:05:56 ID:5gmiWgR4

 な、なにを馬鹿な、と男が思い切り狼狽した。おそらく図星であろう。
 かつての竜のすみかとして観光地にする。
 ありそうなことではある。皮肉なことに、今後もこの岩山を訪れるものは金を払うことになりそうだった。
 才人が鼻を鳴らした。

「悪いが、こっちも金は入り用なんでな……この岩山はどこかの物好きに売って、二組で分配するつもりだ」

「そ、それはなりません。ええい、このがめつい奴らが。
 しょうがありませんな、賞金の額を引き上げるよう領主さまに口をきいてみましょう」

「どのくらい? 十倍?」

「気でも狂いましたか? いいとこ二倍」

「じゃ、別のところに売る」

「チッ……三倍」

 まだまだもう一声、と喧々諤々の値段交渉が続く。
 それを空から竜態にもどったシルフィードが見下ろして、人間の浅ましさをやれやれと嘆くのだった。
 さんざん交渉した後で、忌々しそうながらも領主の使いは目を光らせた。

「まったく、あなたがたのような連中は、貪欲の大罪によって始祖ブリミルに裁かれますよ。
 それはともかく、そんなに金がほしいなら、ひとついい話があるんですがね。
 じつはここから離れた沼地に、長年、別の種族不明の竜が住みついていて賞金が――」

「「「絶対やらない」」」




40 名前:ボルボX:2007/11/01(木) 02:09:59 ID:5gmiWgR4
下ラナイ話ヲ深ク深ク深クオ詫ビ申シ上ゲマァァァス

えっと・・・一応最後で伏線張っちゃったけど、続きは書くかどうか微妙。
次はリクエストあったとおり孕みっ娘なアン様でエロか、シリアスで。ノシ

41 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 02:28:27 ID:PDrN1Nkp
GJ!最後のオチじゃなくて伏線だったのか

42 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 02:44:27 ID:AqYGuHkD
GJ!
シリアスじゃない話も面白かったアッー!

43 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 03:07:32 ID:z9QQth1c
>>40
バロスwww
腹筋いかれるかと思ったwww
GJGJGJ!!

44 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 03:24:59 ID:YVSdoOaU
>40
キタコレ
コレキタ

っていうか、ガチエロ以外も上手い!
ボルボの兄貴はやってくれるぜ!!

45 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 04:55:16 ID:YfTu3KKP
もしかしてコルネットのなれの果てかその子孫?

46 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 05:15:03 ID:jb97R0ND
殺意の波動に目覚めたアホ竜がツボったw
GJ


47 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 05:23:15 ID:IftNgVfi
自分は世界一多芸の緑色の竜を思い出していたのだが……。
あと泉の底に金を溜め込んでいたのか?

48 名前:ボルボX:2007/11/01(木) 09:17:14 ID:5gmiWgR4
>>41、すまん「最後の」というより「最後のほう」。
>>47の指摘した「泉の底」が伏線です。変なアイテムでも登場させようかと。
顔出し失礼、説明不足だったと感じたもので。

49 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 10:22:46 ID:qmuH9bL9
>>40
あなたはボルボX氏ではないな?本物なら今頃アン様専門の激エロSSを書いてる
はずだああああああああああああああああ!

ってな訳で笑わせてもらったw次の激エロアン様SSも期待している

50 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 17:45:59 ID:w80t5Sau
いや、ギガワロタ! たまにはこういう、脳の皺がツルツルになりそうな全編バカネタも良し!!
次のガチエロも楽しみにしてますぜ、旦那!!

51 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:11:07 ID:vd6Rigm5
なんか前スレでは時間のずれについていろいろ論議していてびっくりした。
俺なんか光の速さだと時間が遅くなるなんて全然知らなかったよ。

まぁ今回も短めだけど大目に見てやってください。


52 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:12:55 ID:vd6Rigm5
屋敷に着いたはいいが、やはりハルケギニアでは名家といわれるだけのヴァリエールだ。
警備がしっかりできているし、防犯用の魔法もかかってるように思える。
あんな像があるくらいだし俺は超有名人だろう。そのまま玄関に行けば、中には入れるかもしれない。
だが、騒ぎを起こすのもどうかと思い、忍び込むことを決意した。とりあえず、誰かが窓とか扉を開けた隙を狙うしかない。
しばらく木のそばで隠れながら待つこと約1時間。
大きな帽子を被った女性が裏の扉から出てきた。取りあえず後をつけていくことにしたが、彼女の行き先は裏庭にある花の花壇のようだ。

俺は音を立てないように歩き……俺、立派なストーカーじゃねーか……。
日が傾き、山吹色の光が降りそそいで来る。彼女は花に水をやっているところを俺はじっと観察していた。
彼女はとてもきれいで歳は20後半から30前半ぐらい。
とても長く一本一本が細い金髪をリボンで一束にまとめていた。
服装はどう見ても貴族のものだった。
顔を見ようにも口から上が大きな帽子によって隠れていたから誰か確認できない。
どうしてもその素顔を見たくて、うずうずして、……俺、もーストーカーでいいやー。
そんな姿を少し眺めていたのだが、突風がものすごい勢いで、裏庭を駆け抜ける。
それによって彼女の帽子が空へと舞い上がった。
彼女の顔でその女性が誰であるかを知った。

53 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:13:58 ID:vd6Rigm5
長い耳。きれいな細い髪。妖精であるかのような可愛さ。そして、この俺が名づけた『バスト・レヴォリューション』。

ティファニアだった。

「テファ!!」
俺は大きな声で彼女の方へ走っていった。ティファニアは驚いたのかビクッと肩を震わして俺の方を向いた。
「……………誰?」
俺は思いっきり、ずっこけ、滑りながら倒れた。
プロ野球だったら監督からも、チームからもほめられていると思われる理想的なヘッドスライディングだった。
ゆっくり落ちてきた帽子が俺の頭に乗っかった。

54 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:16:46 ID:vd6Rigm5
『あなたは私の最初のお友達だもの。あなたこそ私たちのこと忘れないでね』
テファ…の言葉、嘘だったのか?
忘れるなって言った奴が忘れちゃいけないだろ、俺姿顔立ちとか全然変わってないんだから。
しかも、屋敷の近くに俺のでっかい像置いてあるだろ……。
「俺のこと……覚えていない?」
「ごめんなさい……見たことはあるような気がするんだけど……」
「オイラたちだよ、忘れちまったかい?エルフの娘っ子?」
「もしかして……サイト?」
あぁやっと思い出してくれた!このエルフはなんて天然なんだろ……
「ひさしぶりだな。テファ……きれいになったな」
なんか、また胸が大きくなってないか。うーん、俺、熟女好きじゃなかったはずだけど……
「ふふふ、ありがとう。本当、久しぶりね。大体200年振りくらいかしら、あなたに出会うの」
「……そんなに経ってたのか」
やっぱりルイズたちには会うことはできないんだろう。
会いたい気持ちが強すぎて気づかなかったが、かなりの時間が流れていたのだ。
200年も人間が生きられるわけがない。
エルフの血が流れているティファニアは歳を取るスピードが遅いから今でも若い姿だが、
当時の仲間はみんな死んでしまっているのだろう。
もうみんなに会えることはできないのか、と思い俺はとっても悲しくなった。
「そっちの世界はどうだった?」
俺は今までのことをティファニアに話した。「始祖の虚無」によって地球の人類や生命が全て消えてしまったこと。
人がいないか、何百年もかけて旅をしていったが一人もいなかったこと。
真のガンダールヴとして世界を見届けるため、不老不死になったこと。
「……そうだったの、大変だったのね。お疲れ様、サイト」
ティファニアの優しい言葉が俺の心を癒していってくれた気がした。俺はみんなが幸せだったのか気になった。
「……ルイズはどうだった?幸せに生きて、死んでいったのか?」
「……あなたが向こうの世界に旅立ってからルイズは5年くらいで亡くなったわ。
虚無魔法の使いすぎが原因。彼女は命を削りすぎた。
私にはわからないわ……彼女が本当に幸せだったか。
……だけどね、サイト、あの人はあなたをずっと愛していた。
だから他の人と婚約を結ばなかったし、あなたの持っていた『のーとぱそこん』を大切に保管していたもの」
「……そっか」
俺は嬉しかった。俺が向こうの世界にいっても愛していてくれたことを。
だけど悲しくもあった。あのルイズが大切な人生を楽しむことができず早くに亡くなっていたことを。

55 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 18:17:11 ID:JlcZ8jtt
gjgj
飯食いながら読んでたら5回くらいふいた。

56 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:18:13 ID:vd6Rigm5
「サイト、あなたはルイズを愛してる?」
「もちろんだよ」
俺がそう答えると、ティファニアは杖を取り出した。
「何をする気なんだ、テファ」
「あなたを、過去に送ってあげるのよ。サイト」
俺はあっけに取られた。
「……そんなことができるのか?」
「一様、私は伝説なのよ?サイト」
ティファニアは胸を張って言った。テファ……君がそういう行動すると、その革命的な胸が揺れるんだよ…。
しかし、魔法ってのはほんとに何でもありなんだな、と思った。
もし本当に過去に送ってくれると言うのならこれほど嬉しいことはない。
「何年も虚無魔法なんか使ってないから精神力はかなりたまってると思うわ。一度もその魔法を詠唱したことないんだけど」
「良いさ別に。頼む」
ティファニアが首を縦に振り、彼女の口からゆっくりと言葉が流れていく。
詠唱の開始と一緒に俺の体を青白い光が包んでいく。
魔法の詠唱が終わったのか、ティファニアは俺のほう向いて言った。
「ルイズを絶対に幸せにしてね!」
「当たり前だ!」
ティファニアが杖を振ると同時に、俺はこの時間から姿を消した。
ティファニアは少し時間が経った後、裏庭のもっと奥の方へ歩いていった。
そこにあるのは、一つの小さな墓石。
『 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 』
と書かれている
ティファニアが優しい声で語りかけるように言った。
「ルイズ……。大丈夫、彼はきっとあなたを幸せにしてくれるわ」
西に太陽が沈んでいき、東に二つの蒼と紅の月が出てきていた。


57 名前:虹山:2007/11/01(木) 18:20:15 ID:vd6Rigm5
今日はここまで。
投稿し終わって「ぜろ☆すた」って入れるのを忘れてた…orz
それではノシ

58 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 18:25:04 ID:UkI5im7r
GJ
続きがたのしみだ

59 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 19:16:15 ID:ALCefV8U
投下乙です。
過去のどの時点に戻るのか分からんけど、サイト帰還直後に戻ったとして、ルイズの命は5年間か……。
何かシリアスにもギャグにもいけそうで、すごく続きが気になる展開だw

60 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 20:20:49 ID:pEwsAXzd
乙乙。
文章的なことでいくつか。
前の投下から気になってたけど「一様(いちよう)」じゃなく「一応(いちおう)」な。
あと、花壇に花があることは明白なので、花か花壇かどちらかでいい。
指摘だけになりましたが、けなすつもりは全くないので頑張ってくだされ。

61 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 20:29:09 ID:KgjLaBOu
いちようって書く奴はアホだな

62 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 20:49:09 ID:RKRihraA
なんかアンチ沸いてない?
沸いていいのはアン様だけでいいと思う。 いや、ナイチチはいら…
ん? だれか玄関に来たようだ。

63 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:05:12 ID:KgjLaBOu
沸いてんのは>>62の頭じゃね?

64 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:16:13 ID:jVIxA6eN
いやいや、俺が沸いてる。

65 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:18:17 ID:CkkzJ5h2
やっべ、お湯沸かしっぱなしだったわ。なんか息苦しいと思っt

66 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:19:57 ID:9LUjz9z3
ルイズを見てるとあまたがフットーしそうだよー

67 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:51:02 ID:WRQBJVMA
なにこの流れww いつもの変態紳士どもはいずこ?

68 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 22:20:57 ID:VvvYawGt
もうアンチとかどうでもいいからテファの乳を揉み倒させr(ry

69 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:14:40 ID:ALCefV8U
さっき久しぶりに12巻読み返してて思いついた。


「ホンモノかどうか、さわって確かめて







 ――――私のオ・チ・ン・チ・ン♥」byスカロン

70 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:15:44 ID:RKRihraA
ごめ 吹いたwwww

71 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:36:13 ID:psTjK5yv
アン様が生類憐みの令の使い魔バージョンをだしたらサイトはやりたい放題なんだろうか

72 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:53:51 ID:pxfhdc49
才人以前にシルフィードがやりたい放題です。

73 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:58:33 ID:psTjK5yv
>>72
ああ、忘れてたわ

74 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:05:29 ID:WyCUHJTK
>>71
シエスタやテファにやりたい放題し放題のサイトを見て、
「自分も犬になる!」と鼻息も荒い水精霊騎士隊の面々が容易に想像できるw
特に、マリコルヌとかグランドプレとか。

75 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:31:49 ID:C9ZxsMgo
>>72-74
大抵の使い魔はメイジと感覚や視覚を共有する事ができる
あとは、わかるな?

76 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:55:57 ID:NwzSBqnt
>>75
死亡フラグ立ちまくり?

77 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:58:51 ID:sJHmagz/
>>75
タバサがイクとシルフィもイクわけだな。

78 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 01:07:27 ID:9UAONWEZ
>>77
その発想は無かったわ

79 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 01:53:13 ID:e5f42B76
使い魔がイク→感覚の共有で御主人様もイク→御主人様がイったので使い魔さらに昇天→御主人様も(ry


つまり無限ループということだな

80 名前:261のひと:2007/11/02(金) 02:28:57 ID:dF3pBYIp
2年続けてハロウィン過ぎてからハロウィンネタ投下……

進歩の無い人間です。

81 名前:1/5:2007/11/02(金) 02:29:29 ID:dF3pBYIp
 広い湯船の中で、ゆらゆらと天井を見上げていると、
 香水の甘い香りが、心を落ち着かせる。

 杖を抱えたまま、タバサはお湯に浮いていた。
 別の目的のためとはいえ、ここの守りは完璧に近い。
 ガーゴイルやアルヴィすら立ち入れない為、何も気にせずに放心できる。

(ここより安心できる場所は……)

 少し考えたタバサは、ちょっと頬を染めてお湯の中に隠れる。
 思い切り泣いた場所を思い返すのは恥ずかしかったから。

 いつもは少し邪魔だけど、お風呂の時は少し便利な杖を浮き輪にして天井を見ながらくつろぐ。
 なんて幸せな時間。

 いつもより少し早めの入浴。
 なんだかよく窓から降って来るあの人を助けるために、なんだか最近いつも外で待機。
 訓練中は比較的安全だから、一度時間をずらして入ったお風呂。
 広々として居心地が良いのを知ってからは、毎日この時間。

 いつもは煩いほどの声も、数人しか居ない為ほとんど気にならない。

 静かで、穏やかな、とっておきの……

「ねー、聞いた?」
「うん、アレでしょー」

 ? とっておきの……

「出るんですってね」
「どんなのかしら?」

 ……と、とっておき……

「一匹? かしら? 一匹二匹じゃないんでしょう?」
「えぇ、山のように出るらしいわ」

 …………

「「見てみたいわねー」」

 お風呂で怪談する子なんて嫌い……

82 名前:2/5:2007/11/02(金) 02:30:09 ID:dF3pBYIp
 怖い話は嫌いだけど、聞き始めたら最後まで聞かないと余計怖い。
 聞いてない話まで想像して、しばらく夜が怖くなる。

 すくなくともわたしはそう。
 仕方ないから名も知らない女の子が話し終わるのを待つために、いつもより念入りに身体を洗った。
 ……でも、

(聞くんじゃなかった)

 まっすぐ部屋に帰っても、このままじゃ寝れない。
 すこし話でもしようと、少し早足でキュルケの部屋に向かう。

(気が紛れる位まで話をするのもいいし……)

 いつもは断るけど、今日ならキュルケがお願いするんなら一緒に寝てもいい。

 窓から差し込む夕日が、廊下に長い影を伸ばす。
 ……その影に、何かが潜んでいる気がして、気が付いたらわたしは走っていた。

「キュルケ」

 トントンと、入りなれた部屋をノックする。

 ――返事が無い。

 いつもなら、部屋にいる時間なのに。

 ……ま、まさか、ばんせーせつのオバケに食べられたの?
 
 ばんせーせつって何の日か知らないけれど、大量のオバケが町じゅうねり歩く日らしい。
 しかもそのオバケは、餌を求め家々を巡り、家人を脅迫までするらしい。

 ――恐ろしい。

 どうしてそんな恐ろしい日を、わたしは今の今まで知らなかったんだろう。

 それに……ばんせーせつが何時なのか、あの子達も知らなかった……

「キュルケ! キュルケ、キュルケッ!」

 きょ、今日だったらどうしよう……

83 名前:3/5:2007/11/02(金) 02:30:49 ID:dF3pBYIp
 サイトが訓練を終えて部屋に入ろうとしていると、珍しいものが見れた。

「キュルケ! キュルケ、キュルケッ!」

 取り乱したタバサ。

「キュルケなら、先生の所でみたけど、呼んでくる?」

 後ろから声を掛けただけなのに、過剰に驚いたタバサが驚いた表情でサイトを見つめる。
 ほっとしたような、困ったような、複雑な表情で何かを考え込んだタバサに、サイトはもう一度尋ねた。

「呼んでこようか?」
「……いい、邪魔すると悪い」

 ひどく落胆したタバサが、ずるずる杖を引きずりながらサイトの横を通ると、
 お風呂上りの甘い香りが漂う。

 いつもは香水とか使っていない様子のタバサの意外な一面にサイトが驚いていると、
 ふと、立ち止まったタバサが恐る恐るサイトに声を掛ける。

「ばんせーせつって……知ってる?」

 まるで怖い話をしているかのような様子に首をかしげながら、サイトは答えた。

「知ってるけど?」

 ギーシュやマリコルヌが、女の子と話す話題が無いかーと暴れまわったときに話した気がする。
 地球じゃそれなりに楽しいお祭り騒ぎ、周りに迷惑を掛けなきゃ楽しいものだし。

「い、いつ?」

 ……いつって……地球の暦はわからないしなぁ。

「ちょっと、わからないな」
「誰に聞けばわかる?」

 タバサの真剣な表情に違和感を覚えながらも、サイトは出来る限りの返事をした。

「……多分、誰に聞いてもわからないよ」
「そ、そうなの?」
「ああ、今日かも知れねーし、明日かも……もう過ぎたのかもわからないなぁ……」

 真っ青になったタバサが、へちゃりとその場に座り込んだ。

84 名前:4/5:2007/11/02(金) 02:31:20 ID:dF3pBYIp
「ま、まだ大丈夫、まだ大丈夫、オバケ避けの方法も、あの子達言ってたから……
 まだ大丈夫、まだ大丈夫……」

 サイトの耳に届くのは、途切れ途切れのそんな言葉。

「タ、タバサ?」

 切羽詰った様子のタバサの肩にそっと手を掛けると、
 サイトは慎重に声を掛けた。

「大丈夫か?」

 コクリと小さく頷いた後、そっと頭を上げたタバサを見たサイトは心臓が止まりそうな衝撃を受けた。

(かっ……)

 いつもは無表情な瞳が揺れ、湛えた涙がうるうるとサイトを誘惑する。
 僅かに乱れた息は切なげに響いたし、いつもは冷たいといわれる事が多い顔も鮮やかな朱に彩られていた。

(……わいいっ……)

 しばし交わされていた視線が、つ……とそらされた瞬間、サイトは正気に返ろうと勤めるが、
 コクリと喉を鳴らしてから伝えられた言葉は、サイトを更に混乱させた。

「イタズラ……シテ」
「は?」

 羞恥に更に頬を染めたタバサが、もう一度サイトをまっすぐ見つめ……

「イタズラ……シテクダサイ」
「な……」

 思考停止に陥ったサイトに、タバサはもう一度丁寧に説明をする。

「サイトが、タバサに、イタズラを……してください」

 ……返事できない。
 サイトは何も考えることが出来ない、無欲とは行かないが、健全な男の子であるサイトは、

『おっけぇぇぇいっ! まぁかしとけぇっ!!!』

 とは、いかない。

 どちらにとっても重く静かな時間が流れ、サイトが覚悟を決める寸前、
 窓の外を一人の男が通るのが見えた。

 ――マリコルヌだった。

85 名前:5/5:2007/11/02(金) 02:32:12 ID:dF3pBYIp
 タバサは返事をしないサイトを悲しそうに見つめた後、
 とてとてと、階段に向かって駆け出した。

「タ、タバサ?」

 8割の安堵と、2割の後悔を覚えながら立ち上がると……
 窓の外にはマリコルヌ。

「ちょっ……」

 10割の恐怖と共に、マリコルヌに駆け寄るタバサを見つめたサイトは、
 ――とりあえず窓から飛び降りた。

 タバサに呼び止められただけで感激しているマリコルヌに、タバサが決定的な一言を……

「あの……わたしにイ……」
「しねぇぇぇぇ、マリコルヌゥゥゥゥゥ」
「なんでっ!?」

 墜落馴れしたサイトの、高高度からの飛び蹴りを食らったマリコルヌが、
 どこへとも知れず飛んでいった。

「お、おちつけぇぇぇ、タバサっ、おまっ……」

 サイトが振り向いた先には、既にタバサは居なかった。

「あの……」
「ん? なんじゃ?」

 次の標的は、学院長。

「わたしに……」
「死ねぇぇぇぇっ、淫行教師ぃぃぃぃぃ!」
「なんでばれたぁぁぁぁぁ!」

 とりあえず学院長を殴り倒したサイトが、今度は逃がさないようにタバサを抱きとめた。

「なんでいきなり、人生捨てにかかってるんだぁぁぁ」
「だって……イタズラ……してもらわないと……」

 ごにょごにょと口の中で何か言い訳するタバサを、サイトが荒い息で見つめていると、
 追い詰められて涙目のタバサがサイトを見上げながら呟いた。

「サイトは……してくれないから」

 再度硬直するサイトに、タバサはしっかりと掴まった。
 オバケは怖いけれど、ここなら絶対安心だから。

 この人相手なら、イタズラだって絶対平気。


「イタズラ……してくれる?」

 無意識に可愛らしく傾けられた顔が、サイトを降参させる。
 ……なにより、今のタバサを放っておくと何人かの生徒の人生が変わりそうだし。

「……勤めさせていただきます」

 溜息を吐いたサイトは、 あ、思ってたより柔らかい。
 抱き寄せた小さな身体に、そんな不謹慎なことを思って、現実逃避していた。

86 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 02:33:43 ID:dF3pBYIp
しかも、ハロウィン微妙に関係ないし。

エロくない予定と言ったら、どれくらいの人が信じてくれるでしょうか……ではまたそのうちに。

87 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 09:02:24 ID:UHFQyIUC
1年間待ってましたGJ
またそのうちってまさかまた来年のハロウィンにでもなんて言うんじゃないだろうな
もしそんなことしたら…もう一年待ってやろうじゃないか

黒い展開になる予定って言ったらみんな信じるとオモウヨ?

88 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 09:39:13 ID:QaFXWNVo
56 : すくつ(長屋) : :2007/11/01(木) 23:32:27 ID:UaYs6w630 BE:514242656-PLT(12013)
http://news23.jeez.jp/img/imgnews0124.jpg
http://news23.jeez.jp/img/imgnews0125.jpg



アン様分が不足している・・・

89 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 14:09:05 ID:6cGEG+8P
初めてSSという物が作ってみました。
短い作品なのに結構時間が掛かってしまいました。
自分にはむいてないと感じましたよ。
語学力が無い為変な文章表現・誤字脱字があると思いますが
暇つぶしと思って読んで見て下さい。

90 名前:サイトの不幸?幸福?:2007/11/02(金) 14:10:39 ID:6cGEG+8P
私は夢を見ていた。
そこは何も無く真っ白い空間が広がった所で
私は足を抱え小さく丸っていた。

「そんな、所にいないでさっさと帰ろうぜ〜。」
「・・・・・」
「はぁ〜じぁ〜勝手に抱えて行くから文句言うなよ。よいしょ−と。」

え〜っと今、私は彼に抱えながら運ばれていて、
この恰好はちょっとなんというか・・・。

「自分で歩くから降ろして。それにこの格好は恥ずかしい。」
「この格好っていわえる、お姫さま抱っこってやつ。」
「そう、それに重いから降ろして。」
「別に重くないぞ。むしろ軽い方だな。ちゃんと飯食ってるか?」
「食べてる」
「そっか、なら良いけどな。皆が待っているから
走って行くからしっかりとつかまってろよ。」

そう言いながら彼は走りだした。
私は彼の腰に手を回しながら呟いた。

「私はあなたの事が・・・・・」

ここで私は目を覚ましてしまった。
あの続きの言葉は何を言うとしたのか
分からないがすごく心が暖かく感じた。

「ん・ん〜〜〜〜ん、そろそろ起きて支度しないと。」
「今、何時?」

ベットの横のテーブルから時計を取って見ると。

「あ・もうー、こんな時間。早く着替えて食堂に行かないと」

私は手早く身支度を整えると食堂に向かって走りだした。


この時間より少し前の出来事。
どこからともなく、男と絶叫が木霊していた

91 名前:サイトの不幸?幸福? 02:2007/11/02(金) 14:12:31 ID:6cGEG+8P
私は食堂に何とか間に合い、いつもの席に着いて
待っていると声を掛けられた。

「隣の席、良いか?」

声を聞いた時、ドキッとした。
それはさっき夢で見た彼の声を聞いたからだ。
私は一瞬遅れてしまったけど小さく頷いた。

「おはよう、タバサ。」
「おはよう・・・・・。」

私は顔を上げて彼の顔を見た時、絶句した。
それは彼の顔がアザと切り傷で怪我をしていたから。

「その顔はどうしたの?」
「これか?これはいつもの事だけどルイズにやられたんだ。
でも今回は違うんだよぉ〜」
「違うって?」
「今回は事故でね。足を滑らせてその時シエスタに抱きついた所を
ルイズに目撃されて、これは事故で偶然だと言っているのに
聞いてくれなくて今に至ると。
朝から最悪だと本当に。」

私は席を立ち彼女の・・・ルイズの所に向かって歩き始めた。

「おい!タバサどこに行くんだよ。って聞いてないしよ。
それより腹減ったなぁ〜。」


92 名前:サイトの不幸?幸福? 03:2007/11/02(金) 14:13:42 ID:6cGEG+8P
私はルイズの所に向かう途中で考えていた。
なぜ?彼の事を信じてあげようとしなの。
なぜ?彼の事を傷付けとしまうの。
私には分からない。
私なら彼を信じ、傷付けたりは絶対にしない。
私はルイズの横に立ち声を掛けた。

「おはよう、ルイズ。」
「あら、タバサ、おはよう。何か用事?」
「なぜ?彼の事信じてあげないの?」
「彼?あぁ〜サイト事ね。信じるって何を?」
「彼から話は聞いている。あれは事故だという事を。」
「あれはサイトがシエスタに抱きついているのが悪いの。
それもがっちりとね。
さっさと離れないから罰を与えたの。」
「傷付ける前に、彼の話を聞くべき。それぐらいの時間はあった筈。
なぜしなかった?」
「うぅ〜〜〜う・うるさぁ〜い。サイトは私の使い魔だから良いの。
タバサに文句を言われる事はないじゃない。」

私は少し考えてた。

「分かった。だったら、私にも考えがある。それじゃ。」
「ちょっと、タバサー。もぉ〜なんなのよ。」


93 名前:サイトの不幸?幸福? 04:2007/11/02(金) 14:15:16 ID:6cGEG+8P
私は自分の席に戻る途中で、ある事を考えていた。

「お、帰って来たか、おかえりタバサ。どこ行っていたんだ。」
「ん、ルイズの所に行っていた。」
「ルイズのとこだって!何話していたんだ?」
「ただの世間話。」
「ん? そっか。じゃ〜一緒に飯食おうぜ。タバサの事待ってたんだぜ。」
一人で食べるの寂しいだろ。だから待ってた。」
「ありがとう。」
「それじゃ〜いただきまぁ〜す。うーん、うまい。」
「いただきます。」

私はご飯を食べながら彼をどうやって誘おうか考えていた。
考えて私は口を開いた。

「お願いがある。」
「お願い?オレに?」
「うん。」
「へぇ〜珍しいなタバサがオレに願い事があるなんてな。
いいぜ、それでお願いってなんだ。」
「私はまだ、お願いの内容を話してない。なぜ了承するの?」
「なぜって、タバサに限って変な事言う訳ないだろ。」

彼は私の事を信頼してくれている事が嬉しかった。
あ、この感情が嬉しさなんだ。
私はまた一つ彼に教えられたと気付いた。
私は自然と「ありがとう」とつぶやいていた。

「何か言ったか?」
「何も。お昼休みになったら、火の塔の裏庭に来て欲しい。」
「分かった。昼休み火の塔の裏庭だな。」
「うん。必ず来て。」
「必ず行くって。」
「それとこの事は他言無用。」
「了解。」

このあとサイトの身に起こった事は不幸か?幸福か?は
それはサイト自身が感じる事と時が教えてくれる事である。

次回に続く??

94 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:15:48 ID:5XQ6vWhY
とりあえず頑張れとしか言えないな

95 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:17:01 ID:eFJcCkN8
だが

96 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 18:19:25 ID:/pWWYaNJ
シエスタ「ちんぽ無いと生きられないのおおおお」
まで読みました。

97 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 18:33:06 ID:NQ/mckw9
アホっ竜(こ)Aが、どこで登場するのか期待

98 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:19:14 ID:2S/zYnom
お前らのMPを回復してやるぜ
ttp://www.dengekionline.com/data/news/2007/9/7/image/19579_n20070907_11_zerotuka_07.jpg
ttp://www.dengekionline.com/data/news/2007/8/31/image/19426_n20070831_06_zero2_04.jpg
ttp://www.dengekionline.com/data/news/2007/9/7/image/19579_n20070907_11_zerotuka_09.jpg

99 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:56:33 ID:+hLayyN1
>>98
おいおいおいおい!
MP回復どころか色んな部分が不足してやばいんですがよ!!
どうしてくれる

100 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:34:47 ID:t03H6a/b
>>98
1枚目の画像を元にせんたいさんあたりが書いてくれねぇかな

101 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:48:39 ID:YgnGQtvU
>>93
GJ。職人が増えるのはいいことだ。

102 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/02(金) 23:31:12 ID:RA9dqpbO
さあて皆さんお待ちかね
前すれの投票結果でございます

…でもまた途中なのゴメンしてねorz

103 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/02(金) 23:32:34 ID:RA9dqpbO
結局。
ティファニアは今のも取っ組み合いを始めそうな二人をなんとか仲裁して、部屋に戻ったのだった。

「…ほんとにもう…二人とも、仲良くしてくれると思ったのに…」

ふう、とため息をついて、ティファニアはベッドに腰掛ける。
実はこれから授業なのだが、なんだかもう満身創痍だ。

「…サボっちゃおうかなあ」

などとひとりごちながら天井を眺めるティファニア。
そんな彼女に、語りかける人物が居た。

「お姉ちゃんがそんな不真面目さんだとは思わなかったなあ」

そこにいたのは。
先ほどさんざん叱って、ベアトリスと仲直りさせたタニアだった。

「え、なんで?」

ティファニアの疑問に、タニアはすたすたとベッドに歩み寄りながら言う。

「そりゃ、ベッドメイキングに来たに決まってんじゃない。
 部屋の掃除とか片付けは、ぜんぶ私たちの仕事なんだから」

言いながら軽く皺になったシーツをベッドから剥ぎ取り、手にしていた新しいシーツを、古いシーツを剥ぎ取ったマットの上に敷く。
タニアはウエストウッドに居た頃と変わらない手際のよさでベッドを整え終わると、ティファニアに言った。

「で、授業はいいの?遅刻しちゃうよ」

タニアの指摘に、しかしティファニアはため息をついて、椅子に腰掛けた。

「…誰かさんのせいで疲れちゃった」

頬杖をついて、今日何度目か分からない、ため息をついた。
そんなティファニアを横目に見ながら、タニアはてきぱきと仕事を片付けていく。
そして言った。

「おばさんくさー。
 そんなんだとお兄ちゃんに嫌われるよー」

机の上で頬杖をついていたティファニアの身体がぴくん、と揺れる。
それを見逃すタニアではなかった。

「なんかお兄ちゃんこっちじゃえらいモテるみたいだし?
 いつまでも『お友達だから』とか言ってるどこかの誰かさんじゃ、勝ち目ないかもねー」

『お兄ちゃん』『モテる』『勝ち目ない』のところで律儀にぴくん、ぴくんと反応しながら、ティファニアはそれでも無視を決め込む。
タニアはそんなティファニアを見て、にやにや笑いが止まらない。

「わ。わわわ私には関係ない、もん…」

思いっきり噛んでるし。
そしてタニアは、とっておきをメイド服のポケットから取り出す。

「はいこれ」

それは、小さな香水の瓶。
透明な安っぽいガラスの瓶に、細いリボンが巻かれている。
そのリボンには、小さな字で『誘蛾香』と書かれている。

104 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:33:14 ID:p5BKbquL
リアルタイム支援

105 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/02(金) 23:33:18 ID:RA9dqpbO
「…なに、これ?」
「いつまでも煮え切らないテファお姉ちゃんにとっておきをあげます。
 これはね、『誘蛾香』って言って、オトコノコを興奮させる匂いの香水なんだって。
 トリスタニアでは結構流行ってるんだってさ」

言って、タニアは取り出したそれを、ティファニアの掛ける椅子の前にある円卓にたん、と置く。

「これをどう使うかはお姉ちゃん次第。
 あ、値段に関しては気にしなくていいからね。友達になった子からもらったもらいもんだし」

ティファニアは十三の子に何を与えてるのよ、と心の中でその友達に突っ込みを入れたが、思春期の女の子はえてしてそう言うものに興味がいくものである。
そしてタニアは香水をそのままテーブルの上に置いて。

「んじゃ、頑張ってねえ〜」

ぱたぱたと手を振って、部屋から出て行ってしまった。
残されたのは、香水の瓶と、固まったティファニア。
ティファニアの視線は、香水の瓶に完全に固定されていた。
こ、こんなの、こんなのつけて、サイトの前に…。

『お?なんかいい匂いするね、テファ』
『え、あ、うん…』
『テファってこんないい匂いのする女の子なんだな…食べちゃいたいよ』
『え、あの、その、えとあの』
『いいだろ?テファ』
『あ、えと、さ、サイトだったら…』

今朝の夢とほとんど変わらない内容の妄想をそこまでして。
真っ赤な顔でティファニアは顔をぶんぶんと振った。
そ、そんな上手くいくわけないじゃない!
心の中で自分で自分に突っ込みを入れ、そして。
もう一度、香水の瓶を凝視する。
で、でも。
でも、た、試してみるくらいは…いいよね…。
白磁のような細い指が、瓶の蓋を開く。
即座に香水が気化し、辺りに香りを撒き散らす。
どこかで嗅いだような、少し鼻にかかる奇妙な匂いが、ティファニアの鼻腔をくすぐった。

106 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/02(金) 23:35:19 ID:RA9dqpbO
すまにゅ、今日はここまで
明日も仕事で早いので…。

明日帰ってきたら気合い入れて書きますので

あ、あと『タニアってダレやねん』と言う人のために
つ ttp://wikiwiki.jp/zero/?X00-04
オリキャラなんですごめんなさい…orz

107 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:36:19 ID:p5BKbquL
おつかれさまじゃ!
テファかわいいよテファ。


108 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:45:32 ID:t1xCTSri
・・・タニアに萌えたらあれか?
枕元にせんたいさんが来て、斧で・・・・・・なのか?
はたまた未来の旦那さんに(げふんげふん)なのか?


タニアにメイド服 やばすぎるでしょ俺的に。

109 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:56:49 ID:F8PFB++t
何だ今回は投票ないのか

110 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 00:15:43 ID:LZrGKvyn
おつかれさまです!
いつの日かタニアにもサイトの魔の手が伸びるような気がしてならない

111 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/03(土) 01:26:41 ID:yVvwa3ip
新スレ乙+職人さま乙。

「サイトが魔法を使えたら」+番外編 投下します。
http://wikiwiki.jp/zero/?20-174


112 名前:サイトが魔法を使えたら(1/4):2007/11/03(土) 01:28:35 ID:yVvwa3ip
グングニールは真っ直ぐにヨルムンガントに突き進んでいく。残り5メイル、3メイル、1メイル---ゼロ。
ヨルムンガントの頭部と穂先が接した瞬間、無数の紅色のプラズマがその厚い装甲に網のように貼りついた。
バチンッ。破裂音とともにグングニールの穂先が装甲にめり込んでいった。と、次の瞬間、頭部の1/3が内側から破裂し、めくれ上がったのだった。
「あ、ありえない---」
予想外な光景にミョズは顔色と言葉を失った。

一方、グングニールを投げてしまった今、サイトは丸腰になってしまった。ここぞとばかりにアルヴィーたちが襲い掛かってくる。徒手空拳でなんとか致命傷は避けるものの、かなりの手数を喰らってしまう。これまでのケガのせいか意識がぼやける。
眼前に隊列を組んだ槍ぶすまがサイト目掛けて突き進んできている。
や、ばっ---避けようにももう足が言うことを利かない。
ルイズ・・・ごめん・・・・サイトは目を瞑った。

ズブッ。何かに突き刺さる鈍い音がした----俺、死んだ?!
サイトは、恐る恐る目を開けた。なんとサイトは羊水のような水の球に包み込まれているのだった。
ゆらめく視界には槍ぶすまが水球の表面5サントくらい突き刺さって止まっていた。
誰かが水魔法でサイトを護ってくれたのだ。背後からかすかな声が聞こえた。
”ガンダールヴ----手助ケシヨウ。アノ指輪ヲ我ノモトニ・・・”
声の主はこのラグドリアン湖に棲まう水の精霊であった。

水の精霊・・・。精霊の涙を分けてもらって以来の邂逅であった。
”オマエト約シタ。アノ指輪ヲ我ノ許ニモドスト。”
そうだった。忘れちゃいない。目の前にアンドバリの指輪はあった。
サイトの身体に接する「水」が柔らかいグリーンの光を放ち始めた。先までの傷が徐々に癒されるのが感じ取れる。
身体が軽くなってきた。サイトの中で消えかけていた灯が再び燃え上がる。黒い瞳の奥に生気を取り戻した。
「一つお願いだ。あそこに倒れているタバサも助けてやってくれ」
タバサのほうを指して精霊に願いを請うた。
”分カッタ。約束シヨウ---”
サイトを包み込んでいた水の球は消え失せ、今度はタバサが精霊の胎内に抱かれていく---

ザンッ。ヨルムンガント1体を打ち破ったグングニールがサイトの許に舞い戻ってきた。
右の手で槍をむずと握り、ずぶりと湖面から引き抜いた。
その刹那。湖の上空から閃光が降り注いだのだった。
ルイズ。ニッと笑ってサイトは自分の周りに防御魔法を展開した。湖面の水が魔力によって持ち上がり壁となす。
虚無の爆風にたゆんと水の壁がゆらめいた。

ざざざ。ざざざ。タバサは夢の中にいた。彼女は母の胎内に宿る夢。背中を丸め、両の手は胸の前に両足は屈めている。小さな身体をさらに小さくして、母の中をたゆたっていた。
”母さま---”
トクン、トクン。小さな身体に生命の拍動が戻ってきた。
突如、その空間に一条の光芒が差し込んできた。タバサはその光を求めるように手を差し出した---
青髪の少女の瞳は開かれた。碧い双眸に再び光が灯る。意識はすこし霞がかかったような状態だった。
けれど、湖上で魔法を展開している黒髪の少年、上空で風竜の背に立つ桃髪の少女の存在は分かった。
タバサの足元にはいつのまにか流れ着いた彼女の杖が漂っていた。タバサは屈みこみ杖をつかんだ。

シルフィの背に立ちルイズはエクスプロージョンを眼下の敵勢に放った。
これでおしまいにするんだから。精神力の大半を使い込んだ彼女はシルフィの上でへたりこんだ。
サイト。大丈夫かしら。自分の虚無で傷ついていないかと不安になった。
シルフィの肩越しにサイトの姿を確かめずにはいれない。しかし彼はしっかりと立っていた。そして水の壁が彼の周りをとりまいていた。
魔法使えるようになっちゃったの---ルイズは一瞬目を丸くして驚き、唇をかみしめた。
シルフィはそんなルイズを横目で見やりつつ湖上にふわりと着水した。

虚無の光が晴れた後、小さな人形たちは無残な姿をさらしていた。しかし---------

二度、同じ技が通じると思うとは浅薄だな・・・・ミョズは不適な笑みをうかべそう言い放った。
彼女の背後から多数の巨大な影がもぞりと蠢いた。

113 名前:サイトが魔法を使えたら(2/4):2007/11/03(土) 01:31:04 ID:yVvwa3ip
「1体は斃せるようだな、褒めてやるぞ。しかし余興は終わりだ。邪魔なメイジどもからかたづけてやる」
ミョズの言葉が言い終わらないうちミョズの背後から現れたヨルムンガントたちがタバサとルイズに襲いかかる。
タバサは魔法で身軽にかわすが、攻撃はしなかった。体力の回復がさきだった。ルイズはよろけながらも果敢に杖を向ける。そんなルイズの前にサイトは盾になってたちふさがった。
「こうも数が多いとあたしでもつかれちゃうわぁ。あいつも使いなさいよぉ」とグングニールがぼやく。
あいつ=デルフリンガーはいまだ湖に突きたれられたままになっていた。サイトは正眼の構えから槍を斜めに振り下ろし、ヨルムンガントの足を払った。
敵がどうと倒れこむ隙をついて、後ろへ飛びすさりルイズを抱きかかえると、一気にデルフの下へ駆けた。
なぁ、グング。デルフ握るまでに変身しといてくれ。サイトの言葉にグングニールが黄金に輝いて変化する。
「待ちくたびれたぜ〜相棒。錆びちまうかとおもった」デルフが茶化した。
サイトは抱えていたルイズを湖面に降ろしてあげた。そして剣をしかと握り、巨大な鎧の群れへと近づいていく。ふいにタバサの視線を感じた。サイトはその視線の方向に目を向ける。
すこし離れているタバサの口元が動いていた。するとサイトの目の前に薄い白銀色の泡が現れた。泡は割れてその中からタバサの声が飛び出した。水の系統魔法バブルであった。
”このヨルムンガントには系統も虚無も通じない----たぶん、先住魔法で強化されてる。だから---”
先住には先住ってことか。サイトはひとりごちる。この数では槍でも焼け石に水だ。他に先住魔法の使い手といえば----精霊しかいない。
「精霊さんよ。もう一度”分けて”くれないかな」
サイトは、湖面に向かって声をかける。
”-------------使ウガヨイ”サイトには足元の水の雰囲気が変化したのが分かった。
精霊の了解を得たサイトは、タバサへむけ先ほど彼女がやったのと同じ魔法を使い用件を伝えた。そして抱えたままのルイズを見やる。視線が合ったルイズはあわてて目をついとそらした。


114 名前:サイトが魔法を使えたら(3/5):2007/11/03(土) 01:32:00 ID:yVvwa3ip
「まほう。つかえるよーになっちゃたんだ・・・・」
言葉の中に悔しさが混じっているのが分かった。
「言ったろ、お前を護りたい----だからがんばったんだ。」
サイトは言葉を続ける。
「まだ虚無使えるか?今から精霊の涙をもらうからそれに”ディスペル”をかけてくれ」
ルイズは目をそらしたまま、すこし口を尖らせて言葉を返す。
「さっきほとんど使っちゃた。歩くので精一杯なの・・・・だ、だからね・・・・あ、あんたに力を分けてほしいの・・・・」
分ける?ってどうやって??サイトは怪訝な表情でルイズに聞く。
「ききききききき」
ルイズは頬を朱に染め上げてサイトを見て言葉を伝えようとするが、口からでていかない。
ききききききき??サイトはオウム返しに繰り返す。
「きききき・・・・・キスして」
こんな状況だというのになんというご主人さま。サイトは内心にんまりしながらご主人さまの願いを叶えてあげた。
くやしいけれど、やっぱりこいつへの気持ちは嘘はないの。今まで恋敵(タバサ)と一緒にいたという不安は虚無を使う力にもマイナスなのだ。この不安を消してもらうには使い魔、
いやサイトから愛情表現(キス)をしてもらうのが一番だった。ルイズの中で気持ちが満たされてゆく。
”儀式ではないキス”をもらえたルイズは喜色満面に言い放った。
「いまなら虚無でもなんでも出してあげるんだから」
サイトはルイズに微笑みかけた。しかし、一瞬でその表情は戦う少年ガンダールヴに変化した。その意味を理解したルイズは虚無のスペルを唱え始めた----

タバサはそんなメイジと使い魔の光景を複雑な思いで見た。しかし、今は眼前の敵を蹴散らすことに気持ちを切り替える。
サイトと再び目線があった。それは、戦いの始まりを意味していた。その表情は雪風と呼ばれるメイジの顔になった。

ふくれあがったタバサの力とサイトの力が湖上で混ざり合う。呼応するかのように湖水がざわめき立ち始めた。

----ルイズの詠唱が完了した瞬間、サイトとタバサは同時に魔法を放った。
「「ウィンディ・アイシクル!!!」」
湖面から無数の氷の矢が三人の前に出現した。精霊の涙がこめられた淡いブルーの氷の矢からは二人のメイジの力がもれだすかのように白い煙を放っている。
ルイズは矢の出現を確かめ虚無の力(ディスペル)を氷の矢に向かって放った。
一斉に氷の矢がワインブルーへと変色する。タバサとサイトは杖を敵の方向へと振りかざした-----

空気を切り裂き矢がヨルムンガントめがけて降り注ぐ。それと同時にサイトは敵勢の真正面へ飛び込んでいく。ヨルムンガントたちの攻撃をかいくぐり、指揮官のところへ突き進む。
虚無の使い魔の命知らずな行動にミョズは後れをとってしまった。
ひっ。あっという間に懐に入られたミョズにはなす術がなかった。サイトは脇に構えたデルフでミョズを切り伏せた。倒れたミョズの手から指輪を回収した。
サイトが振り返ると。すでに戦いは終わりを告げていた。
先住魔法の込められたヨルムンガントたちは同じく先住魔法を込めた氷の矢によって穴だらけにされ瓦礫の山となっていた。
ルイズとタバサの許にサイトは指輪をもって戻ってきた。
「アンドバリの指輪・・・」
タバサとルイズは口をそろえた。サイトはしゃがんでその指輪をそっと水の中に落とした。
”ガンダールヴ。感謝スル。”精霊の声がした。

115 名前:サイトが魔法を使えたら(4/5):2007/11/03(土) 01:33:53 ID:yVvwa3ip
”ガンダールヴヨ、オマエニワタスモノガアル”精霊はそう言葉をつなぐと、サイトの目の前の水が生き物のようにぐにゃりとせり上がってきた。
その先にはきらりと輝くものがあった。取り上げてみると鴇色の宝石がはめ込まれた指輪だった。
”ソノ指輪は《ミョルニル》トイウ。左ノ手、四ノ指ニ嵌メヨ。双月ガ重ナルトキ、愛ノ宣誓ヲ行ウト奇蹟ガ起コルトイワレテイル。
奇蹟ガオコレバ、ソノ誓イハ永遠ノモノトナル---タダシ、誓イヲ違エテハナラヌゾ”
精霊はそういい残して湖の奥へ消えていった。
「四の指ってなんだ?」サイトは首をかしげた。
「内側の指から数えて4番目」タバサが薬指を指差してくれた。
それって婚約指輪ってことなんじゃ・・・サイトはうろたえつつ、自分の左手の薬指にミョルニルの指輪を嵌めた。一瞬、鴇色の宝石が光を放った。
サイトの指輪を桃髪と青髪の二人の女の子は黙って見つめているのだった。

「さ、さて、この瓦礫の山どーすんだ。女王様に伝えて回収してもらったほうがいいよな。」
サイトは指輪に触れられないようにルイズに話を振った。
「そ、そうね。伝えるべきだわ。これも成果だわ。そうだわ」どことなく落ち着きのないルイズはポケットから紙とペンを取り出しこれまでの出来事をしたため、伝書フクロウを呼んだ。
よろしくね。ルイズはフクロウの頭をなでながら書状を渡す。フクロウは書状をつかみ空高く飛び去った。

それじゃ、戻ろうか。サイトは二人に声をかけた。タバサは首を縦にふって空に向かって口笛を吹いた。シルフィが三人の前に降り立った。ところが、サイトのご主人さまは黙ったまんまであった。
「ルイズ、どした」サイトはうつむいたルイズの顔を覗き込む。
「ね、ねぇ、サイト。あんたわたしが助けに来てなかったら、タバサと何をするつもりだったわけ?」
ウッ。ルイズは急に顔を上げたのでサイトの鼻っ面にルイズの石頭がヒットした。サイトはその場に蹲った。
サイトに代わってタバサは表情を変えずに言葉を返す。
「サイトを連れ出したのは、私。この湖で誓いを立てるために一緒に来てもらった」
「ちちち誓いですってぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」ゴゴゴゴとルイズの背後から怒気が沸き立つ。
「そう。誓い。私はサイトに心身を捧げることを誓った」タバサはルイズを見据える。
「きぃぃぃぃっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」ルイズは言葉にならない奇声を発していた。
「ま、まてタバサ。誤解を受けるぞ。俺が危ないときに護ってくれるって意味だろ!?」両手で鼻を押さえつつサイトは立ち上がった。しかしその時を狙っていたかのようにルイズがサイトのデリケートな部分に蹴りを入れた。
っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!サイトの声にならない悲鳴がラグドリアン湖に響き渡るのであった。

瓦礫の向こうでサイトに叩き切られたミョズがいた。ところが、その姿がミョズから人形《スキルニル》に変わっていった。本物のミョズは森の陰に潜んで戦況を見つめていたのであった。
”ゼロの使い魔が魔法を使えるとは・・・想定外だった・・・指輪は奪われてしまったがおまえの命には変えれんからな。”ミョズの主の声が彼女の頭に直接響いた。
彼女の表情は先ほどと一変し恋する乙女となっていた。
”そんな。もったいのうございます。いますぐジョゼフさまのもとへ戻ります---”そういってミョズは森深くへと姿を消した。

116 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/03(土) 01:35:48 ID:yVvwa3ip
本文長すぎとか行長すぎとかでカウントがめためたにorz
保管庫で修正するから許して。


続いて番外編です。

117 名前:トリスティンの杜(サイトが魔法を使えたら・番外編)(1/2):2007/11/03(土) 01:40:15 ID:yVvwa3ip
サイトは夜のトリスティンの杜へルイズに連れ出されていた。

寝る準備をする時間というのにルイズは寝巻きに着替えるそぶりもみせず、心もちそわついていたのだ。
窓の外には二つの月が重なっていた。月の映える夜である。
その月を見上げため息一つついたルイズはちょっと外へ出てみない?と言い出したのだ。
夜更かしは苦労ではないサイトは一つ返事でルイズに学院の外へと連れ出された。

外に出て数歩歩いたところでルイズは立ち止まり、口を尖らせて愚図った。
「あんた魔法使えるんだから、ご主人さまをあそこまで連れてきなさいよー」
可愛いご主人さまの命令(いうこと)を聞いて、ルイズを横抱きにかかえてサイトはスペルを唱えるのだった。
”イル・フル・デラ・ソル・ウィンデ”サイトたちの身体はふわりと宙に浮きあがる。飛翔魔法フライでご主人さまの目指すあそこへと飛び立った-------

そして今。このトリスティンの杜に桃髪のご主人さまとその使い魔は並んで立っていた。
何しにここまできたんだか分からなかったもんだからサイトは黙って茂みから聞こえてくる虫の調べに耳を傾けていた。
リーン、リーン、リン、リン---しばらく時間が経ってからルイズが口を開いた。
「指輪。どうするのよ。誓わないの。」ルイズの視線は使い魔の左手薬指に嵌められた鴇色の石が輝く指輪に向けられていた。
その指輪は《ミョルニル》の指輪という。その指輪を嵌めた者が二つの月が重なる時に愛を誓うと”奇蹟”が起こるといわれているらしい。
そしてその奇蹟が起これば永遠の愛が叶うという言い伝えがあったのだ。
サイトは空を見上げ重なった二つの月を見つめた。そうか今日がその時だったのか、だからルイズが------あ、もしかして。はたとサイトは感づいたのだった。
そして薄っすらと笑みを浮かべてルイズに言葉を返してみる。
「そか。今夜は双月が重なってるのかぁ〜。綺麗だなぁ」ルイズの問いかけとはまるで的外れな言葉を選んだ。
ルイズはそんなサイトにやきもきして言葉をぶつけてきた。
「ねぇってば。今夜がその時なんだから。誓う人いるでしょーが」
サイトはさらに焦らすように言葉を紡いでいく。
「うーん・・・だれかなぁ。俺が愛を誓う人って誰かなぁ----」わざと言葉を濁す。
煮え切らないサイトの言葉の魔法にかかってしまったルイズは両頬を薄紅色に染めて桃色の髪の毛をいじいじしはじめたのだ。
これを言っちゃうとあの言葉を言っちゃたのと同じゃないのよ。でもでもでもでも・・・ここで確かめてとかないとチビメイジやチチオバケのエルフとか世間しらずなどっかの女王とかにとられちゃうかも。
彼女の中で抑え切れないくらいに使い魔への使い魔を越えてしまう想いが虚無の魔法のように膨れ上がっていくのであった。


118 名前:トリスティンの杜(サイトが魔法を使えたら・番外編)(2/2):2007/11/03(土) 01:41:16 ID:yVvwa3ip
もはや表情が魔法がかけられてかのようにころころ変わっていくルイズを半分にやりと残り半分は愛しいという気持ちを込めてサイトは眺めていた。そして最後のダメ押しの一言をルイズへ呟いた。
「何回も『好き』って言ってんだけど応えてくんないからなぁ・・・」
ルイズの溢れる想いを喉で抑えつけていた何かがふっと消え失せ、口をついて出てしまった。
「『わたし』がいるでしょー。このわたしに誓いなさいって言ってるんでしょーが」
ついに言ってしまった。頬どころか顔や耳までも紅潮させてルイズは涙目である。
サイトは嬉しくなった。ルイズがついに彼女のホントの気持ちに肉薄する言葉を放ってくれた。真顔になってルイズに向き直った。そしてさっきの言葉を確かめる。
サイトの真剣な眼差しにルイズも涙をためながらも目を逸らさずにまっすぐと見つめている。
「じ、じゃぁ誓うからな。後戻りできねーんだぞ。いいな」
サイトの問いかけにルイズはこくんとうなずいたのだった。ルイズの首肯を受けて、サイトは二つの月に向かって左手の指輪を差し伸べた。
「我が名はサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ。重なりし双月のもとミョルニルの仲立ちにて誓いの儀式を執り行う。我はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールに永遠の愛を約することを誓う----」
重なり合った二つの月の光芒に鴇色の宝石が呼応しまぶしいばかりの輝きを放ち始めた。宝石から白銀色の光の束が弧を描いて、ついに真円の形を成した。続いて宝石そのものから鴇色の光の球が湧き出てきた。
その光の球はしばらく宙で浮遊していた。そして寸秒燃えるような輝きを見せ、球の色が紺碧に変化した。最後に紺碧の球は先の真円と重なり合って今まで最も眩しく光り輝いた。まるでこれからの二人を祝福するかのような輝きで。
奇蹟は完成したのだった-----サイトの右の掌の上にはもう一対の紺碧の宝石のついた《ミョルニル》の指輪がのっていた。
綺麗・・・ルイズはその光景に見入っていた。サイトは指輪をつけた左の手でルイズの左の手をとる。そしてルイズの鳶色の瞳を見つめた。
「誓い・・・・受けてくれるよな」
サイトの黒い瞳を見つめすぎてルイズは吸い込まれそうな気持ちになりながらも応える。
「・・・・うん。受けてあげるわ」彼女は軽く腰をかがめる貴族の淑女の所作をした。よろしくおねがいしますという意味を込めて。
サイトの人差し指と親指つままれた生まれたばかりの誓いの証はゆっくりとルイズの四の指”薬指”に嵌められていった。奥まで嵌められた指輪は、サイトの時と同じように紺碧色の宝石が一瞬輝いたのだった。
想い人に誓いの指輪を嵌めてもらってルイズは感極まってしまって涙がとまらくなっている。ぬれた双眸で想い人を見上げて一言、今まで封じ込めてきた正真正銘の気持ちを告げたのだった。
「好きなんだから」
その一言を想い人は微笑みで応えてくれた。そしてこの場所に来たときと同じようにルイズを横抱きに抱いてふわりと魔法で舞い上がる。二人のシルエットが二つの月と重なった。
主人と使い魔という壁を越えた桃髪の少女と黒髪の少年の二人を讃えるかのように双月の月の光がやさしく二人を包み込んでいった。

119 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/03(土) 01:42:47 ID:yVvwa3ip
以上です。ノシ

勢いで書いちゃったので乱文スマソ。

120 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 09:09:51 ID:oih2NbIB
すごくいいけどすごく読みにくい
GJ

121 名前:205:2007/11/03(土) 17:15:40 ID:oymzW4k8
タバサの冒険2はまだ読んでいないのでよく分かりませんが、
前スレを読む限り、俺が「ノボルにパクられた!」とか騒ぎ出したら相当面白いんだろうなとか思いつつ。

っつーか兎塚さんや編集さんは何も分かってない。
竜態減らして人態増やすって、そんなことして誰が喜ぶんだ! ふんとにもう。

そんなこんなで犬竜騒動(http://wikiwiki.jp/zero/?19-550)の続きを投下します。
ゼロ戦襲来編ラストですよ。

122 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:16:43 ID:oymzW4k8

 最近、どうも周りが騒がしい。
 いかに研究に没頭し始めると周りが見えなくなるコルベールとは言え、そのぐらいのことには一応
気がついているのであった。
 その日もゼロ戦のコックピットであれやこれやと作業をしていたのだが、気がつくとやはり周囲か
ら何かが動く気配が伝わってくる。
 そっとコックピットから身を乗り出してみる。今、ゼロ戦は、板と布で適当に作った仮設の格納庫
の中に置かれている。そのために日陰となっており、周囲は大変暗かったが、それでもそこを動き回
る何者かの影ぐらいは見ることができた。
(……トカゲか?)
 のそのそとゼロ戦の周囲をうろつきまわっているのは、どこかで見たことのあるサラマンダーで
あった。
 それだけではない。よく見ると、チューチュー鳴きながら、学院長の使い魔であるネズミも走り
回っている。
 コルベールの見ている前で、二匹はしばらくゼロ戦の周りをうろつき回ったあと、示し合わせたよ
うに揃ってその場を離れていった。
(一体、何事だろうか)
 多少気にはなったものの、今のコルベールの目の前にはゼロ戦がある。彼の知的好奇心を捕らえて
離さないこの機械の前では、使い魔の妙な行動などあまり興味を惹きはしない。コルベールはすぐに
動物達のことを忘れて、またコックピットに潜り込んだ。

「偵察行ってきたぜ」
「ご苦労様ですのよ」
 森の外れの会議場に戻ってきたフレイムとモートソグニルを、シルフィードは愛想よく出迎えた。
「で、どうでしたの」
「ダメだな。やっぱあのハゲが四六時中張り付いてやがる。あの野郎、多分夜中もあの中で寝てやがるぜ」
「まあ」
 シルフィードは憤慨した。

123 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:17:31 ID:oymzW4k8

「あのハゲチャビンも、やっぱりあの鉄の竜の肉体に溺れているのね! それも四六時中ベッタリだ
なんて、もはや堕落しているとしか言い様がありませんわ。きゅいきゅい」
 あんな、硬くて鉄臭くてずんぐりした不恰好な体のどこがそんなにいいのか、シルフィードには全
く理解できない。空を飛ぶために無駄なく引き締まった筋肉、風を切り裂き大気を支配する勇壮な翼、
きめ細やかで形の整った美しい鱗。どう考えても、自分の方が竜として格段に優れた肉体を持ってい
るはずである。
「サイトたちは、あんなうさん臭い女の汚らわしい魔性に捕われて、清楚かつ高貴な正統派美少竜で
あるこのシルフィードの肉体美に気付いていないのだわ。やっぱりシルフィが正道に戻してあげなく
ちゃいけないのね。きゅいきゅい」
 決意を新たにするシルフィードの前で、フレイムとモートソグニルはどことなく気まずげに顔を見
合わせている。
「あのよ、嬢ちゃん」
「そのことなんだが」
「なぁに」
 シルフィードが首を傾げると、二匹は互いに「お前言えよ」と言うように視線を押し付け合った。
その結果、ため息混じりに言ったのはフレイムの方だった。
「多分、嬢ちゃんが鉄の竜って呼んでる、あれよ」
「あの女がどうかしたの」
「いや、あれ、女っつーか、そもそも竜……いや、生き物ですらないと思うんだが。どっちかと言う
と風石使ってる船とか、その類じゃないかと」
「んまあっ」
 シルフィードは牙を剥いた。
「フッチーったら、なんて馬鹿なこと言い出すのかしら。きゅいきゅい」
「いや、多分馬鹿なこと言ってんのは嬢ちゃんの方だぜ」
 やれやれ、とシルフィードは内心ため息を吐いた。何があったか知らないが、フレイムはすっかり
あの鉄の竜に騙されているようだ。
(フッチーもいい人……いや、いいトカゲではあるんだけど、あまり頭はよくないのね。やっぱりア
ホの子なのよ。まあトカゲなんてそんなもんでしょうけどね、きゅいきゅい)
 こうなれば仕方がない、目の前のお味噌が足りないトカゲとネズミに説明してやるだけである。シ
ルフィードは言い聞かせるように話し出した。
「いいことフッチー、あの女は、シルフィのことを散々見下して嘲笑って弄んだのよ。悪い女なのね、
性悪なのね」
「いや、だからな」
「あれは竜よ。竜なのよ。だって、サイトがシルフィより気に入るんですもの。竜に決まってるのね」
 そう言った拍子に、才人の顔が思い浮かんだ。鉄の竜の腹に顔を埋めていたときの、至福の表情で
ある。途端に胸の中で悔しさが爆発し、シルフィードはバシバシと目の前の切り株を叩いた。
「なによあんな女! シルフィの方がずっとずっと、ずーっといい竜なのよ。その素晴らしさが分か
らないサイトなんて、あとでシルフィの脚に縋りついて、『許してくんろーっ!』って泣き喚くのが
お似合いなのね、きゅいきゅい」
「要するに、あれが竜じゃなくてただの道具としたら、竜のくせに選んでもらえなかった自分の立場
がないってことか」
「子供じみたプライドってやつですなあ」
 ひそひそ内緒話をするトカゲとネズミを、シルフィードはじろっと睨みつける。
「なんか言いました?」
「いや、別に何も」
「これっぽっちも」
 二匹はしれっと声を合わせる。

124 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:18:50 ID:oymzW4k8

「まあいいわ」
 と、気を取り直して、シルフィードは訊ねた。
「それで、他には何か分かったことはないの?」
「一つあるぜ」
 モートソグニルが尻尾を撫でながら言った。
「あの鉄の竜の名前な、ゼロセンっていうらしい。あのハゲがそう言ってた」
「ゼロセン?」
 シルフィードは一度声に出して繰り返してから、我慢しきれずにぷぷっと吹きだした。
「ゼロセン! ゼロセンだって! 変な名前変な名前、変ななーまーえー!」
 ゼロセンゼロセン、と憎い仇敵の滑稽な名前を舌の上で転がすたびに、胸からこみ上げる笑いの衝
動はどんどん大きくなっていく。シルフィードはとうとう、文字通りその場で笑い転げ始めた。地面
を転がる竜の巨体に潰されそうになったモートソグニルが、慌てて安全圏まで退避する。
「ゼロセンゼロセンゼロセンゼロセン! 何度繰り返しても面白いのねー。なにそれなにそれ、竜に
つける名前じゃないのねこれ! きゅいきゅい」
 心底から同情を禁じえない。ゼロセンなんて変な名前をつけられては、周りの竜たちに散々馬鹿に
されて育ってきたことだろう。そう思えば、あんな傲慢で意地の悪い女に育ったのも多少は許せると
いうものである。
(そうよ、わたしったら寛容な女ですものね! なんたって、イルククゥでシルフィードですもの)
 イルククゥ、シルフィード。自分に与えられた二つの名前を思い浮かべて、シルフィードはうっと
りと目蓋を閉じる。なんていい名前なんだろう。今改めてそう思う。
(イルククゥ。可愛らしい名前だわ。自由な翼で空に舞い、柔らかな風と無邪気に遊ぶ。妖精のよう
に純真な風韻竜にぴったりなのね。シルフィード。美しい名前だわ。愛する主をその背に乗せて、空
を優雅に駆けめぐる。精霊のように華麗な風韻竜にぴったりなのね)
 この二つの名を兼ね備えた自分は優秀で愛らしい最高の竜なのだと、シルフィードは自信を新たにする。
 それに比べて、相手はゼロセンである。またも失笑が漏れた。
(勝てる。勝てるのね。負ける気がしないのよーっ!)
 すっかり気分を良くしたシルフィードは、切り株の前にどっかり腰を落ち着けた。
「それじゃモートソグニルの旦那、早いとこあの哀れなゼロセンちゃんに引導を渡して差し上げるのね」
「なに?」
 必死に逃げ回っていたためにすっかり疲労困憊になって地面に横たわっていたモートソグニルが、
驚いたように体を起こす。
「早いとこ、ってのはどういうことだ?」
「早いとこは早いとこなのね。遅くとも三日後までにはケリをつけるのよ」
「オイオイ、嬢ちゃん、『あの女は陰険かつ危険だから、事は慎重に運ぶのね』とか言ってたじゃねえか」
「大丈夫大丈夫。もう何も恐れることはないのね」
「何を根拠に言ってんだ」
 モートソグニルは怪訝そうに首を傾げる。シルフィードは胸を張って断言した。
「だって、相手はゼロセンなのね。イルククゥかつシルフィードなこのわたくしが、ゼロセンに負け
る理屈が分かりませんのね」
「俺にはその理屈の方が分からねえんだが」
 モートソグニルは納得しかねる様子ながらも、渋々首を縦に振った。
「分かった。で、具体的にはどういう感じにやりたいんだ?」
「そうですわね。なにせ竜と竜、女と女の意地を賭けた対決ですもの。出来るなら、ハゲチャビンの
邪魔は一切抜きでやりあいたいのね。きゅいきゅい」
「要するに、ハゲの邪魔抜きで嬢ちゃんとゼロセンが一騎打ちできるようにお膳立てすりゃいい訳だ
な。分かった、策は俺が考えて、他の奴にも伝えといてやるよ」
 頼もしい言葉だった。シルフィードは小さな巨人に向かって深々と頭を下げる。
「いろいろとありがとうございます、モートソグニルの旦那」
「気にすんな。俺はただ裸が見てえだけだ」
 男らしく断言して、モートソグニルは素早く駆け去っていった。
(さて、あとはコンディションを万全に整えて、正々堂々あの女を負かしてやるだけなのね。きゅいきゅい)
 シルフィードの胸で、闘志の炎が静かに燃え上がる。そんな彼女とは裏腹に、フレイムの方はどこ
となく憂鬱そうな様子であった。閉じられた口の隙間から漏れ出す炎も、燻っているように勢いがない。
「あらどうしたのフッチー、何か悩み事?」
「いや、あのな」
 フレイムは何やら言いずらそうにもごもごと口ごもり、思い切ったように切り出してきた。

125 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:21:17 ID:oymzW4k8

「なあ、嬢ちゃん。あの、サイトって若造のことなんだが」
「サイトがどうかしたの?」
 フレイムは低い位置から探るような視線でこちらを見上げながら、慎重な口調で問いかけてきた。
「嬢ちゃんは、あの若造に惚れてるのか? あー、つまり、男として好きなのか、ってことなんだが」
 一瞬、何を言われているのかよく分からなかった。予想外の質問に呆けたようになったまま、シル
フィードは質問を返す。
「恋? わたしが、サイトに?」
「そうだ」
「フッチー、真面目に聞いてるの?」
「そのつもりだが」
 トカゲの強面は真剣そのもので、ほとんど深刻ですらある。
 それを理解した瞬間、腹の底からこみ上げてきた笑いの衝動が、抑える間もなく口を割って飛び出
した。全身を余すところなく震わせるような、凄まじい発作である。先程ゼロセンという名前を聞いたとき以上に長く、激しく、のた打ち回るほどの勢いで、シルフィードは笑い始めた。
 それがようやく収まりかけてから、息も絶え絶えに言う。
「フッチーったらバカなのね、竜が竜でないものに恋をするなんて、それじゃただの変態なのね。
モートソグニルの旦那は普通に変態だから別として、自分だってトカゲだからご主人様に欲情なんて
しないって言ってたのに」
「そりゃそうだが」
 フレイムは困惑したように言った。
「でもお前さん、正妻と愛人がどうのとか言ってなかったか」
「それはたとえというものなのよ」
「そうなのか」
 まだ疑っているようだ。シルフィードは切り株の前に座りなおすと、一つ咳払いして言った。
「いいことフッチー、元々、サイトの騎竜はこのわたしだったのね。そこにあの泥棒猫がやって来て、
ほーまんなボデーでサイトを誘惑したのよ。セクシーかつ清楚な竜の魅力が分かっていなかったお子ちゃ
まのサイトは、まんまとあの毒婦の罠にかかって堕落してしまいました」
 また怒りがぶり返してきて、シルフィードは腹立ち紛れに切り株を叩く。
「つまり向こうが愛人で、こっちが正妻! わたしは一刻も早く、サイトに正しい竜の魅力を叩き込
んで、彼を騎竜の正道に戻さなくてはならないのね。ごつごつ硬い鉄の竜なんかよりも、シルフィみ
たいな滑らかで芸術的な美しい鱗を持つ竜の方が、よっぽど乗り心地がいいってことを骨の髄まで分
からせてやるのよ! きゅいきゅいきゅいきゅい!」
 シルフィードの熱弁を、フレイムはただ黙って聞いていた。その顔に、安堵の色が広がる。
「そうか。つまり、あくまでも乗り物としてあのゼロセンに負けたのが悔しいってことなんだな」
 シルフィードは抗議の意味を込めて鼻息を吹きだした。
「ぶー。シルフィ、負けてなんかいないもん。それに、乗り物だなんて言い方はひどいのね」
「スマンスマン」
「いいことフッチー」
 シルフィードは人間の乙女を真似るように、両方の前脚を合わせて説明を始めた。
「シルフィにとって、サイトは将来、ご主人様の夫にもなろうというお方。なおかつ竜を大切にして
くれるし優しいし強いしカッコイイし、お慕い申し上げるのは当然の話なのね。そして、大好きな人
を乗せて空を飛ぶというのは、竜にとってはとても幸せなことなのよ」
 才人を乗せて大空を舞った楽しい思い出の数々が、色鮮やかに思い浮かぶ。その中から未来への夢
が新たに溢れ出してきて、シルフィードの胸は幸福感で一杯になった。
「タバサお姉さまとサイトの結婚式も、シルフィの背中の上で挙げるのよ。わたし、体中にたっくさ
ん鐘をくくりつけて、ディンドンディンドン鳴らしながら飛ぶのね」
「はぁ。そりゃまたやかましそうだな」
 フレイムの呆れ声も、愛しいご主人様の結婚式を想像してうっとり夢見心地のシルフィードにとっ
ては、些細な雑音に過ぎない。
(シルフィが一生懸命鳴らす祝福の鐘の音の中、タバサお姉さまとサイトのシルエットがゆっくりと
重なり合うのよ。わたしの背中が二人のチャペル。ああ、なんて素敵なのかしら)
 甘美な夢想に耽るシルフィードの前で、フレイムは細く火を噴出した。
「そうかい。あー、ほっとした。胸のつかえが取れたってもんだぜ」
 心底安堵した様子である。シルフィードは少し不思議になった。
「ねえフッチー。どうして、そんなに心配してたの?」
「ん。いや、なんだな」
 フレイムは決まり悪そうに目をそらした。

126 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:22:48 ID:oymzW4k8

「エルフと人間とか翼人と人間、あるいは別種の竜同士とか、体の作りが似てるなら、上手くいかね
えことはねえだろう。だが、竜と人間じゃ食うものから住む場所、生活様式まで、何もかも違いすぎ
てる。子供だって絶対作れねえしな。要するに、そんな恋愛なんざ、上手くいきっこねえってわけだ。
ご主人の友人の使い魔で、俺にとっても恩人である嬢ちゃんがそんな風になるのは、実に忍びねえと
思ったのさ」
「それだけ?」
「……実はな」
 フレイムが目を細める。どことなく、辛そうな顔だ。
「俺の友達にもな、昔、人間に恋した大馬鹿野郎がいたのさ。そいつは使い魔でもなんでもねえ、た
だのサラマンダーだったんだが。こいつが、火竜山脈に冒険に来てた人間の女に、一目ぼれしちまってな」
「きゅい。アホの子なのね」
 正直な感想を言うと、フレイムはか細く火を噴出して笑った。
「ああ、そうだな、スゲーアホな奴だったよ。火も噴けねえし鱗も尻尾もねえ、そんな奴なんかの何
がいいんだって、俺たちゃ皆で止めたもんさ。だが、あいつは聞かなかった。『お前らに変態と呼ば
れてもいい。俺は、人間の肌の柔らかさに、ぞっこん参っちまったんだ』なんて言ってよ。杖をぶら
下げた人間の女に向かって、のっしのっしと歩いていきやがったのさ」
「それで、どうなったの」
「死んだよ」
 暗い声音だった。
「あいつが目の前に現れた瞬間、人間の女は迷うことなく杖を引き抜いて素早く詠唱を始めた。
『待ってくれ、違うんだ』と叫びながら、あいつは四本脚で素早く駆けた。だが女は詠唱を止めず、
一瞬後には風の刃が奴を切り刻んでいたってわけさ」
 フレイムは深く息を吐き出し、遠くを見るような目つきでじっと地面を見つめた。
「何が決定的にいけなかったのかは分からん。あの人間の女が悪い奴だったのかもしれんし、ただ急
にサラマンダーが現れて警戒したのかもしれん。制止する声がただの鳴き声にしか聞こえなかったの
は間違いないし、トカゲのジェスチャーが人間に通じたとも思えんしな。そもそもトカゲが人間に恋
なんかした時点で、こうなる運命だったってのは分かりきったことだったんだろう」
 淡々と言ったあと、フレイムはまた、真剣な目でシルフィードを見上げた。
「なあ、嬢ちゃん。しつこいと思うかもしれねえが、もう一度だけ聞かせてくれ。お前さんがあの坊
主に抱いてる感情は、ただ乗り手として尊敬し、敬愛してるってだけの話なんだな? 竜の女が、人
間の男に惚れこんじまったって話ではないんだな?」
 念を押すような口調である。シルフィードは厳かな気持ちで、首を横に振った。
「違うわ。わたしにとって、サイトはご主人様の伴侶候補で、素晴らしい乗り手。ただそれだけよ」
 数瞬、二匹の視線が静かに絡み合った。先に目をそらしたのはフレイムの方だった。
「俺も、決戦の日にはハゲの目を引きつける役割に回る。敵は手強いんだろう? 嬢ちゃんもしっか
り準備しておくこったな」
 静かな足取りでフレイムが歩み去り、シルフィードはただ一頭、森の会議場に残された。
(シルフィが、サイトに恋?)
 改めて考えてみる。果たして、自分が才人に抱いている気持ちは、恋心という類のものなのだろうかと。
 そもそも、シルフィードはまだ恋愛というものを経験していない。200歳という年齢は、竜の中
ではまだ幼い。大人になれば自然と雄の竜に心惹かれるものだと知識としては知っていたが、感覚と
しては理解できていなかった。
(でも、サイトのことは好きなのよ)
 頭を撫でられたことや体を洗ってもらったときのこと、優しく、また気さくに話しかけられたこと、
飛んでいるとき「疲れないか、重くないか」と心配そうに声をかけられたときのことを思い出す。
 サイトへの愛しさが胸にあふれ出してきたが、それは主であるタバサに抱く感情と、そう大差はな
いように思われた。
 シルフィードはそっと安堵の息を吐いた。
(そうよね。シルフィ、変態じゃないもん。人間の男を好きになるはずがないのね。今回のことだっ
て、あくまでも騎竜としてのプライドの問題なのよ。きゅいきゅい)
 そうと分かれば、怖いものなど何もなくなった。あとは見事あの鉄の竜を討ち果たし、才人の騎竜
としての役割を奪い返すだけである。
 木の葉のざわめきと小鳥の囁きを聞きながら、シルフィードは静かに闘志を燃やすのだった。

127 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:23:46 ID:oymzW4k8

 最近のコルベールは、ゼロ戦のコックピットを寝床にしている。機械狂い故にそこが心地よいから
ではなく、夢中でゼロ戦のことを研究している内についついそのまま寝入ってしまうからであった。
 そんなわけで、コルベールはその日もコックピットの中で丸くなっていたのだが、遠くから何やら
ガンガンと金属を叩く音が聞こえてきて、目を覚ました。
(なんだろうか)
 目をこすりながら顔を出した瞬間、眠気が吹っ飛んだ。種類様々な無数の動物達が、ゼロ戦の周囲
で好き勝手に騒ぎまわっていたのだ。機体の上で跳ね回るもの、気持ち良さそうに糞を撒き散らすも
の、ピーピーギャーギャー騒ぎ立てるものなど、実に騒がしい。中には爪で機体を引っかいたり脚で
叩いたりしているものもおり、先程のガンガンと金属を叩く音の元はこれらしい。
 あまりの光景に呆然としたコルベールだったが、すぐに立ち直って慌ててコックピットから飛び降りた。
「こ、これお前達、離れんか!」
 動物達を追い払おうと杖を取り出して走り出した途端、突然地面の感覚がなくなった。
 フライやレビテーションを唱える間もなく落下したコルベールは、強かに腰を打ちつけてしまう。
「いたたたたた」
 腰をさすりながら上を見上げると、ぽっかり穴が開いてゼロ戦格納庫の天井が見えている。どうや
ら、誰かが掘った落とし穴に引っかかったらしい。
(誰が。何故、こんなところに)
 疑問に思ったとき、コルベールは隣に何か巨大なものがいることに気がついた。どこかで見たこと
のある巨大なモグラが、ミミズをほお張っていたのである。
「この悪戯は君の仕業かね。一体なんのつもり」
 しかし、問いただしている暇はなかった。ぽっかり開いた穴から、先程ゼロ戦の周囲で騒いでいた
動物達が一斉になだれ込んできたのである。大小さまざまな動物達に襲い掛かられて、コルベールは
悲鳴を上げた。

128 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:24:27 ID:oymzW4k8

(よし、今のところは順調なのね)
 格納庫の入り口から中の喧騒を眺めて、シルフィードは満足げに頷いた。
 中央に鎮座するゼロセンの近くにぽっかり穴が開いて、そこに使い魔たちが蟻のごとく群がってい
る。長い悲鳴が絶えることなく響いているところを見る限り、ハゲチャビンを落とし穴に落として無
力化する計画は成功したようである。
(さて、あとはあの陰険女とケリをつけるだけなのね)
 シルフィードは気合を入れて格納庫の中に脚を踏み入れ、ついに憎い仇敵と対峙した。あれだけ周
辺で騒がれたというのに、ゼロセンは静かにふんぞり返ったままだった。例の魔法で使い魔たちを切
り裂くことも、謎の回転板を回して八つ裂きにしようともしない。不気味な沈黙である。
 だが、優秀な風韻竜であるシルフィードには、敵の魂胆など手に取るように分かっていた。
(あなたも、このシルフィードと一対一でケリをつけることをお望みなのね。変な名前の陰険女だけ
ど、その度胸だけは買ってあげるわ)
 シルフィードは咆哮を上げて敵を威嚇しながら、瞬時に翼を広げて低空飛行を開始した。真っ直ぐ
敵に向かおうとはせず、ジグザグに飛びながら少しずつ距離を詰める。これが、シルフィードが考え
出した例の魔法対策であった。
(あの魔法で地面が抉られた痕は、ほぼ直線状に連続して続いていた。つまり、すぐには軌道を変え
られないと見た!)
 こうして変則的な動きで接近すれば、敵はこちらに狙いを定められないだろうと踏んだのだ。実際、
ゼロセンは全く魔法を撃ってこない。自分の読みが正しかったことを確信して、シルフィードは会心
の笑みを浮かべた。
(でも、だからと言って正面から迫れば、あの回転板に捕まるかもしれない。だから……!)
 シルフィードはギリギリまで距離を詰めたあと、先程までの低空飛行からは予想もつかないほど急
激かつ瞬時に上昇した。格納庫の低い天井付近までほぼ垂直に舞い上がると、後脚を突き出してゼロ
セン目掛けて一気に降下する。風韻竜の体重を活かした、必殺の蹴りである。
(殺った! きゅいきゅい、このまま潰れておしまい!)
 観念したのか、ゼロセンは全く動かない。シルフィードは自分の勝利を確信する。だが、その瞬間、
不意に間の抜けた声が響き渡った。
「うわ、何の騒ぎだこりゃ!?」
(え、サイト?)
 気がそれた瞬間、体勢が崩れた。
(しまった!)
 慌てて修正しようとするが、時既に遅し。シルフィードはゼロセンの横を通過してしまう。下にい
た使い魔たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ去り、風韻竜の巨体は受け止めるものもなく地面に激突した。
 痛みに悶える暇もなく、瞬時に跳ね起きて状況を再確認。入り口に姿を現した才人は、目を白黒さ
せて格納庫内の惨状を見回している。
「何が起きてんだこりゃ。うわ、ゼロ戦が汚れて……って、なんだ、シルフィードまでいんのか。一
体何があったんだ、おい」
 シルフィードは答えることが出来なかった。元々、才人には人語で喋らないようにしているが、た
とえ喋ることが出来たとしても、今は何も言えなかっただろう。
(迂闊だった……! サイトが来ない時間帯を狙って、早朝の闇討ちを決行したというのに……! 
ま、まさか、ゼロセンはこれを狙って……!)
 きっと睨みつけるが、ゼロセンは微動だにしない。その態度がなおさら余裕を見せつけているよう
に思えて、シルフィードは歯噛みする。
「シルフィード、何があったんだよ。お前、知ってるんだろ、なあ」
 歩み寄るサイトと、「さあ、どうとでも申し開きしてご覧なさいな」とでも言うようにどっしりと
鎮座しているゼロセンを交互に見て、シルフィードは恐れ慄いた。
(きゅいきゅいきゅいきゅい! しゅ、修羅場なのねぇぇぇぇぇぇぇっ!)
 計画が完全に失敗したことは、いちいち確認するまでもなかった。

129 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:25:35 ID:oymzW4k8

 才人がコルベールを助け出し、逃げなかった使い魔たちをふん捕まえて、およそ三十分ほど。
 ゼロ戦の前に正座(と言うか並べられた)使い魔たちは、学院長オールド・オスマンの面前で取調
べを受けている最中であった。
「止めてください、ご主人様に連絡とか勘弁してくださいよホント」
「あ、いや、ご主人様は関係ないんで」
 ゲコゲコゲコゲコクワァクワァッと、ロビンやクヴァーシルが通じもしないのに弁解する横では、
モートソグニルがオールド・オスマンに洗いざらいぶちまけているところであった。
「っつー訳でさ、俺は悪くないのよご主人。分かる?」
「おうおう分かるとも。お主はただ裸が見たかっただけじゃからな。その気持ちはよく分かるとも。
許してやるから、ミス・ツェルプストーの裸を見るときは、ちゃんとワシにも映像を繋ぐんじゃぞ」
 何やら通じ合っている様子である。
 直接の被害者であるコルベールは、水魔法で治療を受けて完治した。どうやら使い魔たちが結託し
てやった悪戯らしい、と、オールド・オスマンから大事なところはぼかした説明を受けると、怒るど
ころか逆に目を輝かせた。
「ほほう。つまり、使い魔たちにもちゃんとコミュニティが存在する訳ですな! これは非常に興味深い」
 と、笑っているところを見るに、どうやらこちらにお咎めはなさそうである。
 そんな訳で、結局問題が残ったのはシルフィードだけということになった。
「なあ、そろそろ理由教えてくれよ」
 目の前で困り果てている才人から、シルフィードはぷいっと顔を背ける。
(ふんだ。なによなによ、サイトなんて、あの鉄臭い女と戯れてればいいのね)
 計画が失敗したので、とりあえず開き直ることにしたのである。
(愛人を殺そうとした現場を押さえられたのね。もう見離されて捨てられてお終いなのね)
 そんな風に、自棄を起こしている一面もなくはなかったが。
 才人はシルフィードがだんまりを決め込んでいるので、すっかり困惑した様子であった。
「お前みたいな気のいい奴が、理由もなしに暴れるとは思えねえんだけどなあ」
(あら、いい奴だなんて)
 ぼやくような言葉に、シルフィードの胸がほんの少しときめいたが、
(って、違う違う!)
 と、気を取り直してまたそっぽを向く。
(シルフィはもうサイトとは完全に袂を分かつことにしたのね! サイトがゼロセンを選んだ以上、
二人の関係はもうお終い。さよならサイトフォーエバーなのよ! シルフィの決心はタバサおねーさ
まの胸板よりも固いのね、きゅいきゅい)
 決意も新たにシルフィードが完全に押し黙ったとき、格納庫の入り口に新たな人影が現れた。
「……何の騒ぎ」
 静かな声。相も変わらず無感動な表情のタバサである。天の助けとばかりに、才人が彼女に歩み寄る。
「タバサ、ちょうどよかった。実はさ」
 才人の説明に、タバサが無言のまま頷いている。シルフィードは少し焦った。さすがに、タバサか
ら全部事情を聞きだされて、自分が嫉妬に狂ったのだなどと伝えられたら恥ずかしいことこの上ない。
(だ、大丈夫。何も言わずに黙っていれば、お姉さまにだって分かりはしないのね)
 心に言い聞かせていると、話を聞き終えたタバサがこちらに歩み寄ってきた。静かな表情で聞いてくる。
「何故こんなことをしたの」
 答えるつもりはないので顔を背けたが、タバサは何故か「そう。そういうこと」と話を聞きだして
いるかのように頷いている。シルフィードが怪訝に思っていると、主は踵を返して才人のところに戻った。
「あなたがあの機械に乗ってばかりいるから、嫉妬したみたい」
(なんでばれてるの!?)
 シルフィードは驚愕したが、すぐに事情を察した。
(そ、そうか、使い魔と主人は心と心で繋がっているから、シルフィの心の中をのぞいたのね! ひ
どいわひどいわ、姉さまの鬼! 悪魔! 心まで大平原!)
(別にそんなことしなくても、あなたの心は分かる。それと、最後の一言は死ぬまで覚えておくから)
 心で文句を言うと心で返答が返ってくる。そんなやり取りをしている間に、才人がこちらに向かって歩いてきた。
「なんだ、そういうことか。お前、最近俺がゼロ戦にばっかり乗ってるから拗ねてたのかよ」
 嬉しそうなにやけ面でそう言われて、シルフィードはとうとう我慢できずに怒りを爆発させた。

130 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:26:36 ID:oymzW4k8
(当たり前なのね! サイトったらひどいんだもの! あれだけわたしと仲良くしてたのに、新しい
娘が来たらあっさり乗り換えちゃって! ひどいひどい、サイトの嘘吐き! 大っ嫌い!)
 と、直接文句を言うことはできないので、きゅいきゅいきゅいきゅい鳴きながら、バタバタバタバ
タ翼をばたつかせる。才人は「おいおい落ち着けよ」と腕で顔を庇いながら、苦笑した。
「別に、お前のこと忘れてたんじゃねえって。ただ、久しぶりに動かすわけだから、やっぱりいろい
ろテストとかしなくちゃならないしさ」
(ふんだ、意味のわかんないこと言って。要するにあの子の寸胴に夢中なのね。きゅいきゅい)
 シルフィードは、またむくれ面でそっぽを向く。それを見た才人が、どことなく意地悪な声で言った。
「そっかー。許してくんねーのかー」
(当たり前なのね。竜は気高い生き物なのよ。今更謝ったって、犬みたいに尻尾振ったりなんかしないのね)
 あくまでも意固地なシルフィードの前で、才人はこれみよがしにため息を吐いてみせる。
「残念だなー。ゼロ戦動かすのって思った以上に面倒くさいから、これからも空の散歩はシルフィー
ドと一緒にしようと思ってたのになあ」
 シルフィードは思わず才人のほうを見てしまう。彼は悲しむように首を振っていた。
「だがまあ、お前が嫌だって言うんならしょうがねえ。シルフィードほどいい竜なんて他にはいねえ
だろうけど、どこかから違う竜を探してくるしかねえかなあ」
(ダメッ!)
 慌てて才人の腕をくわえ、首を横に振って意志を伝える。
「なんだ、また俺を乗せて飛んでくれるのか」
 驚いたような声が返ってきたので、シルフィードは才人の腕を離して勢いよく首を振った。
(そう、そうなのよ、シルフィまたサイトを乗せて飛んであげる。シルフィよりもいい竜なんて、ど
こ探したっているはずがないのね。きゅいきゅい)
 その思いが伝わったのかどうかは知らないが、彼は嬉しそうに目を細めてシルフィードの頬を撫でた。
「そっか。ありがとうな。あのなシルフィード。俺、車とか馬とか飛行機とか、いろんなものに乗ったけどよ」
 才人は満面の笑みを浮かべた。
「お前ほど、乗ってて楽しい奴は他にはいなかったぜ」
 シルフィードの胸が、じわりと暖かくなる。
(サイト……!)
 感極まって、シルフィードは前脚でサイトの体を引き寄せた。
「お、おい、シルフィード!?」
(ごめんね、ごめんねサイト。シルフィさみしかったの。さみしかっただけなのよ。ゆるしてちょうだいね)
 言葉が伝えられない分せめて動作で親愛の念を示そうと、シルフィードは長い舌で才人の顔を舐め
始める。彼はくすぐったそうに身じろぎした。
「おいシルフィード、くすぐったいって……っつーか、お前の舌はざらざらしてるから、そんな勢い
で舐めるといたたたたたたたいだいいだい、ちょ、やめっ」
 身じろぎが段々もがきに変わってきているのにも気付かず、シルフィードはいつまでも才人の顔を
舐め続けた。


131 名前:犬竜騒動:2007/11/03(土) 17:27:31 ID:oymzW4k8

「いたたたたた……」
(ごめんなさい……)
 赤くなった頬を手で押さえている才人の横で、シルフィードはしゅんとなってうなだれていた。ど
うも、自分の思いを伝えようと必死になりすぎてしまったらしい。
(うう。シルフィ、ちょっと冷静さが足りないかもしれないわ。大人のレデーになるために、反省す
るのね。きゅいきゅい)
 反省の意を示そうと小さく丸まるシルフィードの頭を、誰かが優しい手つきで撫でる。頭を上げる
と、才人が柔らかい微笑を浮かべて手を伸ばしていた。
「別に怒っちゃいないから、安心しろよ」
(本当?)
 シルフィードが首を傾げると、才人は「ホントホント。ああ、そうだ」と何か思いついたように言った。
「なら、お詫びとして、これからまた空の散歩に連れてってもらおうかな。ほら、いつか行った花畑。
また行こうぜ」
 才人が花冠を作ってくれた思い出が色鮮やかに蘇り、シルフィードの体が喜びに満ち溢れた。
(任しとくのね!)
 長い舌で才人の体を持ち上げ、背に乗せる。シルフィードはそのまま大きく翼を広げ、助走をつけ
て格納庫から飛び出した。地を蹴り早朝の空に舞い上がると、背中から歓声が聞こえてくる。
「うおーっ、やっぱスゲーなシルフィード。ホント、こっちの方が面倒くさくなくていいや!」
 聞き方を間違えれば「お前は単細胞だ」と言われているように聞こえなくもないが、シルフィード
は優秀な風韻竜だったので、才人の言わんとしているところをきちんと理解していた。
(つまり、面倒くさい女はお断りってことなのね。オホホホホ、ざまあ見なさいゼロセンちゃん。
やっぱり女はこのシルフィのように、さっぱりした爽やかな性格でなくちゃいけないのよーっ!)
 きゅいきゅいと嬉しい鳴き声を響かせながら、シルフィードは懐かしい花畑に向かって羽ばたき続けた。

「ふん。なによあいつ、子供みたいにはしゃいじゃって」
 まだ誰もが寝静まっているはずの早朝の寮の中で、ルイズは不満げに呟いた。まだ寝衣のままで、
小柄な体は寝台の上にある。サイトがまだ早朝の内にいそいそと部屋を出て行くものだから、なんと
なく彼女も目が覚めてしまったのであった。今、タバサの風竜に乗って飛び立っていくサイトを、窓
越しに見送ったところである。
「まーったく、ご主人様をほっぽり出して、竜で空なんか飛びまわっちゃって。一体何が面白いんだ
かさっぱり分かりゃしないわ」
 ぶちぶち文句を言いつつも、心の中では多少安心している部分があった。
(あのメイドとかキュルケとかと一緒にいるんなら、ともかく、竜相手じゃあいつだって盛りようが
ないものね。その点はまあ、いいことって言えばいいことなのかも)
 ルイズは安堵感に包まれながら、また毛布にくるまって寝始めた。

 使い魔たちによるゼロ戦襲撃はこれっきりで、以降は誰もこの機械に興味を抱くものはなくなった。
持ち主である才人自身もあまり乗らなくなってしまったのは多少寂しいことだが、その分自分もじっ
くりと研究に打ち込めるというものだ。そんなことを考えながらまたコックピット内の機材を調査し
ていたコルベールは、ふと手を止めた。外から、何やら勝ち誇った声が聞こえてくる。
「そういう訳で、シルフィはサイトとお花畑で楽しい時間を過ごしたのよ。オホホホ、どう、悔しい
かしらゼロセンちゃん。悔しかったらその板を回転させるなり例の魔法を撃つなりしてみたらいか
が? そんなことしたって、サイトの心はもうあなたには向きっこありませんけどね。きゅいきゅい」
 何事かと思ってコックピットから顔を出してみると、最近よく見かける風竜が、悠然と歩み去って
いくところであった。その背中が何故かやたらと得意そうに見えて、コルベールは首を傾げる。
(……一体なんだ? 先程の声の主も見当たらぬようだし……)
 少し困惑したが、まあこの機械の魅力に比べれば取るに足らないことである。そんなことを考えて、
コルベールはまたコックピットに潜り込むのだった。

132 名前:205:2007/11/03(土) 17:29:04 ID:oymzW4k8
以上。

仕方がないから最近は竜のCGとか置いてあるサイトをつらつらと眺めていたりします。メス竜可愛いよメス竜。
誰か竜の交尾について詳細に記してある本とか知ってたら教えてつかーさい。

133 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 17:32:21 ID:ofWWMtEB
>>132
そんな本は太公望書房クラスまでたどらないとないぞw

134 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 17:40:55 ID:MdsPMBgs
ヒロインはシルフィだということにようやく気付いた
次は人間態での絡みですよねそうですよね

135 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 17:59:00 ID:0DEd4mzS
>>132
GJ!
ワニとかオオトカゲの絡みで満足するべきではw というか恐竜ならどうでしょ?

136 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 18:09:43 ID:QLLYHcv1
×太公望書房
○太公望書林

>134
そんなありふれたモノなど無用!
古くより精霊に愛された竜体こそ、ハルケギニアにおける美の極致だと何故わからないのか…

シルフィ悲しくて涙が出ちゃうのね!

137 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:03:12 ID:0NuddZcR
こんなにおもしろく書けるのが不思議でならない。
しかしサラマンダーが人間にほれる所でほろりと来るとは思わなかった。
GJ!シルフィはやっぱりいい子だ。

138 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:32:27 ID:FQWwYOwU
ヤバイ、シルフィの事がどんどん好きになってきた、幸せにしてやりてぇw

139 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 20:46:08 ID:aYQr20+A
>「あなたがあの機械に乗ってばかりいるから、嫉妬したみたい」
嘘はついておらず、しかもサイトが事態を把握可能な、実に的確な表現だ。
タバサはいいご主人様だなぁ。

そんなタバサを放置して、シルフィードに乗って飛び去るサイトは実にヒドス。

140 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 20:54:16 ID:aYQr20+A
>132
>誰か竜の交尾について詳細に記してある本とか知ってたら教えてつかーさい。

ttp://allabout.co.jp/pet/reptiles/closeup/CU20070414A/index.htm
>繁殖期になると1匹のメスに対して複数のオスがからみついて団子状になる行動が知られています。
>メスは交尾後6ヶ月後に出産を行います。

141 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:09:54 ID:7ioygqS+
>>140
竜?


142 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:28:56 ID:MdsPMBgs
LV0 ゼロの使い魔?どうせ典型的萌えラノベだろ?どうでもいいよ…
LV1 話はあんまり萌えラノベっぽくないな。ってかこの主人公何で武器使いこなしてんの?
LV2 なかなか燃える内容だな。ルイズってのはなんかツンデレしてて結構いいかも。
LV3 ルイズって女神じゃね?理想のご主人様って感じ・・・
LV4 シエスタもドジっ子でかわいいな。アン様とかキュルケとかモンモンとかティファもいい・・・
LV5 タバサって別にかわいくないのにカリスマ扱いされててうぜぇ。タバサ死ね!
LV6 タバサ結婚してくれ!
LV7 やべぇタバサ最高!タバサと水さえあれば生きていける!
LV8 タバサと結婚した!俺はタバサと結婚したぞ!!
LV9 やっぱルイズは最高だわ
MAX シルフィとちゅっちゅしたいよぉ〜


143 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:45:41 ID:n6M9tq1Y
とりあえずLV1はおかしい
誰が見たってゼロの使い魔は典型的萌えラノベ

144 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:48:17 ID:yCm+cC6X
>>142
アン様が添え物扱い。許しがたい w

145 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 22:46:59 ID:MmlSNO4U
Lv8とLv9、Lv9とMAXの間もおかしくね?(w

146 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:28:22 ID:RWVv359f
竜とファックしたいから、ちょっくら世界中の火山巡りしてくる。

できれば雌竜に巡り合いたいものだな

147 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:28:57 ID:cznHrtnG
5と6の間に何があったのか気になる

148 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:33:45 ID:XTpmRhME
11巻と12巻の間に
ノボルに何があったのか知りたいわ・・・・

149 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:40:18 ID:4F1evp3j
封じられていたラブコメさんとの思い出が、ついに噴出してしまったのだろう。
奴がいま感じている感情は精神的疾患の一種だ。
しずめる方法は俺が知っている。俺に任せろ。

150 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:56:25 ID:6NNg/+UE
>>142ってコピペネタじゃないのか?
俺がまだ本スレにいた頃に見た気がする

151 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:58:17 ID:2K3au7eV
>>142なんて改変されて出回りまくってるぞ
Lv5以降がルイズが多い気がする
最後はオチだからなんでもありだが シルフィもギーシュもオスマンもコルベールもみた

152 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:05:03 ID:rspPwz59
前スレがまだ埋まってないぞ?
雑談するならそっちに書き込むんだ!

153 名前:虹山:2007/11/04(日) 01:15:36 ID:tr8N5gxR
うぃーす。ども、虹山です。
やっぱ誤字とかありましたか……。
報告してくだされば保管庫のほうは修正しときますんで。

終わるのいつになるんだろう…自分のss。

154 名前:ぜろ☆すた:2007/11/04(日) 01:16:46 ID:tr8N5gxR
「なぁデルフ?」
「なんだい?相棒」
「浮いてるな」
「浮いてるね」
俺がいるのは宇宙。無重力なんて初めてだ。
体を反転させてみると、そこにあるのはとってもきれいな蒼い星。
大陸の形を見るとこの星は地球じゃない。きっとハルケギニアだろう。
だけどあの天然エルフ…なんで宇宙なんかに跳ばすんだ?
真のガンダールヴの力を発揮してなかったらどうなっていただろう。……想像するのはやめておこう。
本当にこの力は便利だ。飛べるし、疲れないし、怪我しても力を込めれば再生する。
不老不死だけど宇宙でも活動できるなんて思わなかった。
ただ、どんどん人間から遠ざかっていることに嫌気がさしてきた。
「星って丸いんだな。はじめて知ったぜ相棒、きれいだなー」
「ほんとだ。大きな星がついたり消えたりしている…大きい…彗星かな?
いや、違う。違うな。彗星はバアーッと動くもんな…暑っ苦しいな…」
「いやほんとあついぞからだがとけちゃうあついあついあついしぬのかおいらいやいやいやしぬのはいやー!!」
ありゃ、知らないうちに大気圏突入しようとしてるみたい。
俺は大丈夫だけどデルフは溶けちゃうだろうし、何より自分のデジカメと服が危ない。落ちた時にスッポンポン
「大丈夫だ、デルフ!!お前はは死なない!!お前はは俺が…俺が守るから!!うおおぉぉぉ!!」
大気圏突入のために光の翼で身体や荷物を覆い、摩擦熱から保護した。
後は落ちるだけだ。だけどトリステインに落ちる確立はごくわずか。
ロバ・アル・カリイエとか訳もわからないところに落ちたらどうしよう。
まぁ何とかなるだろうけどさ。とりあえず俺は眼を閉じて祈ることをしてみた。


155 名前:ぜろ☆すた:2007/11/04(日) 01:17:23 ID:tr8N5gxR
ラ・ヴァリエールの中庭……。
モンモランシーは傍らのマリコルヌとギーシュに尋ねた。
「……こんな夜中に、見せたいものってなに?」
寝ようとしたら、見せたいものがある、と、呼び出されたのでやってきた。
目の前には何もないが、このパターンはギーシュがモンモランシーに何かを見せる時である。
「やっと完成したんだ。一番最初に、君に見てもらいたくてね」
「また何か作ったのね……今度は何?この前作ったわけわかんないものじゃないでしょうね?」
「これだよ」
ギーシュは唇をニヤリとさせてばさっと、何もないように見えた空間を引っ張った。
そこに現れたのは……、高さ20メイルはあろうかという、巨大なサイトの像。
両手を腰にあて胸を張っている立派な像だった。
「何ヶ月かかったことやら。サイトがゲートをくぐってから一ヶ月経った頃ぐらいから作業しはじめてね。
ルイズたちに見つからないように、僕とギーシュで毎晩作業をしていたんだ。ずいぶんと苦労したよ」
マリコルヌは、やれやれといった感じで言った。
「これ、昔、造ったサイトの像をもとにして巨大化させたやつ?」
「そうだよ。懐かしいだろ?後はいつものように“錬金”をかけて青銅にするだけだ」
「明日の朝、ルイズやティファニアにも見せてあげましょうよ。ガリアにいるタバサとかゲルマニアにいるキュルケや先生も呼んで!」
「だったら姫さまやシエスタも呼ばなきゃならないな!みんなでパーティをしよう!大英雄ヒラガ・サイトを称える会だ!」
「じゃあ、あなたはそんな大英雄の像を作り上げた最高の男だわ!」
「あ、ありがとう……モンモランシー」
ギーシュは愛する人に褒められ照れくさくなった。モンモランシーはそんな彼に唇を近づけようとする。
二つの唇が重なり合おうとしたとき……モンモランシーとギーシュは、ギュッと音がしたので思わずそっちのほうに眼を向けてしまった。

156 名前:ぜろ☆すた:2007/11/04(日) 01:19:04 ID:tr8N5gxR
そっちを見てみると……マリコルヌが首をつっていた。木の枝からたれているロープがゆらゆらとゆっくりと動いている。
ギーシュはいそいで縄抜けの呪文をそのロープにかけた。
しかし急いでいて何かをミスをしてしまったのか、ロープは緩むどころか逆にきつくしまってしまった。
マリコルヌの顔はどんどん青くなり、手と足が訳のわからないようにじたばたと動いている。
今度はモンモランシーが縄抜けの呪文をかけた。
彼女もあせっていたので失敗しそうになったが、取りあえず成功しロープは解けた。
ロープから落ちたマリコルヌは、ぜぇぜぇと急いで空気を肺の中へと入れている。
そして叫んだ。
「死んだらどーする!」
夜の寒い空気が風となって駆け抜ける。
「……なぁマリコルヌ、死にたかったんだよな?」
「なのに、死んだらどーするって……」
二人はあきれながらも言った。その言葉にマリコルヌはキレた。
「うるさい!ああ、そうさ、死にたかったさ!
僕がいるのに、目の前でそんなラブゲームなんか繰り広げ、僕の存在さえも無視して!
彼女すら一人もいないこの僕が!この僕が!!死にたくなるのは当然だろがぁぁぁ!!!」
マリコルヌはこの世の全てを今にも破壊しそうな雰囲気、いや、オーラが出ていた。
「「ごめんなさい」」
二人は土下座して謝る。貴族とあろうものが土下座をするのだ。
彼の怒りを静めるにはただ謝るしか方法がなかった。
「じゃあさぁぁぁ!僕にも紹介してよぉぉぉ!!いちゃいちゃさせてくれるひとをさぁぁぁ!」

157 名前:ぜろ☆すた:2007/11/04(日) 01:19:57 ID:tr8N5gxR

モンモランシーがマリコルヌを説得しようと思って、顔を上げ空を見たら一言、
「あ、流れ星!」
「モンモランシー、そんなふうに話をはぐらかしたら逆効果だぞ」
ギーシュは小声で言った。
「だけど見てみなさいよ!ほら!」
モンモランシーは、星空に指を突きつける。
「……うん、確かに流れ星だね」
ギーシュはうなずいた。
「……またそうやって君たちは僕をのけ者にするんだねぇぇぇ!!!死んでやる!死んでやるぞぉぉぉ!!」
マリコルヌは椅子ににのぼり、もう一度ロープに輪を作って死のうとした。
「なぁモンモランシー……いくら流れ星でも長すぎないかい?」
「……そうね、確かに光り輝く時間が長すぎるわね……」
二人が話しているのを見ながらマリコルヌは死のうとしているのに止めてくれないバカップルを見て死ぬことを改めて決心した。
父上、母上、自分の死に場所がみつかりました…、などと思っていると、
「どんどんあの流れ星大きくなってないか?」
ギーシュのつぶやきにモンモランシーが叫んだ。
「こっちにくるわよ!!」
「マリコルヌ、逃げろーーーーー!!!」
ギーシュがマリコルヌに叫ぶ。
その言葉に椅子の上にいたマリコルヌが、へ?っと言って振り返った。


その一瞬だった。


その流れ星はものすごい威力で巨大な像を貫き、その直線上にいたマリコルヌにダイレクトに直撃。
まっすぐに約50メイルも吹っ飛んだ。
椅子は跡形もなく破壊され、その先にはさっきの流れ星によってできた大穴。
その大穴に二人が駆けつけて覗くと、マリコルヌと光の翼で包まれた『何か』がみえた。
マリコルヌは……もう言葉ではなんともいえない状況になっていた。ただ『ひどい』としか表現できない。
その『何か』は光の翼に包まれていたが二人には見覚えがあった。
ゆっくりと光の翼がひろがる。
「………ただいま」
サイトだった。

158 名前:虹山:2007/11/04(日) 01:20:47 ID:tr8N5gxR
もう夜遅いので寝ます……
それではノシ

159 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:30:59 ID:Zrz1RdUN
GJ!

160 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:49:28 ID:3NVDcKOC
過疎ってるのかと思ってたら、いつのまにやら次スレに移行してたのか…orz

161 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 03:13:53 ID:b9xVjTy0
>>103の続き。
でもまだ終わらない不思議。
仕事終わってから書くもんじゃないなあ…。

162 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 03:14:58 ID:b9xVjTy0
よ、よし。
私はタニアのくれた香水をつけて、廊下に出た。
授業はもう始まっている。今から教室に向かっても、意味はない。
私が今から向かう先…。
それは、サイトのところ。
べ、べつにサイト墜とそうとか、そんな事考えてるわけじゃなくって!
えと、うんと、もっと、サイトの事、知りたいから。
もっと、サイトと仲良くなりたいから。
お、お友達だもん。当然だよね!
私は廊下の左右を確認して、誰もいないことを確かめると、寮の外へ向かう。
…だって、サボってるの見られたりしたらまずいし。
外に出ると、空は晴れていて、気持ちのいい秋晴れだった。
中庭を見渡すけど、特に人影はない。
サイトは…ヒマなときには、中庭の隅っこにある倉庫にいるって言ってたっけ。
私は以前サイトが教えてくれたその場所に、向かっていく。
少し歩くと、すぐにその建物が視界に入った。
それと同時に、胸がとくん、と鳴る。
…ち、違うんだから!サイトは友達!大切なお友達なんだから!
でも。
一歩一歩近づくたびに、私の胸はどんどん高鳴っていく。
倉庫まであと少し、と言った所まで来ると。
私の心臓は、早鐘のように鳴り響いていた。
…お、おおおお落ち着かなきゃ!
私は大きく深呼吸をして、気を静める。
新しい空気が私の中に入るたび、少しずつ落ち着きが戻ってくるのが分かった。
私は近くにあった水場の低い石積に腰掛けて、一息つく。
そして、水場の水面に、自分の姿を映してみる。
…ヘンじゃ、ないよね?
そして少し落ち込む。
…やっぱり、ヘンだよね…。この胸。
私は白い制服を中から押し上げている胸を両手で隠してみる。
両手じゃ納まりきらなくて、少しはみ出てる。
…こんなヘンな胸、サイトは、どう思うのかな…。
…こんな胸でも、お友達って、言ってくれるのかな。
そこまで考えて、私は決めた。直接聞いてみよう。
…それで、もし、ヘンじゃないって、言ってくれたら。
そのときは、その時は。
え、えと、やっぱり『お友達からお願いします』かなっ?
『友達以上になりたいの』とかってダイタンに言ってみる?
香水の効果で、ひょっとしたらひょっとして、うまくいくかもだし…。

「言ってみる?ティファニア…?」

私は水面に映る自分に、そう尋ねてみる。
しかし、水面に映った虚像は、何も応えない。

163 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 03:16:07 ID:b9xVjTy0
なーん。

でも。
いつの間にかすぐ近くに居た、ちょっと太った虎縞の猫が、そう応えるように鳴いた。
私はなんだかその猫に応援されているような気がして。

「ふふ。ありがと」

優しくその猫を撫ぜる。
猫はぐるるるる、と喉を鳴らして石積に腰掛ける私の太股に擦り寄ってきた。

「甘えんぼさんね」

言って私はその猫の背を撫ぜる。
猫は変わらず、ぐるるるる、と喉を鳴らしている。

ぞりっ。

「ひゃんっ!?」

いきなりの刺激に、私の喉から声が滑り出た。
猫が、いきなり太股を舌で舐めてきたから。

ごるるるるるる…。

慌てて後ずさった私を見つめて、今にも飛び掛ってきそうな体勢で、その猫は喉を鳴らす。
…これ、どっかで見たこと…。
あ…!
この猫、発情してる…!
で、でもなんで?近くに雌猫なんかいないし…!

すんっ。

どこかで嗅いだ匂いがする。
ちょっとつんとくる、奇妙な匂い。
…え?ちょっとまって?これって…。
私はある事を思い出し、香水をつけた手首に鼻を寄せる。
そして完全に思い出した。
どこかで嗅いだ匂い。それは。
発情期の、雌猫のおしっこのにおい…!
ま、まさか、この香水って…!
気づいた時には遅かった。
次の瞬間から、私は、十数匹の発情した牡猫に追い掛け回される羽目になったのだった。

164 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 03:17:37 ID:b9xVjTy0
「助けて、サイトっ!」

俺が午前中のアンニュイなひとときをゼロ戦の格納庫で過ごしていると。
あばれももりんごがおそってきた!
コマンド?
にアたたかう
  ぼうぎょ
  にげる
  どうぐ
  さいごまでつっぱしる
じゃなくて。
テファが、そんな事を言いながら俺を見るなり駆け寄ってきた。

「どしたのテファ?」

テファは俺の呼びかけには応えず、俺の後ろに隠れると、格納庫の入り口を指差す。
そこには。

なーん、ごるるるる…。なー、なーん…。

あばれねこだまがおそってきた!
コマンド?
にアたたかう
  ぼうぎょ
  にげる
  どうぐ
  ぬっこぬこにしてやんよ
な、なんじゃありゃあああああ?
猫の塊が、この格納庫めがけて走ってきている。
そしてテファはどうやら、その猫の塊に追いかけられているらしい。
あの猫どもになんかしたのかテファは?
俺が尋ねる前に、テファは言った。

「ねえサイト、ここに隠れられる場所、ないっ?」

…って、そんな隠れる場所、って…。
見渡す俺の目に、ゼロ戦の風防ガラスが映った。

「テファ、こっち!」

俺はテファの手を引いて、ゼロ戦のコックピットに乗り込む。
そのまま前にテファを抱えたまま、風防ガラスを閉じる。
すると。

べちべちべち!

さっきの猫の塊が、風防にとびついてへばりつく。
…なんなんだ一体?

「なにあれ?何があったのテファ?」

俺の質問に、俺の上で真っ赤になりながら。
テファは事情を説明してくれた。

165 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 03:18:15 ID:b9xVjTy0
じゃーねゆー。
つづきとエロパートは日が昇ってからー。
ねゆー。

166 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 05:05:41 ID:0U1EypbF
まじ?
「ゼロの使い魔 (13)」 12/25発売予定

167 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 05:27:01 ID:pddc26uI
>>166
ttp://shinkan.main.jp/new/mediafactory1.html

キタ━━━━━━\(T▽T)/━━━━━━ !!!!! ノボルネ申、ハッスルしすぎw
ゼロ魔ユーザーにはクリスマスなんて「そんなの関係ねぇ!」ってかw

168 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 07:49:44 ID:O3LX4z2Q
>>164
ちょwww自ら密室へwww

169 名前:トマト祭り1/4:2007/11/04(日) 09:04:06 ID:O3LX4z2Q
 今日は虚無の曜日。日頃の疲れをテファの部屋で癒すことにしたんだ。よし!とことん楽しんでやるぞ!

「テファ!トマト祭りしようぜ!」

「トマト祭り?サイト、それは何なの?」

「トマト祭りってのは俺がいた世界のある地域に伝わる儀式なんだ。トマトを相手に投げて悪いものを追い払うのさ!」

「うん、わかった!お友達のサイトのために頑張って投げるからね!えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ブルン!ブルン!

「えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ボヨン!ボヨン!

 な、なんだ!俺は夢を見ているのか?
 俺はトマト祭りと言ったはずだ!トマト祭りとはトマトを投げ合う祭りだ!トマト以外が宙を舞うはずがない!
 ならば今、目の前で舞っているのはなんだ?

 も も り ん ご だ!

 こ、こんな破廉恥ききき極まりないお祭り聞いた事ないぞぉぉぉお!

 うおぉぉぉおおお!

ブボボボッ!

 あ、鼻血が…

「さ、サイト!鼻からトマトを出すなんて!変な病気ね!サイトから悪いもの出てけ!えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ブルルン!ボロロン!ポロリ…

 ぬうわぁぁぁぁああ!て、ててテファの片乳が!腕を振りすぎてテファの形の良い片乳が!


170 名前:トマト祭り2/4:2007/11/04(日) 09:05:06 ID:O3LX4z2Q
 びっくり箱からバネ付きの何かが飛び出すように!ポロン、と弾け飛んだ!

「ああああああああ!」

「さ、サイト?」

 さすがのティファニアも異常な才人を訝しんでいる様である。その証拠に先ほどまで無我夢中になって投げていたトマトと右腕が止まっている。
 そりゃあいきなり奇声を発したんだ。

(わたしの投げたトマトが変なトコロに当たったのかな?あ、大変!サイトの頭がカワイソウな事になっちゃったかも!)

 ティファニアの心配は杞憂であり『カワイソウな事になっちゃった』のではなく『元々カワイソウだった』のだ。

「こちらヒラガサイト三等兵デアリマス!テキハッケン!迎撃ニウツリマス!」

「え?さ、サイト!ど、どどどうしたの!サイトのおめめ、けものさんみたいだよ?」

「ワタクシノ目標ハ飛ビ出シテイル右乳デゴザイマス。全軍突撃デアリマスデス」

きしゃー!

 クワッ!と見開いた目。グフゥ!荒々しい鼻息、と流れ出る鼻血(彼女はトマトと認識している)。ダラァ!と垂れた涎。

 こんな男が目の前にいて、自分に襲いかかってるんだ。次の彼女のセリフは決まってる。

「き、キャァァァァァアアア!!」



171 名前:トマト祭り3/4:2007/11/04(日) 09:06:05 ID:O3LX4z2Q
 しかし悲しいかな、虚無の曜日の為、閑散とした魔法学院という状況は彼女にとっては不幸な事に、彼としたらこれ幸いにと周囲を気にしない戦場を作り出したのだった。
 戦場で尻餅をついてへたり込み、自らの体を抱き締め怯えている彼女の様子はソルジャーの彼に酷く扇情的に映っただろう。

「テファ!テファ!」

モミモミ

「んん…あぅぅ…さ、サイト!落ち着いて!手を離して!」

 才人に胸を揉まれながらも彼女は考える。

(そ、そうよ!サイトは自分の中の悪いものをトマトで追い払って欲しかったんだわ!だからトマト祭りなんていう奇怪な事をしようなんて言い出したの。うん、絶対そう!)

「テファぁぁ!テファぁぁ!」

フンガー!フンガー!

「あぅあぅあぅ」

 才人が顔を胸に押し付けてきても彼女は思考する。

(サイトの悪いものはトマトなんかじゃダメなのよね。トマト以上のものは…)

 と、自分の胸を見やる。彼女の右乳を才人が美味しそうに貪っていた。

「ん…あふぅ…もう…サイトぉお!」



172 名前:トマト祭り4/4:2007/11/04(日) 09:07:05 ID:O3LX4z2Q
(あ…そう言えば…サイトがわたしの胸をももりんごって呼んでた!村の子たちも、わたしの胸はトマトよりも大きいって言ってたし、これならいけるかな?ううん、やらなきゃダメ!お友達で大好きなサイトのためだもん!)

「テファぁぁぁぁああ!」

「待っててサイト!わたしが戻してあげるからね!」

 うにゃぁぁあ!っと右乳を貪る才人を引き離し、むにゃぁぁあ!っと彼を突き飛ばし距離を取る。
 そしてティファニアは自分の右のお乳を両手でがっしりと掴むと、餌が突然無くなり未だ呆然としたままの才人に突撃した。

「サイトぉぉお!目を覚ましてぇぇえ!」


 その後、才人は気絶した。

(デカかったなぁ…)

 彼が最後に目にしたのは自分に向かって飛んで来るももりんごだった。

END


173 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 09:08:11 ID:O3LX4z2Q
誤爆しました…orz

174 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 09:15:40 ID:rspPwz59
うん、わかるよ。
中途半端に残ってる前スレを前スレのネタで埋めてくれようとしたんだよね。
うん。
いいからももりんごよこせ。俺のもんだ。

175 名前:ツェルプストーの熱き血:2007/11/04(日) 10:38:46 ID:UOrNevyT

「お久しぶりね、みんな!」
 馬車から降りてきた友人達を、両手を広げて出迎える。
 タバサ、ティファニア、モンモランシーらと代わる代わる抱擁を交わしたルイズだったが、キュルケが下りてくると両腕を下げた。
「あら、わたしとは再会の抱擁を交わしたくないってことかしら」
 冗談めかして言うキュルケに、苦笑気味に首を振る。
「違うわよ。そんな格好じゃ、まともに抱擁できやしないでしょ」
「そうね。ジャン、ちょっとこの子をお願い」
 今まで両手に抱いていたものをコルベールに預けると、キュルケは改めてルイズと抱擁をかわした。
 体を離し、ルイズはおもむろに問いかける。
「今年でおいくつになるんだったかしら」
「2つよ」
 夫であるコルベールに抱かれて眠っている自分の娘を、キュルケは柔らかい眼差しで眺めた。
「これがもう、本当に元気な子でね。元気すぎて困るぐらいなのよ。この間も、領地の兵100人を」
「まあまあ、積もる話は中で、ね? さ、皆さんこちらにどうぞ」
 ルイズは手でヴァリエール邸を指し示した。

「しかしまあ、本当に早かったね!」
「何が」
「皆が結婚するのが、さ」
 前髪を指で弄びながら、ギーシュが苦笑気味に仲間達を見回す。
「東方まで冒険して帰ってきて、一年経つよりも早くくっついていたじゃないか、僕らは」
「未だに誰とも予定のない人がここにいるんだけどね」
 マリコルヌがため息混じりに言うと、ヴァリエール邸のダイニングルームにどっと笑いが起きる。
「ルイズとサイトが結婚、ギーシュとモンモランシーが結婚、キュルケとミスタ・コルベールが結婚……と」
「落ち着くところに落ち着いた感じですよねえ」
 紅茶を啜りながら、ティファニアが穏やかに微笑む。タバサが周囲を見回した。
「そう言えば、サイトはどこ?」
「この時間帯なら、お父様と訓練してるんじゃないかしら。
 もしかしたらヴァリエール公爵家を継ぐことになるかもしれない婿様だから、徹底的に仕込まれてるのよ」
 ルイズが澄まして言うと、先程から何やらブツブツ呟いていたマリコルヌが首を傾げた。
「あれ、でもサイトの奴、今は一階の南東角のところで黒髪のメイドと話し込んでるみたいだけど。
 ああ、遠見の魔法で見てるんだけどね」
「ごめんなさいね、ちょっと失礼するわ」
 少し抑えた口調で言って、ルイズが足早に部屋を出る。
 それを見送った一同が、揃って肩をすくめた。
「相変わらずよね、あの子も」
「あんな調子じゃ、二人の子供を見るのはまだまだ先になりそうだね」
「あら、分かんないわよ」
 キュルケが悪戯っぽく片目を瞑る。
「わたしだって一年もせずに産んだんだもの。
 ジャンったら、結婚前はあんなに固かったのに、結婚後はそれはもう情熱的に」
「こ、これキュルケ」
 コルベールが慌ててキュルケを止めに入る。ギーシュが苦笑した。
「やれやれ。当学院最高の頭脳を誇るミスタ・コルベールも、結局は一人の男だったってことですか」
「い、いやあ、面目ない」
 赤い顔で頭をかくコルベールに、一同からまたも温かみのある笑いが起きる。


176 名前:ツェルプストーの熱き血:2007/11/04(日) 10:40:03 ID:UOrNevyT

 それから少し経って、マリコルヌは小用に行くためにダイニングルームを出た。
(はぁ。皆が結婚ねえ。僕はいつになるんだろうなあ)
 学院を卒業してからもからきし恋愛と縁のない自分を顧みて、マリコルヌは歩きながらため息を吐く。
 角を曲がったとき、彼は廊下の中央に何か小さな影が座っているのを発見した。
(あれ。あれって、キュルケの子供じゃないのかな)
 別室に寝かせてあったはずの赤子が何故こんなところにいるのかと、首を傾げながら近づく。
 癖のある赤毛が印象的なその子供は、近づいてきたマリコルヌを見上げて「あー」とか「うー」とか言いながら小さな腕
を伸ばしてくる。
「ははあ、扉が開いていたためにここまで一人で歩いてきてしまったんだな。そういえば、キュルケが元気すぎて困るとか
言ってたっけ」
 とりあえず自分が元のところに戻してあげようか、と思って赤子に向かって手を伸ばすと、赤子はその手をすり抜けて、
マリコルヌの足に向かって這い寄ってきた。
「うー」
「あははは、本当に元気な子だなあ……って、ちょ」
 マリコルヌが止める間もなく、赤ん坊は彼の足を上り始めた。
「これは本当に元気な……って、え?」
 気付くと、ズボンをずり下ろされている。他人の家で下着丸出しである。マリコルヌは焦った。
「え、ちょ、何が」
 だが、ズボンをずり上げる暇もなく、今度はパンツを下ろされた。
 一体いつの間に下ろされたのか。目にも止まらぬ早業である。
「い、一体この子は……!?」
「あー」
「い、いや、今はいい。それよりも早く大事な部分を隠さないと……!」
 慌てて屈み込もうとしたら、赤ん坊が足にしがみついていたせいもあってバランスを崩して転んでしまう。
 尻餅をついて「いたたたた」と呻いていると、大事な部分に柔らかい何かが絡み付いている感覚があった。
 ぎょっとして見ると、倒れたマリコルヌのむき出しの陰茎を、赤ん坊が「いー」とご満悦な笑みを浮かべながら弄んでいる。
「こ、こらこら、それは玩具じゃ……あふぅ」
 赤ん坊は楽しそうに、両手で陰茎を弄り始めた。
 無論マリコルヌとて赤子に欲情するほど救いようのない変態ではないが、その手の柔らかさと巧みな技に、陰茎が首をも
たげてくるのを抑えられない。
(お、恐ろしい子……!)
 たまらず、マリコルヌは嬌声を上げた。


177 名前:ツェルプストーの熱き血:2007/11/04(日) 10:41:29 ID:UOrNevyT

 ダイニングルームで談笑を続けていたキュルケたちは、部屋の外から聞こえてきた長い長い絶叫に、顔を見合わせた。
「なんだろう」
「ルイズの声だったみたい」
「ま、まさか……!」
 一瞬コルベールと顔を見合わせたキュルケが、凄い勢いで部屋を出て行く。他の面々もすぐに後を追った。
 屋敷の中は、まさに死屍累々と言うべき惨状を呈していた。
 そこかしこに下半身を露出させた男たちが倒れており、皆陰茎の先からドロドロした白い液体を垂れ流しにしている。
「あちゃあ、遅かったか」
 走りながら、キュルケが頭を抱えている。紅潮した顔で周囲の惨状を見回しながら、モンモランシーが怒鳴った。
「なに、なによ、一体どういうことよ!」
「来てみれば分かるわ」
 短く言い置くキュルケについて、一同は屋敷の中を走りぬける。
 そして一階の南東の廊下に辿りついたとき、そこに立ち尽くす三人の人影を見つけた。
「ルイズ、サイト、シエスタ!」
 キュルケが駆け寄って、呼びかけた。
「大丈夫? 特に、サイト」
「キュ、キュ、キュ、キュルケェェェェェッッ!」
 ルイズが物凄い勢いでキュルケにつかみかかる。
「なに、なんなのよあの赤ん坊! わたしたちの目の前で、我が家の召使を昇天させて物凄い速さでハイハイ……!」
「あー、ごめんねぇ、ホント」
 キュルケが苦笑気味に頬を掻く。
「なんか、ああいう悪戯が大好きみたいで。ホント、元気すぎて困っちゃうわよねー。この間も我が家の兵を百人ほど……」
「のん気に話してる場合か! と、止めるぞ、すぐに!」
 才人が慌てて走り出し、他の皆も後を追う。
 一人放心状態でその場に残ったルイズは、
「侵攻よ……ツェルプストー家の侵攻が始まったんだわ……!」
 と、虚ろな瞳で呟き続けた。

 以上が、ヴァリエール家がツェルプストー家との交流を完全に閉ざすに至った顛末であると歴史学者ノーヴォル・ヤマグッ
ティー氏は語っているが、真相は定かではない。
 なお、住人からこの話を聞きだしたとき、同氏は
「一度でいいから赤ん坊とにゃんにゃんしてみてえ」
 というコメントを残している。まことに業が深い話である。 

178 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 11:34:57 ID:Bq3J1U5Q
ノーヴォル・ヤマグッティー
自重w

179 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 14:03:28 ID:K37WBiNN
うむ・・・うむ・・・ついに赤ん坊まで性欲の対象にwww
ここは本当に変態性のさまざまな発露の形にことかかないスレでつねw GJ!

180 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 14:09:28 ID:cReFYCF8
待望の新刊がクリスマスとな!
発売前までにクリスマスネタを考えるとしようw

181 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 15:23:43 ID:woGRc+aS
作者の事後報告がない(「これ、書いたの俺じゃないよ」と言われればそれまで、のはずw)のに
>>175-177がカキコ11分後に、有るべき場所にwiki保管されていたのには吹いたwww

205氏&名もなき編集人、乙です!!w

182 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 17:22:59 ID:kJqtvnZG
本人でしょ>編集

え? マジレスは無し?

183 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 17:56:30 ID:b9xVjTy0
さて待たせましたね皆さん。
「ウチの妹のばあい」の残り&エロシーンでございます

小便は(ry

184 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 17:57:10 ID:b9xVjTy0
ティファニアの説明によれば、タニアからもらった香水のせいで、猫に追いかけられる羽目になったという。

「…なんでまた、猫のおしっこなんか…」

才人はそう言うが、香水の中にはそういったものもある。
香水は本来、汗や垢などの匂い消しに用いられたものが起源である。
まず最初に、匂い消しに花や果物の香りが使われるようになった。
更に時代が進むと、様々な効果を求めて、様々な『匂い』が用いられるようになる。
『誘蛾香』も、そうした思惑から、発情期の雌猫の尿を使って、男の本能を刺激しようとしたのだろう。
才人は知らないが、女性の気を引く香水の中には、動物の雄の睾丸から搾り取ったエキスを使ったものすらもあるのだ。

「そ、そんなの知らない…」

言って、ティファニアは怯えたように才人にすがりつく。
猫たちはいまだ風防に張り付いており、ごるごると発情期特有の喉を鳴らす鳴き声を上げている。
風防越しにも、『誘蛾香』の香りが届いているらしい。
すがりつくティファニアの首筋から、つんとした奇妙な匂いが才人の鼻に届く。
…香水が、原因なんだよな…。
才人はちょっと考えてみる。
香水って、ふき取っても意味ないよな。
それに、肌に直接かけてたとしたら、全部は拭き取れない。
肌に、直接…。
才人の煩悩が、そこで発動する。

「あ、あのさ、テファ」

そして才人は提案した。
香水を、舐めて取ったらいいんじゃないか、と。

185 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 17:57:44 ID:b9xVjTy0
ティファニアは、才人の膝の上で真っ赤になってワイシャツをはだけ、首筋を晒していた。
まずはここから、ということらしい。
才人はどきどきしながら、ティファニアの真っ白な首筋に顔を寄せる。
薄桃色に染まったその肌からは、たしかにつんとした奇妙な匂いが立ち上っていた。
才人はその肌にそっと舌を這わせる。

「ひぅ!」

その瞬間、ティファニアの喉から声が上がる。
ティファニアは真っ赤になった顔を更に赤くして、声に見上げた才人の視線から顔を逸らす。

「つ、続けて大丈夫かな」

才人の疑問に、ティファニアは応える。

「う、うん、大丈夫、だから…。
 こ、声邪魔なら、出さないようにするからっ…」

言ってティファニアは、右の人差し指を噛んで、猿轡にした。
真っ赤な顔を逸らし、羞恥に堪えるその姿は、才人の煩悩をこれでもかと刺激する。
才人はもう一度、ティファニアの首筋に顔を埋める。

「ふンっ…!」

才人の荒い鼻息だけで、ティファニアの敏感になった官能が反応する。
喉が意思に反して踊り、腰の奥の器官がきゅうきゅうと啼きはじめる。

ぴちゃ…。

「ふぅぐぅ…っ!」

才人の舌が這った瞬間、ティファニアの背筋が反り、鼻から声が漏れる。
声が漏れないように、必死に人差し指を噛んでいたが、しかし鼻腔から牝の鳴き声が漏れてしまう。

ぺろぺろぺろぺろ…。

才人の舌がピッチを上げ、舐める範囲を広げる。
それは鎖骨周囲だけに留まらず、広げられたシャツのぎりぎりまで、そのたわわに実った乳房の半分にまで及んだ。

「ふぅっ!ンふぐぅ!んふぅ!」

イヤイヤをするようにティファニアは首を振り、背筋を駆け上ってくる悪寒にも似た快感の電流に堪えようとする。
しかし意思に反し身体は震え、すでに堰の破れた股間は、牝の体液が溢れ出していた。
そして、無意識に、才人の膝を跨いだ腰が、前後にグラインドしてしまう。

ぬちゅ…。

「んふぅぅぅぅ─────っ!」

才人の膝とティファニアの股間の間で、薄い布が擦れる。
その電流が一気に身体を駆け抜け、一瞬、ティファニアの視界は真っ白になった。
指が口から離れ、くたん、と才人にもたれかかる。

「は、は、はぁ、はぁ…」

荒い息をつきながら、ティファニアは才人に全体重を預け、朦朧とする。

186 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 17:59:05 ID:b9xVjTy0
そんなティファニアを才人は抱え上げ、そして。

がばっ!

はだけたワイシャツを一気にまくりあげ、ティファニアの胸を完全に露出させる。
『凶器』と湛えられるその胸が一瞬踊り、外気に晒される。

「え、サイト、何っ…」

ティファニアの顔が再び真っ赤に染まる。
才人はそんなティファニアの耳元で囁く。

「こっからも匂いがするんだよ、テファ」

言って、両手でティファニアの先端をつまんだ。

「…っひ!」

ぞくん!とティファニアの背筋に先ほどに倍する快感が走り抜ける。
きゅう、と両足で才人の膝を抱え込み、背筋を反らせる。
しかしなんとかティファニアは踏みとどまり、才人に反論する。

「で、でも、塗ったの首筋だけ…」
「広がっちゃったのかもよ?ほら、こんなに匂うし」

言って才人は、ぷっくり膨らんだ桜色の先端を集めるように、規格外に大きなティファニアの乳房を両手で挟み込んだ。
そして、くんくんとその乳首の匂いを嗅ぐ。その先端は、甘いティファニアの牝の香りがした。
そんな行為すら、焚き上げられたティファニアの獣欲は反応してしまう。

「ひぃ!や、だめぇ、嗅いじゃだめぇ…!」
「それじゃあ、舐めちゃうよ」

ティファニアの返事も待たず。
才人は、集められたその双つのピンクの真珠を、執拗に嘗め回した。

「ひぁ!やぁ!ら、らめぇ!ちくびぃ!」

才人の舌が往復するたび、びくんびくんと仰け反り、歓喜の声を上げるティファニア。
閉じられた脚がぎゅうぎゅうと才人の太股を締め付け、股間から溢れた蜜でティファニアの下着と才人のズボンはべとべとになっていた。

「ひ、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

一際大きな声を上げ、ティファニアはもう一度、くったりと才人にもたれかかる。
今度は声も上げられず、もたれかかった才人の上でびくん、びくんと痙攣する。
胸虐だけで、ティファニアの意識は飛びかけていた。

187 名前:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 17:59:53 ID:b9xVjTy0
「すっごい感じやすいんだね、テファ」

言って才人は、返事をする気力もないティファニアの金髪を、優しく撫でる。
ティファニアはその言葉に、半ば反射で応える。

「も…らめ…らめなんらからぁ…」

しかし、才人は聞かなかった。
彼の股間はこれ以上ないほどにいきり立っており、そして、彼の上には、牡の来訪を今か今かと待ち受ける、涎を垂らした牝がいるのだ。
今度は才人は、身体を入れ替え、ティファニアをゼロ戦の操縦席に座らせる。
脱力したティファニアの身体はくったりと、操縦席にもたれかかる。
だらしなく開いた上半身では、そのオーバーサイズな胸が、桜色に染まって上下している。
脱力しきった脚はO字に開き、まるでお漏らしをしたように濡れそぼった下着を晒していた。
ごくり、と才人の喉が鳴る。
そして、もどかしく狭いコクピットでズボンを脱ぎ去り、己を晒すと。

「じゃ、いくよ、テファ…!」

いつの間にか開いていた風防の隙間から白い手が伸びて、その頭蓋をがっしりと掴んだのだった。

「さて犬?辞世の句は決まったかしら?」

そこには、にっこり笑顔の、戦闘態勢の牝猫を連想させる、桃色の髪の彼の主人が居た。
そしていつもどおりに。
トリステイン魔法学院に、ある牡犬の絶叫が響き渡ったのだった。


後日。
仲直りの印、と言ってタニアはベアトリスにある香水を贈る。
オトコノコにもてるわよ、と言われて渡されたその香水を、ベアトリスは受け取って。
二人の仲がより険悪になったのは、また別の話である。〜fin

188 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/04(日) 18:01:18 ID:b9xVjTy0
はいいつもどおりのオチでしたまる。
で、ベア様編はありませんまる。
仕事で忙しいしいじるキャラはテファだからだめなんですまる。

それじゃあまったねーノシ

189 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 18:03:45 ID:cReFYCF8
リアルタイムGJ!!
ベア編ないんですか・・・残念っ

190 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:05:06 ID:aKxHj5J7
せんたいさんは最近細切れ投下が多いな
話は面白いんだが

191 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:26:27 ID:0BZNjB5Z
>>190
忙しい合間の中でも良作SSを投下してくれる
神と評価したい
というわけで>>188 GJ!!

192 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:30:27 ID:OYl0C3rg
そう言われるとボルボ氏とかは暇人なのかと突っ込みたk

ちょっと外が騒がしいから注意してくる

193 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 20:17:36 ID:GMTs34zm
細切れでもなんでも、書く人は自分のテンポで書いてくれればいいと思う。
自分も、自分の都合いいスケジュールで書いたほうが、ノリもいいしデキも(多分)いい。

ただ、「いじるキャラはテファだからだめなんです」と決めてるなら、
そもそもアンケートを取る必要がなかったのではないか。

194 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 20:49:35 ID:itsEo9Xk
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191862054/841

195 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 20:51:31 ID:A3IXIi6a
うわwwwwwこのへんたいどもwwwwwwwwwwgj

196 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:15:04 ID:CMf5O6d9
いじる為のネタを誰関連にするか、ってことなんじゃね?
期待させといてぇ〜っ!というのは確かに同意するけど。

197 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 23:06:36 ID:nnnBlYLE
このド変体めが!(ほめ言葉

へんたいさんGJ!ベア様ないのはちょっと残念だけど仕方ない。
仕事ガンがれ〜

198 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:10:26 ID:JEhEjIQJ
前スレ>>836
http://usokosystem.com/?a=Maker&oo=%BA%CD%BF%CD

199 名前:チキュウの物語:2007/11/05(月) 00:40:00 ID:iI7eOeCx
「怖い恋愛物?」
 こくり、とタバサがうなずく。慣れないとわかりにくいが、視線には期待の色が濃い。ルイズも女集団
がサイトを囲んでいるのに上機嫌だ。
 王都で上演された芝居の影響で、平民から貴族まで、女達の間では今、「少し怖い恋愛物」が流行なの
だという。タバサは例によって今世に出ている作品を読み尽くし、その大方はクラス中の女子で回し読み
された。そこで新作に飢えた女たちが思いついたのは東方からの異邦人、とい
うわけだ。ルイズも今回は女たちに邪心が見えなかった上に「私の使い魔」を自慢したくなったというわ
けだ。
 特等席である正面にはルイズが笑顔で座り、隣りにはタバサが筆記の準備。その後ろにはサイトも名前
すら覚えていない女子達が座り、最後部にはシエスタが控えという名目で座って小さく手を振っている。
 サイトは記憶を辿り、幾つかおぼろげな筋を思い出し、少しずつ脚色しながら語り始めた。

「『ダンスのお礼は何が欲しい?』『愛する彼の首を』」
 一斉に女たちが身震いする。サイトも興が乗って話続ける。
「そこでサロメは、真紅に染まった2つの月を背に生首にキスをすると、首を抱えながら踊るんだ」
 ふとルイズと視線が絡む。妙に浮かされたような目をしていると思う。
 一つ終わったが、さらにとせがまれたので別な話を始める。
「オシチは思った。『もう一度大火事があれば逢える』。オシチは王都に火を放ち、火事を知らせる鐘を
必死で打ち鳴らした」
 キュルケがぼんやりと手の中で火の玉を弄ぶ。口元が「炎蛇…」と動く。気付いたモンモランシーは慌
ててキュルケの脇をつついた。
 キュルケとルイズの動きにさすがのサイトも不安を感じて話を終えることにした。だがまだ大勢はアン
コールをする。やむなくサイトはもう一つ語った。
「モリドオにケサは、夜に寝静まったら寝室を教えるから夫を殺せ、と言った」 さすがに不倫だと身近に思えないのか、女子達が緩くなる。サイトは話を続けた。
「誤って夫の代わりにケサを殺してしまったモリドオは、ケサの首を持って山へ山へと落ち延びた」
 ルイズは少し呼吸が荒くなっている。シエスタが今までにない視線でルイズを睨んでいた。

 学院全体が寝静まった頃、ルイズはサイトを挟んだ向こうで寝るシエスタすら気付かない静かさで起き
上がった。彼女はためらわずデルフを掴んだ。
「やめときな嬢ちゃん」
 ルイズは慌てて手をひいた。デルフは続ける。
「あんた、普通に幸せだってあり得るだろ」
 ルイズは呟く。
「でも、敵多いし」
 言いつつもルイズは頭を抱えながら剣をひく。シエスタもサイトも眠るばかりだ。
 月を見上げてルイズは呟く。
「サイトが首だけなら」
 2つの満月はルイズのやるせない拳に光を振らせていた。


200 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:49:25 ID:pIecBzsx
nice SS.
短いけど雰囲気あるなー。
才人がこれだけいろんな話を知ってるのがちょっと面白いw

201 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:55:42 ID:eDFvYTPN
>>199
ガチなら笑えねぇな…ルイズオソロシイコ!

202 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:58:24 ID:Y+26EkI8
>>199
なんというヤンデレww GJ!!

203 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:44:51 ID:dCHmoyze
>>199
なんかかなり頻繁に蓬莱へ行ける麒麟が存在しそうな世界だな。
情報早すぎ。

204 名前:199:2007/11/05(月) 08:06:58 ID:iI7eOeCx
ルイズは愛情で傷つけるタイプな感じがするんですね。本当の平時にふと狂気の淵に魅入られる性質の。
で、背中を押してみました。

205 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 10:33:42 ID:5D+Z1GhN
最近は基本的に投下が多いスレなので
一作出来上がってから投下する方が親切だと思うけどね。
何度か割り込み事故とかあったし

206 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 16:20:58 ID:pbYvEbXf
アニキャラ総合板にある「あの作品のキャラがルイズに召喚されました」や「ゼロの奇妙な使い魔」みたいに、
「何時何分から投下」「投下完了」を書き込むようにした方が事故が減っていいのでは。

207 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 16:34:04 ID:NOT00vGf
そこまで混雑してないからする必要はないと思うけど
投下するときはまとめたほうがいいかもねー。


208 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 16:51:41 ID:zMy28vSo
投下する前に、一度更新するだけでいいんだよ(´・ω・`)

209 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 17:47:35 ID:BVZa4Okx
アライブで竜態シルフィが出てたな、205氏がんば
マンガ版タバサの冒険でタバサが北花壇騎士と名乗っていたけど
小説版タバサの冒険203Pで「北をつけて名乗る北花壇騎士はいない。」って書いてあるんだけどな

210 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 17:54:11 ID:301ZHjO/
>209
もう一度「タバサの冒険(1)」を読み直すことを推奨する。

211 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:53:28 ID:BVZa4Okx
>>210
推奨されたのでさっそく読み返した
イザベラ他・侍女・花壇騎士以外の普通の平民・貴族はタバサ=北花壇騎士とは知らないみたいだし、
タバサ自身名乗ってもいないよう
ちなみにマンガ版で名乗った場面は翼人のとこの村人に対して、だ
読み逃しがあったらスマソ

212 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:26:56 ID:3TqW9ron
タバサの冒険2を読んだ時に、人買いにとらわれたタバサが・・・
というSS出ないかな?と望んだのはないしょだ。

213 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:41:39 ID:suKo3MBT
>>211
俺も今日見て驚いたわ。公には存在しないことになっているはずだもんな>>北花壇騎士
これは作者の読み込みが足りなかったんだと諦めるしかないのか……

214 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:51:23 ID:FNbuXV6J
まあ、投下前&投下完了宣言するのは良いんじゃないんじゃない?

215 名前:ボルボX:2007/11/06(火) 13:39:09 ID:X2pUolBx
何人かのご要望がありましたので、才人にアン様孕ませてみました。母乳プレイと新妻要素も混ぜてみた。なんだコレww
陵辱はまたいつか書くかもだけど、いまはちょい難しくて。すみません。
でもリクエストは、着想を呼び覚まされることがあるのでありがたいです。謝謝。


216 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:39:59 ID:X2pUolBx
○リクエストを受け、孕みっ娘な姫さまでお送りします。

 王家と強力な大貴族ラ・ヴァリエール家の連帯という剣を、焼き入れをして強固に鍛えなおし、国内の封建諸侯に対しにらみをきかせ、政権の安定をもはかる。
 アンリエッタとルイズの考えたその政略自体はしごくもっともなものだったが、ただその方法が非常にとっぴなものだった。
 それが形をとって顕現し、夕闇のなかマントをまとって王宮の庭を歩いている。トリステインの王配、サイト・ド・ヒラガという生きた人間の形で。

「いや……政権の安定もなにも、すげー反発されてると思うんだけどね……あのタコ貴族ども、連日ねちねちと嫌味くれやがって……」

 春風そよぐ王宮の庭。噴水は残照にきらめき、花壇にはとりどりの花咲きほこる。
 そんな心地よい宵の口というのに、げっそりと頬がこけた感じの才人であった。
 今彼が王宮で一から叩き込まれているのは、書類決済やら要人との面会やら講演内容の清書やらの仕事。要は、身重のアンリエッタの代理である。
 その仕事のほとんどは、数少ない好意的な大臣や高級官吏が付き人のようにして指導してくれ、才人の手に余ったら自分の仕事のついでに片付けてくれるのだが。
 そのうえ基本的な教養まで何時間も教育される毎日だった。

 が、それらの苦労など、宮廷や在野の貴族たちからの嫉妬と蔑視にくらべればなにほどのものでもなかった。あれこそ針のむしろである。

 平民あがりの自分がアンリエッタと結婚して『夫君殿下』になり、ルイズを愛妾に迎えるという無茶苦茶な成りあがりっぷりである。貴族たちの嫉視は、それはもうすごいものだった。
 こんにちはの代わりに侮蔑の視線をなげられ、そのくせ口ではあからさまな追従、しかし嫌味をそこに混ぜられる。その後で、卑しき身分のくせにこちらをへりくだらせるとは礼儀知らずと陰口を叩かれる。
 陰険すぎるコンボに、何度も切れかけたが、今となってはおいそれと怒気を発することさえ慎まねばならないのだった。

 平民からは意外な喝采をあびているのと対照的である。巷に流れる与太話では、才人はじつは東方から来た異国の王子だが、あえて平民身分でアンリエッタに求婚した流れになっている。
 荒唐無稽かつ無責任なうわさ話だが、平民寄りとされていたアンリエッタの評価を裏付けた形であり、才人もすっかり平民の英雄とまつりあげられているのだった。

 しかしながら。
 最近では貴族と平民双方から〈幸運な〉という称号を名前の前につけられつつある少年は、実のところそこまで自分が幸福とは思えないのだった。

(むしろ、今は三人ともそれぞれ、微妙に不幸な気がするんだけどね。お、アニエスさんだ)

 庭で銃士隊員数名をひきつれて待っていたアニエスが、さっと敬礼した。

「陛下のおわす離宮まで、殿下の警護を勤めさせていただきます。
 それと昨晩、ラ・ヴァリエール殿の部屋に置き忘れていたという手巾を、ことづかってお持ちしました。これにございます」

 一夜ごとに交代で二人の部屋をおとなう才人だった。ただ、かならずしもそこで眠るわけではなく、寝室は王宮内に用意されているので、少女たちと会った後たいていはそっちに帰る。
 それはともかく、才人は落ちつかなげにアニエスに言う。

「や、やめてくださいよその言葉遣い……」

「了解しました。いようサイト、風雅な夜だな。
 死ね」



217 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:40:36 ID:X2pUolBx

 剣の弟子に対し、完全な無表情で口だけ動かすアニエス。才人は頭をかかえた。
 アンリエッタの妊娠が発覚して以来、アニエスは才人に話しかけるとき語尾に「死ね」をつけるようになったのであった。

 今から向かおうとしていた離宮の部屋で、大きなお腹を抱えているはずのアンリエッタを才人は恨みたくなった。
 ちなみに、お腹が目立ちはじめた時期のルイズも別の部屋にいる。

(だって姫さまとルイズが示しあわせて、俺に内緒で避妊薬[水魔法の産物]を飲むのやめてたんだよ……)

 結果、まずアンリエッタが一発引き当ててしまったわけである。数ヵ月後にルイズ。
 まさか一国の女王と大貴族の娘ができちゃった婚(上品に言えば授かり婚)に持ちこむとは、周囲のだれも思わなかったろう。才人自身が寝耳に水だった。

(姫さまの勅命で、怪しげな儀式に人間をささげてた教団を片付けて帰ってきたら、あの人子供できてたもんな……)

 もういろいろと勲功が蓄積されていたので、今回の功で貴族としての位が昇格、爵位授与される→どうにかこうにか結婚の資格がぎりぎりなくもないかも、という話→信じがたいことにラ・ヴァリエール家の後押し、という流れ。
 宮廷内外の轟々の反対を、連合を強めた王家とラ・ヴァリエール家が力技で押し切った感じになった。
 才人が呆然としているうちに、いっそ感嘆するほどの強引さでありえなく思われた状況が成立したわけである。

 意外に律儀な性格なので、責任を取ること自体は文句なかったのだが。
 しかし何かがおかしいと気づき、ルイズに問いただしてみたところ、しどろもどろな逆ギレの言葉の中から、内緒で避妊薬を抜かれていたことが発覚したしだいである。

(まあそりゃ、フラフラしてた俺が悪いと言われりゃそれまでだけどさ。これでも双方の了解を得たうえで、配慮を忘れず双方に真剣だったつもりだぜ)

 ルイズにしろ姫さまにしろナチュラルに俺の意思は抜きで話を進めてくれちゃってさ、ほんと高貴な女性ってやつは……とこぼす。
 この内心の独白を世の男どもが知ったら、間違いなく才人の命はあるまい。

 要は真剣に二股だった。二人が配偶者と愛妾となった今、それも公的に認められたものになってしまった。現代日本では考えられないことである。
 しかし才人にとって、ことはそう簡単に「ハルケギニア万歳」と言えるものではない。
 彼だって現代人の常識的感覚をいまだ強く持っている。

(ルイズが愛妾って、ようするに二号さんには違いないんだよなぁ……)

 どこかもやもやした気分で、宵闇濃くなりまさるイチイとヒイラギの並木道を歩き、離宮に向かう。
 ともに歩く警護のアニエスが、その表情をみとがめて横から声をかけてきた。

「どうした? たそがれた顔をして。なにか悩みでもあるのか?
 とりあえず死ね」

「いえ、……まことに勝手ながら、なんだかルイズが可哀想かなと」



218 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:42:12 ID:X2pUolBx

 首をかしげて眉をひそめたアニエスだったが、すぐ「ああ」と納得した表情をみせた。

「いや、私も平民あがりでよくは知らんが、国王の愛妾というのは宮廷内でも相当に序列が高いはずだぞ。大貴族にとっても、自家の娘が王の愛妾になるのは悲願の一つというではないか。
 ハルケギニアの歴史でも、王の寵をほしいままにして権勢をほこった愛妾の話など珍しくもないと聞き及ぶことだし。
 いいから死ね」

「いや、俺、国王陛下じゃなくてただの『夫君殿下』だし」

「さあね、とおからず王配から国王に正式に昇格させられるかもしれん。どのみち王家とラ・ヴァリエール家は、貴様をかすがいとしていっそう強く結びついたわけだ。
 王家と国内最強の大貴族の強固な連合、それに利用された身とでも思っておけ。ラ・ヴァリエール殿の内心は知らないが、彼女とてこの状況を受けいれたのであろう。
 さっくり死ね」

 全部あまりに淡々と言われすぎて、アニエスに気遣われたのか一貫して死を願われているのか判断がむずかしい。
 才人は遠い目をして宵の空をながめた。アニエスが平然ときびすを返す。

「さて着いたぞ。私はこれで」

…………………………
………………
……

 才人は白い柱廊を歩いて部屋に向かう。
 トリステイン王家で代々、王族が子を産むために使われてきた離宮の一室。シルクとモスリンとビロードの部屋。色は白に薄ピンクにベージュやエクリュ。
 クリームのような柔らかさに満ちた部屋に才人は踏みこんだ。

 アンリエッタは妊婦服をまとい、マホガニー材の机についていた。手持ち無沙汰にか仕事をしていたらしい。
 書類の中には女王のサインや国璽が必要なものもあって、それは才人がえり分けて運んでいくのだった。この夜も少年は書類をたずさえている。
 揺れる燭台の火の下で、紙に目を通している彼女のお腹は大きい。

 才人が入っていくと、少女は少年を見て、どういう表情を作ったものかわからないという表情をした。
 喜び、恥じらい、拗ね、愁いなどが交じり合った複雑な顔である。

「あなた」

 もう半年近いけど、その呼び方は微妙に慣れねえな、と才人は苦笑気味に思う。
 自分はまだ、結婚相手を「姫さま」と呼ぶ癖が抜けていない。

「こんばんは。今日も仕事、どうにか終わりましたよ。
 女官たちに聞いた話だと、昼間にルイズと喧嘩したとか」



219 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:42:49 ID:X2pUolBx

 バスローブのように袷を紐でとめるつくりの、ピンクの薄い妊婦服を着た女王陛下が、そっぽを向いて拗ねた声を出した。

「あなたには関係ありませぬ」

「……明日には仲直りしてくださいよ」

 才人は苦笑いする。妊娠して離宮にこもってから、主君と腹心の少女二人は、完全に昔のような関係をとりもどしているようだった。しょっちゅう一緒にいて、ごくまれに争いもする。
 というより、最近のアンリエッタが、お産も近いからかいろいろと精神が不安定になっているのだった。
 気弱になったり、癇癪を起こしたり。必然的に、そばにいるルイズとはよくぶつかるということらしい。まあ、基本的に仲はいいが。

「また、そんなものを……」

 才人の手にあるものを見て、アンリエッタが眉をひそめた。憤懣を混ぜた愁いの表情になる。
 一筋の煙をくゆらせる香炉だった。才人の知っていた範囲でたとえれば、アラビアあたりの魔神が出てきそうなやつである。
 竜涎香や麝香、それにさまざまな秘薬を混ぜて調合した閨の香である。

「すぐそこでいつもの侍女さんが持たせてくれました」

「またあの人! 一度、よく言い聞かせなければ」

「怒ったらだめだって。俺も頼んでるんだから」

 泣きそうな顔でアンリエッタが黙りこんだ。やたら楽しそうな才人がたたみかけるように香炉を持ち上げて示す。

「アンだってこれ好きじゃんか」

「嫌いです! その香も、あなたも大嫌いだわ」

 うーん。今日は特に心が弱ってるらしい、と才人は見当をつけた。
 椅子のそばに歩み寄って、卓の上に書類と香炉を置く。顔をそむけようとする少女の頬に手をそえて自分のほうをむかせ、唇を奪う。
 不満そうに固く引き結ばれていた花弁のような唇が、ややあってほどけるように開いた。
 少し長めのキスの後、才人は口を離して、うつむいて震えている若妻に問いかける。

「ごはんとかちゃんと食べました? 今夜も、いつでも始められるよな」

「こんな……いつもすぐ、こんなことばかり」

「すぐしたがるのは、姫さまじゃないかよ」



220 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:43:25 ID:X2pUolBx

 才人は手を伸ばして、妊娠服の裾から手を入れた。
 グチュ、と濡れて柔らかく熱い感触。素裸に薄絹の妊娠服をはおっているらしかった。

「ひゃんんっ」

「ほら、もう最初からとろっとろ。お風呂のあと、下着もはかずに期待して待ってたんだろ。
 じゃ、ベッドに行こうよ」

…………………………
………………
……

 天蓋つきの大きなベッドは、四隅にベージュ色のビロードの分厚いカーテンが垂れている。
 その中で、弱められた枕頭のランプが、淡いパールピンクの明かりをもたらす。
 部屋の離れた場所は陰影に占拠されるていどの、たよりない光。

 高貴な者の閨のために調合された香が、くゆる煙となって香炉からたちのぼり、人の秘奥までわけいる濃香をほの暗い部屋に満たしている。

 少年はベルトをはずして服とブーツを脱ぐ。裸になって驚くほどに柔らかいベッドに腰かけると、才人の尻がシーツに沈んだ。
 そのまま少年は、ベッドの傍らの床にひざまずいたアンリエッタの奉仕を受けていた。開いた脚の間で上下する栗色の頭をなで、その髪をさらさらと手の指ですく。
 アンリエッタの奉仕は、最初から憑かれたような激しさだった。
 はしたなく音をたてて肉棒をねぶっている。

「ぢゅぷ、はふ、ん、ちゅる」

 始まったばかりなのに、もう何度も犯されぬいた直後のような表情。紅潮した顔を完全にとろかせながら、口唇で熱烈に男のものに尽くしている。
 薄い妊婦服を透かして、おぼろに華奢な肩のラインが見えていた。その下でつややかに盛り上がる乳房が、大きくピンクの服を押し上げている。
 少女はうすもも色の小さな舌をぬめらかに肉棒にからめ、亀頭をすすりあげていく。

「そんなにしたかったんですか?」

 からかいを含んだ才人の問いかけに、奉仕の口を離し、溶け崩れそうな危うさを感じさせる声で少女があえいだ。

「知っているくせに……!」

 ふたたび顔を伏せ、羞恥を忘れたいかのように奉仕を激しくしてくる。
 念入りに躾られてきたとおり、手でしごきながらちろちろと舌で裏筋を掃き、もう一方の手をそえて袋を揉みほぐす。
 奉仕しているだけなのに、アンリエッタはそうしながら息をはずませている。
 少女のこみあげる渇望と焦慮が、肉欲にかすみがかった瞳の奥に見えた。



221 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:43:57 ID:X2pUolBx

 桜色の唇が、肉の実のようにふくらんだ亀頭にかぶせられ、やんわりと締めつけてきた。
 肉棒にそって、口内で舌を艶かしくおどらせながらそのまま唇を上下させる。
 喉奥までみずから肉の猿ぐつわを受け入れ、吸いあげる。

 男の肉に口内を満たされ、部屋の香に混じるくらくらするような男臭をいっぱいに吸い込む。
 アンリエッタの瞳がじわんとうるんで揺らめき、ほころびるように目元が弛緩していく。

「あ、すごいえっちな顔してる」

 才人の手が、顔の前に落ちかかっていた少女の前髪をさらりとかき分けて、淫らな奉仕に没頭するアンリエッタの顔がよく見えるようにしてきた。
 熱い頬に少年の手をそえられて、その視線にさらされ、彼の仔を宿した少女は羞恥に眉をさげ、長いまつ毛を震わせる。
 見ないでと言うように哀しげにまぶたを伏せ、真っ赤な顔を上下させていっそう男肉に媚びていく。

「ちゅる、ん、む、ぢゅ」

 愛戯のためあがなわれた奴隷のように、夫の前にはべり、ひざまずいて口だけで懸命に奉仕していく。
 男の肉を吸うことで自分もまた肉情に頬を染めながら、アンリエッタはもどかしげにみずからの妊婦服の紐に手をかけ、わななく指でそれをほどいた。
 ピンクの薄衣がはらりとまくれ、前がはだける。ランプの光が孕んだ裸身に照りそえられ、妖美な光景をかもしだした。

 ほっそりした上体で、そこだけ豊麗に円やかな二つの乳房は、もともと大きかったのが妊娠してさらにサイズ増量している。
 アンリエッタは両乳房を下から持ち上げるようにして、肉棒をその谷間に包みこんだ。腰かけている才人の下腹で、乳房の先が押しつぶされる。

「っと……」

 才人は乳房の谷間に自身をはさまれて、思わず腰が浮くほどに射精欲を刺激された。
 アンリエッタの体が火照っているからか、胸脂肪も蒸れて温かかい。かすかに汗がにじんだ乳肌から伝わる、絹をぬらしたようななめらかな感触。
 男のものに直に心臓の鼓動が伝わる。すべやかな温かい肉に包まれ、才人の興奮がいやがおうにも高まっていく。

「おっぱいすげーぷりぷりに張ってる。それだいぶ母乳たまってますね、後で出すの手伝いますよ。
 ……のど鳴らしたのが聞こえましたけど。やーらしーなぁ、ほんと。先のほうでもうコリコリしてるのが、俺の腹に当たってるし」

 言葉でなぶられ、屈辱と羞恥を伏せた目にきらめかせて、アンリエッタの呼吸が浅く速くなる。すっかり欲情しているのは確かなのだった。
 というより、もうずっと淫火を消してもらえていない。
 内ももに、先刻せっかくふきとった愛液がとろっと垂れるのを感じた。

「はやく終わって、わたくしにもして……」

 体の暗く熱いうずきに耐えきれず、ほんのかすかに声をもらした。
 「え、なんです?」とききかえす才人に答えず、唾液でぬめり光る桜色の唇を、またも亀頭にかぶせる。
 彼に好まれるやり方のひとつ、先のほうにやわらかな舌をからめて亀頭を重点的に責める愛撫をほどこしていく。



222 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:44:32 ID:X2pUolBx

 ミルクをふくんでたぷんと重い乳房で肉棒をつつみ、両手を乳房の横にそえて揺すりたてていく。
 じんじんする敏感な乳首を男の下腹にこすりつける形にもなり、いっそうアンリエッタの表情が淫蕩なものになっていく。
 愛液を幾筋もながしている内股を、もじもじとすりあわせる。
 そうしながら、男の先端のみを執拗にぢゅるぢゅるとねぶり尽くす。

「う、うわ、すげー……っくそ、やべ……」

 すぐ出しちまうかも、と才人のうめきが頭上からふってきた。
 息つぎも忘れて激しい口唇愛撫を彼にほどこしながら、アンリエッタは朦朧とそれを聞く。

 腫れた乳首が少年の下腹でこすれ、たまらないむず痒さをともなう快感があり、ついでそこでじわっと温かいものが漏れた感覚があった。
 母乳が出るになってから、そこは痛痒いほど感覚が鋭敏になっている。
 手で乳肉を揺すぶるようにうごかし、肉棒を谷間にはさんだまま、ほうけたように乳首を男に自分からくにくに押しつけていると、才人の手がアンリエッタの髪を撫でた。

「きょ、今日は飲んでほしいんですが。もうすぐ出ますんで。
 その後すぐご褒美に、お豆かみかみしてあげますから。最近好きでしょ」

 それを聞いてぶるりと、腰がわなないた。
 唇を離し、「あ、あふ……」と悩ましく目を伏せ、紅潮した顔であえぐ。
 奉仕を止めて、呼吸に肩を上下させているアンリエッタを見て、何で止めるの? という顔を才人がした。が、すぐ納得した表情になる。

「あー……もしかして、想像して興奮しちゃいました?」

 頭上から聞こえるからかうような少年の声に、茹だった頭でぼんやり反論する。

「だって、あなたが、いやらしいことを言いますから……」

「いや、それ何かちがうでしょ?
 しかも姫さま、こっそりおっぱいこすりつけて自慰してたでしょうが。わかるんですってば、俺の下腹にミルクちょっとこぼしちゃってるし。
 責任転嫁せずちゃんと言ってもらおうじゃねえの。ほらアン、なにを想像して興奮したのか言ってみなよ」

「――んひいぃっ!」

 いきなりきゅっと、にじんだ乳汁にぬめり光る膨れた両乳首をつままれ、アンリエッタの喉から甘い悲鳴がもれた。
 プチュと白い母乳が、才人の指に柔らかくつぶされてわななく乳首から噴いた。
 才人はそのまま、つまんだ乳首を上下させて、温かいたわわな乳肉で自分のものをこすらせる。
 濡れ乱れた鳴き声をあげ続け、少年の前にひざまずいたまま、今夜最初の懇願を口にさせられた。

「ひぃ、や、やめて、お乳止まらなくなりますっ、あふぅっ……!」



223 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:45:07 ID:X2pUolBx

「あ、ほんとだ。ぴゅぴゅって出た。
 えっちの時の母乳ってさ、なんかおっぱいから搾るイメージがあったけど、乳首だけでも案外出るんだよなあ。考えてみれば牛乳だって乳首を搾るんだし。
 アンがちゃんと言うまでずっと、こうしておっぱい使わせてもらうから。言えなかったら、前みたいにここだけ使ってから俺は帰るよ?」

「そんなぁ、あ、くぅ、やめて、気をやってしまいます、ううう……っ」

 二つの白い牝肉を、淫らな玩具のように使われて肉棒をしごかされる。
 アンリエッタが苛められる乳首からさらに母乳をにじませて力なく肩をふるわせた。
 肉情に染まった顔を少年に向けて、いやいやするように首を振る。

「くう……ふ、あっ……、前に言ったではないですかぁ、あんん、切ないの、お乳だけで気をやらされるのは……」

 この前のときはひどかった。

 両手を後ろで、柔らかい白絹のスカーフをつかって縛られ、ひざまずかされて、今のように両乳首をつままれて乳肉を『使用』された。
 二回彼が出すまで、母乳をぽたぽたこぼし涙をにじませながら、亀頭を懸命にねぶって奉仕した。
 才人が終わるまでにアンリエッタも何度か達してしまった。

 まさか拘束された手をほどかれた後、そのまま「じゃーねー」と帰られるとは思わなかった。
 ほがらかに手を振って帰っていく才人を呆然と見送った後、けっきょくドロドロになった女肉の疼きにどうしても耐えかねて、自分で股間をなぐさめることになった。
 涙を枕にこぼしながら延々と一晩中、朝に侍女が入ってきてシーツを取り替えようとするまでずっと。

 潮や愛液でぐっしょり濡れたシーツを見ても、その中年の女官はなにも言わなかった。
 ただお湯とタオルを持ってこさせて、羞恥に顔をおおい幼児のように泣いているアンリエッタの体を拭いてくれたのだった。
 あんな悲惨な夜は二度とごめんである。

「じゃ、どうすればいいのかわかるだろ?
 ほら、言ってよ」

 乳房をなおさら激しく上下させられる。さらに才人が腰を突きあげ、ぷりぷりした肉で本格的に自身のものをこすりはじめた。
 つままれた乳首から搾りだされた母乳が、少年の指を白く濡らしてぽたぽたとこぼれる。
 部屋のねっとり肢体にからんでくるような濃香に、孕んだ若妻からしたたる乳汁の匂いも混じっていく。
 少女の悲鳴が止まらなくなる。

 疼痛さえある敏感な乳首を、手綱でも引くようにつままれたときから、心はとうに折れかけていた。
 そのうえ乳汁をたたえて張った乳肉の谷間を激しく犯され、アンリエッタは舌をこぼしてひっきりなしに鳴く。
 才人の腿に腕をおいて、夫の腰にすがるように手をまわしながら、白いのどをそらして哀願の目で見上げる。

「い、言います、言いますう、
 興奮しておりました、ひふっ、ん、いやらしいことを考えて興奮しましたぁっ」



224 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:45:37 ID:X2pUolBx

「どんなことを考えたって?」

「お乳もうやめてえ、ん、ん、あなたの精を飲ませていただいてっ、そ、それからご褒美に、お口でしてもらうことをぉ……
 あああ、言ったでしょう? なんれっ、もうおちち引っ張らないでぇ」

「んー、もっと具体的に言えるだろ、ほら」

「とめてくださいましっ、あ、い、イきそ、う……
 …………とめてよぉ……お豆を咬んでもらうことです、いつものようにわたくしの牝おちんちんを、ひっ、う、ばかぁ、いっぱいしゃぶっていただくことですっ!
 ひくっ、いや、イくぅ、んんんんんんっ……」

 いつものように卑語を言わされ、直後には、望まなかったやり方での絶頂を申告する声が響く。
 前をはだけられて薄く体にまといつく妊婦服が、アンリエッタが腹をゆするように身をよじるたび、さやさやと衣ずれの音をたてる。
 ようやくのことで乳首を解放され、上体をあずけるように才人の股ぐらにへたりこむ。

 と、才人が左手でアンリエッタの肩を押さえ、右手で自身のものをしごきながらベッドから腰を浮かせた。
 先端を、少女の頭の上に押しあてる。

「く、こっちも出すから……!」

 直後に、ぶぴゅりと精液が噴き、びちゃびちゃとアンリエッタの栗色の髪を白く汚していく。
 どろりと粘る精液が、頭皮にまで滲みこんで顔に落ちてくる。「ああ……」とあえぎ、その熱さに目を閉じて身を震わせる。
 夫、というより主人にマーキングされながら、若妻の乱れた吐息につやめくすすり泣きが混じる。

「いや……なんで、飲ませてくれると言いましたのにぃ……」

 かそけくうめく少女は、そろそろ自分がなにを言っているのか分からなくなりつつあるようだった。
 つままれていた乳首がじんじんと呪わしく痺れ、頭からかけられた精の臭いが淫熱を高めて思考力を奪う。
 ふらふらと首がすわらず揺れていた。

 酔い痴れたように完全にぺたんと床に座りこんだアンリエッタの肩から、するりと薄衣がすべりおちた。
 「先にたまったおっぱいを搾ってあげるからベッドに上がって」と才人の声が聞こえた。

…………………………
………………
……



225 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:46:12 ID:X2pUolBx

 ともに全裸でベッドの上に向かい合ってすわる。
 重い腹をかかえたアンリエッタは、しどけなく脚をくずして柔らかいシーツに座りこみ、淫熱をもてあますように胸を上下させて息をついていた。
 才人はその胸に顔を寄せる。

 ミルクに濡れそぼつ右の乳頭を口にふくみ、勃起してもやはり本質は柔らかいその赤肉を舌でころがして吸いあげる。顔の前にある張った乳肌を、爪で軽くそっと掻いた。
 牛や山羊にくらべると薄味のミルク。
 肌に噴いている快楽の汗の味も混じるそれを吸いあげながら、手をそえて乳腺炎防止もかねて丹念にマッサージする。
 たわわな乳房を手で下からゆすりあげて、奥のほうに残る乳汁まで出していく。

 ……まず右乳房、それから左乳房を搾る予定だったが、才人に右の乳を搾られて我慢できなくなったのか、気がつくとアンリエッタが自分で左の乳をさわっていた。
 こぶしを口にあてて嬌声をこらえながら、反対の手で左乳房を自分でもちあげ、くにゅくにゅと乳首を指先でつまんでいじっている。

「……っ、……ふ……」

 ぴゅっぴゅと白い乳汁を絞り出すたびに、押し当てたこぶしの隙間からふっ、ふっと息が漏れている。
 アンリエッタの、艶情に光なくとろけた目がどこか眠たげに細められ、精液がたらりと髪から一筋こぼれていく。

 枕頭の桃色の明かり。

 それに照らされて淫麗にぼうと輝く、妊娠した若い牝の体。

 シーツにこぼれる乳汁の薄い白さ。

 香炉からたちのぼる閨の香煙が、熟れた官能香を部屋に満たす。

 それとは別に、孕んだ若妻の体から立ちのぼるマーキングされた雄の精の臭い、そして牝の発情の匂い。

 情夜、というべき妖しい宵。

 才人は乳首を前歯でちょっと噛み、さざめくように弱々しく体を揺らす少女の反応を楽しんだあとで、ちゅーっとひときわ強く吸いあげた。
 薔薇色に染まる腹の大きな裸身がなまめかしくおののき、アンリエッタがふるんと吸われる乳房をゆすった。
 そのまま才人が口を放すと、奥から吸いだされた右乳房の最後の母乳がぴゅぅ……と幾筋か噴きこぼれる。

 あふ、と息をもらし、濡れた瞳をぼんやりとうるめかせるアンリエッタが、催促するように左乳房をもちあげた。
 そこに顔を寄せながら、才人はからかう。



226 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:46:42 ID:X2pUolBx

「待ちきれなかったのかよ? 自分で搾るなんてさ」

 アンリエッタのとろけた顔が恥じらいを浮かばせた。
 けれどもそれとは別にたおやかな腕が伸べられ、才人の首にまわされてその頭を引きよせる。
 はやく吸って、とばかりに震える乳首を男の唇にふくませようとしながら、切れ切れに甘い媚声でアンリエッタは言い訳した。

「だって、お乳が、もよおして……」

 ……わ、わかっちゃいたけどこの人やらしー体だな、と思いつつ才人は左乳首も口に含んでやる。
 乳首を前歯でかすかにはさんでやや強く吸うと、弱いシャワーのように口の中にミルクがひろがった。切なげな悦びの鳴き声が、とぎれとぎれに才人の頭上で聞こえる。
 アンリエッタが自分である程度出していたため、左乳房はそう時間がかからないと思われた。

 左乳房を吸いながら、才人は手で右乳房を愛撫する。
 それは練り絹のような感触になっており、握りしめると指が埋まりそうである。乳汁を完全に出し切ってしまうと、張りつめていた乳房がふんわりと柔らかくなるのだった。
 そのある意味でもっとも女の柔らかさを体現する肉を、楽しむようにタプタプ揉みたてていく。

「ぅ……くぅん……ふっ……」

 また達しそうになっているのか、きゅっとアンリエッタが才人の頭を抱きしめる。
 幸いにも左も終わるころだった。息ができなくなる前に、才人はジュルジュルと激しく吸いあげる。じゅわぁと最後のミルクが搾り出された。
 少女の声が吸われるのと同様に一気に、あわせて溶け崩れている。

「うぁんん、ひんんんっ……おちち、きもちいい、ぁああ、いくぅ…………んんむっ!?」

 才人が顔をあげ、アンリエッタの肩をつかんで唇を急に重ねた。
 少年が口にふくんでいた、少女自身のミルクを口うつしされる。
 一瞬驚きに見開かれたアンリエッタの瞳がすぐに揺らめき、夫の腕に身をまかせながらのどを鳴らして自身のそれを飲む。

 ミルクと共に口内にすべりこんできた才人の舌を、胸での切ない絶頂の余韻とともに味わわされる。
 香炉からくゆる香りが、ますます深く体にどろどろした淫情を植えつけていく。
 唇をようやく離され、紅艶に染まった顔をうつむかせてあえいだのも束の間、息つぎのあとでまた強引に唇を奪われ、今度は自分が舌を吸われる。

 頭の中にかかる温かい蒸気は、クリームがかった肉色。

(におい、においがだめ)

 室内に充満する香。秘めやかな息づかいと桃色の明かりの中で、何よりもその濃厚な香りがアンリエッタの情火をあぶるのだった。
 この呪わしい香が、最近はいつも情交に使われてづんと脳裏を痺れさせる。



227 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:50:39 ID:X2pUolBx

 結婚する前に、蒸し風呂で肌を重ねたときも、媚薬めいた甘い花々の香のなかだった。
 けれど宮廷で調合されたこれは、自分で使ったあのときの植物エッセンス主体のあれとは違う。

(こんな、淫らがましい)

 竜涎香、麝香、黄熟香そしてほかの様々な香を混ぜ、特別な霊薬だか何かを入れてあるこれは、結婚した王族のため調合される秘伝の香だということだった。
 世継ぎをもうける子作りに、効果を発してきたという。

 動物の分泌物が主体の香。
 植物の香より、はるかに直截的で、獰猛で、さまざまな匂いが複雑にからみあっている。

 花実が熟れ腐れていくような濃く甘いにおい。

 発酵が進んだヨーグルトのようなにおい。

 精液のような。
 腋臭のような。
 汗のようなにおい。

 それらが渾然と混じり、溶け、淫らなやるせなさを体奥から呼び覚まそうとする。

 官能を強引に引き出して、男と女を雄と牝に戻すための、高貴なくせにこの上なく淫猥な香。

 ぷは、と才人がようやく唇をはなし、つかんでいたアンリエッタの肩をそっとベッドの上に倒す。
 妊娠した彼女のために用意された、深雪のように白く柔らかいシーツの中に横たえられながら、アンリエッタは執拗にまつわりつく匂いから逃れようとするかのように首をふった。

 お腹の大きくなった少女は肌をほんわり上気させながら、乳房の下で自分の体を抱きしめ、惑溺したように艶かしく身をよじって哀しげな声を出す。
 甘ったるいほど、その声はとろけている。

「ああ……このお香はやっぱりいやぁ……
 もうみんな嫌いです、侍女たちも、侍従長も、あなたも、なんでみんなしてわたくしをこんな……こんなみだらな女にさせるのぉ……
 やや子をつくる務めは、ちゃんと果たしたではありませぬかぁ……」

 アンリエッタはとうに腹に子を宿しているのだが、二日に一度か三日に一度の情交では、かならずこの香の中で抱かれ、執拗に体に覚えさせられていた。
 いまではもう、この香をかがされるだけで肉欲に身がただれ、じわっと脳裏がうるんでしまう。

(出産間際で精神が弱くなってるのもあるんだろうけど、姫さまさすがにそれは被害妄想……かな?)

 才人は首をかしげた。
 いつも香を渡してくれる女官は、あまり感情を表にださないながらわりとお茶目な性格の気がする。別の女官たちも、すれ違うたびにときどき笑いをもらしてるし。



228 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:52:35 ID:X2pUolBx

「いやほら、姫さまが産まなきゃ王家直系は断絶だし。みんな王家のために頑張ってくれてるわけです」

「ですから、やや子ができた後なのにこの香を使う必要はないではありませんかっ」

 アンリエッタの抗議に、才人は真剣な顔になって親指をぐっと立てた。

「いや、産まれるまでが勝負ですから」

「そ、それ何の答えにもなっておりませ――ひゃううううっ」

 とうにべとべとの股間に、才人の手が差し入れられ、少女の秘部を浅くかきまわした。たったそれだけで口を封じられる。
 ヌチャヌチャと水音をたてられ、腰をよじりながら脚を閉じてそれをどうにかとどめようとする。
 もちろんそんなことで指が止められるわけもなく、蜜をこぼして腰がびくびく震えだしたころ、責めが中断された。アンリエッタの朦朧とした脳裏に才人の声がとどく。

「ほら、約束どおり口でしてあげますって。脚開いて」

…………………………
………………
……

 このあえかなる春の夜。薄くたゆたう香の煙。

 艶情が溶けだして満ちたような室内の空気。

 豪奢な寝台の上であお向けに横たわり、開いた脚の間に顔を埋められてすすり泣く少女の声。

「ぅ、ふぅ、イク、またイくぅぅ……」

 嫌味なほどに柔らかいシーツの海で溺れるように、アンリエッタは才人ににがっちり押さえつけられた腰以外をくねらせて泣き悶える。
 孕んだ腹の向こうで自分の股間に埋められている少年の頭を手でおさえ、黒髪に指をつっこむようにしてかき回し、紅潮した内股をビクビクと震わせて愛液を大量に噴きこぼす。

 才人に両太ももの内側をおさえつけられて脚を押しひらかれ、もうずっと勃起しているクリトリスを執拗に口唇で愛撫されていた。
 最初に口だけで包皮を丹念に剥かれたときからもう駄目で、首をふって絶頂に鳴かされた。
 それから延々と歯と舌、または歯と唇の組みあわせで、肉悦のためにある器官を甘やかに咬みしだかれ続けた。

 強烈すぎる刺激に、最初は何度も勝手に腰がはねて反抗しようとしていたが、今ではすっかり屈服して快楽を受けいれ、弱々しくわななくのみだった。
 舌でころがされる小さな肉の粒の下では、蜜壺が鮮紅色の粘膜をクチャクチャとさみしげにうごめかせ、壊れたように噴く蜜が尻の谷間をとおって垂れ、その下のシーツまで濡らしている。



229 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:53:26 ID:X2pUolBx

「ぁ、あぅ、あんんん、イクぅぅ……イっておりますう……」

 鋭い絶頂を間断なく叩きこまれ、焦点が合わなくなった瞳を宙にさまよわせながら、アンリエッタは呆けたようにそれしか言えなくなっている。
 重ねられる絶頂にゆるく痙攣する体は、官能の汗にしっとり濡れ、薔薇色に染まって香気をただよわせる。

 肉豆を責められると、最初こそ泣きわめくように暴れようとする肉体も、長く続くとあきらめて麻痺し、くったり快楽にひたるのが常だった。
 このまま続けられると、最後にはたぶん気を失うだろう。もう意識は半分とんでいる。
 ……それでもやはり今のアンリエッタの体は、完全には満足できないのだけれど。

 と、才人が唇から糸をひいて顔をはなした。
 完全に絶頂の反応が鈍くなったので中断したのである。

「気持ちよかった?」

「……ぁぁぁ…………はいぃ……」

 よだれを桜色の唇に光らせ、けだるげにぴくぴく身を震わせながらアンリエッタは陶然とつぶやいた。
 解放された腰がシーツに皺をつけるように、なよやかにうねる。
 その淫麗な痴態に、才人が当てられたようにう、と固唾をのみ、ややあって提案した。

「刺激変えてみます?」

…………………………
………………
……

「いやあ、そんなところはいやぁ!」

 アンリエッタはうつぶせになってお尻を上げ、上体は大きなクッションに腕をまわして抱きつく格好。
 そのままアヌスに舌をはわされていた。汚辱感と羞恥、それに相乗するぞわぞわとした妖しい感覚。
 少年の思惑どおりに、必死にクッションを抱きしめながら乱れた声をあげて、鮮烈な反応を示してしまう。

 肉豆咬みにつづき、玉なす肌の真裸を、異質の快楽で上気させられる。
 牝尻の双丘を手でむにりと割りひらいて女肛を愛撫していた才人が、舌をはなして言った。

「ほら、ベッドにひざついてお尻ちゃんと上げて。そうそう、お腹に負担かけないよーに。
 こっちだって気持ちいいってことを、以前にさんざん体に覚えさせてあげただろ。ほら、足の指きゅっと握りこんでるし」

「ちがう、ううぅ、ちがいます……」



230 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:54:07 ID:X2pUolBx

 その否定が嘘だと、自分でもよく知っている。
 お尻への責めはなるべくしないで欲しかった。子宮責めとは少し違う形で、アンリエッタは自分というものを見失わされてしまう。

 以前にそこを執拗に調教された期間があった。

 それから、そこに触れられるたびに拒否感を示しながらも、責められながら体が勝手にぞわぞわと変質して屈服しはじめ、罪深い快楽を得てしまうようになった。
 ことに、そこを犯されながら前をいじられる責めを受けると、黒い悪魔的な感覚の絶頂が止まらなくなり、最後のほうではくりかえし潮を噴いて、ときには失禁さえしてしまう。

 このときは、表面を舐められているだけだったけれど、そこがもうひくひく蠢いているのは自分でもよくわかるのだった。

「じゃ、前も一緒にしとこうか。
 あ、ここ腫れてる。お潮だいぶ溜まってる?」

「ひぃんっ」

 ぬぷんと蜜壺に指を入れられ、恥骨裏に指をひっかけられた。
 とたんに腰から走る電流に舌をつきだし、艶めく唄をうたわされる。
 指で膣内の敏感な一点をこすられながら、また男の舌でアヌスを愛撫されだす。

 悪寒に似た性感が、剥いたゆで卵をふたつ並べたような美しい尻肉をわななかせる。
 アンリエッタはこの呪わしい肉悦で鳴かされるのは耐えられないとばかりに、ぎゅっと抱きしめたクッションに顔をうずめた。
 白鳥の羽毛をつめたモスリンカバーのクッションは、少女の体を優しく受けとめてくれる――が、あの淫香はやっぱり布を通して頭のなかに入ってくるのだった。

 涙に目をうるませてくらくらする香を吸いこみ、下半身をいいようにされて恥悦を味わわされる。
 匂いに脳髄まで犯され、お尻の穴を舐められながら恥骨裏を指でこすられる責めに、たやすくアンリエッタの肉が蕩け崩れる。

「ィ……くぅ……」

 クッションから離した可憐な唇をふるわせ、悦楽と恥ずかしさに煮えた声をつむぐ。
 蜜をよだれのように噴きこぼしながら、才人の指を引きこむようにクチュクチュ咀嚼していた蜜壺が、絶頂に痙攣してきゅうきゅうと締まった。

 ……が、少年の責めはまったく変わらなかった。
 その締めつけをほぐすようにさらに指を突きこみ、震える膣内のざらざらした一点を執拗に掻いていく。
 膣での絶頂にあわせて固く締まっている女肛もぬるぬる舐めしゃぶられて、アンリエッタがとうとう惑乱した声をあげた。

「あひ、やああぁ、今き、気をやっておりますのにぃ、おしりだめぇ、
 やだ、くる、噴いてしまうぅ……ん、んんんんんんんんっ!」



231 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:54:46 ID:X2pUolBx

 無意識にぐぐっと腰を背後に突きだし、才人がこすりやすいように体が協力してしまう。
 尿道をジュッと潮がかけあがって、少女は白くくるめくような絶頂にのみこまれた。

「ぉ、ぉあ、ああああああああ、
 ま、またこんなぁ、ひ、ああああ、んーーっ……!!」

「っと、ほんとに一杯出るな……あーあ、俺ぐしょぐしょ。
 お尻をびくびくさせて、後ろに飛ばしちゃって。それ恥ずかしくないのかよ?」

「は、はずかひいぃ、くぅぅぅんっ、とめひぇ、とめてぇ……」

 言葉責めに被虐感を刺激され、アンリエッタの瞳がいっそうとろんと濡れる。
 クッションに抱きついたまま、背をそらして流麗な曲線をえがき、猫のようにしなやかに尻を高く上げ、プシャプシャと潮を後方に噴いてしまう。
 止まない絶頂に、子をやどした腹までをブルブルと胴ぶるいさせていた。

…………………………
………………
……

 陶器の香炉からくゆる煙は、濃い乳色の濃霧のよう。
 かすみと出でては、もやと溶け、甘く、また重く苦しく、少女を責めさいなんでいる。

 アンリエッタは柔らかすぎるベッドの上に膝立ちになり、重なる絶頂での消耗と腹の重さによろめきながら、カーテンにしがみついて鳴き続けていた。
 目覚めてはいたはずなのに、潮を噴かされたあとの記憶が少し飛んでいた。

 いまは後ろから才人に抱きしめられている。彼の両手が腰の前に回されて、アンリエッタの股間でぐちゅぐちゅ動き続けていた。
 栗色の髪を鼻先でかきわけるようにして、才人がたおやかなうなじに唇をおしあて、きつく吸い上げてくる。
 同時に赤く剥けたクリトリスをつままれて膣口を指先でかき回され、重い腹をゆすってカーテンをぎゅうと握りしめる。

「ああ駄目、いき、イきますう、あああっ、ああ……」

 白いのどを反らし、アンリエッタは乱れきった声をほとばしらせた。
 こてんと首が前にうなだれ、すがりつくベージュ色のビロードのカーテンに頭をおしあてる。
 ベッドのシーツ、力なく震える少女のひざの間にはぼたぼたと蜜がねばり落ちていた。

「準備、ちょっとできすぎかな、コレ。じゃ、そろそろ入れますんで、お尻ちょっと突き出して。
 今日も優しくするからさ」

 待ちかねたというふうな才人の声に、のろのろと頭を上げて、どこか諦めた者の悲哀をただよわせてつぶやく。



232 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:55:51 ID:X2pUolBx

「あ……また、『やさしく』……」

 抱きしめられたまま、ぬる……と膝立ちで背後から侵入される。
 あふっ、と押し出されるように息がもれた。
 ここ最近いつものように、才人のものが蜜壺をいたわるように慎重に入ってくる。膣道の七分目ほどまで入って、それは止まった。

「んっ、ん」

 アンリエッタはまぶたを伏せ、静かな侵入者を受けいれる。
 ぬちゅ、ぬちゅ、と、本当にそぉっと抽送される。以前のように乱暴なことは決してされない。子宮口に触れることさえなく、すぐ肉棒は引き戻される。
 枕頭の明かりのように、淡い桃色の情交。

 抱かれる若妻は、熱く火照った肌をぽうと薔薇色にそめたまま、絶望と艶情のこもった吐息をついた。

 少女がもろい雪の結晶でもあるかのように、少年がゆっくり繊細に腰を動かしてくる。
 そのくせ上のほうでは、アンリエッタのきゃしゃな首筋や肩を、きつく吸ったり咬んだりして、痕をつけようとしているのだった。
 なめらかな肌が、男の乱暴な口づけによって痛々しいほどにところどころ変色している。

 数日前の夜のキスマークも、まだかすかに残っているはずだった。
 それなのに、すぐまた新たなしるしを付けられ、少女は伸びあがるようにして切れ切れに乱れた声をあげる。
 切なげに鼻を鳴らして首まわりに口づけを受けていくアンリエッタに、才人が背後から満足そうにささやいた。

「いやー実は、ずっとこうして痕をつけたくってさ。
 だって前まではえっちしても、姫さますぐ次の日とか公務があったから、見えるとこは強くキスできなかったし。
 でも今はほら、こうして子供うむために離宮にいるから人目につかないもんね」

 アンリエッタの苦悩も知らず能天気な言い草に、しぜんと押し殺した怒りのこもった声がもれる。

「……わたくしは世話役の侍女たちに、いつも見られて恥ずかしいのですが」

「え? あ、ああいや、そういえばそうだよな。って、もしかして朝のお風呂とかも一人じゃ入らせてもらえないとか?」

 まさかと思ったのだが、アンリエッタに背を向けられたままこっくり首肯され、才人は顔を赤らめた。

「……つーことは、髪や体にこびりついた俺のせーえきとか全部見られてるのか……そうだよな、考えてみればアンの世話からシーツ交換とか全部あの人たちの役目だし。
 ……きゅ、急に恥ずかしくなってきたぞ……」



233 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:56:28 ID:X2pUolBx

「わたくしのほうがずっと恥ずかしいですわ!
 わたくしだって嫌なのですっ、でも侍従長にまで『わがままを言ってはいけません、お世継ぎまで宿した玉体に何かあればどうします』と怒られて……!
 だからほとんど一人では行動できないし、あなたは少ししかそばにいてくれないし、たまに来てくれたと思ったらいつも意地悪ばかり!」

 なんだか妊娠してから、逆に王宮内の立場が弱くなった気がする。自由のほうは、これはもう完全に奪われているのだった。
 金の籠で大切に飼われる小鳥のように。
 涙声でのアンリエッタの訴えに、才人はあわてた。

「ご、ごめん。でも、本当に仕事覚えるのが忙しいんだよ。
 だいたい、元はといえば姫さまが、ルイズと示しあわせて、二人してこっそり避妊薬飲まなかったのが原因だろ」

 と、才人は腕の中のアンリエッタが細かく震えだしたのに気づいた。様子がおかしい。
 怯えたようなかぼそい声が才人の耳にとどいた。

「……こうなったことを、やはり怒っているのですね?
 無理もないのはわかっているのですが、でも、あなたはルイズが一番だし……わたくし、いつ捨てられるか怖かったので、だから」

 本当に出産前後は精神が不安定な時期であるらしい。個人差もあるだろうが、少なくともアンリエッタはかなり振幅が大きいようだった。
 思いもかけない話が飛び出してきて、才人は先ほどにもましてうろたえた。

「ち、違うって。どちらが一番とかじゃ……」

 たしかに、才人はルイズに対し深い情愛がある。が、アンリエッタに対しても、それとはまた微妙に違う種類の情を抱いているのだった。
 才人にはうまく言えないが、ルイズは『そばにいたい人』。アンリエッタは『そばにいてやりたい人』という感覚である。
 どうにかしてなだめにかかる。

「え、えっと、そんなことないってば。ほんとに」

 けっきょく才人の頭では、ろくな言葉がとっさに思い浮かばない。口のうまい男がまったくうらやましいものである。
 うまく話すことはあきらめ、後にすることにして、才人はもっと直截的な方法でなぐさめる。
 またキスを首筋にほどこしながら、結合部をぬちゃぬちゃと揺すりたてていく。 

「あ、や、またそんな……!」

 アンリエッタはたちまち元通りに情火を燃え上がらされ、眉を切なく下げて恨み言をこぼす。
 簡単に黙らされてしまう自分の体がいちばん恨めしい。
 後ろから抱きしめてくる才人の腕に、恨めしさと安心感を同時に抱きつつ、アンリエッタは桃色のもやがかかった脳裏で哀しげに思う。



234 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:57:03 ID:X2pUolBx

(また……あのように抱かれるのね)

…………………………
………………
……

 長い夜。
 波のようなしわがよったシーツの上で、一枚の羽を扱うようにそっと抱かれていく。
 時間をかけられて、高まりきっている性感を、さらに薄皮を一枚一枚剥くように丁寧に。

 少女が懸命にしがみつく滑らかなビロードのカーテンが、夜のなかで白くおぼろに揺れる。

 物憂い快楽に、かすかなあえぎが弱々しくもれる。彼女の浸されきった官能の毒がしたたるような声。
 ランプの弱光とその影に妖艶な夜気が満ちている。

「……ぁっ……ぁ、ぃ……」

 才人のものを浅く埋められた蜜壺から、肉棒のカリが引き出されるたびにどろりと蜜がねばり落ちる。
 女の媚肉が、出て行こうとする男肉ににゅにゅるとからみつき、引きとめようとする。
 アンリエッタの栗色の髪にべっとりこびりついていた精液が、とろーりと一筋、生え際から額に垂れてきていた。

「ぃく……」

 何度も訪れるようになった穏やかな法悦の境地に、またじんわり上らされ、媚毒に溺れきった表情で報告する。
 その間にもぬちゅりぬちゅりと抽送され、熱い息を吐いて次のおとなしい絶頂にとろとろと上らされだす。
 ときおり桃色に茹だった全身が痙攣する。

「く……また、いく……」

 乳房を背後からまわされた夫の手にこねられて、柔媚な肉がむんにゅりとゆがみ、ぷくんと膨れた乳首が白い乳汁をにじませた。
 胸での淫感に膣内が連動し、なおさら多くの蜜が分泌されて肉棒に吐きかけられる。
 あまりにも正直な反応を示して、ぶるぶるとカーテンにすがりつくアンリエッタに、才人は訊いた。

「気持ちいい?」

「あ……あ……きもちいい……つらいぃ……」

 アンリエッタのぽうっと血の色を透かしてしとどの汗で濡れた肌は、湯気さえほかほかと立ちのぼりそうなほどだった。
 そろそろすっかり出来上がってきたなあ、と才人はその凄艶なさまを見て思う。
 忘れずに腰をゆったり送り、アンリエッタに蓄積する快感を与えていく。



235 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:57:53 ID:X2pUolBx

「あ、自分で腰使ったらだめだってば。いいから任せといてよ」

 ふらふらと後ろに突きだされて揺れてきた少女の腰を、言葉でとどめる。
 アンリエッタが淫熱に朦朧とした声を発した。

「……もういいでしょう、もう……」

 深く挿入されて子宮口を小突かれ、重い絶頂を味わわされて体を満足させてもらっていたのは、もう半年近くも前のことだった。
 あの苛烈な責め、男の手にがっちりとらえられ、女体の芯を小突きまわされて強引に味わわされる、重く深い法悦の境地。

 それを、「大事な体だから」という理由で、もうずっと与えられていない(似たような理由で、子宮を揺らすようなアナルセックスも禁止)。
 女の肉にさんざん刷りこまされて、男に激しく責められなければ完全には満足できない体にされているのに。

 そのくせ閨の情交だけは三日とおかず続けられ、体をずっと火照ったままにされている。
 肉豆を転がされることで、乳房を搾られることで、指や舌で恥辱的にアヌスを愛撫されることで何度も達しながらも、最後のとどめだけは刺してもらえないのだった。
 そして挿入されているときが一番つらい。天国がそこに見えているのに、煉獄にとどめおかれるようなものだった。

「ん、そうだな、そろそろやめようぜ。二人ともいっぱい楽しんだしね」

「そうじゃないの、ぁぁ、わかっているくせに!
 ねえ、ほんの少しだけ、奥まで……激しくして」

「それはだめですってば。あ、そろそろ出ますよ」

「ゆるして、ゆるしてくださいまし、そんな浅いところいや、ちゃんと動いてええ……
 あ、びくびくして、ん、熱い、イクぅ、んん、いくぅ」

 膣口のあたりだけでくちゅくちゅと肉棒をしごかされ、必死に精液をもらおうと吸い付く粘膜。
 男のものが脈動し、亀頭しか入っていない状態で、とぷとぷと精液を蜜壺に注ぎいれた。
 あさましくすするように膣道がうねって精液をこきゅこきゅ飲む。アンリエッタが身をわななかせて、熱い精を秘肉にしみこまされるだけで起こされたもどかしい絶頂を受け止める。

「俺も気持ちよかったー。ありがと」

 才人にちゅ、ちゅと優艶なうなじに口付けられ、そこからさざ波のような快美感が走る。
 淫らに少年の亀頭を咀嚼する蜜壺のなかで、精液と蜜が混じったものがクチャクチャと鳴る。
 思考がふつりと煮え、アンリエッタは首をふって腰を後ろに押しつけるようにしゃくった。

「いやぁ……終わらせないでっ、まだわたくし」

 本当のところ、続けたところで救いがあるわけではなかった。それでも、いつも求めてしまう。
 才人も一定の興奮をたもっている証に、彼のものは萎えていなかった。
 じゃ続けるよ、とささやかれ、ず、ずとまた弱い動きを再開される。



236 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 13:58:34 ID:X2pUolBx

 すぐにアンリエッタの脳裏に薔薇色のもやがたちこめる。
 だらしなくよだれを口の端からこぼして、少しでも多く快楽を受け取ろうと尻を後ろに突きだそうとする。
 だが、今度はがっちりと腰骨のあたりを手でつかまれた。

「だめだって。激しいのは禁止です」

「そんなぁ、う、う、ひん、奥、もっと奥にきてくださいまし、
 や、ああん、あ……ああ……」

 アンリエッタの腰を固定したまま、膣口の肉の輪状の粘膜で、亀頭だけを少年がしごいてくる。
 浅く執拗に、延々と。熾火をちろちろとあおりたてるように。
 濃霧のようにアンリエッタの体から淫気がくゆり、香炉の煙とからみあって室内にふりそそぐ。

「ぅぅぅ……イくぅ……」

 涙を紅潮した頬に流して歯をくいしばり、臨界点の向こう側へゆっくりと越えさせられる。絶頂の一線をいつのまにか、ふらりとまたぎ、また一歩さがってこちら側に戻ってくる感覚。
 あまりに簡単に来るそれは、腹が重くなりだしてからのこの数ヶ月、香をかがされながらまったく激しい責めをしてもらえず、限界まで煮つめられた体がじれったい責めに順応した結果である。
 だがそれは、本当に気休め程度のごくうすい絶頂で、かえって肉をただれさせるのだった。

「んん……イきます……ひっく、くるしいのぉ……」

 無惨なほどの官能香のなかで時間の感覚がぼやけていく。どのくらいつながっているのかよくわからず、ただ薄明かりの中でじっとりと、気だるい絶頂にひたらされる。
 肌を紅艶に染めて、重い腹を震わせ、はひ、はひとあえぐ。
 気がつくと前に手をまわされてクリトリスに触れられている。

「そ、それ、強くしていいですから……あ、やだ、なんでそんな……!」

 もう、肉豆さえいじめてもらえない。包皮を戻されてその上からゆるゆると、ほとんど力を入れないかすかな触り方で揉まれているだけ。
 けれども、理性を飛ばすにはじゅうぶんだった。

「――もう嫌ぁぁっ! なんで、なんでもっと動いてくれないの、思いきりして、奥まで乱暴にしてええっ」

 あ、来た。そう才人はつぶやいた。途中で癇癪を起こされるのも慣れっこである。
 「駄目ですって」と拒否しながら、相も変わらず浅く、またはゆっくり動いて少女を鳴き悶えさせる。

「奥にはもう赤ちゃんいるだろ? 大切な体に何かあったらこまるしさ」

「少しくらいならかまいませぬっ、ん、んんん、くぅ、
 ふぁ、いま気をやっているのかそうでないのかわからなくなっておりますぅ、ひっく、たすけて、こんなのはいやあっ!」



237 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:00:02 ID:X2pUolBx

「と言われても、御典医や侍従長さんからきつく言われてるしさ。激しい性行為厳禁って」

「ラ・ポルトなんか悪魔のおやつになればいいんだわ!」

「そ、それはちょっとひどい言い方のような……」

 じっさい婚姻の儀の後、才人がラ・ポルトに会ったとき侍従長は、大切に育ててきた姫君を孕ませた悪虫の首をこの手で締めてやりたいという目をしながら、こまごました注意を与えたのである。
 いわく、少しでも腹部に負担がかかるような性行為は厳禁。深い挿入一般は禁止。女性上位も念のため避けろ。
 また才人にとっても、なにせ女性を孕ませたなど初めての経験である。アンリエッタとの行為で、それまでさんざん無茶をやってきたことを忘れたように、慎重に抱くことにしていた。

 「あまりわがまま言うなよな」と才人はつぶやき、右手でアンリエッタの腰をつかみながら、左手で肉豆を包皮の上からつまみ、軽く圧迫する。
 美少女のますます濡れ乱れていく声を聞きながら、むらむら湧きおこる嗜虐心のままささやく。

「ふつうの女の子は、丁寧に抱かれて満足するんだってば。アンだって結婚して最初のころは、優しく抱いてもらえるようになったって喜んでたじゃないか。
 たった数ヶ月で、また乱暴にされたくなったのかよ?
 さっき、周りにみだらな女にさせられたみたいなこと言ってたけど、違うだろ? ほら、もともとえっちな女の子だって認めてみろよ」

「認めました、何度も何度も認めたではありませんかぁ!
 認めるからはやくしてっ、後生だからぁ!」

「んー。どこをどうされたいのか、具体的に言ってくれたら気がむくかも」

「……おま○、こ……おま○こぐちゃぐちゃにして、やや子の部屋まで突いてっ、あなたのおち○ぽを奥のほうでしゃぶらせてぇっ!
 ひっ、えっく、次は何を言えばよろしいのぉ? もうなんでも言います、なんでもしますから、今夜こそお情けをくださいましぃぃ……」

 花からこぼれる露のような涙をぽたぽたこぼす。
 カーテンを引っ張って揺らし、羞恥もなにもかも忘れて血を吐くような叫びで、教えられた知るかぎりの卑語を使って懇願する。
 ここ最近いつもと変わらない流れだった。

 生殺しに耐えかね、途中からは乱れた痴態をさらしながら、苛烈な責めを乞う。
 いつも今のようにアンリエッタの理性が切れると、才人が調子に乗ってさまざまなことを言わせるのであった。
 「生まれつきの淫らな体」だと認めさせられ、「寝室では夫にすべてをささげて隷従する」ことを言葉と行為で永久に誓わされている。

 そこまでしても、才人が以前のように激しくしてくれることはなかった。泣いて懇願を繰りかえし、それでも延々と浅く優しく犯される夜。
 そんな悲惨な淫夜でも、いつのまにか快楽に中毒させられていた体を、香と何ヶ月もの焦らしで完全に開花させられたアンリエッタは、絶えず求めざるをえないのだった。

 今も両手で腰をがっちり固定されて、興奮の限界に達してわななく蜜壺をゆったりと犯され続けている。たまに奥まで入っても、けっして子宮まで行くことなく肉棒が引き戻される。
 体をはとうに沸点まで達しているのに、決して煮立ててもらえない。とろりとろりと穏やかに上りつめて、アンリエッタは甘鳴きして乞いつづける。

「奴隷にでもなんにでもなりますからして、これ以上わたくしを嬲らないでぇ、あ、あああん、……いくぅ……、
 ひふっ、……なぶって、嬲ってよぉ、後生だから以前のように嬲ってえぇ……」



238 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:00:53 ID:X2pUolBx

「どっちですか? いじめられたいのかそうじゃないのかわからないんですが」

「え、ひぁ、ぁ……あれ? ひっ、くぅん、また、いくぅ……
 ……あああ、わからない、もうぜんぶ訳がわからないぃぃ……」

 もちろん才人には、支離滅裂なアンリエッタの言葉の意味はわかっている。
 でもまあ、うん、可哀想だけどほんとに乱暴にしたら危ないかもしれないし、このまま見とくかなと才人は思っているのだった。
 建前だけど、建前でも大事である。ちなみに本音は、単に見ときたいだけ。

(慎重な行為をしてたのは最初は本当に、おっかなびっくりだったからだけどさ……
 でもそのおかげで姫さまがここまでエロいお嫁さんになったのは、嬉しい誤算だなあ)

 正直、トリステイン有数の麗人が自分の腕の中でここまでくねり悶えるさまは、見ているだけで楽しい。
 玲瓏たる美貌。
 女らしい曲線をえがく優美な体。
 少女と成熟した女性のはざまの年頃で、双方の魅力を併せもって色香をただよわせる、上品で優しく、しとやかで、凛然として、楚々たるレディの代表みたいな人。

 親しい者しか知らない別の一面では、わりとおてんばで、我が強くて、時々まわりが見えず、感情的で激しくて、そのくせ寂しがりやでひどく弱い人。

(そばにいてやりたい、なんて思う一方でなんだけどさ。
 いじめたくもなるんだよなぁ、つい)

「っく……く、いく……堪忍してぇ、
 なんれもいいからとにかくどうにかひてぇ、あたまのなかがとけておりまふぅ……」

 少女はぬちゅぬちゅと抽送を受ける腰をぶるりと振るわせる。つながったところから、発情の証である蜜を休みなくこぼし、惨めにシーツを濡らしている。
 完全に惑乱してカーテンを引っ張り、アンリエッタはもつれてきた舌を懸命にうごかして慈悲を乞う。

「すこしだけでいいのれす、ほんのすこし、ほんのちょっとらけお情けをくださひぃ……」

「少しね。それでいいんなら」

 才人がそう言うと、腰を進めておずおずと肉棒を進めてきた。
 戸惑うようにひさかたぶりの男の肉をむかえた奥付近の膣肉を押しのけ、亀頭が子宮口をねっちりと押す。
 あまりにも強烈に焦がれて求めずにはいられず、それでももらえるとはほとんど期待していなかった刺激。
 それがいきなり与えられて、アンリエッタの舌がこぼれ、瞳の焦点がぶれた。

「〜〜〜あっ、」

 じゅわぁと白く脳裏がうるみかけたところで、すぐに肉棒がひっこんでいく。
 子を宿した女の芯がいまのノックで一段と強烈に疼きだしたのに、である。
 ビロードのカーテンに顔を埋めて、ついに本格的に泣き出したアンリエッタの体を、才人があらためて抱きしめ、また腰をゆるやかに使い出す。



239 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:01:34 ID:X2pUolBx

 爛熟しきった肉体をさらに追いこまれ、少女がとうとう獣のように乱れた叫びをあげて体をゆすった。
 重い腹を動かさせないよう、少年が後ろからその熱い肌をしっかり抱きとめている。
 汗と精液で湿った栗色の髪が横にふりたくられた。子供に戻ったような狂乱した懇願が涙とともに宙にふりまかれる。

「いやぁ、ゆるひて、どこまでっ、どこまですればゆるひてくださるのぉ、
 またいく、うごかひたらいや、あ、なんで、とめないれ、うごいてぇ、んく、んんん、イく、ひっく、あぁ、たすけてぇ、
 もぉあなたに全部ささげたれはありませぬかぁ、わたくひなにものこってないぃ、いじめたってなにもでてきませんん……」

…………………………
………………
……

 淡いランプは枕元。

 若いつがいが体位を変え、正常位で結合している。
 悲惨なほど熟れとろけきってクチャクチャ開閉していた秘肉を一回シーツでぬぐわれ、それからまた少女は浅く優しく犯されている。
 ベッドの上に横たわり、大きな腹を上にむけて脚を開かれ、くぷくぷと物ほしそうに亀頭に噛みつく膣口を堪能されていた。
 きゅっと指が丸まりっぱなしの足が、宙でときどき生々しく痙攣する。

 香炉の香に負けないほど、淫艶な香気を桃色の汗肌からくゆらせた少女。
 いっそ眠たげに頭を横だおしにして、瞳を肉のまどろみに潤ませ、もう絶頂の報告も懇願もアンリエッタは口にしていない。

 そのかわり、ひとさし指と中指を口に入れてペチュペチュとねぶる音が室内にひびいている。先ほど、のろのろと自分の髪にこびりついていた精液をすくいとった指だった。
 まるで、どれだけこいねがっても与えられない強烈な絶頂の、せめてもの埋め合わせにしようとするかのように。

 魂を飛ばしたように、意思の光の消えかけた瞳の焦点はどこか遠くをさまよっている。
 ほつれて汗で額にはりついた髪。
 にじんだ母乳をたらりと流し、ふるんと柔らかく揺れる白い乳房。
 淫猥な波を形づくるシーツの上で、ときおり孕んだ裸身がもぞもぞ動く。

「ん、三回目きそう……今日はこれで最後にするから」

 才人がアンリエッタに声をかける。
 返事がないため、彼は身をのりだして、腹部に体重をかけないよう注意しながら、覆いかぶさるように若妻の顔をのぞきこんだ。
 姫さま? と至近でよびかけてみるが、いとけない子供のように指をしゃぶる音しか返ってこない。

 それでも、横を向いていた顔がのろのろと上を向いて、細められていた目が開かれ、焦点が合っていないながらも才人を見る。
 少年は愛憐の情をそそられ、幾筋もの涙で汚れている紅潮した頬に右手をのばし、涙をぬぐおうとした。



240 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:02:15 ID:X2pUolBx

 がぶ。

「いでででででででで!?」

 才人は手におもいきり噛みつかれて悲鳴をあげた。
 激烈な心情をこめて、アンリエッタがぎりぎりと歯を少年の手にくいこませている。

「ででででで! ま、待ってくれ! 悪かった、意地悪したのは悪かった!」

 ふーっ、ふーっ……と息をつきながら、アンリエッタがようやく男の手から口を離す。
 完全に目の色が変わっている。
 身をおこし、少女の歯型がくっきりとついた手をおさえて、才人はため息をついた。

「わかったよ……ちょっとだけだからな」

 細心の注意をはらって、腰をじりじりと進める。
 子宮口を再度こじったとき、アンリエッタののどから喜悦の声がほとばしった。
 鮮やかに淫艶な花が開いたように反応が変わる。

「ゃあああああっ、あ、ふ、やっと、きてくれた、のですね」

 柔熱い膣奥の肉が、にゅるにゅると巻きつき、なかなか訪ってくれなかった男に拗ね甘えるように引きしぼる。
 う、と才人は奥歯をかみしめた。予想以上の心地よさにそうやって耐える。
 
(そりゃ俺だって、奥までしっかり入れるほうが好みだよ)

 子宮口に亀頭をぐりぐり押しつけるように、腰を押しまわす。
 嬉しそうに瞳をとろかせ、「きもちいい、きもちいい」とあまりにも素直に鳴く少女の声が、どんどん甘やかに透き通っていく。
 アンリエッタが才人の腰に自分の脚をからみつけた。

「あふ、ふ、イく、きもちいいの、イクう、小さいのいっぱいくる、んん、んく」

 奥をこじられるだけで何ヶ月分もの溜まっていたものが次々来ているのか、手で乳房の下を抱くようにして、少女は肉の歓楽に細かく震え続けている。
 先ほどまでの静かに煮立てられる絶頂とは別の種類のもの。強引なほど次々と与えられる、男に責められる味に完全に酔い痴れている。

 望まれるとおりぐりぐり圧迫してあげながらも、おなか大丈夫かな、と才人は心配になって、赤子を宿したアンリエッタの丸い腹をそっと撫でる。
 なにが引き金になったものか、その瞬間に濡れた媚肉がにゅるにゅる、きゅきゅと肉棒を巻きこんで奥に引きこもうと締まった。



241 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:03:23 ID:X2pUolBx

「わ、うわ、出る……!」

 才人はやけくそのように、どくどくと脈動しはじめた肉を子宮口に押しつけ、亀頭がそこの輪をくぐってしまいそうなほどぐりぐりと押しこんでいく。
 押し付けられる先端からびゅ、びゅ、と打ち出された精液が、そのままじんわりと子宮にしみていく。
 肉をぐぐっと収縮させて艶かしい悦びを全身で告げ、アンリエッタが大きく達する。

「あ、くる、きておりますぅ、くぅん、イきますぅ、っ、んんんんんんんーーっ!!!」

「わっ、こ、こら、いきむんじゃない!」

 アンリエッタが何ヶ月ぶりかで味わう深い快楽。強烈に白く五感がくるめき、子宮が緊縮する。
 丸くなったお腹が張り、痛みが走る。それさえも心地よい。
 気がつくと潮まで断続的に噴いて、才人の下腹を濡らしていた。

「はっ……かひゅ……はひっ……はーっ、はひっ……」

 激しい絶頂に、過呼吸気味になって新しい涙をこぼす。
 羞恥心さえ溶けて、濡れそぼった色の違う恥毛どうしをからめるように、自分から腰をわずかに揺すった。
 くちゅ、という音と共に、クリトリスがこすれて腰がしびれ、夫の腰に脚を巻きつけたままうっとりとシーツに弛緩した身をあずける。

 温かいミルクの海に沈むような余韻。
 自分の中で、脈打ちながらしぼんでいく少年のものの感触が愛おしい。
 才人が腹をおそるおそる撫でてきた。

「は、破水するかと思った……」

「あなたぁ……」

 艶麗に崩れてトロトロになった体と思考。
 子宮までささげた相手に、何もかもゆだねて甘えきった声で、アンリエッタはゆらめく瞳を夫に向けた。
 甘ったるく麻痺しかけた腰を自分から揺すり、結合部をすりつけてニチュニチュかすかに粘った水音をたて、余韻を堪能しながらおねだりする。

「今のがもうすこし、欲しいの……」

「さ、さすがに危険っぽいから……あのさ、俺だって意地悪ばかりで焦らしてたわけじゃないって。
 いろいろな意味で怖いんだって……いま姫さまの体、反応が良くなりすぎてるから。さっき子宮、ぎゅっと締まったろ。
 そっちの体心配だし、万が一のことがあったら俺も間違いなく首飛ぶし」

 そう言ってアンリエッタの腹を撫でたまま、才人がちゅぷ、と萎んだ自身のものを抜いていく。
 孕み腹をさすっている才人の手の上に、そっと少女が手のひらを重ねる。
 余韻で赤い顔に、芽生えつつある母性のにじむ微笑をうかべる。



242 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:04:12 ID:X2pUolBx

「あ……蹴っておりますわね……」

「驚いたんじゃねえかなぁ……
 とにかくアン、みんな無事に産んでほしいんだから。正直実感わかないけど、俺にとってもそりゃ自分の子供だもん。
 ええとそれと、ルイズとどっちが一番とかそういうのじゃなくて、なんていうのか二人とも、いや、とにかく、……ちゃんと愛してるってば」

 その言葉に、アンリエッタの目が潤みをたたえてとろんと揺れる。
 幸せそうな微笑みが、「母」から「妻」の、というより「女」のそれに変わる。

「んん……はい」

 そう言って少女はやや身を起こし、シーツの上をゆっくりとはいずって、ベッドの上に尻をついて座っている才人のほうに頭をむけた。

「……姫さま? あ、ああ、清めてくれるんだっけ」

 少年の脚の間でしどけなく横臥しながら、萎れてちぢみかけた男性器を、白魚のような指でそっと下から持ちあげ、顔を寄せる。
 才人に言われて、最後には舌で清めさせられるのは、いつものことである。
 今夜は最後にちゃんと愛してもらえた。だから、言われなくても自分からする気になったのだった。

 体にしっとりととろみを帯びて、アンリエッタは才人のものを濡れた薔薇の花弁のような唇にふくんだ。
 しぼんで粘液にまみれたそれを、いとおしむように口内でクチュクチュ転がして綺麗にしていく。
 いまだにくゆる香の中で、奉仕自体に陶然となってしまうが、すぐにそれを終わらせて唇を離す。また欲しくなってしまっても、さすがに与えられることはないだろうから。

「あ、ありがとさん」

 戸惑う才人の声。
 アンリエッタは少年の太ももに頭をもたせかけて見上げ、香気たちのぼる芙蓉のような笑みをうかべる。
 意識しない秋波。

「だって、わたくしはこの先、夜はあなたにこうして仕えなければならないのでしょう?
 さんざん淫らなことを言わせておいて、ほんとうにひどい人。許しませんからね、一生」

 手をそえてちゅ、ちゅ、と才人のものに口付ける。
 けぶるような媚態を見せながら、艶然とつぶやいた。

「あなたとのやや子、わたくしがんばって産みますから、
 そうしたらご褒美に、昔のようにいっぱい抱いてくださいましね……」



243 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:05:01 ID:X2pUolBx

 才人が沈黙した。

「…………あのさ、わかっててやってんの? それ」

「え? ……あれ、また大きく……?」

「すみません、久々に今夜はもう一回だけしたくなりました。
 っていうか、おさまりつかない」

「だって、先ほど三回で終わりと……? え?」

…………………………
………………
……

「もういや、もういやああ……!」

 またベッドの上でクッションを抱かされてうつぶせに組み敷かれ、少年の手で片腕を背中にねじあげられるように拘束されたアンリエッタが、乱れた泣き声を上げた。
 後ろから浅く犯され、また延々と膣口で亀頭をしごかされている。アヌスも指先で軽く刺激され、妖しい快感を添えていた。
 腰を高く上げたまま、重い腹をゆすって身悶える。

 せっかく少しなだめられた淫情の火は、とっくに再燃させられていた。
 拘束されていない片腕を必死にクッションにまわし、甘美すぎる拷問にあえぎながら、許しを請うしか出来なくなるまでに戻されている。
 クッションに押しつけてむにりとつぶれた乳房の先が、情欲のひどい疼きと共にまたじんわりと母乳をにじませ、シーツを濡らしている。

「あ、えっと、俺出る。これで終わりにするから」

「ああ……せめて、せめて最後にもう一度お情けを……いや、抜かないでぇ、
 あ、かけないで、熱い、んんん、イきます……っ」

 女肛に少年の指先がもぐりこみ、浅くツプツプと出し入れされながら、背中に精液をびちゃびちゃとかけられていく。
 それだけで汗の珠を噴いた背をくねらせ、アンリエッタはすっかりおなじみになった浅い絶頂に達する。

 肉棒を奪われた蜜壺が、さみしそうに膣口を開閉させてぷちゅぷちゅ蜜をシーツにこぼした。
 同じくひくつくアヌスに指をずずっと埋められ、抜き差しされる。ぞわりと鳥肌立つような魔性の快楽に、アンリエッタはせっぱつまった声をあげた。

「ひっ、い、いや、お尻はもういりませぬっ、抜いてっ」

「今日もう終わりだし、サービスで。ほら、こっちも触ってあげるから」



244 名前:ご懐妊九月目です。(女〜録ラブエロ版5):2007/11/06(火) 14:05:33 ID:X2pUolBx

 才人がそう言うと片腕を拘束していた手を離し、少女の腰の下に手を入れて肉豆に触れてきた。
 蜜壺からあふれてきている愛液にまみれたそれの包皮を剥かれ、赤剥けした小さな肉をぬるぬると揉みほぐされる。
 指で犯される女肛が連動するようにわななき、相乗する快楽に美尻がはねあがる。

 汗に濡れたきれいな栗色の髪を振りながら、アンリエッタはシーツをかきむしるようにして媚声をしぼらされた。
 すぐに、何度目かの申告が乱れ蕩けた声でひびいた。

「ひ、ん、ううぅ、ぅ、イくぅぅっ」

 発情しきった肉が、恥辱的な絶頂をもどかしげにむさぼった。
 アンリエッタの股間の二箇所に触れていた指が離れる。
 がっくりと首をうなだれさせて余韻と羞恥、それに情欲で熱くふるえるため息をつく。

 この絶頂もやはり、かえって体を追い立てるだけだった。
 なだめようとしているのか精液をすりこもうとしているのか、才人が精をかけられた震える背中を撫でてくる。

 パールピンクのランプに照らされる裸身が、汗に濡れ光りながらもぞもぞとうごめく。
 アンリエッタは手足をちぢめて体の下のクッションを抱きしめ、大きな孕み腹をかかえるように丸まったまま、ウサギのように震えながらすすり泣き、甘く溶かされた声で呪った。

「ひっく……うう…………うぅ……ひとでなしぃぃ……」

 体が淫欲にすっかり燃えさかっている。完全にもとの木阿弥だった。
 いつもと同じくドロドロの状態で、決して満たされないまま、また次に才人がこの部屋をおとなう時を待ち焦がれるしかない。
 次の夜もおそらく、この深い官能香と柔らかいシーツの海のなかで溺れさせられ、罪深い肉をよじって優しい愛撫に悶えるのだろう。

「まあまあ。えっと、順調ならあと一ヶ月くらいで出産かー。
 出産後どのくらいで御典医から激しい行為OK出るかわからねえけど、たぶんそれからまた一ヶ月くらいかな。
 それからなら、いくらでも姫さまの希望通りに出来るって。なんならまた全部言うこと聞いてあげますから」

「…………いやあ……あと二ヶ月なんて、その前にわたくし気が、気が触れておりますぅぅ……」



245 名前:ボルボX:2007/11/06(火) 14:07:29 ID:X2pUolBx
そういや孕み+焦らし責めってあんま見たことないや、と思い、自分なりにアレンジしてやってみますた。
そしたらラブエロ版なのにアン様がエロ地獄に落ちた。難儀な人だ。
これどうみても調教完了してるネタなので、最終話にとっておけばよかったかもw
しかし長くなりすぎた。次からはもっと密度を高くしてコンパクトにまとめるように努力します。

これまで拙作SSを保管庫にUPしてくれた人に、この場でちゃんとお礼を申し上げます。ありがとうございました。
これからは「シルフィでもわかる保管庫編集」を見て、折をみて自分でまとめることにします。


246 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:08:44 ID:aqbSmfOx
初めてのリアルタイムktkr
ボルボ氏GJ!!!
姫様ご懐妊おめ

247 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:13:19 ID:5Nuhjzsh
GJ!
そう言えば十月十日と言うけど、実際には数えだから280日なんだそうな

248 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:08:27 ID:WLF3kIjT
会議中に勃起してしまったではないかwww

249 名前:もんもん妄想(1/3):2007/11/06(火) 15:13:44 ID:qrblm0p/
 惚れ薬を飲ませて自分を意のままにしようとした彼女をギーシュは振った。
「さよなら、香水のモンモランシー、君と関わっていたらいつか毒殺されてしまうよ」
「ああ、燠火のケティ、マロンの様な愛らしさを持つ愛しの君よ」
 そうしてモンモランシーは振られた。

 ルイズが惚れ薬を飲んだ翌日の夜、俺はモンモランシーを詰問していた。
 居なくなると泣くルイズを寝かしつけて、ここまでやって来たが
「解除薬が出来ないだって?」
 ギロリとモンモランシーを睨みつける
「解除薬に必要な秘薬が売り切れなんだもん!」
「どうするんだよ」
「入荷が絶望的じゃしょうがないじゃない!」
「なんだよそれ」
「いいじゃない、あなたルイズが好きなのでしょ!
 今なら何でも出来るじゃない!」
「おまえな、自分が何を言ってるのか分かっているのか?」
「五月蝿いわよ、平民風情が貴族に逆らうんじゃない」
 俺の中で何かが弾け、彼女に襲いかかっていた。

「や、やめてぇ!!」
 空気を切り裂くようなモンモランシーの叫び声が、俺の鼓膜を奮わせる。
「駄目だ、責任を取れ!惚れ薬なんか作りやがって」
 俺は彼女の体を自分の腰の上に乗せ、今まさに硬くそそり立った肉棒を挿入しようとしているのだ。
「い、痛いっ…」
 先端が乙女の隙間を広げ、ピンク色の粘膜の谷間に少しだけ隠れる様子が発揮にと見える。
「くぅ」
 彼女の幼さが残るその色合いは、俺の被虐心を煽るのに十分であった。
「うぅっ・・・いやぁ。」
 ほんの少しずつであるが確実に彼女の中へと、肉棒が挿入されていく。
 その深さが増すたびに、彼女の瞳から涙が零れ落ちてゆく。
「見るんだよ…これは命令だ!」
「痛いっっっ。」

250 名前:もんもん妄想(2/3):2007/11/06(火) 15:15:21 ID:qrblm0p/
 彼女は弓のように背中をそらして、自分の芯を貫く痛みを逃がそうとしているようである。
 あまり大きくない乳房が桜色に染まり、その谷間に俺の唾液と彼女の汗がテラテラと部屋の光に
反射している。
「はあはぁはあ…痛い、ゆ、許して、抜いてよぉ。」
 まだ半分ほどしか挿入していないのに、モンモランシーは俺へ哀願の眼差しを向ける。
だが、俺はこの甘美な行為を途中でやめるほど、人間ができてはいない。
「馬鹿野郎、止めるわけないだろ」
「た、助けて…ギーシュ」
「ギーシュは、来ねえよ振られたんだよ、お前は!」
 どうしようもない現実が分かったのだろう、彼女は再び目をぎゅっと閉じると、
苦痛に対する準備を始めたようだ。
「うっ…も、もうそれ以上は入らないわ」
 痛みで神経が興奮しているせいか、乳房の先端がツンと突起している。
 よく見ると蕾の周りを彩る部分までがいやらしく盛り上がっていた。
 それを見ると我慢が出来なくなり、噛み付くようにしゃぶりつく
「あっっう、い、痛い、痛いっ。」
 さらに肉の谷間が内側へめり込むようにして裂ける。
「きっきつい」
 彼女の膜壁は俺の肉棒を圧迫しながら、その侵入者を外へ外へと追い出そうとする。
「あっあっ…」
 モンモランシーの花弁はポーション効果でぐっしょり濡れている。
「く、動かすぞ」
「いやぁああ・・・」
 それでもギシギシと軋むような感じで粘膜同士が摩擦し、いくら他人事とはいえ
 彼女の苦痛が伝わってくるのが分かった。
「痛いっっ…ぅうっ」
 あまり大きくない乳房が目の前で揺れている。俺はその乳房を眺めながら腰に入れていた
力を少しだけ緩めた。
「っっ…。」
 ホッとしたのか彼女の身体から力が抜ける。
 その瞬間に俺は肉棒の根本を自らの手で持ちグルグルと中をかき回すようにしてやる。

251 名前:もんもん妄想(3/3):2007/11/06(火) 15:16:20 ID:qrblm0p/
「こ、こんなのいやぁああ」
 腰が合わさる場所からネチネチと厭らしい音が響く。
 モンモランシーはまるで身体をかき回されるような感じなのか、腰の動きに合わせて身をよじらせた。
「くぅ…ぅうん」
 鼻に抜けるような甘い声を吐き、モンモランシーはそのままイヤイヤとする。
「も、もぅ…」
 そこまで彼女が言いかけた時、俺は言葉を遮るかのように、再び腰へぐっと力を入れてやった。
 その瞬間、彼女は身体を縮めるようにして悶える。
「いたぃ、だ、大嫌い。」
 普通なら不快感を覚えるその言葉も、今の俺にとっては心地よい響きですらある。
 今の俺にとって大事なのは、自分の快楽を求める為に行われる肉と肉の摩擦のみだけだ。
「も、もう許して…」
徐々に腰の動きが、速くなる。
 押し出されるような感じであそこからは蜜が溢れ、お互いの腰をぐっしょり濡らす。
「はあはあはあ…も、裂けそうぅ」
 性的に未開発な身体をケダモノのように犯しているのだからモンモランシーの言葉も当然である。
「ああっ…ううぅ」
 俺の腰の動きはさらに加速し、モンモランシーの中を激しく突き上げた。
「痛いぃ…」
 肉圧が強くなり、なま暖かい膣壁が肉棒全体を包み込む。
 そして先端だけに感じていた甘い感覚は、やがて四散するように身体へ広がり始めた。
「もう!!」
 叫び声とほぼ同時に、俺のモノがぎゅっと締め付けられる。
「だ、だめ…中あっ。」
 体液が自分の身体の中で広がるのを感じたのだろうか、
 モンモランシーは不安と驚きが混じったような表情で俺の顔を見た。
「ああ…ど、どうして中で…あぁ」

 ぼーっとして、涙目のモンモランシーがベットでへたり込む
「・・・平民に純潔を奪われてしまったわ…もうお嫁に行けない身体なのね…なんて屈辱・・・」
 自虐的に放つその言葉を愛しく感じ思わず抱きしめ、
 背後から乳房をゆっくりゆっくり揉みはじめる。
「もう十分でしょ・・・?」
 再起動し始めたアレがモンモランシーの震える肌に触れる。
「これ以上何をしようって言うの…?」

252 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:17:45 ID:qrblm0p/
(´・ω・`)虹板の画像で妄想してみた

初SSなので間違いがあったらすまぬ(´・ω・`)

253 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:55:27 ID:Mm9lQi2O
>ボルボ氏
GJであります。

>>252
間違いというか、投下前に一言入れたほうがいいよ。
特にこういった作品はね。
まあGJ!

254 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 16:37:49 ID:2xl1rEXB
ボルボ氏GJ!
アン様好きな俺には最高級の食材であります!

255 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 16:45:12 ID:CPum70d4
>>245
エロいよ、あんたエロ過ぎるよw

256 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 16:58:17 ID:C2a4YT9C
>>245
素敵アン様をありがとう
そして早くルイズ編執筆の作業に戻るんだ

257 名前:名無しさん@ピンキー :2007/11/06(火) 17:22:52 ID:6TrH/oaV
>>245
さすがに妊婦ものは嫌だな…なんて思ってた自分だけど
ボルボ氏のものは何だろう すごく読みやすい
ドSでアンリエストな自分にとったら最高ですた
GJ!

>>251
ギーシュが居る理由でモンモンネタは少ないよね
けど結構モンモンも好きなんだぜ
GJ


258 名前:かくてる:2007/11/06(火) 19:53:33 ID:aha+H1ap
「かくてる」こと199です。新作投下します。トマトジュースかブラッディメアリーをお供に推奨。

「美味しいサイト」

259 名前:美味しいサイト:2007/11/06(火) 20:00:12 ID:aha+H1ap
 サイトは必死で学院に駆け戻った。ルイズが魔物に襲われ重篤だと言うのだ。学院に着くと、ルイズの
いる医務室は立入禁止だと言う。だがサイトは制止を振り切って医務室に飛び込んだ。
 室内では白衣を着たマリコルヌがルイズを太い鎖で縛り上げて吊そうとしているところだった。控え目
なルイズの胸には鎖が食い込み、口には始祖ブリミルの銀の聖具をあしらった革製の猿轡が痛々しい。
「マリコルヌてめえ!」
 サイトはデルフリンガーを抜いた。マリコルヌは蒼白な顔で叫ぶ。
「サイト、違うんだ!」
 サイトはマリコルヌを跳ね飛ばすと鎖を即座に叩き切る。
「なあ相棒、この鎖なんだが……」
 デルフの言葉も無視してサイトはルイズのいましめを全て解いた。
「サイトッ!」
 ルイズは泣きながらサイトの胸に飛び込んだ。サイトはルイズをぎゅっと抱き締める。
 ルイズはそっとサイトの首筋に口付けて囁いた。
「いっただっきます♪」
 かぷり。
 ちゅーちゅーと吸う音が聞こえ、サイトは気を失った。

「だから止めたのに」
 マリコルヌは憮然としてサイトに説教する。サイトは口の中の牙をつつきながらうなだれた。
 ルイズは吸血鬼に襲われたのだ。2次災害を避けるためにルイズを束縛していたところにサイトが飛び
込んだのだという。
「でも、何でマリコルヌは大丈夫なんだ?」
 サイトのもっともな疑問にルイズは答えた。
「たしかに吸血鬼は処女・童貞の血なら吸うわ。でも私は不味い血を吸うほど卑しくはないわ」
 なるほど、サイトとルイズの周りを囲んで障壁を作っているのはコルベール以外の教師とキュルケだ。
 と、その輪にシエスタが飛び込んできた。
「サイトさん!」
 心配そうなシエスタの顔。途端、サイトは強烈な渇きをおぼえた。なんてシエスタは旨そうなんだ。
「シエスタ、いっただっき……」
「この馬鹿犬っ!」
 サイトはいきなりルイズに吹き飛ばされる。ルイズは胸ぐらを掴んで叫ぶ。
「これ以上被害者増やしてどうすんのよ!」
「俺を吸血鬼にしたのはルイズだろ!俺の血で喉を潤しておいて何言ってんだよ!」
 ルイズはうっ、と言葉に詰まる。だが再びルイズは強い表情で言った。
「わかってるわよ。それに使い魔の餌ぐらい、ご主人様が面倒みるわ」
 その場の全員の目が点になる。だがルイズはサイトの頭を優しく首筋に抱いて言った。
「こここれ以上、被害は出せないし!」
 ルイズの髪からふんわりと美味しそうな匂いが立ち上る。サイトはルイズの首筋に噛み付いた。
「ちょっ!そんながっつかないで!そんな吸っちゃ!あ……う…ふぅ…はあっん」
 サイトは満足して離れると、惚けた声で言った。
「ルイズ……美味しかった」
「シエスタはいらないわよね?」
 サイトは熱にうかされたようにうなずく。ルイズはサイトを再び優しく抱き寄せて言った。
「また喉が渇いてきたけど首筋ばかりじゃ痛いだろうから、違うところから吸うわ」
 ルイズはサイトのシャツを捲りあげると乳首に吸い付く。サイトは身を捩らせながらも恍惚とした表情
を浮かべた。
「サイト美味しい。全身から吸っちゃいたい」
 シエスタの怒号が響く中、ルイズはサイトの両方の乳首をゆったりと賞味し続けた。

 この日、お見舞いに来てサイトの姿を目にしたアンリエッタ陛下は、シエスタ謹製のスタミナドリンク
を飲みながら、自ら徹夜で吸血鬼の血清を完成させたという。

260 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 20:04:01 ID:qTUgTFhv
支援

261 名前:かくてる:2007/11/06(火) 20:04:15 ID:aha+H1ap
投下終了

262 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 20:22:49 ID:AZbDEoo+
うわぁ…

263 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 20:47:31 ID:J/tMJx6a
いただきマンゴスチン

264 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 22:39:58 ID:KnL4aEy5
GJ!

265 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 23:58:57 ID:fcCRpJFf
>>251
GJ!!
だが、次からは注意書きが必要だな。そういうの苦手な人も多いし。
オレは楽しめたけどね

266 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:08:02 ID:y5eO+ccM
えーい、この吸血バカップルめ!
いつまでも二人でイチャイチャ、チューチューしてるがいいっw

267 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:23:15 ID:+HyjIYoe
初めまして。
初めてのSS投稿なので間違いなどあるかもしれませんが、
どうぞよろしくおねがいします。
題名は「ウサギ林檎」です。

268 名前:ウサギ林檎:2007/11/07(水) 01:29:46 ID:+HyjIYoe
 ルイズとシエスタが風邪を引いた。原因は昨日の風呂だと思う。
 昨晩、才人がいつものように自作の風呂に入ろうと部屋を出たところを、
使用人ですからとシエスタが一緒に入ろうとし、それを見たルイズもご主人様だからという理由で強引について来た。
大きい釜といってもさすがに3人はきつく、好機とばかりにシエスタが才人に密着し、
それを見たルイズが大暴れ。そのせいで風呂釜が倒れて湯冷めしたのだろう。
「ヘクシュッ!!…ったく、なんであんたは風邪引かないのよぉ……」
 布団の中から赤い顔だけ出してルイズが睨んでくる。
「そんなこと言ってもなぁ〜、男だからか?」
 実際才人一人が風邪を引かなかったのは不自然であるが、掛からなかったのは事実である。
案外馬鹿は風邪引かないと言うのが当たっていたのかもしれないが…。それに、
「でも俺まで風邪引いたら大変だろ。誰が看病するんだよ」
 確かに、この部屋には才人とルイズとシエスタの3人しかいないのだから、才人まで風邪を引いたら大変である。
 するとルイズは顔をさらに赤くしながら、
「まぁそれは仕方がないとして、なんで私がシエスタと一緒のベッドなのよ!」
 隣で恍惚とした目で才人を見つめていたシエスタを見ながら怒鳴った。
「いいじゃないですか。ベッドは一つしかないんですしぃ〜」
 この部屋にベッドは一つしかなく、元々3人で寝ていたので1人減る分には問題ない。
口ではああ言っているが、流石に病人であるシエスタを床で寝かせることは出来ず、ルイズはダダを捏ねるばかりである。
「そうだよ。それに元々一緒に寝てたじゃないか。今更いいじゃん」
「そうですよ。それにこうしてサイトさん看病が受けられるわけですし」
「ちょっとシエスタ、何言ってるのかしら。サイトは私の使い魔なんだから私を看病するの!!」
「別にいいじゃないですか!サイトさんはミス・ヴァリエールだけのものではありません!!」


269 名前:ウサギ林檎:2007/11/07(水) 01:31:19 ID:+HyjIYoe
 ベッドの中で喧嘩し始めた2人を見ながら、
『そういや風邪引てダダ捏ねてた時、よく母さんが林檎剥いてくれたっけ』
 などと思った才人は、棚にあった2つの林檎と小振りのナイフを持ってベッドの脇に腰掛けた。
「あら、あんた林檎剥くの?まぁご主人様の為に働くなんて使い魔として当然よね。
 さっさと剥きなさい。一応食べてあげるから」
「なんだよ、文句を言うなら喰うなよ」
「…っな!?」
「そうですよミス・ヴァリエール。いやなら食べなきゃいいじゃないですか。
 サイトさんの剥いて下さった物でしたら、私何でも食べますわ」
「ちょっと何言ってんのよ、この色ボケメイド!」
 いい加減五月蠅くなってきたので、林檎の皮剥きを始めようと才人がナイフを持ったとき、
微かにガンダールヴのルーンが光った。すると林檎の皮の剥き方が自然と頭に浮かんでくる。
『やっぱすげえなぁ、ガンダールヴは。これなら失敗することはなさそうだ。…そうだ、ちょっと工夫して……』
「…ん?ちょっとサイト、なんで皮剥かないで林檎を切ってるのよ」
「そうですよサイトさん。何故皮を剥かないんですか?」
 2人が言うように、才人は林檎の皮を剥かず直接実を食べやすい大きさに切り、種を取ってゆく。
「いいから見てろって。…こうして…ああしてっと……」
 才人は切った林檎の皮にVの字に切り込みを入れ半分ほど皮を剥き、余分な皮を取り除いていく。
最後に残った皮を少し切り取り、完成した林檎を皿に盛り付けて…
「おもしろい切り方ね…」
「確かに変わった切り方ですね…」
「そうか?こっちの世界ではあまり知られてないんだな。俺の世界じゃ結構有名で「うさぎ切り」とか言ったかな」
 そう、才人は子供の頃よく母親がお弁当に入れてくれた兎型に林檎を切っていた。
「へぇ〜。確かにうさぎに見えるわね」
「ほんとだぁ〜、かわいいですね」
 そう言いながら、2人は兎型林檎をパクパク食べていく。
「こうして動物の形に切れば楽しく食べられるだろ」
「確かにこうすると、何でか食べやすくなりますね」
「本当、あんたの世界って変わってるわね。…そうだ、他にはないの?」
「他にか…」
 才人は地球にいた頃にしてもらった切り方や調理法を思い出した。
 タコさんウィンナーやサッカーボールおにぎりなど、子供の頃にお弁当によく入っていた品目を話した。
「へぇ〜、あんたの世界の親って結構子供のこと考えてんのねぇ〜。
 ……そうだ!今度その『たこさんうぃんなー』とやらを私に食べさせなさい!」
「えっ!?…なっ、なんだってぇ!?」
「そうですねぇ、そうしましょう。私にも『さっかーぼうるおにぎり』ってのを作ってくださいね、サイトさん!」
「いい、これは命令なの!ご主人様の命令は絶対なんだからね!!!」
 そう言いながらはしゃぐご主人様とメイドを見て才人は、
食材とかどうすんだろうとかぁ…と考えるのであった。


270 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:36:36 ID:+HyjIYoe
終了です。
初登場で初投稿なので、いろいろ変なところもありますが、
これからよろしくお願いします。
そんなに才能ないので、今後書くか分かりませんが、
気が向いたら投稿しようかなと思います。
今名前とか考えてます。

書き出しが苦手なのでおかしいかもいしませんが、
ご了承ください。
題名もセンス無くてすみません。

271 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:43:56 ID:jLYDzp8G
ハルケギニアにウィンナーはあるのか?
ハルケギニアに米は、そして海苔はあるのか?

伝説の食材を求めサイトの旅が今ここに始まる!!

272 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:50:58 ID:nA4pvo28
ウインナーは自作できそうだが、海苔は難しいな。
あと、肝心の米が無い。ロマリアがイタリアっぽいからそこまで探せばありそうだが。
菓子パンなんかは作りやすそうだ。メロンパンとかアンパンマン型アンパンとか。


273 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:51:35 ID:T/aa/jev
米以外はあるんじゃね?

274 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:57:58 ID:yAVqxuu6
>>273
イタリーは水稲栽培やっているんで米はOkだけどもだ。
食紅使った真っ赤な魚肉ソーセージは日本に行かないと手に入らないんじゃないのかなあ。

275 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:02:32 ID:jLYDzp8G
「ふん、なかなかよくやったと言いたいところだが…
 貴様の作ったこの握り飯には致命的な欠陥があるっ」
「なんだと!?」
ぐっと真ん中から割り開く
「シャケも梅干しもない…具がない握り飯でルイズ達を魅了できるとでも思うか!」
「馬鹿なっ、シンプルな塩むすびこそ最強に決まっている!」
「シンプル?ならば海苔などで飾るなっ!!」

とか、意味不明な電波を受信した。

276 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:23:15 ID:Wb4wcRDT
なんか新しい書き手が増えてきたな。
嬉しいことなんだけど…>>270みたいな断り文はウザいな

277 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:28:32 ID:jLYDzp8G
なんか新しい書き手が増えてきたな。
嬉しいことなんだけど…>>276みたいなイチャモンの方がよっぽど無粋だと思うよ

278 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:54:54 ID:JvN38qzK
ソーセージはあるとしてもタコはどうなのかねえ
あっちじゃデビルフィッシュとか言われて忌み嫌われてるというし、食べ物をタコにしてもコミカルな感じには受け取られない気がする

279 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:51:36 ID:SZ73+MM/
突発ネタ。
いや、流行ってるからつい。
*警告*
エロ抜きです(ぁ

280 名前:教えて!魔法のリリック ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:53:27 ID:SZ73+MM/
それは、月の綺麗な、ある夜の出来事だった。
才人はなんとなく夜の散歩をしたくなり、その旨を主人に伝え、学院の中庭を歩いていた。
いつもならそんな事言い出そうものなら『また他の女と逢引?今度は何?あの巨乳エルフ?』とか食いついてきそうなものだが。
ところが今日は、才人が夜の散歩をしたい、と申し出ると。

「ん。好きにしていいわよ」

と、やっぱりちょっと不機嫌な顔で言ったのだ。
その後勿論、注釈が続く。

「行ってもいいけど、ちゃんと、朝までには戻ってきなさいよ。
 …ま、枕がないと、ぐっすり眠れないじゃない」

枕とはもちろん才人の腕枕のことである。
才人はいっつもこんなんなら可愛いのになあ、などと口にはけして出せない事を思い、部屋を後にしたのだった。
そして、今に至る。
才人は何の目的もなく、薄く雲がかかる二つの月光を眺めながら、中庭をうろついていた。
すると。
どこからともなく、調子っぱずれな歌声が聞こえてきた。
それは、例えるなら酔っ払いの歌う子守唄。
歌詞の内容はどうやら子守唄らしいのだが、妙に音程とリズムがずれていて、聞くに堪えない。

「…へったくそだなあ」

声質は悪くない。だがそれゆえに、余計に音程とリズムのずれが気に障る。
才人は、こんなへたくそな歌を歌う相手を一目見てやろう、と音源を捜す。
その歌声は、どうやら食堂から聞こえてくるようだった。
才人はまっすぐ食堂に向かう。
そこでは、恒例の、食堂に飾られた魔法小人形、アルヴィーたちのダンスが繰り広げられていた。
そして。
そのダンスの輪の少し外側で。
薄い緑色の髪をした、髪の長いアルヴィーが、歌を歌っていた。
どうやらへたくそな歌はこのアルヴィーが歌っているらしい。
才人は食堂に入っていく。
アルヴィーたちはそんな才人を気にも留めず、踊り続ける。
しかし。
その歌っていたアルヴィーは才人が食堂に入った瞬間に歌うのを止め、まるで誤魔化すように他のアルヴィーたちの踊りに加わった。
しかしその踊りはぎこちなく、すぐに他のアルヴィーにぶつかり、輪からはじき出されてしまう。
両手を前でじたばたさせながら、転ばないようにその歌い手アルヴィーはバランスを取る。

「はわわわわわ」

そんな声すら聞こえてくるようだ。
…チョットマテ。
聞き間違いではなかった。
喋らないと思っていたアルヴィーが、目の前で今、声を出した。
才人はちょっと気になって、その歌い手アルヴィーに話しかけてみる。

「な、今歌ってたの、お前?」

話しかけられた歌い手アルヴィーはぎく!と一瞬動きを止め、そして、何事もなかったかのようなフリをして、他のアルヴィーの輪に戻ろうとする。

「なあってば」
「し、しししししりません!私話せません!」

281 名前:教えて!魔法のリリック ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:54:20 ID:SZ73+MM/
あ。
言ってから、歌い手アルヴィーは両手に口を当ててしまった、という顔になる。

「話せるじゃん」
「はわわ!気のせいです間違いですそれはきっと幻覚なんです忘れた方が身のためですっていうか見なかったことにできませんか!」

そこまで言い切って、涙目で才人を見上げる歌い手アルヴィー。
…ちょっと可愛いかも。

「なんで隠すんだ?よかったら事情をはな」
「はわわわわ!どうしましょうバレちゃいました私きっと高額で売られちゃうんだわそしてさんざん魔改造とかされてフル稼働エロ巨乳エルフの姿にされるんだわどうしましょう!」
「聞けよ人の話」

才人の突っ込みが入るまで、その歌い手アルヴィーはくるくる回り続けていた。

歌い手アルヴィーには、名前があった。
彼女の名前は、サイレンと言う。
伝説の、船乗りを惑わす海の魔女の名前から付けられたと、彼女は言った。
その名前を付けたのは彼女の製作者で、また、意思と声を付与したのもその製作者である。
サイレンの製作者は彼女に歌う事を存在意義として与えた。
そして。

「…マスターは、私にへたくそな子守唄だけを教えてくださって…いなくなったんです」

才人の膝の上で、悲しそうにサイレンは話す。
どうやらあのへたくそな子守唄は、彼女の唯一のレパートリーらしい。

「で、なんでこんなトコで歌ってるわけ」
「…私が目覚めたのは、つい先日のことなんです。
 この建物の一角に、私は封じられていました。でも、その封が、先日解けたみたいなんです」

魔法は永遠不滅のものではない。
彼女にかけられた『固定化』の呪文が期限を過ぎて解けたのだろう。
そして才人は、もう一つの疑問をぶつけた。

「…で、へたくそって分かってるなら、どうして上手に歌わないわけ」
「…私、聴いたとおりにしか歌えないんです」

どうやら、彼女は聞き取った歌を、そのまま再生するしか能がないらしい。
だから、あんなへたくそな歌になっていたのだ。
きっと彼女の製作者はよほどの音痴だったのだろう。

「…せめて譜面か歌のこもった道具でもあれば、もっと上手に歌えるのですが」

サイレンが言うには、彼女の能力は『聞き取った歌を、そのまま再生する』ことなのだが、その際、実際に歌を聞く必要はない、というのだ。
譜面の書かれた楽譜や、歌を再生できる魔法具やオルゴールなどからも、歌を再生できるらしい。
才人はふと、あることを思いつく。
そして、それを実行するべく、サイレンに提案した。

「俺と一緒に来れば、もっと上手に歌を歌えるかもよ」
「ほ、本当ですか?」

サイレンは、一も二もなく才人の提案を呑んだのだった。

282 名前:教えて!魔法のリリック ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:55:01 ID:SZ73+MM/
才人は、サイレンを連れて部屋に戻った。
部屋では、ネグリジェのルイズがまるで主人を待ちわびる仔猫のように、ベッドの上で不機嫌そうに待っていた。

「…早かったわね?」

しかし、自分が才人を待ち焦がれていたなんて思われるのは癪なので、そんなふうに言ってみる。
そんな所まで猫みたいなルイズに、才人はサイレンを紹介し、事情を説明した。
ルイズは聞き終わると、へーえ、と声をあげ、感心する。

「あなたのマスター、ずいぶん優秀なメイジみたいね?
 これだけしっかりした人格を付与できるメイジなんてそうそういないわよ」
「…でも音痴なんです」

褒めるルイズにしかし、サイレンはそう言って顔を伏せる。
才人はそんなサイレンに元気出せよ、と声をかけ、そしてルイズに尋ねる。

「なあ、俺のノートパソコン知らない?」
「はぁ?のーとぱそこん?」

才人は、自分のノートパソコンに入っているMP3データが、ひょっとするとサイレンの歌声に使えるかも、と思ったのだ。
ルイズは、どこかで聞いたその単語を思い出し。

「あ、あんたが元いた世界から持ってきたあの変な箱?」
「そそ、それそれ」
「あれ、シエスタがどっかに片付けてたと思うんだけど…私はわかんないのよ」
「ちょっとまて、アレ俺んだぞ!」
「しょうがないじゃない!シエスタが勝手に片付けちゃったんだから!」

喧嘩を始めた二人の間で、サイレンがおろおろしていると。
そこに、救いの女神がやってきた。

「はい、お夜食と寝酒お持ちしましたよー」

寝巻きのシエスタが、夜食と寝酒を入れたバスケットを持って、やってきたのである。

シエスタはすぐに箪笥の奥にしまってあったノートパソコンを取り出してきた。
ちなみにシエスタにも事情を説明してある。

「私、アルヴィーの歌なんて聞くの初めてです!」
「私もそんなの聞いたことないわよ」

二人の少女は、ステージに見立てた机の上に立つサイレンの前で、そんな事を言いながら期待に満ちた目をサイレンに向ける。

「あ、あんまり期待しないでくださいよぅ…」

サイレンは期待に満ちた視線を浴びて、緊張したように縮こまる。
才人はそんなサイレンに、ノートパソコンを開いて電源を入れてみせる。
蜂の羽ばたきのような音を立て、ノートパソコンが立ち上がる。

「さ、こん中に歌が入ってるから、読んでみて」

光の点った画面をサイレンに向けて、才人は言う。
電子の異質な光に、サイレンと、ルイズとシエスタが見入る。
サイレンはキーボードの上に立って、ノートパソコンの画面にそっと手を伸ばす。
その手が触れた瞬間。

「…ふわ…!」

サイレンの目が開かれ、その身体に虹色の光が流れる。

283 名前:教えて!魔法のリリック ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:56:51 ID:SZ73+MM/
サイレンの目が開かれ、その身体に虹色の光が流れる。

「何?どうしたの?」
「大丈夫ですか?」

二人の少女の声に、しかしサイレンは応えない。

「…すごい…こんなに音が沢山…!」

蕩けたような表情でそう漏らすだけだ。
サイレンは、ノートパソコンから流れ込んでくる音のデータに、驚愕していた。
そして、その儀式は5分もせずに終わった。サイレンの身体を包んでいた光が消え、彼女はノートパソコンの画面から手を放す。

「どう?」

才人の質問に、サイレンはこくん、と頷く。

「ありがとうございます。沢山の歌が、私に刻まれました」

どうやら上手くいったらしい。

「これで、この子歌えるの?」

ルイズの質問に、才人ではなくサイレンが応えた。

「はい!いっぱい歌えます!」

元気いっぱい応えるサイレンに、今度はシエスタが語りかける。

「じゃあ、聞かせてくださいな。あなたの歌」

言ってシエスタは、ベッドのルイズが腰掛ける隣に腰掛ける。
ルイズは一瞬何かを言いたそうに口を動かしたが、すぐに口をつぐんだ。
ここで喧嘩してもしょーがないしね。
サイレンは、目の前の二人の観客に、こくんと頷く。
そして、才人を見上げて言った。

「えっと、どれを歌えばいいんでしょう?」

この『のーとぱそこん』に入っている歌は、元はといえばこの人のもの。サイレンはそう思い、才人に尋ねたのだ。

「いいよ、サイレンが気に入ったの歌って」

にっこり笑って才人は言った。
サイレンはその言葉に、こくんと頷くと。

「では、一番よく歌われていた歌を歌います」

へえ、パソコンの音楽再生の履歴まで読み込んだのか、すごいなあ。
才人は感心するが。
…マテヨ?一番よくこのパソで再生したのって…。
すぐに後悔したが遅かった。

わたしはメイド あなたのメイド
掃除洗濯お料理 せっくす
あなたが望めばなんだってしちゃうわ♪

「まって、チョットマッテぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

次の日からしばらくの間、才人は、ゴミ虫の如き扱いを受けることになったという。〜fin

284 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/07(水) 03:59:32 ID:SZ73+MM/
はいおしまい。
初音某が流行ってるからやってみよう、と思ったら。
なんか方向ずれた。おかしいな?感動する曲を覚えて…って内容だったはずなのにな?

皆さんもMP3の管理には気をつけましょう。
「お気に入り」だけは死守しようZE!

ちなみに挿入歌全曲バージョン↓
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm618695

映像と本編は何の関係もありません(ぁ
んじゃねーノシ

285 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 04:20:07 ID:jLYDzp8G
はわわとか言うからどこのメイドロボかと思ったらそれか!
挙句の果てにアノ歌とは…
シエスタの人生設計は盤石のものとなったな、サイトの人生は終着駅間近っぽいけどw

さてと俺もPCの再生履歴を消去し…無用か。
ttp://www.youtube.com/watch?v=wAbGwVGWJ9o

286 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 04:51:53 ID:yAVqxuu6
>>284
初音ネタだとは予想が付いたのだがてっきり桃りんごのところに連れて行くものだと・・・

287 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 08:37:29 ID:bdo/x+oZ
山岡「明日もう一度この場所に来てください。
こんな子供がむいたようなうさぎリンゴよりもっと美味いうさぎリンゴをご覧に入れますよ」

288 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 10:30:23 ID:Gl55CGAe
>>285
その作品はゲッP−Xと並んでPSでトップクラスの馬鹿ゲーだと思うWWW

289 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 12:23:27 ID:wMyMAJmW
せんたいさん、投下乙です。
俺は「声はいいのに調子っぱずれの歌」ということで真っ先にテファかと思ったぜw


>>284
翌日、テファの所に様子を見に行ったサイトが一言。
「まったく成長していない」

290 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 16:31:21 ID:wdc64Z6r
サイトwwwww
俺なら恥ずかしくて死んじゃうよwwww
へんたいさん乙&GJ!


291 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:24:33 ID:D6tHM1T6
正直、エロゲとか電波ソング音源とか入ってるフォルダ晒されたら死ねる orz

292 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:44:02 ID:M/RtYHw2
ところで、サイトの世界の歌をハルケ人が歌ったらどうなるのかな
ちゃんと音程に合わせてハルケ語に変換されるの?

293 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:01:42 ID:T/aa/jev
原作ならOKでアニメなら意味不明なんじゃね

294 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:05:43 ID:jlDEgpnm
ぜろすたのつづきまだかな

295 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:29:00 ID:3MXTv66h
クィーンズやディープパープルがハルケギニア語に変換され
それが才人の耳には日本語に変換されて届く

「お〜懐かしいな、王様か」

296 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:40:49 ID:5HQlfhfY
>268
米が無かったら一から作るしかない。
米が無かったら小麦粉をちねるんだ!!

297 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:56:08 ID:T/aa/jev
>>
濱口乙

298 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:58:20 ID:vbGc8nJP
>>295
ワロタw

299 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:27:28 ID:pEzRaHKa
ももりんご
取 っ た ど ー !

300 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:40:45 ID:bdvBPR+u
>>299
残念
それは私の
お い な り さ ん だ

先生、そろそろエロいシエスタが読みたいです
(´・ω・`)

301 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:47:27 ID:48qIskxz
分かってない! お前は全然分かってない!
エロいシエスタが読みたいだと?
アホかお前は! シエスタのエロさが1種類だけだとでも思ってんのかボケ!
才人にお仕置きされるマゾ的なエロさもあれば
嫉妬に狂ってルイズをぶち殺した後にその死体のそばで才人を逆レイプ的な病的エロさもあり、
はたまたディルドーつけて才人の肛門を頂いてしまうサド的なエロさもあり、
実は目当ては才人じゃなくてルイズの方でしたってレズ的なエロさもある!
貴族に逆らって強姦されたりメイジに捕まって改造されたりするインモラル的なエロさだってありだ!

そういうわけで、もうちょっと具体的に希望を書いた方がいいと思うな俺は!
死姦がいいとかスカトロキボンとか眼窩ファック最高とか、そういうのなんだろ?

302 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:52:59 ID:D6tHM1T6
スカロンキボンって読めたオレは、きっともうダメだ orz

303 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:08:25 ID:48qIskxz
つまりシエスタとスカロンの絡みが読みたいってことだな!
分かった、考えてみよう!

才人を喜ばせてあげたいがどうしたらいいかと魅惑の妖精亭に相談に行くシエスタ。
実はこの店娼館も兼ねていたので、「折角だからここで修行したらどうかしら」とスカロンが誘う。
処女は才人に捧げたいと考えているシエスタはこの申し出を一度は断るが、
それならせめて予行練習だけでも、と張り型を装着したジェシカと本番さながらの練習をすることに。
ところが話の流れで「やっぱ張り型じゃダメね、本物じゃないと」とジェシカが提案したことにより、
シエスタは急遽スカロンに教えを乞うことに。
普段プルプルしていても実際は男のスカロン相手に、そんなことをするのは気が引ける。
逃げ出そうとするシエスタだったが、「そんなことじゃ男の子を喜ばせるなんて夢のまた夢よ!」
と一喝され、才人さんのためならと覚悟を決めてスカロンから性の手ほどきを受けることに。
スカロンの方は久しぶりに男のモノを使うということでノリノリになってしまい、終いには
「あんたの膣に出さなきゃ収まらないわ!」
「そ、それだけは許してください!」
「じゃあお尻でいいから貸しなさい!」
「アッー!」
ってな展開に。
これが怪我の功名となり、シエスタは処女のくせにアナルの快感とその性技に目覚める。
だが、実際に才人に披露してみたら、初めての性交なのに何故か尻に挿入してくださいと迫ってくるシエスタに、
さすがのエロ使い魔もドン引きしてしまった。
こうして、それ以降才人がシエスタに迫ることはなくなったのでありました。ちゃんちゃん。

こんな感じでどうかな!

304 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:08:30 ID:W0LI/Ox2
そうか。俺にはリボンシトロンって読めたぞ

305 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:30:22 ID:I+uRjLmU
ここいらでアニエスきぼん

306 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:31:51 ID:uckfU5dX
もうエロスタって事でいいよ

307 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 00:01:47 ID:6A3bK9Pv
エロの使い魔 双槍の騎士

308 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 00:16:37 ID:ESRkZa2Z
>>307
サイトは男もいけるのか。

309 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:20:46 ID:a3RjwMzF
サイト「竜でも逝けるぜ」

310 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:33:39 ID:AGkUvc/E
サイト「土竜だって逝けるぜ」

311 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:46:21 ID:xEz6kBQ1
サイト「ワルキューレでも逝けるぜ」

312 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:48:23 ID:OGQC9p0g
サイト「アルヴィーでも逝けるぜ」

313 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:56:35 ID:mW49nzUN
「でもエレオノールだけは勘弁な!」

314 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 03:52:55 ID:Uz/1fvKD
サイト「つまり虚乳は論g(ry」

315 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 05:23:28 ID:kYpGcGKV
なんか Mr.T だか どこぞのコングが混じってるぞ?!

316 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 08:46:31 ID:tKobGm3r
どうでもいいがモグラには処女膜があるんだぜ

317 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 09:09:26 ID:pmW9BuJ4
もぐもぐはメスなの?

318 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 09:50:08 ID:6geU7Poo
アニエス分が足りぬ!

319 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 10:02:32 ID:26n/BvDk
土竜には処女膜があるとして、韻竜にはあるのかね

320 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 10:45:12 ID:Dlc4uTUG
まぶたも気になる、そういえば。
ヘビにはまぶたなくて、トカゲにはあったりするし。


321 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 14:03:53 ID:NYLPEri+
アンリエッタがラ・ヴァリエール家に巨額のお金を払い、サイトの権利を買おうとするヤンデレ気味のアンリエッタ。

という訳のわからん電波を受信したんだけど…

322 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 14:09:01 ID:feu410Up
回避。アンリエッタ一行にふたつあるよアンリエッタ w >>321

アンリエッタは王様なので、ラ・ヴァリエール家に金など払わなくてもいい

323 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 14:17:00 ID:Dlc4uTUG
権利売買はわりとある。臣下に借金したりとか。
というか戦争の兵力構成とか見る限り、トリステイン封建制国家だし、王家でも大貴族に無理強いはできんだろ。


324 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 15:05:49 ID:NYLPEri+
>>322 本当だww気付かなかったw

325 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 17:48:52 ID:6A3bK9Pv
おまいら違う話題で盛り上がり過ぎだろw

ところでミミズて食べれるっけ?今腹減ってて、手元にミミズ持っているんだけど…

326 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 17:53:59 ID:qnZJzbtJ
食える
カリカリに焼けばさらによい

327 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 17:58:42 ID:6A3bK9Pv
>>3226
食えるんだ。サンスコ

328 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:36:20 ID:NYLPEri+
>>327 数字おかしくねw

329 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:36:23 ID:mVx53BF+
アンリエッタ「国民の物は私の物。私の物も私の物」

330 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:37:17 ID:orTrSp/x
なんというジャイアンw

331 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:42:03 ID:NYLPEri+
>>329 つまりサイトはアンリエッタの物ってことですか?

332 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:52:04 ID:BXLSo8ys
まとめサイトの14-27が変な物に変更されているだけど荒らしかね?

333 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 19:27:15 ID:qbWFQ4ob
モット伯あたりに薬飲まされて立てなくなってやられそうになったところをサイトが救出して
おんぶして外に逃げて実はさっきの薬には媚薬入っててにゃんにゃん

っていう妄想を文にしてみようと思ったけど単独でモット伯襲う理由が無い シエスタ絡むと3pになるし

334 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 19:33:56 ID:Dlc4uTUG
>>332
見てみた。ひどいな、ありゃ・・・

335 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 20:39:54 ID:LTpB6zWf
シエスタ「私はサイト様のものです」
シルフィ「私はお姉さまのものなのね」
タバサ「……私は彼のもの」
テファ「わ、私とサイトはお友達……」
サイト「俺はルイズのものなんだろうなぁ」
ルイズ「私は姫さまのものよ」
アン「すべては始祖ブリミルの御許に……」








ノーヴォル・ヤマグッティー「つまりみーんな僕のものということです」

336 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 21:27:09 ID:orTrSp/x
創造主wwwwwwww

337 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 21:32:55 ID:4VSFatod
>>332
今見たら直ってた。

けど、鬱SSだった。読まなきゃ良かった……orz

338 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 21:44:39 ID:udXd6VVg
>>335
いかに創造主といえど好き勝手なことやってるとチェーンソーでバラバラにされるぞ!!

339 名前:かくてる:2007/11/08(木) 21:49:10 ID:ECwZ4aJF
新作「夏の竪琴」投下します。微エロ、微鬱。日本文学の某有名作品のパロディにもなっています。

340 名前:夏の竪琴(上):2007/11/08(木) 21:53:31 ID:ECwZ4aJF
 乳首に軽い痛みが与えられる。股間の茂みは完全に濡れ尽くし、滴れた露はシーツに染みて背中にまで
回り始めている。
「桃色だね」
 下の毛を撫でながら耳元でサイトが囁く。
「キス、して」
 唇が触れる。頬、額を撫で回してあげると、興奮で強張った表情をしているのがわかる。
 ふと、のしかかっていた体重が軽くなる。私は慌てて抱き締める。はずみなのか狙われていたのか、体
内にサイトが体を埋めてくる。私は必死でしがみつく。サイトの体を撫で回す。サイトを知りたいから。
たとえ不自由な体でもサイトの全てが欲しいから。
 サイトの動きが瞬間、止まった。離れようとするサイトを全身で、そう、膣まではしたなく収縮させて
逃がさなかった。
 遂にサイトの種が中に注がれる。思わず泣いてしまう。サイトの雫を胎内に受け入れられて。
「ルイズ」
 サイトは離れると私を抱き上げ、体を温かいタオルで拭いてくれた。興奮が収まると靴下、パンツを履
かせてくれる。脇の下を覗いてムダ毛を確認し、丁寧に剃刀をあててくれる。
「これ、何色?」
 着せられたドレスについて聞くと、薄い水色だと答えが返ってきた。今日は大切なハープの発表会だ。
見苦しい服装はできない。でもサイトに任せたから大丈夫。私のことはサイトが一番知ってる。とくに見
た目なら誰よりも、私自身よりも。
 盲目の、私よりも。

 虚無に蝕まれていることに気付いたのは手遅れになってからだった。気付いたとき、私の眼球は既に何
の像をも結ばなかった。
 私は虚無のルイズからゼロのルイズに戻った。戦うことはもちろん、政治の書類すら読めずに貴族の禄
を受けて生きるのはあまりにつらかった。だから私はハープの腕を磨いた。私と使い魔の食い扶持は自分
で稼ぐ。今は貴族の子弟の教師と音楽家として生きているのだ。
「サイト、杖」
 サイトは私の手に長い杖を握らせる。地面を探りやすい杖だ。そっと彼の頬にキスをしようとして、既
に馬車の気配が近づいていることに気付く。私は照れ隠しに、彼が肩に回そうとした手を杖で打った。

「誰の子です」
 母の詰問に私は答えず、自分の大きくなったお腹を手でかばった。
「シュバリエ・サイトだろう?身分はあれだが悪い男ではないと思うぞ?何せ盲目のお前に尽くして」
「使い魔が尽くすのは当たり前。私は犬の子なんて生むはずがないわ」
 二人の戸惑いを感じる。サイトの緊張を背中で感じる。ごめんね、と心の中でサイトに謝りながら両親
には乱暴な言葉を浴びせかける。
 結婚なんてできない。異世界から来たサイトを縛り付けるわけにはいかない。盲目だからって同情なん
ていらない。
 でも、愛は欲しいなんて私はわがままかな。

「ルイズ!」
 サイトがシエスタを突き飛ばす音が聞こえる。顔が熱い。魔法薬で顔が焼ける。皮膚が爛れていく。
「見ないで!」
 私は顔を隠してサイトを突き飛ばした。崩れた顔を見られたくない。
「見ないよ。一生見ないよ。俺の知ってるのは、かわいいルイズだけだ」
「相棒!」
 私の手に何か液体が掛かった。恐々舐めてみる。鉄の臭いがする。
「サイ……ト?」
「俺もこれで、ルイズと同じだ」
 サイトの顔を撫でた。目の周りを撫でると、手が血で濡れていた。
「サイトーッ!!」


341 名前:夏の竪琴(下):2007/11/08(木) 21:56:05 ID:ECwZ4aJF
 目を開ける。見慣れた部屋が目に入る。今の私は……魔法学院の生徒。
 体がぐっしょりと汗で濡れていた。下半身にはかすかに違う湿りを感じる。昨夜、陛下からいただいた
サイトの国の本が枕元に転がっていた。サイトに渡すまで手放せないと必死になりすぎたみたい。もしか
してこの本のせいで変な夢を見たのかしら。
「ただいまー」
 野盗が物騒だとシエスタを実家に送っていたサイトが帰ってきた。
「おしぼりちょうだい」
「なんだそれ。ってか俺も休みたいんだけど」
「変な夢を見たせいで汗びっしょりなの!陛下からあんたの国の本貰ってんだからつべこべ言わない!」
 サイトは慌てて飛び出しすぐにタオルを持ってきた。私は全身を拭くように指示する。
 拭き取るタオルが足の付け根に到達したとき、私は尋ねた。
「もし私の目が見えなくなったら、言わなくてもこうやってきれいにしてくれる?」
 サイトは怪訝な表情を浮かべ、でも、当然だろ、と言ってくれる。私は再び言った。
「拭いて。優しくね」
 足をそっと開き、手を伸ばしたサイトの首に口づける。タオルを離したサイトの手が、まだ拭いてもら
っていない二つの窪みを優しく撫でた。

342 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 22:10:02 ID:Dlc4uTUG
投下終了・・・だよな?
>>341、GJ.あんたの作品にときどきほのかに漂う、静謐な鬱の空気が好き。
個人的にこういう切ない話は大好きなんで、夢オチじゃなければもっとよかったかな。まあ個人の趣味だが。
面白かったよ。ところでその有名作品、読みたくなったw なんて作品?

343 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 22:10:14 ID:7x/FgAIC
支援

344 名前:かくてる:2007/11/08(木) 22:22:55 ID:ECwZ4aJF
>>342
ども。投下終了です。ありがとうございます。(上)の部分は谷崎潤一郎の「春琴抄」を使いました。

345 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 22:26:53 ID:Dlc4uTUG
>>344
どうも、読んでみるよ。それと老婆心ながら、投下終わったらすぐ投下終了宣言したほうがいいよ。
リアルタイム投下ktkrと言いたい奴もいるから。俺だがw

346 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 22:44:10 ID:o+Qkz+95
>>337
1巻の最初のほうの性格のままだとああなるのかもな

>>344

つ ミ ◎

347 名前:ニエンテ:2007/11/09(金) 00:02:57 ID:Ms/jQNwd
 きっかけは、エルフの守る地を抜けて、門を前にしたときのこと。彼は、帰る前にみんなに挨拶をすると言っていた。だから、帰らなかった。
 私は、虚無がわかった。
 始祖の虚無。その効果を知ったとき、私は戦慄した。怖くて、恐ろしくて、逃げ出したくなった。
 魔法は全て、世界に存在する小さな粒に干渉する。サイトはそれを『原子じゃね?』とか言ってた。
 もちろん、それはどの系統も例外じゃなくて、四系統だけじゃなく、私の虚無もその小さい粒――さらに小さいものだけど――に干渉して、現象を引き起こす。
 その干渉には、詠唱が必要。詠唱をしないで魔法を使うのは、無理。何故ならば、魔法を使うには、詠唱をして粒の動きを制御しなければならないから。
 今までは、そう思ってた。
 私が知るのは、虚無が干渉する粒は、世界を構成しているものだということ。その小さな粒から、系統魔法が干渉する粒が出来ている。
 世界を構成する粒に干渉する魔法が虚無。そして、人間も世界を構成する粒から出来ている。
 自分に干渉するのに、詠唱する必要は無い。自分の粒に干渉して、その結果、世界に干渉する。
 虚無魔法にしか出来ない芸当だった。自らの体の粒の動きを一定にして、その結果を世界に反映させる。
 詠唱は、必要なくなった。
「すげーな! ルイズ!」
 そう言って喜んでくれたのは、サイトと一部の友人だけだった。
 エルフも人間もその他の生物も、ルイズを私を怖れた。私も、自分みたいな力を持った人間がいると知ったら、怖れると思う。
 それは当然の反応で、怖れから来る行動も、また当然だった。
 エルフも人間も、関係ない。怖れるものを排除するために、世界の全てが行動した。
 当然といえば当然の行動。私の気まぐれ一つで、世界は壊滅する。そんな爆弾のような私を、エルフも人間も放っておくはずがない。
 排除しに来るエルフや人間から、私は逃げた。私といるとみんなに迷惑がかかるから、一人で逃げた。でも、一人だけ、そんなことを許さない人がいた。

348 名前:ニエンテ:2007/11/09(金) 00:03:34 ID:uOl57tLm
 私を好きだといってくれた人。私の使い魔をしてくれている人。
 一緒に来てくれた。嬉しかったけど、怖かった。いつ、彼が巻き込まれるかわからなかったから。
 それを話したら彼は、もう巻き込まれてるじゃん、そう言って笑ってた。彼の足が震えてたのは、見逃さなかった。
 どのくらい逃亡したかわからなかった。逃げても逃げても、世界は私たちを逃さない。人と会うたびに戦って逃げて、エルフと会うたびに戦って逃げて、追っ手と会うたびに戦って逃げて……。
 彼は伝説の使い魔でも、無敵ではない。化け物でもなければ、最強でもない。
 二人対全世界。傷つけたくなかった私は、虚無を使わなかった。傷つけたくなかった彼は、剣を振るわなかった。
 待っていたのは、数の暴力だった。
 逃げるたびに、私たちのキズは増えていく。逃げるたびに、私たちの疲れは溜まっていく。
 虚無といっても、魔法。世界を操作する魔法でも、精神力を消費する。度重なる逃亡で、私の精神力は尽きていた。彼の体力も、限界だった。
 弓矢が、貫いた。炎の弾が当たって、雷が当たって、氷が貫いた。
 それでも彼は、私を心配して、逃げろと言ってくれた。死ぬ間際でも、彼は私を思ってくれていた。
 ああ、駄目。こんなにも彼が、私の中で大きい。彼が存在しない世界なんて、私にとっては価値が無い。
 彼さえいれば、私は世界なんていらない。
 
 最後の爆発が起きた。
 
 その後に残ったのは、無。
 何も無い世界で、私は彼が起きるのを待ち続ける。
 傷は完治した。内臓の機能にも影響は無い。心臓も動いてる。
 彼は、寝息を立てている。
 彼の寝顔を見ていると、どうしても気持ちが抑えられない。寝ている彼の唇に、私は自分の唇を合わせる。
 そろそろ起きるかな? 起きたら、彼はなんて言うだろう?
 世界の構想は出来てる。私たちを拒絶しない世界を創る準備も、万端だ。
 後は彼が起きるのを待つばかり。
 ねえ、サイト。私、待ってるからね。

349 名前:29Q:2007/11/09(金) 00:09:08 ID:XfOef4en
難易度が異常。クリアなんて出来ない。
まったく関係ないけどな!
思いついたのをだらだらと書き綴っただけです。粒とか魔法とか結構適当。
次は何にしようと考えながら、イメージを膨らませている今日この頃。
たぶん次はEl Dorado。クリップから連想で。題名が変わる可能性は大。変わらない可能性も大。

350 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 00:13:53 ID:23HiHCs0
>>348
宇宙人、未来人、超能力者はなにをやってるんだ!!

351 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 00:23:25 ID:lcnsCYlp
>>349
さりげなくハ○ヒとクロスオーバーな展開
GJ

352 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 00:38:29 ID:5Fli42Kx
なるたるENDか・・・・

ルイズ「私のあふれる創作意欲をちっぽけな紙に収めようだなんて!」
サイト「じゃあどのくらい大きいのがいいんだ?」
ルイズ「ん〜・・・世界・・・」

353 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 02:00:59 ID:8NMfZZOe
テファの使い魔はカトレアか

354 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 05:18:40 ID:fHZ4fSFr
この時間なら誰もいないはずッ
投下ッ!!!!!

355 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 05:19:49 ID:fHZ4fSFr
ごめん誤爆った

356 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 05:23:31 ID:L3dPQuMy
|  | ジト〜〜
|_|∧_∧
|零|´・∀・`)  俺ガ見守ッテイルゾ
|魔| o ヽっ
| ̄|―u'

357 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 05:24:03 ID:L3dPQuMy
て誤爆かよw

358 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 19:20:32 ID:dmYk5I8u
何処に何を投下するつもりだったのか……この時間帯に投下された作品……
ゼロ魔関連ならあそこしかないが……ゼロ魔関連じゃない確率の方が高そうだな。

359 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 19:48:16 ID:d05qBzwz
>>349
まさかその曲が出るとは思わなかったぜ…

360 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:18:55 ID:IWsUV+o9
ボルボX氏のご解任アン様 大変興味深く読ませていただきました。
しかしながらトリステイン国内に渦巻く夫君殿下への不平不満、
大変気がかりな材料に思えます。
まあ、ここからは仮定の話。
もしも自分がガリア王ならば、この樹に乗じて当然策謀を
巡らせるでしょうね。
時期的にはアン様出産後、ルイズがまだ身重の状態。
国内の貴族をたきつけて、アルビオンでの貴族派VS王党派の
ような状態にします。
そして部隊を二手に分けて、アンリエッタとルイズをそれぞれ襲う。
二人ともまず動けないでしょうから、確保は容易。
サイトが動くにしても、どちらか一方しか守れません。
よしんば一方のみでも作戦が成功すればかまないわけです。
アンリエッタを確保できれば、赤ん坊を盾にヴァリエール家を討つ
命令を出させる。これで貴族派に大義名分が立つ。
ルイズ側のみ確保できた場合、ルイズを殺し王家とヴァリエール家
の間に楔を打ち込むか、虚無の使い手として人質に取れるわけです。
はたしてこうなった状態で、サイトがアンとルイズどちらをとるか、
興味は有りますね。
それともボルボX氏ならば、両方とも救える方法が考え付くでしょうか?

361 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:20:15 ID:IWsUV+o9
間違い

ご解任→ご懐妊

どうも失礼しました。

362 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:21:41 ID:MSdmEyle
エロパロにそんな真面目な突っ込みいれても(´・ω・`)

363 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:27:02 ID:s8fP78Dt
真面目なツッコミを入れたくなるぐらい、ボルボ氏の作品が素晴らしいってことさ!
……と言いたいところだが、>>360はなんかアレだな。

364 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:28:52 ID:IWsUV+o9
いや、すまない。
要はボルボX氏のお話のネタになればと書いた次第で、
突っ込みのつもりはなかったのだが、不満ならば謝る。

すまん。この通りだ。

365 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:36:03 ID:o7a0S8hx
鬼畜編が、そういったガチ路線の紆余曲折あった末路、ってことで良いんでない?

いや、こちとらアン様編と同じ位の濃さでルイズ編が読みたくて夜しか眠れない最近なんだが。

366 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 01:00:44 ID:xvbtUfWs
ご懐妊といえばせんたいさんのサイトはアニエスも孕ませてそうな気がする

367 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 01:01:59 ID:+xqR4RFv
タバサ分が不足してきたよ

368 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 01:02:53 ID:jxgq5Cad
ルイズ分がほしい

369 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 01:08:27 ID:BIaJGSQH
久しぶりにあのネタをツカウベ
>>364
さぁ、俺と一緒に全裸で七万の大軍に突っ込もうじゃないか
なに、大丈夫だ、死にはしない……多分だが

370 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 03:45:04 ID:MSdmEyle
同盟結んでいたのかwwwwwww
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1147439

371 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 13:55:02 ID:fpHeZW24
konozamaから新刊届いた!………と思ったら…アレ?二冊……?


注文間違えた。死にたいorz

372 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 15:18:13 ID:Kp2fBLpX
>>370
これはwwwww同盟成立吹いたwww

373 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/10(土) 18:46:10 ID:rMLpYEKy
どうもです。
http://wikiwiki.jp/zero/?%A2%A1LoUisePksU

「桃色Sisters」のつづきを投下です。

374 名前:桃色Sisters(1/2):2007/11/10(土) 18:47:02 ID:rMLpYEKy
才人は馬乗りになっているルイズにちらりと目をやって再びカトレアに視線を向けた。
「カトレアさん。やっぱりルイズはルイズなんですよね?」
「そうですよ。」
首を小さく傾けてカトレアは微笑んだ。
彼はさらに言葉を続ける。
「でも向こうにいるときと性格が変わってない?」
彼女は人差し指を形のよい唇にそっと添えて答えた。
「そう。でもね『なぜ』って今は聞いちゃダメですよ。それはこれからこちらでお話します。」
カトレアは才人から妹へ優しい眼差しを向けて言葉をかけた。
「さぁさぁ、ルイズ。お兄さんをお姉さんに貸して頂戴ね。」

ルイズは桃色に染まったほほを少しふくらかしていたが、可愛らしい返事を返し才人からゆっくりと離れるのだった。
そして彼女は姉の横をすり抜け際、片目を閉じてちょびっと舌の先を出し『ごゆっくり〜』と言い放ってから部屋からトタトタと出て行った。

胸から腹にかけて彼女のぬくもりが残っているのが少しこそばゆい感じがした。才人もベッドから起き上がった。
カトレアが才人の勉強机の椅子に座って、彼と向い合わせになった。
「サイト殿・・・いえ、才人さん。あの子には向こうの記憶を閉じ込めてもらっているの。
私たちはいつまでもこの世界に留まっていることもたぶんできないわ。
もし貴方がこの世界に戻ったままで、あの子の記憶をそのままに残していたら、本当に悲しい思いをさせてしまうーーー」

「そんなの変だ。」
才人は彼女の言葉をさえぎった。
「あいつはーーールイズは、俺のこと思ってくれてここまで来たんだと思う。そうじゃないのか」
「−−−そうね」
伏し目がちにカトレアは言葉を挟む。
「それなのに記憶を奪っちまうなんて、あんまりだろ。そっちのほうが酷いよ!!」

再び彼女は才人に目線を合わせた。そしてゆっくりと宥めるように問いかけた。
「才人さん、貴方はどうしたい?私は貴方にこの世界に戻るべきだと言ったわ。
そして貴方は戻ってきた。・・・でもね、その次にどうするのかは、貴方が決めないといけないのよ。」

妹よりも深い鳶色の双眸は才人を真っ直ぐに見つめていた。彼女はさらに言葉を続けた。
「この世界に残るか、私たちの世界にまた行くのか・・・どっちを選ぶにしろ、
貴方たちには辛い選択になる。でも選ばなくてはならないの。
その答えを私に聴かせて。そうしたら妹の記憶を戻しましょう。」

数秒の沈黙の後、才人は口を開いた。
「インターネットもしたい、こっちの仲間とも遊びたい。そして母ちゃんの味噌汁やカレーも食いたいよーーー」
そこで言葉を切った。彼は両膝の上に拳を握り締める。
「けどさ・・・あっちの世界でどうしようもなく『大事なもん』を見つけちまったんだ。
正直言うと迷った。まじで迷った。でも、それでも、あいつの傍にいてやりたいんだ。」

最後に才人ははっきりと言い切ったのだった。
「俺はハルケギニアに戻る」
∽ ∽ ∽ ∽ ∽

375 名前:桃色Sisters(2/3):2007/11/10(土) 18:48:56 ID:rMLpYEKy
才人の決心を聞き届けたカトレアは少し目じりを下げ、柔らかい笑みをこぼした。
才人はその笑みに心を洗われるような感覚を覚えた。そして同時に浮かび上がってきた疑問を彼女にぶつける。
「ところで、カトレアさん。あなたはなぜこの世界に来たんですか?」

小首をかしげながら彼女は答えた。
「ひとつは、妹のことが心配だったからなの。あとひとつはね、私の身体のこと」
カトレアさんの身体?そうか、彼女は元から身体が弱くて実家のラヴァリエールから一歩も外へと足を伸ばせなかったんだっけ。
「才人さん、貴方、幼少の頃身体が弱かったんですってね」

突然自分に話を振られて驚いたが、肯定の返事を返す。
「貴方の話は、妹からよく聞いていたの。あの子に何でも話せているのね。お姉さんとしては嬉しいわ。」
あはは。才人は照れ隠しにぽりぽり頭をかいた。
「貴方の症状と私の今の症状がよく似ていたの。そして今の貴方は元気そのものだわ。
だから、もしかしらたわたしもこちらに来れば治るかもしれないーーーそう思ったのよ」
「てことは、病院に行ったんですか?」
彼が言葉を挟んだ。
「ええ。お医者さんのお話だと、半年くらいここの薬を飲めば治るだろうということだっだわ」
でもここにはそんなに長くは居れないんですよね。まさか半年分の薬もらっちゃったんですか。
「そのまさかなの」
ころころと彼女は笑った。

「才人、カトレアさん。晩御飯よ降りてらっしゃい」
「おにーちゃん。おねーちゃん、いつまでふたりでいるのールイズが全部たべちゃうぞー」
一階から母とルイズの呼び声が響く。

ふたりは視線をあわせるとくすりと笑った。
いきますか。彼の言葉に彼女は首肯で返した。そして家族の待つ食卓へと向かうのだった。
∽ ∽ ∽ ∽ ∽
「おっそーーーい。」
ルイズがふくれっ面でお出迎えである。
食卓には彼の好物カレーライスとサラダ。そして少しアンマッチではあるが味噌汁が並ぶ。
久々の懐かしい料理に彼の目頭が熱くなった。

「いだだきます」
才人は手を合わせて、真っ先に味噌汁へと手を伸ばした。味噌の香りが口から鼻へと通り抜ける。
「母ちゃんうめー。さいこー」
この晩餐がもしかしたら最後になってしまうかもしれない。そう考えるととても大切に味わわないとと思うのだった。

母はにこりと笑う。そしてその笑みが彼に決意の口を開かせた。
「母ちゃん・・・俺さ・・・またしばらくしたらここ出ることにしたんだ。
色々心配ばっかかけてるけど、大丈夫だから、俺向こうでもがんばってやってくよ」
そう。分かったわ。母は笑みをたたえながら一言返すだけだった。

カトレアは彼を優しく見つめている。一方、ルイズは目を見開いて固まっていた。
「わ、わたしはどーなるの?またひとりになっちゃうの?」
ルイズは身を乗り出して彼に詰め寄った。

ルイズ。カトレアは妹に呼びかけると小声で何かを呟いた。彼女の右手にはスプーンではなく、杖が握られていた。
ルイズは再び固まった。そして10秒ちょっとたって我に返った。
「・・・・あ、あれ?わたし・・・ここ・・・え・・・サイト?ちぃねえさま!?」

あたふたする彼女にちいねえさまは彼女のイスをぽんぽんと叩いて言った。
「あらあらルイズったら。お座んなさい」
彼女はちょこんと座りなおすと顔を赤くして俯いた。そしてごめんなさい。と小さく呟いたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽

376 名前:桃色Sisters(3/3):2007/11/10(土) 18:49:34 ID:rMLpYEKy
「お母さま。申し訳ありませんでした。こっちが本当のルイズです」
姉は母に頭を下げた。
「分かってたわよ。カトレアさん。おなかを痛めた子が誰だったかなんて忘れやしませんよ。
でも二人も娘ができてお母さんは嬉しいばかりよ」
さすがというか母は何も動じる様子はなく、笑っているのであった。
「さあ、冷めないうちに召し上がれ」
母は三人の子どもたちに食事をすすめた。
しばらく黙っていたルイズも才人の国のミススープやカレーライスをおいしく食べ始めた。
そして母と姉と3人で色々話をして楽しく過ごしたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽
食事の後、才人は自分の部屋へ荷物の整理に戻っていった。
食卓には母とカトレア、そしてルイズが残っていた。
「サイトのお母様。ごめんなさい。」
ルイズは謝った。
「どうしたの。ルイズちゃん」
母は彼女の頭をなでて問いかけた。
「だって、サイト・・・さんを向こうへ連れて行っちゃうから・・・もしかしたらもう二度と会えなくなっちゃうかもしれないから」
彼女は頭をたれもじもじしして言った。
そんな彼女に母は微笑とともに言葉をかけた。
「ルイズちゃん。男の子ってのはね。いつかは家を飛び出していくもんなの。
そして自分で新しい家を作るのよ。新しい家族と一緒にね。わたしはそれを見守るだけ。」
そして言葉を続けた。
「あの子はあなたの事がとっても大切なのね。聞かなくても分かるもの。
−−−そしてあなたも。好きになってくれたのね。あの子のこと。」
ルイズの心の奥底に母の言葉が響き渡った。彼女のほほに熱いものが伝っていった。
「あの子のこと、お願いね」
母はそういってルイズをぎゅっと抱きしめたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽
旅立ちの日。
才人の部屋でゲートが開いた。三人は母に向かい合う。
「いってらっしゃい。」
母はただ一言そういって手をふった。
その言葉に背中を押され、三人はゲートをくぐって行くのだった。

「才人、元気でね。」
息子の消えゆく背中に母は声をかけていた。

〜Fin〜

377 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/10(土) 18:51:16 ID:rMLpYEKy
またカウントが・・・orz

というわけでこのお話はおしまいです。
 ノシ

378 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 20:52:58 ID:jxgq5Cad
GJ

379 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/10(土) 23:19:39 ID:rMLpYEKy
連投になるけど、誰も投下する気配ないしいいかな。
某シリーズを最新刊まで読み終えのでゼロ魔風味にパロってみた。
では投下。↓

380 名前:平賀サイトの溜息:2007/11/10(土) 23:20:36 ID:rMLpYEKy
ここはトリスティン学院の文芸部部室。
俺は放課後、いつものようにこの部室の扉を開く。

部室にはすでに3名の部員が来ていた。

一人は隅の椅子に座って厚めの本を音もなく読んでいる。
もう一人は最近転校して来たいつも爽やかなにやけ面をしている同学年のキザ男。
そして最後の一人は輝くスマイルで俺をいつも癒してくれるメイド服を来た後輩だ。

俺は真っ先にこの麗しい後輩に声をかける事にした。
おはようございます。今日も似合ってますよ。
「おはようございます。サイトさん。」
彼女は両手をお腹あたりで重ねてぺこりと可愛らしい仕草でお辞儀をしてくれた。
ああ、そんあ深く頭を下げられたらチャームポイントが強調されて、
男である俺の眼が強制的にロックオンしてしまいますよ。ティファニア。
毎日この瞬間のためにここに来ていると言っても過言ではない。

この幸せの余韻にひたりつつ、今後は本に夢中な眼鏡っ子に声をかけるとする。
・・・おっす。調子はどうだい。こいつは本好きなうえ、無口なもんだから正直言うと話しづらいことこの上ない。
ところが、最近になってある出来事がきっかけかどうかは不明だが、
その出来事があってからこいつが何かと俺に世話を焼いてくれるようになっているのだ。

青髪の眼鏡っ子は本から一瞬目を離して、俺と視線を合わせた。
そして俺にしか分からない程度に首をこくりと下げるとそのまま本に視線を戻したのだった。
タバサ、今お前一瞬ニコッとしなかったか?

最後に社交儀礼としてキザ男に声をかけておくとするか。
よう。ロマリオ学院から転校してきてしばらく経つが、こっちにゃ慣れてきたか。
「おかげさまで、慣れてきましたよ。この部活動もこの学院に溶け込む一助になっているようです」
やれやれ。いつもながら爽やかなもんだ。並みのオンナじゃイチコロだろうね。ジュリオ。

俺はいつものパイプ椅子に腰を下ろすと、待っていたかのようにテファがお茶を運んできてくれた。
「はい。淹れたてのお茶ですよ。ヤケドしないでくださいね。」
天使のような声色にうっとりまったりしちまうぜ。
俺はテファのいてくれたお茶をヤケドしないように一口啜った。

このまま至極の一時を満喫したかったのであるが、そうは世間様は甘くはなかった。

バンッ。部室の扉を勢い良く開けてこの部室の主がお越しになった。

「サイト〜あんたよくも掃除さぼってくれたわね。
怒らないからこれからじっくり理由を聞かせてもらうんだからね」

主の名前はルイズ・フランソワーズという。
桃髪を振り乱しよく俺につっかかってくるんだこれが。
しかも同じクラスで席は俺の真後ろときたもんだ。
こいつのおかげで俺はいろいろなトラブルに巻き込まれていくわけだが、詳しいことはまた今度話すとしよう。

381 名前:桃色Sisters:2007/11/10(土) 23:21:07 ID:rMLpYEKy
以上です。
そいでは寝ます。ノシ

382 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/10(土) 23:21:51 ID:rMLpYEKy
ごふっ。間違えたよ名前・・・orz

383 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 00:54:56 ID:6kODiBAN
ハルヒ乙

384 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 02:20:33 ID:Xq3iSRdN
桃色Sistersだけど、ずいぶんあっさりと完結しちゃったな。
もうちょっとダダ甘な展開かドタバタが続くと期待してたんだけど。
ともあれ乙。

385 名前:かくてる:2007/11/11(日) 10:15:01 ID:f0k1H7h5
無駄にクロスオーバーなネタ、投下します。
「禁呪〜属性召喚〜」

386 名前:禁呪〜属性召喚〜(上):2007/11/11(日) 10:21:25 ID:f0k1H7h5
「これで虚無の使い手が一堂に集められるのね!」
 ルイズの説明にアンリエッタが歓声をあげた。
 新しく始祖の書に見つけた魔法「属性召喚」。魔法の媒体と同じ属性のものを召喚するのだという。
ということは、ルイズ自身を媒体とすれば虚無の系統を召喚できるはずだ。幸い、この魔法では媒体と
する者を傷つけないらしい。
 アンリエッタは学院周辺に周辺に軍を配置した上で庭の中心にルイズを立たせた。万が一の護衛役と
魔法の集中力を高めるためにサイトはルイズの隣に立っている。
「大丈夫かしら」
「練習したんだろ、大丈夫だろ」
「ああああんた、魔法のことなんかわかんないくせに!」
 珍しく優しい声をかけるサイトに、ルイズはいつものように悪口で返す。だがそれでもサイトの手を
握ると、ルイズは呪文の詠唱を始めた。
 端で友人兼緊急対応係として立ちながら、コルベールがどこかから入手してサイトが翻訳してくれた
地球の本「キャラ辞典」を読んでいたタバサが怪訝な顔でルイズを見つめた。再び本に目を落とす。タ
バサは再びルイズを睨んで叫んだ。
「駄目!この呪文では、違う者が!」
「え?」
 だが、タバサの声が届くより先に呪文は完成していた。草原の上に複数の光の柱が立ち、そして召喚
された者たちが姿を現した。
「ここはどこ?紅世の徒はどこに行ったの?」「キョン!ついにSOS団は異世界を発見したのよ!」
「まあた変な武器使ったの?ソースケいいかげんにしなさい!」
「久城、この様式の建築は欧州ではないね」「ヤクモ、鬼眼王はどこじゃ?何かの陰謀か?」
 ルイズは集まった五組の男女をぼんやりと見つめる。何か……何か間違ったらしい。タバサが二人の
間に割り込んで本を広げて言った。
「召喚は成功。ただ……召喚したのはツンデレ属性」

387 名前:禁呪〜属性召喚〜(中):2007/11/11(日) 10:22:41 ID:f0k1H7h5
「で、とりあえず私が仕切るわ。ルイズ、状況説明しなさい」
 せーらー服を着た、ハルヒと名乗った女がやたらと偉そうにルイズを指差した。「団長」と書かれて
いるのは何なのかよくわからないが一応は偉いらしい。さすがのルイズも引け目はある上、三つ目だの
火を纏った長刀を振り回す女だの老婆の声を発するお子様だの得体のしれないのが多いので、下手なこ
とは言わずに魔法の説明をした。
 一連の話が終わると、豪奢なドレスを纏ったヴィクトリカが立ち上がり、全員を眺めながら言う。
「だがルイズ、そっちの三つ目女や刀女なら魔法の関係はあるが、私には超常を操る力はないぞ?」
 白いパイプから紫煙をくゆらせながら少女がさらさらと金髪を揺らせて冷静に訊く。ルイズはごもご
もと呟いてタバサに目を向けた。タバサは冷静に「ツンデレ」属性を説明する。
 説明を聞き終わった女集団は口々に叫び始めた。
「无は儂ら三只眼吽迦羅の奴隷じゃ!」「あいつはトーチ!私が悠二を守ってるのはただ宝具を守って
るだけ!」「あんな戦争バカのこと、好きなわけないじゃない!」「下っ端団員を何で団長の私が!」
「時折、言語化しようかと気が向いたときに久城がそばにいるだけなのだが」
 男ども欠点をあげつらう集団に、いつのまにかルイズも加わって叫ぶ。
「そうよ!何でラ・ヴァリエール家の私が平民出で下品な犬!それに使い魔!犬が好きで好きでなんて
あるわけないじゃない!タバサやっぱり実験が失敗だったのよ!もう一回魔法を使えば」
 うかされた目で叫ぶルイズに、タバサは冷めた目でパラパラと本をめくって言った。
「次はヤンデレがくるだけ」

388 名前:禁呪〜属性召喚〜(下):2007/11/11(日) 10:24:29 ID:f0k1H7h5
 ハリセンを背負ったせーらー服のかなめが怪訝な顔で男集団を指差して言った。
「ねえあの軽薄そうな子、何話してるの?」
 サイトとギーシュが武器を山ほど背負った男を何やら説得しているようだ。隣には久城少年が正座し
て不安げにこの武器男―ソースケ―を見上げ、サイトに対して「日本男児として」などと言っている。
次いでキュルケが久城少年の手を胸に当てさせ頬を赤らめさせている。
「悠二?お洒落とかしないはずなのに?」
 髪を梳く悠二の姿を前に、炎髪灼眼の少女がいて体を炎が取り巻き始める。武器男の説得組に、やた
らと平凡過ぎな一高校生の男も加わってきて、額に文字を書いた少年も一緒になってシエスタやキティ
を指差している。
「仙術で声を聞いてみようか」
 三つ目娘が印を結び、次いでツンデレ娘の耳に会話が入り始めた。
『学院の少女たちは素敵な女性ばかりだよサガラくん。君のような戦闘のプロは騎士としてモテる』
『俺は重量のある武器も携行出来るよう鍛えている。杖のみ持てればよいお前らとは違う』
『だから相良、せっかくだから羽を伸ばすのも重要だぞ?女たちだって異世界に浮かれてるって』
『キョン、俺はこの世界の軍事的脅威を把握しているわけではない。情報収集がより重要だと思う』
『大事な娘を守るのは仕事で重要かもしれないけどさ、俺みたいに不死身でも休むもんだよ』
『休みなら戦死のあとでいくらでも取れる』
『とりあえず付き合いも重要だと思う。相良君もここは穏便にさ。久城君も大人の世界は勉強だよ』
『悠二先輩、誤魔化しがある気もしますが……大人になるための勉強なら』
『だ・か・ら、ハルケギニアの娘と色々話せばこの世界のこと、お前らもわかるって。俺はこの世界
に来てすぐ貧乳にこき使われててわけわかんなかったんだし!だから硬いの抜きで合コン合コン!』
『なるほど、では君の計画したハルケギニア大巨乳合コンとやら、参戦しよう』
 仙術に聞き耳を立てていた女たちがすっくと立ち上がる。
「犬っ!この駄目犬ーっ!」
 ルイズが叫んでエクスプローションの準備に入る。
「ソースケ!」「悠二のバカーッ!」「キョンのくせに」「久城がここまで愚かとは思わなかった」
 かなめがハリセンを握って草原を駆け抜けシャナが長刀を抜き払いハルヒが巨人を呼び寄せ三只眼
の三つ目が輝きヴィクトリカが殲滅作戦の指示をツンデレ集団に飛ばす。
 ほんの一日でトリステインは生物一つない焦土と化した。

 数年後、ルイズがサイトの子を連れて再興された新王室に謁見した日、虚無最大の禁呪「ツンデレ」
の脅威がなくなったとハルケキギニア全土で祝賀会が行われたという。

389 名前:かくてる:2007/11/11(日) 10:26:43 ID:f0k1H7h5
投下終了。

390 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 10:53:30 ID:zSOIuQd4
あの作品のキャラがルイズに召喚されましたでやった方が良かったかも、とりあえずGJ!

391 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 10:56:29 ID:fbaHxiuy
GJ!!面白かったWW
ヤンデレ好きな俺としてはヤンデレバージョンも読んでみたい!!

392 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 11:19:51 ID:NbLz/00a
子供ができたぐらいじゃ「ツンデレ」は消えないと思いつつ、乙。


393 名前:かくてる:2007/11/11(日) 11:25:06 ID:f0k1H7h5
>>390-391
ありがとうございます。
ヤンデレは……女同士で潰しあいそうで怖いかも。
こうやって書くと、男キャラは特徴が難しいですね。とくにキョンと悠二。
実はBASTARD!!やハヤテも入れて書いてましたが、ルイズの影が薄くなりすぎ
る他諸事情で切りました。。。

394 名前:かくてる:2007/11/11(日) 11:27:48 ID:f0k1H7h5
>>392
子供ができりゃー安心するんじゃないかなー、みたいな……娘と争奪!?

395 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 11:42:19 ID:NbLz/00a
「お前んちの母さんってガンダールヴ相手に容赦ねぇなぁ…」
「ああ、あれ?どうせ本気じゃないから」
「でもちょっとあれは、うはぁ金的!」
「まったく母さんったら。夜はあんなに大切にしてるくせに…」

396 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 11:53:11 ID:92Kyu0YX
むしろ夜は逆に苛められてたり。

397 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 12:31:16 ID:wa+we5nc
            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ  召還されてきました
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /     ヽi___.|
 ̄ ̄ ̄    |    _ 二 =〒  ̄  } ̄ /     l |      ! ̄ ̄|
_______l       -ヾ ̄  l/         l|       |___|



398 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 13:13:53 ID:0kkPfItG
ゼロ使テクニック

399 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 14:35:13 ID:OA35Ml2x
最近まで、多田野が実在の人物とは知らなかった。
阿部高和と同様に、ネタ元のコミックでもあるんだろうと思ってたよ。

400 名前:かくてる:2007/11/11(日) 15:20:25 ID:f0k1H7h5
も一つ投稿。ちょい欝。サイト帰り後の話
「メイドのお仕事」

401 名前:メイドのお仕事(1):2007/11/11(日) 15:21:36 ID:f0k1H7h5
「本当に……行くのか?」
 マルトーはシエスタの肩を揺する。シエスタは硬い表情ながらも決然とうなずいた。
彼女の手にはラ・ヴァリエール公爵からの要請状が握られている。メイドとしてシエスタを雇い
たいという内容だ。給金は名家であることを割り引いてもかなり高い。そもそも、メイドを名指
しで雇用したいという話自体、かなり特殊な話だ。有力貴族からのこの手の申し出の多くは、そ
のほとんどが妾を求めるものだ。
「ラ・ヴァリエール公と言えばちょうどシエスタの両親と同じ年頃の人だぞ?そんな男の……」
 マルトーの言葉にシエスタは悲しげに、だが小さく噴き出した。
「私、サイトさんに仕えていたときにはミス・ヴァリエールのお世話も少ししているんですよ?
お屋敷を訪問したときにも、むしろ子供扱いしかされませんでしたし」
 言いつつもシエスタ自身も不安を感じてはいる。ただ、それはマルトーが予測しているような
類のものではない。実は王宮から「ルイズを救ってくれ」という内々の伝言が来ているのだ。妾
になるよりたちの悪い話かもしれない。
 それでもシエスタは小指を見つめて思った。
(サイトさんに、お願いされたし)
 ルイズと友達でいてくれ。サイトが地球に帰ったときに言っていた言葉。最後はルイズの勝ち
で、でも意味のない勝ちで。それでもサイトとの約束は守ろうと思う。サイトが帰って、ルイズ
が呆けた様子で公爵に連れられて学院を卒業してもう7年になる。
 シエスタは使い慣れたメイド仕事道具一式を背中に背負うと馴染んだ学院をあとにした。


402 名前:メイドのお仕事(2):2007/11/11(日) 15:23:27 ID:f0k1H7h5
 ラ・ヴァリエール邸に着くと、メイド長とともにシエスタを迎えたのはルイズそっくりの姉、
カトレアだった。以前に会ったときには穏やかな感じだけだったが、今は憂いを帯びている。
「本当に待っていたわ、シエスタさん」
 学院の生徒たちとは違う、しっかりした貴族の女性に声を掛けられるのはやはり慣れない。そ
れにわざわざ「さん」をつけられる時点で恐縮してしまう。カトレアは小さく笑って言った。
「そんなの当然よ。あなたにはとても大変なお仕事をしてもらう予定だから……私やお父様、お
母様、エレ姉様に出来なかった仕事を」
 シエスタは唾を飲んでカトレアを見つめる。カトレアは言った。
「私はたまに覗くけど、もうお父様、お母様もルイズのこと……ルイズに会うのは7年ぶりよね
……覚悟して、ついて来て」
 カトレアはシエスタを案内する。数人のメイドと執事に哀れむような視線を浴びせられたのを
敏感に感じ取る。シエスタは気後れしながらも、やはり逃げ出さないぞと腹に力を入れる。

403 名前:メイドのお仕事(3):2007/11/11(日) 15:24:01 ID:f0k1H7h5
「ルイズ、新しいメイドさん」
 カトレアが部屋の前で声を掛けると、ドアがぎしり、と鳴る。木製に見えるが金属のような軋
む音が聞こえた。カトレアはもう一度声を掛ける。
「たぶん、ルイズがそんなに、嫌いにならない人だと思うの」
 少しの沈黙を挟んで、暗い声が聞こえる。
「死ぬわよそいつ。いや、一緒に死んでもらおうかしら」
 再び爆音が鳴って、そして静まる。シエスタはうなずいて小さく「お任せください」とカトレア
にささやくとドアノブに手を掛けた。それだけで室内に鬱屈した虚無の気配を感じる。だがそれで
もシエスタは扉を開けた。室内はカーテンが締め切られて真っ暗だ。
「今日からお世話させていただきます」
「また生贄が来たの?」
「生贄じゃありません。馬鹿で根性なしで貧乳のお嬢様のお世話係です」
 部屋の奥、ベッドの上で息を飲む気配を感じる。シエスタはベッド脇に進んだ。
「ミス・ヴァリエール。お久しぶりです」
「……シエスタ?」
 闇に目が慣れてくる。目の前のルイズは少し大人になり、体は動いていないせいかむしろ小さく
なったような印象を受けた。蝋燭に火を灯すと顔がよく見える。桃色の髪は以前より長く伸び、頬
は若さの赤みを失っている。
「私に仕えたら、人生終わるわよ。引きこもりだし、苛立ち紛れでエクスプローション使うから今
じゃ家の中ですら見捨てられてるし」
 シエスタは頬を膨らませて言った。
「それでも家に引き篭もってられるだけいいご身分です!私なら食べてくために」
 ルイズは手を振ってカーテンを指差した。シエスタはカーテンを開けようとして手が止まる。窓
には太い鉄格子がはまっているのだ。ふと思って扉を振り返る。扉にも金属が打ち付けられ、魔法
なのか怪しげな光を帯びている。
「これ、高級なのよ。外からは普通の窓にしか見えないの。扉だって木だと思ったでしょ。魔法で
気づかれないように出来ているの。貴族の家系に都合の悪い人間が出て、でも死刑に出来ない場合
に使うわけ。普通の貴族に仕えた程度じゃ見ることないわよ……座敷牢なんて」
 シエスタは息を呑む。ルイズが顔を上げた。
「暴れたんだ。サイトに会いたいって異世界に行く道探すって騒いで……家のお金にちょっと手を
つけて……それだけじゃなく、サイトを悪く言う執事を、虚無でやっちゃって」
「ミス・ヴァリエール……」
「反省しろとか言われて、そのときにまたサイトの悪口。暴れた。虚無で両親吹き飛ばして鎮静剤
打たれて……気づいたらこの部屋。来るメイド来るメイド私を哀れむこと言って、でも外に言って
言ってるの、壊れ姫って。窓際仕事、看守って!」
 シエスタはルイズの肩に手をかける。ルイズは手を振って叫ぶ。
「あんたも早く逃げて!私また、馬鹿やるから!それに私についてたってぜっっったいメイド長な
んて夢の夢なんだから!せめて」
 再びシエスタはルイズの肩を抱き寄せる。ルイズは再び振り払おうとして、だが途中で力を抜い
て泣きながら言った。
「サイトが、大事にしてた、メイドを傷つけるのだけは、やなの!」
 ぱちん。ルイズの頬が鳴った。ルイズは呆然とする。シエスタの目に涙が溜まっていた。
「情けないです」
 ルイズはぼんやりとシエスタを見上げる。シエスタは言葉を続けた。
「情けないです!私も、アンリエッタ陛下もティファニアさんにも勝ったあなたがこのていたらく
なんて、私たちが情けないです!」
「……え」
「サイトさんが地球にお帰りになった際、私たち各々サイトさんに抱きつきましたよね。でも全員
途中で押し戻されて、握手したんです……ギーシュ様やマリコルヌ様と同じように」
 ルイズの目が大きく見開かれる。シエスタは無視するように言い募る。
「なのにあなたは、サイトさんに抱きしめてもらって。キスしてもらって。陛下ですら殿方と同じ
扱いなのに!そんなあなたが自棄になってるだけなんて私たち、惨めすぎます!」
 ルイズは目を目を落とす。シエスタは言った。
「今日すぐ、なんて言いません。でもこのまま座敷牢にいるなんて、私やアンリエッタ陛下への最
大の侮辱、許しません」
 やっとルイズは7年ぶりにかすかな笑みを浮かべた。

404 名前:メイドのお仕事(4):2007/11/11(日) 15:24:46 ID:f0k1H7h5
「すごいわよね、あの子」
「もしかして実は没落貴族で水魔法が使えるとか?」
「モンモランシ家の当主にまでお願いして治せなかった病なのよ?」
 一年後。ラ・ヴァリエール家の魔法と関わらない事務の多くを処理するルイズと、それを支える
メイドは奇跡としてラ・ヴァリエール家の賞賛となっていた。
 だが同時に二人、とくにシエスタには悪い噂がつきまとっていた。
「でもあの子、妾でしょ」
 メイドたちがうなずく。一人は吐く真似をして言う。
「公爵様とか、他の貴族で老人とかぶ男なら我慢できるけど私は幾らお金あっても無理だわ。友達
みたいな付き合いした、同性の妾なんて」
「プライドとかないの?それとも変態同士だからいいわけ?」
 くすくすと笑う。変態メイド、と陰で笑われているのはシエスタ自身わかっている。だが、それ
を無理に否定はしない。なぜなら。
「シエスタ、今夜」
 ルイズが上目遣いでシエスタの胸元を見て囁く。シエスタは暦を確認してうなずく。
 月の日が近づくと狂いそうなほどうずくらしい。これだけは心が持ち直した今でも無理だ。コル
ベールが作った写真機で残したサイトの写真を抱きしめながら狂ったように自慰するルイズを思わ
ず慰めてしまった。たった1回の過ちはそのまま定例になり、過激になっていった。
「シエスタ……」
 荒い息でルイズが体を寄せる。その趣味はないシエスタは身震いするが、押し隠してルイズの体
を抱きしめ、服をめくりあげる。唯一の救いはキスを求めないことだろう。キスは……サイトとし
かしないそうだ。
 下着を脱がせて手を股間の茂みに潜らせる。既に湿りを帯び、指先が滑り込みそうになる。ルイ
ズの舌がシエスタの首筋を這い回る。シエスタもルイズの足の指先を一本一本、丹念に舐めてやる。
「シエスタ……サイトぉ」
 ルイズの頭の中ではシエスタの舌はサイトの舌になっているのかもしれない。だがむしろその方
がましかもしれない。本気でルイズに異性のように愛されるのはご免だ。シエスタは舌を次第にふ
くらはぎ、太股へと上らせていく。
 牝の匂いが鼻をつく。シエスタはルイズの太股に歯を立てた。
「いっ!シエスタぁ……くふん」
 中から蜜が流れる。口で受け止め、そっとベッドに吐き出す。ルイズも自分の白々しい行為はわ
かっている。ルイズもシエスタに愛されたいと思っているわけではない。友達であり、夜は……サ
イトの代わりでしかない。
「あふ、もっと、奥、舐めて」
 シエスタは中心に舌を這わせる。マルトーの心配を思い出し苦笑したくなる。やってることは同
じかもしれない。
「食べて、私のこと、食べて」
 ルイズの言葉に、アヌスと尻を嬲る。ルイズの声が室内に響く。もう鉄格子も金属扉もないこの
部屋では、聞き耳を立てられれば何の声を発しているか誰でもわかるに決まっている。シエスタは
顔が濡れるのも構わずルイズの秘所を舐め続ける。
 窓から二つの月が見えた。ふと、座敷牢に閉じ込められたのは自分かもしれないとシエスタは苦
笑して、さらにルイズの秘所を嬲り続けた。

405 名前:メイドのお仕事(5):2007/11/11(日) 15:25:18 ID:f0k1H7h5
 いつもの行為が終わり、ルイズは気だるげに窓の外を眺めて言った。
「ごめん」
 シエスタは身支度を整えて頭を振り、そして言う。
「それほど嫌なら、お断りしていますよ」
「嘘。あなた終わった後……吐いてる日もある……ごめん。本当にごめんなさい」
 シエスタはルイズの頭を叩き、そして背中から抱きしめて言った。
「今は……リハビリですよ。ただ、ちょっとこの部屋の壁は薄いのが気がかりですけど。虚無の魔
法で叩いたらすぐ壊れそう」
 ルイズはうん、と小さくうなずいた。と、ルイズは急に立ち上がった。
「まさか、あれって!」
 ルイズは「始祖の書」に飛びつき、狂ったように読み始めた。シエスタは再び壊れたかと唇を噛
んで背中を見つめる。だがルイズは上気した顔で言った。
「この呪文の意味、わかった!」
 シエスタはルイズの顔を見つめる。ルイズはきゃっきゃとはしゃいで服を着ると自分でベッドの
乱れを直し、慌てて化粧をして杖を握った。
「何を、するんですか」
「壁、壊すの!」
 シエスタが怒鳴ろうとするとルイズは笑って言った。
「『世界破壊呪』。恐ろしい魔法だと思ってた。実際怖い魔法よ。でももう一度よく読んでみた。
これは、世界の壁を壊せるの……サイトと、私を隔てる世界の壁だって!」
 ルイズは狂ったように呪文を唱え始める。慎重に、と叫ぶシエスタを笑い飛ばし、恐ろしいほど
の長い詠唱が淀みなく流れる。
(凄いわ。これは本当、いけるかもしれない)
 部屋が発光を始める。周囲に魔法学者がいたら王室にトリステイン全軍の派遣を要請するに違い
ないほどの狂気的な魔力が邸内に満ちる。両親を始め邸内の人間が集まるが、あまりの魔力の奔流
に誰も手を出せない。
 最後の呪文を唱える。禍々しい闇の裂け目が空中に現れる。ルイズはまばたきもせずにその裂け
目に手を突っ込む。
「サイト……サイト、会いたい、会いたいの。会いたかった、早く、早くサイト……」
 部屋が暴発し、ヴァリエール邸の3分の1が消滅した。

「呼ばれて飛び出てなんとやら、じゃねえーか、なあ相棒!」
 ふざけた声が土煙の中に聞こえる。シエスタは埃を払って土煙の向こうを見つめる。見慣れない
服装の―地球で言うネクタイスーツ姿―の男がルイズを抱えて現れた。
「サイト、様?」
 ルイズが独占欲の塊の目でシエスタを睨む。ああ、戻ったんだとシエスタは確信する。
「やっと営業ノルマいけるって思ってたら……ハルケギニア?」
「サイトぉ……」
 ルイズはいきなりサイトの唇を奪った。周りの視線も構わずサイトの顔中にキスを浴びせる。サ
イトもルイズを抱きしめて、傍らのシエスタに声を掛けた。
「俺、こっちで仕事あるかな。向こうじゃ一人暮らしだから仕事辞めても迷惑にはならんけど」
「ルイズ様の騎士・助手が欲しいところです。あと」
 シエスタがルイズに目を向ける。ルイズは一瞬口を尖らせて、だが目を輝かせて言った。
「トリステイン貴族としては私そろそろ行き遅れが目の前で……お婿さんも欲しい」
 シエスタはルイズの頬をつねって言った。
「今までの埋め合わせ、ちゃんとして下さいね」
 ルイズは笑って答えた。
「サイト以外の褒美なら、何でも」

406 名前:かくてる:2007/11/11(日) 15:26:47 ID:f0k1H7h5
投稿終了。4だけエロだったり。サイト苦労するぞーとか。

407 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 16:16:53 ID:uIETNhfM
GJ

408 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 17:36:51 ID:SoE/zPtm
「ねえサイト」
「なんだルイズ」
「わたしね、あんたが使い魔で本当に良かったと思ってるのよ」
「な、なんだよいきなり、改まって……」
「ほら、使い魔って、本人の魔法のレベルに応じて召喚されるわけじゃない?」
「らしいな。だからタバサやキュルケの使い魔は竜やらサラマンダーやらで、ギーシュはモグラでモンモンはカエルなんだろ」
「そう。で、わたしってゼロのルイズなんて呼ばれてるぐらい、魔力が低かったじゃない?」
「そうだな。まあ誤解だったけど」
「だから、かなり不安だったのよね、召喚の儀式のとき。こんなことになるんじゃないかと思って」



「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大な蛆虫がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なナメクジがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なフナムシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大な蛾がぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なナマコがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なアメフラシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なゴキブリがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なサナダムシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」



「……みたいな?」
「……」
「だからホント、せめて人間のあんたで本当に良かったなぁって……あ、あれ、どうしたのサイト、どこ行くの!?」

「で、なんで君は僕の部屋で飲んだくれているんだね?」
「だってよギーシュ……俺、せいぜいサナダムシと比べてマシなレベルの人間だって思われてたんだぜ? 凹むよこれは……」
「……事情はよく分からないが、何かとんでもない誤解をしている気がしているのは僕の気のせいなんだろうか……」
「やっぱり俺ってボルボックスだったんだよ……」
「ボルボックスってなんだね」

409 名前:205:2007/11/11(日) 17:38:50 ID:SoE/zPtm
ゴキブリを使い魔として召喚してしまった女の子が、サイトに恋しちゃってさあ大変!
……みたいなSSを構想してたんですが、さすがにオリキャラメインになっちゃマズイだろうという理由で没。
書いたら絶対大受けだと確信してただけに非常に残念です。ついでに嫌展大好きです、ハイ。

410 名前:名無しさん@ピンキー :2007/11/11(日) 21:53:11 ID:BsIn/oQO
>>405
205氏が書く物には毎回笑わせられる
GJ!!


411 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:06:52 ID:f1EK/b0V
aliveのアンソロをまとめて三冊買ってきた。
いいですねえ。アンソロにしちゃ珍しくハズレがない。
帯はアニメ寄りだけど中身が原作よりなせいかな!(ぁ

まあヨタ話はともかく投下いきます。

412 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:07:49 ID:f1EK/b0V
「ぶぃーっくし!」

学院の中庭をうろついていた才人から、豪快にくしゃみが出る。
無理もない事だ。
雪こそ降っていないものの、少し北の村では霜が降りたという。
今年一番の冷え込みだと、皸防止の軟膏を塗りこみながら、シエスタは今朝、そう言っていた。

「うぃ〜、さぶさぶ」

両肩を抱いて、才人は震えながら、暖を取るため、水精霊騎士団のたまり場になっているゼロ戦の格納庫に向かう。
そして。

『おぉぉまぁぁぁえぇぇぇぇわぁぁぁぁぁぁ!
 また浮気か!浮気なのかァァァァァァァァ!』
『ま、待ってモンモランシー、氷は、氷漬けだけはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

かっきぃぃぃぃぃぃぃん!

「…なんか更に寒くなりそうだなぁ…」

少ない冬の空気中の水分が凍りつく音を聞いて、才人は格納庫で暖を取ることを諦めた。

そういえば、食堂に暖炉があったっけな。
才人は食堂の奥に暖炉があった事を思い出し、食堂に向かってみた。
しかし。

「なんだよ、食堂の暖炉壊れたんだって?」
「ああ。どっかの使い魔が秋の間ねぐらにしてたらしくてさ。
 今そいつの作った巣をどかしてるらしい」

食堂の方からやってきた生徒たちのそんな会話が、耳に入った。

「…冗談だろおい…」

呟く才人を尻目に、その生徒たちは、しょうがない火の魔法で暖でもとるか、とか言いながら寮の方へ向かっていった。

「あーくそ、コタツが恋しいぜ…」

容赦なく冷え込む冬の夜空を眺めながら、そんな事を呟く。
呟いて。
そして思いつく。
ぽん、と手を打って、才人は言ったのだった。

「そうだ、コタツ作ろう」

寒いのなら、自前で暖房器具を作ればよいのだ。
俺ってあったまいー。
そんなことを考えながら、才人は早速コタツの材料を探し始めた。

そして二時間後、ルイズの部屋。

古くなったテーブル、少し厚手の布団、木炭を少し!ぜんぶ混ぜるとムッチャあったかいコタツができる!
…はずだった。

413 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:08:34 ID:f1EK/b0V
「…あちちち!」

才人は即席のコタツの中から、真っ赤に燃える木炭を載せた古ぼけた黒い鉄鍋を引っ張り出す。
厨房で、いらなくなった小型の鍋をもらってきたのである。
才人の発想はよかったが、彼は火力の調整にまで考えが及ばなかったのだ。
たしかに暖を取る事はできたが、このままでは長時間の使用には耐えられない。

「どうしたもんかねー」

それでも布団の中はあったまっている。
才人はそんな事を言いながら即席コタツの中に潜り込み天板に顎をのせ、目を閉じて考え込む。
そうしている間にも、床から熱が逃げ、コタツが冷たくなっていく。

「…なにやってんの?」

そこへ。
この部屋の主人が帰ってきた。
ルイズは足元で背の低いテーブルに布団をかけ、その中に潜り込んでいる使い魔を見下ろして、奇妙な生き物を見る目でそう尋ねた。
才人はなんつー顔してんだよ、と思ったが、ハルケギニアにゃコタツはねえよな、などと思いながらルイズに説明する。

「これ、『コタツ』って言って、俺の世界の暖房器具なんだよ」
「へーえ」

ルイズはそう言いながら、コタツの周りをひとしきり眺めると。

「なんか貧乏くさ」
「しょ、しょうがないだろ!ありあわせの材料で作ったんだから!
 結構これであったかいんだぞ!」

ただし、それは木炭を抜くまでの間だけだったが。
そして、ルイズは言った。

「ふーん。じゃ、私も使ってみよ」

言ってコタツに入ろうとしたルイズを、才人が止めた。

「あ、靴は脱いでからな」
「…めんどくさいのね」
「じゃないと暖まらないだろ?」

確かに、暖を取るのに革でできた靴は邪魔だった。
ルイズは才人の言うままに靴を脱いだ。
そして、先ほどの才人に倣い、才人の対面に腰を下ろして、コタツの中に下半身を埋める。
ルイズはジト目で言う。

「…ぜんぜんあったかくないじゃない」

木炭を抜いてから結構経つ。コタツの中の空気は、外気と大して変わらない程度まで冷え切っていた。

「ちょっと待ってろ、すぐあったかくなるから」

言って才人は、まだ火の燻る木炭の入った鍋を、もう一度コタツの中に入れるべく、手に取る。
そして布団を捲り上げ、コタツの中に頭を突っ込んだ。

「何してんのよ、犬ぅーーーーーーーーーーっ!」

げしっ!

反対側から伸びてきた脚が、才人の顔面を蹴っ飛ばした。
ルイズの蹴りは綺麗に決まり、コタツ布団の中から才人が転がり出る。

414 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:09:40 ID:f1EK/b0V
当然、才人は抗議した。

「なにすんだよ!」
「何どさくさに紛れて人のスカートん中覗こうとしてんのよ!
 このエロ犬!スケベ犬!」

何をいまさら、と才人は思ったが、ルイズにしてみれば、何の予告もなしにスカートの中を覗かれてはたまったものではない。
…だって今子供っぽいぱんつなんだもん。
そんなルイズに、才人は木炭の入った鍋を掲げて言った。

「あのなあ、今そのコタツが冷えてんのは、熱のもとになるこの木炭を外に出しちゃったせいなの!
 入れないとあったかくなんないの!」

才人の言葉に、ルイズはコタツ布団を口許に寄せながら言った。

「…だったら、顔突っ込まずに入れなさいよね」
「…わかったよ」

ルイズの言う事にも一理ある。
才人は納得し、布団を軽く捲り上げて、片手で鍋を突っ込む。
ルイズの脚に当たらないよう、なるべく自分の近くに鍋を置く。
しばらくすると、コタツは元の暖かさを取り戻し始めた。

「ふわー…。いいわね、コレ…」

現金なもので、ルイズはコタツが暖まり始めると、猫のように丸くなって、天板の上で緩んだ表情になる。
才人はコタツが暖まってきたので、鍋を再び外に出し、自分も中に入る。

「いいだろ?俺の故郷じゃ、こうやって冬はみんなであったまるんだ」
「うん、確かにいいわ、コレ。今度学院の皆にも教えてあげましょ」

言いながら、ルイズは今まで組んでいた脚を伸ばす。

こつん。

「「あ」」

伸ばした足が、才人の足に当たった。
コタツはそこまで大きくない。せいぜい、一辺が才人の腕より少し長いくらいだ。
二人が足を伸ばせば、お互いの足が接触するのは仕方のない事と言えた。
二人はなんとなく気まずくなって、赤くなって顔を逸らす。
何を今更。
そして、赤くなったルイズを見て、才人は思いつく。

「うりゃ」

むに。

「やぁんっ!」

才人は布団の中に手を突っ込んで、ルイズの足をつまんだ。

「ちょっ、何してんのよ犬ぅ!」

真っ赤になってルイズは足を引っ込める。

415 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:10:55 ID:f1EK/b0V
才人はそんなルイズに、ニヤニヤ笑顔を返す。

「コタツで足を当てたら、いたずらされてもしょうがないんだよ」
「な、なんなのよそれ」
「コタツの、基本的なルールだよ♪」

もちろん大嘘である。
ルイズは真っ赤になって、反論した。

「嘘でしょそれ」
「…ゑ?」

一発で嘘を見抜かれ、才人はしどろもどろになる。

「え、え?なんでそう思うわけ?」
「…目がウソついてる」

赤い顔で天板の上で才人をジト目で見つめながら、ルイズはそう言う。
図星を突かれ、必死に言い訳を探す才人を見て。
ルイズは、もっといじめたくなった。

「…だったら、こういう時どうすんのよ」
「え?」

ルイズは、あっという間にコタツに潜り込むと。

ばふ。

そして、才人の股間から、顔を出してきた。
ルイズはそのままずりずりと才人を這い上がり、胸元にちょこん、と納まる。

「え、ちょ、ルイズっ?」
「ほらほら、何とか言ってごらんなさいよ」

半眼で慌てる才人を見上げ、にやにやと笑うルイズ。
困った顔のサイトを見るのは、なんだか楽しい。
そして。

ぴくん!

ルイズの背筋が急にぴん!と伸びる。
目がまん丸に見開かれ、頬に朱が注す。

「…ちょっと」
「…あはは」

照れたように笑う才人。
赤くなったルイズのお腹の辺りに、硬いものが当たっていた。
好いた相手とおこたで密着。
この状況でおっきしなきゃ日本男児じゃねええええええええ!

「…ほんと、見境のない犬ね」
「しょうがないだろ、この状況でどうにもなんなかったら俺種無しじゃねえか」

怒ったように言うルイズに、才人はそんな間抜けな言い訳をする。
ルイズは、お腹に当たっている硬いものを、ズボンの上からなぞる。

「…ばかいぬ…」

熱に浮かされたようにそう呟いて、一気にズボンのジッパーを下ろした。

416 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:12:02 ID:f1EK/b0V
開いた隙間から、硬くそそり立つ才人がこぼれ出る。
さすがに躊躇い、才人はルイズに言う。

「お、おい」
「おしおき、してあげる」

ルイズは才人の言う事など無視して才人の先端を咥える。
そして口に含んだまま、舌でぺろぺろと先端を舐めまわす。

「る…ルイズ…」

才人はルイズの舌遣いに必死に堪える。
ルイズは、そんな才人のズボンの中に指を差し込むと、柔らかい陰嚢を指でふにふにと刺激する。
その間も口を休めず、才人の茎にキスを降らせ、小さな舌で裏筋に唾液を塗りこむ。

「だ、だめだっ、出るっ…」

才人の声と同時に、彼の茎が震える。
ルイズは才人の異変を察知すると、すぐに根元まで才人をくわえ込んだ。

どくどくっ

ルイズの喉の奥で才人がはじけた。
口の中にあふれ出す才人の牡を、ルイズはこくこくと喉を鳴らして飲み込む。
そして、全て飲み干すと、下から才人を見上げた。
その手の中には、まだ硬さを失わない才人が、柔らかく握られている。

「さいと…」

その表情は獣欲に曇り、その瞳は牝の淫靡な輝きで才人を誘っていた。
才人はそのまま、ルイズを抱き締めて唇を奪う。
ルイズの唇は、己の体液と、ルイズの唾液で、滑っていた。

「ルイズ…」

才人は唇を離して主人の名を呼び、そして。
小さな白い布に覆われた、ルイズの臀部に手を伸ばす。

「はんッ…」

丸くカーブを描くその白い丘に才人の指が触れた瞬間、ルイズの喉から艶やかな声が漏れる。
才人はその丸みを楽しむように撫でまわし、そして、最も敏感な入り口へ指を掛ける。

「はぁ…」

才人を咥えていたルイズは、声も、身体も、濡れていた。
蕩けたような視線を、己を抱き上げる牡に向ける。
才人はルイズを覆う布をずらすと、ぬかるんだルイズに、己自身を押し当てる。

くちゅ…。

小さく響く水音が、ルイズの身体が既に準備を整えている事を告げた。
才人は、腰をずらして完全にコタツから出ると、ルイズを抱き上げる。
抱え上げられたルイズは、潤んだ目で才人を見つめる。

「じゃ、いくよ、ルイズ…」
「うん…」

合意が済んだ瞬間。
才人は奥まで、ルイズを貫いた。

417 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:13:04 ID:f1EK/b0V
真っ直ぐに勃った肉棒が、容赦なくルイズを削る。
その刺激に収縮したルイズの襞が才人に絡みつき、才人から二度目の精を搾り取ろうと蠢く。

「さいと…奥まで…きてるよ…」

足と膣奥を才人に絡みつけながら、ルイズは蕩けたような笑顔で才人を見つめる。

「ルイズの中…最高だっ…」

才人は絡みつくルイズを引き抜き、もう一度ルイズに差し込む。
ぐちゅぐちゅとルイズの中が卑猥な水音を立て、潤滑油を溢れさせる。
その度にルイズの喉から雌の啼き声が漏れ、才人を高める。
その高まりはほどなく限界を迎える。

「ルイズ、俺、俺もうっ!」
「きてぇ、サイトをいっぱい…ちょうだい…」

互いに限界を告げると、お互いを抱き合う。
ルイズの中が蠢きながら収縮し、才人を締め上げる。
才人はその動きに限界を迎え、ルイズの中で爆発する。

きゅぅぅっ…どくどくどくっ!

「ルイズ、ルイズ、ルイズぅっ…!」
「あ、は、あったかい…いっぱい…!」

二人はそのまま抱き合い、くったりと床に伏せたのだった。


「うん、いいわねこれ。暖かい」
「いやでもさルイズ、狭くないかこれ」

才人は膝の上に陣取るルイズに文句を言う。
二人は、コタツの一辺に陣取り、才人の膝の上にルイズが乗っていた。
木炭の入った鍋は、外に出たままだ。
二人でコタツに入っていれば、暖まったコタツが冷える事はなかった。
ルイズは文句を言う才人に返した。

「狭くてもいいじゃない。何よ、私と一緒じゃ嫌な訳?」
「い、いや、そういうわけじゃ」
「じゃー文句禁止ー。今日は、ずっとこのまま…ね?」
「はいはい分かりましたよご主人サマ」

言ってじゃれつく二人。
しかしそんな平和は長く続かないわけで。

ばたん。

「ただいま帰りましたー!」

元気よく、シエスタが部屋に帰って来た。
コタツの中でじゃれる二人と、シエスタの視線がかみ合う。

「あー!何してんですか二人ともっ!ずるいです私も混ぜて欲しいですっ!」
「ちょ、ちょっとシエスタ、無理無理三人は無理!」
「し、シエスタそんなしたらつ、つぶれ……ぶべらっ」

メイドの闖入で二人の甘いひとときは崩れ去り。
結局コタツを使うときは、ちゃんと一辺に一人ずつ座るようにしよう、と誓った二人だった。〜fin

418 名前:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:13:55 ID:f1EK/b0V
*おまけ*

画期的な暖房器具『コタツ』はトリステイン魔法学院にとどまらず、トリスタニアにまで広がったという。
特に王侯貴族の使うそれは魔法によって温められており、抜群の保温効果を持ったという。

「アニエスぅー。そこの本とってぇー」
「…陛下、ご自分で行かれたらどうなんですか」
「えぇ〜。おこたから出たくないもん〜。アニエスこそ、王命ですわよ〜?」
「…王命ならば致し方ありませんねぇ…うぅ、さぶっ!」

「ジョゼフ様…それ、ロンです」
「な、またかミューズよ!」
「…背中が煤けていましてよ…ジョゼフ様。ふふふ…」」

そして、『コタツ』は各王家のご家庭で、円満な年末をコーディネイトするのに一役買ったという。

419 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/11(日) 23:16:31 ID:f1EK/b0V
以上!
ハルケギニアにはあの器具はないという前提で書いてみました。
もし原作で出てきたら終了なストーリーw

でもそんなの関係ねえ!SSだし!(ぁ

んじゃーこのへんでノシ

420 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:20:32 ID:od7DBD/y
フレイム拉致⇒コタツの中に突っ込んでおく⇒ミカン(゚д゚)ウマー

421 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:21:56 ID:lk9VwBnB
乙!
ご無礼!、ってガリア王家ヒマそうだなw

422 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:42:11 ID:dHUWQbT6
ざわ… ざわ…

ゼロの使い魔的、脱麻を脳内妄想した俺って…orz

423 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:54:31 ID:ztOXzGAV
そうか!
シェフィールドの頭がジョゼフ以上に良ければ、ハルケギニアは平和で済むんじゃないか?
ジョゼフは一生シェフィールドのカモになってろ!

424 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:59:05 ID:2CRSSUZd
ミカンが無いコタツなんてコーヒーの入ってないミルクみたいなもんだ

425 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 00:03:14 ID:zLQt0jfc
せんたいさんはいつもながらGJ!だけど

「いまコタツで麻雀って、できないんだよ」(´・ω・`)

家具調コタツ全盛なので、
雀パットというオプション品をつかわなくてはいけないんだ

426 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 00:14:55 ID:cFb0wiXT
せんたいさんのはいつもほのぼのエッチでいいね。
みなぎりました!GJ!!


427 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/12(月) 00:35:56 ID:jweUSZhQ
>>419
せんたいさんGJ!!!
でも、木炭だから部屋の換気はまめにしましょう。笑
じゃないと本当に昇天しちゃうよっ。

>>384
確かにあっさりしすぎたかも。
反省もこめて、ご期待どおり?の番外編の甘々展開を保管庫にUpしました。ノシ

桃色Sisters in the bath

http://wikiwiki.jp/zero/?X00-19

428 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:05:24 ID:yU+1shuO
>>427
おおGJ。
(´-`).。oO(カトレアさんの中でもはじけてほしいなあ

429 名前:ツンデレ王子:2007/11/12(月) 01:39:28 ID:1m0cMdoY
 こちらには初めて投稿します
 保管庫(?)と雑談掲示板には何度か書かせていただいた者です。
 過去スレを見たところ、保管庫だけではなくこちらにも投稿した方がいいと
書いてあった様な気がするのですが、今からあちらに書いた文をこっちにコピペ
して持ってくるべきでしょうか?
 このような質問、もしかしたらスレ違いかもしれませんが、ご容赦頂きたく
ご指示頂ける事をお待ちしてます

430 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:44:15 ID:pj3PQsKs
別に持ってくる必要は無いと思う。
保管庫に作品がある旨だけを伝えて、次からこっちに投稿したらいいんでないかい?

431 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:48:55 ID:ykWoaL2s
wktk

432 名前:ツンデレ王子:2007/11/12(月) 01:59:59 ID:1m0cMdoY
了解しました
ご親切にご指摘有難う御座いました


433 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:10:34 ID:64swx8Sd
そもそもこっちにも投稿した方がいい、ってこともないよな。
別に保管庫だけの投下に留めたって悪いことはない。

ただ、感想レスなんかはこっちの方がよくついてる感じがする。
読み手側も気楽に書けるしね。

まあ、Soft-M氏の米欄見る限り、クオリティさえ高けりゃどこに投下したって変わりないみたいだけど。

434 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:24:36 ID:uOmtl58Z
>432
ナニを書いたひと?

435 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:30:39 ID:64swx8Sd
http://wikiwiki.jp/zero/?%A5%C4%A5%F3%A5%C7%A5%EC%B2%A6%BB%D2

↑ここの人。

436 名前:ツンデレ王子:2007/11/12(月) 02:31:29 ID:1m0cMdoY
何をと言われましても、タイトル付けてないので^^;
今書いてるのはサイトとアンリエッタの純愛物?まだまだ途中ですけど…
考えながら書いて、一区切り付いたら投下してるので、欲求不満かも知れませぬが…
ちなみに非エロです

437 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:34:19 ID:ZPT65c9k
保管庫にしかない作品ってあったんだ。

438 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 19:43:06 ID:wubr/hpL
ラピュタは本当にあったんだ!!

439 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 19:48:57 ID:zGV6qZBK
見ろ、人がまるでゴミのようだw

440 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 20:48:12 ID:z9ceZutM
バルス!

441 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:09:11 ID:fcZlirp3
目が、目がぁぁぁぁぁああああ!!

442 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:15:36 ID:dTTOLZCr
せんたいさんの『きっとこんな未来』とかは保管庫オンリーだったと思われ
遅れレスだが

443 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:16:56 ID:zLQt0jfc
>>438-441
AAなしがギリギリの理性か w

444 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:50:11 ID:qmnso23S
>>438-441
なんだこの流れwww

445 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 22:57:27 ID:UD4QqRFv
連想回路がパターン化してる。
可哀想なロボット…

446 名前:サイトの後悔〜因果応報編〜:2007/11/12(月) 23:04:49 ID:pj3PQsKs
 気持ちのいい朝。小鳥の鳴く声をBGMに、サイトはベッドに腰掛けている。
 物憂げな様子で何度も窓の外を見ては、ため息を何度もついている。
 実際、サイトは憂鬱であった。朝食も、食欲が無いと言って抜いてしまった。ルイズの心配そうだった表情を、はっきりと覚えている。
 無理しないでね? サイト。
 そう言って覗き込んできたルイズはとても可愛くて、普段なら抱きしめそうだったけれど、そのときのサイトは、そんな気分にならなかった。
「お兄ちゃん……か……」
 ぼんやりと、雪風と呼ばれる少女が言ってきた言葉を呟く。
 あの時、サイトはタバサを抱いてしまった。本人が望んでいたとはいえ、理性があれば抱くことは無かっただろう。しかし、抱いてしまった。
 セーラー服姿のタバサ。
 反則だった。
 お兄ちゃん、と呼んでくるタバサ。
 魅力的だった。
「俺ってロリコンなのか?」
 サイトが憂鬱の理由。それは、タバサを抱いてしまったという罪悪感と、自身がロリコンなのではないかという不安だった。
 俺はロリコンじゃない! と声高に宣言したかったが、タバサを抱いてしまったという事実がある以上、完璧に否定することが出来ない。
 とりあえず洗濯でもして忘れようと思い、ルイズが散らかしたネグリジェや制服を、愛用している洗濯籠に放り込む。しかし、、気持ちを切り替えても、どうにも振りほどくことが出来ない。
 タバサの柔らかさ、感触、声、香り。その全てがサイトの脳に甘い毒を振りまいて、サイトの思考を鈍らせる。
 駄目だな、俺。
 ロリコンなのかもしれない、という思いがサイトに嫌な汗を噴出させる。その汗の感触が嫌で、ふと手が触れた柔らかい布のようなもので、汗を拭く。
 しかし、サイトの思いも汗も、甘い毒の誘惑を振りほどけるわけも無く、サイトはタバサの様子を思い出してしまう。
 タバサの声は、天国へと誘う天使の調べ。
 タバサの姿は、理性を狂わす狂気の花。
 タバサの感触は……ええい! やめろサイト! 勃ってしまう!
 やっとの思いで思考を中断するが、時既に遅し。サイトの愚息は、立派に自己主張していた。
 ああ、やばいなぁ。
 思わず、手に持っている布で顔を隠してしまう。なんとなく匂いを嗅ぐと、それはそれはよく知った匂いであった。
 そして開かれる扉。朝食を食べ終えたルイズが、戻ってきたのである。
「サ……サイト?」
 ああ、死んだな、俺。
 直感がそう告げる。サイトが手に持っているのは、いつも洗濯しているルイズのパンツ。ご主人様のパンツで顔を隠して、愚息をそそり勃てているサイトは、何処からどう見ても変態であろう。
 このあとに待ち受けているのは、容易に想像できる。折檻折檻、また折檻である。
 鞭で叩かれ、虚無で吹き飛ばされ、蹴り飛ばされる。いつものこととはいえ、少々辛い。
 今回は、少々どころではなさそうだ。いつもの三倍の折檻で、三倍の赤さに腫れ上がるのは間違いない。次に出来上がるのは、アンパンマンと化したサイトだ。
 覚悟を決めたサイト。しかし、そんなサイトの予想とは正反対な言葉が、ルイズから飛び出してきた。

447 名前:サイトの後悔〜因果応報編〜:2007/11/12(月) 23:05:28 ID:pj3PQsKs
「も、もう……しょうがないわね……」
 はい? 今何と?
 予想外のルイズの言葉に、目を丸くするサイト。そんなサイトに気づいたのか、慌ててルイズが言い訳する。
「か、勘違いしないことね! 使い魔の管理は主人の義務! 別にあんたが好きだからとかそういうのはまったくないんだからね!」 はて、いったいどうしてこうなっているのだろう。サイトは考える。
 今の状況は、ルイズのパンツを片手に、愚息を勃てている使い魔が一人。そして、その主人が目の前にいる。
 吹き飛ばされてもおかしくない状況なのに、それが来ない。
「そ、それに……あんたが他の女の子を襲ったりしたら私の名誉に関わるからよ!」
 ごめんなさい、ご主人様。それもう手遅れです。でも、タバサが言わない限り、大丈夫なのか。
 そんなことを考えながら、サイトはボンヤリとルイズを見つめる。いつものきつい表情をしながらも、何処か恥ずかしげに頬を赤らめている。内に秘めた恥ずかしさを見せているその表情が、サイトの理性を崩壊させていく。
 待て、サイト。待つんだ。これ以上の暴走は許されない。
 しかし、鋼の自制心がその暴走に歯止めをかける。鋼鉄の意志が、サイトのヤル気を萎えさせ……ることは出来なかったが、欲望を強く押しとどめる。
 よし、いいぞ俺!
 サイトは心の中でガッツポーズだ。
「サ、サイトが他の子を襲わないように……」
 なんというか、この状況はひどくまずい。こっちは既にやる気が無いというのに、あっちは既にやる気満々だ。こんな勢い任せでヤルのは、少々ごめんだった。
「ごめん! ルイズ!」
 パンツを放り出すと、勃っている愚息を気にせずにサイトが駆け出す。その勢い、脱兎のごとくである。
「あ、待ちなさい!」
 しかし、ルイズもさすがである。素早い動きで折檻から逃れるサイトを確実にしとめるルイズの鞭。その秘密は、ルイズの反応速度にあったのだ。
 サイトが部屋の扉を開けて廊下に出ようとする頃には、ルイズがサイトに己の体をぶつけていた。うつ伏せに倒れたサイトに馬乗りになり、問いかける。
「ねえ、そんなに嫌なの? 逃げ出したくなるくらい、私が嫌なの?」
 そうじゃない。そうじゃないです! ただ! 今ここであなたを抱いてしまうと、色々と駄目になりそうだったんです!
 とは言えず、お茶を濁すサイト。その様子に、ルイズが寂しそうに微笑む。
「そうよね、こんな幼児体型の私だもん。こんな私に迫られても、嫌だよね?」
 そうじゃない、と必死に否定するが、ルイズの気持ちは固く、わかってくれない。
 ああ、どうしようかと悩んでいるところに聞こえてくる足音。それは救いの女神は破滅の悪魔か。
 結果的には、まずかったです。
「……」
 無言で見下ろしてくる雪風のタバサ嬢の視線が痛い。どんな感情がこもってるかはわからないけど、その視線が痛い。
 サイトとルイズはその視線に背筋が凍るような思いをする。そして、タバサが放った一言は、サイトを地獄へと招待した。
「……また、してね。お兄ちゃん」
 それだけ告げると、タバサはさっさと歩き去ってしまった。
 そこに残されたのは、二人だけ。哀れな使い魔とその主人である。
「あああああああんたタバサに何したのよおおおおおお!!!!」
 その答えは言えるはずもなく……。
 その場にサイトの悲鳴が響き渡った。

448 名前:29Q:2007/11/12(月) 23:11:01 ID:pj3PQsKs
編とか書いてるけど続くかどうかは知りません。
どうやったらエロなんて書けるんでしょうね。そこまでの文章力は俺には無いです。
ただ己の妄想をキーボードに打ち込むのみですよ。
次、誰で書こうかな……。

449 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:11:25 ID:qmnso23S
>>448
GJ!!

450 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:31:04 ID:zGV6qZBK
>>448
小さいは正義w

451 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:58:02 ID:z9ceZutM
いいか、>>448
        (゚д゚ )
        (| y |)

エッチとエロはただのスケベ野郎だが
       H  .( ゚д゚)  ero
       \/| y |\/

二つが合わさるとヒーローになるんだ
        ( ゚д゚) Hero
        (\/\/



お前はもうヒーローだ!

452 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 01:43:21 ID:3OODfiVe
>>451
また懐かしいもんを引っ張り出してきたなw

453 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 02:13:10 ID:yLH3A7t2
>448
GJです!
サイトがルイズに責められてるのをタバサは見てしまったんですから
この後更に攻めに転じてくるのではないでしょうかね?
タバサ好きとしてはずっとタバサのターンでいてほしいとこですがw

454 名前:ツンデレ王子:2007/11/13(火) 04:56:07 ID:NSxs4S/D
ふと思ったのですが…
スレタイ文(?)の
>あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。

あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立てるのよ!
のが良いのでは?

>>451
目から鱗な気分です
(まぁ私にゃエロは書けんのですが…)

455 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 05:02:51 ID:8eq7z62H
>>409
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なハルキゲニアがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

456 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 06:39:29 ID:Mwx3Nj4V
>>455
それはカンブリア紀のトゲナマコだ

457 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 08:15:18 ID:yzlTQie4
空が…、空が堕ちる…!

458 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 11:42:15 ID:p0HvslXz
「エロ書くことにあまり熱意が持てない」「自分の作品の本分はエロにはない」
と思うSS書きは、エロを無理に書く必要ないかと。
ただ、「エロ書きたいけど自分には書けない」と決め付けて書かないのなら、それはちょっと惜しいかも。


459 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 17:52:47 ID:OEBXCCnF
>>93

の続きです。
暇潰しだと思って読んで見て下さいましぃ〜。
では開始であります。

460 名前:サイトの不幸?幸福?02-01:2007/11/13(火) 17:53:18 ID:OEBXCCnF
私は今、朝食を食べ終わり自分の部屋に向かって歩いてる。
しばらく歩くと自室前に着いてドアを開けた。

カチャ

ギィ〜

「あ、おねいさま、おかえりなのですぅ〜。」

バタン

そこには人間の姿をしたシルフィードがベットに
腰掛足をばたつかせていた。

「ロック」
「あれ?、なんでロックの魔法を使うんですかぁ〜。」
「これから調べ物がある。誰にも邪魔されたくないから。」
「そうなんですかぁ〜。」
「シルフィードも邪魔しないで。邪魔したら杖で叩く。」
「あうあう〜叩かれるの嫌なので分かったのです。ベットの上でおとなしくしてます。」

早速、魔法関連がある本棚を調べるがちゃんと
整理整頓がされてなくてなかなか見つからず
本棚以外にも机の上にも乱雑つまれた沢山の本がある。
この中から一冊だけを探すの一苦労というものだ。
探し始めてしばらく経つとベットの方からシルフィードが寝息を立てていた。
お昼休みが始まるまで残り二時間を切ってしまい、
タバサは焦りはじめていた時、
机の上からランダムに取った本の表紙を見た時。

「あ、アッタ」

やっと目的の本が見つかって安堵した。



461 名前:サイトの不幸?幸福?02-02:2007/11/13(火) 17:54:16 ID:OEBXCCnF
さてその頃サイトはというとルイズの部屋を掃除をしていた。
ホウキでゴミを集めちりとりを使いゴミ箱の中に捨てる。
その次は濡れた布で床を拭き今度は乾いた布で
綺麗に拭き終わると今度は家具類を軽く拭く、
最後にベットメイキングをして終わりである。
全ての掃除が終わりサイトは近場にある椅子に腰を降ろして一息ついた。

「あっ〜やっと終わった。これで一休み出来るぜーうっ〜疲れた。」
「お疲れ、相棒。それにしても毎日よくやるよな。」
「だってよ、ちゃんとやらねいとルイズの奴すげぇ〜怒るんだぜ。」
「それにしても、青髪の嬢ちゃんは何をしようとしているだ?」
「何だろうなーまぁ〜タバサのやる事だ危険はないんじゃないか。」
「そうだと良いけど、何か悪い予感がするけどな。
でも、俺っちは何があっても相棒の味方だからな。」
「不気味な事言うなよな〜。
さてそれじゃ〜デルフ今日の剣の訓練に行くか。」
「おうよ。待ってたぜ相棒。」

本当にタバサの奴何をするつもりだ?
目がすごく真剣な感じだったから大事な事だと思うけどな。
昼休みになれば分かる事か。
サイトはデルフリンガーを掴むといつもの訓練場、
ゼロ戦が置いてある格納庫前の広場に向かって歩きだした。



462 名前:サイトの不幸?幸福?02-03:2007/11/13(火) 17:57:02 ID:OEBXCCnF
サイトが訓練をしている時、ルイズは魔法学科の授業を受けていた。
周りから見れば教師の話をちゃんと聴き真面目に受けていると
思われるが実は違う事を考えていた。
それは朝の食堂でのタバサとのやり取りである。

もお〜なんなの、今朝のタバサは?
考えがあるとなんとか言ってたけど何の事だかさっぱり分からないわよ。
たぶんサイトの事だと思うけど、タバサはサイトの事を気に入っている感じだから。
まさか!あんな事やそんな事をして既成事実を作って自分の物にするつもりじゃ!
でも、そんな事ある訳がないか。
でもでも、あの2人最近なんだか仲が良く一緒に居る事多いわよね。

「ふぅ〜」

変な想像を頭の中から追い出し一息ついた時。

「ミス ヴァリエール、この問題の答えは何ですか?」
「・・・・・・・・・」
「ミス ヴァリエール聞こえてますか?」
「えっ! はい!少し待って下さい。えっとその答えは・・・・」

いきなり教師に指され慌てるルイズだった。


次回に続く??

463 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 18:41:13 ID:1oHDI0Hk
なんか微妙……
特にシルフィードが

464 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 19:54:37 ID:qWW5voCv
そだね…
シルフィの口調はもちょっと原作を気にしてもらった方がいいかも

465 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:03:45 ID:z54psTWs
なんかこう、原作読んでない人が他の人のSSだけ読んで書いたSSって感じがするな。

466 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:15:39 ID:BcYHLhfu
他の人のSS読んでたらシルフィをこんな口調にするわけないだろ

467 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:20:58 ID:OsaFRrCS
シルフィはおばかだけど、これはただの白痴だな。

468 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:34:13 ID:p0HvslXz
最近、住人が厳しくなってきてないw?

469 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:35:25 ID:+EGi0zXq
「あうあう〜」は、ひぐらしの羽入(はにゅう)の専売特許と思われる。

470 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:36:35 ID:eJKQAKgK
口調や名称の間違いには昔から厳しかったと思う
まあこのスレがというよりエロパロ板そのものの雰囲気がそうなのかも試練が

471 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:38:59 ID:VXK1a5b/
そして「あぅあぅあぅあぅあぅ」はテファの(ry


別に専売特許まで言わんでもいいかな。
シルフィにちょっとあわない気はする。

472 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:49:09 ID:sy/Nkh9A
と言うかこれは別物、断じてシルフィではない
原作読み直せ

473 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 21:00:04 ID:AI6iLgsH
微妙にずれるが、タバ冒の最初の方のシルフィは割りとまともに喋ってるよね。
「〜のね」の語尾もないし一人称も「わたし」だし。
あとタバサの呼び方が外伝1巻&本編10巻では「お姉さま」だけど
外伝2巻では「おねえさま」に変わってる。

……退化?

474 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 21:09:08 ID:1IWqxHvA
使い魔のルーンの洗脳効果の副作用じゃね?

475 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 22:52:51 ID:nKZHXJVb
「あうあう」は古手神社におりますだ>>460


476 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 22:56:43 ID:McKok5uO
声はシエスタ

477 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 23:47:00 ID:Mifb5dif
せんたいさんのシルフィも初期の頃しゃべり方おかしいぞ
そのへんどうなのよ

478 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 23:53:07 ID:1oHDI0Hk
せんたいさんご指名ですよ

479 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 23:53:52 ID:q9BQQ9I1
後々に改善されれば文句ないという好例

480 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 00:03:57 ID:wOQbqQSp
全体の出来が良けりゃ、多少おかしいところは目を瞑ってもらえるさ。
もしくは、今回のが目を瞑れないぐらいにひどすぎたか。

せんたいさんは、初期のタバサも口調おかしいとか言われてなかったっけ?
でもちゃんと改善したからかえって評価が高まったという。
いや、せんたいさんじゃなかったような気もするが。記憶が曖昧だ。

まあ少なくとも、「せんたいさんだけ特別扱い」という理由だけではないと思う。
多少そういう傾向があるのは否定しないが。

481 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 00:12:23 ID:VGHVBrUk
>>459
つか頑張れ!
俺は読むだけだから職人さんが増えてくれると嬉しい。

482 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 02:15:01 ID:p2+Cs/qS
コッパゲ×隊長が読みたい。

483 名前:ツンデレ王子:2007/11/14(水) 02:34:38 ID:gR8zPeqi
保管庫(http://wikiwiki.jp/zero/?%A5%C4%A5%F3%A5%C7%A5%EC%B2%A6%BB%D2
にも下ろしましたが、一応こちらにも下ろします
感想欲しいから^^;


484 名前:ツンデレ王子-1:2007/11/14(水) 02:37:43 ID:gR8zPeqi
 ここチクトンネ街の表通りでは、今日はいつにも増して人が溢れていた。
 それもそのはず、今日は半年に一度の大安売りの日。各地の人々が普段は高くて手を出せない品を求めてやってき
ているのだ。はるかアルビオンから来た者やゲルマニアから来た者も見受けられる。
 そんな中、サイトとアンリエッタはおろおろと周りを見渡し、今にも泣き出してしまいそうな少年を見つけた。
「あら?ぼく、どうしたの?」
 アンリエッタはしゃがんで少年に目線をあわせ、問いかける。
「パパとママが…」
「はぐれちゃったの?」
 目尻に涙をためて頷く少年。
「サイトさん、どうしましょう…」
 サイトは少年を背中側から抱き上げ、そのまま自分の肩に座らせた。
「そこから父ちゃんと母ちゃん、見えるか?」
 肩車をしてもらい目線の高くなった少年は辺りを見渡すが、探している人物は見つからないのかしゃくりあげるのみだ。
「ちょっと歩いてみようか。噴水の辺りまで行けば見つかるかもしれないし」
「そうですね」
 同意したアンリエッタに左手を差し出す。
「……?」
「はぐれるといけないから、手を」
「は、はい」
 赤くなりながらもその手をサイトに預けるアンリエッタ。そんな様子を見て、肩の上の少年が笑みを見せる。
「わー、お姉ちゃん、まっかっかだー」 
 ソレを聞いてますます赤くなるアンリエッタ。
「も、もう…ところで、僕のお名前は?」
「カイ」
 『いい名前でしょー』と誇らしげに少年は答えると、サイトの頭を小さな手でぺしぺしと叩く。
「こ、こら、暴れるんじゃない」
「ねーねーお兄ちゃん、あっち、あっち行って」
 少年の指差す方向には、何軒もの露店が並んでいた。その中から良い匂いが漂ってくる。
 『しゃーねーなー』と呟きながらも3人が向かうと、そこではフードを目深に被った人物が座っており、その足元では
小さな人形たちがさまざまなダンスを披露していた。
「ほー、アルヴィーじゃねぇか」
「アルヴィー?」
 デルフの声に、辺りを見渡しながら興味津々に聞き返すカイ。
「ここだよ、ぼうず」
「わっ!剣が喋った!」
「おりゃあ、インテリジェンスソードのデルフってんだ。よろしくな、ぼうず」
「うん、よろしくね、デルフのおじちゃん!」
 その言葉に噴出す2人。
「おじちゃんだとよ、デルフ」
「…笑うない!どうせおりゃあ年寄りさぁね」
「そんなにいじけるなって、デルフ」
「ねぇねぇ、デルフのおじちゃん。そのアルなんとかって何ー?」
「アルヴィーってのはな、簡単に言やー魔法が掛かってて自分で動く人形の事だ」
「へーかっこいいね」
 カイが目を輝かせて眼前のアルヴィーのダンスを見つめていると、デルフは声を潜めて言い出した。
「相棒、そこの隣の露店で何か買いな」
 その声はサイトにしか聞こえていないようで、カイは先ほどと同じくアルヴィーを見てはしゃいでいる。
 隣のアンリエッタも同様にダンスを見て微笑んでいた。
「…何かってなんだよ」
「何でもいいから、取り合えず適当に買ってみな」
 的を得ぬ説明であったが、仕方無しに言われるがままに隣の露店を覗く。
 地面に広げられた布の上に、以前ルイズに買ったペンダントと同じような貝殻で出来たイヤリングを見つけ、ソレを
買おうと手に取ったその時、店主が意外そうにサイトに声を掛けた。


485 名前:ツンデレ王子-2:2007/11/14(水) 02:38:34 ID:gR8zPeqi
「おや、兄さん使い手かい?」
(使い手?そういえば前にもそんな事言われたよな。あれは確か…)
 ――そうだ、デルフと初めて出会ったときだ
 サイトが思い出したとき、背中からデルフが喋りだした。
「おう、久しいな」
「やっぱデルフだったか。久しぶりだな、おい」
 剣と店主が顔を綻ばせて懐かしがっているのは、どう贔屓目に見ても異様な光景であったが、サイトからすれば
些細な問題だった。それよりこの店主と自分の剣が知り合いだったという事の方に驚いていた。
「デルフ、知り合いか?」
「ああ。だがまあ話すと長くなるんでな、後で教えてやるよ。それよりも、俺達と一緒に来ないか?」
 デルフの言葉に店主は『いいねー、退屈してたとこだったんだよ』と頷くと、一本のナイフを差し出した。
「…は?」
「受け取んな、相棒」
 訳が分からないまま、差し出されたナイフを受け取る。
 と、突然目の前の店主が慌てふためいて涙目になる。
「ひっ、き、騎士さま、何を…」
 彼からしてみれば、目が覚めたらいきなりナイフを突きつけられてるのだ。混乱して当然だ。
 しかしサイトも事情はまだ知らされていないのだ。いきなり態度が変わってしまった店主を見て、彼も混乱してしまう。
「店主、驚かせてすまねぇな。別にあんたをどうこうする気は無いから安心しな。
 ところで、このナイフに合う鞘は有るかい?」
 サイトに代わって言葉を発するデルフ。
 しかしそれらしき物は見つからず、結局手近にあった布で刃の部分を覆う事になった。


486 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 02:38:53 ID:89Z4IiOe
隊長=コルベールとも解釈できるんだぜ?

487 名前:ツンデレ王子-3:2007/11/14(水) 02:39:19 ID:gR8zPeqi
 暫く楽しそうにダンスを見ていたカイだったが、ふと鳴り響く鐘の音に耳を済ませサイトに訴えた。
「お兄ちゃーん、お腹空いたー」
 サン・レミの鐘は12時を示していた。
「そういえば、もうそんな時間なんですね」
 アンリエッタの声に同意するかの様に、彼女の腹の虫が小さく鳴く。
「お、アンの腹も鳴いてるね」
「も、もう…サイトさんの意地悪」
 赤くなってそっぽを向く彼女の目に、カイを探す一組の男女の姿が映った。
「あれ、カイ君のご両親じゃない?」
 言われた方向を見ると、確かに彼の名前を呼びながら慌てた様子で歩いて来ている。
「パパーママー」
「カイ!」
 サイトは彼を下ろすと、少年は母親に抱きついた。
「カイ…カイ…心配したのよ、もう…」
「あのね、このお兄ちゃんとお姉ちゃんが連れて来てくれたの」
 少年の言葉に彼の両親は頭を下げようとし、サイトの羽織っているマントに気付く。
「こ、これは騎士さま。息子のご無礼、ど、どうぞお許し下さい」
 慌てふためく2人。
「あ、いや…別に大した事してませんから」
 頭を掻きながら照れくさそうに言った後、少年の髪をクシャクシャと撫でる。
「よかったな、父ちゃんと母ちゃん見つかって」
「うん!サイトお兄ちゃん、ありがとー」
「貴方さまが…あの、シュヴァリエ・サイトさま?」
「ええ、まあ」
「お噂は聞いております。この度は息子が大変お世話になりまして…なんと御礼申し上げて宜しいやら…」
 シュヴァリエ・サイトの噂は平民達の間でも広まっているらしかった。
 その噂とは――
 東の地“ロバ・アル・カリイエ”の更に東方、人類の未踏の地から数々の武器を自在に操る一人の平民が王立魔
法研究所―通称:アカデミー―の新兵器開発部門“ゼロ機関”に研究者兼協力者としてトリステインに招かれた。
こちらで生活をするうちに出来た仲間を助ける為、また護る為に戦士として戦に参加する。アルビオンが侵攻してきた
際には、竜の羽衣を纏い、自身がアカデミーで開発した新兵器“フェニックス”をも使い撃退。さらにはアルビオンへの
遠征の際、敵軍の卑怯な手段により窮地に陥ったトリスタニア・ゲルマニア連合軍を無事に撤退させる為、単身で敵
軍に乗り込み、数万とも数百万ともいえる敵兵を滅した後、捕虜になるも無事生還を果たす。また他には、仲間を救
う為に先住魔法を操るエルフに対し、単身で挑み勝利を収め無事に救出に成功した。
 ――という内容らしい。
 かなり曲解されて伝わっているようだが、噂とは得てしてそういう物である。 
「奥様にも、大変ご迷惑をお掛けしました」
(お、奥様だなんて…)
「大丈夫ですよ。そんな事気にするような人じゃありませんから、この人」
 奥様と言われた事に気を良くしたのか、アンリエッタはサイトの腕に自身のそれを絡ませながら言い放つ。
 その言葉に益々頭を垂れる2人を見て何を思い付いたのか、そのままサイトから少し離れ、カイの母親と小声で二言
三言交わし戻ってくる。そしてサイトの手を取ると『こっちです』と引っ張って行った。


488 名前:ツンデレ王子:2007/11/14(水) 02:41:11 ID:gR8zPeqi
以上です

まだ続きますが、次の投下日の予定が立ってません。
これから製作するので…

489 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 03:29:20 ID:u9lNpI+k

だがしかし、スレに投下する場合はある程度まとめてからの方がいいと思う。
中途半端なところで間隔が開くと、続編を読む時までに粗筋を忘れちゃうかもだし。

あと、それより、なにより、作品の題名をプリーズ…

490 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 04:14:19 ID:fLY41ER+
すでにツンデレ王子の新作がwikiにあがっている件w
転載職人はやすぎだろw

491 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 07:06:39 ID:pDy9Qd73
乙。
ただ感想がほしいなら初めからこっちに投下したほうがいい。
>>490
直接投稿の甜菜かと。
あとIDが飛翔魔法だね。

492 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 09:13:02 ID:d8EdQSDg
短編であげてももらってもいいだろ?

忘れちゃうとか読者の我侭だし、保管庫で見れるんだから
忘れたら読み直せばいいだけだろうが・・・

493 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 11:03:11 ID:gSKyKlCx
まず乙。
「細切れでも気にしない」って人もいれば、「もう少しつなげてほしい」って人もいるね。
ちなみに俺も率直に自分の希望を言えば、もうちょっとまとまってから投下したほうがいいかな・・・と思う。
展開が『デート序盤で子供見つけてナイフ買って親登場〜続く』で、
伏線張ってきりのいいとこで次につなげたのはわかるんだけど、これだけでは物足りない気分。

保管庫の一連を含め、ツンデレさんの作品自体は好き。
派手ではないが会話とか軽妙で読みやすいし、展開に矛盾のないように
キャラの行動や心情を、けっこう細部まできちんと書いてくれている。
ただ、丁寧なやり方だから、投下となると数レス分だけでは展開はそれほど進まないよね。

偉そうな意見スマソ。繰り返すが内容は悪くないよ。一度にもうちょっと読ませてくれええってだけでw

494 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 11:16:32 ID:dDT0FkP2
短編なら完結してるから問題なし。
しかし長編の導入部だけで「伏線張れどもドラマは進まず、しかも無題」ってのは弱いかと。
名前を付けるだけでも与える印象は大違いなので、もったいないなあと思った次第。

もちろん強制するつもりはないです。スレ汚し申し訳ない。



495 名前:かくてる:2007/11/14(水) 21:07:23 ID:hcRtFWb+
新作投下開始。
「姉様」タバサ主役。

496 名前:姉様(上):2007/11/14(水) 21:08:41 ID:hcRtFWb+
「気がつきました?」
 タバサはぼんやりと天井を見上げ、声を掛けたメイドを見つめた。黒髪とそばかすが印象的な、サイト
専属のメイド。たしか名前はシエスタ。
 慌てて起き上がろうとすると、タバサはそっとシエスタに押さえられた。
「疲労が原因で倒れられたんですよ?先生の話ですと、今日一日は安静にした方が良いそうです」
 やっとタバサは思い出した。数日の徹夜明けのまま学院の廊下を歩いていて急に意識が遠退いたのだ。
偶然居合わせたシエスタが医務室に運んでくれたらしい。ありがとう、と頭を下げるとシエスタは明るい
笑顔で首を振った。
「敵討ちなさって、ご病気のお母さまの看病もなさって……ミス・シャルロットは凄いですわ」
「サイトやキュルケが、助けてくれたから」
 タバサは言って窓の外を眺める。彼らには感謝している。だがこれからの仕事は助けてもらえない内容
だ。ガリア王家の承継と政権掌握、軍事外交とあまりに慣れないことばかりで、さすがのタバサも頭が回
りきらないのだ。学院と女王の義妹であるルイズの口添えのおかげでアンリエッタの支援を受けられるの
は不幸中の幸いだろうか。タバサは溜息をついてシエスタに目を向ける。と、タバサはシエスタが一冊の
本を膝に乗せていることに気付いた。全くタバサの見たことのない表紙だ。
 シエスタはタバサの視線に気付いて慌てて本を隠そうとする。
「その本、読みたい」
「いえ、これはお姫様が読まれるようなものでは」
「構わない。私自身、姫として育っていない」
 タバサの淋しそうな視線にシエスタは、サイトとルイズには内緒、と言って本をタバサの膝に置いた。
タバサは読み進むにつれ奇妙な笑みを浮かべ始めた。

497 名前:姉様(下):2007/11/14(水) 21:11:58 ID:hcRtFWb+
「これで私たちは三姉妹ですね」
 アンリエッタはほほえんで、以前に妹としたルイズと新しい妹、タバサを抱き締めた。
 ガリア王家唯一の血筋であり、戦乱から取り纏めるだけで精一杯のタバサにとって、今すぐ婿を考える
ことはあまりに困難だが、一方で姻戚関係による同盟が欲しい。そこでタバサがアンリエッタに提案した
のは、自分がアンリエッタの妹になることだった。
「これから、よろしくお願いします。アンリエッタ姉さま、ルイズ姉さま」
 タバサの頬がかすかに赤く染まる。ルイズはタバサを抱き締めて言った。
「実は妹って欲しかったの!困ったことがあったら何でも言って!」
 ルイズの頭の中では自分はカトレアの姿になっている。優しくて慕われる姉様になりたいのだ。タバサ
はルイズの耳元に口を寄せるとアンリエッタに聞こえないように囁いた。
「ルイズ姉様とサイトの仲、応援する」
 ルイズは怒りかけ、だがカトレアを思い出して怒りを飲み込む。タバサの健気さに気付き、再びルイズ
はタバサを抱き締めた。

「すごく、面白かった」
 タバサはシエスタに借りた本を渡す。シエスタは悪戯っぽい笑みを浮かべて言った。
「気に入って下さるなんて光栄です。『愛してお義兄様』は私も大好きなんですよ。禁断の愛!ああ」
 本を抱いて一人踊るシエスタを眺めながら、タバサはぽそりと呟いた。
「サイトお兄さま」

498 名前:かくてる:2007/11/14(水) 21:13:28 ID:hcRtFWb+
投下完了

499 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:53:23 ID:Wv4kltMa


ただ、ミス・○○の形でタバサの本名を呼ぶならミス・オルレアンじゃないか?

500 名前:かくてる:2007/11/14(水) 21:55:27 ID:hcRtFWb+
>>499
おお、そうでした。失敬。

501 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:10:26 ID:0b92D1WA
原作だとミス・タバサって呼んでたなー、コルベールが。
まあ、本名明かされて以降はどうなってるのか覚えてないけども。

それはそうとGJ。オチが上手いね。

502 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:15:16 ID:V9d1L3wj
タバサの本名を知ってるのは学園の中でも少数だから
学園内ではミス・タバサで通すべきだろうな

503 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 16:56:41 ID:zRRGuQhr
ミス・オルレアンって言いにくいしな

504 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/15(木) 19:57:16 ID:nUXJ8H51
ひさびさに平日2日間休みが取れたので新しいSSを書き上げたよ。
糖度高め。
タイトル「サイトといっしょ」投下。

もしかしたらまたカウンタが虚無ってしまうかもしれんが、ご容赦を。

505 名前:サイトといっしょ(1/3):2007/11/15(木) 19:58:10 ID:nUXJ8H51
サイトのパーカーがルイズはお気に入りなのだ。
たまには貸してもらって、パーカーを着て寝ることだってある。
最近寝るときはいつもサイトにとなりで寝てもらっている。
ただし彼にはご主人さまからの命令ということになっているのだけど。

今夜は特に寒いのだった。
いつものようにルイズはサイトの胸にちょんと頭をのっけて床についている。
だけど、寒くてなかなか寝付けないのだった。

「・・・ねぇ、サイト。まだ起きてる?」
彼女は上目遣いに彼を見やった。
「どした?眠れないのか」
サイトはあごを引いて彼女を見た。
「うん。今日さむくない?」
「こんなに引っ付いて寝てるのに?」
彼はニコリと笑う。

ルイズは彼の言葉に顔を火照らせた。
「ば、ばか。なにゆってんのよ。コレはいつものことでしょ。
こーしてても今日はさむいのよ。女の子はさむさに弱いんだから」
そういい終わると彼女はサイトの視線から逃げるようにうつむいてしまった。
「で、でね。サイト。わたしにいいこと思いついちゃったの」

なに。と聞いてきた彼にルイズはちらっと視線を合わせてからナニやらもぞもぞしはじめるのだった。
彼女は一旦毛布の中に潜り込むとサイトのパーカーをめくり上げた。
「なっ。そんなことしたら俺が寒いだろっ!」
彼はあわててめくりあげられたところを押さえて抵抗する。

「ぬ、脱がすわけじゃないもん。」
ルイズは彼の手を払いのけ、めくり上げてできたすきまに自分の頭をつっこんだ。
さらに身体をくねらせてはいずりあがっていく。
そしてついにサイトと同じところから頭をグイッと出してきたのだった。

「こうするんだもん。」
彼の耳もとでそうつぶやいた。
ルイズはパーカーの中から彼の背中へと手を回す。
思ってたとおりぽかぽかと温かいのだった。

一方サイトは、いつものネグリジェだけ"の格好で自分のパーカーに潜り込んできたご主人さまに
やっぱり心臓バクバク状態になっていた。
彼のパーカーはすこし大きめではあるものの二人で入るにはちょっと無理があった。
なので今彼はご主人さまとほぼ"ハダカの状態で密着している。

彼は男の子である。
男の子は好きな女の子とこんな状態のとき、ちゃんと身体が【反応】をするようにできている。
だからサイトの身体も正直に【反応】してしまうのだった。

ルイズは彼の身体の変化に気がついた。
しかもその変化のあった部分はちょうど彼女の"お嫁さんになっても3ヶ月は許しちゃダメ"なとこに当たっていたのだった。


506 名前:サイトといっしょ(2/3):2007/11/15(木) 19:59:13 ID:nUXJ8H51
彼女は真っ赤になって、声を上ずらせた。
「さ、サイト。なななにかいいいいけないのが当たってるんだけど・・・」
「!!」
彼もわたしにばれてしまったことが恥ずかしくって顔を紅潮させているのだ。
なんとなくそんなサイトが愛おしく思う自分がいる。
そして一方で、だめだめだめ。だめよルイズったら。モンモランシーにも言われたじゃない。
雰囲気に流されないよーにって。だからだめなんだから。と言いきかせる自分もいた。

どーしたらいいの?わたし。
困ってみたものの、こんな状態――彼のパーカーの中にわたしが潜り込んでほぼ裸で密着しちゃってる――
では身動きはとれないのだ。むしろ温かくて気持ちがいいからこのままねちゃってもいいかもと思っている。
一時間くらいなら寝たふりできるんだもん。
わたしはそー思うんだけれど、こいつはどう思っているのかしら。
・・・もしかして嫌!?・・・嫌われるのなんてやなんだもん。ずっとそばにいなきゃだめなんだからっ。
自分ではどうも答えが出せそうにないので、目の前でまだ真っ赤になっちゃている彼に決めてもらうことにした。

「あんた、どーしたいの?」
「どーって・・・・・・言える訳ないだろ・・・」
「言いなさいよ。隠そーとしたって、サイト隠しきれてないじゃないのよ」
(ごにょごにょ)
「えっ!?聞こえないわ。ぜーんっぜん。聞こえないんだから。
いえないの?それともいえないことがしたいわけ?そーじゃない?じゃぁわたしが聞いたげるわ。
どーしてあんたのはこーなってるの?それを答えなさい。答えなかったらヒザいくわ、ヒザ。
いっとくけど逃げられないわよ。さ、どーすんのよ。」
「したいです」

そーきたか。やっぱりなのか。
ルイズは鼻を鳴らして言い放つ。
「いいわ・・・いえ、よくないわ。なぜしたいのかしら。
ご主人さまとこんなひっついてるからヨクジョーしちゃったわけ?
こんな可愛い女の子とこんな状態でそんな状態になるなんて・・・まぁ男の子としては正常なのよね。そうなのよね。
でも・・・ちゃんと好きってことなのかしら。ねぇ、サイト。わたしのこと好きなのよね?」
彼は恥ずかしそうにぽつりと言った。
「好き」
ルイズはその一言をかみしめるようにニンマリすると、もう一度聞き返した。
「ホントに?」
「ほ、ホントに好き」
同じ言葉が返ってくる。素直にうれしくなった。ちょっといじわるだけどさらにもう一度聞き返すのだった。
「ホントにホント?」
「ホントにホント。好きだよ」
「メイドやチチオバケやチビメガネより好き?」
彼の首肯にルイズは再び鼻を鳴らす。メロメロなのね。ふふんっ、これで勝ったも同然ね。
でももう一つ確認ぜずにはいられないのだった。これを否定してくれないと今言ったことも全部だめなんだから。
「使い魔としてご主人さまが好きってこと?」
言い終わったルイズに緊張が走る。しかしそれは一瞬のことだった。
「違うよ。」
彼は首を横に振りながらそれを否定してくれたのだった。

100%サイトは男の子としてわたしを好きなのだ。←確定。

ルイズは深呼吸してからやや視線をはずすとサイトに言った。

「いいわ。許したげる」



507 名前:サイトといっしょ(3/4):2007/11/15(木) 20:02:05 ID:nUXJ8H51
「あんたはじっとしといていいんだから。」

そう言うと、彼女は彼の背中に回していた手を解くと自分のネグリジェの裾をたくし上げた。
彼女の結婚しても3ヶ月はだめだったはずのところを露にした。
続けてサイトの男の子として正常な反応を示しているところに手を伸ばす。
ジジジーッ。かなり苦しそうな状態なズボンのチャックを下げてあげる。
ぼんっとサイトに棲む別の生き物がチャックの開いた部分から飛び出てきたのだった。
彼がビクッとはぜた。その反応にルイズの少しビクッとしてしまう。

おそるおそる彼女は右の手で飛び出てきたその生き物に触れる。
っ〜!! 彼が声にならない吐息を出した。その吐息に呼応するように一回りその生き物が大きくなった気がした。
ドクン。ドクン。まるで本当に別の心臓を持っているみたいに脈打っている。
彼女もどきどきしながら、そっと彼の拍動する生き物を手に取った。
はっ。はぁ。はぁ――彼の吐息がじょじょに荒くなってきた。

ルイズはそんなサイトの吐息を舌で封じたのだった。
むぐぅ。彼は苦しそうに鼻息を荒げるが、ルイズの差し入れた深い口づけに彼も舌を絡めて応えた。
彼女の鼓動も激しくなって耳まで真っ赤になっていた。

彼の生き物を持った手をゆっくりと上下に擦っていく。生き物の脈動も速く、激しくなっていく。
彼女の手に生き物のべっとりとした汗がまとわりつき、擦る度に淫猥な音をあげ始める。
いったんルイズは彼の唇から自分のそれを離した。二人の唇の間には絡み合った唾液の糸がツウッと引いている。
「・・・ねぇ。気持ちいいの?わたし、ちゃんとサイト気持ちよくしてるよね?」
彼は虚ろな目で首を縦に振る。息が上がってうまく言葉が出てこないようだった。

よかった――一言つぶやくと、再び彼女は彼の唇を封じた。

彼女の手の動きが変化をみせた。
彼の生き物の首根っこ部分を人差し指と親指で挟み込み、ゆっくりとくりかえしなであげた。
彼女に絡んでいた彼の舌の動きが一瞬滞って、荒げた息が彼の鼻から吹き出す。
生き物がルイズの手中でのけぞる。彼女の手が生き物の頭部分を擦りあげた。

彼自身ものけぞって電流が走った時のように大きくビクンと跳ねた――
その刹那。ルイズの手に収まっていた頭の部分が大きく膨らんだと思ったら、
これまでにないねっとりとした液体を勢いよく吹き出したのだった。



508 名前:サイトといっしょ(4/4):2007/11/15(木) 20:03:36 ID:nUXJ8H51
再びルイズは彼を唇での拘束を解き放ってあげた。

そして問いかける。
「いった?」
彼女の問いかけにサイトは、肩で息をしながら大きく肯く。
彼の答えにルイズは女の色香を漂わせ微笑み、そして言葉をつむぐ。

「でも、まだなの。わたしが。」

彼女はサイトの生き物が吐き出した体液がまとわりついたままの手で今度は彼女の下に棲む生き物の口を押し広げる。
そして、もう一方の手で脈打ち続ける彼の生き物を持ち、彼女の押し広げた口へと導いた。
湿ったものどうしが絡み合う音が二人の下腹部から漏れた。
動いて。彼女がサイトに命じた。
淫靡な音を奏でながら二人の生き物は絡み合い、歓喜の震えをあげる。
二人の唇からも甘く切なげな吐息が交じり合う。

ルイズはパーカーの中からサイトの両肩に手をのせ、自らの細腰を彼の動きに合わせて動かしていった。
サイトはパーカーに包み込んだ彼女を上から抱きすくめた。
「強く抱いて。」
彼女がサイトの耳元でささやく。
彼は強く抱きすくめる。
「もっと。」
ぎゅっ。
「もっと強く!」
サイトは渾身の力をこめ、彼女を抱きつぶしてしまうかのように強く強く抱き締めた。
その瞬間、彼女は大きく後ろに仰け反って、ビクンッと全身が跳ね上がった。
と同時にサイトの生き物の身体全体も彼女の生き物の体内に締め上げられた。
その反撃に彼の生き物は再び白濁した体液を吐き出すのだった。

力を使い果たした二人は、お互いを抱きながら深い眠りの世界へと旅立った。

〜Fin〜

509 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/15(木) 20:06:05 ID:nUXJ8H51
以上。甘めだったかなぁ?
エロいの書きなれてないので不手際もあるかと。
そこは精進するということで・・・ でわでわノシ

510 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:07:33 ID:uLwCU0gN
GJ
ただちょっと物足りない感じもするかな?
まあ短編だし仕方ないか 乙

511 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:45:23 ID:RHvy8P63
最高!今八巻読んでヘコんでたから癒されたよ。ありがとー

512 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:57:43 ID:nUXJ8H51
>>511
急いで9巻を読むんだ。ノ【9】

513 名前:朝から‘あれ’がたってます!:2007/11/15(木) 21:05:30 ID:CWsKwEoJ
......朝起きたらサイトの体の一部の‘あれ’がおもいっきりたっていた。

「..なんじゃこりゃー!!さすがにこれはまずいぞ、早く元に戻さないと。」

「なんだよ相棒うるせーな。...って、さすがにそれはたちすぎだろ。そりゃ叫びたくなるわな。」

「ああ、俺もおもわず‘スーパーサ○ヤ人か!!’って心の中でつっこんじまったからな。」

「ふあぁ、朝からうるさいわよサイト。いつもより早く起きちゃったじゃない。.....って、どうしたのその寝ぐせ。」

「いや、朝起きたら髪の毛が全部逆立ってたんだ。これでも水つけて少し直したんだぞ。」

514 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:09:11 ID:Qd1WLiOo
ゼロの使い魔 13
サイトが……帰る!?

ついにまとめに入るのか!?

515 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:11:28 ID:J5p+r6lB
まだだ、まだ終わらんよ

516 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:15:06 ID:o6aiC9EU
まだまだだろ

517 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:24:01 ID:RHvy8P63
>>512
九巻以降は明日買いにいくつもり。金が飛んでいく・・・

518 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:24:01 ID:XLyiCEa8
249 名前: イラストに騙された名無しさん 投稿日: 2007/11/15(木) 21:03:54 ID:kcvCaQah



おい
紀伊国屋のゼロ魔新刊見てみろ









次巻最終


519 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:30:10 ID:o6aiC9EU
後一巻でまとめるのは無理だろ

520 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:42:38 ID:/dYhPRKo
終わクロ?

521 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:54:53 ID:QVUw4jT0
えーと…
第一部・完、てことなのかな?

522 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:55:11 ID:lTwkZKHo
帰る方法が見つかった。

ぐらいで終わるんじゃないの?
それか夢オチ。

523 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:56:37 ID:ILF1HoVQ
どうせよくあるあれだよ、あれ!



「第二部よろしくね〜」みたいな

524 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:00:59 ID:tky6QevW
>>519
( ゚Д゚)

おい、ちょっと紀伊国屋。表に出ろ。

525 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:03:35 ID:GYahDyqx
嘘を嘘と(ry

526 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:04:05 ID:LKUwOTzd
いい最終巻だった・・・。

527 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:09:39 ID:YI5R5QC6
サイト・ルイズだと話が続かないから(無理やり感がかなりある)
今回で、サイト・ルイズ編は終了、次巻からテファとテファの使い魔で
第二部とか

528 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:12:36 ID:tky6QevW
興奮してアンカミスちまった>>518

529 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:13:54 ID:vXJH610u
ルイズがサイトの世界についていくという線はまだ消えたわけじゃないよな?

530 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:14:42 ID:JEh0h02P
あああああ?

ttp://www.mediafactory.co.jp/c000051/archives/018/000/18093.html

531 名前:ツンデレ王子:2007/11/15(木) 22:54:03 ID:0OcYFKel
今帰宅したとこなんですけど、今日仕事先でコルベール先生激似の人を
見かけた。おもわずにやっとしてしまった^^;

532 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 23:18:51 ID:nUXJ8H51
>>524

「御主もワルよのぉ〜。紀伊国屋。」
「いえいえ、ヤマグチ様ほどでは・・・」
「それでは、某はこれにて失礼仕る」
「ややっ、才人殿お帰りとはっ。これ、ルイズ。ルイズはおらんか。
才人殿をお引止めしなさい」
「ご主人様お呼びでしょうか。ルイズはここに。では才人様。どうかこちらへ・・・」

533 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:17:52 ID:v/vxvJh2
またどうせ
やっぱり帰りませんでした→ちゅー
のパターンだろ
ばれてんだよ

534 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:21:19 ID:S9rCMOnk
>>530
サイトが嫁と愛人と妹と桃りんごを連れて日本に戻るEND以外許容しません><

535 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:30:42 ID:Ia5Buia/
これはどう見ても誤植。
正しくは、


「サイトが……カエル!?」


つまり、魔法薬の効果でサイトがカエルになってしま(ry
ロビンがヒロインとしてエロパロスレに降臨する日も近いな(・∀・)ウヒョー!!

536 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:30:46 ID:rv+pOht/
>>534
何人か足りなくないか?

537 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:32:19 ID:kKGWMD4C
サイトが使い魔としてルイズの元に帰るってことだろ。

538 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:33:03 ID:S9rCMOnk
>>536
ルイズ、シエスタ、タバサにティファニアで充分すぎると思うがなあ。

539 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:43:35 ID:0raTu8Cr
貧、巨、微、超

540 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:56:47 ID:TmwxJ6p3
アンリエッタが抜けている。

541 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:05:26 ID:gwqAVDBq


542 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:08:10 ID:TmwxJ6p3
ttp://www.akibablog.net/archives/img-tiger/2007-11-15-407.html

投下の間の暇つぶしにこれでも貼っておこう。アン様の尻がエロい。

543 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:16:01 ID:S9rCMOnk
>>540
あの姫はいらん。
つか、国を捨ててまで付いてくんな。

544 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:46:22 ID:TmwxJ6p3
>>543
俺はアンリエッタも好きなんでなw

というか>>534に対する>>536のときからそうだが、他キャラは?と訊いた人へのレスで、
「(四人で)充分すぎる」ならまだしも「いらん」とか言うなよ。
お前の好みだけでそこまで言われたら、他のキャラ好きな人間はムカっとくるわ。
せめて本スレでやれと。

545 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:52:59 ID:gwqAVDBq
「この国は滅ぶ」って、このスレでは誉め言葉なんだけどな w

546 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:54:28 ID:IMCdeIJM
貧貧貧 貧貧貧

貧乳の六乗。貧乳のみに許されたヘクサゴンスペル

547 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 02:07:22 ID:65iE8ZaQ
才人の部屋にある押入れとルイズの部屋にあるクローゼットが
実はつながってました。エンドなら解決じゃね?

548 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 02:14:09 ID:rv+pOht/
>>543
種馬がその4人だけで満足するとは俺には到底思えん。
竜にまで手を出しそうな勢(ry

>>544
まぁ気持ちは分からなくもないがルイ酢でも飲んで落ち着くんだ。

549 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 03:09:11 ID:5PftDFX1
ルイ酢とタバ砂の泥だんご〜ウ゛ェルダンテを添えて〜

550 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 07:03:10 ID:RAcIUtzb
>>550
おいしーこれ!!

551 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 07:37:36 ID:4ZxP4qUJ
>>551
レス番間違えてるぞ

552 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 07:45:50 ID:zMrLDYry
>>550
自分が美味いのかw

553 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 08:43:27 ID:YhdIzXfa
>>546
素晴らしきピアニッシモだな。

554 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 10:28:05 ID:rDo80xIb
>>543
お前はアンスキーを敵に回した。表に出ろ、ボッコボッコにしてやんよー!

555 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 11:46:36 ID:02OKEsEr
色恋から離れたアン様なんて只の飾り物

556 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 12:48:27 ID:kLcxZM+n
オーケストラの楽曲に「オルレアンの少女」ってあるのな。


557 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 14:16:33 ID:gPiE/ZmG
>>556
確かジャンヌ・ダルクがそんな風に呼ばれていたような。

558 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 14:59:02 ID:3ZJ1eIdI
>>556>>577
ジャンヌ・ダルクは「オルレアンの乙女」だな。
イギリス軍に包囲されてたオルレアンを救ったフランスの英雄。
チャイコフスキーがオペラを作ってたはず。

559 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 17:06:01 ID:7+KNZH6o
どっちも正解だと思うけど。

amazonでオルレアンの少女を検索すればわかる。
チャイコフスキーな。

560 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 20:06:03 ID:yiiD4lJR
英語的に言うところの"maiden"を和訳しただけだから、
訳者が「乙女」と訳せばオルレアンの乙女だし、「少女」と訳せばオルレアンの少女なワケだが。

原語は仏語だろうが、仏語でなんと言うのかはしらぬ。

561 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:40:45 ID:OHmm5r6T
投下します
タイトル通りで

562 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:41:37 ID:OHmm5r6T
「なぁ…ルイズ」

「な、な、な、な、な、な、何かしら?い、い、犬の分際で」

サイトは思わず目を疑った…いやたまに、ルイズが訳の解らない黒猫ルックやあらぬ妄想をしているのは知っていたが

「その…せめてオナニーする時はドアに鍵をかけるとか…」

「オナニー?何よそれ」

ルイズは顔を真っ赤にしつつも自分の知らない単語をサイトに言われ毛布で身体を隠しながらそのオナニー?なる単語の意味を聞く。
「え〜とっ…自慰行為?欲求不満?ルイズはイヤラシイがしたい…ぐぇ…し、死ぬ…」

ルイズは綺麗な地獄突きをサイトの喉元にお見舞いして言葉をそれ以上つむがせない。床で苦しげに転がってるサイトを後目にルイズは毛布をひっかぶりベッドの隅でまるくなっていた。
(最悪…最悪…最悪…あのメイドが今日は居ないからキュルケが言ってた胸を大きくするマッサージをしてたのに…サイトに観られるなんて…挙句、自慰行為ですって?死ねば良い、犬は床で死ねば良い。)

怒りと恥ずかしさで身体を震わすルイズにようやく復活したサイトはベッドに潜り込む。サイトの脳内では
「ルイズは欲求不満。ルイズは欲求不満。ルイズは欲求不満。ルイズは…」

563 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:44:02 ID:OHmm5r6T
と興奮しすぎて後半からは口から漏れだす始末であった。

「ルイズ…今日はシエスタが親戚の家に行ってて居ない」
「…だから何よ」
「部屋には二人っきりだ」「…その心は?」

「ルイズとセックスがしたい!」

…サイトよ。流石に高校生である。ルイズは雰囲気を大事にしたい貴族なのだが、サイトは最近この世界の仕組みが解ってきたがやはりシタイ盛りなので空気を読まず叫んでしまった。

「セック…ス?えっと…もしかして…」

サイトの言った言葉の意味は解らない、が雰囲気は伝わる。ルイズは毛布から顔をちょこんっ、と出すと目を瞑り震える唇を突き出す。
サイトはルイズの唇を夢中で求める。一旦、躊躇したが舌をルイズの唇に差し入れる。おずおずとルイズの舌がサイトの舌に絡まりつく。

「サイトぉ…私の事が…」
「大好きだ!ルイズは?」
「……き…」

「えっ?」

「…き……好き…」

サイトは耳を疑った。自分の好きな娘が好きと言ったのか?俺の事を?サイトはもう一度耳を傾ける。

「大嫌いだけど、まぁまぁ好き」

どっちなんだ…良いのか?それとも…やっぱり使い魔以上恋人未満なのか?サイトの手がルイズの胸の上で止まっていると

564 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:46:07 ID:OHmm5r6T
「バカ…私が好きって言ってるんだから…その…あの…」

支離滅裂だがルイズの口から『好き』と聴けたサイトはもう手を止められなくなった。

「やぁ…あんッ…サイト、痛い…」

「あ、ご、ごめん」

サイトは胸に置いた手を優しく動かし、真っ平ら草げ…つつましやかな…その砂利道?痛いごめんルイズ。え〜とっ…そうマシュマロ!マシュマロみたいな胸を撫であげる。
「んっ…気持良い…かも」
ルイズの僅かに膨らんだ胸の先に淡く色めく乳首をサイトは口に含む。硬くとがった乳首に軽く歯をたてるとビクッ、とルイズの身体がはねあがる。左の乳首を甘噛しつつ、右の乳首を指で扱く。ルイズの声が甘く、上擦った感じで部屋に広がる。

「やだぁ…おっぱい気持ち良いよぉ…」

ルイズは両手で顔を覆い恥ずかしさのあまりサイトから逃げようと身体をよじる。しかし、サイトはルイズを押さえ付けて舌を身体に這わせる。胸、お腹、臍、そして…まだ無毛の…

「サイト!汚い!そこは駄目なの!」

「汚くないよ。俺のルイズに汚い所なんて無い」

ルイズは泣きたくなった。
『俺の』ルイズ…
改めて自分はサイトの事が好きなんだと感じた。サイトにはじめてをあげたい。

565 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:48:28 ID:OHmm5r6T
何時までもサイトの側に居たい。サイトが自分の世界に帰るその時まで…

「サイト…大好き」

「ルイズ…」

サイトが自分の世界に帰るまで言う気の無かった言葉。
でも…

サイトは裸になり、ルイズに優しくキスをする。
ルイズはサイトの身体を見つめる。魔法で塞ぎきれなかった、数々の傷痕。その一つ一つをルイズは優しく舐める。自分を守って出来た傷…
そして…
下半身には、サイトの大きく勃起した物が目に写る。
ルイズは一瞬、躊躇したが亀頭に舌を這わせる。少し塩辛い味がするが嫌じゃない。熱心に舐め、口にくわえる。

「ル、ルイズ」

「んっ…いいから…黙ってご主人様に舐めさせなさい」

そう言うと頭を上下に動かし始める。知識など殆どないがサイトに気持ち良くなって欲しくて一生懸命に舌を動かす。

「い、痛ッ!」

「ふはぁ…ゴ、ゴメンね。やっぱり気持ち良く無い?」
「あっ、違う。歯がちょっと当たって。凄く気持ち良かったよ」

泣きそうだったルイズの顔が笑顔に歪む。泣き笑い顔でサイトにキスする。

もう一度サイトの股間に顔を近づけるルイズにサイトは

「もう平気だよ。それよりルイズとしたい」

566 名前:ルイズ×サイト:2007/11/16(金) 20:51:08 ID:OHmm5r6T
「…良いわよ。優しくしてくれなきゃ駄目なんだからね…」

サイトは後ろを振り向く、普段ならここで邪魔が入るなんだかんだ言って出来ない!
でも、今ならヤレル!
ルイズのキョトンとした顔に笑顔を返してサイトはルイズの腰に手を回した。







終わり



「やっぱりなぁ…」

「アンタがちゃっちゃとしないからでしょ〜」

567 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:10:52 ID:RAcIUtzb
>>566
GJ?
どんな邪魔が入ったのか激しく気になるw

568 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:59:11 ID:fQux2381
シエスタとか、妹タバサじゃない?


569 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:47:34 ID:H6DtVNf8

唐突に使い魔擬人化案。

・フレイム
 情けない酔っ払いの愚痴にも付き合ってくれる気風のいい姉御。ご主人様思い。

・ヴェルダンデ
 ゲテモノ食いの金髪美少女。色気より食い気。

・モートソグニル
 白髪の美痴女。おっぱい好きのレズ。でも男の趣味はジジ専。

・ロビン
 緑髪のショタ。モンモランシーにキスされて真っ赤になりつつ任務を遂行する健気な奴。

・アズーロ(厳密には使い魔ではないが)
 黒髪の乙女。気性荒い。ご主人様の敵は全員皆殺し。でもジュリオにはデレデレ。

・シルフィード
 オチ。



……というのを前々から考えていたが、タバサの冒険2でいろいろアレになっちまったぜヒャッハァ!

570 名前:かくてる:2007/11/16(金) 23:31:18 ID:ZHPV7QGj
酔っ払いの話題が出たところで新作投下。ボジョレー・ヌーボーの解禁とカクテル「ベリー二」に着想。

「桃色吐息」

571 名前:桃色吐息(上):2007/11/16(金) 23:32:27 ID:ZHPV7QGj
「うちのぶどうは最高なんですっ!」
 だん、とシエスタがテーブルを叩く。いつもならそういう態度を真っ先になじるルイズも、酔ったシエ
スタに文句を言うほど馬鹿ではない。ルイズとサイトは顔を見合わせて溜息をついた。
 今日は新物ワイン解禁の日で、シエスタの村はこの日、新ワインをブリミルに捧げて皆で飲むワイン祭
が毎年開かれる。そんなわけでシエスタに誘われたサイト達が村にやってきたのだが、ほんの1時間も経
たないうちにシエスタがいつものように悪酔いし始めたというわけだ。
「赤は飽きたんらろ?ならー、白飲もー」
 シエスタは広場の真ん中に山と積まれたワインの瓶にふらふらと寄っていき、一本の瓶を引っこ抜く。
酔っているくせに器用にコルクを抜くと三人のグラスになみなみと注いだ。
「ミースー・ヴァリエール!勝負れす!」
 ルイズは眉をひそめて流そうとする。だがシエスタの言った内容は放置できるものではなかった。
「ワインのー飲みっ比べでー、勝った方はー、明日サイトさんを独占でー」
「私もやる」
 明後日の方向から冷静な声がした。タバサだ。
「ちょっと!勝手に決めないでよ!」
「挑まれて逃げる貴族は不戦敗」
「ふーせんぱーい!」
 タバサとシエスタの言葉にルイズも冷静さを失った。
「ななななによ!お子様と酔っ払いに負けるほどラ・ヴァリエール家は弱くないわ!」
 叫んで。賞品の意思を無視した女三人の戦いが始まった。

572 名前:桃色吐息(下):2007/11/16(金) 23:37:43 ID:ZHPV7QGj
「お互い苦労するわね」
 酔い潰れたギーシュの頭を撫でながら、モンモランシーはサイトに声を掛けた。サイトの周りには引き
分けた三人の女たちが倒れており、時折「水……」と呻いている。モンモランシーは水差しをサイトに渡
して言った。
「水魔法の使い手として、こんな子たちには水なんてやりたくないけど」
 言いつつも水差しに数滴、二日酔いを楽にする薬をおとしてくれる。
「で、誰が本命なの?」
「本命って……」
 モンモランシーも酔っているのか、悪戯っぽく笑って三人を指差した。
「だらしないのよ、あんた。しゃきっと決めないからややこやしくなるの」
「んなこと言ったって」
「言い訳無用。ほんとのことなんだから」
 サイトは苦笑して椅子にもたれかかる。と、モンモランシーはテーブルに載せられたフルーツの山を指
差した。それは様々な果物を美しい銀の皿に飾り盛ったものだった。
「何か一つ選んで」
 サイトは迷った末、桃をつかんだ。モンモランシーはその桃を受け取ると皮を剥き、コップの中で潰し
た。次いで飲み残した白ワインを加えて掻き混ぜる。よく混ざったのを確認すると一口飲んで味を確認し
て、サイトの目の前に置いた。
「飲んでみて」
 言われるままに一口含む。桃の甘味と白ワインの酸味が混ざって心地よい。
「その色と味はだれ?」
 言われてサイトはぼんやりとルイズに目を向ける。くすっ、とモンモランシーが笑ったのに気付き、サ
イトは慌ててルイズから目を逸らした。だがモンモランシーは満足そうに言う。
「桃髪のルイズが一番好き、なのね」
「いや一番とか何とかは……」
 誰も聴いてないのに、とまたモンモランシーは笑う。サイトは溜息をつくと、モンモランシーに諦めの
表情で頷いた。モンモランシーは頷き返す。
「あんただけ恥ずかしいのは卑怯よね。だから」
 言ってモンモランシーはギーシュの髪をかきあげ、そっと額に口付ける。
「秘密ね、お互い」
「だな」
 桃入りの白ワインのグラスと、ほんのわずかに赤ワインの入ったグラスを、二人はかちり、と鳴らした。

573 名前:かくてる:2007/11/16(金) 23:39:58 ID:ZHPV7QGj
投下終了。
今、喘息で飲みに行けないorz

574 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 23:56:10 ID:hyydULvI
乙GJ

575 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 23:56:36 ID:HtpD9xp5
平和だなーGJっす

576 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 23:56:59 ID:I43E/xdM
逆に考えるんだ
「飲まずにすんで懐も身体も健全だ」と
考えるんだ

577 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:18:37 ID:Dy9JZ6+f
> ・ロビン
>  緑髪のショタ。モンモランシーにキスされて真っ赤になりつつ任務を遂行する健気な奴。

なにそのおねがいマイメロディー

578 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:32:27 ID:QXu2tVyD
これはいいモンモン

579 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:36:24 ID:DlEBkeUI
>>573
GJ
俺の中でモンモンの株があがったよw

逆に考えるんだ。飲まない分お金が浮いたと

580 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:53:34 ID:t98+SIOK
なんか、13巻で最終巻てな話をちらほらと聞いたのだが…。
どうも13巻ってサイト帰るらしい。

581 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 03:24:17 ID:mSgnBoeG
つ ジャンプの次号予告

582 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 08:54:24 ID:SO6MKnTv
13巻で終わるとかどんだけ急展開なんだよw

583 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 09:54:18 ID:HGMweSGa
13巻 さようならサイト
14巻 帰ってきたサイト

584 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 10:11:41 ID:XncNEDZw
13巻 デスマッチ!!甦れ我等のガンダールヴ!!
14巻 使い魔の騎士 グレートガンダールヴ

585 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 10:41:50 ID:k44blbBf
サイト「いいかルイズ。本当に困った時にこの箱を開けるんだ。きっとその時のルイズに役に立つ物が入っているから…」
ルイズ「…わかったわサイト。むこうに帰っても元気でね…」

そしてサイトが帰って数ヶ月後、ルイズは箱をあける

ルイズ「なにかしらこれ。何かの秘薬?まぁいいか。ねぇサイト、私もう疲れちゃった。あなたがいない日常がこんなに退屈だなんて思わなかったわ。」

そして瓶の中身を飲み干すルイズ

ルイズ「…別になんともないわね…?はぁ、私ったら馬鹿ね、せっかくサイトが私のために残して行ってくれたのに。もうサイトは帰って来ないのに…」

そして…

ルイズ「嬉しくない!全然嬉しくない!別にあんたなんか帰って来なくてもよかったんだから!もう一生側にいたくない!」


勢いで書いた。後悔?はぁ?何それ食べ物?

586 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 10:59:11 ID:WsxDVCVp
モンモンもスゲー秘薬を創ったもんだ

587 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 10:59:58 ID:DCk1hh05
>>585
青色の猫型ロボット化したサイトがやってくるんだなw

588 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 11:58:41 ID:Majb9kI9
ゼロ戦に乗って帰っていったサイトがなぜかF15に乗って戻ってくる

589 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 12:40:59 ID:6vqcH9qh
>>588
205氏のシルフィードが、また嫉妬して暴れそうだ。

590 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 12:52:13 ID:icREM6nw
「サイト、部屋にネズミが出たから何とかして……ねえ、お腹のルーンから出したその丸いもの、なあに?」

591 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 12:53:11 ID:RM0DTGK5
ジェット燃料って軽油に近いんだっけ?
でも一人で整備出来そうにないから結局使い捨てだな

592 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 13:00:39 ID:iRq0oHcS
そもそも電子装備も離陸滑走距離も着陸滑走距離もねーよw

593 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 13:03:07 ID:2Dr2wgZU
そろそろ濃厚アン様分が足りなくなってきた
ボルボ氏頼むよ

594 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:32:10 ID:ZhqthhtN
短編を投下します。
舞台は地球でパラレルワールドみたいな感じです。
くだけたタバサ?をご覧下さい。
では、開始です。

595 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:33:46 ID:5umTwPf1
濃厚で超乳なら誰でも良いですw

596 名前:朝の出来事 01:2007/11/17(土) 14:33:55 ID:ZhqthhtN
朝、才人の自室で一生懸命に起こそうとしている一人の少女がいた。

ユサユサ

「起き・・、サ・・お・・ち・・。」

ユサユサユサユサ

「・き・よ、・イト・・・・・ん。」

ん〜〜〜ん、誰かが揺らしてるけど、この揺れ方がハンモックの上に居るみたいだ。
実際には使った事無いから分からないけどこんな感じかな?
まずいこの揺れ方はまた睡魔が来るなぁ〜あれ?止まっぞ。
うん?耳を引っ張られているけど・・・

「すぅ〜〜〜、起きてよ!サイトおにいちゃ〜〜〜ん!」

「うぎゃ〜耳が耳がぁ〜」


耳もとで大声を聞かされた才人はあまりにも驚いて上半身を起こして声を発っした人物を見ると、
そこには頬をぷっくり膨らませ両手を腰にあてて仁王立ちをして才人の事を見下ろしているタバサの姿があった。


「タバサ、ひどいぜ。」
「だって、なかなか起きてくれないんだもん。うぅぅ〜。」

タバサの奴怒っている割には迫力ないよな。
膨らんでいる頬っぺた可愛いなぁ〜。
思わずツンツンってしたくなるぜ。

「ほらぁ〜早くベットから出てよ。朝ご飯食べる時間が無くなっちゃうよ。」
「はいはい。分かったよ。仕方ないな、大声を聞かされて目が覚めちまったしな。」
「文句言わないでよぉ〜起きないサイトおにいちゃんが悪いんだからね。」


タバサは才人の手を掴むと引っ張りお越してベットから抜け出させてお互いが向き合う形を作った。
そして朝の挨拶を交わす。


「おはよう、サイトおにいちゃん。」
「おはようさん、タバサ。」
「あぁ〜また、タバサって言った。二人きりの時はシャ・ル・ロッ・トって言ってよね。」
「ごめんごめん。タバじゃなくてシャルロット。」
「うん、宜しい。それにしてもどうして今日はそんなに眠いの?」
「どうしてって、昨夜は二人で楽しんだろ。」
「そういえば結構遅くまで起きていたもんね。」
「うんうん。」
「でも!サイトおにいちゃん!私の事たくさん突いたよね。もお〜何度もやめてって言ったのにやめてくれなたかったよね。
少し泣いちゃったんだよ。」
「ぐぅ、それは・・・久し振りにしてあまりにも気持ち良くてな、シャルロットの困った顔を見たかったというかな。」
「いいもんね。今度は私がサイトおにいちゃんの事めちゃくちゃくしちゃうんだ。ふふ〜〜〜んだ。」


597 名前:朝の出来事 02:2007/11/17(土) 14:35:32 ID:ZhqthhtN
笑顔でそんな事言われてもなぁ〜。
可愛い顔で言われると困るというか、なんというか。

「それじゃ、今夜にでもやるか?」
「うん、やるやる〜夜が楽しみだね。昨夜はおにいちゃんに泣かされたけど今度は私が泣かして気持ち良くなる番なんだから。
なかなか寝かせないから覚悟してよね。」
「今夜も寝不足確定かよ。・・・・・・・・・・」
「どうしたの?なんか考え事?」
「いやぁ〜今の会話な第3者が聞いたら何か誤解するんじゃないかと。」
「誤解って?」
「なんかな、えっとな、えっちな事してるんじゃないかなとそんな会話なんじゃないかと思ったんだ。」
「う〜〜〜ん、と。」

シャルットの奴、今の会話の流れを考えているか?
頭をちょっと傾けて人差し指を唇に当てている。
うわぁ〜このしぐさ、すげぇ〜可愛いなぁ〜やばいくらいだな。
お!だんだんと顔を赤くなってきたぞ。
えっちな事想像してるのか?
この表情も可愛すぎるぜ。
思わず、ギュって抱きしめちゃいたいぐらいだ。

「サ・サ・サ・サイトおにいちゃん!なんでこんな事いうの?」
「ごめん、ごめんって。」
「もお〜でもね、したいならしても良いよ。」
「え!いやでもな。なんというかまずくないかなと。」
「私とじゃダメなんだ。」
「そんな、シュンとするなよ。シャルロットは凄く可愛くて魅力的だぞ。」
「本当に!それなら・・・それならね今、キスして。」
「な・な・な・な・」
「してよ。サイトおにいちゃん。」


タバサは目をつぶりつま先立ちをして顔を少し上げた。
それを見た才人はまるで吸い込まれるみたいに顔を近づかせて。


「それじゃ良いのかい?するよ。」
「うん。」

「何をするのかな?この犬。」


この声を聞いた途端に才人の体は硬直して嫌な汗が背中を流れた。
背後からは黒いオーラを放っていて腕組みをしてる桃色髪の少女がいる。
才人はこのままの姿勢でいる訳にもいかず、体を振り返るがその動作はまるで
サビついたロボットみたいにギシギシと効果音が聞こえて来る程だ。
そして振り返り勇気をもって最初の一言を発っした。




598 名前:朝の出来事 03:2007/11/17(土) 14:36:57 ID:ZhqthhtN
「お・お・おはようルイズ。」
「おはよう、サイト。」

やばいよ、そのルイズの笑顔。
顔は笑っているけど、異様な殺気めいた感じがする。
非常に危険レベルはマックス状態であります。

「で、タバサに何をするの?」
「何もしないよ。本当に神に誓って。」
「タバサにキ・キキキスするでしょうに。それに今夜もするんでしょ!その〜えっちな事を!」
「ぐわぁ、いつから聞いていたんだ。それにドアをノックしたか?」
「ドアは最初から開いていたし、会話はそうね・・・タバサが「もお〜何度もやめてって言ったのに」のあたりからかしら。」
「ほとんど始めからじゃね〜かよ。」
「サイトはタバサの事、無理やりしたのね。これはおしおきが必要ね。」


ルイズはどこからとなくムチを手にしていた。
かるく素振りをはじめた。


「待て待てルイズ!これは誤解なんだよ。だからそのムチはしまってくれ。なあなあ、お願いだから。」
「誤解ってどの部分が誤解なのかしら」
「全部が全部だよ。昨夜はシャル、タバサと一緒にTVゲームをしていただけなんだよ。本当に。」
「TVゲーム?」
「そうそう、TVゲーム。それも対戦型格闘ゲームなんだよ。なあ、タバサそうだよな。」


そういって才人は後ろにいるタバサに向かって体を少し捻り顔だけ振り返ったけどいなかった。
才人は疑問に思っていると左腕に柔らかい感触を感じて見てみるとタバサが抱きついていた。



599 名前:朝の出来事 04:2007/11/17(土) 14:37:36 ID:ZhqthhtN
「あの〜タバサさん何をしているんでしょか?」
「サイトおにいちゃんの腕に抱きついているの。暖かくて気持ち良いよ。」
「見れば分かるんですが、離れてくれないとルイズさんがお怒りになるので。」
「えぇ〜〜〜ヤダよ。そんな事より早く朝ご飯食べないと遅刻しちゃうよ。」


そう言われて才人は机の上に置いてある時計を見ると・・・


えっと、長い針が真上のちょっと右側にあって短い針は8の所になっているな。
ようするに今の時間は・・・・・・

「8時過ぎてるじゃないかよ!」
「まずいわね、早く食べないと。おしおきは後にして、ほらサイト行くわよ。」
「って背中を押すなルイズ!いきなり押したらタバサが危ないって、すでに離れているし。」
「名残惜しいけど危ないから離しちゃった。」
「ルイズ待ってこのまま押して歩いていった階段から転、ウギャ〜〜〜〜。」


ドカドカと音を出して階段から落ちて行く才人。
一階についてようやく止まった。
二階から心配そうに見つめるルイズとタバサを見ながら才人は思った。


また、朝からこんなドタバタかよ。
学校に行った今度は転校生のシエスタとルイズで火花散らせる展開になるし、
お嬢様のアンリエッタ先輩、もといアン先輩は誘惑してくるしよ。
シャルロットは本当は中等部だけど飛び級して俺らと同じ高等部にいるからな。
昼休みになったら今度はどんな修羅場の展開になる事やら。
みんなから慕われて嬉しいけどちょっと胃のあたりがキリキリ痛いぜ。


と、思っている才人である。
本当に今日はどんな展開になって行くのか?それはその時になってみないと分からないという物である。

FIN



600 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:47:39 ID:5umTwPf1
>>594
ふぃ〜、危うく割り込むとこだった。
あ、もちろん微乳も好きですよw タバサ可愛いよタバサ。

601 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 16:32:14 ID:DlEBkeUI
>>594
GJ?
魔法少女タバサを思い出したwそういえばあれの続きはどうなったのか……

602 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 21:07:50 ID:gQ0xqbsX
帰ってきたのはいいが操縦に失敗。
250キロ爆弾を抱えて学園に突っ込んでしまうサイト。

でも生きてる。

603 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 21:12:13 ID:iRq0oHcS
ここは大きく500ポンド爆弾で

604 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:10:12 ID:hiEe2zwa
ここはVTOLのハリアーで。もしくはF−35Bとか。
それで地球に帰ったらF−15と空戦するハメになって、後が大変。

605 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:11:20 ID:70SChVdU
寧ろゼロ戦で帰国してもそれはそれで…

606 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:20:27 ID:rVwaH+rm
>>603
500ポンドって250kgより軽くね?釣り?

607 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:22:59 ID:iRq0oHcS
>>606
うお、250ポンドだと思ってた
爆弾はlbsだってエリ8と大戦略でならったもんで

608 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:24:33 ID:Fs9eYvs8
>>604
馬鹿、そこはあえてF/A22ラプター
空想の機体がありならフェンリアやワイバーンもありだ

ええエスコン厨ですよ

609 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:56:14 ID:5ltXLN3u
A-10だろ上甲

610 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:59:29 ID:iRq0oHcS
どうせ部品なんてないんだから逆転の発想でF-20とかX-29とかフライングパンケーキを・・・ゲフンゲフン

611 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 00:20:18 ID:3751nniE
そろそろスレ違いだと気がついてくれ

612 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 00:23:23 ID:Pt9RV0lq
軍オタ兵器オタは空気読めないから諦めれ

613 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 00:57:55 ID:44cQEUBf
あれ、ここ何スレ?

614 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:06:28 ID:qjMnoahZ
ゼロ戦以外だとタイトル変わるので却下。

615 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:13:28 ID:DlPDDxvI
そこでシルフィードの出番ですよ

616 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:14:39 ID:PR/7Ygtd
OK、なら桜花だ。
向こうの世界に永住するならお約束だな。

617 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:14:56 ID:PHAMvhgH
はいこんばんわ。
ttp://wikiwiki.jp/zero/?17-853
ttp://wikiwiki.jp/zero/?20-119
ttp://wikiwiki.jp/zero/?22-246
の続編、『サイトの使い魔』第4話でございます。

…ウイングゼロカスタムとかダメっすか。

618 名前:メイドが来たりて笛を吹く ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:16:29 ID:PHAMvhgH
その日。
彼女は決断を下した。
自分は彼のものである。
なのに、彼の下にいないのは、おかしい事だ。
そう判断した彼女は。
見慣れた部屋を出て、彼の下へと向かったのだった。


『ミス・ヴァリエールへ。
 私はサイトさんのメイドです。だから、サイトさんのところへ行きます。
 ちゃんと制服、洗濯に出してくださいね。溜め込んじゃだめですよ。
 あと、昨日のお夜食の残りは棚に入ってます。早めに召し上がってください。
 それでは、またいずれ。
 シエスタより』

授業が終わって自室に帰ったルイズは、テーブルの上に無造作に置かれたその手紙を読んだ瞬間、激昂した。

「な、なによあのメイド!抜け駆けしようってわけ!?」

そう叫んで、思い切りその手紙を引き伸ばして、破ろうとする。
すると、窓ガラスに映ったその手紙の背に、何か書いてあるのが見えた。
少し裂け目の入ったその便箋を慌ててひっくり返し、ルイズはそこに書かれている言葉を読む。

『もし、ここに気付いてくれたら、幸せです。
 もっと、ルイズは自分の気持ちに素直になった方がいいですよ。
 あなたのともだち シエスタより』

それを読んだ瞬間、ルイズはうぐ、と言葉に詰まって、その便箋をくしゃっと丸めるに留めた。
そして、半分怒ったような、半分泣いているような顔で、ひとりごちた。

「…わかってるわよ、そのくらい…!」

ルイズはそう言って、半分怒った顔のまま、ベッドに倒れこんだ。

タバサを使い魔にした才人を、ルイズが部屋から追い出して、十日あまりが過ぎた時のことだった。


「サイトさん!」

才人がその日、半分日課になりつつあるタバサが借りてきた本の返却をしに、山と詰まれた本を図書室へと運ぶ途中、中間地点の中庭に着いた時。
シエスタが、突然目の前にやってきた。
シエスタは息のかかりそうな距離から、本の山を抱える才人を、真剣な目で見つめる。
突如現れた黒髪のメイドのその視線に、才人は思わずたじろぐ。そして。

「…あ、あの、シエスタまだ怒ってる?」

怯えたようにそう言った。
才人は勘違いしていた。シエスタが、ルイズと同じく、タバサを使い魔とした事を怒っていると。

「…何の話ですか?」

当然、シエスタには才人の言葉の意味が理解できない。

「…いや、タバサとアレがごにょごにょ…」

蒸し返して怒らせてもなあ、と思った才人の語尾は、尻すぼみになってしまう。
シエスタは、その鋭い勘で、彼が何を言いたいのか理解した。

619 名前:メイドが来たりて笛を吹く ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:17:31 ID:PHAMvhgH
「…怒ってませんよ、そんなこと」
「え?そなの?」

才人は、てっきり、シエスタはルイズと一緒に怒り狂っているものとばかり思っていたのである。
無理もないことである。彼が大怪我をしてルイズの部屋から吹き飛ばされた時、彼は四六時中気を失っていたのだから。
後からタバサから事情を聞いた才人が、シエスタがルイズと一緒になって自分を吹っ飛ばしたと思ってもそれは仕方のないことだった。
シエスタはそんな才人を見つめて、改めて彼に語りかける。
あれからずっと、こうしようと考えていた事を。

「…サイトさん。お願いがあります」

あまりにも真剣な眼差しで見つめるシエスタに、才人は後ずさってしまう。

「な、なにかな?」
「私を、あなたの使い魔にしてください」
「…へ?」

思わず才人の目が点になる。
動きの止まった才人に代わり、彼の背に負われたデルフリンガーが言った。

「…メイドの嬢ちゃん。そりゃムチャが過ぎるってもんじゃないかい?」
「どうしてですか?」
「俺っちも大概長く生きてるが、二体の使い魔と契約を交わしたヤツなんざ、聞いたことねえぞ」

しかし、シエスタは反論した。

「…います。いるじゃないですか、デルフさん」
「へ?いたっけかそんなの」
「忘れましたか?始祖ブリミルは、4人の使い魔を連れていたんですよ」

デルフリンガーは鍔をかちゃん、と鳴らした。相槌のつもりらしい。

「……完璧忘れてた。そーいやブリミルの野郎がそうだっけか」
「いやいやちょっと待って!」

その話に、才人が割り込んでくる。

「どうしたい相棒?」
「そもそも俺メイジじゃないし、そもそもブリミル関係ないし、そもそも俺が使い魔じゃん!無理だってば!」
「いやいや相棒、だいたいがあのちみっこい嬢ちゃんと使い魔の契約した時点で相棒は十分規格外だぜ?
 やっちゃえよ、相棒」

あまりにも気楽に言うデルフリンガー。
そしてそのデルフリンガーに乗せられるように、シエスタは言う。

「無理でもいいんです!形だけでいいんです!
 あの、その、私もミス・タバサみたいに、サイトさんのモノにして欲しいんです!」
「い、いやでもなあ」

才人はあまり乗り気ではないようだ。
彼には、シエスタの申し出が、なんだか不倫みたいな気がして、イマイチ踏み切れないでいた。
そんな才人に、シエスタは。
どこから取り出したのか、一本の果物ナイフを両手に構え、その切っ先を喉下に当てた。

「…サイトさんのモノになれないなら、私、生きてたってしょうがないです。
 今ここで命を絶ちます」
「ちょ、ちょっと待ってシエスタ!早まるなって!」
「…じゃ、カタチだけでも使い魔の儀式してくれます?」

ちらり、と横目に才人を見るシエスタ。

620 名前:メイドが来たりて笛を吹く ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:18:49 ID:PHAMvhgH
才人ははぁ、と大きなため息をついて。

「…しょうがないなあ…。カタチだけでよければ」

諦めたようにそう言ったのだった。


我が名は平賀才人。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と成せ。

才人の声が、人の居ないタバサの部屋に響く。
流石に中庭では人目があるので、本を返却した才人はシエスタを連れて、まだ授業中で無人のタバサの部屋に戻ってきていた。
才人はタバサを使い魔にしたときの事を思い出しながら、儀式を進める。
口語による詠唱が終わり、才人は足元に跪くシエスタの細い顎を、軽くつまむ。

「じゃ、いくよ、シエスタ」
「…はい…」

シエスタは才人を見上げ、覚悟を決めたように目を瞑る。
才人はそっとその桜色の唇に自らの唇を重ね。
そして、契約は完了する。

「これで、また契約成立したらオドロキだな相棒」

冗談めかしてそう言ったデルフリンガーの声に。

「…やばい…」

才人の声が重なり。

「いたっ…痛い、いたいたいいたい!」

突如痛みを訴えだしたシエスタの声が重なった。
才人は慌ててシエスタを介抱する。
彼にはキスをした瞬間に、もう分かっていた。
胸の奥に熱い何かが点り、身体中を駆け巡った。タバサの時と同じである。
そう、目の前で、シエスタに『使い魔の印』が刻まれているのだ。
二人目の…黒髪の使い魔の誕生である。

「さ、サイトさん…」

才人の腕の中で彼の手をしっかり握ったシエスタの痛みは、すぐに納まった。
涙の流れる瞳で才人を見上げ、そして微笑んだ。

「私…サイトさんの、使い魔に…なれたんですね…」

才人の中に、言葉とともにシエスタの歓喜の感情が流れ込んでくる。

…心も、繋がったみたいだな…。

才人の心の声に、シエスタは思わず声を上げてしまう。

「え?え?な、なんですか今の?」
「使い魔の契約するとさ」

こういうことも、できるみたいなんだ。

621 名前:メイドが来たりて笛を吹く ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:19:20 ID:PHAMvhgH
才人の心の声に、さらに激しい歓喜の感情が、シエスタから送られて来る。

嬉しい!嬉しい!すっごく嬉しいです!

その声とともに、シエスタは才人にぎゅっ、と抱きついた。
そして才人はシエスタに言葉で告げる。

「…で、さ。シエスタの身体のどこかに、『使い魔の印』が刻まれてるはずなんだ」

言って自分の『ガンダールヴの印』を見せる。
シエスタは、すぐに思い当たった。
胸のリボンを解き、メイド服の胸元をがばっ!と開く。

「ちょ!シエスタ何やって」
「…やっぱり」

慌てる才人に対し、シエスタは冷静だった。
先ほどの契約の際、最も強い痛みを感じたのがここだった。
鎖骨の間。
彼女の豊満な谷間のすこし上に、その印はあった。
それは、下方が鋭角になった、黒い五角形だった。
見ようによっては、盾にも見える。

「これが、使い魔の印…」
「シエスタ、胸、胸!」

感動するシエスタを、才人の言葉が台無しにした。
勢いよく前をはだけたせいで、シエスタのおっぱいはその先っちょのさくらんぼまで、丸出しになっていた。
…まあ、しょうがないことなんでしょうけどー。

…サイトさんの、すけべ♪

その言葉には、あまりにも淫靡な感情が乗っていた。
それに釣られ、才人の身体が反応する。
おもいっきり、勃ってしまったのである。

…あのなあ、シエスタ…。

呆れたような才人の心の声を、シエスタの心の声が打ち消した。
その声は、まるで身体の芯を引き絞られるような、激しい欲情に染まっていた。

…十日以上もご無沙汰だったんですよ。

そして、才人のズボンを器用に下ろすと。
露出した胸で、才人の肉棒を包み込んだ。

いっぱい、出してください♪ご主人様♪

622 名前:メイドが来たりて笛を吹く ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:19:58 ID:PHAMvhgH
そして、その夜。
才人とシエスタは、部屋の主に全ての事情を話す。

「…別に構わない」

タバサのその言葉に、嘘偽りはない。
才人は、心の中でタバサに謝罪する。

…ごめんな、シャルロット。

しかし。タバサの反応は、才人の予想と違っていた。

…何を謝るの?
私はアナタの物。サイトの行動を縛る権利も、そのつもりもない。
私はサイトを独占するつもりなんてない。
私は、サイトに独占されていたいけど。

心の中で言い切って、タバサはシエスタに歩み寄る。
そして、シエスタに手を差し出した。

「これからよろしく」

シエスタはその小さな手を握り返した。

「私も、サイトさんを独占しようなんて思いませんよ♪」

にっこり笑って言うシエスタ。
タバサは一瞬驚いた顔をするが。

これ、どうやら使い魔どうしでも通じるみたいですよ?

シエスタの心の声が、全ての疑問の答えになった。
つまり、使い魔同士でも、伝えようと思った事は、相手に伝わるのだ。
そして二人は、心を通じ合い。
才人に向き直る。

「じゃ、これから二人分頑張ってくださいね、ご主人様?」
「…無理は、しなくていい」
「…ははは…」

二人分のねぎらいと期待の感情に、乾いた笑いの漏れる才人だった。

…ひょっとすると、将来的には三人分になるかもですけどね。

二人には伝えないよう、心の内で黒髪のメイドはそう思った。〜fin

623 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/18(日) 01:22:07 ID:PHAMvhgH
はい終了。
中間地点なんでエロ薄め、思い切り薄めでいってみました。
ていうかこのシリーズ着いて来てる人いるのかな…。
続けていいものかちょっと悩み中です。
オリ要素強すぎるし…。

まあ、反応見て考えてみまっす
んじゃー寝ますーノシ

624 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:23:05 ID:PR/7Ygtd
うは〜〜〜〜
タバサに続いてシエスタとも契約かW
て、事は後の2人はやっぱり・・・・・・・
ま、何にせよ乙カレ〜〜ほんでおやすみ〜〜

625 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:26:08 ID:NCaNK8HC
>>623
全然無問題です。このまま突っ切ってください。

626 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:33:25 ID:sUjHZQZO
>>624
あと二人。
でも、テファはともかく、アンリエッタは使い魔になるのはまずそうだなぁ、女王だし。
使い魔の契約には、世俗の権力は関係ないのかもしれないが。

627 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:34:26 ID:NhlV3769
せんたいさんの作品の中で、これが一番楽しみなんだぜ

628 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:38:00 ID:PR/7Ygtd
4つで伝説に並び、5つで伝説は塗り替えられる。
まあもっともサイトにもそれ相応のモノが求められるんでしょけど〜〜

629 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:21:13 ID:OkpPU2LY
せんたいさんの作品は凄いです。いつも楽しく読ませていただいてます。
シエスタとタバサ・・・後1人は虚を衝いてジェシカだったりw
ってソレはないかな

今、ちょっちエロを作ってみようと奮闘中です。
出来上がるのは未だ先ですが…


630 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:44:50 ID:LIlC2gV8
>>627
俺がいた


631 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:53:50 ID:wbCVDY7T
>>623
「つづきもの」系列が好きな俺としては、少々ツライ流れだぜ…
まあ、それはともかく。
オリジナル展開は相当な手腕がないと、長く続けるのは厳しいからなあ。
うまく着地点を見極めてくれることを祈ります。

632 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 03:20:21 ID:3/zqUXzI
>>604
「カサッカでは勝負にならない!ハリアーを落としてくれ!」

633 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 07:02:11 ID:RsNOKuTm
>>623これがくる度に俺は歓喜の余り「へんたいさんGJ!」ってベランダから叫んでるんだぜ。


全裸で

それにしてもこの種馬が誰を何人使い魔にするか楽しみで仕方ない。

634 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 08:49:14 ID:EDXpYHXW
>>617
GJ!!
サイトの使い魔=タバサとサイトの絡みで固定されてる俺の頭には辛い展開だ…………がしかし、やはりせんたいさんだと面白いと思えるんだなぁw

せんたい先生………タバサが……読みたいです

635 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 12:22:07 ID:Jg9FgWia
せんたいさん、乙です!

うーん?? シエスタとも契約ですか…
せっかくのタバサifルートなんですから、契約するのはタバサ1人のままで話を進めて欲しかったです
このあとルイズも契約しちゃったら、他のせんたいさんシリーズとあまり変わりない話になってしまうような気がしますので

エロが薄めなのは特に気になりませんでした
鋼の錬筋術師みたいなサイト&タバサのちょっとしたバトル物もまた読んでみたいです


636 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 13:41:44 ID:D1H56XJh
俺もシエスタとまで契約したのはちょっと残念
でもGJでしたー

637 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 15:36:11 ID:18HlSu+g
アン様分が不足しすぎて、ボルボ氏の作品一気読みしてきた

はやく、次の超濃厚ラブエロマダー?

638 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 15:44:07 ID:TxrZ+9Z/
非ラブな陵辱エロだって大好物さ

アン様はエロいからな

639 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 15:44:49 ID:YnIulqmL
せんたいさんGJ。

思ったんだが今までのSSでもルイズってHの時も基本的に性格変わってないけど
ボルボ氏のアン様の如く淫乱ルイズを見てみたいな。Mルイズとか

640 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 16:19:23 ID:ENl27Dzn
ボルボ氏を最近までポルポル氏だと勘違いして覚えていたんだぜ。
で、最近になってポルポ氏だと訂正したんだが、よく見たらまだ間違ってた。
おかげで氏にはジョジョ五部のイメージが付きまとうぜ。

641 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 16:22:43 ID:sOzW4Q9E
なに?モルボル氏?

642 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 17:07:02 ID:04UE8jpC
>>641
臭っw

643 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 18:07:28 ID:umR4vqia
せんたいさんGJ!!

サイトの使い魔=タバサって設定が既にあったとは。
思いっきりかぶったSS書いちまったよorz
固定化の呪文で封印しておこう。

644 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 18:22:26 ID:yE0DVlek
せんたいさんGJ。
このシリーズも、ヴァリエール3姉妹シリーズも、続き物シリーズも大好きさっ

645 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 19:24:04 ID:k/1dXJBE
へんたいさんのエロパワーはなぜか笑えもできるすばらしいものよ。
つまりGJ!

646 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 19:29:37 ID:sGdw4bc4
>643
ネタかぶりなんて良くあること、重要なのは味付けだ。
そんな訳で気にせずカモン!

647 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 19:32:19 ID:TxrZ+9Z/
>643
ネタかぶりなんて気にするな
書いちまえ


648 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 19:52:13 ID:mcjBWO6C
“ねた”かぶりでいいじゃない。

“かわ”よりはましだもの。

649 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 19:53:14 ID:aub84gPF
ネタもないのに皮だけかぶってる俺はいったい

650 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 20:00:55 ID:e3v/a8we
でも、“たね”はでるんですね?

651 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 20:05:26 ID:/AV86fUm
ところで、サイトのたねでもやっぱり付くのかな
シエスタの曽祖父みたいに

652 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 21:56:12 ID:c71FITXB
>>651
そう考えるとシエスタの曽祖父はサイトにとって偉大な前例を残してくれたんだな

653 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:01:17 ID:e3v/a8we
前例としてあきらかになったのは、「黒髪は優性遺伝するらしい」ということだね。
たぶんルイズやタバサとの子は、黒髪になるはずだ。

654 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:03:06 ID:v4/pay8T
生まれたら一発でサイトの子かどうかが分かってしまうんだなこれが。

655 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:04:13 ID:aub84gPF
あれ、シエスタは孫だから黒髪が優性遺伝とは限らないんじゃないか?

656 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:08:19 ID:e3v/a8we
ジェシカやシエスタの兄弟の髪は?

657 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:14:05 ID:GDFvCYZe
闇のようなブルネットのシェフィールドもいるわけで。
黒髪が全然いないってことはないんじゃね?

まあ、シェフィールドがどこから召喚されたか不明だけど。

658 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:24:03 ID:yE0DVlek
>>653
現実的にも黒髪、天然パーマは優性遺伝ですからねー。
孫の代になって、やっと黒髪じゃないのが発現します。

659 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:30:21 ID:esfl/RLv
>>655
シエシエは曾孫

660 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:47:49 ID:bJkGwUtW
ところで、佐々木少尉ってシエスタの母方の曽祖父でいいのかな?
スカロンって母方の叔父さんな訳だからそうなると思うんだが、
でもアニメ版でシエスタ父は黒髪だったし、
よく見ると村の結構な人が黒髪だし。

親戚一体何人いるとですか。

661 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/18(日) 23:34:14 ID:umR4vqia
そいじゃ、固定化の呪文を解除しますか・・・
「タバサはあなたの使い魔ですっ!」投下。

662 名前:タバサはあなたの使い魔ですっ!(1/2):2007/11/18(日) 23:35:27 ID:umR4vqia
ダエグの曜日の昼下がり。
ルイズとサイトは部屋の中でくつろいでいた。
トントン――部屋の扉からノックの音が聞こえてきた。
「だれ?」
ルイズが誰何すると、二人の良く知る声がした。
「タバサ」
ルイズはアンロックを唱え扉を開錠し、サイトが扉を開けた。
タバサがすっと部屋へ入ってきた。
そして、サイトの前で立ち止まると間髪いれずに話を切り出した。
「あなたに話がある」
ルイズはその光景にただならぬ空気を感じた。
「いきなり何を言い出すのよ!」
タバサは彼女をちらっと横目で見て、再び同じ言葉を繰り返した。
「サイトに話がある」

ルイズはあわててサイトのそばに駆け寄ると彼の腕に手を絡ませた。
「わたしのサイトに何の用なのよ!」
タバサは眉を寄せ短く返す。
「ルイズには関係ない――」
突然、タバサは爪先立ってサイトとの距離をつめた。
当のサイトもそばにいたルイズも何が起こったのかすぐには分からなかった。
「え?タバサ今なにを――」
サイトは狼狽して23歩後ずさる。
ルイズは目を吊り上げて金切り声を上げた。
「きききききキスですってぇ〜〜!!!!!」
タバサはサイトを見つめたままこういったのだ。
彼の目にはタバサのほほが極薄く朱色に染まっているように見えた。
「わたしはあなたの使い魔」

ばしんっ。ルイズは思いっきりサイトの後頭部を鞭で叩きつけるのだった。
渾身の一撃に彼は前によろけてしまう。そして目の前のタバサに抱きつくような形に飛び込んでしまったのだ。
思わぬ不可抗力にタバサは誰からみても分かるくらいにほほを朱に染めた。
自分の一撃から生じた不可抗力でも許せない状態にあるサイトにルイズは背後から股間へ右足をけり込んだのだった。
ぐひゃぁっ。脂汗を一瞬にして顔じゅうに滲ませて、彼はひざから崩れ落ちた。

ルイズは彼の背に踏み込んだ左足をどかりと乗せて、タバサに詰め寄った。
「ああああんたね。こいつはわたしの使い魔なんだから。
てゆーか使い魔の分際で使い魔を持つなんてきーたことないわよっ!」

「そんなの関係ない。私はサイトに助けてもらった。だから私は彼を守ると決めた。
理由は問わない。私は彼の使い魔になる」
「だめだめだめ。そんなのだめなんだからっ。こいつはわたしのっ――わたしのなんだから」
ルイズは思いっきり叫んだ。
「それでも私は退くつもりはない」
そう言い放つと、タバサはまだ床に転がっているサイトにいたわる様な眼差しを送った。
そして彼の傍にしゃがみこんでつぶやいた。
「私はあなたをかならず守る。でもごほうびが必要。ごほうびは私からあとでお願いする」
そういい残してタバサは部屋から出て行ったのだった。

663 名前:タバサはあなたの使い魔ですっ!(2/2):2007/11/18(日) 23:36:37 ID:umR4vqia
その夜。
今日の一件で随分駄々をこねていたルイズがやっと寝付いてくれた。
一方サイトは今日のタバサの一言で悶々として頭が冴えてしまっていた。
いつものようにルイズはサイトの肩に頭を乗っけてすやすや寝息をたてている。

すると部屋の窓に月明かりに照らされた大きな影が映った。
サイトは真顔になって、そっと彼女の頭を枕にもどしてやってから身を起こす。
そして素早くデルフを握り締めて窓に向かって構えた。

しかし、その影の主は意外な生き物だった――
「きゅいきゅい。ココをはやくあけるのね〜」
タバサの使い魔、シルフィである。

彼は胸をなでおろして部屋の窓を開けた。
さわっとした涼やかな風が入ってきた。
「シルフィ、どうしたんだよ。こんな時間に?」
「おねーさまのとこに行くのねっ。きゅいきゅい」
そういってシルフィは背中を向けた。

シルフィの背に乗ったサイトは夜空へ誘われた。
空中で大きく旋回して学院の一室へと舞い降りた。
そこには、パジャマ姿の青髪の少女が待っていたのだった。

「タバサ。そんな格好ってもう寝るんじゃないのか?
なんで俺呼んだんだよ?」
サイトは彼女に聞く。
すると彼女は一言、だから。と答えた。
「『だから』ってどゆこと?」
鈍感な彼は首をひねった。
「ごほうびは『私と一緒に寝る』こと」
そう言うと、タバサは彼の手首をつかんで自分のベットへ連れて行ったのだった。
彼女はベットに横になると、自分の隣の空いたところを左手でポンポンと叩いた。
「ここに寝て」

その一言にサイトは体が凍りついたように固まった。
「えと・・・たばささん?いま、なんておっしゃいました?」
「ここに寝て」彼女は繰り返す。
「だれが?」
「あなたが」彼女はサイトを指差して答える。
「だれと?」
「私と」彼女は今度は自分を指をさす。
「どして?」
「ごほうび」彼女の頬がうっすら染まった。

「はーやーくー。シてあげるのね♪きゅいき・・・」
ゴッ。タバサの杖がシルフィの脳天に刺さった。
「邪魔。外へ」
彼女は窓の外を指差して命令する。
「いったいのね〜。ひどいのね〜」
そう言い残し、シルフィは外へ飛び出した。
そして、彼女はサイトに向き直り、ベットの上にちょこんと正座すると
はやく。と一言いった。

(つづく)

664 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/18(日) 23:41:31 ID:umR4vqia
以上です。
しまった、ごめん、あげちゃったよorz

つづきは後日ということで。

あと、別件でクリスマスネタを考え中なんですが、
職人の皆さんへ提案です。
最新刊もクリスマスに出ることですし、クリスマス特集やりませんか?


665 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 23:56:45 ID:g+BSTvvT
サイトは狼狽して23歩後ずさる。ではなく

サイトは狼狽して2、3歩後ずさる。では?

666 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 23:56:47 ID:lIaCwauP
乙GJ
こちらの方はルイズとタバサの対決型で行くのかな?

667 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:00:59 ID://p4Ff1X
>>665
ありがとう、そうだった。orz
保管庫修正したよ・・・

668 名前:29Q:2007/11/19(月) 00:02:41 ID:7c4HTTY5
クリスマス特集の文字を見た瞬間から書き始めた俺が通りますよ。
相変わらず妄想をそのまま文にしているので構成とかはめちゃくちゃですがね。
参加する方向で。

669 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/19(月) 00:17:35 ID://p4Ff1X
>>668
参加表明はやっ。

投下時期はどうしましょ。
「クリスマス」狙い撃ちってことにしますかね、

と言う風に質問しておきながら申し訳ないんですが、

スリーピング・クラウドに襲われたんで明日に・・・zzz ノシ

670 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:22:31 ID:BKGvD28Y
>>664
まずGJです.
クリスマスネタ書けるかわかりませんが、ネタが湧いたら投下します。
湧かなかったらすみません。

上のほうでアン様エロマダー?と言ってくれている方々申し訳ない、
ずっとシリアスネタ練り中で・・・やたら時間がかかってて・・・
そっち区切りつけたら書くつもりで、エロもいくつかネタは温めてますので、ご容赦を。

671 名前:ボルボX:2007/11/19(月) 00:23:21 ID:BKGvD28Y
名前ぬけてたw ボルボです。

672 名前: ◆CSTs7hoBww :2007/11/19(月) 00:43:03 ID:jI+zee/l
クリスマス物を書き始めていたら>>664氏のような提案があるとはw
もっとも、私が書いても盛り上がりにかけるでしょうが
あってもなくても一緒ならば仲間に入れていただこうかな・・・w

673 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:47:15 ID:092jhnbr
原作でクリスマスの描写ってあったっけ?
始祖ブリミルの誕生日、でいいの?


>671
俺あんたのファンなんだぜ
期待してます

674 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:54:06 ID:AGgRSYZ2
さすがはボルボ氏、アン様専用職人だな。

>>673
うる覚えだけど銀の降臨祭だっけ?

675 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 01:03:52 ID:F5N3u5nN
ハルケギニアには当然クリスマスなんて存在しないさ。
けど、サイトが自分の故郷の風習として持ち込めば問題ない。
なんだかんだとノリが良い連中だ、学院、いやヘタするとトリステインは「日本のクリスマス」に汚染されるぞ!w

676 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 02:13:33 ID:Iegy2KOw
>>675
よさないか!

677 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 02:15:30 ID:byUjv9RX
>>675わかってらっしゃるwwwww
「日本の」クリスマスじゃないとダメなんだよな。

それはそうとスカロンさんがスカトロさんに見えて仕方ないんだが。
誰かなんとかしてくれ

678 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 02:46:28 ID:dLNP+Sgy
>>677
もしかするとソレが狙いなのかもw

679 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 03:08:53 ID:foS7Pejq
サイバトロン、メガトロンに続く第三の勢力――スカトロン。

680 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 03:36:50 ID:CBDUPiy0
・・・デストロンなのね。

681 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 06:54:54 ID:+mz9vxjH
流れ切ってスマソ
アニメからゼロ魔を知りました・・・。
SSスレで職人さんの傑作読みながらふと思いました
「なんでキュルケのSS少ないんだろう?」
原作を10巻まで読みました→炎蛇な人→orz
自分別にNTRでも処女でもないんですがちょっとだけ虚しくなりました
キュルケの「あたしの膣内は灼熱の如く熱いわよ♪ダーリン」なんて
サイトの上で腰振るキュルケを脳内妄想していたんだけどなぁ・・・・・。orz

駄文スマソ

682 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 07:09:17 ID:hXWrbfJr
ロン!

683 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 10:11:06 ID:092jhnbr
>681
キュルケ×コルベールなSS書けばいいじゃん

684 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 10:37:44 ID:aFlLvClN
>>681
お前はドMだな?フフフ。隠しても同類にはわかるのだよ。

単なるお姉さん好きだった場合もドMなんだからねっ!

685 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 15:17:46 ID:HcCuuW9f
シエスタとアンリエッタに踏まれたい

686 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:52:27 ID:byUjv9RX
>>685よし、じゃあ会わせてやるから目隠ししてくれ。
ついでに耳栓もな。



さて、>>685を7万の大群が向かってくる場所に放置するか。

687 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:46:03 ID:x6AzLHfs
>686 さすがに地響きで気が付くと思われる。

688 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 18:55:00 ID:8bdXbU0C
>>685
よう兄弟

689 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 18:55:47 ID:gyU7pgeO
ルイズとエレオノールに蹴られたい

690 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 19:10:19 ID:kAwqC1Rf
>>686
俺も連れてけ
久々に七万の大軍とやりたい

691 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 19:43:07 ID:0y+9cXt9
いってらっしゃい。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm700614

692 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 20:31:31 ID:CRQLcNI4
>>690
そうか、7万人の軍隊の腰を付き崩すのか

693 名前: ◆LoUisePksU :2007/11/19(月) 21:47:51 ID://p4Ff1X
>>668
>>670
>>672

参加表明ありがとうございます。ノシ
がんばっていきまっしょ〜

まだまだXデーまであるので、ヘンタイ妄想職人どもかっもーーん笑

>>681
おいでませコッチの世界へw

694 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22:37:32 ID:IcP1OiS2
まずは御礼申し上げる。

ボルボX氏、>>675氏、ナイス電波b

おかげでいいネタができましたよっと




というわけでクリスマス選択肢モノいくぜおまいら!覚悟はいいか!
お前らが口から(ry
とゆわけで投下〜

695 名前:戦場のメリー・クリスマス ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22:39:55 ID:IcP1OiS2
才人は現代日本人である。
だから、雪のちらつく空を見上げて、ついこんな鼻歌が出てしまうのも仕方のない事で。

「ふっふっふ〜ん、ふっふっふ〜ん♪」

寒空に似合わない明るいジングル・ベルを聞きつけたのは、洗濯物を運んでいたメイドだった。

「サイトさん、その曲なんですか?」

シエスタの質問に、才人は応える。

「ジングル・ベルって言ってね。俺のもといた世界の、そうだな、冬のお祭りの曲」
「冬のお祭り…銀の降臨祭みたいなものですか?」
「んー。ありゃお正月に近いんじゃないかな。クリスマスはまた別モンだよ」
「くりすます?」

シエスタは才人の言っている事がよく分からなかったが、その『くりすます』とやらが、楽しいイベントであることは、楽しげな『ジングル・ベル』の曲調から感じ取れた。
たしかに才人の言うとおりであった。西欧ではクリスマス=新年だが、現代日本はそうではない。

「よくわかりませんけど、楽しそうなお祭りですね」
「そうだな、日本じゃ一年のうちで一番楽しい祭りの一つだよ」

盆に正月、クリスマス。日本の三大お祭りイベントと言えばこれだろう。
才人は彼女が仕事の途中である事を思い出すまで、シエスタと『クリスマス』の話題で盛り上がったのだった。

696 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:39:58 ID:gyU7pgeO
へんたいがきたぞーッ!弾もってこい弾!

697 名前:戦場のメリー・クリスマス ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22:40:58 ID:IcP1OiS2
「おお、ちょうどよい所にいてくれた!」

シエスタと別れ、水精霊騎士団のたまり場、ゼロ戦の格納庫に向かうと、そこには眩く輝くハゲ面がいた。
コルベールは満面の笑顔で、才人に向かってこぶし大の二つの水晶球を差し出す。
片方は薄い青色、片方は薄い赤色をしていた。

「なんすかこれ」

才人の質問に、よくぞ聞いてくれた、という顔になって、コルベールは応える。

「これはだな、『夢見の水晶球』といって、一対の水晶を持った人間に、同じ夢を見させられるというものなんだよ!
 学院の宝物庫で、文献とともに発見したんだ!」
「へえ」

才人の関心が水晶球に向いたのを確認したコルベールは、興奮したように続けた。

「さらにだな!この水晶球のすごいところは、青い球を持った方の人間が、夢を自在にコントロールできるところにあるんだ!」

才人は、コルベールの言う『すごいところ』の意味が分からない。
さらに、なんでこのコッパゲがこんなに興奮しているのか理解できない。

「それがそんなすごいことなんですか?」
「当然じゃないか!いいかね!
 この水晶球を使えば、たとえばだね、私と君がこの水晶球を使って、君の居た『ニホン』を私がハルケギニアにいながらにして体験できる、ということなんだよ!」

つまり、この水晶球は、夢を媒介にしたヴァーチャル・リアリティを作り出すマジック・アイテムらしい。
コルベールは、この水晶球で、才人に日本を疑似体験させてもらうつもりなのである。
彼が興奮するのもむべなるかな。
しかし。
それが大いなる誤算であった。
才人は、別の事を思いついてしまったのである。

「先生、この水晶球貸してくれません?先生には今度とっておきの日本の夢見させてあげますから」

コルベールは一瞬うーむ、と考え込んだが。

「分かった、貸して上げよう。私も他の研究があるしな。
 『とっておき』、楽しみにしているよ」

言ってコルベールは、才人にその水晶球を手渡す。

「で、どう使えばいいんです?」
「なに、簡単だよ。お互いにその水晶球を持って、同じ部屋で寝ればいい」

才人は一瞬、コルベールと同じベッドに眠る自分を想像して吹き出しそうになったが。

「わかりました。ありがとうございます」

なんとかこらえ、格納庫を後にした。




才人は二つの水晶球を手の中で転がしながら、考えた。
どうせ、日本を見せるのなら。
仲のいい女の子に、日本のクリスマスを、見せてあげたい。
あのイルミネーションの街を、二人で歩けたら、どんなに楽しいだろう。
才人はわくわくしながら、誘うべき女の子に思いを馳せたのだった。

698 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22:42:41 ID:IcP1OiS2
以上!
今回選んでもらうのは

『才人が誰とクリスマスの夢を見たか』

です。
NGワードは男と人外。
5票集めた子で書きます。
ではガンダムファイト・レディー・ゴゥ!

699 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:43:09 ID:YYfmbs2T
アン様

700 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:43:33 ID:gyU7pgeO
とりあえずルイズお願いします
ルイズかわいいよルイズ

701 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:44:02 ID:aFlLvClN
人外なしだと!?
シルフィなしなのか…

じゃあテファで。

702 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:44:13 ID:OuOGc+IM
ルイズ

703 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:44:44 ID:7c4HTTY5
シャルロットだろ

704 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:45:01 ID:CBDUPiy0
ア〜ン!

705 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:45:56 ID:hYB0q6H3
ギーシュと寝てうはうはハーレムに二人でレッツゴーとか無しですかそうですか
ここはテファで

706 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:46:26 ID:x3l1UyCA
先生〜テファは人外に入りますかー?
駄目ならシエシエ

707 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/11/19(月) 22:46:57 ID:IcP1OiS2
あ、忘れてた。トップ3人くらいまでなら許容範囲だから…って遅いか?

708 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:49:43 ID:Oadiu//c
ルイズ

709 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:50:12 ID:UsTCBUAT
注目すべきはここだな
>5票集めた子で書きます。
この文は先着ではなく、5票集めたらもれなくと取れる。いやそうとしか取れない

と書いてたらへんたいさんに先手を取られた
まあシエスタで

710 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:52:11 ID:elc1eFpg
>698
日本につれてくならシエシエだろ。
曾じいちゃんの故郷を見せてあげるってことでシエスタに一票。

711 名前:sage:2007/11/19(月) 22:54:29 ID:SLJ3GnhU
シャルロットー

712 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:56:03 ID:OV4nu0F0
初めてリアルで?見れた
アンリエッタでお願いしたデス

713 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:57:18 ID:rgituCl4
シャルロット

714 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:57:37 ID:8bdXbU0C
シエスタがいいです先生

715 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 22:59:00 ID:CxD+8AG2
俺のルイズ

716 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:01:22 ID:HcCuuW9f
アンさまああああああ

717 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:02:28 ID:6wf+OA/I
ルイズーーー

718 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:03:43 ID:wgAEvLvR
テファで

719 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:05:27 ID:VEZVyII7
またやってんのかよ
良い作品書いてたら何でもしていいわけじゃねーだろ
ましてや有言不実行とか、もうね…

720 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:08:18 ID:MqQmjau7
それではシエスタで。

721 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:11:48 ID:2VCKH+HS
>>683>>684
>単なるお姉さん好きだった場合もドMなんだからねっ!
え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、そうなの?w
コルベール先生はいい人ですよ、好感触。 でも おじさん苦手orz

>>693
あ、どもどもw やっぱキュルケいいですよね? 褐色の肌に赤い髪で情熱的。
SS書ける程文才無いけどネタでもあれば提案します

>>698
ジェシカに一票ノシ



722 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:12:21 ID:PxQjoqzO
ルイズがいいです

723 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:12:33 ID:EU/fLxYP
アニエスさんはダメですか?

724 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:13:39 ID:XtZLdfJu
またgdgdとレスが増えてゆく(´・ω・`)

725 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:15:24 ID:XRaUjAw1
一心不乱にテファに1票入れるぜ

726 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:16:41 ID:t9hORj5F
エロパロで
伸びていると思えば
投票だった

もういつもの事だし
いいじゃん
どうせそれが多数だ

727 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:17:12 ID:PiK73WDa
シエスタに。

728 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:23:05 ID:CRQLcNI4
勿論シャルロットでb

いやしかしへんたいさんなら一人と言わずトップ3を書いてくれると信じてるっ!!

729 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:23:55 ID:mMVE3sZL
日本の血をひくシエスタに一票!

730 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:30:54 ID:2WsH8YJJ
ルイズ一筋

731 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:41:38 ID:CRQLcNI4
せんたいさんが3人までならっていってたなorzはやとちり?してすみませんでした

ハゲ先生とにゃんにゃんしてきます

732 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:54:50 ID:Y2Sf0u5J
タバサでお願いします!

733 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:58:08 ID:aKEG3Yvc
タバサの冒険読んだばかりなので、タバサに一票!

734 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:14:01 ID:S0SxTpGp
そろそろ票数数えて死票を避けるべきかもしれんが
面倒なのでとりあえずルイズ

735 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:14:54 ID:16PCZcDk
アン様で。

736 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:32:20 ID:x1c0Qz6l
シャルロット

737 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:32:55 ID:0EiVkZ0h
シエスタで。
アキバに連れてってメイドもののそーいうアイテムを見られてそんな気分になってしっぽりと!

738 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:34:21 ID:KR5oMeUH
アン様

739 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:51:10 ID:ooiY9wC3
ルイズで。

740 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:57:02 ID:UsDbDiyd
投票うぜぇ

741 名前:sage:2007/11/20(火) 01:07:27 ID:7Jq3LtTT
アニエスに一票!!

742 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 01:08:32 ID:ljVVI9LH
アニエス1号

743 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 01:09:18 ID:/kUUe9gb
アニエス2号

744 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 01:11:59 ID:br058lXf
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合24
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1195488562/

既に当確出てるし容量が微妙なので次スレ立てました

745 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 01:18:07 ID:0EiVkZ0h
ミニ集計:
アンリエッタ 6票
ルイズ 9票
テファニア 5票
シャルロット 7票
シエスタ 7票
ジェシカ 1票
アニエス 4票

746 名前:675:2007/11/20(火) 01:28:25 ID:JqNjb2bB
え、俺のせい?そうなの!?

あー、もう仕方ねぇな。これが結果だ、お前らもさっさと寝ろ!
743までの総計で、先着三名が決定した後の無効票はカッコ内だ。

1位 ルイズ
  700,702,708,715,717(722,730,734,739)
2位 ティファ
  701,705,706,718,725
3位 シエスタ
  709,710,714,720,727(729,737)

最初はアンアンとルイズが競ってたのに、主人公の貫録でルイズがゴール。
伸び悩むアンアンを尻目にティファとシエスタが追い上げほぼ同着でゴール。
以下、残念賞の皆さん(順不同)。

アンアン
  699,704,712,716(735,738)
タバサ・シャルロット
  703,711,713,728(732,733,736)
ジェシカ
  721
アニエス
  723(741,742,743)

747 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 03:08:46 ID:+dS+pagX
投票行為は自重、ってことに一応なってるはずなんだがな。
やるなら、vote板で、って。

ここは2ちゃんねるじゃなくBBSPINKだから、いいのか。

748 名前:ツンデレ王子:2007/11/20(火) 04:19:46 ID:P/EER20u
次スレが立ってるみたいですので、そちらに投下させて頂きます
保管庫(http://wikiwiki.jp/zero/?%A5%C4%A5%F3%A5%C7%A5%EC%B2%A6%BB%D2
の「X00-09」「X00-12」からの別ルートな感じです。


749 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:14:38 ID:y/wObrcW
投票やると最近は荒れるな
去年は投票やると盛り上がるな、ってみんな歓迎ムードだったのに
人が増えたせいかなやっぱり

そんな俺はボルボさんに投票やってほしい人
テファをラブエロ調教してほしいです先生

750 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:28:23 ID:VWBXK+53
投票というよりリクエストだしなあ。
他のネタが投下中ならともかく、雑談の範囲内じゃね?


751 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:42:12 ID:jkmMxho5
もうこのスレが用済みな感じなので無駄に長文


投票はせんたいさん自身が自重するとか何とか言ったらしいじゃない
それを反故にしたんなら荒れても仕方ないんじゃないか

最近、ずっと昔から見てたスレで功労者的なSS書きが吊るし上げられてるのよく見るんだが
みんな「ここはお前のサイトじゃねえんだ調子乗るな」みたいな感じなんだよね
せんたいさんは他の書き手が投下終了した直後に「終わった?ねえ終わった?」とか言って
いきなり自分の作品を貼り付けたり、まあ一般的な観点から言ったらマナーが良いとは言えないとは思う
だけどこのスレはこのスレ独特の空気みたいなのがあるしどうなんだろうね
個人的にはせんたいさんが投下した後の狂ったような書き込みの嵐よりはまったり雑談の流れの方が好きではある

752 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:53:29 ID:uOi1oZ0F
じゃあ、おれも無駄に擁護レス

>>751
>投票はせんたいさん自身が自重するとか何とか言ったらしいじゃない

そうは言うが、その後スレの人間が投票ネタを続けてくれって言ってなかったっけ?
それをうけての事なら、せんたいさんがとやかく言われるのはおかしいと思うけど

個人的には活気が出てるんで、このまま続けてくれた方が嬉しいと思ってる
と同時に、せんたいさんの後だけでなく、他の人の投下後もみんなにもっとレスを付けて欲しいと思ってる

753 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:54:05 ID:kqU6Tbi/
>>751意訳
約束が護られなければテロも辞さない

みんな「せんたい調子にのんな」って思ってる
せんたいはマナー悪い
このスレにはこのスレのふんいきが有るみたいだがそんなの関係ねえ
俺の好きなふいんきにしろ
 

・・・子供かよ

754 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 09:11:00 ID:VWBXK+53
>>753
あんまり悪意に満ちた解釈をしなさんな。
荒れるもとだし、なにより「鏡を見ろ」となるから。

ま、すべては程度問題。
節度を持って楽しもうぜ。

755 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 09:24:38 ID:4pBeIWwf
>>752
確かに投票型を続けてくれっていうのは俺達住人側も大いに同意したんだよな。
俺もその一人。

とりあえず俺は好きでここに読みに来てるし、
せんたいさんはもちろん書き手さん達を「調子乗るな」とは未だに思ったことはないけどな。
(あんまり無いけど)sage忘れられたまま投下される時は別だが。

756 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 09:25:57 ID:4zVXuyWY
書き手>>>>>>>>読み手
捨てセリフとか何様だよとは思う
あ、俺は読み専ね
まあ、もう来ないっつってるんだからいいんじゃね?

757 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 10:02:03 ID:uOi1oZ0F
>>753
まぁまぁ、落ち着け
>>751はそこまでは言っていないようだし、そんなに攻撃的にならんでもいいんじゃないか

いろんな意見があってもいいとは思うけど、攻撃はいくない


758 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 10:11:03 ID:/mmXYwoT
既定数の票が集まった後も延々レス続けるのはいい加減にして欲しい
感想も書かずにキャラだけのレス。
かといってリクを反映したSSが来ても大して反応しないし。

759 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 10:15:16 ID:0EiVkZ0h
>751
俺は全面的にせんたいさんを支持するね。

だってせんたいさんは素晴らしい妄想を提供してくれるからさ!
まったり雑談が好きならキャラ板に行けばいいじゃん
ここは書き手のスレなんだからさ

760 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 11:51:35 ID:vwDJ+ORI
>>747が書いてるように、投票行為は本来慎むべきというルールじゃなかったか?
専用の投票所板があるんだし。
「実況」のように処罰対象ではないにしてもさ。

読み手の意見を募ること自体はなにも問題ないので、投票所板か、保管所のコメント欄で集計すればいいと思う。

761 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 12:57:16 ID:y/wObrcW
>>760
いいねそれ
投票型の投稿するときは保管庫のリンク張って、そこにコメスペース作れば後からどんなキャラが人気だったのか見れるし
雛型作れば作者さんもやりやすかろう

762 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 14:19:20 ID:4pBeIWwf
>>761
保管庫で集計すればわざわざ投票専用スレを立てなくて済むから良いな。

763 名前:751:2007/11/20(火) 15:39:47 ID:jkmMxho5
超意訳は釣り針大きすぎて反応する気も起きないんだが
せんたいさんももう少し危機管理っていうか変な奴を寄せ付けないような言動をしたらどうかとは思うんだ
まあこの辺は昔叩き議論が出たときの住民の反応から考えても言うだけ無駄な気がするけどさ
書き手=絶対正義って感じの怖い住民が多すぎる

764 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 15:43:48 ID:MTbwy3G9
投票うぜえ
他の人が作品投稿しにくくなるだろうが

765 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 15:57:18 ID:w8aA/m9D
本スレでのリクエストはライブ感に富んでるからな。
捨てがたいのはわかる。

だが、決着がついたらさっさと集計して終らせろ、いつまでも引っ張るな、とは思った。


766 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:09:49 ID:bpysaOKN
おいおいおまえさん達、こういう流れで職人がいなくなっていくのと
流れを楽しむ寛容さをもつのとどっちが特だ?

767 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:16:22 ID:138tDXJ/
>766 僕はどっちも!

768 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:19:38 ID:vwDJ+ORI
投稿者に対する批判がどうあるべきかということと、ここ(スレ内)で投票行為が行われることが適切なのか、
という点とは、全く論点が異なるぞ。

職人叩き側も擁護派も、一緒くたにして応酬するから見汚いことになる。

769 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:27:35 ID:O/4AHnkD
>>763
変な奴ってのはお前の事だろ 鏡を見ろよ

770 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 18:04:45 ID:16PCZcDk
荒れてるなあ・・・>>760-762の意見でいちおうの結論は出てるんじゃない?




771 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 18:38:37 ID:1OQ1eNtx
まあ、言葉を荒げて無駄に雰囲気を悪くしてるのは極一部の人物だと思うけどね。


772 名前:205:2007/11/20(火) 18:59:26 ID:lTaMdlcL
スレが荒れているのを見ると、人間の本性を見ているようで正直wktkしてしまいます。

そんな自分の腐った根性は置いといて、上で出ていた「保管庫に投票所設置したらどうか」という案について軽く検討してみました。

http://wikiwiki.jp/zero/?%C5%EA%C9%BC%A5%C6%A5%B9%A5%C8

wikiの機能を使った投票フォームと、コメントによる手動投票ッス。
「編集」で見てもらえると分かると思いますが、両方とも設置は非常に簡単です。
ただ、改竄も非常に簡単に出来ますので、本気で厳正な投票を行うのには全く向いてません。
利用者の良識に期待、ってとこですかね。まあ、そもそもこんなんで不正するのはかなり悲しい人だけだとは思いますが。
ぶっちゃけ、今回の騒動を見る限り、この方法だと後々なんか問題起きそうな感じがしますね。

現実的には、投票をやるのならスレに直接書くのが一番楽なんじゃないかなー、と。ID出るおかげで不正しにくいですからね。
261氏が借りてる掲示板に投票用のスレッドを立てるのもいいかと思います。多分ID表示設定に出来ると思いますし。

……どうでもいい話ですが、上の投票レスが全部感想レスだったら、と想像するとよだれが出そうになりますね、はい。

773 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:06:18 ID:zrsOluhx
>>764
お前がこのスレから出て行けば全て丸く収まるw
消えろ! 消えろ! 消えてなくなれ! このクズが!

774 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:22:26 ID:Ovk4MIIn
・嫌だと感じたら参加せずにスルーしておけ
・嫌だと感じるような人が出る行動は慎んでおけ

775 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:22:36 ID:eEiJTx1b
投票云々よりも最近、ルイズ、シエスタ、テファは飽食気味。

776 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:25:08 ID:y/wObrcW
>>773
ぼくちゃんはこんな年齢制限のある所来ちゃだめでちゅよー(・∀・)

荒れてるスレ見て一番悲しむのは書き手でも読み手でもねえ

俺たちの心の中のテファだと何故わからん


777 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:27:15 ID:O/4AHnkD
>>772
最初の2行はともかく>>760-762の意見を仮とはいえ採用して対案を出す
205さんは偉いなあ 自分に同調しない奴を基地外扱いして対案も出さず
SS職人にけちをつけだらだらと不毛な事をだけ書く奴や
それに反応する俺なんかとは大違いだな

778 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:43:02 ID:graTwbPP
ここから下蒸し返す奴が出たらシエスタは俺の嫁

779 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:55:06 ID:NUSNKnpA
解決したかも試練が一応保管庫の雑談掲示板への誘導貼っとく
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7927/1162204142/
以後投票云々の話はそっちで

780 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:00:03 ID:j853hPYm
ゼロはゼロでもツンデレなゼロってルーイズ?

781 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:00:30 ID:NUSNKnpA
もひとつ追加職人に対する叩きというか意見?はこちらで
保管庫叩きスレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/7927/1172383140/

782 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:03:46 ID:4pBeIWwf
>>772
ほぁ〜こんなの出来るんだ!スゲェな。

俺も投票はここでやってもいいと思ってるんだ。
>>745-746みたいな集計を保管庫に設置されてる掲示板で発表すればいいんじゃないかって。
あとは各々の良心次第だけど、投票に決着がついたら投票レスを控えてくれれば
波風立たずに済みそうなんだけどなぁ…

まぁまだ10kbちょい残ってるし、次スレに議論が波及しない程度に議論の収束と妥協策を探そうぜ。

783 名前:かくてる:2007/11/20(火) 21:08:34 ID:ePcrYc6x
思いつきでいきなり流れ切って投下。

【Snow drop】
「ちょっとくべすぎね」
 ルイズは胸元を軽く開けて汗ばんだ肌に風を送った。メイドが風邪で倒れたためシエスタが一時的に元
の部署に戻ったのだが、いきがけにやっつけ仕事で適当に暖炉に薪をくべていったらしく、火力が強すぎ
るのだ。
「サイト、何とかしなさいよ」
「俺だって暖炉なんて使ったことないし……」
 ルイズは使えない使い魔ね、と言いつつもさすがに火事も嫌なので珍しくお仕置きはしない。するとサ
イトも逆に気が引けて何とか方法を考えつつ外を眺めた。
 窓の外は雪景色で、葉を落としたナナカマドの木立ちは、雪の綿帽子にくるまれてた赤い実をぶら下げ
ていた。
 と、サイトはふと思いついてルイズに待っているよう声をかけると厨房に向かった。
「マルトーさん、お願いがあるんですが」
「おお、我らの剣!何でも言ってくれ」
「ガラスの器とスプーンを借りたいんです。あと練乳を少し」
 首を傾げるマルトーに考えを話すと、貴族のお嬢様は面倒だと笑う。それでも快く貸してくれた一式を
手に、サイトはナナカマドの木立に向かった。

「あんたこの寒いのにどこ行って……」
 ドアを開けた途端に文句を言いかけたルイズの言葉が止まる。
 サイトはテーブルに、雪をかき氷状に盛り上げたガラスの器を置いた。雪には練乳がかけられており、
器の端にはナナカマドの実があしらってある。
「暑いなら冷たいもん食うのもありかな、とか」
 サイトの言葉に、ルイズはスプーンを手にとる。しゃり、と雪が鳴る。
 口の中で雪が熱を奪い、柔らかな練乳の甘さがルイズの舌を包んだ。
「あああんたにしては上出来じゃない」
 素直になれない誉め言葉を口にしつつ、ルイズの頬がほんのりと朱に染まる。サイトはへっ、と笑って
ルイズの食べる姿を眺める。
「東京じゃ無理だよな」
「トーキョー?」
「俺の国の王都。すげーでかい街で、でも空気は汚いからさ」
 ふうん、とルイズは言ってサイトの横顔を眺める。頭についた雪が融け、サイトの頬に滴が垂れる。だ
が遠くを見つめるサイトは気にする様子もない。そんなサイトを見ているうちにルイズはサイトが急に遠
くに行ってしまいそうな気がした。
 ルイズは慌ててハンカチでサイトの頭を拭ってやる。
「野良犬じゃないんだから!きちんと濡れたら拭きなさいよ!」
 怒鳴ってから、ルイズは器に残った雪のデザートをすくうとサイトの頬を撫でて言った。
「ご褒美よ……あーんして」
〜Fin.

784 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 21:15:06 ID:31dirGYN
暖かいね

785 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 21:40:27 ID:TM9sYx95
くうぅ甘いぜ。
GJ!

しかし、確かに現代日本では難しいなあ…


786 名前:かくてる:2007/11/20(火) 21:56:18 ID:ePcrYc6x
どもです。
先週に私の街も雪が降って寒いです。白鳥がその辺にいるような田舎なので冬景色は馴染みの光景。

787 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 22:30:31 ID:znx5XLdo
そろそろ、次スレへ向かうためのテンプレの時期じゃないか?
そう、あのムネキュンするあのSSさ。

788 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 23:03:14 ID:vqerTztf
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合24
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1195488562/

789 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 23:05:16 ID:4pBeIWwf
>>787
いや、まだ10kある。5kくらいまではガマンだ

790 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 01:22:24 ID:wNGw92uz
投票そのものはスレが活気付くのでいいんじゃないかと。
投票を宣言したらちゃんと終了も宣告すればいい。
保管庫の投票機能を使うかどうかは職人しだいかなぁ。

通りすがりの人も、住人たちも、これからもこのスレを温かく盛り上げていきましょう。

とあるSS書きより



791 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 02:27:18 ID:0M0cgAIY
カリン様きぼん

792 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 03:08:54 ID:C0zob3NZ
つ 超神水

793 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 12:44:01 ID:TTa8bsnk
                    / A \
               _/ ∀  `ー―vヘ、
            〃´  -゚-―‐゚―‐- 、0\
          l ̄` /            \ l
          | (0/               `ヽ、
          / y′  ./  j{    :.:.ヽ:.:.:.:ヽ :.:.:.:l
           ,' :/    .:.| .:八    .:.}.:.jl.::.:.:.|:. .:.:.:.|
.          | ,'.:.:..  .:./!.:./--\  :.jV-ハ.:.:.l.:.:.:j:. l
        j.:l.:.:.:{.: .:':{ ヽ{ _  ヽ.:./ _  ∨.:.:/∨ 
        /./\:.\::.:.l x==ミ  ∨ ィ=、 ,':.;.小     埋め
.        /:.,':.〃lヽ:.{\{ ′           イ.:.:.:.l::ヘ  
      /.:.:l :.:.: |.:.:.:.:ヘ ..       `    } .:.:.:|.:.:.ヽ
.     /.:.:.:.!.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:\    (ア   /.:.:.:/l:.:lヽ:',
     {.:.:.:.::|.:.:.:.:.lヽ.:.:.:.:.:.,:> 、     ,.イ:l.:.:.:.:/.:.|:.:! l:.:l
       ',.:.:.:.l..:.{:.:.:!:.:\.:.:.:.{(!_.≧く|>!| l :./.:./l:/ V
      \∧:.ヽ:.|ヘ:.}\.:.:}厂X⌒}0 j:! ! .:.!:.:{' /
          ̄ ̄_二>!:人ノ__>'´ ̄Vヘ :.W>
         _, イ    j/  /   '´  ヽ{ `ヽ、
        /       // ゙̄ヽ         \


AA描けないので過去ログ11からコピペ

794 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 12:53:31 ID:TTa8bsnk

                 /!                    ヾ`ー──┐
               / │         -――――――‐- 、  ̄  ̄O |
              /   .|:    /               `ヽ、  °|
               /     |: . . /                   \  |
                 /    /: : /                          \/
            ,′   /:./ /                 /            ヽ
            |     ∨  l      /      / /  /  /
            l        |:   / / /   //'::.  /  /:!:.  .:::.     ヘ
              l           |: . ::/:/_ /-‐'// /::..__/|: / !::::::/:::     ヘ
               l       :|: ̄{/ /∠.//  /::../`7メ、 /::: /:::    ..:::::::::l
              l         !::::厶f≦テ千ト<  //xz≠< /::::/::::  ..::/.::::/      
      , ‐<⌒ヽ   l:.   :|    l::W {:ヘ__,ィ/      ´7ヘ _,ハ/:/:::::. _/:::/
    /   \ \  i::.  ::l   :::ハ 弋_:少'       r'托/ ' ァー‐<{ /::/        
   く      ヽ  ヽ___}!:. ハ   .::::::/>ヘ、.:.::::::       `ー'  /::::::::...:::| '´
    >  >―‐- 〉  .ヾ∧::..::::ヽ.::::/  ___ヽ      ' .:.:::::::: /:::_::::::::::::l-、
/'⌒く/: : : : : : : {     }∧:: :::: f'´  ´ ̄ _}  r―-,     //  ̄`l:::::Vヘ
   /: : : : : : : : : ゝ   l_∧:::::::|     '´   ヽ_` ー'´   __イ⌒ヽ   |::::::Vヘ
  /: : : : : : : : : : : : : : :ヽ  lヽ∧ :::|       / l_   r<⌒l \  ヽ  |:::::::∨
. /: : : : : : : : : : : : : : : : :|  l | ヽ:l          ノ/ / {  { .l   `    ハ::::::::l

あ…あの、埋めさせていただきます!!
↑と同じくコピペ(10から)

795 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 15:20:22 ID:EWFyK9IN


796 名前:ツンデレ王子:2007/11/21(水) 16:02:02 ID:LZVvNDG6
梅の為に思いつきネタをば少々。
思いつきで5分で仕上げたので、状況等おかしな部分が有っても
ご容赦下さい


797 名前:ツンデレ王子:2007/11/21(水) 16:02:55 ID:LZVvNDG6
「ふぅ…疲れた〜」
俺は今日も今日とて金策に駆け回っていた。
以前お世話になった魅惑の妖精亭やその他いろいろな場所でアルバイトをしている。
シュヴァリエの年金だけでは間に合わないのだ。
「ああ…調子に乗って手出しすぎたかなぁ」
ルイズ、シエスタ、アンリエッタ、タバサ、ティファニア、アニエスをはじめ
モンモランシー、キュルケ、シルフィードにまで手を出した俺。
結果、全員が俺の子を孕んでしまった。今は皆5歳になろうとしているのだが、彼らの養育費を払い続けねば
ならない為に幾ら稼いでも自分の手元には塵ほども残らない。
「はぁ…地球では今頃はクリスマスかぁ…」
空から降ってくる白い天使たちを見ながら溜息をつく。
寒いし早く帰ろう。
そうひとりごち、駆け足で帰路につく。

「「「「「「「「「おかえりなさい、あなた」」」」」」」」」
ドアを開けると、全員がニコニコと微笑んで出迎えてくれた。
「「「「「「「「「おかえりなさ〜い、パパ〜」」」」」」」」」
子供達が一斉に駆け寄ってくる。
「…ただいま」
一人一人彼らの頭を撫でてやる。
子供達はきゃっきゃと喜び、去っていった。
とその時ドアが開き、2人の男が現れた。
「やぁ、お帰りサイト」
「サイト君、おかえり。寒かっただろう?」
にこやかに声を掛けるギーシュとコルベール。
(…やべぇ)
俺は冷や汗が出るのを感じた。
「さて、サイト。ちょっと来てもらおうか」
ギーシュは俺の腕を凄い力でつかむと、そのまま部屋を出て行こうとする。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!サイトをドコへ連れて行くつもり?」
モンモランシーが口を開くとソレにあわせて彼女たちが口々に不満を漏らす。
「なに、男同士の相談というやつだよ。ま、1〜2時間もすれば返すから」
それに答えたのはコルベールだった。
「では、レディたち、サイトを借りていくよ」

――2時間後
サイトはボロ雑巾の様になって、雪の降りしきる庭に放り出されていた。
部屋からは楽しそうな声が聞こえてくる。
「さ、さみぃ…」
ぶるぶると震えながらそちらを見る。
「やべ、次のバイトの時間が…」
急いで自分の部屋に戻り、着替えを済ませ、屋敷を出る。
(クリスマスだってのに…)
休む暇も無く、次のアルバイト先へと駆け出す。
彼女たちに送り続けなければならない養育費を稼ぐ為に……



798 名前:ツンデレ王子:2007/11/21(水) 16:04:47 ID:LZVvNDG6
以上です

クリスマスネタ+ハーレムネタ+不幸なサイト

799 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 17:06:59 ID:+FpKILoJ
>シルフィード
ちょっと待て!w

800 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 17:11:10 ID:zyiQc52K
Gj!!&埋め

801 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 17:41:38 ID:52KbSror
>>798
GJ! シルフィ吹いたw ハッ!?まさかオチはそこか!

802 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 17:57:36 ID:qKgz59Lv
            〃´⌒ヽ
.     , -――  メ/_´⌒ヽ
   /   / ̄  ´ヽ ヽ
.  /  ,  /// ト. !  、 丶ヽ
  l  / /(((リ从  リノ)) '
  |  i  l   . ヽノ .V l
  l ,=!  l  ///    ///l l   
  l ヾ! ', l    ヽ_フ   l l
  |  ヽヽヽ        //
  l    ヾ≧ , __ , イ〃
  li   (´`)l {ニ0ニ}、 |_"____
  li   /l, l└ タl」/l´        `l
  リヽ/ l l__ ./  |_________|
   ,/  L__[]っ /      /

803 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 18:00:31 ID:qKgz59Lv
           ,.--- 、   ,.----、,.---、      ノ ヽ
       ___  /ヽ   ヽ /   /    }   __,,/  ノ
     ,.-''"  `ー---ヽ    l   /    /`ー-'" `ー--''"{
    /   .....  ::.   ヽ 、__.j   /i  ,. / ::.  ..... ..: ::  |
    〉  ::  ::..  ::..  `ー-'__, /ヽニン  ::    :: :: : l
    / ...::      .:::、__    ...:::    .: ..: .:: ::   l
   / :::  ..::/`ヽ、/7 )--‐‐‐‐‐‐---,   ::.  :  l
   /  .:: ::  ̄`V  //          | ...... :: ::  /
  i  ::.    ,__// _         |_  _ :: :::. /
 ,.-l .. ::::::.. \  _ ̄_`ゝ7ヽ   l⌒iヽノヽノ.:: .:::/
/  `ー 、  .....:::  ̄//    /  ノ <、  )  ::::::  :::{
ヽ   ヽ ヽ :::  ( (__.,/ | /    | | ::::  :::: l
 `ー-、 j }...::  :|ヽ、__/  | |  /._| .l : ::.  ::: l
   /`ー-' ......::: |       | ',//l´ 〆 `ヽ::  .:::  l
   / :::  :::  .---------\/-.ゝ、/`ヽノ ::::    l
  {  :::::::::: ....::  ....::::::::::::::.          ....::::   /
  `ー----、_____                ___,. -、___/
          `ー----、_________,,..--''""""

804 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 18:01:15 ID:tmWngaLX
巷のワーキング・プアよりひでぇんじゃないかwwww

805 名前:名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 18:02:32 ID:qKgz59Lv
┌──────────────────────―─┐
│                                     |
│                                     |
│                                     |
|                ∧_∧                     |
|                ( ;´∀`)                |
|               人 Y /                  |
|               (_ヽし_)                 |
|                                     |
│             Now Bokkiing. ....               |
│                                     |
│                                     |
│       しばらくちんちん勃ててお待ちください。      |
│                                     |
└───────────────────────―┘



戻る 全部 最新50
DAT2HTML 0.35cFIX Converted.